特開2017-12718(P2017-12718A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-12718(P2017-12718A)
(43)【公開日】2017年1月19日
(54)【発明の名称】脚部用マッサージ器
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20161222BHJP
【FI】
   A61H7/00 300G
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-186119(P2015-186119)
(22)【出願日】2015年9月19日
(31)【優先権主張番号】104121243
(32)【優先日】2015年6月30日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】596087199
【氏名又は名称】巫 東和
(74)【代理人】
【識別番号】100087918
【弁理士】
【氏名又は名称】久保田 耕平
(72)【発明者】
【氏名】巫東和
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AA10
4C100BA07
4C100BB03
4C100BC02
4C100CA02
4C100DA10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】脚部用マッサージ器を提供する。
【解決手段】底板11と、2つの側板12と、背板13とを連結して、内部に収容空間14を形成し、側板の内面に設けたガイドレール15の入口端と出口端箇所にプーリー16を枢支し、収容空間の中央に、運行通路171を有する凸座17を設け、底板の上方に、凸座の両側に足踏部18を設けた本体10と、凸座の運行通路中に配置嵌合された駆動機21を有し、駆動機の動力軸22は、結合段221で凸座の両側に向けて延出し、延出した結合段221上に相対する碗状の2つのマッサージ部材23を固設して、マッサージ部材の間にマッサージブロック24を挟設し、結合段の側端に回転リング25を結合したマッサージモジュール20と、本体の凸座内に取り付けたモーター31を伝動軸32に連結し、伝動軸は凸座の両側から延出し、伝動軸の側端に2つの巻回リング33が固設された駆動装置30とを備えた構成とする。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、マッサージモジュールと、駆動装置とを備える脚部用マッサージ器であって、
前記本体は、互いに連結された1つの底板と、2つの側板と、1つの背板とを有し、当該底板と、当該側板と、当該背板の囲繞により、前記本体の内部に収容空間が形成され、かつ前記収容空間の上方と前方は、それぞれ開口を利用して外向きに貫通しており、前記2つの側板の内面にそれぞれガイドレールが設けられ、前記2つのガイドレールの入口端と出口端箇所にいずれもプーリーが枢支され、また前記収容空間の中央に、当該底板と当該背板との間に連接され、かつ運行通路を有する凸座が設けられ、前記凸座の設置により、前記収容空間を左、右両部分に区画し、当該底板の上方には、前記凸座の両側にそれぞれ足踏部が設けられ、及び前記2つの足踏部の中央にいずれも退避通路が開設され、
前記マッサージモジュールは、駆動機を有し、前記駆動機は、前記凸座の運行通路中に配置嵌合され、前記駆動機の動力軸は、それぞれ1つの結合段で前記凸座の両側に向けて延出し、延出した前記2つの結合段上にいずれも相対する碗状の2つのマッサージ部材が固設され、前記2つのマッサージ部材の間にマッサージブロックが挟設され、前記2つの結合段の側端にいずれも回転リングが結合され、当該回転リングが前記本体の当該ガイドレールに符合することにより、前記駆動装置の運転に合わせて動力軸に対して牽引が生じ、前記マッサージモジュールは、当該ガイドレールにより画定された範囲内に往復運行され、
前記駆動装置は、前記凸座内に取り付けられたモーターを有し、前記モーターが伝動軸に連結されることで、前記モーターの動力を前記伝動軸に対して伝達して、前記伝動軸は前記凸座の両側から延出し、これにより、前記凸座の両側から延出した前記伝動軸の側端にそれぞれ2つの巻回リングが固設され、前記2つの巻回リングを逆方向設置し、前記2つの巻回リング上の巻回紐がそれぞれ同一側の上、下2つの前記プーリーに繞設されてから、当該ガイドレールの入口端と出口端から当該ガイドレールの内部に通され、前記2つの巻回紐が共同に当該ガイドレール内に延在する当該結合段の側端に嵌通され、これにより、当該巻回紐の締緩操作の間で、前記マッサージモジュールを確実に連動して運行することを特徴とする脚部用マッサージ器。
【請求項2】
前記本体の当該底板上に内部に軸受が嵌着された2つの軸受座が設けられ、前記2つの軸受座は、それぞれ前記2つの側板と前記凸座との間に設けられることにより、前記凸座の外部まで延出する伝動軸は、予め前記2つの軸受座を通過してから、側端に当該巻回リングが固設されることを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。
【請求項3】
前記本体と前記マッサージモジュールの前記駆動機との間に弾性引紐が合わせて使用され、前記本体の運行通路の下方に軸棒が水平に設けられ、前記弾性引紐の一端が背板上の運行通路に相対して適当な高さ箇所に固定され、他端が前記軸棒を繞設してから、前記駆動機に連結されることを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。
【請求項4】
前記本体の当該側板と、当該ガイドレールと、前記凸座とは、両脚の曲線に対応して後部から前部に向かって徐々に低くなる弧線状に設けられることを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。
【請求項5】
少なくとも1つの当該ガイドレールの入口端と出口端上には、リミットスイッチが設けられることにより、前記リミットスイッチの感応を利用して前記モーターを反転するように制御することを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。
【請求項6】
同一側の前記2つの巻回紐は、予め回転環に連結されてから、前記回転環を利用して前記動力軸の当該結合段上に嵌通されることを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。
【請求項7】
当該マッサージ部材上に複数のマッサージ突起が広く分布されることを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。
【請求項8】
当該マッサージ部材を特定の角度傾斜を付けさせて前記動力軸の当該結合段上に固設することを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。
【請求項9】
前記駆動機は、減速機と、電動機とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。
【請求項10】
前記2つのマッサージ部材の間に十字交差する前記マッサージブロックが挟設されることを特徴とする請求項1に記載の脚部用マッサージ器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚部用マッサージ器に関するものであり、更に詳しくは、両脚の各部位までの運行を可能にし、隅々までマッサージすることができる脚部用マッサージ器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
伝統的なマッサージ装置が身体の特定の部位しかマッサージできないことによる弊害に鑑みて、遂に変位作動可能なダブル揺動マッサージ部品を有するマッサージ機構が研究開発された。その構造形態は、図11図12に示すように、位置制限枠50と、マッサージモジュール60とを備え、位置制限枠50の一端に、開放部51を有してなり、マッサージ機構の使用者の両脚が位置制限枠50の開放部51から伸びるようにし、他端とその両側辺が上向きに湾曲され、これにより、それぞれ当止縁52とスライドレール53になる。また2つのスライドレール53の内側にそれぞれ軌条54が設けられ、前記軌条54がスライドレール53の中心より低くなり、位置制限枠50の上方の表面中央において2つに分岐して略突起する凸縁55を利用して、位置制限枠50の開放部51にスライド溝56が形成される。マッサージモジュール60は、駆動機61を有し、駆動機61内に両側に向けて延出して欠辺を有するスピンドル62が貫通され、スピンドル62の2つの延伸段上にいずれもマッサージ部品63が固設される。前記2つのマッサージ部品63は、いずれもそれぞれ2つの偏心によって分岐されて互いに対称するスイングアーム631の対向する内側の間に、マッサージリング632が設けられてなり、これらのマッサージリング632は、それぞれスイングアーム631の前位置、後位置に設けられる。また駆動機61の底端により小さな凸ブロック611が設けられ、スピンドル62の両側端上にいずれも内側から外側に順次にローラー64と、軸受65とが結合される。前記ローラー64と、軸受65と、マッサージ部品63とは、いずれもスピンドル62の欠辺上に固設され、スピンドル62により連動される。
【0003】

これにより、マッサージモジュール60は、凸ブロック611を利用して、位置制限枠50のスライド溝56に符合し、ローラー64が軌条54上に当接され、及び軸受65がスライドレール53に摺動自在に係合し、マッサージモジュール60全体を、位置制限枠50の開放部51から入り込ませ、かつマッサージモジュール60の入り込み時、その軸受65の上周縁面とローラー64の下周縁面は、それぞれスライドレール53の上面と軌条54上に密着するため、高低差による位置ずれを利用して、制動作用が得られ、マッサージモジュール60を入り込ませた後、それから駆動器61から引っ張り出した電源コードが位置制限枠50に互いに接続される。こうして、駆動機61の作動時、スピンドル62により、マッサージ部品63及びローラー64が連動され、マッサージモジュール60は、変位しながら、脚部の複数個の部位に対するマッサージを行うことができる。
【0004】
しかし、上述した従来構造は、なお、実際の使用時において下記の問題点が依然として存在する。
【0005】
1.従来構造は、ローラー64と軌条54との当接だけが頼りとなり、ローラー64と軌条54との間の摩擦抵抗力のみでマッサージモジュール60を変位するように連動するので、動力を確実に伝達できないおそれがあり、ローラー64は、マッサージモジュール60と一緒に容易に原位置に生じるスリップで停滞したままになってしまう場合がある。
【0006】
2.従来構造は、マッサージモジュール60の変位では、特定の部位に対するマッサージが達成できず、足底に対してもリラクゼーション・マッサージを行うことができず、使用の機能性ついては依然として改良する必要性が存在する。
【0007】
3.従来構造は、スイングアーム631の同一角度の揺動を利用して、マッサージリング632が人体に対して感触を与え、両脚の各部位の粗細程度の相違について、異なる挟圧強さが生じることができないので、マッサージ部品63が容易に上腿部に過度な緊締が生じることにより、使用者に痛みを与えてしまうという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明の主要な課題は、マッサージモジュールがスリップし停滞したままになることが防止され、動力を確実に伝達することができ、両脚の各部位に対するマッサージ可能な脚部用マッサージ器を提供することにある。
【0009】
本発明の副次的な課題は、両脚に生じるマッサージできない死角を回避することができる脚部用マッサージ器を提供することにある。
【0010】
本発明の別の課題は、特定の部位のマッサージが達成され、その使用の機能性が優れ、これにより、使用者により選択可能な多種類の変化させたマッサージモードが提供される脚部用マッサージ器を提供することにある。
【0011】
本発明のさらに別の課題は、マッサージ部材の過度な緊締により、使用者に痛みを与えるか、またはマッサージの快適度と効果が半減するおそれを回避できる脚部用マッサージ器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで、本発明者は、前記の本発明の課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、前記の主要な課題に関しては、2つの巻回リングの逆方向設置を利用することにより、巻回紐の一方を締め、または他方を緩める形態により、マッサージモジュールに対して引いたり離したりすることにより達成できることに着目し、また前記の副次的な課題に対しては、上腿部、下腿部に対するマッサージのほかに、さらに足底と足裏に対するリラクゼーションマッサージを行うことにより達成できることに着目し、前記の別の課題に対しては、駆動装置が独立した設計であることを利用し、マッサージモジュールがある位置まで進行した時、モーターが停止する構造とすることにより達成することができ、前記のさらに別の課題に対しては、マッサージ施療時にはマッサージ部材が上腿部または下腿部に丁度密着するように調整することにより達成できることに着目したものである。
【0013】
かくして、請求項1に係る発明によれば、本体と、マッサージモジュールと、駆動装置とを備える脚部用マッサージ器であって、
前記本体は、互いに連結された1つの底板と、2つの側板と、1つの背板とを有し、当該底板と、当該側板と、当該背板の囲繞により、前記本体の内部に収容空間が形成され、かつ前記収容空間の上方と前方は、それぞれ開口を利用して外向きに貫通しており、前記2つの側板の内面にそれぞれガイドレールが設けられ、及び前記2つのガイドレールの入口端と出口端箇所にいずれもプーリーが枢支され、また前記収容空間の中央に、当該底板と当該背板との間に連接され、かつ運行通路を有する凸座が設けられ、前記凸座の設置により、前記収容空間を左、右両部分に区画し、当該底板の上方には、前記凸座の両側にそれぞれ足踏部が設けられ、及び前記2つの足踏部の中央にいずれも退避通路が開設され、
前記マッサージモジュールは、駆動機を有し、前記駆動機は、前記凸座の運行通路中に配置嵌合され、前記駆基の動力軸は、それぞれ1つの結合段で前記凸座の両側に向けて延出し、延出した前記2つの結合段上にいずれも相対する碗状の2つのマッサージ部材が固設され、前記2つのマッサージ部材の間にマッサージブロックが挟設され、前記2つの結合段の側端にいずれも回転リングが結合され、当該回転リングが前記本体の当該ガイドレールに符合することにより、前記駆動装置の運転に合わせて動力軸に対して牽引が生じ、前記マッサージモジュールは、当該ガイドレールにより画定された範囲内に往復運行され、
前記駆動装置は、前記凸座内に取り付けられたモーターを有し、前記モーターが伝動軸に連結されることで、前記モーターの動力を前記伝動軸に対して伝達して、前記伝動軸は前記凸座の両側から延出し、これにより、前記凸座の両側から延出した前記伝動軸の側端にそれぞれ2つの巻回リングが固設され、また前記2つの巻回リングを逆方向設置し、前記2つの巻回リング上の巻回紐がそれぞれ同一側の上、下2つの前記プーリーに繞設されてから、当該ガイドレールの入口端と出口端から当該ガイドレールの内部に通され、前記2つの巻回紐が共同に当該ガイドレール内に延在する当該結合段の側端に嵌通され、これにより、当該巻回紐の締め緩め操作の間で、前記マッサージモジュールを確実に連動して運行することを特徴とする脚部用マッサージ器が提供される。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、前記本体の当該底板上に内部に軸受が嵌着された2つの軸受座が設けられ、前記2つの軸受座は、それぞれ前記2つの側板と前記凸座との間に設けられることで、前記凸座の外部まで延出する伝動軸は、予め前記2つの軸受座を通過してから、側端に当該巻回リングが固設されることを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、前記本体と前記マッサージモジュールの前記駆動器との間に弾性引紐が合わせて使用され、前記本体の運行通路の下方に軸棒が水平に設けられ、前記弾性引紐の一端が背板上の運行通路に相対して適当な高さ箇所に固定され、他端が前記軸棒を繞設してから、前記駆動器に連結されることを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、前記本体の当該側板と、当該ガイドレールと、前記凸座とは、両脚の曲線に対応して後ろから前に向かって徐々に低くなる弧線状に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、少なくとも1つの当該ガイドレールの入口端と出口端上には、リミットスイッチが設けられることにより、前記リミットスイッチの感応を利用して前記モーターを反転するように制御することを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0018】
請求項6に係る発明によれば、同一側の前記2つの巻回紐は、予め回転環に連結されてから、前記回転環を利用して前記動力軸の当該結合段上に嵌通されることを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0019】
請求項7に係る発明によれば、当該マッサージ部材上に複数のマッサージ突起が広く分布されることを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0020】
請求項8に係る発明によれば、当該マッサージ部材を特定の角度傾斜を付けさせて前記動力軸の
当該結合段上に固設することを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0021】
請求項9に係る発明によれば、前記駆動器は、減速機と、電動機とから構成されることを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0022】
請求項10に係る発明によれば、前記2つのマッサージ部材の間に十字交差する前記マッサージブロックが挟設されることを特徴とする、請求項1に記載の脚部用マッサージ器が提供される。
【0023】
かかる脚部用マッサージ器は、本体と、マッサージモジュールと、駆動装置とを備え、本体は、互いに連結された1つの底板と、2つの側板と、1つの背板とを有し、当該底板と、当該側板と、当該背板の囲繞により、本体の内部に収容空間が形成され、かつ前記収容空間の上方と前方は、それぞれ開口を利用して外向きに貫通しており、2つの側板の内面にそれぞれガイドレールが設けられ、及び前記2つのガイドレールの入口端と出口端箇所にいずれもプーリーが枢支され、また収容空間の中央に、底板と背板との間に連接され、かつ運行通路を有する凸座が設けられ、前記凸座の設置により、収容空間を左、右両部分に区画し、底板の上方には、凸座の両側にそれぞれ足踏部が設けられ、及び前記2つの足踏部の中央にいずれも退避通路が開設される。
【0024】
マッサージモジュールは、駆動器を有し、前記駆動器は、凸座の運行通路中に配置嵌合され、駆動器の動力軸は、それぞれ1つの結合段で凸座の両側に向けて延出し、延出した前記2つの結合段上にいずれも相対する碗状の2つのマッサージ部材が固設され、2つのマッサージ部材の間にマッサージブロックが挟設され、結合段の側端にいずれも回転リングが結合され、回転リングが本体のガイドレールに符合することにより、駆動装置の運転に合わせて動力軸に対して牽引が生じ、マッサージモジュールは、ガイドレールにより画定された範囲内に往復運行される。
【0025】
駆動装置は、凸座内に取り付けられたモーターを有し、前記モーターが伝動軸に連結されることで、モーターの動力を伝動軸に対して伝達して、伝動軸は凸座の両側から延出し、これにより、凸座の両側から延出した伝動軸の側端にそれぞれ2つの巻回リングが固設され、また前記2つの巻回リングを逆方向設置し、2つの巻回リング上の巻回紐がそれぞれ同一側の上、下2つのプーリーに繞設されてから、ガイドレールの入口端と出口端からガイドレールの内部に通され、2つの巻回紐が共同にガイドレール内に延在する結合段の側端に嵌通され、これにより、巻回紐の締め緩め操作の間で、マッサージモジュールを確実に連動して運行することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は前記の通り通りの構成からなり、後述するように、マッサージモジュールのスリップを防止することができ、動力を確実に伝達することができる。また、両脚部の各部位にわたり、マッサージを十分行うことができる。さらに、脚部に生じるマッサージできない死角も解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器の分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器のッサージモジュールの細部分解図である。
図4】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器の断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器の別の角度の断面図である。
図6】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器の使用状態図である。
図7】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器のマッサージモジュールの下向きの運行状態を示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器を用いて下腿部をマッサージする使用状態を示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器のマッサージモジュールの上向きの運行状態を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る脚部用マッサージ器を用いて上腿部をマッサージする使用状態を示す図である。
図11】従来構造の脚部用マッサージ器の斜視組合図である。
図12】従来構造の脚部用マッサージ器の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1図5に示すように、本発明に係るマッサージ器は、本体10と、マッサージモジュール20と、駆動装置30とを備えたものである。本体10は、互いに連結された1つの底板11と、2つの側板12と、1つの背板13とを有し、当該底板11と、当該側板12と、当該背板13の囲繞により、本体10の内部に収容空間14が形成され、かつ前記収容空間14の上方と前方は、それぞれ開口を利用して外向きに貫通しており、2つの側板12の内面にそれぞれガイドレール15が設けられ、前記2つのガイドレール15の入口端と出口端箇所にいずれもプーリー16が枢支される。また、収容空間14の中央に、底板11と背板13との間に連接され、かつ運行通路171を有する凸座17が設けられる。前記凸座17の設置により、収容空間14を左、右両部分に区画し、底板11の上方には、凸座17の両側にそれぞれ足踏部18が設けられ、前記2つの足踏部18の中央にいずれも退避通路181が開設される。
【0029】
マッサージモジュール20は、減速機と、電動機とから構成される駆動機21を有し、前記駆動機21は、凸座17の運行通路171内に配置嵌合され、駆動機21の動力軸22は、それぞれ1つの結合段221で凸座17の両側に向けて延出し、延出した前記2つの結合段221上にいずれも相対する碗状の2つのマッサージ部材23が固設され、2つのマッサージ部材23の間に十字交差するマッサージブロック24が挟設され、結合段221の側端にいずれも回転リング25が結合され、回転リング25が本体10のガイドレール15に符合することにより、駆動装置30の運転に合わせて動力軸22に対して牽引が生じ、マッサージモジュール20は、ガイドレール15により画定された範囲内に往復運行する。
【0030】
駆動装置30は、本体10の凸座17内に取り付けられたモーター31を有する。前記モーター31が伝動軸32に連結されることで、モーター31の動力を伝動軸32に対して伝達して、伝動軸32は凸座17の両側から延出する。これにより、凸座17の両側から延出した伝動軸32の側端にそれぞれ2つの巻回リング33が固設され、また2つの巻回リング33を逆方向設置し、2つの巻回リング33上の巻回紐331がそれぞれ同一側の上、下2つのプーリー16に繞設されてから、ガイドレール15の入口端と出口端からガイドレール15の内部に通され、2つの巻回紐331が共同にガイドレール15内に延在する動力軸22の結合段221の側端に嵌通され、これにより、巻回紐331の締緩操作の間で、マッサージモジュール20を確実に連動して運行することができる。
【0031】
本発明の脚部用マッサージ器において、本体10の底板11上に内部に軸受が嵌着された2つの軸受座19が設けられ、前記2つの軸受座19は、それぞれ2つの側板12と凸座17との間に設けられることにより、凸座17の外部まで延出する伝動軸32は、予め前記2つの軸受座19を通過してから、側端に巻回リング33が固設される。
【0032】
本発明の脚部用マッサージ器において、本体10とマッサージモジュール20の駆動器21との間に弾性引紐26が合わせて使用され、本体10の運行通路171の下方に軸棒172が水平に設けられ、前記弾性引紐26の一端が背板13上の運行通路171に相対して適当な高さ箇所に固定され、他端が軸棒172を繞設してから、駆動器21に連結される。前記弾性引紐26の位置づけにより、マッサージモジュール20の運行時、駆動器21に対して位置制限、位置合わせの効果が生まれる。
【0033】
本発明の脚部用マッサージ器において、本体10の側板12と、ガイドレール15と、凸座17とは、両脚の曲線に対応して後ろから前に向かって徐々に低くなる弧線状に設けられる。
【0034】
本発明の脚部用マッサージ器において、少なくとも1つのガイドレール15の入口端と出口端上には、リミットスイッチ40が設けられることにより、リミットスイッチ40の感応を利用してモーター31を反転するように制御する。
【0035】
本発明の脚部用マッサージ器において、同一側の2つの巻回紐331は、予め回転環34に連結されてから、前記回転環34を利用して動力軸22の結合段221上に嵌通される。
【0036】
本発明の脚部用マッサージ器において、マッサージ部材23上に複数のマッサージ突起が広く分布される。
【0037】
本発明の脚部用マッサージ器において、動力軸22は、マッサージ部材23の中央に水平に貫通固定される。
【0038】
本発明の脚部用マッサージ器において、 マッサージ部材23を特定の角度傾斜を付けさせて動力軸22の結合段221上に固設する。
【0039】
本発明の脚部用マッサージ器を実際使用する時には、図6に示すように、両脚を本体10の上方の開口から収容空間14内に伸ばし、両脚の下腿部と上腿部は、完全に本体10によって被覆され、2つの足裏をそれぞれ2つの足踏部18上に当接させ、伝動軸32の連結を利用して、モーター31の動力を伝達することができる。モーター31の正、逆方向運転時、両側の2つの巻回リング33は、それぞれ一方を締めたり、他方を緩めたりする形態を連動し、巻回紐331を介してマッサージモジュール20の動力軸22に対して牽引が生じ、マッサージモジュール20は前記巻回紐331によって引っ張られ、これにより、ガイドレール15により画定された範囲内に確実に往復運行する。また、図7及び図8に示すように、マッサージモジュール20が下向きの運行をする時、駆動機21により動力軸22を介してマッサージ部材23を回転させるように連動させ、これにより、マッサージ部材23が下腿部に対して押圧揉みすることができるほかに、さらに退避通路181の位置づけを利用して、マッサージブロック24の移行が提供され、足底と足裏に対して同期マッサージすることで、前記設計によれば、本発明の脚部用マッサージ器は、使用上、さらに全面的になることにより、両脚に生じるマッサージできない死角を回避することができる。一方、図9及び図10に示すように、マッサージモジュール20が上向きの運行をする時、回動されたマッサージ部材23を利用して上腿部に対して押圧揉みすることができる。同一側の2つのマッサージ部材23は、碗状の形態で位置づけを行うので、2つのマッサージ部材23の各段の高さ箇所にいずれも異なる隙間間隔が生じ、異なる隙間間隔により、両脚の各部位の粗細変化に対応できるようにし、マッサージ部材23が上腿部または下腿部に丁度密着し、これにより、マッサージ部材23の過度な緊締により、使用者に痛みを与えるか、または2つのマッサージ部材23の緊締力不足になってしまい、マッサージの快適度と効果が半減するおそれを回避することができる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
上述した脚部用マッサージ器によれば、以下の利点がある。
【0041】
1.本発明に係る脚部用マッサージ器によれば、2つの巻回リング33の逆方向設置を利用して、巻回紐331の一方が締めたり、他方が緩めたりする形態で、マッサージモジュール20に対して引いたり離したりすることによってマッサージモジュール20のスリップで停滞したままになっているのが防止され、動力を確実に伝達することができ、両脚部の各部位に対するマッサージを行うことができる。
【0042】
2.本発明の脚部用マッサージ器によれば、上腿部、下腿部に対するマッサージを行うことができるほかに、さらに足底と足裏に対するリラクゼーション・マッサージを行え、それは使用上、さらに全面的になることにより、両脚に生じるマッサージできない死角を回避することができる。
【0043】
3.本発明の脚部用マッサージ器によれば、駆動装置30が独立した設計であることを利用して、マッサージモジュール20がある位置まで運行した時、モーター31の停止により、特定の部位のマッサージが達成され、その使用の機能性が優れ、これにより、使用者により多種類変化させたマッサージモードの選択が提供される。
【0044】
4.本発明の脚部用マッサージ器によれば、マッサージ施療時、マッサージ部材23が上腿部または下腿部に丁度密着し、これにより、マッサージ部材23の過度な緊締により、使用者に痛みを与えるか、または2つのマッサージ部材23の緊締力不足になってしまい、マッサージの快適度と効果が半減するおそれを回避することができる。
【符号の説明】
【0045】
本発明
10:本体
11:底板
12:側板
13:背板
14:収容空間
15:ガイドレール
16:プーリー
17:凸座
171:運行通路
172:軸棒
18:足踏部
181:退避通路
19:軸受座
20:マッサージモジュール
21:駆動機
22:動力軸
221:結合段
23:マッサージ部材
24:マッサージブロック
25:回転リング
26:弾性引紐
30:駆動装置
31:モーター
32:伝動軸
33:巻回リング
331:巻回紐
34:回転環
40:リミットスイッチ
従来技術
50:位置制限枠
51:開放部
52:当止縁
53:スライドレール
54:軌条
55:凸縁
56:スライド溝
60:マッサージモジュール
61:駆動機
611:凸ブロック
62:スピンドル
63:マッサージ部品
631:スイングアーム
632:マッサージリング
64:ローラー
65:軸受






図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図12