【課題】基礎上面の面積が小さい場合でも、基礎との面圧を十分に確保するができ、太陽光パネル用架台のフレーム構造体と基礎との固定時の作業性に優れる太陽光パネル用架台の補強部材を提供する。
【解決手段】太陽光パネル用架台の補強部材5は、第一締結部材15を介して太陽光パネル用架台のフレーム構造体1に固定されるとともに、第二締結部材16を介して基礎8に固定される補強部材本体17を備える。補強部材本体17は、フレーム構造体1の少なくとも一部分を収納する第一収納部18と、第二締結部材16の少なくとも一部分を収納する第二収納部19と、を有する。
請求項1から4のいずれか一項に記載の太陽光パネル用架台の補強部材を利用した太陽光パネル用架台の固定構造であって、前記補強部材と前記基礎との間に、滑り止め部材が配置されていることを特徴とする太陽光パネル用架台の固定構造。
前記滑り止め部材は、前記補強部材の長さ方向に沿って延在して、前記基礎の上面に当接する底面部と、前記底面部の長さ方向の端部から上方に延在するストッパー部と、を有することを特徴とする請求項5に記載の太陽光パネル用架台の固定構造。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面とともに詳述する。なお、図面において、矢印Wは太陽光パネル用架台の幅方向(横方向)を示し、矢印Dは太陽光パネル用架台の奥行き方向(縦方向)を示し、矢印Hは太陽光パネル用架台の高さ方向を示す。
【0011】
本発明の実施形態に係る太陽光パネル用架台の補強部材および太陽光パネル用架台の固定構造を
図1から
図5に基づいて説明する。
【0012】
まず、太陽光パネル用架台について説明する。
【0013】
太陽光パネル用架台は、フレーム構造体1を備える。フレーム構造体1は、太陽光パネル2(
図4参照)を支持する第一フレーム部材(垂木)3と、第一フレーム部材3を支持し、かつ、直交方向に延在する第二フレーム部材(垂木受け)4と、を有する。この第二フレーム部材4が、補強部材5、滑り止め部材6、角度調整台座7などを介して基礎8に連結される。第一フレーム部材3および第二フレーム部材4はそれぞれ、中空材から構成されている。第一フレーム部材3は、太陽光パネル用架台の奥行き方向Dに延在しており、第二フレーム部材4は、太陽光パネル用架台の幅方向Wに延在している。本実施形態では、基礎8は、杭基礎から構成されているが、これに限定されず、基礎8は、布基礎やべた基礎などから構成されていてもよい。
【0014】
第一フレーム部材3と第二フレーム部材4との締結は、第二フレーム部材4の上部に固定されたブラケット部材9と、挟持部材10と、締結部材11(ボルト11aおよびナット11b)とを介して行う(
図4参照)。
【0015】
これら第一フレーム部材3、第二フレーム部材4、ブラケット部材9および挟持部材10は、アルミニウム合金製の押出形材からなる。
【0016】
これらの各部材がアルミニウム合金製の押出形材からなることにより、鋼材からなるものとした場合と比較すると、太陽光パネル用架台全体を軽量化することが可能になる。また、これらの各部材の寸法精度を高めることができ、太陽光パネル用架台の設置を容易かつ正確に行うことができるとともに、優れた耐食性および外観を得ることができる。さらに、長尺の部材を比較的低コストで製造することができるため、製造コストを低減することができるとともに、アルミニウム合金はリサイクル性に比較的優れているため、太陽光パネル用架台の撤去後に材料を再利用することができる。
【0017】
本実施形態の補強部材5が固定される第二フレーム部材4は、断面略矩形の筒状の中空材から構成されており、上面、下面および両側面を有する。
【0018】
第二フレーム部材4の両側面のうち、一方の側面の上部には、第二フレーム部材4にブラケット部材9を固定するためにビス12が螺合される(
図4参照)。一方、第二フレーム部材4の両側面の下部には、第二フレーム部材4と補強部材5とを固定するために用いられるボルト15aの頭部を収容する収容部13が第二フレーム部材4の長手方向に沿ってそれぞれ形成されている。この収容部13は、第二フレーム部材4の側面の下部に全長に亘って形成されている。ボルト15aは六角ボルトであり、収容部13の幅は、ボルト15aの二面幅よりも広く、ボルト15aの対角距離よりも狭くなっている。このように構成することにより、収容部13は、ボルト15aの回転を規制する回転止めとして機能する。さらに、収容部13の開口端には、収容部13の両側部から互いに対向するようにそれぞれ突出する突出部14が一対に形成されている。これらの一対の突出部14,14同士の間隔は、ボルト15aの軸部の外径よりも広く、ボルト15aの頭部の外径よりも狭くなっている。このように構成することにより、一対の突出部14,14は、収容部13からのボルト15aの脱落を防止する脱落止めとして機能する。
【0019】
次に、太陽光パネル用架台の固定構造で利用される補強部材5、滑り止め部材6および角度調整台座7について説明する。
【0020】
本実施形態に係る補強部材5は、第一締結部材15を介して太陽光パネル用架台のフレーム構造体1に固定されるとともに、第二締結部材16を介して基礎8に固定される補強部材本体17を備える。補強部材本体17は、フレーム構造体1の少なくとも一部分を収納する第一収納部18と、第二締結部材16の少なくとも一部分を収納する第二収納部19と、を有する。本実施形態では、補強部材5と基礎8との間に角度調整台座7を配置しているが、これに限定はされない。例えば、
図6および
図7に示すように、補強部材5を、上部に固定部8aを有する基礎8Aの上に直接配置して固定するようにしてもよい。
【0021】
補強部材本体17(補強部材5)は、アルミニウム合金製の押出形材からなる。また、補強部材本体17は、側面視で略H字形状に形成されており、本実施形態では、下部(第二収納部19)の幅が上部(第一収納部18)の幅よりも大きく形成されている。
【0022】
補強部材本体17は、第二フレーム部材4の少なくとも一部分を収納する第一収納部18と、第二締結部材16の少なくとも一部分を収納する第二収納部19と、第一収納部18と第二収納部19とを上下に区画する中間部(中段部)20と、を有して構成される。中間部20は、矩形板状に形成され、水平方向に沿って延在している。
【0023】
第一収納部18は、中間部20の短手方向の両端部から上方に延在する一対の上部側面部21,21を有する。この第一収納部18においては、中間部20の上面と、上部側面部21の内側面とがそれぞれ、第二フレーム部材4と接触するようになっている。このため、一対の上部側面部21,21同士の間隔は、第二フレーム部材4の幅と同等の幅とされている。また、上部側面部21には、補強部材5の長手方向に間隔を隔てて二つのボルト挿通孔22が形成されている。このボルト挿通孔22には、第二フレーム部材4と補強部材5とを固定するためのボルト15aの軸部が挿通される。
【0024】
第二収納部19は、中間部20の短手方向の両端部から下方に延在する一対の下部側面部23,23と、下部側面部23の下端部から外側へ延在する外側底面部24と、下部側面部23の下端部から内側へ延在する内側底面部25と、を有する。このような第二収納部19においては、外側底面部24の下面と、内側底面部25の下面とがそれぞれ、角度調整台座7の球面台座34と接触するようになっている。また、内側底面部25の先端部には、突起部26が補強部材5の長手方向に沿って形成されている。この突起部26は、内側底面部25の先端部に補強部材5の全長に亘って形成されている。
【0025】
また、第二収納部19は、中間部20の下面から下方に延在する突出部27をさらに有する。本実施形態では、突出部27は補強部材5の幅方向に間隔を隔てて一対に形成されており、各突出部27が、中間部20の下面に補強部材5の全長に亘って形成されている。
【0026】
滑り止め部材6は、補強部材5の長手方向に間隔を隔てて一対に配置されている。各滑り止め部材6は、補強部材5の長さ方向に沿って延在して、角度調整台座7の球面台座34の上面に当接する底面部28と、底面部28の長手方向の外側端部から上方に延在するストッパー部29と、を有する。底面部28には、第二締結部材16を構成するボルト16aを挿通するためのボルト挿通孔30が上下方向に貫通形成されており、このボルト挿通孔30は、長穴形状に形成されている。本実施形態では、ボルト挿通孔30は、太陽光パネル用架台の幅方向Wに沿って延設されている。なお、角度調整台座7を使用しない場合は、底面部28は直接基礎8の上面に接して固定される。
【0027】
角度調整台座7は、第三締結部材31を介して基礎8に固定される第一固定部32、および、第二締結部材16を介して補強部材5および滑り止め部材6に固定される第二固定部33を有する球面台座34と、第一固定部32を上下から挟み込む上側座金35および下側座金36と、を備える。すなわち、本実施形態に係る太陽光パネル用架台の固定構造では、球面台座34を基礎8に第三締結部材31により固定し、球面台座34を太陽光パネル用架台の補強部材5に第二締結部材16により固定している。
【0028】
球面台座34は、第三締結部材31を介して基礎8に固定される第一固定部32と、第二締結部材16を介して補強部材5および滑り止め部材6に固定される第二固定部33と、上下方向に延在して第一固定部32と第二固定部33とを連結する立ち上がり部37と、を有し、断面ハット形状に形成されている。第二固定部33は、第一固定部32よりも高い位置に形成されているとともに、立ち上がり部37の上端から水平方向に張り出している。また、立ち上がり部37は、第一固定部32に締結されている第三締結部材31を視認することが可能となるように、少なくとも一部分が開放されている。
【0029】
球面台座34の第一固定部32の上面は、下方(下側座金36側)に凹となる曲面に形成される凹状曲面部32aを有し、第一固定部32の凹状曲面部32aと反対側の下面は、下方に凸となる曲面に形成される凸状曲面部32bを有する。球面台座34は、アルミニウム合金により一体成形され、凹状曲面部32aおよび凸状曲面部32bは、絞り加工により球面台座34に形成されたものである。
【0030】
球面台座34の第一固定部32には、第三締結部材31を構成するボルト31aを挿通するための第一ボルト挿通孔38が上下方向に貫通形成されている。この第一ボルト挿通孔38は、ボルト31aの軸部の径よりも大きく形成されるとともに、丸穴形状に形成されている。
【0031】
球面台座34の第二固定部33には、第二締結部材16を構成するボルト16aを挿通するための第二ボルト挿通孔39が上下方向に貫通形成されており、この第二ボルト挿通孔39は、丸穴形状に形成されている。なお、
図8に示すように、球面台座34の第二固定部33に、長穴形状の第二ボルト挿通孔39Aを形成してもよい。図示例では、第二ボルト挿通孔39Aは、太陽光パネル用架台の奥行き方向Dに沿って延設される。第二締結部材16(ボルト16a、ナット16bおよびワッシャー部材40)をスライドさせることにより、補強部材本体17を水平方向(太陽光パネル用架台の奥行き方向D)にシフトさせた状態で第二固定部33に対して固定することが可能となる。
【0032】
上側座金35の下面は、下方に凸となる曲面に形成されて球面台座34の第一固定部32の凹状曲面部32aと面接触する第一曲面部35aを有し、上側座金35の第一曲面部35aと反対側の上面は、平坦な面である第一平坦面部35bを有する。上側座金35には、第三締結部材31を構成するボルト31aを挿通するための第一孔部35cが形成されており、この第一孔部35cは、ボルト31aの軸部の径よりも大きく形成されるとともに、丸穴形状に形成されている。
【0033】
一方、下側座金36の上面は、下方に凹となる曲面に形成されて球面台座34の第一固定部32の凸状曲面部32bと面接触する第二曲面部36aを有し、下側座金36の第二曲面部36aと反対側の下面は、平坦な面である第二平坦面部36bを有する。下側座金36には、第三締結部材31を構成するボルト31aを挿通するための第二孔部36cが形成されており、この第二孔部36cは、ボルト31aの軸部の径よりも大きく形成されるとともに、丸穴形状に形成されている。
【0034】
フレーム構造体1の第二フレーム部材4と補強部材5との固定は、ボルト15aおよびナット15b(第一締結部材15)を介して行う。具体的には、まず、補強部材本体17のボルト挿通孔22にボルト15aを挿入しておき、第二フレーム部材4をスライドさせてボルト15aの頭部を収容部13に収容し、このボルト15aの軸部を収容部13からボルト挿通孔22を通って突出させる。そして、ボルト挿通孔22から突出したボルト15aの軸部にナット15bを締め付けると、第二フレーム部材4と補強部材5とがボルト15aおよびナット15bによって挟持される。これにより、フレーム構造体1の第二フレーム部材4と補強部材5とが固定される。
【0035】
また、角度調整台座7の球面台座34と基礎8との固定は、ボルト31aおよびナット31b(第三締結部材31)、上側座金35、下側座金36を介して行う。角度調整台座7の球面台座34と補強部材5および滑り止め部材6との固定は、ボルト16a、ナット16bおよびワッシャー部材40(第二締結部材16)を介して行う。ワッシャー部材40の上面には、上方に向かって突出し、かつ、ボルト16aの頭部を挟んで対向する一対の回転防止用突条41,41が形成されている。一方、ワッシャー部材40の下面には、補強部材5の第二収納部19に設けられた突起部26が入り込む溝部42が形成されている。
【0036】
ボルト31aおよびナット31b(第三締結部材31)を用いて角度調整台座7の球面台座34と基礎8とを固定する際には、球面台座34を下側座金36に対して傾けることで、所望の傾斜角度をつけて球面台座34と基礎8とを固定することができる。なお、
図1から
図5において、符号43は、高さ調整用のナットを示す。
【0037】
以下に、本実施形態による作用効果を説明する。
【0038】
(1)本実施形態に係る補強部材5は、第一締結部材15を介して太陽光パネル用架台のフレーム構造体1に固定されるとともに、第二締結部材16を介して基礎8に固定される補強部材本体17を備える。補強部材本体17は、フレーム構造体1の少なくとも一部分を収納する第一収納部18と、第二締結部材16の少なくとも一部分を収納する第二収納部19と、を有する。
【0039】
本実施形態に係る補強部材5では、補強部材5(補強部材本体17)または第二締結部材16と基礎8とが接触する接触面積を増加させることで、基礎8上面の面積が小さい場合でも、基礎8との面圧を十分に確保することができる。したがって、本実施形態に係る補強部材5によれば、太陽光パネル用架台のフレーム構造体1と基礎8との固定時の作業性を向上させることができる。
【0040】
(2)第一収納部18は、中間部20と、中間部20の両端部から上方に延在する一対の上部側面部21,21と、を有する。第二収納部19は、中間部20の両端部から下方に延在する一対の下部側面部23,23と、下部側面部23の下端部から内側へ延在する内側底面部25と、を有し、内側底面部25の先端部に、突起部26が形成されている。
【0041】
第一収納部18が中間部20と一対の上部側面部21,21を有することにより、補強部材5(補強部材本体17)とフレーム構造体1とが接触する接触面積を増加させることで、フレーム構造体1との面圧を十分に確保することができる。また、第二収納部19が一対の下部側面部23,23と内側底面部25とを有することにより、補強部材5(補強部材本体17)または第二締結部材16と基礎8とが接触する接触面積を増加させることができる。これにより、基礎8上面の面積が小さい場合でも、基礎8との面圧を十分に確保することができる。
【0042】
(3)第二収納部19は、中間部20の下面から下方に延在する突出部27をさらに有する。
【0043】
中間部20の下面から下方に延在する突出部27によって、第二締結部材16による締結が緩んだ際などに、滑り止め部材6が第二収納部19の内部に入り込むことを抑制することができる。
【0044】
(4)補強部材5は、アルミニウム合金から形成される。
【0045】
これにより、補強部材5が鋼材から形成される場合と比較すると、補強部材5全体を軽量化することが可能になる。また、補強部材5の寸法精度を高めることができ、太陽光パネル用架台の設置を容易かつ正確に行うことができるとともに、優れた耐食性および外観を得ることができる。さらに、アルミニウム合金はリサイクル性に比較的優れているため、太陽光パネル用架台の撤去後に、補強部材5の材料を再利用することができる。
【0046】
(5)本実施形態に係る太陽光パネル用架台の固定構造は、補強部材5を利用したものである。この太陽光パネル用架台の固定構造では、補強部材5と基礎8との間に、滑り止め部材6が配置されている。
【0047】
滑り止め部材6によって、第二締結部材16による締結が緩んだ際に、第二締結部材16(例えば、ワッシャー部材40)が第二収納部19の内部から脱落することを抑制することができる。
【0048】
(6)滑り止め部材6は、補強部材5の長さ方向に沿って延在して、基礎8の上面に当接する底面部28と、底面部28の長さ方向の端部から上方に延在するストッパー部29と、を有する。
【0049】
ストッパー部29によって、第二締結部材16による締結が緩んだ際に、第二締結部材16のボルト16aおよびナット16bで固定されたワッシャー部材40により抑えられていた補強部材5が基礎8の上から脱落することを抑制することができる。
【0050】
(7)基礎8と滑り止め部材6との間に、角度調整台座7が配置されている。
【0051】
太陽光パネル用架台を設置する地面の傾斜や地盤の状態などによって、基礎8の水平度にバラツキが生じる場合であっても、太陽光パネル用架台の設置時に基礎8に対する太陽光パネル用架台の傾斜角度を調整することが可能となる。
【0052】
(8)角度調整台座7は、基礎8に固定される第一固定部32、および、滑り止め部材6に固定される第二固定部33を有する球面台座34と、第一固定部32を上下から挟み込む上側座金35および下側座金36と、を備える。第一固定部32の上面は、下方に凹となる曲面に形成される凹状曲面部32aを有し、第一固定部32の凹状曲面部32aと反対側の下面は、下方に凸となる曲面に形成される凸状曲面部32bを有する。上側座金35の下面は、下方に凸となる曲面に形成されて第一固定部32の凹状曲面部32aと面接触する第一曲面部35aを有し、下側座金36の上面は、下方に凹となる曲面に形成されて第一固定部32の凸状曲面部32bと面接触する第二曲面部36aを有する。第二固定部33は、第一固定部32よりも高い位置に形成され、第一固定部32と第二固定部33とは、上下方向に延在する立ち上がり部37により連結されている。
【0053】
この角度調整台座7では、球面台座34の下面に形成された凸状曲面部32bおよび下側座金36の上面に形成された第二曲面部36aがともに曲面形状である。このため、球面台座34の下面に形成された凸状曲面部32bと下側座金36の上面に形成された第二曲面部36aとを互いにスムーズに摺接させることができる。また、球面台座34を下側座金36に対して傾けることで、所望の傾斜角度をつけて球面台座34をボルト31aおよびナット31b(第三締結部材31)により締結することができる。
【0054】
また、角度調整台座7では、下側座金36における凹状の第二曲面部36aの上に、球面台座34の凸状曲面部32bを面接触させる。このようにすることで、球面台座34の回転中心が球面台座34の重心(図心)よりも上方に位置し、且つ、球面台座34の回転中心と球面台座34の重心(図心)との間の距離が比較的短くなる。このため、球面台座34を下側座金36に対してある程度傾けたとしても、球面台座34の凸状曲面部32bが下側座金36における凹状の第二曲面部36aに沿って滑る力を比較的小さく抑えることができる。したがって、角度調整台座7によれば、球面台座34を安定的に下側座金36の上に支持させることができ、球面台座34が下側座金36の上から滑り落ちるのを抑制することができる。
【0055】
ところで、本発明の太陽光パネル用架台の補強部材及び太陽光パネル用架台の固定構造は前述の実施形態に例をとって説明したが、この実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。