【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)販売日 平成27年11月19日 販売した場所 大阪市立栄小学校(大阪市浪速区浪速東1−1−61) (2)刊行物名 株式会社大晃 平成28年1月1日付け 新年の挨拶状 発行日 平成28年1月1日
【課題】ユニット式であるという容易な施工性を確保したうえで、連結部材を使用せずに、複数のユニットを並べて敷設した際のユニットの位置ずれを防止することができる人工芝ユニットを提供する。
前記一対の縁が相対する第1の方向の寸法が、20cmから40cmの範囲であり、前記第1の方向に直交する第2の方向の寸法が、20cmから40cmの範囲である、請求項1から6のいずれかに記載の人工芝ユニット。
請求項1〜7のいずれかに記載の人工芝ユニットを複数有し、隣接する前記人工芝ユニットの前記縁同士が互いに係合するように、複数の前記人工芝ユニットが並んで配置されている、人工芝施設。
請求項1〜7のいずれかに記載の人工芝ユニットを複数準備し、隣接する前記人工芝ユニットの前記縁同士が互いに係合するように、複数の前記人工芝ユニットを並べて配置することを含む、人工芝施設の施工方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
児童の運動不足を解消するために、学校の吹き抜けや屋上、中庭等の空きスペースに人工芝を敷設することが考えられる。しかしながら、特許文献1のユニット式人工芝では、位置ずれ防止のために複数のユニットを連結する際に、隣接するユニットの底板同士を、継手部材および釘を用いて、または接続線材を用いて互いに接続しており、直ぐに裸足になろうとする傾向がある児童には、怪我の恐れがあり望ましくない。また、単に人工芝を敷設しただけでは、児童の興味を引かないという問題もある。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ユニット式であるという容易な施工性を確保したうえで、連結部材を使用せずに、複数のユニットを並べて敷設した際のユニットの位置ずれを防止することができる人工芝ユニット、人工芝施設およびその施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための本発明は、以下に示す態様を含む。
(項1)
芝葉が基層に植設されている人工芝を有し、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有する、人工芝ユニット。
(項2)
前記一対の縁が、波型、三角波型または鋸波型である、項1に記載の人工芝ユニット。
(項3)
前記基層の下面に滑り止め層をさらに有し、前記滑り止め層の下面に凹凸が形成されている、項1または2に記載の人工芝ユニット。
(項4)
前記滑り止め層の下面に粘着剤が塗布されている、項3に記載の人工芝ユニット。
(項5)
前記滑り止め層がポリ塩化ビニル(PVC)で形成されている、項3または4に記載の人工芝ユニット。
(項6)
六角形、または、合同な2つの台形の上辺同士もしくは底辺同士を繋ぎ合わせた形状を呈している、項1から5のいずれかに記載の人工芝ユニット。
(項7)
前記一対の縁が相対する第1の方向の寸法が、20cmから40cmの範囲であり、前記第1の方向に直交する第2の方向の寸法が、20cmから40cmの範囲である、項1から6のいずれかに記載の人工芝ユニット。
(項8)
項1〜7のいずれかに記載の人工芝ユニットを複数有し、隣接する前記人工芝ユニットの前記縁同士が互いに係合するように、複数の前記人工芝ユニットが並んで配置されている、人工芝施設。
(項9)
隣接する前記人工芝ユニットの前記芝葉の色が異なっている、項8に記載の人工芝施設。
(項10)
表面に人工芝が貼り付けられた構造物がさらに置き敷きされている、項8または9に記載の人工芝施設。
(項11)
前記構造物の形状が、直方体、立方体、球体、半球体、楕円体、楕円半球体、円錐、角錐、円柱、角柱、および棒状のいずれかである、項10に記載の人工芝施設。
(項12)
項1〜7のいずれかに記載の人工芝ユニットを複数準備し、隣接する前記人工芝ユニットの前記縁同士が互いに係合するように、複数の前記人工芝ユニットを並べて配置することを含む、人工芝施設の施工方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の人工芝ユニットによると、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有することにより、ユニット式であるという容易な施工性を確保したうえで、連結部材を使用せずに、複数のユニットを並べて敷設した際のユニットの位置ずれを防止することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明および図面において、同じ符号は同じまたは類似の構成要素を示すこととし、よって、同じまたは類似の構成要素に関する説明を省略する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る人工芝ユニット10の断面図である。
図1に示すように、人工芝ユニット10は、人工芝11と滑り止め層12とを備え、滑り止め層12の下面には粘着剤13が塗布されている。人工芝11は、パイル(芝葉)11aの植設部が基層11bの裏側に貫通し、パイル11aの表出部が表側に突出するように植設されている構造を有する。任意の構成として、基層11bの裏側に貫通するパイル11aの植設部が、樹脂層(または合成ゴム層)11c)により基層11bの裏側から固定されていてもよい。滑り止め層12の下面には凹凸12aが形成されている。滑り止め層12下面の凹凸12a構造と粘着剤13の粘着力との組合せにより、敷設箇所の床面(例えばコンクリート)との摩擦力がさらに向上し、人工芝ユニット10の横滑りを効果的に防止する。
【0012】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る人工芝ユニット10の平面図である。(a)は人工芝ユニット10の上面図であり、(b)は人工芝ユニット10の下面図である。
図2(a)に示すように、本実施形態では、人工芝ユニット10の平面視形状は略正六角形(ハニカム形状)である。粘着剤13は、滑り止め層12下面の、
図2(b)中に一点鎖線で囲む周縁部の領域Reに塗布されている。
【0013】
例示的に示す本実施形態では、人工芝11には、ワールド敷物加工株式会社製の人工芝(品番:KF150)を使用し、滑り止め層12には、ユニチカトレーディング(株)製の、クッション性を有するPVCシート(品番:PV70)を使用する。粘着剤13には、ノーテープ工業株式会社製のアクリル系エマルジョン形粘着剤(品番:ディノグリップ450)を使用する。アクリル系エマルジョン形粘着剤は糊残しが少なく、繰り返し床面への貼り付けが可能である。
【0014】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る人工芝ユニット10の平面図である。(a)には縁の形状を説明するための符号を付して示し、(b)には方向および寸法を説明するための補助線を付して示す。
図4は、
図3に示す人工芝ユニット10が複数並べて配置された状態を示している。
【0015】
第1の実施形態に係る人工芝ユニット10は、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有している。具体的には、
図3に示すように、人工芝ユニット10の平面形状は略正六角形であり、第1の縁および第2の縁の曲線形状は三角波型である。辺1a,1bが第1の縁を形成し、辺1a′,1b′が第2の縁を形成し、これら第1の縁および第2の縁が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を構成している。第1の縁を構成する辺1a,1bの寸法は略等しく、第2の縁を構成する辺1a′,1b′の寸法は略等しい。第1の縁および第2の縁は第1の方向に沿って相対している。第1の方向とは、第1の縁の両端を結ぶ線分D1の中点と、第2の縁の両端を結ぶ線分D2の中点とを結ぶ直線C1が延びる方向であり、第2の方向とは、第1の方向に直交する方向である。第1の方向に沿った人工芝ユニット10の最大の寸法L1は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法であり、第2の方向に沿った人工芝ユニット10の最大の寸法L2は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法である。例示的な寸法としては、L1=34.6cm、L2=30cmである。
【0016】
そして、
図4に示すように、このような一対の縁を有する複数の人工芝ユニット10をタイル状に並べて配置した状態では、第1の縁と第2の縁とが互いに係合することにより、人工芝ユニット10の位置ずれが防止される。
図4中の人工芝ユニット10
1に注目して説明すると、縁が係合するとはすなわち、人工芝ユニット10
1の辺1aと人工芝ユニット10
2の辺1a′とが互いにほぼ隙間無く接しており、人工芝ユニット10
1の辺1bと人工芝ユニット10
3の辺1b′とが互いにほぼ隙間無く接していることを意味する。また、人工芝ユニット10
1の辺1cと人工芝ユニット10
4の辺1c′とが互いにほぼ隙間無く接している。
【0017】
このように、人工芝ユニット10が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有することにより、人工芝ユニット10の位置ずれが防止される。特に本実施形態では、寸法L1に沿った第1の方向と、第1の方向に直交する、寸法L2に沿った第2の方向との2方向について、人工芝ユニット10の位置ずれが防止される。
【0018】
図5は、複数の人工芝ユニットを並べて配置することにより構成した人工芝施設を含む空間の概略的な斜視図であり、
図6は、
図5に示す人工芝施設を含む空間の概略的な上面図である。
【0019】
人工芝施設は、例えば床面がコンクリート敷きの小学校の屋上吹抜に敷設される。
図5および
図6に示すように、人工芝施設は、複数の人工芝ユニット10がタイル状に並べられることにより構成されており、プレイグラウンド100として使用することができる。本実施形態では、敷設箇所の床面のプレイグラウンド100以外の領域には、ロール巻きの状態から広げて敷設される公知の人工芝マット200が、床面との間に、クッション性を有する例えばPVC製のクッション材(図示せず)を挟んで敷設されている。人工芝マット200がプレイグラウンド100の周囲に敷設されていることにより、プレイグラウンド100の位置ずれが防止される。人工芝マット200の表面には、表面に人工芝が貼り付けられた構造物71,72,73,74が置き敷きされている。構造物71,72,73,74は、適度な自重を有するので、人工芝マット200またはプレイグラウンド100の表面に置き敷きされても位置がずれなくなっている。
【0020】
構造物71は半球体または楕円半球体である。半球体の場合を例として、構造物71の形成方法を説明すると、まず、半球状の凹部を設けた例えば発泡スチロールの型枠(例えば厚み3cm程度)に、ゴムチップとバインダー(結合剤)とを練り込んで詰め込んで乾燥させる。次に、型枠の発泡スチロールを剥がして、半球体のゴムチップの塊を得る。最後に、このゴムチップの塊の表面に、クッション材(例えば、PVCシート)と共に公知の人工芝の端切れを貼り付けることにより仕上げる。半球体の構造物71の例示的な寸法のバリエーションとしては、半径R=60cm、45cm、30cmである。半球体または楕円半球体の構造物71を2つ組み合わせて、球体または楕円体の構造物を仕上げてもよい。
【0021】
構造物72は直方体または立方体である。構造物72の形成方法としては、まずは、例えばウッドデッキ用のバツ材を使用して、直方体または立方体の箱を構成する。次に、この箱の表面に、クッション材(例えば、PVCシート)と共に公知の人工芝の端切れを貼り付けることにより仕上げる。
【0022】
構造物73は円錐または角錐であり、例えば構造物71と同様の方法により形成される。構造物74は、円柱または角柱であり、例えば構造物72と同様の方法により、例えば木製の棒状の部材または丸太の表面に、クッション材(例えば、PVCシート)と共に公知の人工芝の端切れを貼り付けることにより仕上げる。
【0023】
プレイグラウンド100では、例えば
図4に示すように、隣接する人工芝マット10のパイル11aの色が異なるように配置されるのが好ましい。
図4では、パイル11aの色の違いをハッチング模様の違いで示している。このように、隣接する人工芝マット間でパイル11aの色を異なるように配置することにより、単に単色(例えば緑色)の人工芝を敷設した場合よりも、児童の興味を強く引くことが可能となる。プレイグラウンド100は、例えば児童による「けんけんぱ」遊びでの使用が想定される。「けんけんぱ」遊びとは、子供の遊びの一つであり、地面に図形を連ねて描き、図形の位置にあわせて片足飛びと両足着地とを繰り返す遊びである。構造物71,72は、例えば朝礼台としての使用が想定され、構造物71,72,73,74は、例えばアスレチック遊具としての使用が想定される。これら構造物71,72,73,74の表面に貼り付ける人工芝のパイルの色は、人工芝マット200のパイルの色(例えば緑色)と異なるように選択するのが好ましい。
【0024】
また、プレイグラウンド100での「けんけんぱ」遊びを児童に促すために、プレイグラウンド100が敷設されている空間に、リズム感を高揚させる音楽を流すこともできる。リズム感を高揚させる音楽の一例としては、例えば「けん・けん・ぱ」のフレーズを有する音楽や、児童が通う学校の校歌のリズムを有する音楽である。
【0025】
以上、本発明の第1の実施の形態に係る人工芝ユニット10によれば、互いに係合可能な三角波型の一対の縁を有することにより、複数のユニットを並べて敷設した際のユニットの位置ずれを防止することができる。人工芝ユニット10の平面視形状は略六角形であるので、平面視の直交する2方向について位置ずれが防止される。したがって、例えば児童による「けんけんぱ」遊びのような、ユニットの横滑りが想定されるような場面であっても、ユニットの位置ずれの心配がない。人工芝ユニット10の寸法も、児童による「けんけんぱ」遊びを想定した大きさである。また、人工芝ユニットの製造に使用する人工芝11は比較的小面積であるので、これまでは敷設後に廃棄処分していたような寸法の人工芝ロールの端材を有効に活用することができる。
【0026】
(他の実施形態)
本発明の第2〜第6の実施形態に係る人工芝ユニットは、それらの平面視形状が、第1の実施形態に係る人工芝ユニット10と異なる。ユニットの断面構造および複数のユニットを並べて配置することによる人工芝施設の施工方法については、第1の実施形態に係る人工芝ユニット10と同様である。
【0027】
(第2の実施形態)
図7は、本発明の第2の実施形態に係る人工芝ユニット20の平面図である。(a)には縁の形状を説明するための符号を付して示し、(b)には方向および寸法を説明するための補助線を付して示す。
図8は、
図7に示す複数の人工芝ユニット20が複数並べて配置された状態を示している。
【0028】
第2の実施形態に係る人工芝ユニット10は、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有している。具体的には、
図7に示すように、人工芝ユニット20の平面形状は、合同な2つの台形の上辺同士または底辺同士を繋ぎ合わせた形状であり、第1の縁および第2の縁の曲線形状は三角波型である。辺2a,2bが第1の縁を形成し、辺2a′,2b′が第2の縁を形成し、これら第1の縁および第2の縁が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を構成している。第1の縁を構成する辺2a,2bの寸法は略等しく、第2の縁を構成する辺2a′,2b′の寸法は略等しい。第1の縁および第2の縁は第1の方向に沿って相対している。第1の方向とは、第1の縁の両端を結ぶ線分D1の中点と、第2の縁の両端を結ぶ線分D2の中点とを結ぶ直線C1が延びる方向であり、第2の方向とは、第1の方向に直交する方向である。第1の方向に沿った人工芝ユニット20の最大の寸法L1は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法であり、第2の方向に沿った人工芝ユニット20の最大の寸法L2は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法である。
【0029】
そして、
図8に示すように、このような一対の縁を有する複数の人工芝ユニット20をタイル状に並べて配置した状態では、第1の縁と第2の縁とが互いに係合することにより、人工芝ユニット20の位置ずれが防止される。
図8中の人工芝ユニット20
1に注目して説明すると、縁が係合するとはすなわち、人工芝ユニット20
1の辺2aと人工芝ユニット20
2の辺2a′とが互いにほぼ隙間無く接しており、人工芝ユニット20
1の辺2bと人工芝ユニット20
3の辺2b′とが互いにほぼ隙間無く接していることを意味する。また、人工芝ユニット20
1の辺2cと人工芝ユニット20
4の辺2c′とが互いにほぼ隙間無く接している。
【0030】
このように、人工芝ユニット20が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有することにより、人工芝ユニット20の位置ずれが防止される。特に本実施形態では、寸法L1に沿った第1の方向と、第1の方向に直交する、寸法L2に沿った第2の方向との2方向について、人工芝ユニット20の位置ずれが防止される。
【0031】
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係る人工芝ユニット30の平面図である。(a)には縁の形状を説明するための符号を付して示し、(b)には方向および寸法を説明するための補助線を付して示す。
図10は、
図9に示す人工芝ユニット30が複数並べて配置された状態を示している。
【0032】
第3の実施形態に係る人工芝ユニット30は、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有している。具体的には、
図9に示すように、人工芝ユニット30の平面形状は略六角形であり、第1の縁および第2の縁の曲線形状は三角波型である。辺3a,3bが第1の縁を形成し、辺3a′,3b′が第2の縁を形成し、これら第1の縁および第2の縁が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を構成している。第1の縁を構成する辺3a,3bの寸法は異なっており、第2の縁を構成する辺3a′,3b′の寸法は異なっている。第1の縁および第2の縁は第1の方向に沿って相対している。第1の方向とは、第1の縁の両端を結ぶ線分D1の中点と、第2の縁の両端を結ぶ線分D2の中点とを結ぶ直線C1が延びる方向であり、第2の方向とは、第1の方向に直交する方向である。第1の方向に沿った人工芝ユニット30の最大の寸法L1は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法であり、第2の方向に沿った人工芝ユニット30の最大の寸法L2は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法である。
【0033】
そして、
図10に示すように、このような一対の縁を有する複数の人工芝ユニット30をタイル状に並べて配置した状態では、第1の縁と第2の縁とが互いに係合することにより、人工芝ユニット30の位置ずれが防止される。
図10中の人工芝ユニット30
1に注目して説明すると、縁が係合するとはすなわち、人工芝ユニット30
1の辺3aと人工芝ユニット30
2の辺3a′とが互いにほぼ隙間無く接しており、人工芝ユニット30
1の辺3bと人工芝ユニット30
3の辺3b′とが互いにほぼ隙間無く接していることを意味する。また、人工芝ユニット30
1の辺3cと人工芝ユニット30
4の辺3c′とが互いにほぼ隙間無く接している。
【0034】
このように、人工芝ユニット30が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有することにより、人工芝ユニット30の位置ずれが防止される。特に本実施形態では、寸法L1に沿った第1の方向と、第1の方向に直交する、寸法L2に沿った第2の方向との2方向について、人工芝ユニット30の位置ずれが防止される。
【0035】
なお、第3の実施形態に係る人工芝ユニット30の平面視形状は、第1の実施形態に係る人工芝ユニット10において、辺1a,1bの寸法を異なるように変形し、辺1a′,1b′の寸法を異なるように変形したものと理解することができる。
【0036】
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態に係る人工芝ユニット40の平面図である。(a)には縁の形状を説明するための符号を付して示し、(b)には方向および寸法を説明するための補助線を付して示す。
図12は、
図11に示す人工芝ユニット40が複数並べて配置された状態を示している。
【0037】
第4の実施形態に係る人工芝ユニット40は、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有している。具体的には、
図11に示すように、人工芝ユニット40の平面形状は、合同な2つの台形の上辺同士または底辺同士を繋ぎ合わせた形状であり、第1の縁および第2の縁の曲線形状は三角波型である。辺4a,4bが第1の縁を形成し、辺4a′,4b′が第2の縁を形成し、これら第1の縁および第2の縁が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を構成している。第1の縁を構成する辺4a,4bの寸法は異なっており、第2の縁を構成する辺4a′,4b′の寸法は異なっている。第1の縁および第2の縁は第1の方向に沿って相対している。第1の方向とは、第1の縁の両端を結ぶ線分D1の中点と、第2の縁の両端を結ぶ線分D2の中点とを結ぶ直線C1が延びる方向であり、第2の方向とは、第1の方向に直交する方向である。第1の方向に沿った人工芝ユニット40の最大の寸法L1は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法であり、第2の方向に沿った人工芝ユニット40の最大の寸法L2は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法である。
【0038】
そして、
図12に示すように、このような一対の縁を有する複数の人工芝ユニット40をタイル状に並べて配置した状態では、第1の縁と第2の縁とが互いに係合することにより、人工芝ユニット40の位置ずれが防止される。
図12中の人工芝ユニット40
1に注目して説明すると、縁が係合するとはすなわち、人工芝ユニット40
1の辺4aと人工芝ユニット40
2の辺4a′とが互いにほぼ隙間無く接しており、人工芝ユニット40
1の辺4bと人工芝ユニット40
3の辺4b′とが互いにほぼ隙間無く接していることを意味する。また、人工芝ユニット40
1の辺4cと人工芝ユニット40
4の辺4c′とが互いにほぼ隙間無く接している。
【0039】
このように、人工芝ユニット40が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有することにより、人工芝ユニット40の位置ずれが防止される。特に本実施形態では、寸法L1に沿った第1の方向と、第1の方向に直交する、寸法L2に沿った第2の方向との2方向について、人工芝ユニット40の位置ずれが防止される。
【0040】
なお、第4の実施形態に係る人工芝ユニット40の平面視形状は、第2の実施形態に係る人工芝ユニット20において、辺2a,2bの寸法を異なるように変形し、辺2a′,2b′の寸法を異なるように変形したものと理解することができる。
【0041】
(第5の実施形態)
図13は、本発明の第5の実施形態に係る人工芝ユニット50の平面図である。(a)には縁の形状を説明するための符号を付して示し、(b)には方向および寸法を説明するための補助線を付して示す。
図14は、
図13に示す人工芝ユニット50が複数並べて配置された状態を示している。
【0042】
第5の実施形態に係る人工芝ユニット50は、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有している。具体的には、
図13に示すように、第1の縁および第2の縁の曲線形状は波型である。辺5aが第1の縁を形成し、辺5a′が第2の縁を形成し、これら第1の縁および第2の縁が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を構成している。第1の縁および第2の縁は第1の方向に沿って相対している。第1の方向とは、第1の縁の両端を結ぶ線分D1の中点と、第2の縁の両端を結ぶ線分D2の中点とを結ぶ直線C1が延びる方向であり、第2の方向とは、第1の方向に直交する方向である。第1の方向に沿った人工芝ユニット50の最大の寸法L1は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法であり、第2の方向に沿った人工芝ユニット50の最大の寸法L2は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法である。
【0043】
そして、
図14に示すように、このような一対の縁を有する複数の人工芝ユニット50をタイル状に並べて配置した状態では、第1の縁と第2の縁とが互いに係合することにより、人工芝ユニット50の位置ずれが防止される。
図14中の人工芝ユニット50
1に注目して説明すると、縁が係合するとはすなわち、人工芝ユニット50
1の辺5aと人工芝ユニット50
2の辺5a′とが互いにほぼ隙間無く接していることを意味する。また、人工芝ユニット50
1の辺5bと人工芝ユニット50
3の辺5b′とが互いにほぼ隙間無く接している。
【0044】
このように、人工芝ユニット50が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有することにより、人工芝ユニット50の位置ずれが防止される。特に本実施形態では、寸法L2に沿った第2の方向の少なくとも1方向について、人工芝ユニット50の位置ずれが防止される。
【0045】
(第6の実施形態)
図15は、本発明の第6の実施形態に係る人工芝ユニット60の平面図である。(a)には縁の形状を説明するための符号を付して示し、(b)には方向および寸法を説明するための補助線を付して示す。
図16は、
図15に示す人工芝ユニット60が複数並べて配置された状態を示している。
【0046】
第6の実施形態に係る人工芝ユニット60は、互いに係合可能な曲線状の少なくとも一対の縁を有している。具体的には、
図15に示すように、第1の縁および第2の縁の曲線形状は波型であり、第3の縁および第4の縁の曲線形状も波型である。符号6a,6bで特定される辺が第1の縁を形成し、符号6a′,6b′で特定される辺が第2の縁を形成し、これら第1の縁および第2の縁が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を構成している。また、辺6cが第3の縁を形成し、辺6c′が第4の縁を形成し、これら第3の縁および第4の縁が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を構成している。第1の縁および第2の縁は第1の方向に沿って相対している。第1の方向とは、第1の縁の両端を結ぶ線分D1の中点と、第2の縁の両端を結ぶ線分D2の中点とを結ぶ直線C1が延びる方向であり、第2の方向とは、第1の方向に直交する方向である。第3の縁および第4の縁は、第2の方向に沿って相対していると理解することもできる。第1の方向に沿った人工芝ユニット600の最大の寸法L1は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法であり、第2の方向に沿った人工芝ユニット60の最大の寸法L2は、好ましくは20cmから40cmの範囲内の寸法である。
【0047】
そして、
図16に示すように、このような少なくとも一対の縁を有する複数の人工芝ユニット60をタイル状に並べて配置した状態では、第1の縁と第2の縁とが互いに係合することにより、人工芝ユニット60の位置ずれが防止される。
図16中の人工芝ユニット60
1に注目して説明すると、縁が係合するとはすなわち、人工芝ユニット60
1の符号6aの部分と人工芝ユニット60
2の符号6a′の部分とが互いにほぼ隙間無く接しており、人工芝ユニット60
1の符号6bの部分と人工芝ユニット60
3の符号6b′の部分とが互いにほぼ隙間無く接していることを意味する。また、人工芝ユニット60
1の辺6cと人工芝ユニット60
4の辺6c′とが互いにほぼ隙間無く接している。
【0048】
このように、人工芝ユニット60が、互いに係合可能な曲線状の一対の縁を有することにより、人工芝ユニット60の位置ずれが防止される。特に本実施形態では、寸法L1に沿った第1の方向と、第1の方向に直交する、寸法L2に沿った第2の方向との2方向について、人工芝ユニット60の位置ずれが防止される。
【0049】
(付記事項)
以上、本発明を特定の実施の形態によって説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
【0050】
上記第1〜第6の実施形態では、人工芝ユニットは人工芝11と滑り止め層12とを備えているが、滑り止め層12は任意の層であり省略することができる。
【0051】
また、上記第1〜第6の実施形態では、粘着剤13は、滑り止め層12下面の
図2(b)中の一点鎖線で囲む周縁部の領域Reに塗布されているが、粘着剤13は、滑り止め層12下面の少なくとも一部に塗布されていればよく、滑り止め層12下面の全体に塗布されていてもよい。
【0052】
また、上記第1〜第6の実施形態では、公知の人工芝マット200の表面に、表面に人工芝が貼り付けられた構造物71,72,73,74が置き敷きされているが、これら構造物71,72,73,74は、プレイグラウンド100の表面に置き敷きされてもよい。すなわち、公知の人工芝マット200を使用せずに、敷設箇所の床面全体に複数の人工芝ユニット10をタイル状に並べて配置して、プレイグラウンド100を床面の略全体に敷設してもよい。
【0053】
また、上記第1〜第6の実施形態において、アスレチック性をより高めるために、表面に人工芝を貼り付けていない追加の構造物75を、人工芝マット200またはプレイグラウンド100の表面に配置してもよい。
図5および
図6中に例示する追加の構造物75は、例えば玉砂利等の敷石を内部に敷き詰めた箱である。敷石の飛散を防ぐために、例えば公知の人工芝の端切れを縫製して作製した袋内に敷石を入れておくとよい。
【0054】
また、上記第1〜第6の実施形態では、第1の縁および第2の縁の曲線形状は波型または三角波型であるが、縁の曲線形状は、隣接する人工芝ユニット間で辺同士が互いにほぼ隙間無く接することができればよく、例示した波型および三角波型に加えて、鋸波型であってもよい。
【0055】
また、上記第1〜第6の実施形態では、寸法L1は、第1の方向に沿う人工芝ユニットの最大の寸法とし、寸法L2は、第2の方向に沿う人工芝ユニットの最大の寸法としているが、人工芝ユニットの寸法の規定方法は一例であり、これら実施形態において規定した方法に限定されない。
製の、クッション性を有するPVCシート(品番:PV70)を使用する。粘着剤13には、ノーテープ工業株式会社製のアクリル系エマルジョン形粘着剤(品番:ディノグリップ450)を使用する。アクリル系エマルジョン形粘着剤は糊残しが少なく、繰り返し床面への貼り付けが可能である。