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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-120877(P2017-120877A)
(43)【公開日】2017年7月6日
(54)【発明の名称】積層電子部品及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/232 20060101AFI20170609BHJP
   H01G 4/12 20060101ALI20170609BHJP
   H01G 4/30 20060101ALI20170609BHJP
【FI】
   H01G4/12 352
   H01G4/12 364
   H01G4/30 301C
   H01G4/30 301D
   H01G4/30 311D
   H01G4/30 311F
   H01G4/30 311A
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-156003(P2016-156003)
(22)【出願日】2016年8月8日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0188415
(32)【優先日】2015年12月29日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ホン、ヨン ミン
(72)【発明者】
【氏名】ホン、キ ピョ
【テーマコード(参考)】
5E001
5E082
【Fターム(参考)】
5E001AB03
5E001AC02
5E001AC03
5E001AC08
5E001AH01
5E001AH05
5E001AJ01
5E082AB03
5E082EE04
5E082EE11
5E082LL02
(57)【要約】
【課題】本発明は、積層電子部品及びその製造方法に関し、より具体的には、積層セラミックキャパシタ及びその製造方法に関する。
【解決手段】本発明は、第1の内部電極パターン、及び上記第1の内部電極パターンと相違する第2の内部電極パターンが交互に積層された積層構造と誘電物質を含むボディと、上記ボディの外部面上に互いに対向して配置される第1及び第2のサイド部と、上記ボディの外部面上に互いに対向して配置され上記第1及び第2の内部電極パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部電極と、を含み、上記第1の内部電極パターンは上記ボディの外部面のうち上記第1及び第2のサイド部が配置される外部面に露出する積層電子部品及びその製造方法を提供する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の内部電極パターン、及び前記第1の内部電極パターンとは相違するパターンを有する第2の内部電極パターンが交互に積層された積層構造と誘電物質を含む本体と、
前記本体の外部面上に互いに対向して配置される第1及び第2のサイド部と、
前記本体の外部面上に互いに対向して配置され、第1及び第2の内部電極パターンと電気的に連結される第1及び第2の外部電極と、
を含み、
前記第1の内部電極パターンは、前記本体の外部面のうち前記第1及び第2のサイド部が配置される外部面に露出する、積層電子部品。
【請求項2】
前記第1及び第2のサイド部は、本体内に配置される第2の内部電極パターンから一定間隔だけ離隔するように配置される、請求項1に記載の積層電子部品。
【請求項3】
前記第1の内部電極パターンは、前記本体の外部面のうち前記第1の外部電極が配置される外部面の一端部から他端部まで延びるように露出する、請求項1又は2に記載の積層電子部品。
【請求項4】
前記第2の内部電極パターンは、前記本体の外部面のうち第2の外部電極が配置される外部面にのみ露出し、前記第2の内部電極パターンは、前記本体の外部面のうち第2の外部電極が配置される外部面上の一端部から一定距離離隔する地点から、他端部から一定距離離隔する地点まで延びるように露出する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層電子部品。
【請求項5】
前記第1及び第2のサイド部は、前記本体の外部面のうち前記第1及び第2のサイド部が配置される外部面に露出する第1の内部電極パターンを全て覆うように配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層電子部品。
【請求項6】
前記本体の外部面は、第1の方向に互いに対向する第1の面及び第2の面、第2の方向に互いに対向する第3の面及び第4の面、及び第3の方向に互いに対向する第5の面及び第6の面を含み、
前記第1及び第2の内部電極パターンは、前記本体の外部面のうち第1の方向に対向する第1の面及び第2の面とは平行に配置され、第2の方向に対向する第3の面及び第4の面、第3の方向に対向する第5の面及び第6の面とは垂直に配置され、
前記第1及び第2のサイド部は、前記本体の外部面のうち第3の方向に対向する第5及び第6の面上に配置され、
前記第1及び第2の外部電極は、前記本体の外部面のうち第2の方向に対向する第3の面及び第4の面上に配置される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層電子部品。
【請求項7】
前記本体の外部面のうち前記第1の外部電極が配置される外部面に露出する第1の内部電極パターンの長さは、前記本体の外部面のうち前記第2の外部電極が配置される外部面に露出する第2の内部電極パターンの長さより長い、請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層電子部品。
【請求項8】
前記第1のサイド部は、前記本体の外部面上で第1及び第2の内部電極パターンのうち第1の内部電極パターンとのみ接するように配置される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層電子部品。
【請求項9】
前記第1及び第2のサイド部は誘電特性を有する粉末を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の積層電子部品。
【請求項10】
誘電特性を有する粉末、バインダー及び溶剤を含むスラリーで第1及び第2のセラミックグリーンシートを形成する段階と、
前記第1のセラミックグリーンシートの一表面上に第1の内部電極ベースパターンを印刷する段階と、
前記第2のセラミックグリーンシートの一表面上に、第1のベースパターンと相違するパターンを有する第2の内部電極ベースパターンを印刷する段階で、第2のセラミックグリーンシートは、第2の内部電極ベースパターンが含まれないマージン(margin)領域を含み、前記マージン(margin)領域は、第2のセラミックグリーンシートの幅方向に互いに対向する2個の端部領域、及び前記2個の端部領域の間の少なくとも一部の領域を含むことができるように、第2の内部電極ベースパターンを印刷する段階と、
積層バーを形成することができるように、前記第1の内部電極ベースパターンを含む第1のセラミックグリーンシートと、前記第2の内部電極ベースパターンを含む前記第2のセラミックグリーンシートを厚さ方向に積層する段階と、
前記積層された第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バー(bar)を切断して、第1の内部電極パターンと第2の内部電極パターンが交互に積層された積層構造と誘電物質を含む本体に個別化する段階と、
前記切断により形成される前記本体の互いに対向する外部面にそれぞれ第1及び第2のサイド部を配置する段階と、
前記本体の互いに対向する外部面に第1及び第2の外部電極を配置する段階と、
を含む、積層電子部品の製造方法。
【請求項11】
前記第1の内部電極ベースパターンは、第1のセラミックグリーンシートの幅方向に延びる領域の全体を覆う2個以上のストリップ(strip)を含み、前記ストリップは、第1のセラミックグリーンシートの長さ方向に一定間隔離隔して配置される、請求項10に記載の積層電子部品の製造方法。
【請求項12】
前記第2の内部電極ベースパターンは、第2のセラミックグリーンシートの幅方向に延びる領域の少なくとも一部の領域を露出させる2個以上の格子(lattice)を含み、前記格子は、第2のセラミックグリーンシートの長さ方向に一定間隔離隔して配置される、請求項10又は11に記載の積層電子部品の製造方法。
【請求項13】
前記第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バー(bar)において、前記第2のセラミックグリーンシート上の前記マージン(margin)領域にはスラリーが充填されている、請求項10〜12のいずれか一項に記載の積層電子部品の製造方法。
【請求項14】
前記第1及び第2のセラミックグリーンシートが積層された積層バーは、第1のセラミックグリーンシート上の第1の内部電極ベースパターンと第2のセラミックグリーンシートのマージン(margin)領域の一部の領域が重なる地点で切断される、請求項10〜13のいずれか一項に記載の積層電子部品の製造方法。
【請求項15】
第1及び第2のサイド部のうち少なくとも一つは前記第1の内部電極パターンの端部と接するように本体の外部面上に配置され、前記第1及び第2のサイド部のうち少なくとも一つが配置される本体の前記外部面は切断面である、請求項10〜14のいずれか一項に記載の積層電子部品の製造方法。
【請求項16】
前記第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バー(bar)のうち前記第2のセラミックグリーンシートのマージン(margin)領域の中央部が切断される、請求項10〜15のいずれか一項に記載の積層電子部品の製造方法。
【請求項17】
複数個の第1の内部電極パターン、及び前記第1の内部電極とは相違する複数個の第2の内部電極パターンが交互に積層され、誘電物質を含む積層構造と、
前記積層構造のそれぞれの外部面上に配置される第1及び第2のサイド部並びに第1及び第2の外部電極と、
を含み、
複数個の第1の内部電極パターンのそれぞれは、前記積層構造の少なくとも3個の外部面に延び、複数個の第2の内部電極パターンのそれぞれは前記積層構造の1個の外部面にのみ延びる、積層電子部品。
【請求項18】
複数個の第1の内部電極パターンは、積層構造の互いに対向する外部面の第1ペア、及び第1の外部電極が配置される積層構造の外部面に延び、前記外部面の第1ペア上には第1及び第2のサイド部が配置される、請求項17に記載の積層電子部品。
【請求項19】
前記積層構造は六面体形状を有し、
複数個の第1の内部電極パターンのそれぞれは、前記六面体形状の積層構造の第1、第2、及び第3の外部面に延びる長方形形状を有し、前記六面体形状の積層構造の第4の外部面から離隔し、
複数個の第2の内部電極パターンのそれぞれは、前記六面体形状の積層構造の前記第4の外部面まで延びる長方形形状を有し、前記六面体形状の積層構造の前記第1、第2、及び第3の外部面から離隔する、請求項17又は18に記載の積層電子部品。
【請求項20】
複数個の第1及び第2の内部電極パターンのそれぞれは、前記六面体形状の積層構造の互いに対向する第5及び第6の外部面と平行になるように積層される、請求項19に記載の積層電子部品。
【請求項21】
誘電物質、複数個の第1の内部電極パターン、及び前記第1の内部電極パターンとは相違する第2の内部電極パターンを含み、複数個の前記第1及び第2の内部電極パターンを前記誘電物質内で交互に積層し、4個の側面、上面、下面を含むセラミック本体と、
前記4個の側面のうちセラミック本体の互いに対向する2個の側面上に配置される第1及び第2のサイド部と、
セラミック本体の互いに対向する残りの2個の側面上に配置される第1及び第2の外部電極と、を含み、
複数個の第1の内部電極パターンのそれぞれは、セラミック本体の互いに対向する2個の側面、及びセラミック本体の互いに対向する残りの2個の側面のうち1個の側面にのみ延びる、積層電子部品。
【請求項22】
複数個の第2の内部電極パターンのそれぞれは、セラミック本体の4個の側面のうち複数個の第1の内部電極パターンが延びる側面を除いた他の残りの1個の側面にのみ延びる、請求項21に記載の積層電子部品。
【請求項23】
第1及び第2の外部電極のそれぞれは、セラミック本体の側面に延び、前記第2の外部電極は、セラミック本体の4個の側面のうち複数個の第1の内部電極パターンが延びる側面を除いた他の残りの1個の側面にのみ複数個の第2の内部電極パターンのそれぞれと電気的に連結される、請求項21又は22に記載の積層電子部品。
【請求項24】
第1及び第2のサイド部は絶縁部である、請求項21〜23のいずれか一項に記載の積層電子部品。
【請求項25】
複数個の第2の内部電極パターンのそれぞれは、第1及び第2のサイド部が配置されるセラミック本体の2個の対向する側面から一定間隔だけ離隔するようにセラミック本体内に配置される、請求項21〜24のいずれか一項に記載の積層電子部品。
【請求項26】
複数個の第2の内部電極のそれぞれは、第1の外部電極が配置されるセラミック本体の側面から一定間隔だけ離隔するようにセラミック本体内に配置され、
複数個の第1の内部電極のそれぞれは、第2の外部電極が配置されるセラミック本体の側面から一定間隔だけ離隔するようにセラミック本体内に配置される、請求項25に記載の積層電子部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層電子部品及びその製造方法に関し、より具体的には、積層セラミックキャパシタ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
積層セラミックキャパシタは、誘電物質を含む複数個のシートが積層されて積層構造を形成し、上記積層構造の外部に互いに異なる極性を有する外部電極が形成され、上記積層構造の内部に交互に積層された内部電極が上記それぞれの外部電極に連結されることができる。
【0003】
複数個の上記シートの間に交互に形成された内部電極がそれぞれ互いに異なる極性を有するように連結されて容量結合を起こすことにより上記積層セラミックキャパシタがキャパシタンス値を有するようになる。
【0004】
最近、積層セラミックキャパシタの場合、高容量化及び小型化のために誘電体シートを薄層化して高積層化し、内部電極の重なり(overlap)面積を確保するために積層構造を有するボディのマージン部を最適化しようとする多様な試みがなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−340089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、内部電極パターンにおいて容量を確保することができる最大限の有効面積(coverage)を確保し且つ内部電極パターンのショート(short)又は短絡を防止することができる積層電子部品及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一例による積層電子部品は、第1及び第2の内部電極パターンが交互に積層された積層構造と誘電物質を含むボディと、上記ボディの外部面上に互いに対向して配置される第1及び第2のサイド部と、上記ボディの外部面上に互いに対向して配置される第1及び第2の外部電極と、を含み、上記第1の内部電極パターンは、上記第2の内部電極パターンと相違するパターンを含み、上記ボディの外部面のうち上記第1及び第2のサイド部が配置される外部面に露出する。
【0008】
本発明の他の例による積層電子部品の製造方法は、誘電特性を有する粉末、バインダー、及び溶剤を含むスラリーで第1及び第2のセラミックグリーンシートを形成する段階と、上記第1のセラミックグリーンシートの一表面上に第1の内部電極ベースパターンを印刷する段階と、上記第2のセラミックグリーンシートの一表面上に、上記第1の内部電極ベースパターンと相違するパターンを有し、上記第2のセラミックグリーンシートの幅方向に延びる領域のうち両端部領域と上記両端部領域の間の少なくとも一部の領域がマージン(margin)領域となるように第2の内部電極ベースパターンを印刷する段階と、上記第1の内部電極ベースパターンを含む第1のセラミックグリーンシートと、上記第2の内部電極ベースパターンを含む上記第2のセラミックグリーンシートを交互に積層する段階と、上記積層された第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バー(bar)を切断する段階と、上記ボディの互いに対向する外部面上に第1及び第2のサイド部を配置する段階と、上記ボディの互いに対向する外部面に第1及び第2の外部電極を配置する段階と、を含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一例によれば、積層電子部品の内部電極パターンを配置するにあたり、容量の生成に関与する活性領域を最大にして容量を改善した積層電子部品及びその製造方法を提供することができる。
【0010】
また、本発明の一例によれば、複数個のシートの間に交互に形成された内部電極間のショート又は短絡が防止される積層電子部品及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一例による積層電子部品の概略的な斜視図である。
図2a】本発明の一例による積層電子部品内のボディの第1の面の概略的な断面図である。
図2b】本発明の一例による積層電子部品内のボディの第2の面の概略的な断面図である。
図2c】本発明の一例による積層電子部品内のボディの第3の面の概略的な断面図である。
図2d】本発明の一例による積層電子部品内のボディの第4の面の概略的な断面図である。
図2e】本発明の一例による積層電子部品内のボディの第5の面の概略的な断面図である。
図2f】本発明の一例による積層電子部品内のボディの第6の面の概略的な断面図である。
図3】本発明の一例によるボディ内の内部電極パターンの分解斜視図である。
図4図1の積層電子部品が実装された実装基板の概略的な斜視図である。
図5a】本発明の一例による積層電子部品の製造方法において、第1の内部電極ベースパターンを準備する段階を示す。
図5b】本発明の一例による積層電子部品の製造方法において、第1の内部電極ベースパターンを準備する段階を示す。
図6a】本発明の一例による積層電子部品の製造方法において、第2の内部電極ベースパターンを準備する段階を示す。
図6b】本発明の一例による積層電子部品の製造方法において、第2の内部電極ベースパターンを準備する段階を示す。
図7】本発明の一例による積層電子部品の製造方法において、第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バー(bar)を準備する段階を示す。
図8図7の積層バー(bar)を圧着し切断する段階を示す。
図9】ボディの外部面上に第1及び第2のサイド部を配置する段階を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。しかし、本発明の実施形態は様々な他の形態に変形されることができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されない。また、本発明の実施形態は、当該技術分野で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0013】
以下では、本発明の一例による積層電子部品及びその製造方法を説明するが、必ずしもこれに制限されるものではない。
【0014】
積層電子部品
図1は、本発明の一例による積層電子部品の概略的な斜視図である。
【0015】
図1を参照すると、本発明の一例による積層電子部品100は、第1及び第2の内部電極パターンが交互に積層される積層構造と誘電物質を含むボディ1と、上記ボディの外部面上にボディの第3の方向に互いに対向して配置される第1及び第2のサイド部21、22と、上記ボディの外部面上にボディの第2の方向に互いに対向して配置される第1及び第2の外部電極31、32と、を含む。
【0016】
上記ボディ1は、第1の方向に互いに対向する第1の面及び第2の面、第2の方向に互いに対向する第3の面及び第4の面、及び第3の方向に互いに対向する第5の面及び第6の面の6個の外部面を含み、実質的に六面体形状を有することができる。
【0017】
図1を参照すると、上記第1の方向はボディの厚さ方向、上記第2の方向はボディの長さ方向、上記第3の方向はボディの幅方向であり、この場合、ボディ1の第1の方向に互いに対向する第1の面及び第2の面はそれぞれボディの上面及び下面であり得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。
【0018】
図1を参照すると、上記ボディの外部面のうち第3の方向に互いに対向する第5の面及び第6の面上には第1及び第2のサイド部が配置される。第1のサイド部21は、ボディの第5の面上に露出する第1の内部電極パターンと接するように配置され、第2のサイド部22も、ボディの第6の面上に露出する第1の内部電極パターンと接するように配置される。上記第1及び第2のサイド部21、22は、ボディの外部面にそのまま露出する第1の内部電極パターンが物理的及び化学的ストレスによって損傷されることを防止するために配置される。
【0019】
従来、第1及び第2の内部電極パターンの積層構造をボディ内に印刷する場合には、第1及び第2の外部電極が配置されるボディの外部面を除いては第1及び第2の内部電極パターンがボディの外部面上に露出していないため、別途の第1及び第2のサイド部を導入する必要がなかった。
【0020】
しかしながら、本発明の一例による積層電子部品では、第1の内部電極パターンが、ボディの外部面のうち第1の外部電極が配置される外部面に露出するだけでなく、ボディの第3の方向に互いに対向するボディの第5の面及び第6の面にも露出するため、ボディの第5の面及び第6の面に露出する第1の内部電極パターンの端部が外的ストレスによって変形されることを防止するための第1及び第2のサイド部が求められる。
【0021】
ここで、第1及び第2のサイド部21、22は、ボディの第5の面及び第6の面に露出する第1の内部電極パターンの端部を覆うことができるように配置されればよく、必ずしもボディの第5の面及び第6の面の全体を覆うように配置されなければならないものではない。
【0022】
また、図1を参照すると、上記ボディの外部面のうち第2の方向に互いに対向する第3の面及び第4の面上には第1及び第2の外部電極が配置される。第1の外部電極31はボディ内の第1の内部電極パターンと電気的に連結され、第2の外部電極32はボディ内の第2の内部電極パターンと電気的に連結される。
【0023】
上記第1及び第2の外部電極は、電気伝導性に優れた物質からなることができ、上記第1及び第2の内部電極パターンのみならずその他の多様なパターンと外部素子を電気的に連結する役割をする。よって、上記第1及び第2の外部電極は、Ni、Ag又はPdのような電気伝導性に優れた物質を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0024】
次に、図2aから2fは、本発明の一例によるボディのそれぞれの外部面の概略的な断面図である。ここで、ボディの外部面に露出する内部電極パターンは実線で示し、上記ボディの外部面に露出しない内部電極パターンは二点鎖線で示す。
【0025】
具体的には、図2aから図2fはそれぞれボディの第1の面から第6の面の断面図である。
【0026】
まず、図2a及び図2bは、ボディの第1の面及び第2の面を示す。ボディの第1の面及び第2の面はそれぞれボディの上面及び下面であり、ボディの上面及び下面は、ボディ内に積層構造を有する内部電極パターンを外部衝撃から保護するためのボディの上部カバー層及び下部カバー層であり、例えば、内部電極パターンが形成されていないセラミックシートを10枚以上積層して形成されることができる。
【0027】
次に、図2cは、ボディの第3の面を示す。ボディの第3の面は、第1の外部電極31が配置される外部面である。図2cに示されるように、ボディの第3の面上には第1の内部電極パターン11が露出する。上記第1の内部電極パターン11は、ボディの第3の面の一端部からボディの第3の方向に延びる他端部まで連続的に露出する。これは、第1の内部電極パターンがボディの内部で第2の内部電極パターンと重なるとき、キャパシタンス値を極大化するための最大面積を確保しているということを意味する。
【0028】
次に、図2dはボディの第4の面を示す。ボディの第4の面は、第2の外部電極32が配置される外部面である。図2dに示されるように、ボディの第4の面上には第2の内部電極パターン12が露出する。上記第2の内部電極パターン12は、ボディの第4の面の一端部から一定距離だけ離隔した地点から、ボディの第3の方向に延びるボディの第4の面の他端部から一定距離だけ離隔した地点まで露出する。これは、第2の内部電極パターン12が、第1の内部電極パターン11が露出するボディの第5の面及び第6の面には露出しないようにするためである。
【0029】
これにより、第1の内部電極パターンが露出するボディの第5の面及び第6の面上で、第1及び第2の内部電極パターン間のショート(short)が発生するリスクは完全に防止されることができる。
【0030】
上記第2の内部電極パターン12がボディの第4の面の両端部から離隔する距離は、第2の内部電極パターン12がボディの第5の面及び第6の面に露出しないようにする程度であればよい。このような条件さえ満たせば、上記離隔する距離が最小となるとき、第1の内部電極パターン及び第2の内部電極パターン間の重なり領域を最大に確保することができるため、容量を最大に確保することができる。
【0031】
次に、図2eは、ボディの第5の面を示す。ボディの第5の面は、第1のサイド部21が配置されるボディの外部面である。図2eに示されるように、ボディの第5の面には、第1及び第2の内部電極パターンのうち第1の内部電極パターン11が露出し、第2の内部電極パターン12は露出しない。ボディの第5の面は、第1及び第2の内部電極パターン11、12のうち第1の内部電極パターン11のみを露出するため、第1及び第2の内部電極パターン間の意図していないショート(short)ないし短絡が発生するリスクがない。
【0032】
例えば、ボディの第5の面に沿って切断工程が行われるとき(製造工程のうち内部電極ベースパターンが印刷された多数のセラミックグリーンシートを交互に積層させた、積層バー(bar)から個別化されたボディを製造するとき)、ボディの第5の面に第1及び第2の内部電極パターンが交互に露出していると、切断時のストレス(stress)によって第1及び第2の内部電極パターンのずれ現象が発生し、それにより、第1及び第2の内部電極パターン間の短絡のリスクが存在する。
【0033】
しかしながら、本発明の一例による積層電子部品は、ボディの第5の面に第1の内部電極パターンのみを露出するため、切断時のストレス(stress)による内部電極パターンのずれ現象が発生してもショート(short)のリスクが全くない。また、本発明の一例による積層電子部品は、ボディの第5の面及び第6の面に第1の内部電極パターンのみを露出させることから、ボディの厚さ方向に沿った第1の内部電極パターン間の離隔する距離が、第1及び第2の内部電極パターンが第5の面及び第6の面に交互に露出する従来の場合と比較して大きく確保されることができるため、切断時のストレス(stress)による内部電極パターンのずれ現象が発生してもショート(short)のリスクが全くない。
【0034】
また、図2eを参照すると、第1の内部電極パターンは、ボディの第5の面の一端部から、ボディの第2の方向に延びるボディの第5の面の他端部から一定距離離隔した地点までのみ延びる。即ち、第1の内部電極パターンがボディの第2の方向に延びる長さは、ボディの第5の面が第2の方向に延びる長さに比べて短い。
【0035】
上記一定間隔が、ボディの第4の面上に配置される第2の外部電極がボディの第5の面まで延びる長さより大きく設定されてはじめて、第1の内部電極パターンと第2の外部電極間の電気的連結を防止することができる。
【0036】
同様に、図2fは、ボディの第6の面を示す。ボディの第6の面は、第2のサイド部22が配置される外部面である。図2fに示されるように、ボディの第6の面には、第1及び第2の内部電極パターンのうち第1の内部電極パターン11のみが露出し、第2の内部電極パターン12は露出しない。ボディの第6の面はボディの第3の方向に対向するボディの第5の面と実質的に対称であり、ボディの第5の面に関する具体的な内容はボディの第6の面にもそのまま適用されることができるため、図2eのボディの第5の面と重複する説明はここでは省略する。
【0037】
図3は、第1及び第2の内部電極パターンが交互に積層された様子を概略的に示した分解斜視図である。
【0038】
図3を参照すると、第1の内部電極パターン11は、ボディの外部面のうち第1及び第2のサイド部が配置されるボディの第5の面、第6の面と、第1の外部電極が配置されるボディの第3の面に全て露出するように配置される。第1の内部電極パターン11がボディの第5の面及び第6の面に全て露出するため、外部からの物理的及び化学的ストレスに対して脆弱であり得るが、容量を最大に確保することができるようになる。一方、上記ボディの第5の面及び第6の面に露出する第1の内部電極パターンの端部が上記物理的及び化学的ストレスに対して脆弱であることを補完するために、第1のサイド部がボディの第5の面に露出する第1の内部電極パターンの端部と接するように配置し、第2のサイド部がボディの第6の面に露出する第1の内部電極パターンの端部と接するように配置する。
【0039】
また、第2の内部電極パターン12は、第1の内部電極パターンと相違するパターンを含み、ボディの外部面のうち第2の外部電極が配置されるボディの第4の面にのみ露出するように配置される。第2の内部電極パターン12が、ボディの第1の方向に交互に重なる第1の内部電極パターンとは異なり、ボディの第5の面及び第6の面には露出しないため、ボディの第5の面及び第6の面の形成のための切断工程の導入時又は積層電子部品の使用による電圧の印加時、第1及び第2の内部電極パターン間のずれ現象又は振動現象による第1及び第2の内部電極パターン間のショート(short)が完全に防止されることができる。
【0040】
図4は、本発明の一例による積層電子部品が基板上に実装された実装基板を示す。
【0041】
図4を参照すると、実装基板200は、積層電子部品100が実装される基板210と、基板210の上面に互いに離隔するように形成された第1及び第2の電極パッド221、222と、を含む。
【0042】
このとき、積層電子部品100は、第1及び第2の外部電極31、32がそれぞれ第1及び第2の電極パッド221、222上に接触するように位置した状態でソルダリング230によって基板210と電気的に連結されることができる。
【0043】
積層電子部品の製造方法
以下、図5aから図9を参照して本発明の一例による積層電子部品の製造方法について説明する。
【0044】
図5a及び図5bは、第1の内部電極ベースパターン11aが印刷された第1のセラミックグリーンシートを示す。
【0045】
まず、図5aを参照すると、誘電特性を有する粉末、バインダー及び溶剤を含むスラリーをキャリアフィルムのような基材(substrate)上に塗布して第1のセラミックグリーンシートを形成し、上記第1のセラミックグリーンシート上に第1の内部電極ベースパターン11aを印刷する。
【0046】
上記誘電特性を有する粉末としては、高い誘電率を有する物質として、これに制限されるものではないが、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料又はチタン酸ストロンチウム系材料などを用いることができ、好ましくは、チタン酸バリウム粉末を用いることができる。
【0047】
上記バインダーは上記誘電特性を有する粉末の分散性と粘性を確保するためのものであり、バインダーの量を調節してスラリーの粘度を調節することができる。上記バインダーとしては、有機バインダー樹脂を用いることができ、これに制限されるものではないが、エチルセルロースとポリビニルブチラールなどのような樹脂を用いることができる。
【0048】
上記第1の内部電極ベースパターン11aは、電気伝導性に優れた導電性金属で形成されることができ、これに制限されるものではないが、Ag、Ni、Cu、Pd及びこれらの合金で構成された群のうちから選択された一つ以上を含むことができる。
【0049】
上記第1の内部電極ベースパターン11aは、上記第1のセラミックグリーンシートの幅方向に延びる領域の全体を覆うストリップ(strip)形状を有することができる。一方、第1の内部電極ベースパターン11aは、上記第1のセラミックグリーンシートの長さ方向の少なくとも一端部には印刷されないようにすることが好ましい。これは、それ以降の追加の切断工程なしに、第2の外部電極が配置されるボディの外部面上には第1の内部電極パターンが露出しないようにする方法であり得る。
【0050】
また、図5bを参照すると、上記第1の内部電極ベースパターン11aは多数のストリップ(strip)形状を含むことができ、上記多数のストリップ(strip)形状は第1のセラミックグリーンシートの長さ方向に所定の間隔だけ離隔するように配置されることができる。
【0051】
次に、図6aを参照すると、誘電特性を有する粉末、バインダー及び溶剤を含むスラリーをキャリアフィルムのような基材(substrate)上に塗布して第2のセラミックグリーンシートを形成し、上記第2のセラミックグリーンシート上に第2の内部電極ベースパターン12aを印刷する。上記誘電特性を有する粉末としては、高い誘電率を有する物質として、これに制限されるものではないが、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料又はチタン酸ストロンチウム系材料などを用いることができ、好ましくは、チタン酸バリウム粉末を用いることができる。
【0052】
上記バインダーは上記誘電特性を有する粉末の分散性と粘性を確保するためのものであり、バインダーの量を調節してスラリーの粘度を調節することができる。上記バインダーとしては、有機バインダー樹脂を用いることができ、これに制限されるものではないが、エチルセルロースとポリビニルブチラールなどのような樹脂を用いることができる。
【0053】
上記第2の内部電極ベースパターン12aは、電気伝導性に優れた導電性金属で形成されることができ、これに制限されるものではないが、Ag、Ni、Cu、Pd及びこれらの合金で構成された群のうちから選択された一つ以上を含むことができる。
【0054】
図6aに示されるように、第2の内部電極ベースパターン12aは、第2のセラミックグリーンシートの幅方向に延びる領域のうち少なくとも一部の領域を露出する格子(lattice)形状を有することができる。例えば、上記第2の内部電極ベースパターン12aは、2個の正方形パターンが第2のセラミックグリーンシートの幅方向に一定間隔離隔するように配置された形状の格子(lattice)形状を有することができる。一方、第2の内部電極ベースパターン12aは、第1のセラミックグリーンシートの長さ方向の両端部のうち第1の内部電極ベースパターンが印刷されていない一端部と重なる領域である、上記第2のセラミックグリーンシートの長さ方向の少なくとも一端部領域には印刷されるようにすることが好ましい。これは、それ以降の追加の切断工程なしに、第1の外部電極が配置されるボディの外部面上には第2の内部電極パターンが露出しないようにする方法であり得る。
【0055】
一方、図6bを参照すると、上記第2の内部電極ベースパターン12aは多数の格子形状を含むことができ、上記多数の格子形状は第2のセラミックグリーンシートの長さ方向に所定の間隔だけ離隔するように配置されることができる。この場合、第2の内部電極ベースパターン12aは、多数の正方形パターンが幅方向及び長さ方向に一定間隔配置される形状の格子(lattice)形状を有することができる。
【0056】
次に、図7を参照すると、第1の内部電極ベースパターンが印刷された第1のセラミックグリーンシートと第2の内部電極ベースパターンが印刷された第2のセラミックグリーンシートを第1の方向(厚さ方向)に交互に積層する。
【0057】
この場合、図5aに示された第1の内部電極ベースパターンが印刷された第1のセラミックグリーンシートと、図6aに示された第2の内部電極ベースパターンが印刷された第2のセラミックグリーンシートを交互に積層し、図5bに示された第1の内部電極ベースパターンが印刷された第1のセラミックグリーンシートと、図6bに示された第2の内部電極ベースパターンが印刷された第2のセラミックグリーンシートを交互に積層して、第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バー(bar)を準備することが好ましい。
【0058】
図7から分かるように、第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バーのうち第2のセラミックグリーンシート上の第2の内部電極ベースパターンの印刷されていない領域は、上記積層体の長さ方向に開放される空間を形成する。上記空間は、積層工程に続いて行われる積層バーの圧着工程を通じて誘電体セラミックスラリーが充填される空間である。
【0059】
一方、このような圧着によって誘電体セラミックスラリーが充填される上記空間をマージン(margin)領域と称することができる。
【0060】
次に、図8を参照すると、第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バーが圧着され、個別のチップに切断される。
【0061】
第1及び第2のセラミックグリーンシートの積層バーを切断する工程を具体的に説明すると、上記積層バー内の第1の内部電極ベースパターンと、上記第2のセラミックグリーンシート上の第2の内部電極ベースパターンの印刷されていないマージン(margin)領域のうち一部の領域が同時に切断されるようにする。即ち、上記積層バーの切断面(ボディの第5の面及び第6の面に該当)に第1及び第2の内部電極ベースパターンのうち第1の内部電極ベースパターンのみが露出するように切断する。この場合、切断時、第1の内部電極ベースパターンの端部のみが切断面と接し、第2の内部電極ベースパターンは上記切断面と接しない。
【0062】
その結果、積層バーを個別のチップに切断する工程で第1及び第2の内部電極のずれ現象によって第1及び第2の内部電極パターン間のショート(short)が発生する負の効果が未然に完全に防止されることができる。
【0063】
この場合、第1の内部電極ベースパターンと、上記第2の内部電極ベースパターンの印刷されていない第2のセラミックグリーンシート上のマージン領域のうち一部の領域が含まれるように切断すればよいが、製造工程時の効率性及び経済性を考慮すると、上記第2のセラミックグリーンシート上のマージン領域の中央部を切断することが好ましい。
【0064】
上記切断工程を通じて、第1及び第2の内部電極パターンが交互に積層された積層構造と誘電物質を含み、第1の面から第6の面の外部面を含むボディが形成される。ボディの外部面のうち第1の面及び第2の面はボディの上面及び下面であり、第3の面及び第4の面は互いに対向する第1及び第2の外部電極が配置される面であり、第5の面及び第6の面は上記切断工程を行うときの切断面であり得る。上記ボディの第3の面及び第4の面は、切断工程が適用される外部面でもよく、切断工程が適用される外部面でなくてもよい。これは、第1及び第2のセラミックグリーンシートを交互に積層するとき、第1のセラミックグリーンシートの長さ方向の一端部に第1の内部電極ベースパターンが配置されるようにし、それに積層される第2のセラミックグリーンシートの長さ方向の一端部には第2の内部電極ベースパターンが配置されないようにした後、適切に重ねる方法を通じて、切断工程が追加されないことができるためである。
【0065】
次に、図9を参照すると、ボディの第5の面及び第6の面上に第1及び第2のサイド部を配置することができる。ボディの第5の面には第1及び第2の内部電極パターンのうち第1の内部電極パターンのみが露出し、ボディの第6の面にも第1及び第2の内部電極パターンのうち第1の内部電極パターンのみが露出する。第1及び第2のサイド部は、ボディの第5の面及び第6の面に露出する第1の内部電極パターンの端部を物理的及び化学的ストレスから保護するための程度にスラリーを塗布して形成されればよい。ボディの第5の面及び第6の面にのみ選択的にスラリーを塗布して第1及び第2のサイド部を配置するため、ボディの第1の面及び第2の面の厚さには影響を及ぼさない。
【0066】
一方、ボディの第5の面及び第6の面にのみ選択的にスラリーを塗布するために、例えば、ボディの第5の面及び第6の面を除いたボディの外部面上に着脱可能なフィルムを付着してスラリーにディッピングし、付着されたフィルムを除去する方式を用いることができるが、これに制限されるものではない。
【0067】
上記第1及び第2のサイド部を形成するスラリーは、誘電特性を有する粉末、バインダー及び有機溶剤を含むことができる。
【0068】
この場合、上記第1のサイド部は、第2の内部電極ベースパターンを形成する電極ペースト内に含有されるバインダーと相溶性のある溶剤を含有する第1のスラリーをボディの外部面に塗布して配置されることができ、上記第2のサイド部は、第1の内部電極ベースパターンを形成する電極ペースト内に含有されるバインダーと相溶性のある溶剤を含有する第2のスラリーをボディの外部面に塗布して配置されることができる。このような構造が可能な理由は、第1のサイド部と第2の内部電極パターン間の接触がなく、第2のサイド部と第1の内部電極パターン間の接触がないためである。
【0069】
次に、ボディの第3の面及び第4の面上に第1及び第2の外部電極を配置することができる。上記第1の外部電極は、第1の内部電極パターンと電気的に連結され、ボディの第3の面以外にそれに隣接するボディの第1の面、第2の面、第5の面、及び第6の面の一部の領域にも延びるように配置されることができる。同様に、上記第2の外部電極は、第2の内部電極パターンと電気的に連結され、ボディの第4の面以外にそれに隣接するボディの第1の面、第2の面、第5の面、及び第6の面の一部の領域にも延びるように配置されることができる。
【0070】
上記の説明を除き、上述した本発明の一例によるコイル部品の特徴と重複する説明はここでは省略する。
【0071】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から外れない範囲内で多様な修正及び変形が可能であるということは、当技術分野の通常の知識を有する者には明らかである。
【符号の説明】
【0072】
100 積層電子部品
1 ボディ
11、12 第1及び第2の内部電極パターン
11a、12a 第1及び第2の内部電極ベースパターン
21、22 第1及び第2のサイド部
31、32 第1及び第2の外部電極
200 実装基板
210 基板
221、222 第1及び第2の電極パッド
230 ソルダリング
図1
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図2f
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8
図9