【解決手段】載置装置1は、大きさの異なるコイル材7A,7Bをパレット39に載置するための装置である。旋回機11、縦姿勢で搬入されたコイル材7A,7Bを水平姿勢に回動させる。パレット台17には、パレット39が載置される。第1コンベア13a及び第2コンベア13bは、水平姿勢になったコイル材7A,7Bを旋回機11から荷載置部15に搬送する。移動台車19は、荷載置部15に載置されたコイル材7A,7Bを把持する移載機45を有し、コイル材7A,7Bを荷載置部15から移動してパレット台17上のパレット39に載置する。コントローラ51は、第1コンベア13a及び第2コンベア13bがコイル材7A,7Bを荷載置部15に搬送するときに、第2コンベア13b及び移動台車19の一方を移動させることで、コイル材7A,7Bを移動台車19に対して位置決めさせる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
荷物がコイル材のように大きさが異なるものである場合は、荷物をパレットに対して正確に位置決めすることが重要である。
しかし、特許文献1には、荷物Wを枠状パレット9に位置決めする技術が開示されていない。
このような場合、荷物を人手によって位置決めすることになれば、作業者の作業負担が大きくなる。
【0005】
本発明の目的は、大きさが異なる荷物をパレット上に載置する載置装置において、省人化を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
【0007】
本発明の一見地に係る載置装置は、大きさの異なる荷物をパレットに載置するための載置装置である。載置装置は、旋回機と、荷載置部と、パレット台と、コンベアと、移動台車と、コントローラとを備えている。
旋回機は、縦姿勢で搬入された荷物を水平姿勢に回動させる。
パレット台には、パレットが載置される。
コンベアは、水平姿勢になった荷物を旋回機から荷載置部に搬送する。
移動台車は、荷載置部に載置された荷物を把持する移載機を有し、荷物を荷載置部から移動してパレット台上のパレットに載置する。
コントローラは、コンベアが荷物を荷載置部に搬送するときに、コンベア及び移動台車の一方を移動させることで、荷物を移動台車に対して位置決めさせる。
【0008】
この装置では、旋回機が、縦姿勢で搬入された荷物を水平姿勢に回動させる。続いて、コンベアは、水平姿勢になった荷物を旋回機から荷載置部に搬送する。この搬送時に、コントローラがコンベア及び移動台車の一方を移動させることで、荷物を移動台車に対して位置決めさせる。そして、移動台車の移載機が荷載置部に載置された荷物を把持して、その状態で荷物を荷載置部から移動してパレット台上のパレットに載置する。
以上に述べたように、コンベアが水平姿勢になった荷物を旋回機から荷載置部に搬送するときに、荷物が移動台車に対して位置決めされる。したがって、移動台車はパレット台上のパレット上の正確な位置に荷物を載置できる。この結果、大きさが異なる荷物をパレット上に載置するときに、省人化が実現される。
【0009】
載置装置は、旋回機において荷物が載置され、荷物と共にコンベアによって荷載置部に搬送される旋回機パレットをさらに備えていてもよい。
この装置では、荷物は、旋回機パレットに載置された状態で、コンベアによって荷物載置部に搬送される。旋回機パレットを用いることで、荷物の搬送が安定する。
【0010】
移載機は、荷物を下方から支持する第1位置と側方に外れた第2位置との間で移動可能な把持部を有していてもよい。
載置装置は、荷載置部を上下移動可能に支持する第1昇降機と、パレット台を上下移動可能に支持する第2昇降機と、をさらに備えている。
コントローラは、荷物の移動台車に対する位置決めが完了すると、移載機の把持部を第2位置から第1位置に移動させることで荷物を把持させ、次に第1昇降機を下降させ、次に移動台車を荷載置部からパレット台に移動させ、次に第2昇降機を上昇させることでパレット台上のパレットを荷物に当接させ、次に移載機の把持部を第1位置から第2位置に移動させることで荷物の把持を解除させる。
この装置では、移載機の把持部の動作と第1昇降機及び第2昇降機の動作のタイミングを制御することで、確実にかつ迅速に荷物の搬送が行われる。
【0011】
荷物が円板状であり、
旋回機は、搬入時に荷物を下方から支持可能なVブロックを有していてもよい。
この装置では、円板状の荷物が旋回機に搬入されるときに、荷物はVブロックによって下方から支持される。これにより、異なる径の円板状の荷物の左右方向位置決めが行われる。なお、Vブロックとは、下方に行くに従って互いに接近する一対の傾斜面を有する構造を意味する。
【0012】
旋回機は、荷物の搬入時に直立する第1姿勢と、荷物を水平姿勢にする際に水平になる第2姿勢との間で移動する支持部材を有していてもよい。
支持部材は、第1姿勢では、荷物の第2姿勢側への荷重を支持可能となるように傾斜している。
この装置では、荷物が旋回機に搬入されるときに、荷物は第1姿勢の支持部材によって支持される。このことき、荷物は支持部材によって荷物の第2姿勢側への方向に支持される。したがって、搬入後の荷物の姿勢が安定する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る載置装置では、大きさが異なる荷物をパレット上に載置するときに、省人化が実現される。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.第1実施形態
(1)載置装置
図1を用いて、第1実施形態の載置装置1を説明する。
図1は、載置装置の側面概略図である。
載置装置1は、天井クレーン41によって縦姿勢で下ろされてくる大きさの異なる荷物をパレット39に載置するための装置である。この実施形態では、自動倉庫(図示せず)のスタッカクレーン(図示せず)がパレット39に搭載された荷物を自動倉庫(図示せず)内に搬入する。なお、この実施形態では、荷物が円板状部材であり、さらに具体的には、厚み及び径のサイズが様々なコイル材である。
【0016】
載置装置1は、旋回機11と、荷載置部15と、パレット台17と、第1コンベア13a及び第2コンベア13bと、移動台車19とを備えている。
以下、載置装置1を構成する各装置の機能を概略的に説明する。なお、
図1の左右方向をX方向とし、X方向に直交する方向をY方向として説明する。
旋回機11は、縦姿勢で搬入されたコイル材7A,7Bを水平姿勢に回動させる。旋回機11は、ドラム架台11aと、旋回ドラム11bと、駆動モータ(図示せず)、駆動機構(図示せず)とを有している。なお、図面では、大径のコイル材7Aと小径のコイル材7Bの両方が示されている。ただし、実際の1回の動作では、大径のコイル材7Aと小径のコイル材7Bの一方が搬送される。
【0017】
荷載置部15は、コイル材7A,7Bが載置される装置である。荷載置部15は、旋回機11に隣接している。具体的には、荷載置部15は、旋回機11のX方向片側に配置されている。
パレット台17には、パレット39が載置される装置である。パレット台17は、荷載置部15に隣接している。具体的には、パレット台17は、荷載置部15のX方向片側に配置されている。
【0018】
第1コンベア13a及び第2コンベア13bは、水平姿勢になったコイル材7A,7Bを旋回機11から荷載置部15に搬送する。具体的には、第1コンベア13a及び第2コンベア13bは、コイル材7A,7BをX方向片側に搬送する。
移動台車19は、荷載置部15に載置されたコイル材7A,7Bを把持する移載機45を有している。移動台車19は、コイル材7A,7Bを荷載置部15から移動してパレット台17上のパレット39に載置する。具体的には、移動台車19は、コイル材7A,7BをX方向両側に搬送する。
【0019】
(2)旋回機
以下、厳密には旋回ドラム11bの場合も、説明の簡略化のため、旋回機11という名称で説明を行う。
旋回機11は、前述の第1コンベア13aと、受け部23とを有している。受け部23は、第1コンベア13aの一端から直角に延びている。第1コンベア13aは、コイル材7A,7Bの搬入時に直立する第1姿勢と、コイル材7A,7Bを水平姿勢にする際に水平になる第2姿勢との間で移動する支持部材である。第1コンベア13aは、
図2に示すように、第1姿勢では、コイル材7A,7Bの第2姿勢側への方向の荷重を支持可能となるように傾斜している。傾斜角度θは、上記の効果が得られるものであればよく、例えば、3〜10度である。また、コイル材7A,7Bが倒れるのを防止可能であれば、第1コンベア13aは鉛直に立っていてもよい。なお、
図2は、旋回機の側面概略図である。
旋回機11の第1コンベア13aには、旋回機パレット27が装着されている。旋回機パレット27は、旋回機11においてコイル材7A,7Bが載置されるパレットである。旋回機パレット27は、コイル材7A,7Bと共に第1コンベア13a、第2コンベア13bによって荷載置部15に搬送される。旋回機パレット27は、Y方向に短い板状部材であるが、後述するように最も径が短いコイル材であっても移載機45の把持部45aによる把持が可能であればよいので、具体的な形状は限定されない。
【0020】
旋回機11は、
図3に示すように、搬入時にコイル材7A,7Bを下方から支持可能なVブロック25を有している。Vブロック25は、後述するように、コイル材7A,7BをY方向に位置決めする機能を有している。Vブロック25は、受け部23において第1コンベア13aの近傍に設けられている。なお、
図3は、旋回機の部分正面図である。
【0021】
(3)荷載置部
荷載置部15は、荷載置台としての第2コンベア13bと、第2コンベア13bを上下移動可能に支持する荷載置部昇降機31(第1昇降機の一例)とを有している。第2コンベア13bは、第1コンベア13aと共に駆動されることで、旋回機パレット27を旋回機11と荷載置部15との間で搬送する。荷載置部昇降機31は、この実施形態ではパンタグラフ方式であるが、他の方式であってもよい。
【0022】
(4)パレット台
パレット台17は、パレット載置台としての第3コンベア35と、第3コンベア35を上下移動可能に支持するパレット台昇降機37(第2昇降機の一例)と、を有している。パレット台17は、第3コンベア35によって、パレット39を自動倉庫の入庫ステーション(図示せず)に搬送する。なお、パレット39は、自動倉庫(図示せず)の棚(図示せず)から供給される。別例としては、パレット台17の近傍には、パレット供給装置(図示せず)が配置されていてもよい。パレット台昇降機37は、この実施形態ではパンタグラフ方式であるが、他の方式であってもよい。
【0023】
(5)移動台車
移動台車19は、搬送装置43と、移載機45とを有している。
搬送装置43は、荷載置部15とパレット台17との間を移動可能な装置である。具体的には、搬送装置43は、荷載置部15とパレット台17の上方に配置されたレール47の上を移動可能である。
移載機45は、コイル材7A,7Bを下方から支持する第1位置と側方に外れた第2位置との間で移動可能な把持部45aを有している。把持部45aは、コイル材搬送方向であるX方向に直交するY方向に並んで設けられた一対の部材であり、異なる径のコイル材7A,7BをY方向両側から挟持すると共に、その下面を支持する凹部を有している。
なお、把持部45aは、搬送装置43から下方に延びる支持部によって支持されて、搬送装置43と一体にX方向に移動する。また、把持部45aの高さ方向位置は一定である。
【0024】
(6)制御構成
図4を用いて、載置装置1の制御構成を説明する。
図4は、載置装置の制御構成ブロックである。
載置装置1は、コントローラ51を有している。コントローラ51は、CPU、RAM、ROMを有するコンピュータである。コントローラ51には、旋回機11、第1コンベア13a、第2コンベア13b、移動台車19、荷載置部昇降機31、パレット台昇降機37が接続されており、コントローラ51はこれら装置の駆動部に駆動信号を送信可能である。
【0025】
コントローラ51には、さらに、旋回機センサ53、荷載置部センサ55、パレット台センサ57が接続されている。旋回機センサ53は、旋回機11に設けられ、コイル材7A,7Bの有無を検出する。荷載置部センサ55は、荷載置部15に設けられ、コイル材7A,7Bの搬送方向の位置を検出する。この実施形態では、コントローラ51は、コイル材7A,7Bの搬送方向先端の通過タイミング、搬送方向後端の通過タイミング、第2コンベア13bの速度に基づいて、コイル材7Aの搬送方向長さ(径)及び搬送方向中心位置がどこにあるかを把握可能である。
パレット台センサ57は、パレット台17に設けられ、コイル材7A,7Bの有無を検出する。
なお、これらセンサは、透過型または拡散反射型の光学センサでもよいし、リミットスイッチなどの接触型のセンサでもよい。
コントローラ51には、他のスイッチ(図示せず)及びセンサ(図示せず)が接続されている。
【0026】
(7)制御動作
図5を用いて、コントローラ51の制御動作を説明する。具体的には、コイル材7A,7Bが載置装置1に挿入されてからパレット39に載置されるまでの制御動作を説明する。
図5は、載置装置の動作制御フローチャートである。さらに、
図6〜
図24を用いて、各装置の動作を示す。
(7−1)搬入
最初に、コントローラ51は、旋回機センサ53からの検出信号に基づいて、コイル材7A,7Bが旋回機11に搬入されたか否かを判断する(ステップS1)。
【0027】
図6に示すように、コイル材7A,7Bが旋回機11に搬入されるときに、コイル材7A,7Bは第1姿勢の第1コンベア13aによって支持される。このとき、
図2に示すように、コイル材7A,7Bは第1コンベア13aによってコイル材7A,7Bの第2姿勢側への方向に支持される。したがって、搬入後のコイル材7A,7Bの姿勢が安定する。
また、コイル材7A,7Bは、
図3に示すように、Vブロック25によって下方から支持される。これにより、異なる径のコイル材7A,7BがY方向に位置決めされる。具体的には、コイル材7A,7BのY方向中心が所定の位置に配置される。
【0028】
(7−2)旋回
コントローラ51は、
図7に示すように、旋回機11を回動させる(ステップS2)。具体的には、旋回機11が、縦姿勢で搬入されたコイル材7A,7Bを水平姿勢に回動させる。
図8に示すように、旋回後には、第1コンベア13a及び第2コンベア13bは同一高さの搬送面を構成している。なお、第3コンベア35及びパレット39は、第1コンベア13a及び第2コンベア13bより低い位置に配置されている。
(7−3)コンベア搬送
第1コンベア13a及び第2コンベア13bは、
図8及び
図9に示すように、水平姿勢になったコイル材7A,7Bを旋回機11から荷載置部15に搬送する(ステップS3)。コイル材7A,7Bは、旋回機パレット27に載置された状態で、第1コンベア13a及び第2コンベア13bによって荷載置部15に搬送される。旋回機パレット27を用いることで、コイル材7A,7Bの搬送が安定する。
【0029】
(7−4)位置決め
上記の搬送時に、コントローラ51が第2コンベア13bを移動させることで、コイル材7A,7Bを移動台車19に対して位置決めさせる。なお、コイル材の位置決めは、移動台車19が搬送方向に移動することで行ってもよい。
図10Aでは、コイル材7Bの場合が示されており、
図10Bではコイル材7Aの場合が示されている。
より詳細には、コイル材7A,7Bの移動台車19に対する位置決めは、コイル材7A,7Bの搬送方向であるX方向位置決めであり、さらに詳細には、移動台車19のX方向中心とコイル材7A,7BのX方向中心の位置合わせである(
図10A及び
図10BのX方向中心線O−Oを参照)。ただし、本発明の位置決めの種類は、この実施形態の中心線基準の位置決めに限定されない。
【0030】
(7−5)移動台車による搬送
以下の説明は、コイル材7Bを用いて説明する。
コントローラ51は、コイル材7Bの移動台車19に対する位置決めが完了すると、移動台車19の移載機45に荷載置部15に載置されたコイル材7Bを把持させる(ステップS4)。具体的には、
図11及び
図12に示すように、移載機45の把持部45aを第2位置から第1位置に移動させることでコイル材7Bを把持させる。
続いて、コントローラ51は、
図13に示すように、荷載置部昇降機31によって荷載置部15を下降させる(ステップS5)。それにより、
図14に示すように、旋回機パレット27が、荷載置部15と共に下降し、それによりコイル材7Bから下方に離れる。
【0031】
続いて、コントローラ51は、
図15に示すように、搬送装置43を駆動して、コイル材7Bを荷載置部15からパレット台17の上方に移動させる(ステップS6)。
【0032】
(7−6)パレット台での受け取り動作
続いて、コントローラ51は、
図16に示すように、パレット台昇降機37を駆動して、第3コンベア35を上昇させる。これにより、
図17に示すように、パレット台17の上のパレット39がコイル材7Bに当接する(ステップS7)。なお、
図18及び
図19に示すように、パレット39の上面には、一対の把持部45aとの干渉を避けるための凹部39aが形成されている。なお、別の動作として、コントローラ51は、荷載置部昇降機31を駆動して、第2コンベア13bを上昇させて元の位置に戻す。なお、パレット39の形状は移載機45の把持部45aとの干渉を避けることができればよいので、その形状は前記実施形態に限定されない。
続いて、コントローラ51は、
図18及び
図19に示すように、移動台車19の移載機45にコイル材7Bの把持を解除させる(ステップS8)。具体的には、コントローラ51は、移載機45の把持部45aを第1位置から第2位置に移動させることでコイル材7Bの把持を解除させる。このとき、把持部45aはパレット39の凹部39aからY方向外側に外れる。これにより、コイル材7Bは、パレット39の上面に載置される。
以上に述べたように、移載機45の把持部45aの動作と荷載置部昇降機31及びパレット台昇降機37の動作のタイミングを制御することで、確実にかつ迅速にコイル材7A,7Bの搬送が行われる。
なお、パレット39は、上面が平板であってもよいし、上面にパレット39を位置決めするための位置又は複数の突起が設けられていてもよい。
【0033】
(7−7)その後の動作
コントローラ51は、
図20及び
図21に示すように、第2コンベア13b及び第1コンベア13aを駆動させることで、空の旋回機パレット27を荷載置部15から旋回機11に移動させる(ステップS9)。
【0034】
コントローラ51は、
図22に示すように、移載機45をパレット台17から荷載置部15に移動させる(ステップS10)。
コントローラ51は、
図23及び
図24に示すように、旋回機11を駆動することで、旋回機11を第2姿勢から第1姿勢に戻す。
【0035】
(7−8)効果
以上に述べたように、第2コンベア13bが水平姿勢になったコイル材7A,7Bを旋回機11から荷載置部15に搬送するときに、コイル材7A,7Bが移動台車19に対して位置決めされる。したがって、移動台車19はコイル材7A,7Bをパレット台17上のパレット39上の正確な位置に載置できる。この結果、大きさが異なるコイル材7A,7Bをパレット39上に載置するときに、省人化が実現される。
【0036】
2.実施形態の特徴
載置装置1(載置装置の一例)は、大きさの異なるコイル材7A,7B(荷物の一例)をパレット39(パレットの一例)に載置するための装置である。載置装置1は、以下の構成を有している。
旋回機11(旋回機の一例)は、縦姿勢で搬入されたコイル材7A,7Bを水平姿勢に回動させる。
パレット台17(パレット台の一例)には、パレット39が載置される。
【0037】
第1コンベア13a及び第2コンベア13b(コンベアの一例)は、水平姿勢になったコイル材7A,7Bを旋回機11から荷載置部15(荷載置部の一例)に搬送する。
移動台車19(移動台車の一例)は、荷載置部15に載置されたコイル材7A,7Bを把持する移載機45(移載機の一例)を有し、コイル材7A,7Bを荷載置部15から移動してパレット台17上のパレット39に載置する。
コントローラ51は、第1コンベア13a及び第2コンベア13bがコイル材7A,7Bを荷載置部15に搬送するときに、第2コンベア13b及び移動台車19の一方を移動させることで、コイル材7A,7Bを移動台車19に対して位置決めさせる。
【0038】
この装置では、旋回機11が、縦姿勢で搬入されたコイル材7A,7Bを水平姿勢に回動させる。続いて、第1コンベア13a及び第2コンベア13bが、水平姿勢になったコイル材7A,7Bを旋回機11から荷載置部15に搬送する。この搬送時に、コントローラ51が及び移動台車19の一方を移動させることで、コイル材7A,7Bを移動台車に対して位置決めさせる。そして、移動台車19の移載機45が、荷載置部15に載置されたコイル材7A,7Bを把持して、その状態でコイル材7A,7Bを荷載置部15から移動してパレット台17上のパレット39に載置する。
したがって、移動台車19はコイル材7A,7Bをパレット台17上のパレット39上の正確な位置に載置できる。この結果、大きさが異なるコイル材7A,7Bをパレット39上に載置するときに、省人化が実現される。
【0039】
3.他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(1)前記実施形態では、コイル材7A,7Bを旋回機11から荷載置部15に搬送するのに旋回機パレット27を用いたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、旋回機パレットを省略して、コイル材7A,7Bを旋回機11から荷載置部15に直接搬送していてもよい。
(2)前記実施形態では昇降装置が荷載置部15とパレット台17に設けられていたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、移動台車19が、移載機45を昇降させる昇降機を有していてもよい。その場合は、移動台車が大型化するが、昇降機の数が少なくなる。
【0040】
(3)前記実施形態では、旋回機11と荷載置部15とパレット台17とはX方向に直線状に配置されていたが、3台のレイアウトは前記実施形態に限定されない。例えば、パレット台17が荷載置部15のY方向片側に並んでいてもよい。その場合、移動台車19はY方向に移動する。
(4)前記実施形態では、旋回機11と荷載置部15とパレット台17とは1台ずつ設けられていたが、各装置は複数設けられていてもよい。例えば、旋回機11を2台設けることによって、移動台車19をより効率的に使用できれば、載置装置1の搬送能力が向上する。この理由は、旋回機11の動作が他の装置に対して比較的遅いからである。
【0041】
(5)前記実施形態では円板状のコイル材を例として説明したが、搬送される部材の形状は円板状のコイル材に限定されない。例えば、板状製品、塊状製品、棒状製品であってもよい。部材の形状に応じて移載機45の把持部45aの形状も適宜変更される。
これら製品の材質は、例えば、鋼材、ステンレス鋼材、アルミニウム材、プラスチック材、ガラス材、石材、木材であってもよい。
(6)前記実施形態ではコントローラ51はコイル材7A,7Bの径(搬送方向長さ)をパレット台センサ57からの検出情報に基づいて算出したが、コイル材の搬送方向長さの取得はこれに限定されない。例えば、コントローラ51は、他の装置からコイル材の長さ情報をあらかじめ取得していてもよいし、他のセンサからの情報に基づいてコイル材の長さを算出してもよい。
【0042】
(7)前記実施形態ではVブロックはY方向に並んだ一対の斜面によって構成されていたが、Vブロックは、下方に行くに従って互いに接近する一対の傾斜面を有する構造であればよいので、Y方向のそれぞれに上下に分割された傾斜面を有する構造を採用してもよい。
(8)前記実施形態では載置装置1はコイル材7A,7Bを自動倉庫(図示せず)に搬入する動作として説明されたが、載置装置1はコイル材7A,7Bを自動倉庫(図示せず)から搬出する際の動作にも適用できる。その場合、載置装置1の各装置は前記実施形態と逆の順序で動作を行う。