【実施例1】
【0021】
最初に、本発明の実施例1に係るコンピュータシステムについて、
図1を用いて説明する。なお、
図1に示すコンピュータシステムは、実施例2、3でも共通とされている。
【0022】
コンピュータシステム10は、食品1に表示される栄養価情報(栄養価・食品組成情報とも称する)2からコンピュータシステム10で処理可能な1次元の文字列として示される栄養価情報管理コード5に変換することができる。具体的に、コンピュータシステム10は、入力装置20と、処理装置30と、記憶装置40と、出力装置50と、を備える汎用的なシステムである。コンピュータシステム10は一体とされ、これらの各装置20、30、40、50が互いにバス12で接続されている。例えば、コンピュータシステム10は、パソコンやスマートフォン等である。なお、これに限らず、コンピュータシステム10は、各装置がインターネットやイントラネット等で接続され、ネットワーク上で構成されていてもよい。
【0023】
入力装置20は、
図1に示す如く、例えば、キーボード・マウス・タッチパネル等(単にキーボード等と称す)21、カメラ22、リーダ23、WEBサーバ24、無線通信機器25等を備える。これらの機器は必ず必要とされるものではなく、コンピュータシステム10で用いられるアプリケーションソフトウェア(コンピュータプログラム)で適宜選択され用いられる。
【0024】
ここで、
図1に示すキーボード等21は、直接コンピュータシステム10の利用者が文字入力・選択をするために用いられる。カメラ22は、1次元の画像コードであるバーコードの読取や、2次元の画像コードであるQRコードQRCの読取や、文字行列の読取に用いることができる。リーダ23は、接触式ICカード等の読取に用いることができる。WEBサーバ24は、インターネットに接続されたサーバであり、インターネット上の情報を取得するために用いることができる。無線通信機器25は、近距離無線通信技術で国際標準規格とされたNFC(near field communication)規格(フェリカ(Felica:登録商標)やブルートゥース(Bluetooth:登録商標)の通信機器や無線LAN等である。無線通信機器25は、離間した無線通信機器(不図示)から送信される各種情報を読み込むために用いることができる。
【0025】
処理装置30は、
図1に示す如く、入力装置20と記憶装置40とから入力されるデータ・情報に従い、各種演算や出力装置50の制御を行うCPU31と、その演算・制御のための作業領域を確保するメモリ32とを備える。処理装置30は、コンピュータシステム10で用いられるアプリケーションソフトウェアの実行により、以降に述べる様々な手段を備えることができ、各種機能を実現することができる。
【0026】
記憶装置40は、
図1に示す如く、記録媒体41からなる。記録媒体41は、ハードディスクやフラッシュメモリやクラウド上のメモリ等である。記憶装置40には、処理装置30の指令等に従い、アプリケーションソフトウェアや各種データベース等が記憶される。
【0027】
出力装置50は、
図1に示す如く、処理装置30の指令等に従い、各種出力形態で出力することができる。出力装置50は、例えば、プリンタ51、ディスプレイ52、WEBサーバ53、無線通信機器54等を備える。これらの機器は必ず必要とされるものではなく、コンピュータシステム10で用いられるアプリケーションソフトウェアで適宜選択され用いられる。
【0028】
ここで、
図1に示すプリンタ51は、栄養価情報2、1次元の画像コードであるバーコード、栄養価情報管理コード5そのものの印刷にも用いることができるが、本実施例では主に、2次元の画像コードであるQRコードQRCを印刷するために用いられる。ディスプレイ52は、その画面52Aに、利用者に入力・選択・操作を促す情報、入力・選択・操作した結果、処理装置30で処理した結果等を表示する。即ち、ディスプレイ52は、適宜、栄養価情報2、バーコード、QRコードQRC、栄養価情報管理コード5等も表示することができる。WEBサーバ53は、インターネットに接続されたサーバであり、インターネット上に情報を出力するために用いられる。WEBサーバ53は、入力装置20のWEBサーバ24と兼用であってもよい。無線通信機器54は、入力装置20の無線通信機器25と同様の構成であり、無線通信機器25と兼用であってもよい。無線通信機器54は、非接触状態で各種情報を離間した無線通信機器(不図示)に送信するために用いられる。
【0029】
次に、
図2を用いて、栄養価情報2を説明する。なお、
図2に示す栄養価情報2は、実施例2、3でも共通とされている。
【0030】
栄養価情報2は、例えば、
図2に示す如く、表の形式で食品1に表示される。なお、ここでの「食品1に表示」とは、食品1のパッケージ(トレーや包装フィルム等を含む)に印刷やシールとして貼付されるだけでなく、食品1を特定できるようにメニューMUの写真や食品1サンプル脇に表示される場合を含む。栄養価情報2は、栄養名3と数値NBとを有する。
図2では、栄養名3として、‘エネルギー(E)’、‘たんぱく質(P)’、‘脂質(F)’、‘炭水化物(C)’、‘食塩相当量(N)’が表示されている。ここでは、( )内の文字が、ラベルデータ7Aを示している。また、数値NBとして、栄養名3それぞれに対応して、‘758kcal’、‘27.5g’、‘22.6g’、‘105.0g’、‘3.1g’が表示されている。ここで、単位‘kcal’、‘g’を除く数が、数値データ7Cを示している。なお、栄養価情報2の表示形式は、
図2の表の形式に限定されるものではない。
【0031】
次に、
図3(A)〜(E)を用いて、栄養価情報管理コード5を説明する。なお、
図3に示す栄養価情報管理コードは、実施例2、3でも共通とされている。
【0032】
栄養価情報管理コード5は、食品1に表示される栄養価情報2をコンピュータシステム10で処理可能な1次元の文字列として示している。具体的には、栄養価情報管理コード5は、
図3(A)に示す如く、複数の項目からなり、ヘッダーデータ6と、1以上のセグメントデータ7と、フッターデータ8と、を備える。ヘッダーデータ6とセグメントデータ7間とフッターデータ8とは、符号‘:’で区切られ配置されている。
【0033】
ヘッダーデータ(NIコード宣言データとも称する)6は、栄養価情報2を扱うことを宣言している。このヘッダーデータ6が認識されることで、栄養価情報管理コード5の栄養価情報2への復元が可能となる。具体的なヘッダーデータ6は、
図3(B)に示す如く、コード宣言データ6Aと識別データ6Dとを備える。コード宣言データ6Aは、栄養価情報2のコードデータであることを宣言する文字列‘NIC’で表わされる。識別データ6Dは、使用する変換テーブル9を特定可能とする文字列であり、変換テーブル9を紐付け可能としている。識別データ6Dは、バージョンデータ6Bとタイプデータ6Cとから構成されている。このため、ヘッダーデータ6の拡張性が確保されており、栄養価情報管理コード5の用途やセグメントデータ7の示す内容が今後変化しても柔軟に対応可能となっている。コード宣言データ6Aと、バージョンデータ6Bと、タイプデータ6Cとは、符号‘_’で組み合わせられている。そして、ヘッダーデータ6自体は、符号‘//’で括られている。
【0034】
セグメントデータ7は、栄養価情報2を構成する栄養名3と対応する数値NBとを示す文字列である。具体的には、セグメントデータ7は、
図3(C)に示す如く、栄養名3を示すラベルデータ7Aと、その栄養名3の数値NBを示す数値データ7Cと、を備えている。例えば、
図4(A)に示す如く、栄養名3の‘エネルギー’、‘たんぱく質’、‘脂質’、‘炭水化物’に対して、ラベルデータ7Aはそれぞれ、‘E’、‘P’、‘F’、‘C’とされている。ラベルデータ7Aは、変換テーブル9に規定される文字列に限定されている。数値データ7Cは、数値NBのうち、単位を除いた数値のみで構成されている。ラベルデータ7Aと数値データ7Cとは、符号‘_’で組み合わせられている。セグメントデータ7は、ヘッダーデータ6に続いて1つ以上(本実施例では5つ)が配置されている。つまり、セグメントデータ7の数Mは、栄養名3の数に従って定められる。なお、このセグメントデータ7の並び順は、任意であり、制限されない。栄養名3は、文部科学省が定める「五訂増補日本食品標準成分表」に基づいている。
【0035】
なお、栄養価情報2は、栄養名3以外の食品1を特徴付ける特定要素3Aを含むことができる。例えば、特定要素3Aは、
図4(B)に示す如く、‘管理番号’、‘メニュー名’、‘特定原材料’等を備える(‘特定原材料’は、アレルギー性物質の存在を示している)。その場合のセグメントデータ7は、
図3(D)に示す如く、特定要素3Aを示す特定ラベルデータ7Bと、特定要素3Aの内容である対象要素7Eを示す文字データ7Dと、を備える。
【0036】
具体的に、
図4(B)に示す如く、特定要素3Aの‘管理番号’、‘メニュー名’、‘特定原材料’に対して、特定ラベルデータ7Bをそれぞれ、‘ID’、‘Name’、‘Aller’としている。なお、特定要素3Aが‘管理番号’、‘メニュー名’等の際は、対象要素7Eは‘i(i=1、2、・・)’、‘XYZ’等になり、この場合には文字データ7Dはそれぞれ、‘MENU-i(i=1、2、・・)’、‘XYZ’となる。また、特定要素3Aが‘特定原材料’の際は、
図4(C)に示す如く、対象要素7Eは‘卵’、‘牛乳’等になり、この場合には文字データ7Dはそれぞれ、‘egg’、‘milk’等となる。特定ラベルデータ7Bと文字データ7Dとは、通常、ラベルデータ7Aと数値データ7Cとの組み合わせと同様に、符号‘_’で組み合わせられる。しかし、特定要素3Aが‘特定原材料’の際は、
図3(D)に示す如く、特定ラベルデータ7Bが同一となるので、符号‘,’で文字データ7Dを連結・配置している。勿論、特定要素3Aは、上記に限定されず、適宜追加可能であり、例えば、‘重量’、‘JANコード’、‘URL’等が含まれていてもよい。特定要素3Aのうちの特に‘管理番号’は、栄養価情報管理コード5を管理しやすくしたり、利用者が使用可能な他のシステムとの連携性を高めるために使用することが主である。このため、‘管理番号’は、利用者が自在に想定できることが望ましく、文字データ7Dが‘MENU-i’に限られることなく、数値として、あるいは文字として示されてもよい。
【0037】
フッターデータ8は、1つの栄養価情報管理コード5の終了宣言をする文字列である。具体的に、フッターデータ8は、
図3(E)に示す如く、文字列‘END’で表わされる。フッターデータ8自体は、符号‘//’で括られ、セグメントデータ7の後に続いて配置されている。即ち、フッターデータ8が現れるまでは、セグメントデータ7が続くこととなる。
【0038】
次に、
図4(A)〜(C)を用いて、変換テーブル9について説明する。なお、
図4に示す変換テーブル9は、実施例2、3でも共通とされている。
【0039】
変換テーブル9は、
図4(A)に示す如く、ラベルデータ7Aと栄養名3と数値データ7Cの単位とを備えるテーブルである。
図4(A)では、‘NO.’や‘データ型’の項目が記載されているが、変換テーブル9が記憶された状態では、これらの項目はなくてもよい。変換テーブル9は、ラベルデータ7Aで参照された際には、対応する栄養名3と単位の情報を引渡す。即ち、変換テーブル9により、セグメントデータ7の内容が判明する。また、変換テーブル9は、栄養名3で参照された際にはラベルデータ7Aの情報を引渡し且つ数値NBの単位の確認を行うことができる。即ち、変換テーブル9により、データ量を少なくすることができる。この変換テーブル9により、栄養価情報管理コード5で示された栄養名3に関する情報の互換性が担保されている。栄養価情報管理コード5に識別データ6Dがあることで、どのバージョンの変換テーブル9を栄養価情報管理コード5に参照すればよいかが特定されるので、変換テーブル9の内容を追記・修正することも容易である。
【0040】
また、変換テーブル9は、
図4(B)、(C)に示す如く、特定要素3Aと特定ラベルデータ7Bと文字データ7Dと対象要素7Eとを備えるテーブルでもある。なお、
図4(B)、(C)でも、‘NO.’の項目が記載されているが、変換テーブル9が記憶された状態では、この項目はなくてもよい。変換テーブル9は、特定ラベルデータ7Bと文字データ7Dで参照された際には、特定要素3Aと対象要素7Eの情報を引渡す。また、変換テーブル9は、特定要素3Aと対象要素7Eで参照された際には、特定ラベルデータ7Bと文字データ7Dの情報を引渡すことができる。
【0041】
次に、本実施例のコンピュータシステム10においては、栄養価情報2から栄養価情報管理コード5に変換して、出力装置50から栄養価情報2の内容を出力する構成について説明する。本実施例では、記憶装置40に記憶されたコンピュータプログラム(NIコード生成・出力プログラムと称す)で、栄養価情報2から栄養価情報管理コード5に変換して出力装置50から栄養価情報2の内容を出力する構成を実現する。NIコード生成・出力プログラムがコンピュータシステム10で動作された際には、処理装置30及び記憶装置40は、
図5(A)、(B)に示すような構成となる(NIコード生成・出力プログラムは、単一のプログラムであってもよいが、複数に分割されたプログラムから構成されていてもよい)。
【0042】
つまり、処理装置30は、
図5(A)に示す如く、栄養価情報取得手段30Aと、栄養価情報管理コード生成手段30Bと、栄養価情報管理コード蓄積手段30Cと、出力形式変換手段30Dと、を備える。栄養価情報取得手段30Aは、入力装置20から栄養価情報2を処理装置30内で処理可能な形態で取得し、その形態で栄養価情報2を記憶装置40に記憶させる。栄養価情報管理コード生成手段30Bは、取得した栄養価情報2を、変換テーブル9に従い栄養価情報管理コード5に変換する。栄養価情報管理コード蓄積手段30Cは、生成(変換)された栄養価情報管理コード5を記憶装置40に記憶させる。出力形式変換手段30Dは、記憶された栄養価情報管理コード5を、出力装置50で出力される出力形態に適した出力形式に変換し、出力装置50に出力する。
【0043】
また、記憶装置40は、
図5(B)に示す如く、入力栄養価情報データベース(入力栄養価情報DB)40Aと、変換テーブル9と、栄養価情報管理コードデータベース(栄養価情報管理コードDB)40Cと、を備える(記憶する)。入力栄養価情報DB40Aは、栄養価情報取得手段30Aから出力された栄養価情報2を記憶する。栄養価情報管理コードDB40Cは、栄養価情報管理コード蓄積手段30Cから出力された栄養価情報管理コード5を記憶する。なお、記憶装置40は、NIコード生成・出力プログラムがコンピュータシステム10にインストールされた際にこのような構成をとってもよい。
【0044】
次に、NIコード生成・出力プログラムの動作について、
図6〜
図9を用いて、説明する。
【0045】
図6に示す如く、NIコード生成・出力プログラムにより、例えば、栄養価情報2は、プリンタ51を用いて出力形態をQRコードQRCとして出力することができる。詳細を以下に説明する。
【0046】
NIコード生成・出力プログラムが動作すると、まず、栄養価情報取得手段30Aにより、利用者に栄養価情報2の入力を促し、栄養価情報2が入力される(
図7、ステップS2)。このときの栄養価情報2は、例えば、入力装置20のキーボード等21を用いて利用者は手入力することができる。例えば、
図9(A)、(B)に示すような図表をディスプレイ52の画面52Aに表示し、該当する数値データ7Cを直接入力・変更することで、栄養価情報2の入力を行うことができる。このときの栄養名3は、変換テーブル9に定義されている要素から利用者が任意に選択可能とされている。そして、単位は、栄養名3を選択した時点で自動的に決定される。なお、これに限定されず、例えば、カメラ22で栄養価情報2の図表を撮像し、OCR処理して数値データ7Cを認識させ、それらの数値データ7Cを
図9(A)、(B)に示すような図表の該当する位置に移動させることで、入力を実現してもよい。あるいは、リーダ23、WEBサーバ24、無線通信機器25で、例えば別のプログラム(エクセルファイル等)で作成した栄養価情報2を読み込むことで入力するようにしてもよい。入力された栄養価情報2は、ディスプレイ52の画面52Aに表示される。
【0047】
次に、栄養価情報取得手段30Aにより、利用者に栄養価情報2を保存するか否かを選択させる(
図7、ステップS4)。栄養価情報2を保存しない場合(
図7、ステップS4でNo)には、利用者に再度栄養価情報2の入力を促す(
図7、ステップS2)。栄養価情報2を保存する場合(
図7、ステップS4でYes)には、栄養価情報取得手段30Aにより、入力栄養価情報DB40Aに栄養価情報2が記憶される。このときの栄養価情報2の記憶される形式のイメージは、例えば
図9(C)に示される。
【0048】
次に、栄養価情報管理コード生成手段30Bにより、利用者に栄養価情報管理コード5に変換する栄養価情報2の選択を促し、栄養価情報2の選択がなされる(
図7、ステップS6)。そして、その選択された栄養価情報2について、利用者に栄養価情報管理コード5の生成をするか否かを確認する(
図7、ステップS8)。栄養価情報管理コード5を生成しない場合(
図7、ステップS8でNo)には、利用者に再度栄養価情報管理コード5に変換する栄養価情報2の選択を促す(
図7、ステップS6)。栄養価情報管理コード5を生成する場合(
図7、ステップS8でYes)には、変換テーブル9に従い栄養価情報管理コード5の変換を行う(
図7、ステップS10)。そして、生成された栄養価情報管理コード5について、利用者に栄養価情報管理コードDB40Cへの保存をするか否かを確認する(
図7、ステップS12)。栄養価情報管理コード5を保存しない場合(
図7、ステップS12でNo)には、利用者に再度栄養価情報管理コード5に変換する栄養価情報2の選択を促す(
図7、ステップS6)。栄養価情報管理コード5を保存する場合(
図7、ステップS12でYes)には、栄養価情報管理コード蓄積手段30Cにより、栄養価情報管理コード5を栄養価情報管理コードDB40Cに保存する。なお、主にステップS10、S12についての詳細は後述する。
【0049】
次に、出力形式変換手段30Dにより、利用者に出力装置50で出力する栄養価情報管理コード5の選択を促し、栄養価情報管理コード5の選択がなされる(
図7、ステップS14)。同時に、利用者に出力装置50とその出力形態の選択も促す。本実施例では、例えば、出力装置50としてプリンタ51、出力形態としてQRコードQRCが利用者に選択される。
【0050】
次に、出力形式変換手段30Dにより、出力形態に適した出力形式に栄養価情報管理コード5が変換される(
図7、ステップS16)。つまり、本実施例では、QRコードQRCを生成するために汎用的に用いられている出力形式に栄養価情報管理コード5を変換する。即ち、栄養価情報2は、コンピュータシステム10のプリンタ51で出力されるQRコードQRC(出力形態)に適した出力形式に更に変換される。
【0051】
次に、出力形式変換手段30Dにより、利用者に選択した出力装置50からの出力をするか否かを確認する(
図7、ステップS18)。出力しない場合(
図7、ステップS18でNo)には、利用者に再度出力装置50で出力する栄養価情報管理コード5の選択を促す(
図7、ステップS14)。出力する場合(
図7、ステップS18でYes)には、出力形式変換手段30Dにより、出力装置50のプリンタ51は栄養価情報管理コード5をQRコードQRCとして出力する(
図7、ステップS20)。
【0052】
ここで、主に
図7のステップS10、S12で行う栄養価情報管理コード5の生成手順を、
図8を用いて詳細に説明する。
【0053】
まず、選択した栄養価情報2を記憶装置40から処理装置30に読み込む(
図8、ステップS22)。そして、栄養価情報管理コードDB40Cを開く。そして、栄養価情報管理コードDB40Cにヘッダーデータ6を書き込む(
図8、ステップS24)。このとき、ヘッダーデータ6の識別データ6Dを、参照される変換テーブル9に対応する文字列で規定する。
【0054】
次に、セグメントデータ7を生成する(
図8、ステップS26)。このとき、識別データ6Dに対応する変換テーブル9を記憶装置40から処理装置30に読み出す。そして、栄養価情報2の栄養名3(特定要素3Aと対象要素7E)と、変換テーブル9に格納した栄養名3(特定要素3Aと対象要素7E)とが一致した際には、変換テーブル9に格納したラベルデータ7A(特定ラベルデータ7B)を栄養価情報2の数値データ7C(文字データ7D)に組み合わせる。このときのイメージ図を
図9(D)に示す。そして、その組み合わせで生成されたセグメントデータ7を栄養価情報管理コードDB40Cに書き込む(
図8、ステップS28)。これを、栄養価情報2を構成する栄養名3の数Mすべてについて繰り返す(
図8、ステップS30)。
【0055】
次に、フッターデータ8を栄養価情報管理コードDB40Cに書き込む(
図8、ステップS32)。すると、栄養価情報管理コード5としては、
図9(E)に示すような1次元の文字列として、記憶装置40に記憶される。このヘッダーデータ6からフッターデータ8まで書き込みを、栄養価情報2の数Nすべてについて繰り返す(
図8、ステップS34)。
【0056】
このように、本実施例では、出力装置50や入力装置20の特性に偏らない変換テーブル9のルールに従って栄養価情報2が一旦いわゆる中間的な栄養価情報管理コード5に変換され、その後に出力装置50で出力される出力形態に適した出力形式で出力される。その際には、栄養名3を示すラベルデータ7Aとその栄養名3の数値NBを示す数値データ7Cとがセットとなってセグメントデータ7を構成している。つまり、栄養価情報管理コード5は、例えばセグメントデータ7の順番で栄養名3と対応する数値NBとを特定するようなデータ構造ではなく、栄養名3はセグメントデータ7の順番や並びに依存せずに特定している。しかも、数値NBは、特許文献1と異なり、栄養価情報2の示す正確な値となっている。このため、各栄養名3の数値NBを確実且つ安定して把握することができる。即ち、栄養価情報管理コード5は、特定の出力装置50の出力形式に依存しないことと相俟ってコンピュータシステム10で統一された表記ルールとして汎用的に扱うことが可能である。同時に、栄養価情報管理コード5は、汎用的な出力装置50で出力できるので、汎用的な入力装置20をそのまま使用して読み取ることが可能である。
【0057】
また、本実施例では、ヘッダーデータ6がコード宣言データ6Aと、変換テーブル9を紐付け可能とする識別データ6Dと、を備えている。このため、変換テーブル9を複数備えることができ、参照する変換テーブル9の容量を小さくでき、参照に要する時間を短くできる。同時に、変換テーブル9が複数存在しても、栄養価情報管理コード5と変換テーブル9との確実な紐付けがなされ、栄養価情報管理コード5への変換及び栄養価情報管理コード5からの変換を確実且つ安定して行うことが可能である。なお、これに限定されることなく、変換テーブル9が1つだけであってもよい。その場合には、変換テーブル9の管理を容易に行うことが可能となる。
【0058】
また、本実施例では、栄養価情報2に特定要素3Aが含まれ、それを栄養価情報管理コード5に示している。このため、食品1の特徴を栄養名3の観点以外から明確化でき、栄養価情報2の活用分野をより広範囲に広げることが可能である。なお、これに限定されることなく、栄養価情報2に特定要素3Aを含まなくてもよい。その場合には、栄養価情報管理コード5の構成をよりコンパクトにすることが可能となる。
【0059】
また、本実施例では、栄養価情報管理コード5が2次元の画像コードであるQRコードQRCで出力される。QRコードQRCは、出力形態としては2次元の画像コードの規格として既に広く普及しており、且つ読み取りエラーを防止可能としている。そして、例えば、QRコードQRCは、社員食堂や学生食堂等で、カウンターで料理を選択・提供を待つ間に閲覧可能なメニューカードに表示することが容易である。また、QRコードQRCは、レストラン等のメニューブックに掲載することも容易である。また、QRコードQRCは、ファーストフード店等の会計時のレシートに印刷することも容易である。また、QRコードQRCは、コンビニエンスストア、惣菜売り場で、食品の容器に印刷したものを貼り付けて使用することも容易である。更に、QRコードQRCは、WEBサイトでは、レシピ掲載されたメニューサイトで、メニュー画像ともに掲載することも容易である。そして、QRコードQRCの読取システムは、特定の機種に限定されず、既にスマートフォンや携帯電話等に汎用的に組み込まれている。即ち、QRコードQRCを用いることで、栄養価情報管理コード5の利用に関わるハードウェアとソフトウェアのコストを低く抑えることが可能である。同時に、QRコードQRCを用いることで、おサイフケータイ(登録商標)等を使うことで一括して複数人の食事MLや複数回分の惣菜やデザートの栄養価情報2を受信してしまうといったことを防止することができる。つまり、QRコードQRCの活用は、個々の食品1の栄養価情報2の収集に好適であり、栄養価情報管理コード5の適用範囲をより広げることができる。なお、これに限定されず、出力装置50がプリンタ51であっても、1次元の画像コード(バーコード)の出力形態であってもよい。あるいは、出力装置50は、ディスプレイ52のみであってもよいし、WEBサーバ53、無線通信機器54等であってもよい。
【0060】
また、本実施例では、コンピュータシステム10が、一体で構成されている。このため、入力装置20から入力された栄養価情報2からネットワークを介さずに栄養価情報管理コード5を直ちに得ることができる。即ち、栄養価情報2の取得をネットワークの不要な環境で管理・蓄積・活用することができ、栄養価情報管理コード5を活用するシステムの運用コストを低減することができる。
【0061】
即ち、本実施例によれば、容易(手軽且つ気軽)に栄養価情報2を取得して蓄積・活用可能としながら、汎用的な各種入出力装置をそのまま使用して栄養価情報2の入出力が可能である。
【実施例2】
【0062】
実施例2のコンピュータシステム10においては、栄養価情報管理コード5から栄養価情報2に変換して、記憶装置40に栄養価情報2の内容を記憶する構成について説明する。本実施例では、記憶装置40に記憶されたコンピュータプログラム(NIコード読出・記憶プログラムと称す)で、栄養価情報管理コード5を栄養価情報2に変換して記憶装置40に栄養価情報2の内容を記憶する構成を実現する。NIコード読出・記憶プログラムがコンピュータシステム10で動作された際には、処理装置30及び記憶装置40は、
図10(A)、(B)に示すような構成となる(NIコード読出・記憶プログラムは、単一のプログラムであってもよいが、複数に分割されたプログラムから構成されていてもよい)。
【0063】
つまり、処理装置30は、
図10(A)に示す如く、栄養価情報管理コード取得手段30Eと、栄養価情報復元手段30Fと、栄養価情報選択手段30Gと、選択栄養価情報蓄積手段30Hと、を備える。栄養価情報管理コード取得手段30Eは、入力装置20から栄養価情報管理コード5を処理可能な形態で取得し、その形態で栄養価情報管理コード5を記憶装置40に記憶させる。栄養価情報復元手段30Fは、取得した栄養価情報管理コード5を、変換テーブル9に従い栄養価情報2に変換する。栄養価情報選択手段30Gは、復元された栄養価情報2のセグメントデータ7のうち、コンピュータシステム10で扱うセグメントデータ7のみを選択して、新たな栄養価情報2を構成する。即ち、栄養価情報選択手段30Gは、復元された栄養価情報2を、処理装置30の処理に適した処理形式に変換する。選択栄養価情報蓄積手段30Hは、新たな栄養価情報2を記憶装置40に記憶させる。
【0064】
また、記憶装置40は、
図10(B)に示す如く、栄養価情報管理コードデータベース(栄養価情報管理コードDB)40Cと、変換テーブル9と、選択栄養価情報データベース(選択栄養価情報DB)40Dと、を備える(記憶する)。栄養価情報管理コードDB40Cは、栄養価情報管理コード取得手段30Eから出力された栄養価情報管理コード5を記憶する。選択栄養価情報DB40Dは、選択栄養価情報蓄積手段30Hから出力された栄養価情報2を記憶する。なお、記憶装置40は、NIコード読出・記憶プログラムがコンピュータシステム10にインストールされた際にこのような構成をとってもよい。
【0065】
次に、NIコード読出・記憶プログラムの動作について、
図11、
図12を用いて、説明する。
【0066】
NIコード読出・記憶プログラムが起動すると、まず、栄養価情報管理コード取得手段30Eにより、利用者に栄養価情報管理コード5の読出しをするための入力装置20及び入力形態の選択を促す。そして、利用者が選択した入力装置20を動作させ、栄養価情報管理コード5の読取を行う(
図11、ステップS40)。本実施例では、QRコードQRCで栄養価情報管理コード5の内容が示されている(
図12(A))ことから、利用者は入力装置20として(QRコードQRCを復元可能なシステムを備えた一般的な)カメラ22を、入力形態としてQRコードQRCを選択する。この選択により、利用者は、カメラ22をQRコードQRCに向けてシャッタを切り、その画像を記録する。すると、カメラ22でQRコードQRCを取り込み1次元の文字列を復元するので、栄養価情報管理コード5の読取が完了する。なお、これに限定されず、無線通信機器25等を用いて栄養価情報管理コード5を取得してもよい。
【0067】
次に、栄養価情報管理コード取得手段30Eにより、栄養価情報管理コードDB40Cに栄養価情報管理コード5が記憶される。
【0068】
次に、栄養価情報復元手段30Fにより、記憶装置40から変換テーブル9を処理装置30に読み込む。このときに読み込まれる変換テーブル9は、記憶された栄養価情報管理コード5の識別データ6Dに対応したテーブルとされている。そして、栄養価情報管理コード5を、変換テーブル9に従い栄養価情報2に変換する。即ち、記憶された栄養価情報管理コード5のラベルデータ7Aを、読み込まれた変換テーブル9に格納されたラベルデータ7Aに参照する(
図11、ステップS42)。そして、互いのラベルデータ7Aが一致するまで、変換テーブル9のラベルデータ7Aを順番に参照する(
図11、ステップS44でNo、S42の繰返し)。
【0069】
互いのラベルデータ7Aが一致する(
図11、ステップS44でYes)と、栄養価情報選択手段30Gにより、NIコード読出・記憶プログラムで動作する処理装置30の処理形式を構成する栄養名3のラベルデータ7Aであるかどうかを判断する(
図11、ステップS46)。そのラベルデータ7Aが処理形式を構成していなければ(
図11、ステップS46でNo)、再び栄養価情報復元手段30Fにより、栄養価情報管理コード5の他の位置にくるラベルデータ7Aについて、変換テーブル9を参照する(
図11、ステップS42)。そのラベルデータ7Aが処理形式を構成していれば(
図11、ステップS46でYes)、セグメントデータ7の復元を行う(
図11、ステップS48)。これを、栄養価情報管理コード5を構成するセグメントデータ7すべて(数M)について繰り返す(
図11、ステップS50)。そして、処理形式を構成しているすべてのラベルデータ7Aに対して、セグメントデータ7の復元を終了させる。即ち、栄養価情報2は、コンピュータシステム10の処理装置30の処理に適した処理形式に更に変換されることとなる。
【0070】
次に、その変換された新たな栄養価情報2は、栄養価情報選択手段30Gにより、
図12(D)に示す形態でディスプレイ52の画面に表示される。同時に、そのディスプレイ52上で、読取と処理に適した処理形式への変換成功か否を利用者に判断させる(
図11、ステップS52)。成功していない場合(
図11、ステップS52でNo)には、先に読み取った栄養価情報管理コード5を栄養価情報管理コードDB40Cから削除し、利用者に再度栄養価情報管理コード5の読取を促す(
図11、ステップS40)。
【0071】
成功している場合(
図11、ステップS52でYes)には、その新たな栄養価情報2が、選択栄養価情報蓄積手段30Hにより、選択栄養価情報DB40Dに保存される(
図11、ステップS54)。即ち、
図12(C)で示される栄養価情報2は、
図12(D)で示される栄養価情報2となり、栄養価情報2は必要とされる処理形式だけのデータ量に低減することができる。
【0072】
このように、本実施例では、汎用的な入力装置20をそのまま用いて、入力装置20に依存しない、いわゆる中間的な栄養価情報管理コード5を取得することができる。即ち、本実施例においても、栄養価情報管理コード5を汎用的に使用することが容易である。また、栄養価情報管理コード5は、処理装置30で処理される処理形態に適した処理形式の栄養価情報2として記憶される。このため、本実施例でも、栄養価情報2をコンパクトにでき、処理を迅速に行うことを可能としている。
【0073】
また、本実施例でも、入力装置20から入力された栄養価情報管理コード5から、ネットワークを介さずに栄養価情報2を直ちに得ることができる。これにより、例えば利用者は、電波の届かない飲食店等でも容易に栄養価情報2を取得できると同時に、飲食店等は、栄養価情報2を記憶するデータベースをネットワーク上に公開・維持管理する必要がなく、低コストで栄養価情報2を提供可能である。
【実施例3】
【0074】
実施例3のコンピュータシステム10においては、栄養価情報管理コード5を用いた食事MLの栄養価情報2の管理を行う構成について説明する。本実施例では、記憶装置40に記憶されたコンピュータプログラム(栄養価管理プログラムと称す)で、栄養価情報管理コード5を用いた栄養価情報2の管理を行う構成を実現する。栄養価管理プログラムがコンピュータシステム10で動作された際には、処理装置30及び記憶装置40は、
図13(A)、(B)に示すような構成となる(栄養価管理プログラムは、単一のプログラムであってもよいが、複数に分割されたプログラムから構成されていてもよい)。
【0075】
つまり、処理装置30は、
図13(A)に示す如く、選択栄養価情報取得手段30Iと、個人情報取得手段30Jと、適正数値算出手段30Kと、不足数値算出手段30Lと、メニュー検索手段30Mと、メニュー選択手段30Nと、メニュー/栄養価情報出力変換手段30Oと、を備える。なお、選択栄養価情報取得手段30Iは、実施例2で示した、栄養価情報管理コード取得手段30Eと、栄養価情報復元手段30Fと、栄養価情報選択手段30Gと、選択栄養価情報蓄積手段30Hと、を備える。このため、栄養価情報管理コード取得手段30Eと、栄養価情報復元手段30Fと、栄養価情報選択手段30Gと、選択栄養価情報蓄積手段30Hの説明は省略する。ここで、選択栄養価情報取得手段30Iは、栄養価情報管理コード5を取得し、その栄養価情報管理コード5を変換テーブル9に従い栄養価情報2に変換し、コンピュータシステム10で扱うセグメントデータ7のみを選択した栄養価情報2を記憶装置40の選択栄養価情報DB40Dに記憶させる。即ち、選択栄養価情報取得手段30Iは、所定期間中に利用者が摂取した食事MLの栄養価情報2を本実施例に適する処理形式で取得することができる。
【0076】
図13(A)に示す個人情報取得手段30Jは、入力装置20から利用者の栄養価情報2に関連する基礎情報(年齢、身長、体重、性別等)BIを取得し、その基礎情報BIを記憶装置40に記憶させる。適正数値算出手段30Kは、基礎情報BIに基づき、所定期間中の利用者の摂取すべき1以上の栄養名3の適正数値ANを求める。不足数値算出手段30Lは、選択栄養価情報取得手段30Iで取得した所定期間中の全ての栄養価情報2と適正数値ANとを比較し、所定期間中の残りの食事MLに対する栄養名3の不足数値SNを算出する。具体的には、不足数値算出手段30Lは、同じ栄養名3に対して、適正数値ANから所定期間中の全ての数値NBを減算することで、その栄養名3の不足数値SNを算出する。メニュー検索手段30Mは、不足する栄養名3を示すラベルデータ7A及び不足数値SNに適合する数値データ7Cを検索キーとして、各種メニューMUが登録されているデータベース(インターネット経由でもよいし、自身の記憶しているデータベースでもよい)にアクセスして、残りの食事MLのメニューMUを複数得られるように検索する。なお、「適合する」とは、栄養名3の不足数値SNが許容範囲内(例えば、±10%以内等)で不足数値SNと一致することをいうものとする。メニュー選択手段30Nは、例えば乱数を用いて、取得した複数のメニューMUの上位2つ(3つ以上でもよい)を選択して、その情報を記憶装置40に記憶する。メニュー/栄養価情報出力変換手段30Oは、適宜、基礎情報BI、適正数値AN、栄養価情報2、不足数値SN、および選択したメニューMUをディスプレイ52の画面52Aに適した出力形式に変換する。
【0077】
また、記憶装置40は、
図13(B)に示す如く、栄養価情報管理コードデータベース(栄養価情報管理コードDB)40Cと、変換テーブル9と、選択栄養価情報データベース(選択栄養価情報DB)40Dに加え、個人情報データベース(個人情報DB)40E、適正栄養価情報データベース(適正栄養価情報DB)40F、メニュー情報データベース(メニュー情報DB)40Gと、を備える(記憶する)。ここで、栄養価情報管理コードDB40Cと、選択栄養価情報DB40Dは、実施例2と同一なので、説明は省略する。
【0078】
図13(B)に示す個人情報DB40Eは、個人情報取得手段30Jから出力された基礎情報BIを記憶する。適正栄養価情報DB40Fは、適正数値算出手段30Kから出力された各栄養名3の適正数値ANを記憶する。メニュー情報DB40Gは、メニュー選択手段30Nで選択したメニューMUを記憶する。このとき、メニュー情報DB40Gは、メニューMUの栄養価情報2と、そのメニューMUの存在するWEBサイト等も記憶する。そして、メニュー情報DB40Gは、そのメニューMUのレシピRPも記憶する。また、メニュー情報DB40Gは、外食におけるメニューMU等であれば、そのメニューMUがあるレストランの情報も記憶する。なお、記憶装置40は、栄養価管理プログラムがコンピュータシステム10にインストールされた際にこのような構成をとってもよい。
【0079】
次に、栄養価管理プログラムの動作について、
図14、
図15を用いて説明する。
【0080】
栄養価管理プログラムが起動すると、まず、個人情報取得手段30Jにより、利用者にキーボード等21からの基礎情報BIの入力を促し、基礎情報BIを入力させる(
図14、ステップS60)。このとき、利用者に栄養価管理の所定期間(あるいは周期)の入力も促す。本実施例では、所定期間を1日としているが、所定期間を午前中だけに設定したり、1週間等に設定したりすることも可能である。基礎情報BIは、個人情報DB40Eに記憶される。
【0081】
次に、適正数値算出手段30Kにより、入力された基礎情報BIに基づき、その所定期間中の利用者の摂取すべき1以上の栄養名3の適正数値ANの算出を行う(
図14、ステップS62)。その際に、利用者に、栄養名3の管理希望をする要素の入力を促す。本実施例では、栄養名3のうちの‘エネルギー’を管理希望をする要素としているが、管理希望をする要素を‘たんぱく質’や‘脂質’といったほかの要素にすることも可能である。この適正数値ANは、「厚生労働省策定 日本人の食事摂取基準」等に基づいて定める。適正数値ANは、適正数値算出手段30Kにより、適正栄養価情報DB40Fに記憶される。また、適正数値ANは、ディスプレイ52の画面52Aに表示される(
図14、ステップS64)。
【0082】
次に、選択栄養価情報取得手段30Iにより、食事ML毎に栄養価情報管理コード5を読み取る(
図14、ステップS66)。例えば、朝食・昼食をレストランで取り、その栄養価情報2をQRコードQRCやおサイフケータイで取得する際には、上記NIコード読出・記憶プログラムの動作手順に沿って、栄養価情報管理コード5を読み取る。読み取られた栄養価情報管理コード5は、栄養価情報管理コードDB40Cに記憶される。
【0083】
そして、選択栄養価情報取得手段30Iにより、このコンピュータシステム10で使用する栄養価情報2を選択栄養価情報DB40Dに保存する(
図14、ステップS68)。同時に、選択栄養価情報DB40Dには、食事MLを摂取した時間も記録する(あるいは栄養価情報2を取得した際に自動的に時間を記録するようにしてもよい)。栄養価情報2は、選択栄養価情報取得手段30Iにより、ディスプレイ52の画面52Aに表示される(
図14、ステップS70)。
【0084】
なお、栄養価情報2を取得する度に、不足数値算出手段30Lにより、不足数値SNが算出される(
図14、ステップS72)。そして、その不足数値SNがディスプレイ52の画面52Aに表示される(
図14、ステップS74)。
【0085】
そして、メニュー検索手段30Mにより、所定期間中の残りの食事MLに対して、利用者にメニューMUの検索を促す。本実施例では、昼食後に、夕食のメニュー検索を促す(朝食後から昼食のメニュー検索を促してもよい)。利用者の検索開始入力により、メニュー検索手段30Mにより、メニューMUの検索を行う(
図14、ステップS76)。検索対象は、栄養価情報管理コード5で検索可能とされたデータベースであり、コンピュータシステム10内部の図示せぬメニュー情報記憶部であってもよいし、インターネット上のメニューMUのWEBサイトであってもよい。本実施例では、自宅で食事を作ることを想定しているので、メニューMUとともにレシピRPも合わせて検索する。勿論、利用者が外食を選択することもでき、その場合にはメニューと同時にそのレストランの情報も検索する。
【0086】
次に、メニュー選択手段30Nにより、検索して得られたメニューMUの中から、例えば乱数等を利用して、上位数件(例えば2件)のみのメニューMUとそのレシピRPを取得する。同時に、メニュー選択手段30Nにより、そのメニューMUとそのレシピRPとそのWEBサイトの情報をメニュー情報DB40Gに記憶する。そして、メニュー/栄養価情報出力変換手段30Oにより、出力形式を変換し、そのメニューMUとそのレシピRPをディスプレイ52の画面52Aに表示(出力)させる(
図14、ステップS78)。
【0087】
図15に、例えば、コンピュータシステム10がスマートフォン等である場合のディスプレイ52の画面52Aにおける表示例を示す。ここでは、上から2行目に、栄養名3の‘エネルギー’の適正数値ANを表示している。そして、上から4(5)行目に朝食(昼食)のメニューMUと‘エネルギー’の数値NBを表示している。そして、その下の7行目に、‘エネルギー’の不足数値SNを表示している。そして、最後の2行に検索したメニューMUを示し、それぞれのレシピRPを閲覧可能としている。
【0088】
このように、本実施例では、メニューMUを検索するのに、ラベルデータ7Aと数値データ7Cとを検索キーとして検索するので、検索を迅速にでき、検索結果を容易に得ることができる。
【0089】
また、本実施例では、検索した結果とともに、検索で得られたメニューMUのWEBサイトを記憶する。このため、検索を繰り返すほど、栄養価情報管理コード5が記載されたメニューMUのWEBサイトのデータベースが充実し、再度のメニュー検索をより効率的且つメニューMUの充実をすることが可能である。
【0090】
また、本実施例では、検索したメニューMUのうち、乱数を用いて選択する。このため、ディスプレイ52の画面52Aに表示されるメニューMUが同一となる可能性を低減でき、利用者が栄養価管理をするのに飽きてしまうといったことを低減することができる。
【0091】
即ち、手軽且つ気軽に日常的に健康管理を増進できる。勿論、このような構成は、医療関連に適用して使用することもできる。
【0092】
なお、本実施例では、コンピュータシステム(パソコンやスマートフォン)10がWEBサーバを介してインターネットに接続可能としていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、コンピュータシステム10には、体組成計や歩数計、血圧計等の利用者の健康状態を検知する連携機器が直接、インターネット、あるいは無線通信機器等で接続されていてもよい。この場合には、これらの連携機器からの出力に従い、利用者の健康状態に、より適した栄養名3の適正数値ANを定めることが可能となる。つまり、より適切に栄養価管理を実現することが可能となる。例えば、血圧計の出力に応じて、必要な食塩摂取量を求めるようにしてもよいし、食塩摂取量が必要以上であれば血圧についてのアラートをディスプレイ52で表示するようにしてもよい。
【0093】
本発明について上記実施例を挙げて説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない範囲においての改良並びに設計の変更が可能なことは言うまでも無い。