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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-121981(P2017-121981A)
(43)【公開日】2017年7月13日
(54)【発明の名称】移載装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/248 20060101AFI20170616BHJP
【FI】
   B65G47/248 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-508(P2016-508)
(22)【出願日】2016年1月5日
(71)【出願人】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140442
【弁理士】
【氏名又は名称】柴山 健一
(72)【発明者】
【氏名】脇阪 道伸
【テーマコード(参考)】
3F081
【Fターム(参考)】
3F081AA10
3F081AA20
3F081AA29
3F081BA02
3F081BC04
3F081BD11
3F081BD15
3F081BD17
3F081BD20
3F081BE03
3F081BE08
3F081BF06
3F081CA04
3F081CA14
3F081CC08
3F081CC12
3F081CD01
3F081CE01
3F081CE10
3F081CE13
3F081CE14
(57)【要約】
【課題】複数の平板状の物品を立設状態に並べてバケットに収容することができる移載装置を提供する。
【解決手段】移載装置1Aは、複数の書籍100を平積み状態に積み重ねる積重ね部20と、積み重ねられた複数の書籍100の側面102を揃える揃え部30と、側面102が揃えられた複数の書籍100を移動させる第1移動部40と、開口201を有するバケット200を、開口201が上向きの上向き状態、及び開口201が横向きの横向き状態のそれぞれの状態に回転させる回転部50と、移動させられた複数の書籍100を、横向き状態に回転させられたバケット200に、開口201を介して押し込む押込み部60と、複数の書籍100が押し込まれ且つ上向き状態に回転させられたバケット200を移動させる第2移動部70と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の平板状の物品を平積み状態に積み重ねる積重ね部と、
積み重ねられた複数の前記物品の側面を揃える揃え部と、
前記側面が揃えられた複数の前記物品を移動させる第1移動部と、
開口を有するバケットを、前記開口が上向きの上向き状態、及び前記開口が横向きの横向き状態のそれぞれの状態に回転させる回転部と、
移動させられた複数の前記物品を、前記横向き状態に回転させられた前記バケットに、前記開口を介して押し込む押込み部と、
複数の前記物品が押し込まれ且つ前記上向き状態に回転させられた前記バケットを移動させる第2移動部と、を備える、移載装置。
【請求項2】
前記第1移動部は、前記側面が揃えられた複数の前記物品を水平方向に搬送する搬送コンベアを有し、
前記積重ね部及び前記揃え部は、前記搬送コンベアの上流側に配置されており、
前記回転部及び前記押込み部は、前記搬送コンベアを介して互いに対向するように配置されている、請求項1記載の移載装置。
【請求項3】
前記物品の主面の大きさに応じて前記物品を仕分けて、前記積重ね部に供給する仕分け部を更に備える、請求項1又は2記載の移載装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の平板状の物品をバケットに収容して搬送するための移載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動倉庫においては、複数の平板状の物品がバケットに収容された状態で保管される場合がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−002623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したような自動倉庫では、複数の平板状の物品が立設状態(平板状の物品の主面がバケットの底面に垂直に立つように複数の平板状の物品が並べられた状態)に並べられてバケットに収容されていると、バケットから平板状の物品をピッキングし易い。
【0005】
そこで、本発明は、複数の平板状の物品を立設状態に並べてバケットに収容することができる移載装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の移載装置は、複数の平板状の物品を平積み状態に積み重ねる積重ね部と、積み重ねられた複数の物品の側面を揃える揃え部と、側面が揃えられた複数の物品を移動させる第1移動部と、開口を有するバケットを、開口が上向きの上向き状態、及び開口が横向きの横向き状態のそれぞれの状態に回転させる回転部と、移動させられた複数の物品を、横向き状態に回転させられたバケットに、開口を介して押し込む押込み部と、複数の物品が押し込まれ且つ上向き状態に回転させられたバケットを移動させる第2移動部と、を備える。
【0007】
この移載装置では、平積み状態に積み重ねられた複数の平板状の物品に対して、側面の揃え、横向き状態に回転させられたバケットの開口の前までの移動、及び当該バケットへの押込みの各動作が実施される。そのため、平板状の物品の主面がバケットの底面に垂直な状態に並べられてバケットに収容されることになる。よって、この移載装置によれば、複数の平板状の物品を立設状態に並べてバケットに収容することができる。
【0008】
本発明の移載装置では、第1移動部は、側面が揃えられた複数の物品を水平方向に搬送する搬送コンベアを有し、積重ね部及び揃え部は、搬送コンベアの上流側に配置されており、回転部及び押込み部は、搬送コンベアを介して互いに対向するように配置されていてもよい。これにより、移載装置の高さを抑えることができる。また、搬送コンベアを介して互いに対向する回転部及び押込み部の組を、一組の積重ね部及び揃え部に対して複数組、容易に設けることができる。
【0009】
本発明の移載装置は、物品の主面の大きさに応じて物品を仕分けて、積重ね部に供給する仕分け部を更に備えてもよい。主面の大きさが同一範囲にある複数の平板状の物品を積重ね部に供給することで、平積み状態に積み重ねられた複数の平板状の物品が各動作(側面の揃え、横向き状態に回転させられたバケットの開口の前までの移動、及び当該バケットへの押込み)の実施時に崩れるのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の平板状の物品を立設状態に並べてバケットに収容することができる移載装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の第1実施形態の移載装置の平面図である。
図2図1の移載装置の積重ね部の側面図である。
図3図1の移載装置の回転部の側面図である。
図4図1の移載装置の動作を説明するための平面図である。
図5図1の移載装置の動作を説明するための平面図である。
図6図1の移載装置の動作を説明するための平面図である。
図7図1の移載装置の動作を説明するための平面図である。
図8図1の移載装置の動作を説明するための平面図である。
図9図1の移載装置の動作を説明するための平面図である。
図10図1の移載装置の変形例の平面図である。
図11】本発明の第2実施形態の移載装置の側面図である。
図12図11の移載装置の揃え部の平面図である。
図13図11の移載装置の動作を説明するための側面図である。
図14図11の移載装置の動作を説明するための側面図である。
図15図11の移載装置の動作を説明するための側面図である。
図16図11の移載装置の動作を説明するための側面図である。
図17図11の移載装置の動作を説明するための側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
[第1実施形態]
図1に示されるように、移載装置1Aは、複数の書籍100をバケット200に収容して自動倉庫に搬送するための装置である。移載装置1Aは、仕分け部10と、積重ね部20と、揃え部30と、第1移動部40と、回転部50と、押込み部60と、第2移動部70と、を備えている。
【0014】
仕分け部10は、書籍100の主面101(書籍100の厚さ方向に垂直な面。すなわち、書籍100の表紙面又は裏表紙面)の大きさに応じて書籍100を仕分けて、積重ね部20に供給する。より具体的には、仕分け部10は、主面101の大きさが同一範囲にある複数の書籍100を、X軸方向を搬送方向とする搬送路11を介して積重ね部20に順次に供給する。書籍100は、側面102(書籍100の厚さ方向に平行な面)のうち背表紙面102aが下流側に向くように揃えられて、搬送路11に搬入される。或いは、仕分け部10に設けられた転換装置によって、背表紙面102aが下流側に向くように揃えられてもよい。これにより、書籍100は、背表紙面102aが下流側に向けられた状態で、搬送路11を搬送され、搬送路11の下流側の端部11aから積重ね部20に投入される。端部11aにおける搬送面は、下流側に向かって下降する傾斜面となっている。なお、主面101の大きさが他の同一範囲にある複数の書籍100は、他の移載装置1Aによって取り扱われる。
【0015】
積重ね部20は、Y軸方向を搬送方向とするローラコンベア等の搬送コンベア21を有している。図2に示されるように、搬送コンベア21は、搬送面21aが仕分け部10の端部11aの下側に配置される位置と、搬送面21aが第1移動部40の搬送コンベア41の搬送面41aと同一の高さに配置される位置との間で、Z軸方向(鉛直方向)に沿って昇降可能である。積重ね部20は、搬送コンベア21の動作を停止させた状態で、仕分け部10から書籍100が投入されるごとに搬送コンベア21を徐々に下降させる。これにより、積重ね部20は、複数(例えば、数十冊程度)の書籍100を平積み状態に積み重ねる。このとき、複数の書籍100の背表紙面102aは、X軸方向における一方の側に向いた状態となる。
【0016】
図1に示されるように、揃え部30は、一対のプッシャ31と、プッシャ32と、ストッパ33と、を有している。一対のプッシャ31は、X軸方向において互いに対向している。一対のプッシャ31は、搬送コンベア21の搬送面21aが第1移動部40の搬送コンベア41の搬送面41aと同一の高さに配置された状態で、搬送面21a上に進出した位置と搬送面21a上から退避した位置との間で、互いに接近及び離間するように進退可能である。プッシャ32とストッパ33とは、Y軸方向において互いに対向している。プッシャ32は、搬送コンベア21の搬送面21aが第1移動部40の搬送コンベア41の搬送面41aと同一の高さに配置された状態で、搬送面21a上に進出した位置と搬送面21a上から退避した位置との間で、ストッパ33に対して接近及び離間するように進退可能である。ストッパ33は、搬送コンベア21の搬送面21aと第1移動部40の搬送コンベア41の搬送面41aとの間の領域に対して進退可能である。
【0017】
揃え部30は、搬送コンベア21の搬送面21aが第1移動部40の搬送コンベア41の搬送面41aと同一の高さに配置された状態で、一対のプッシャ31を互いに接近させることで、搬送面21aに積み重ねられた書籍100の側面102をX軸方向において揃え、その後に、プッシャ32をストッパ33に接近させることで、搬送面21aに積み重ねられた書籍100の側面102をY軸方向において揃える。なお、揃え部30は、プッシャ32をストッパ33に接近させることで、搬送面21aに積み重ねられた書籍100の側面102をY軸方向において揃え、その後に、一対のプッシャ31を互いに接近させることで、搬送面21aに積み重ねられた書籍100の側面102をX軸方向において揃えてもよい。
【0018】
第1移動部40は、Y軸方向を搬送方向とするローラコンベア等の搬送コンベア41を有している。搬送コンベア41は、積重ね部20及び揃え部30の下流側に配置されており、平積み状態に積み重ねられ且つ側面102が揃えられた複数の書籍100を水平方向に搬送する。これにより、第1移動部40は、平積み状態に積み重ねられ且つ側面102が揃えられた複数の書籍100を移動させる。なお、積重ね部20の搬送コンベア21から第1移動部40の搬送コンベア41への複数の書籍100の移動は、搬送コンベア21の搬送面21aと搬送コンベア41の搬送面41aとの間の領域から揃え部30のストッパ33が退避した状態で実施される。
【0019】
回転部50は、搬送コンベア41の下流側の端部に対して、X軸方向における他方の側に配置されている。回転部50は、バケット200を保持するバケットホルダ51と、Y軸方向を搬送方向とするローラコンベア52と、を有している。図3に示されるように、バケットホルダ51は、倒された状態(図3における実線の状態)、及び立てられた状態(図3における二点鎖線の状態)のそれぞれの状態に、ZX平面に沿って回転可能である。これにより、回転部50は、開口201を有するバケット200を、開口201が上向きの上向き状態(図3における実線の状態)、及び開口201が横向きの横向き状態(図3における二点鎖線の状態)のそれぞれの状態に回転させる。
【0020】
ローラコンベア52を構成する複数のローラ52aのそれぞれは、バケットホルダ51が倒された際に、バケットホルダ51の底壁に設けられた複数の溝51aのそれぞれに配置される。各溝51aに配置された各ローラ52aは、各溝51aから上側に突出し、バケットホルダ51に保持されたバケット200の底壁に接触する。これにより、回転部50は、バケット200を移動させることができる。
【0021】
図1に示されるように、押込み部60は、搬送コンベア41の下流側の端部に対して、X軸方向における一方の側に配置されている。つまり、回転部50及び押込み部60は、搬送コンベア41の下流側の端部を介して互いに対向するように配置されている。押込み部60は、プッシャ61を有している。図3に示されるように、プッシャ61は、搬送コンベア41の搬送面41a上に進出した位置と搬送面41a上から退避した位置との間で、回転部50に対して接近及び離間するように進退可能である。押込み部60は、搬送コンベア41の下流側の端部において、回転部50によって横向き状態に回転させられたバケット200にプッシャ61を接近させることで、平積み状態に積み重ねられ且つ側面102が揃えられた複数の書籍100を、開口201を介してバケット200に押し込む。
【0022】
図1に示されるように、第2移動部70は、Y軸方向を搬送方向とするベルトコンベア等の搬送コンベア71を有している。搬送コンベア71は、回転部50のローラコンベア52の下流側に配置されており、押込み部60によって複数の書籍100が押し込まれ且つ回転部50によって上向き状態に回転させられたバケット200を水平方向に搬送する。これにより、第2移動部70は、当該バケット200を移動させる。
【0023】
以上のように構成された移載装置1Aの動作について説明する。まず、図4に示されるように、プッシャ31,32が搬送コンベア21の搬送面21a上から退避すると共に、ストッパ33が搬送コンベア21の搬送面21aと搬送コンベア41の搬送面41aとの間の領域に進出する。そして、積重ね部20が、搬送コンベア21の動作を停止させた状態で、搬送面21aが仕分け部10の端部11aの下側に配置される位置に上昇する。
【0024】
その状態で、仕分け部10が、主面101の大きさが同一範囲にある複数の書籍100を積重ね部20に順次に供給する。このとき、書籍100は、背表紙面102aが下流側に向けられた状態で搬送路11を搬送され、搬送路11の下流側の端部11aから積重ね部20に投入される。そして、積重ね部20が、仕分け部10から書籍100が投入されるごとに搬送コンベア21を徐々に下降させることで、複数の書籍100を平積み状態に積み重ねる。このとき、複数の書籍100の背表紙面102aは、X軸方向における一方の側に向いた状態となる。
【0025】
続いて、図5に示されるように、搬送コンベア21の搬送面21aが搬送コンベア41の搬送面41aと同一の高さに配置された状態で、揃え部30が、一対のプッシャ31を互いに接近させることで、搬送面21aに積み重ねられた書籍100の側面102をX軸方向において揃える。その後に、当該状態で、揃え部30が、プッシャ32をストッパ33に接近させることで、搬送面21aに積み重ねられた書籍100の側面102をY軸方向において揃える。
【0026】
続いて、図6に示されるように、プッシャ31,32が搬送コンベア21の搬送面21a上から退避すると共に、ストッパ33が搬送コンベア21の搬送面21aと搬送コンベア41の搬送面41aとの間の領域から退避する。そして、揃え部30が搬送コンベア21を動作させると共に、第1移動部40が搬送コンベア41を動作させることで、第1移動部40が、平積み状態に積み重ねられ且つ側面102が揃えられた複数の書籍100を搬送コンベア41の下流側の端部に移動させる。このとき、複数の書籍100の背表紙面102aは、X軸方向における一方の側に向いた状態である。
【0027】
続いて、図7に示されるように、押込み部60が、搬送コンベア41の下流側の端部において、回転部50によって横向き状態に回転させられたバケット200にプッシャ61を接近させることで、平積み状態に積み重ねられ且つ側面102が揃えられた複数の書籍100を、開口201を介してバケット200に押し込む。このとき、バケット200に押し込まれた複数の書籍100の背表紙面102aは、X軸方向における一方の側、すなわち、横向き状態に回転させられたバケット200内において開口201側に向いた状態となる。
【0028】
続いて、図8に示されるように、回転部50がバケット200を上向き状態に回転させる。そして、図9に示されるように、回転部50がローラコンベア52を動作させると共に、第2移動部70が搬送コンベア71を動作させることで、第2移動部70が、複数の書籍100が押し込まれ且つ上向き状態に回転させられたバケット200を下流側に移動させる。このとき、複数の書籍100の背表紙面102aは、上向き状態に回転させられたバケット200内において開口201側に向いた状態である。
【0029】
以上説明したように、移載装置1Aでは、平積み状態(平板状の物品の主面が互いに対向するように複数の平板状の物品が積み重ねられた状態)に積み重ねられた複数の書籍100に対して、側面102の揃え、横向き状態に回転させられたバケット200の開口201の前までの移動、及び当該バケット200への押込みの各動作が実施される。そのため、書籍100の主面101がバケット200の底面202(図3参照)に垂直な状態に並べられてバケット200に収容されることになる。よって、移載装置1Aによれば、複数の書籍100を立設状態(平板状の物品の主面がバケットの底面に垂直に立つように複数の平板状の物品が並べられた状態)に並べてバケット200に収容することができる。特に、移載装置1Aによれば、背表紙面102aが開口201側に向いた状態で複数の書籍100をバケット200に収容することができる。
【0030】
また、移載装置1Aでは、積重ね部20及び揃え部30が第1移動部40の搬送コンベア41の上流側に配置されており、回転部50及び押込み部60が第1移動部40の搬送コンベア41を介して互いに対向するように配置されている。これにより、移載装置1Aの高さを抑えることができる。また、搬送コンベア41を介して互いに対向する回転部50及び押込み部60の組を、一組の積重ね部20及び揃え部30に対して複数組、容易に設けることができる。
【0031】
また、移載装置1Aでは、仕分け部10が、書籍100の主面101の大きさに応じて書籍100を仕分けて、積重ね部20に供給する。主面101の大きさが同一範囲にある複数の書籍100を積重ね部20に供給することで、平積み状態に積み重ねられた複数の書籍100が各動作(側面102の揃え、横向き状態に回転させられたバケット200の開口201の前までの移動、及び当該バケット200への押込み)の実施時に崩れるのを抑制することができる。
【0032】
なお、図10に示されるように、一組の積重ね部20及び揃え部30に対して複数組の回転部50及び押込み部60が設けられていてもよい。この例では、一組の積重ね部20及び揃え部30に対してY軸方向における両側に第1移動部40の搬送コンベア41が配置されており、各搬送コンベア41に対して複数組の回転部50及び押込み部60が配置されている。なお、各回転部50のローラコンベア52は、X軸方向を搬送方向としており、各ローラコンベア52の下流側に、X軸方向を搬送方向とする第2移動部70の搬送コンベア71が配置されている。
【0033】
各動作に要する時間を比較すると、仕分け部10、積重ね部20及び揃え部30の動作に要する時間は、第1移動部40、回転部50及び押込み部60の動作に要する時間よりも短くなり易い。そこで、一組の積重ね部20及び揃え部30に対して複数組の回転部50及び押込み部60を設けることで、移載装置1Aの作業効率をより一層向上させることができる。
【0034】
[第2実施形態]
図11に示されるように、移載装置1Bは、仕分け部10と、積重ね部20と、揃え部30と、第1移動部40と、回転部50と、押込み部60と、第2移動部70(図示省略)と、を備えている。仕分け部10、回転部50及び第2移動部70の構成は、上述した移載装置1Aと同様である。
【0035】
積重ね部20は、載置台22を有している。載置台22は、支持体2に取り付けられている。支持体2は、支柱3によって昇降可能に案内されている。支柱3には、モータ4によって駆動させられるボールねじ機構5が設けられている。ボールねじ機構5のねじ軸5aは、Z軸方向に沿って延在しており、支持体2に螺合している。これにより、載置台22は、Z軸方向に沿って昇降可能である。積重ね部20は、仕分け部10から書籍100が投入されるごとに載置台22を徐々に下降させることで、複数の書籍100を平積み状態に積み重ねる。このとき、複数の書籍100の背表紙面102aは、X軸方向における一方の側に向いた状態となる。
【0036】
揃え部30は、一対のプッシャ34を有している。図12に示されるように、一対のプッシャ34は、Y軸方向において互いに対向している。一対のプッシャ34は、載置台22に取り付けられており、載置台22上に進出した位置と載置台22上から退避した位置との間で、互いに接近及び離間するように進退可能である。揃え部30は、一対のプッシャ34を互いに接近させることで、載置台22上に積み重ねられた書籍100の側面102をY軸方向において揃える。
【0037】
図11に示されるように、第1移動部40は、上述した支持体2、支柱3、モータ4、ボールねじ機構5及び載置台22によって構成されている。第1移動部40は、平積み状態に積み重ねられ且つ側面102が揃えられた複数の書籍100が載置された載置台22を下降させることで、回転部50によって横向き状態に回転させられたバケット200の開口201の前に当該複数の書籍100を移動させる。
【0038】
押込み部60は、プッシャ61と、フレーム62と、モータ63と、ボールねじ機構64と、を有している。更に、押込み部60は、フレーム65と、モータ66と、ボールねじ機構67と、を有している。
【0039】
プッシャ61は、フレーム62と一体化されており、載置台22に対してX軸方向に沿って移動可能である。ボールねじ機構64は、フレーム62に設けられており、モータ63によって駆動させられる。ボールねじ機構64のねじ軸64aは、X軸方向に沿って延在しており、支持体2の凸部2aに螺合している。これにより、プッシャ61は、載置台22上において、回転部50に対して接近及び離間するように進退可能である。フレーム65は、載置台22と一体化されており、支持体2に対してX軸方向に沿って移動可能である。ボールねじ機構67は、フレーム65に設けられており、モータ66によって駆動させられる。ボールねじ機構67のねじ軸67aは、X軸方向に沿って延在しており、支持体2の凸部2bに螺合している。これにより、フレーム65は、載置台22と共に、回転部50に対して接近及び離間するように進退可能である。
【0040】
押込み部60は、回転部50によって横向き状態に回転させられたバケット200の開口201の前に、平積み状態に積み重ねられ且つ側面102が揃えられた複数の書籍100が移動させられると、ボールねじ機構67を動作させて、開口201を介してバケット200内に載置台22の先端部を位置させる。その状態で、押込み部60は、ボールねじ機構64を動作させて回転部50にプッシャ61を接近させることで、複数の書籍100を、開口201を介してバケット200に押し込む。
【0041】
以上のように構成された移載装置1Bの動作について説明する。まず、図13に示されるように、一対のプッシャ34が載置台22上から退避する。そして、積重ね部20が、載置台22が仕分け部10の端部11aの下側に配置される位置に上昇する。
【0042】
その状態で、仕分け部10が、主面101の大きさが同一範囲にある複数の書籍100を積重ね部20に順次に供給する。このとき、書籍100は、背表紙面102aが下流側に向けられた状態で搬送路11を搬送され、搬送路11の下流側の端部11aから積重ね部20に投入される。そして、積重ね部20が、仕分け部10から書籍100が投入されるごとに載置台22を徐々に下降させることで、複数の書籍100を平積み状態に積み重ねる。このとき、複数の書籍100の背表紙面102aは、X軸方向における一方の側に向いた状態となる。
【0043】
続いて、図14に示されるように、揃え部30が、一対のプッシャ34を互いに接近させることで、載置台22に積み重ねられた書籍100の側面102をY軸方向において揃える。そして、揃え部30が、一対のプッシャ34を互いに離間させることで、一対のプッシャ34を載置台22上から退避させる。
【0044】
続いて、図15に示されるように、第1移動部40が、ボールねじ機構5を動作させることで、平積み状態に積み重ねられ且つ側面102が揃えられた複数の書籍100を、回転部50によって横向き状態に回転させられたバケット200の開口201の前に移動させる。このとき、複数の書籍100の背表紙面102aは、X軸方向における一方の側に向いた状態である。
【0045】
続いて、図16に示されるように、押込み部60が、ボールねじ機構67を動作させて、開口201を介してバケット200内に載置台22の先端部を位置させる。その状態で、押込み部60が、ボールねじ機構64を動作させて回転部50にプッシャ61を接近させることで、複数の書籍100を、開口201を介してバケット200に押し込む。このとき、バケット200に押し込まれた複数の書籍100の背表紙面102aは、X軸方向における一方の側、すなわち、横向き状態に回転させられたバケット200内において開口201側に向いた状態となる。
【0046】
続いて、図17に示されるように、上述した移載装置1Aと同様に、回転部50がバケット200を上向き状態に回転させる。そして、回転部50がローラコンベア52を動作させると共に、第2移動部70が搬送コンベア71を動作させることで、第2移動部70が、複数の書籍100が押し込まれ且つ上向き状態に回転させられたバケット200を下流側に移動させる。このとき、複数の書籍100の背表紙面102aは、上向き状態に回転させられたバケット200内において開口201側に向いた状態である。
【0047】
以上説明したように、移載装置1Bでは、平積み状態に積み重ねられた複数の書籍100に対して、側面102の揃え、横向き状態に回転させられたバケット200の開口201の前までの移動、及び当該バケット200への押込みの各動作が実施される。そのため、書籍100の主面101がバケット200の底面202に垂直な状態に並べられてバケット200に収容されることになる。よって、移載装置1Bによれば、複数の書籍100を立設状態に並べてバケット200に収容することができる。特に、移載装置1Bによれば、背表紙面102aが開口201側に向いた状態で複数の書籍100をバケット200に収容することができる。
【0048】
また、移載装置1Bでは、仕分け部10が、書籍100の主面101の大きさに応じて書籍100を仕分けて、積重ね部20に供給する。主面101の大きさが同一範囲にある複数の書籍100を積重ね部20に供給することで、平積み状態に積み重ねられた複数の書籍100が各動作(側面102の揃え、横向き状態に回転させられたバケット200の開口201の前までの移動、及び当該バケット200への押込み)の実施時に崩れるのを抑制することができる。
【0049】
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について説明したが、本発明は、上述した第1実施形態及び第2実施形態に限定されるものではない。例えば、第2移動部70は、複数の書籍100が収容されたバケット200を搬送するだけでなく、空のバケット200を回転部50に供給するように構成されていてもよい。或いは、第2移動部70とは別に、空のバケット200を回転部50に供給する第3移動部が設けられていてもよい。
【0050】
また、本発明の移載装置は、書籍以外の平板状の物品をバケットへの収容対象とすることができる。平板状の物品とは、所定の厚さ方向に垂直な主面と、当該厚さ方向に平行な側面と、を有する物品であり、例えば、書籍、ケース入りのCD、ケース入りのDVD、書類が収容されたファイル等である。
【符号の説明】
【0051】
1A,1B…移載装置、10…仕分け部、20…積重ね部、30…揃え部、40…第1移動部、41…搬送コンベア、50…回転部、60…押込み部、70…第2移動部、100…書籍(物品)、101…主面、102…側面、200…バケット、201…開口。
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