ロードポートは、基板収容容器の底部に設けられる気体排出部を介して、前記基板収容容器内の気体を排出する排出機構と、前記底部に設けられる注入部を介して不活性ガスを前記基板収容容器内に供給する供給機構とを備え、前記排出機構と前記供給機構とを動作させることにより、前記基板収容容器内の前記不活性ガスの濃度を高めるものである。前記供給機構は、前記載置台から昇降可能に設けられる注入ノズルと、前記注入ノズルを前記基板収容容器の前記注入部に接触させるように前記注入ノズルを昇降可能に収容する筐体とを有し、前記注入ノズルが前記筐体をシリンダとするピストンとなることで前記注入ノズルの昇降駆動を可能とし、前記注入ノズルの一部が前記筐体外に露出して前記注入部に接触する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上記のように不活性ガスの注入技術を採用する装置では、ロードポートにおける、容器の載置台上にノズルが設けられる。容器が載置台上に載置され、注入部にノズルが当接した後、不活性ガスが容器内に注入される。容器が載置台の所定の位置に載置されるようにするために、載置台上には位置決めピンが設けられ、容器の底に設けられた溝に位置決めピンが嵌ることにより容器が位置決めされる。また、不活性ガスの注入時において、容器の注入部に対するノズルの密着性を高めるために、ノズルは載置台から突出するように設置され、また、ノズルがバネにより載置台に弾性的に設置されている。具体的には、載置台に容器が載置される時、容器の注入部がノズルに当接し容器の自重によりノズルがそのバネ力に抗して押し下げられる。
【0011】
しかしながら、載置台上に容器が載置される時、位置決めピンによって容器が位置決めされる前に、ノズルが、注入部または注入部周辺でひっかかり、容器が所期の位置に位置決めされないという問題がある。
【0012】
また、バネ力により容器の注入部にノズルが密着するので、バネ力が強すぎると、容器の上下方向の位置決めも高精度に行うことができないおそれがある。
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0014】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガス注入装置としてのロードポートを示す斜視図である。
図2は、そのロードポート100を示す平面図である。
【0015】
ロードポート100は、半導体デバイスの各種の製造工程で使用される製造装置間のインターフェースの機能を有する。
【0016】
ロードポート100は、半導体ウェハ基板(以下、ウェハという)Wを複数収容する容器としてのキャリア10(キャリアカセット)を載置させる載置台2を有している。キャリア10は、密閉容器としてのFOUP(Front Opening Unified Pod)が用いられる。
【0017】
載置台2は、ベースハウジング22と、このベースハウジング22上に設けられたプレート状のキャリアベース21とを有する。キャリアベース21上にキャリア10が載置されるようになっている。キャリアベース21上に載置されたキャリア10の前面側、すなわち
図1中Y軸方向の奥側には、ウェハWが通過する通過口16が設けられている。通過口16に対向するように、キャリア10の蓋105を開閉する開閉装置15が設けられている。
【0018】
開閉装置15は、キャリア10の蓋105に設けられた図示しない鍵穴に挿入する鍵を搭載している。開閉装置15がその鍵を用いて開錠及び施錠することにより、キャリア10の蓋105が開閉され、蓋105がキャリア10の本体から外されたり、装着されたりする。開閉装置15は、例えばキャリア10の本体から外した蓋105を、下方または横方向に移動させることが可能となっている。これにより通過口16が開放され、通過口16を介して図示しない製造装置内部とキャリア10内部とが連通する。
【0019】
キャリアベース21は、ベースハウジング22内に設けられた図示しないスライダ機構によりY軸方向に移動可能とされている。これにより、キャリアベース21は、キャリアベース21上に載置されたキャリア10を、上記のように開閉装置15がキャリア10の蓋105が開閉する動作を行う位置まで移動させることができる。
【0020】
キャリアベース21の周縁部には、キャリアベース21上に載置されたキャリア10内に不活性ガスを注入するための3つの注入ノズル5(5a、5b、5c)が配置され、また、キャリア10内のガスを排出するための1つの排出ノズル5'が配置されている。注入ノズル5及び排出ノズル5'は、それぞれノズルホルダ6により保持されている。ノズルホルダ6には取付部材9が接続され、ノズルホルダ6は取付部材9を介してキャリアベース21の周縁部の所定位置にそれぞれ取り付けられている。これにより、注入ノズル5及び排出ノズル5'は、上記スライダ機構によりキャリアベース21と一体的に移動可能となっている。
【0021】
図3は、側面から見た載置台2の主要部を示す模式的な断面図である。載置台2のベースハウジング22の上面には開口221が設けられており、この開口221を介してベースハウジング22内から注入ノズル5及び排出ノズル5'が上方に露出するように設けられている。これらの注入ノズル5には、図示しないガスボンベ等の不活性ガスの供給源、この供給源に接続された配管及びこの配管に接続された開閉弁等、不活性ガスの供給に必要な要素が接続されている。配管の一部や開閉弁等は、ベースハウジング22内に収容されている。また、排出ノズル5'には、配管及び開閉弁を介してブロワまたは真空ポンプに接続されている。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン等が用いられる。
【0022】
図4は、例えば3つの注入ノズル5a、5b及び5cのうち、例えばロードポート100の前方側(キャリア10の後方側)に設けられた注入ノズル5a付近を拡大して示す断面図である。このロードポート100は、注入ノズル5aを昇降させる昇降駆動ユニット4をそれぞれ備えている。
【0023】
なお、3つの注入ノズル5a、5b及び5c、ノズルホルダ6及び昇降駆動ユニット4の構成はそれぞれ同じである。排出ノズル5'にもこれらと同一のノズルホルダ6及び昇降駆動ユニット4が備えられている。注入ノズル5と排出ノズル5'とはそれらの機能上若干の構成の違いがあるが、実質的には同じである。
【0024】
図4に示すように、昇降駆動ユニット4は、ノズルホルダ6の両側部に取り付けられた、流体圧により駆動するシリンダ駆動機構としてのエアシリンダ41を有する。エアシリンダ41の作用端には取付板42が接続され、取付板42には注入ノズル5aが取り付けられている。したがって、エアシリンダ41がこの取付板42を昇降駆動させることで注入ノズル5aを昇降させるように駆動する。
【0025】
ノズルホルダ6は、下部に設けられた円柱状の凹部62aを有する本体62と、凹部62aを塞ぐように本体62上に設けられたカバー61とを有し、注入ノズル5aを昇降可能に保持する。注入ノズル5aは側面にフランジ部51を有し、このフランジ部51がノズルホルダ6の凹部62a内に配置されるように、ノズルホルダ6に保持される。カバー61は、注入ノズル5aのフランジ部51との関係で、エアシリンダ41の駆動による注入ノズル5の上昇移動時において、その上限位置のストッパとしての機能を有する。注入ノズル5aの内部には流路52が設けられ、その流路52の下部において図示しない配管に接続される。
【0026】
なお、ベースハウジング22内に配置される配管はフレキシブルなものが用いられる。また、注入ノズル5aのフランジ部51の下面側に、注入ノズル5aを支持するための支持部材としてバネが設けられていてもよい。この場合、このバネの機能は、従来のようにキャリア10の注入部102(
図5参照)に注入ノズルを押し付ける機能はなく、単に注入ノズルを支持するものであるので、後述するような適切なバランスを持つバネ定数を設計するといった、高い設計精度は必要ない。
【0027】
図2〜4に示すように、キャリアベース21には、キャリア10を位置決めする位置決めピンとしてのキネマティックピン7が、キャリアベース21上から突出するように複数設けられている。キネマティックピン7は、例えば3つ設けられているが、これに限られない。また、キャリアベース21上には、キャリア10がキャリアベース21上で位置決めされて載置されているか否かを検出する着座センサ8が設置されている。着座センサ8は複数あってもよい。
【0028】
図5は、キャリア10の底部を示す図である。キャリア10の底部103には、キネマティックピン7が嵌まり込んで係合する位置決め溝101が、それらキネマティックピン7の配置に対応するようにそれぞれ設けられている。また、底部103には、注入ノズル5及び排出ノズル5'がそれぞれ接触する注入部102及び排出部102'が、それらノズル5、5'の配置に対応するようにそれぞれ設けられている。
【0029】
図4に示すように、例えば注入部102には、キャリア10の底部103に設けられた開口1021及びこの開口1021に嵌め込まれたグロメットシール1022が設けられる。グロメットシール1022の外径及び内径は、注入ノズル5の流路52径や外径との関係で予め決められる。排出部102'の構成も、注入部102の構成と実質的に同じである。
【0030】
位置決め溝101は、
図4に示すように断面で見てV字状であり、キネマティックピン7の上部曲面が、位置決め溝101内の向かい合う壁面にバランスよく当接することで、キャリア10が位置決めされる。
【0031】
ロードポート100に設けられた注入ノズル5、排出ノズル5'及びキネマティックピン7の数や配置は、キャリア10に設けられた注入部102、排出部102'及び位置決め溝101の数や配置と整合性が取れれば、どのような形態でも構わない。これらの数や配置は規格による。
【0032】
以上のように構成されたロードポート100の動作を説明する。
【0033】
例えば、図示しないOHT(OverHead Transportation)、または、その他の搬送ロボットが、ウェハWを収容したキャリア10を、別の場所からこのロードポート100まで移送してくると、キャリア10をこのロードポート100の載置台2に載置する。このとき
図3に示したように、キャリアベース21は前方側(
図3中右側)に位置している。また、このとき
図4に示したように、注入ノズル5a(及びその他の注入ノズル5b、5c及び排出ノズル5')は、待機位置の高さ位置で待機している。
【0034】
搬送ロボットからキャリアベース21にキャリア10が渡されるとき、キネマティックピン7と、キャリア10の位置決め溝101との作用により、キャリア10は所定の位置に位置決めされる。このとき着座センサ8によりキャリア10がキャリアベース21の所定の位置に載置されたことを検出する。このようにキャリア10が位置決めされた状態であっても、
図4に示すように注入ノズル5の上端は、未だキャリア10の底部103の注入部102に接触していない。つまり、注入ノズル5の待機位置は、位置決め溝101にキネマティックピン7が係合してキャリア10がキャリアベース21上に載置された状態での、キャリア10の底部103(特に注入部102)の位置より、注入ノズル5の上端が低くなるような位置である。
【0035】
キャリア10が位置決めされた後、つまり着座センサ8によりキャリア10の着座状態が確認された後、
図6に示すように昇降駆動ユニット4の駆動により注入ノズル5が上昇し、注入ノズル5の上端が注入部102のグロメットシール1022に接触する。そして、上記した開閉弁が開き、図示しない供給源から供給されてくる不活性ガスが、注入ノズル5及び注入部102を介してキャリア10内に注入される。また、この注入動作のタイミングと実質的に同じタイミングで、排出部102'及び排出ノズル5'を介してキャリア10内のエアが排出される。あるいは、先に排出ノズル5'を介してキャリア10内のエアがある程度抜かれてキャリア10内部が減圧された後、不活性ガスがキャリア10内に注入されてもよい。
【0036】
キャリア10内に不活性ガスが注入された後、あるいは注入されている間に、キャリアベース21がY軸方向に沿って後方側(
図3中左側)へ移動することで、キャリア10の蓋105が通過口16に接触する。そして、開閉装置15がキャリア10の蓋105のロックを解除し、キャリア10の本体から蓋105を取り外すことにより、通過口16を介してキャリア10内と製造装置内が連通する。そうすると、製造装置内の図示しない搬送ロボットがキャリア10内のウェハWを取り出し、製造装置によってウェハWに所定の処理が行われる。
【0037】
また、ウェハWに処理が行われた後、その製造装置内の搬送ロボットが通過口16を介して、処理後のウェハWをキャリア10内に収容する。所定数のウェハWがキャリア10内に収容されると、開閉装置15により蓋105がキャリア10の本体に装着され、ロックされる。そして、キャリアベース21がY軸方向に沿って前方側に移動することで、キャリア10が最初にキャリアベース21に載置された位置に戻る。
【0038】
このように、本実施形態では、キャリアベース21にキャリア10が載置される時、キネマティックピン7がキャリア10の底部103に設けられた位置決め溝101に係合してキャリア10が載置台2上で位置決めされる。そしてこの状態から、昇降駆動ユニット4により注入ノズル5及び排出ノズル5'がキャリア10の注入部102及び排出部102'にそれぞれ接触する。したがって、キャリア10が載置台2上で位置決めされる前に、注入ノズル5(または排出ノズル5')がキャリア10の注入部102(または排出部102')にひっかかるという事態が発生しない。すなわち本実施形態によれば、キャリア10を載置台2上で確実に位置決めすることができる。
【0039】
また、仮に注入ノズル5が上述の支持用のバネ等によりキャリアベース21に対して弾性的に設置されていて、そのバネ力が強すぎる場合であっても、エアシリンダ41の駆動力が適切に制御されることにより、キャリアベース21上で上下方向でもキャリア10を位置決めすることができる。一方、そのバネ力が弱すぎると、上記のようにキャリア10の注入部102と注入ノズル5との密着力が不足する。つまり、注入ノズルにバネを設ける場合にはバネ力について高い設計精度が必要であるが、エアシリンダ41の駆動力が制御されればよいので、本実施形態によればそのような問題は起こらない。
【0040】
特に、OHTを用いて上方からキャリア10がロードポート100に移送されて載置台2に載置される場合、キャリア10は主に左右方向に揺れるので、ノズルがバネ力によって載置台から大きく突出した従来のロードポートの構造では、上述したような問題があり、位置決めが困難であった。本実施形態では、OHTでキャリア10が移送されて来て、キャリア10が左右に揺れても位置決め前に注入ノズル5がキャリア10に接触することはない。
【0041】
また特に、注入部102(または排出部102')にゴム製のグロメットシール1022が用いられることにより、注入ノズル5及びグロメットシール1022の間の摩擦係数が、キネマティックピン7及びキャリア10の位置決め溝101の間の摩擦係数より大きくなる。したがって、従来では注入ノズルがキャリアの注入部にひっかかりやすい状態になっていた。ちなみに、注入ノズル5は金属製であり、キネマティックピン7は金属または樹脂製、キャリア10の本体は樹脂製である。
【0042】
本実施形態では、
図4に示したように、待機位置における注入ノズル5(または排出ノズル5')の上端の位置が、位置決めされた状態でのキャリア10の注入部102より低い。したがって、載置台2でのキャリア10の位置決め時には、注入ノズル5(または排出ノズル5')とキャリア10とが干渉することがない。これにより、確実に載置台2でキャリア10を位置することができる。
【0043】
本実施形態では、昇降駆動ユニット4にエアシリンダ41が用いられている。エアシリンダ41によれば、バネ力とは異なり、どのようなストローク量でも一定の駆動力が得られるため、容易に所望の力でキャリア10の注入部102(または排出部102')に注入ノズル5(または排出ノズル5')を接触させることができる。また、電磁式のモータを用いた他の駆動源と比べ、エアシリンダ41の構成は単純であり、また、エア圧による駆動であるため制御も単純であるので、軽量性、メンテナンス性、耐久性等の点でメリットがある。
【0044】
[第2の実施形態]
図7は、上記と同様にロードポートに適用される、本発明の第2の実施形態に係る昇降駆動ユニットを示す断面図である。この第2の実施形態の説明では、上記第1の実施形態に係るロードポート100が含む部材や機能等について同様のものは説明を簡略化または省略し、異なる点を中心に説明する。
【0045】
この昇降駆動ユニット54は、注入ノズル55を昇降させるための筐体541とを有する。注入ノズル55は、筐体541の上面に設けられた開口541aからその一部が露出するように設けられている。注入ノズル55の外周面にはフランジ部551が形成されている。注入ノズル55のフランジ部551と筐体541の内壁面に形成された接続部547との間には、注入ノズル55の昇降移動を支持する円筒状のベローズ542が接続されている。このベローズ542により、筐体541内が区画され2つの圧力室(第1及び第2の圧力室)545及び546が形成される。2つの圧力室545及び546には、不活性ガスを圧力室545内に導入する導入部543と、圧力室546内のガスを排出する排気部544とがそれぞれ設置されている。注入ノズル55内に設けられた不活性ガスの流路552は、圧力室545内に連通している。
【0046】
このような昇降駆動ユニット54では、不活性ガスが圧力室545内に導入され、また、圧力室546からエアが排出される。そうすると、2つの圧力室545及び546に圧力差が発生する。この場合、導入部543及び排気部544により圧力差発生機構(圧力発生機構)として機能する。注入ノズル55内の流路552の流路抵抗を比較的高めに設定しておけば、2つの圧力室545及び546に圧力差を発生させることが可能となる。
【0047】
2つの圧力室545及び546に圧力差が発生すると、注入ノズル55が上昇してベローズ542が伸長し、キャリア10の底部103の注入部102に接触する。またこのとき、圧力室545内のガス圧が高められているため、圧力室545にある不活性ガスが注入ノズル55内の流路552及び注入部102を介してキャリア10内に注入される。
【0048】
以上のように、本実施形態では、圧力室545及び546に圧力差を発生させることにより、ベローズ542に接続された注入ノズル55がその圧力差で駆動される。これにより、注入ノズル55自身がシリンダのピストンになるので、昇降駆動ユニット54全体の小型化を実現することができる。
【0049】
また、この昇降駆動ユニット54は、キャリア10内への不活性ガスの注入動作を利用して注入ノズル55を駆動するので、別途の圧力の伝達媒体は不要である。
【0050】
[その他の実施形態]
本発明に係る実施形態は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態が実現される。
【0051】
上記各実施形態では、不活性ガスがキャリア10内に注入される形態について説明したが、不活性ガスの代わりに、ドライエアがキャリア10内に注入されてもよい。
【0052】
上記各実施形態では、昇降駆動ユニット4の駆動源としてエアシリンダ41が用いられたが、ボールネジ、ベルト、ラックアンドピニオン、あるいは電磁式のリニアアクチュエータ等が用いられてもよい。また、その駆動源(上記実施形態ではエアシリンダ41)の数は、2つに限られず、単数でも3つ以上でもよい。
【0053】
上記各実施形態では、ガス注入及び排出装置がロードポート100に適用される場合について説明したが、キャリア10を保管しておくストッカーや、その他パージステーション等にも、上記ガス注入装置を適用可能である。
【0054】
上記各実施形態では、キャリア10に収容される被収容体として、半導体ウェハ基板を例に挙げたが、これに限られず、表示デバイスや光電変換デバイス等に用いられるガラス基板であってもよい。
【0055】
上記第2の実施形態において、圧力室545及び546に圧力差を発生させる場合、排気部544から、積極的な排気を行わず、圧力室545に不活性ガスを導入するだけでもよい。つまり、圧力室546では自然に排気される形態であってもよい。
【0056】
あるいは、導入部543からの不活性ガスの導入を行わず、排気部544から排気を行い、注入ノズル55には別途のルートで不活性ガスが供給されるようにしてもよい。また、上記第2の実施形態に係る昇降駆動ユニットは、ガスを排出する排出ノズルにも適用可能である。