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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-128346(P2017-128346A)
(43)【公開日】2017年7月27日
(54)【発明の名称】被包装物の供給装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 5/04 20060101AFI20170630BHJP
   B65G 47/252 20060101ALI20170630BHJP
   B65G 47/248 20060101ALI20170630BHJP
【FI】
   B65B5/04
   B65G47/252
   B65G47/248 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-7636(P2016-7636)
(22)【出願日】2016年1月19日
(71)【出願人】
【識別番号】000222727
【氏名又は名称】東洋自動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100974
【弁理士】
【氏名又は名称】香本 薫
(72)【発明者】
【氏名】森野 学
【テーマコード(参考)】
3E003
3F081
【Fターム(参考)】
3E003AA05
3E003AB05
3E003BA03
3E003BB02
3E003BC01
3E003BD04
3E003CA02
3E003CB03
3E003CB06
3E003DA00
3F081AA43
3F081BD15
3F081BE03
3F081BE08
3F081BF06
3F081CA47
3F081CC08
3F081CC10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】粒状物を充填した内装袋を略水平状態で受け取り、これを略垂直状態に変更して、袋口を上に向けた外装袋に供給する供給装置において、内装袋の厚みを不均一にすることなく外装袋に供給する。
【解決手段】内装袋を挟圧して搬送可能な上下一対のベルトコンベア1,2と、ベルトコンベア1,2の各ベルト3,4を回転させるベルト駆動機構5,6と、ベルトコンベア1を回転軸24の軸X2を中心に揺動させ、ベルトコンベア1,2の搬送方向の上流側の間隔を調整する間隔調整機構7と、ベルトコンベア1,2、ベルト駆動機構5,6及び間隔調整機構7を、ベルトコンベア1,2の搬送方向に垂直な軸X1を中心に共に旋回させ、一対のベルトコンベアの搬送方向を略水平から略垂直に変更する旋回機構8を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接して配置された搬送装置から被包装物を受け取り、前記被包装物の姿勢を略水平状態から略垂直状態に変更して、一対のグリッパーに両側縁を把持され袋口を上に向けて吊り下げられた袋に供給する被包装物の供給装置において、被包装物を挟圧して搬送可能な上下一対のベルトコンベアと、前記一対のベルトコンベアの各ベルトを回転させるベルト駆動機構と、前記一対のベルトコンベア及びベルト駆動機構を前記ベルトコンベアの搬送方向に垂直な軸を中心に共に旋回させ、前記一対のベルトコンベアの搬送方向を下向きに変更する旋回機構を備えることを特徴とする被包装物の供給装置。
【請求項2】
前記旋回機構が、前記軸を中心に回転する主回転軸、前記主回転軸を回転させる駆動源及び前記主回転軸に固定された支持部材からなり、前記支持部材に前記一対のベルトコンベア及びベルト駆動機構が設置されていることを特徴とする請求項1に記載された被包装物の供給装置。
【請求項3】
前記一対のベルトコンベアの搬送方向の上流側の間隔を調整する間隔調整機構を備え、前記間隔調整機構により前記一対のベルトコンベアの上流側の間隔が狭められたとき、前記一対のベルトコンベアの両ベルトの間で前記被包装物が挟圧されることを特徴とする請求項1又は2に記載された被包装物の供給装置。
【請求項4】
前記一対のベルトコンベアの各ベルトがそれぞれ前記搬送方向の上流側及び下流側に配置された一対の回転ローラに張架され、少なくとも一方のベルトコンベアが前記搬送方向の下流側の回転ローラの軸を中心として揺動自在に設置され、前記間隔調整機構の作動により揺動して、前記一対のベルトコンベアの搬送方向の上流側の間隔が調整されることを特徴とする請求項3に記載された被包装物の供給装置。
【請求項5】
前記ベルト駆動機構及び旋回機構の各駆動源の作動を制御する制御装置と、前記被包装物が前記一対のベルトコンベアにより搬送され所定位置に達したことを検知する第1センサを備え、前記制御装置が前記第1センサの検知信号に基づいて前記各駆動源の作動を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された被包装物の供給装置。
【請求項6】
前記ベルト駆動機構及び旋回機構の各駆動源の作動を制御する制御装置と、前記被包装物が前記袋内に収容されたことを検知する第2センサを備え、前記制御装置が前記第2センサの検知信号に基づいて前記各駆動源の作動を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された被包装物の供給装置。
【請求項7】
前記被包装物が前記袋内に収容されたことを検知する第2センサを備え、前記制御装置が前記第2センサの検知信号に基づいて前記各駆動源の作動を制御することを特徴とする請求項5に記載された被包装物の供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、隣接して配置された搬送装置から被包装物を受け取り、前記被包装物の姿勢を略水平状態から略垂直状態に変更して、一対のグリッパーに両側縁を把持され袋口を上に向けて吊り下げられた袋に供給する被包装物の供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ベルトコンベアから被包装物を受け取り、被包装物の姿勢を水平状態から垂直状態に変更して袋に供給する被包装物の供給装置が記載されている。この供給装置は、約90度旋回する腕部材4、腕部材の先端に設置された上部及び下部掴み板(7a,7b)、及び腕部材の内部に設置されて上部及び下部掴み板を開閉させるエアシリンダ6からなる。被包装物がベルトコンベア上の所定位置に達すると、押出手段(9)が下部掴み板上に被包装物を押し出し、エアシリンダが作動して上部及び下部掴み板が閉じ、被包装物が上部及び下部掴み板の間に把持される。続いて前記腕部材が約90度下方に旋回し、被包装物の姿勢が水平状態から垂直状態に変更され、次いで前記エアシリンダが逆に作動して上部及び下部掴み板が開き、被包装物は袋口を上に向けた前記袋内に落下、収容される。
【0003】
特許文献2には、水平な環状経路に沿って移動する複数の溝型受け台(13)を有する装置と、一対の搬送ベルト(20,21)からなり、被包装物の姿勢を水平状態から垂直状態に変更して袋に供給する被包装物の供給装置が記載されている。溝形受け台は前記環状経路上の所定位置において傾斜し、被包装物は前記溝形受け台から滑り落ち、垂直状態で前記一対の搬送ベルトの間に挟まれ、その状態のまま下方に搬送され、袋口を上に向けた袋内に落下、収容される。
【0004】
特許文献3には、ベルトコンベアから被包装物を受け取り、被包装物の姿勢を水平状態から垂直状態に変更して袋口を上に向けた袋に供給する被包装物の供給装置が記載されている。この供給装置は、誘導ベース(32)とシャット板(34)からなる一次緩衝機構(30)、シャット板の開閉機構及び一次緩衝機構の旋回機構からなり、被包装物が一次緩衝機構の内部に収容されると、一次緩衝機構が下方に旋回し、被包装物の姿勢が略水平状態から垂直状態に変更され、次いでシャット板が開いて、被包装物が前記袋内に落下、収容される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第2509973号公報
【特許文献2】実用新案登録第2551452号公報
【特許文献3】特開2009−18820号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1〜3に記載された被包装物の供給装置によれば、ベルトコンベア等の搬送装置により水平状態で搬送されてきた被包装物を、袋口を上に向けて吊り下げられた袋に供給する場合に、被包装物の姿勢を垂直状態に変更し、その状態で上記袋に供給することができる。しかし、上記供給装置には、それぞれ次のような問題がある。
特許文献1に記載された供給装置により被包装物を袋に供給する場合、ベルトコンベアが停止し、押出手段が往復作動し、上部及び下部掴み板が閉じ、続いて腕部材が90度旋回した後、上部及び下部掴み板が開くという多くのステップを必要とし、被包装物の供給ピッチを上げるのが困難である。
【0007】
特許文献2に記載された供給装置により被包装物を袋に供給する場合、被包装物が溝型受け台から斜めに滑落して一対の搬送ベルトの間に落下するとき、被包装物にベルト幅方向への位置ずれや傾きが生じるおそれがある。また、被包装物の形状が外部の力や重力で変形しやすいもの、例えば粒状物が充填された袋(内装袋)の場合、内装袋が一対の搬送ベルトの間に落下したとき、その衝撃及び重力により粒状物が内装袋の下部に移動し、内装袋の下部の厚みが大きくなる。内装袋の下部に溜まった粒状物は、内装袋が垂直状態で上記一対の搬送ベルトの間を通過し、そのとき一対の搬送ベルト間で挟圧されても、上方には移動しにくく、内装袋の下部の厚みが大きくなった状態は容易に解消されない。このため、内装袋が下方のホッパー又は袋(外装袋)の袋口に入らない(内装袋に対し外装袋は一般にタイトに設計されることが多い)ということも生じ得る。
【0008】
特許文献3に記載された供給装置でも、被包装物の形状が外部の力や重力で変形しやすいもの、例えば粒状物が充填された袋(内装袋)の場合、内装袋がベルトコンベアから一次緩衝機構に送り込まれ該一次緩衝機構が旋回する間に粒状物が内装袋の下部に移動し、内装袋の下部の厚みが大きくなる。この供給装置には、変形した内装袋を一定の厚みに戻す機能がなく、このため、内装袋が下方のホッパー又は袋(外装袋)の袋口に入らないということも生じ得る。
【0009】
本発明は、このように被包装物の姿勢を略水平状態から略垂直状態に変更し、下方の袋に供給する被包装物の供給装置において、被包装物の位置ずれや傾きが生じにくく、形状が変形しやすい被包装物(例えば粒状物が充填された内装袋)の場合にも一定の厚みで袋に供給でき、さらに被包装物の供給ピッチを上げることができる被包装物の供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、隣接して配置された搬送装置から被包装物を受け取り、前記被包装物の姿勢を略水平状態から略垂直状態に変更して、一対のグリッパーに両側縁を把持され袋口を上に向けて吊り下げられた袋に供給する被包装物の供給装置において、被包装物を挟圧して搬送する上下一対のベルトコンベアと、前記一対のベルトコンベアの各ベルトを回転させるベルト駆動機構と、前記一対のベルトコンベア及びベルト駆動機構を前記ベルトコンベアの搬送方向に垂直な軸を中心に共に旋回させ、前記一対のベルトコンベアの搬送方向を下向きに変更する旋回機構を備えることを特徴とする。
【0011】
上記被包装物の供給装置は、次のような実施の形態をとることができる。
(1)前記旋回機構が、前記軸を中心に回転する主回転軸、前記主回転軸を回転させる駆動源及び前記主回転軸に固定された支持部材からなり、前記支持部材に前記一対のベルトコンベア及びベルト駆動機構が設置されている。
(2)前記一対のベルトコンベアの搬送方向の上流側の間隔を調整する間隔調整機構を備え、前記間隔調整機構により前記一対のベルトコンベアの上流側の間隔が狭められたとき、前記一対のベルトコンベアの両ベルトの間で前記被包装物が挟圧される。
(3)上記(2)の場合に、前記一対のベルトコンベアの各ベルトがそれぞれ前記搬送方向の上流側及び下流側に配置された一対の回転ローラに張架され、少なくとも一方のベルトコンベアが前記搬送方向の下流側の回転ローラの軸を中心として揺動自在に設置され、前記間隔調整機構の作動により揺動して、前記一対のベルトコンベアの搬送方向の上流側の間隔が調整される。
【0012】
(4)前記ベルト駆動機構及び旋回機構の各駆動源の作動を制御する制御装置と、前記被包装物が前記一対のベルトコンベアにより搬送され所定位置に達したことを検知する第1センサ、又は/及び前記被包装物が前記袋内に収容されたことを検知する第2センサを備え、前記制御装置が前記第1センサ又は/及び前記第2センサの検知信号に基づいて前記各駆動源の作動を制御する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る被包装物の供給装置によれば、被包装物の搬送及び姿勢の変更が一対のベルトコンベアに挟圧された状態で行われるため、被包装物が袋に供給されるまで被包装物の位置ずれが生じにくい。また、被包装物を一対のベルトコンベアで受け取り、袋に供給するまでのステップ数が少なく、被包装物の供給ピッチを上げることができる。
形状が変形しやすい被包装物(例えば粒状物が充填された内装袋)を供給する場合、略水平状態で受け取った被包装物を、一対のベルトコンベアにより挟圧し、又は挟圧した状態で搬送するため、被包装物が変形していた場合に、その変形を矯正する(一定の厚みに戻す)ことができる。続いて被包装袋の姿勢を略垂直状態に変更しても、被包装袋は一対のベルトコンベアにより挟圧されているため、被包装袋は変形することなく(中の粒状物が袋の下部に溜まることなく)一定の厚みで下方の袋(外装袋)に供給できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る被包装物の供給装置の正面図である。
図2】前記供給装置のA−A矢視側面図である。
図3】前記供給装置の左側面図である。
図4】前記供給装置の作動を工程順(被包装物の受入)に示す側面図である。
図5】前記供給装置の作動を工程順(被包装物の搬送)に示す側面図である。
図6】前記供給装置の作動を工程順(被包装物の姿勢変更)に示す側面図である。
図7】前記供給装置の作動を工程順(被包装物の投入)に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図1〜7を参照して、本発明に係る被包装物の供給装置(投入プレスコンベア)について、具体的に説明する。
まず、主として図1〜3を参照し、本発明に係る供給装置10の構造を説明する。
供給装置10は、上下に配置された一対のベルトコンベア1,2と、ベルトコンベア1,2のベルト3,4を回転させるベルト駆動機構5,6と、ベルトコンベア1,2の搬送方向の上流側の間隔を調整する間隔調整機構7と、ベルトコンベア1,2及びベルト駆動機構5,6を旋回させる旋回機構8を有する。
【0016】
前記旋回機構8は、水平に設置された主回転軸9と、スタンド11上に設置され主回転軸9を回転させる駆動源(モータ)12と、主回転軸9に固定された支持部材13からなる。主回転軸9はベルトコンベア1,2の搬送方向に対し垂直な軸X1を中心として回転する。支持部材13は、主回転軸9に直接固定された正4角柱型の主ブロック14と、主ブロック14の一対の対面に互いに対称的に固定されたL字形ブロック15,16と、L字形ブロック15,16の端面に固定されたコンベア支持ブロック17からなる。モータ12は主回転軸9を90°正逆回転させ、これに伴い、支持部材13が90°正逆回転し、ベルトコンベア1,2及びベルト駆動機構5,6が90°正逆旋回する。
【0017】
前記一対のベルトコンベア1,2は、ベルト3が張架される一対の回転ローラ18,19と、ベルト4が張架される一対の回転ローラ21,22と、各回転ローラ18,19,21,22の中心に固定された回転軸23〜26を含む。回転軸23は、一端がフレーム27の一端(搬送方向上流側の端部)に回転自在に支持され、他端がフレーム28の一端(搬送方向上流側の端部)に回転自在に支持されている。回転軸24は、一端がフレーム27の他端(搬送方向下流側の端部)に回転自在に支持され、中間部がフレーム28の他端(搬送方向下流側の端部)及びコンベア支持ブロック17に回転自在に支持され、他端はコンベア支持ブロック17からさらに先に延び、後述するベルト駆動機構5のプーリ34が固定されている。回転軸25は、一端がフレーム29の一端(搬送方向上流側の端部)に回転自在に支持され、他端がフレーム31の一端(搬送方向上流側の端部)及びコンベア支持ブロック17に回転自在に支持されている。回転軸26は、一端がフレーム29の他端(搬送方向下流側の端部)に回転自在に支持され、中間部がフレーム31の他端(搬送方向下流側の端部)及びコンベア支持ブロック17に回転自在に支持され、他端はコンベア支持ブロック17からさらに先に延び、後述するベルト駆動機構6のプーリ38が固定されている。この構造により、ベルトコンベア1は回転軸24(回転ローラ19)の軸X2を中心として揺動自在である。
【0018】
ベルトコンベア1を作動させるベルト駆動機構5は、L字形ブロック15に設置された駆動源(モータ)32と、モータ32の回転軸に固定されたプーリ33、回転軸24の端部に固定されたプーリ34、及び両プーリ33,34に掛け渡されたベルト35からなる。ベルトコンベア2を作動させるベルト駆動機構6はベルト駆動機構5と対称的な構造を有し、L字形ブロック16に設置された駆動源(モータ)36と、モータ36の回転軸に固定されたプーリ37、回転軸26の端部に固定されたプーリ38、及び両プーリ37,38に掛け渡されたベルト39からなる。モータ32,36は同時に作動又は停止する。モータ32,36が作動すると、プーリ33,37、ベルト35,39、プーリ34,38を介して回転軸24,26及び回転ローラ19,22が回転し、ベルト3,4が互いに逆方向に回転する。
【0019】
前記間隔調整機構7は、フレーム29の長さ方向略中央部に固定されたブラケット41と、ブラケット41上に設置された駆動源(エアシリンダ)42と、エアシリンダ42のピストンロッドに固定された昇降部材43と、昇降部材43とフレーム27(ベルトコンベア1のフレーム)を連結する連結部材44からなる。エアシリンダ42が作動すると、ベルトコンベア1が回転軸24(回転ローラ19)の軸X2を中心として揺動し、一対のベルトコンベア1,2の搬送方向の上流側の間隔が調整される。
【0020】
供給装置10は、後述する第1センサ48及び第2センサ52の検知信号に基づいて、モータ12,32,36及びエアシリンダ42の作動を制御する制御装置45を備える。
供給装置10の上流側(一対のベルトコンベア1,2の搬送方向の上流側)に隣接して、搬送装置(ベルトコンベア)46が設置されている。搬送装置46は水平に置かれた被包装物47を供給装置10に向けて連続的に搬送する。
【0021】
次に、図4〜7を参照して、供給装置10の作動を説明する。
図4において、ベルトコンベア2は水平であり、一方、ベルトコンベア1はエアシリンダ42が作動して回転軸24(回転ローラ19)の軸X2を中心として上方に揺動して傾斜し、ベルトコンベア1,2の搬送方向の上流側の間隔が広げられている。搬送装置46上の被包装物47はベルトコンベア1,2の近傍に達し、ベルトコンベア1,2が作動(ベルト3,4が互いに逆方向に回転)している。被包装物47は粒状物(例えばコメ)を充填した袋(内装袋)である。
【0022】
ベルトコンベア1,2の搬送方向の上流側において、ベルトコンベア1,2の間隔(ベルト3,4の間隔)が被包装物47の厚みより広く開いているため、被包装物47は搬送コンベア46からベルトコンベア1,2の間にスムーズに送り込まれ、そのまま続けてベルトコンベア1,2により下流側に搬送される。ベルトコンベア1,2の間隔が下流側に向けて狭まっているため、被包装物47は途中からベルトコンベア1,2の間で挟圧された状態で搬送される。
【0023】
図4,5に示すように、被包装物47がベルトコンベア1,2により搬送されて所定位置に達したことを検知する第1センサ48が、供給装置10の一部として設置されている。この第1センサ48は、コンベア支持ブロック17やフレーム27,29のように、旋回機構8の作動により旋回する部位に設置してもよいし、動かない定位置に設置することもできる。第1センサ48が、ベルトコンベア1,2により搬送される被包装物47の先端を検出すると、検出信号が制御装置45に送られ、モータ32,36が停止し、同時にエアシリンダ42が逆に作動して、図5に示すように、ベルトコンベア1が回転軸24(回転ローラ19)の軸X2を中心として下方に揺動して水平となり、被包装物47はベルトコンベア1,2の間(正確にいえばベルト3,4の間)で水平状態で全長にわたり挟圧される。
【0024】
続いてモータ12が作動して主回転軸9が90°回転し、図6に示すように、ベルトコンベア1,2が90°旋回(図6では右旋回)して垂直となり、被包装袋47の姿勢も水平状態から垂直状態に変更される。なお、被包装袋47はベルトコンベア1,2の間で全長にわたり挟圧されているため、下方にずり落ちたり、変形することなく(中の粒状物が袋の下部に溜まることなく)、一定の厚みが保たれる。
【0025】
図6において、ベルトコンベア1,2の直下位置に袋(外装袋)49が、両側縁上部を一対のグリッパー(図6には一方のグリッパー51のみ示す)により把持されて停止し、袋口を開口させている。上記グリッパー51は、例えば縦型袋詰め包装機(間欠的に移動する複数対のグリッパーを備え、一対のグリッパーに両側縁上部を把持され袋口を上に向けて吊り下げられた袋に対し、袋口の開口、被包装物の充填、袋口のシールを含む各種包装処理を順次施す自動包装機)のグリッパーである。袋の移送経路としては、円形、直線状、レーストラック状などがある。
【0026】
続いてモータ32,36が再び作動してベルトコンベア1,2が作動し、被包装物47を下向きに搬送して直接(ホッパー等を介せず)袋49に供給(投入)する。
図7に示すように、袋49内に投入された被包装物47が袋底に達したことを検知する第2センサ52が、供給装置10の一部として設置されている。第2センサ52が、袋底に達した被包装物47の先端部を検出すると、検出信号が制御装置45に送られ、モータ32,33が停止する。
続いてモータ12が作動して主回転軸9が90°逆回転し、ベルトコンベア1,2が90°逆に旋回(図6では左旋回)して水平となる。さらにエアエアシリンダ42が作動してベルトコンベア1が回転軸24(回転ローラ19)の軸X2を中心として上方に揺動し、水平面から傾斜し(図4参照)、モータ32,33も作動を開始して、次の被包装物47の搬送に備えて待機する。
【0027】
なお、上記の例では、供給装置10が間隔調整機構7を備えていたが、これは必須のものではない。ベルトコンベア1,2が搬送装置46から被包装物47を受け取る際、ベルトコンベア1,2の搬送方向の上流側の間隔が図4のように広げられていなくても(図5に示すようにベルトコンベア1,2が共に水平に配置されている場合でも)、ベルトコンベア1,2が搬送方向に回転していることにより、被包装物47を受け取り、搬送することができる。この場合、被包装物47は上下から挟圧された状態でベルトコンベア1,2の間に受け入れられ、かつ挟圧された状態で搬送されるため、仮に被包装物47の厚みが当初不均一であったとしても、その過程で均一な厚みに均されやすい。
【0028】
また、上記の例では、被包装物47を水平状態で搬送するベルトコンベア1,2の回転を停止させた後、間隔調整機構7のエアシリンダ42を逆に作動させ、ベルトコンベア1を下方に揺動させていたが、ベルトコンベア1,2が被包装物47の全長の一部又は全部を受け入れた直後にエアシリンダ42を逆に作動させ、ベルトコンベア1を下方に揺動させ水平とすることもできる。この場合も、被包装物47は上下から挟圧された状態でベルトコンベア1,2により搬送されるため、仮に被包装物47の厚みが当初不均一であったとしても、その過程で均一な厚みに均されやすい。
【符号の説明】
【0029】
1,2 ベルトコンベア
3,4 ベルト
5,6 ベルト駆動機構
7 間隔調整機構
8 旋回機構
9 主回転軸
10 被包装物の供給装置
12,32,36 モータ
18,19,21,22 回転ローラ
23〜26 回転軸
42 エアシリンダ
47 被包装物
48 第1センサ
52 第2センサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7