特開2017-1279(P2017-1279A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-1279(P2017-1279A)
(43)【公開日】2017年1月5日
(54)【発明の名称】成形品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 47/06 20060101AFI20161209BHJP
   B29K 105/04 20060101ALN20161209BHJP
   B29L 9/00 20060101ALN20161209BHJP
【FI】
   B29C47/06
   B29K105:04
   B29L9:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-117176(P2015-117176)
(22)【出願日】2015年6月10日
(71)【出願人】
【識別番号】000104674
【氏名又は名称】キョーラク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126398
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 典子
(72)【発明者】
【氏名】丹治 忠敏
【テーマコード(参考)】
4F207
【Fターム(参考)】
4F207AG01
4F207AG03
4F207AG20
4F207KA01
4F207KA17
4F207KB13
4F207KB22
4F207KJ05
4F207KM16
(57)【要約】      (修正有)
【課題】軽量且つ高強度の成形品を短い成形サイクル且つ簡易な設備で成形することができ、反りや波打ち等の変形による不良も抑制することが可能な成形品の製造方法の提供。
【解決手段】一対の金型5,6間に一対の溶融樹脂シート3,4を配置するとともに、これら溶融樹脂シートの間に一対のコア材7,8を配置し、金型5,6を型締めすることにより、一対の溶融樹脂シート3,4により一対のコア材7,8を挟み込むとともに、コア材7,8の周囲の少なくとも一部において一対の溶融樹脂シート3,4を溶着することで、各溶融樹脂シート3,4とコア材7,8とが一体化された一対の成形品を互いに結合した状態で成形し、これを金型5,6から取り出して各成形品に分割する成形品の製造方法。一対のコア材7,8間に挿入部材9を介在させてもよく、コア材7,8は例えば発泡体である成形品。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の金型間に一対の溶融樹脂シートを配置するとともに、これら溶融樹脂シートの間に一対のコア材を配置し、
前記金型を型締めすることにより、前記一対の溶融樹脂シートにより一対のコア材を挟み込むとともに、コア材の周囲の少なくとも一部において一対の溶融樹脂シートを溶着することで、各溶融樹脂シートとコア材とが一体化された一対の成形品を互いに結合した状態で成形し、これを金型から取り出して各成形品に分割することを特徴とする成形品の製造方法。
【請求項2】
コア材の全周において一対の溶融樹脂シートを溶着することを特徴とする請求項1記載の成形品の製造方法。
【請求項3】
前記一対のコア材間に挿入部材を介在させて金型の型締めを行うことを特徴とする請求項1または2記載の成形品の製造方法。
【請求項4】
前記金型の型締め時及び金型から取り出した時に、前記挿入部材により各コア材が押圧されることを特徴とする請求項3記載の成形品の製造方法。
【請求項5】
前記コア材は発泡体であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の成形品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性樹脂シート(一重壁成形体)とコア材を一体化した成形品の製造方法に関するものであり、特に、反り等の変形を防止するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の内装壁、パーティション、天井、床、扉、また電子機器のハウジング、自動車等の車両の内装材、保冷荷台の壁材や冷凍冷蔵庫の壁材、保冷用コンテナ等に用いられる外装シートとして、高い強度と剛性を備え断熱性及び遮音性に優れたプラスチック製成形品が広く使用されている。係る成形品としては、例えば装飾用のプラスチックシート(フィルム)をシートインサート成形により成形した外装付き発泡体や、表面壁を予め成形した後、発泡樹脂を充填した成形体等が知られている。
【0003】
しかしながら、これらの成形品は、発泡体の表面に外装材または表面壁を形成したものであっても、熱可塑性樹脂シートと発泡体を金型内で一体に同時成形するものでないため、成形サイクルを短縮することは難しく、低コストが難しいという問題がある。また、例えば表面壁がインサートにより形成されるものにあっては、発泡体との融着等による接合強度が弱いものであるという問題もある。
【0004】
このような状況から、本件出願人は、成形サイクルの短縮することができ、軽量化、低コストの成形体を得ることができる新たなプラスチック製複合成形体及びその製造方法を提案している(特許文献1等参照)。
【0005】
特許文献1においては、成形サイクルの短縮することができ、軽量であるとともに高い強度と剛性を備えた成形品を得ることができる成形品の製造方法が提案されており、当該製造方法では、先ず、押出ヘッドから押し出した熱可塑性樹脂シートを一対の分割金型内に配置する。金型のキャビティ面から真空吸引して、金型内にエアを導入して熱可塑性樹脂シートを金型のキャビティに沿った形状に成形するとともに、金型内に予備発泡樹脂粒子を充填する。加熱水蒸気の吹込みにより該粒子を互いに融着させる。熱可塑性樹脂シートを溶融状態で押し出して、金型のキャビティ面から真空吸引するとともに、金型内にエアを導入して熱可塑性樹脂シートを成形する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−68930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1記載の製造方法では、スチームを使用する等、設備的に大掛かりものになる等、その改良が望まれるところである。また、熱可塑性樹脂シートと発泡体とを一体化する成形においては、金型から取り出した後に、発泡体等のコア材と接する側の樹脂温が下がりきらず、反り等の変形や波打ち現象が発生するという大きな問題も残されている。
【0008】
本発明は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、軽量且つ高強度の成形品を短い成形サイクル且つ簡易な設備で成形することができ、反りや波打ち等の変形による不良も抑制することが可能な成形品の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明の成形品の製造方法は、一対の金型間に一対の溶融樹脂シートを配置するとともに、これら溶融樹脂シートの間に一対のコア材を配置し、前記金型を型締めすることにより、前記一対の溶融樹脂シートにより一対のコア材を挟み込むとともに、コア材の周囲の少なくとも一部において一対の溶融樹脂シートを溶着することで、各溶融樹脂シートとコア材とが一体化された一対の成形品を互いに結合した状態で成形し、これを金型から取り出して各成形品に分割することを特徴とする。
【0010】
本発明の製造方法は、一対の成形品を結合した状態で一括成形するものであり、成形効率が大幅に改善される。また、一対の成形品の成形の際及び成形後に、各成形品が互いに支持された形になり、反りや波打ち等の変形が効果的に抑制される。特に、挿入部材をコア材間に挿入すれば、当該挿入部材によって各コア材が背後から押圧支持される形になり、前記変形は大幅に抑えられる。さらに、本発明では、コア材を挿入し熱可塑性樹脂シートと一体化する構成であるので、スチーム等を使用する必要がなく、設備投資も抑えられる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、軽量且つ高強度の成形品を効率良く且つ簡易な設備で成形することができ、反りや波打ち等の変形による不良も抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明を適用した成形品の製造工程を示すものであり、熱可塑性樹脂シートの供給工程を示す概略断面図である。
図2】熱可塑性樹脂シートの金型による賦形工程を示す概略断面図である。
図3】コア材と挿入部材の組み立て工程を示す概略断面図である。
図4】コア材及び挿入部材の挿入する工程を示す概略断面図である。
図5】金型の型締め工程を示す概略断面図である。
図6】成形品の取り出し工程を示す概略断面図である。
図7】成形品の分割工程を示す概略断面図である。
図8】成形された成形品の形態例を示す概略断面図である。
図9】成形品の他の製造工程を示すものであり、コア材を挿入する工程を示す概略断面図である。
図10】金型の型締め工程を示す概略断面図である。
図11】成形品の取り出し工程を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の成形品の製造方法の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
本実施形態の製造方法により製造される成形品は、1枚の熱可塑性樹脂シート(溶融樹脂シート)が成形された一重壁構造を有するとともに、コア材が接合一体化されてなるものである。
【0015】
熱可塑性樹脂シートに用いられる熱可塑性樹脂は、特に限定されるものではなく、成形が可能なものであれば如何なるものであってもよく、例示するならば、例えばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂の他、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン樹脂)、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、変性ポリフェニレンエーテル等のエンジニアリング・プラスチック等が好適であり、必要に応じて適宜にガラス繊維、カーボンファイバー、炭酸カルシウム、タルク、マイカ等の充填材を添加することもできる。
【0016】
コア材としては、任意のものが使用可能であり、例えば発泡体を用いることができる。発泡体は、各種樹脂材料を発泡成形したものであり、樹脂材料としてはポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂等を挙げることができる。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)や、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状短鎖分岐ポリエチレン(LLDPE)等を用いることができ、エチレンと他の共重合性モノマーとの共重合体であってもよい。ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、あるいはプロピレンと他のα−オレフィン(エチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、メチルペンテン等)とのランダムもしくはブロック共重合体等を挙げることができる。いずれの場合にも、長鎖分岐構造を有するポリエチレンやポリプロピレンを含有することが好ましい。あるいは、ポリアクリロニトリル・スチレン共重合体(いわゆるヒートポール)の発泡体を用いることも可能である。
【0017】
勿論、これに限らず、任意の樹脂材料からなる発泡体を用いることができる。また、コア材は、必ずしも発泡体でなくてもよく、非発泡材をコア材として用いることも可能である。
【0018】
次に、前述の成形品の製造方法について説明する。本実施形態の製造方法は、2つの成形品を背中合わせの状態で同時に成形し、且つ、挿入部材を間に介在させることで、各成形品を押さえつけた状態とし、金型から取り出した後に反りや波打ち等の現象が発生するのを抑制するようにしたものである。
【0019】
本実施形態において、熱可塑性樹脂シートとコア材が一体化された成形品を製造するには、先ず、図1に示すように、樹脂押出ヘッド1,2から押し出される一対の溶融状態の熱可塑性樹脂シート(溶融樹脂シート)3,4を一対の金型5,6間に供給し、図2に示すように、例えば真空吸引により各熱可塑性樹脂シート3,4を各金型5,6のキャビティに沿わせて賦形する。各金型5,6に熱可塑性樹脂シート3,4と接する面を通気接触面としておき、この通気接触面において真空吸引することで、熱可塑性樹脂シート3,4が金型のキャビティに沿った形状に賦形される。
【0020】
一方で、図3に示すように、コア材7,8と挿入部材9を準備しておき、これを予め一体化しておく。コア材7,8は、前述の通り、樹脂発泡体等からなるものであり、予め賦形された熱可塑性樹脂シート3,4の形状に一致するように成形されている。挿入部材9は、金型5,6内の熱可塑性樹脂シート3,4、及びコア材7,8の凹凸に嵌合する形状を有しており、金型5,6を型閉じした際に、コア材7,8間の空間を埋める形となる。すなわち、挿入部材9は、コア材7,8の後退に対応して大径に形成され、熱可塑性樹脂シート3,4と突き当たる中央部9aと、コア材7,8の凹部形状に対応する両側部9b,9cとから構成され、これら両側部9b,9cがコア材7,8の凹部内に入り込み、コア材7,8と密着する。
【0021】
熱可塑性樹脂シート3,4を賦形した後、図4に示すように、コア材7,8と挿入部材9が一体化されたものをロボット等により挿入する。この時、コア材7,8と挿入部材9が一体化されたものを一方の金型(例えば金型5)において賦形された熱可塑性樹脂シート(例えば熱可塑性樹脂シート3)に密着させるようにロボットにより挿入配置し、その後、型締めを行う。
【0022】
なお、前記挿入部材9は、コア材7,8間の空間よりも少々大きめに形成しておくことが好ましく、これにより金型5,6を型閉じした際にコア材7,8を押圧することが可能になる。また、挿入部材9は、適度な押圧力を付与するという目的から、発泡材で形成することが好ましいが、これに限られない。発泡材としては、例えば発泡ポリスチレン等が例示される。発泡ポリスチレンは安価な素材であり、成形後に挿入部材9を取り外して再利用することも可能である。
【0023】
前記コア材7,8や挿入部材9の挿入の後、図5に示すように、金型5,6を閉じ、型締めを行う。これにより、熱可塑性樹脂シート3,4とコア材7,8とが熱溶着され、一体化される。同時に、コア材7,8の周囲の少なくとも一部(例えば全周)において、熱可塑性樹脂シート3,4の端部同士が熱溶着され、一対の成形品が結合した状態とされる。また、この時、コア材7,8の背後から挿入部材9により適度な押圧力が加えられることから、コア材7,8の全面がムラなく熱可塑性樹脂シート3,4に圧着され、良好な熱溶着状態が実現される。
【0024】
次いで、金型5,6を型開きし、図6に示すように成形体を取り出す。この段階では、2つの成形品が一体化された状態である。すなわち、熱可塑性樹脂シート3とコア材7とが一体化した第1の成形品と、熱可塑性樹脂シート4とコア材8とが一体化した第2の成形品とが一体化された状態で取り出される。
【0025】
熱可塑性樹脂シートと発泡材からなるコア材を一体化するための成形では、金型から取り出した後にも、発泡材であるコア材と接する部分の樹脂温度が下がりきらず、これが原因で反りや波打ち等の変形が生じてしまうことがある。
【0026】
これに対して、2つの成形品が一体化された状態では、金型5,6から取り出した後にも、コア材7,8の背後から挿入部材9により適度な押圧力が加えられることになり、反りや波打ち等、変形しようとしても押さえ付けられて変形することができない。これにより、反りや波打ち等の変形の発生が抑制される。
【0027】
取り出した成形品は、冷却後、それぞれの成形品に分割する。分割は、例えば図7に示すように、図中一点鎖線に沿って切断し、2分割すればよい。この時、挿入部材9が発泡ポリスチレンにより形成されていれば、挿入部材9も共に切断し、切断後に挿入部材9を取り外すことが可能である。あるいは、熱可塑性樹脂シート3,4のみを切断し、熱可塑性樹脂シート3とコア材7とが一体化した第1の成形品と、熱可塑性樹脂シート4とコア材8とが一体化した第2の成形品とを分離するとともに、挿入部材9を取り出すことも可能である。この場合には、挿入部材9は原形をとどめているので、再利用することが可能である。
【0028】
あるいは、切断ではなく、熱可塑性樹脂シート3とコア材7とが一体化した第1の成形品と、熱可塑性樹脂シート4とコア材8とが一体化した第2の成形品とを、引き剥がしににより分離することも可能である。2つの成形品は、周囲において熱可塑性樹脂シート3,4の端面同士が接合されているだけであるので、外力を加えることで、簡単に引き剥がすことができる。この場合には、引き剥がした面が粗面となる可能性が高いので、分離後に何らかに後処理(研磨等)を施して、平滑化することが好ましい。
【0029】
図8は製造される成形品10を示すものである。本実施形態の製造方法で製造される成形品10は、熱可塑性樹脂シート3,4とコア材7,8の一体性に優れ、また、反りや波打ち等の変形最小限に抑えられている。
【0030】
前述の実施形態では、コア材7,8の背後に挿入部材9を挿入し、反りや波打ち等の変形の発生を抑制するようにしたが、挿入部材9を省略しても変形を抑制する効果を得ることができる。以下、挿入部材9を挿入しない場合の製造プロセスを説明する。
【0031】
この場合には、図9に示すように、一対の金型5,6間に一対の溶融樹脂シート(熱可塑性樹脂シート3,4)を配置し、これら熱可塑性樹脂シート3,4の間に一対のコア材7,8を配置する。各コア材7,8は、例えばロボット等により各熱可塑性樹脂シート3,4と接するように挿入する。一対のコア材7,8は、互いに突き当たる大きさであってもよいし、突き当たらない大きさであってもよいが、金型5,6の型締め時に押圧力が加わることから、一対のコア材7,8が互いに突き当たるようにすることが好ましい。
【0032】
次に、図10に示すように、金型5,6の型締めを行い、熱可塑性樹脂シート3,4とコア材7,8とを熱溶着し、一体化する。同時に、コア材7,8の全周において、熱可塑性樹脂シート3,4の端部同士を熱溶着され、一対の成形品が結合した状態として成形を行う。
【0033】
次いで、金型5,6を型開きし、図11に示すように成形体を取り出すが、この段階では熱可塑性樹脂シート3,4の端部同士が熱溶着され2つの成形品が一体化された状態である。このように2つの成形品を一体化し、成形及び金型5,6からの取り出しを行うことで、成形や金型5,6から取り出した後の冷却期間中、各成形品が互いに支持する状態となり、変形を互いに抑制する。金型5,6から取り出し、冷却した後、2つの成形品に分離することは、先の実施形態と同様である。
【0034】
以上、本発明を適用した実施形態について説明してきたが、本発明がこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
【0035】
本発明の製造方法によれば、型締め時や、金型から取り出した後に、成形品同士が互いに支持することで、あるいはコア材7,8に対して適度な押圧力が加えられることで、反りや波打ち等の変形のない成形品を製造することが可能である。また、装置構成も金型だけで済み、高価な設備は不要である。さらに、挿入部材9を用いる場合において、これを再利用すれば、製造コスト増を招くこともない。
【符号の説明】
【0036】
1,2 樹脂押出ヘッド
3,4 熱可塑性樹脂シート
5,6 金型
7,8 コア材
9 挿入部材
10 成形品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11