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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-130314(P2017-130314A)
(43)【公開日】2017年7月27日
(54)【発明の名称】端子金具及びこれを備えたコネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 4/24 20060101AFI20170630BHJP
【FI】
   H01R4/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-8171(P2016-8171)
(22)【出願日】2016年1月19日
(71)【出願人】
【識別番号】390033318
【氏名又は名称】日本圧着端子製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】知覧 清彦
【テーマコード(参考)】
5E012
【Fターム(参考)】
5E012AA03
5E012AA08
5E012AA42
(57)【要約】
【課題】被覆保持部による被覆電線の保持状態を維持する。
【解決手段】端子金具6は、被覆電線2の芯線部4を保持する芯線保持部と、被覆電線2の被覆部3を保持する被覆保持部39と、被覆電線2を支持する支持部30とを有する。被覆保持部39は、支持部30に支持された被覆電線2の被覆部3の表面に沿った形状に塑性変形したときに、支持部30によって支持された被覆電線2の被覆部3の外周を被覆可能に構成された第1片部43を有している。長さ方向Aにおいて、第1片部43の芯線保持部から遠い方の端部には、長さ方向Aに突出する突起46が形成されている。突起46は、第1片部43と支持部30との接続箇所から離隔した位置に形成されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性の芯線部及び前記芯線部の外周を被覆する絶縁性の被覆部を有する被覆電線の前記芯線部と電気的に接続される芯線保持部と、前記被覆部の外周を被覆するように塑性変形可能な被覆保持部と、第1方向に延在し、前記芯線保持部と前記被覆保持部とを連結するとともに前記被覆電線を支持する支持部とを含む端子金具であって、
前記被覆保持部は、
前記支持部に接続され、前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記支持部によって支持された前記被覆電線の前記被覆部の外周を被覆可能に構成された第1片部を有しており、
前記第1方向において、前記第1片部の前記芯線保持部から遠い方の端部には、前記第1方向に突出する第1突起が形成されており、
前記第1突起は、前記第1片部と前記支持部との接続箇所から離隔した位置に形成されていることを特徴とする端子金具。
【請求項2】
前記第1突起の前記第1片部の基端側の端縁は、前記第1片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第1方向と直交する方向であって当該第1片部が前記被覆電線を前記支持部に押さえ付ける方向に平行な第2方向に沿って前記被覆電線と対向可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の端子金具。
【請求項3】
前記第1突起の前記端縁は、前記第1片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第1及び第2方向と直交する第3方向において、前記被覆電線の中心よりも前記第1片部の基端から離れるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の端子金具。
【請求項4】
前記被覆保持部は、
前記支持部に接続され、前記第1方向、及び、前記第1方向と直交する方向であって前記第1片部が前記被覆電線を前記支持部に押さえ付ける方向に平行な第2方向と直交する第3方向において、前記第1片部と対向する第2片部をさらに有しており、
前記第2片部は、前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第1片部の少なくとも一部と重なることが可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の端子金具。
【請求項5】
前記第1方向において、前記第2片部の前記芯線保持部から遠い方の端部には、前記第1方向に突出する第2突起が形成されており、
前記第2突起は、前記第2片部と前記支持部との接続箇所から離隔した位置に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の端子金具。
【請求項6】
前記第2突起の前記第2片部の基端側の端縁は、前記第2片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第2方向に沿って前記被覆電線と対向可能に構成されていることを特徴とする請求項5に記載の端子金具。
【請求項7】
前記第1突起及び前記第2突起は、前記第1及び第2片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第2方向に沿って互いに重なるように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の端子金具。
【請求項8】
前記第2突起の前記端縁は、前記第2片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第1及び第2方向と直交する第3方向において、前記被覆電線の中心よりも前記第2片部の基端から離れるように構成されていることを特徴とする請求項6に記載の端子金具。
【請求項9】
前記第1突起の前記第1片部の基端側の端部が、テーパ面を有していることを特徴とする請求項1に記載の端子金具。
【請求項10】
前記第1突起の先端部が、先細り形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の端子金具。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに1項に記載の端子金具と、
前記端子金具を保持するハウジングとを備えていることを特徴とするコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆電線に接続される端子金具及びこれを備えたコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、被覆電線の芯線と電気的に接続されるワイヤバレル(芯線保持部)と、被覆電線の絶縁被覆(被覆部)を保持するインシュレーションバレル(被覆保持部)と、ワイヤバレル及びインシュレーションバレルを連結し被覆電線を支持する連結部(支持部)とを含む端子金具について記載されている。インシュレーションバレルは、被覆電線の絶縁被覆の外周を左右両側から抱き込むように形成された一対のかしめ片を有している。一対のかしめ片は、互いにオーバーラップして絶縁被覆を保持している。このため、被覆電線が引っ張られて、かしめ片の先端を浮き上がらせようとする力(被覆電線の軸線方向と直交する方向の力であって、かしめ片が被覆電線を連結部に押さえ付ける方向とは逆方向に働く力)が被覆電線から一対のかしめ片に作用しても、小さい力であれば、かしめ片で受けることができる。この結果、インシュレーションバレルによる被覆電線の保持状態を維持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−192530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の端子金具においては、一対のかしめ片を互いにオーバーラップさせているだけであるため、かしめ片の先端を浮き上がらせようとする力が大きくなると、一対のかしめ片では当該力を受けきれずに、開いてしまう。つまり、インシュレーションバレルによる被覆電線の保持状態が解除されてしまい、被覆電線が端子金具から外れてしまう問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、被覆保持部による被覆電線の保持状態を維持することが可能な端子金具及びこれを備えたコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の端子金具は、導電性の芯線部及び前記芯線部の外周を被覆する絶縁性の被覆部を有する被覆電線の前記芯線部と電気的に接続される芯線保持部と、前記被覆部の外周を被覆するように塑性変形可能な被覆保持部と、第1方向に延在し、前記芯線保持部と前記被覆保持部とを連結するとともに前記被覆電線を支持する支持部とを含む端子金具であって、前記被覆保持部は、前記支持部に接続され、前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記支持部によって支持された前記被覆電線の前記被覆部の外周を被覆可能に構成された第1片部を有しており、前記第1方向において、前記第1片部の前記芯線保持部から遠い方の端部には、前記第1方向に突出する第1突起が形成されており、前記第1突起は、前記第1片部と前記支持部との接続箇所から離隔した位置に形成されている。
【0007】
これによると、端子金具に接続された被覆電線が引っ張られて、第1片部の先端を浮き上がらせようとする大きな力(すなわち、第1片部が被覆電線を支持部に押さえ付ける方向とは逆方向に働く力)が被覆電線から第1片部に作用する際に、第1突起の第1片部の基端側の端縁及び先端が被覆電線の被覆部に食い込みやすくなる。この第1突起の端縁及び先端の被覆部への食い込みによって、先端が浮き上がるような第1片部の変形の抵抗となり、第1片部で被覆電線からの大きな力を受けることができる。この結果、被覆保持部による被覆電線の保持状態を維持することが可能となる。
【0008】
本発明において、前記第1突起の前記第1片部の基端側の端縁は、前記第1片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第1方向と直交する方向であって当該第1片部が前記被覆電線を前記支持部に押さえ付ける方向に平行な第2方向に沿って前記被覆電線と対向可能に構成されていることが好ましい。これにより、第1片部の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線から第1片部に作用する際に、第1突起の端縁及び先端が被覆電線の被覆部により食い込みやすくなる。このため、第1片部が、被覆電線からの力を効果的に受けることができる。
【0009】
また、本発明において、前記第1突起の前記端縁は、前記第1片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第1及び第2方向と直交する第3方向において、前記被覆電線の中心よりも前記第1片部の基端から離れるように構成されていることが好ましい。これにより、第1片部の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線から第1片部に作用する際に、第1突起の端縁及び先端が被覆電線の被覆部により一層食い込みやすくなる。このため、第1片部が、被覆電線からの力をより一層効果的に受けることができる。
【0010】
また、本発明において、前記被覆保持部は、前記支持部に接続され、前記第1方向、及び、前記第1方向と直交する方向であって前記第1片部が前記被覆電線を前記支持部に押さえ付ける方向に平行な第2方向と直交する第3方向において、前記第1片部と対向する第2片部をさらに有しており、前記第2片部は、前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第1片部の少なくとも一部と重なることが可能に構成されていることが好ましい。これにより、第1片部の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線から第1片部に作用する際に、第2片部でも、当該力を受けることができる。
【0011】
また、本発明においては、前記第1方向において、前記第2片部の前記芯線保持部から遠い方の端部には、前記第1方向に突出する第2突起が形成されており、前記第2突起は、前記第2片部と前記支持部との接続箇所から離隔した位置に形成されていることが好ましい。これにより、第2片部の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線から第2片部に作用する際に、第2突起の第2片部の基端側の端縁及び先端が被覆電線の被覆部に食い込みやすくなる。このため、第1片部と同様に、第2片部でも被覆電線からの力を効果的に受けることができる。
【0012】
また、本発明において、前記第2突起の前記第2片部の基端側の端縁は、前記第2片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第2方向に沿って前記被覆電線と対向可能に構成されていることが好ましい。これにより、第2片部の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線から第2片部に作用する際に、第2突起の第2片部の基端側の端縁及び先端が被覆電線の被覆部により食い込みやすくなる。このため、第1片部と同様に、第2片部でも被覆電線からの力をより一層効果的に受けることができる。
【0013】
また、本発明において、前記第1突起及び前記第2突起は、前記第1及び第2片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第2方向に沿って互いに重なるように構成されていることが好ましい。これにより、被覆電線が比較的細い場合でも、各突起の端縁及び先端が被覆電線の被覆部に食い込みやすくなる。
【0014】
また、本発明において、前記第2突起の前記端縁は、前記第2片部が前記支持部に支持された前記被覆電線の前記被覆部の表面に沿った形状に塑性変形したときに、前記第1及び第2方向と直交する第3方向において、前記被覆電線の中心よりも前記第2片部の基端から離れるように構成されていることが好ましい。これにより、第2片部の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線から第2片部に作用する際に、第2突起の端縁及び先端が被覆電線の被覆部により一層食い込みやすくなる。このため、第2片部が、被覆電線からの力をより一層効果的に受けることができる。
【0015】
また、本発明において、前記第1突起の前記第1片部の基端側の端部が、テーパ面を有していることが好ましい。これにより、第1片部の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線から第1片部に作用する際に、第1突起の端縁が被覆電線の被覆部により食い込みやすくなる。このため、第1片部が、被覆電線からの力を効果的に受けることができる。
【0016】
また、本発明において、前記第1突起の先端部が、先細り形状を有していることが好ましい。これにより、第1片部の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線から第1片部に作用する際に、被覆電線の被覆部が第1突起の先端に食い込みやすくなる。このため、第1片部が、被覆電線からの力を効果的に受けることができる。
【0017】
また、本発明のコネクタは、上述の端子金具と、前記端子金具を保持するハウジングとを備えている。
【0018】
これによると、端子金具に接続された被覆電線が引っ張られて、第1片部の先端を浮き上がらせようとする大きな力が被覆電線から第1片部に作用する際に、第1突起の第1片部の基端側の端縁及び先端が被覆電線の被覆部に食い込みやすくなる。この第1突起の端縁及び先端の被覆部への食い込みによって、先端が浮き上がるような第1片部の変形の抵抗となり、第1片部で被覆電線からの大きな力を受けることができる。この結果、被覆保持部による被覆電線の保持状態を維持することが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の端子金具及びコネクタは、端子金具に接続された被覆電線が引っ張られて、第1片部の先端を浮き上がらせようとする大きな力(すなわち、第1片部が被覆電線を支持部に押さえ付ける方向とは逆方向に働く力)が被覆電線から第1片部に作用する際に、第1突起の第1片部の基端側の端縁及び先端が被覆電線の被覆部に食い込みやすくなる。この第1突起の端縁及び先端の被覆部への食い込みによって、先端が浮き上がるような第1片部の変形の抵抗となり、第1片部で被覆電線からの大きな力を受けることができる。この結果、被覆保持部による被覆電線の保持状態を維持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態に係る端子金具を有するコネクタが、被覆電線及び相手側コネクタに接続されている状態を示す断面図である。
図2図1に示すコネクタ及び被覆電線の斜視図である。
図3】被覆電線がかしめられる前の状態のコネクタを底面側から見たときの要部斜視図である。
図4図1に示すコネクタの上面側から見たときの斜視図である。
図5図2に示すV−V線に沿った部分断面図である。
図6図1に示す端子金具であって被覆電線がかしめられる前の状態の斜視図である。
図7図2に示すV−V線に沿った部分断面図であって、被覆電線が引っ張られたときの被覆保持部の動作状況図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る端子金具を有するコネクタを底面側から見たときの要部斜視図である。
図9図8に示す端子金具であって被覆電線がかしめられる前の状態の斜視図である。
図10図8に示すX−X線に沿った部分断面図であって、被覆電線が引っ張られたときの被覆保持部の動作状況図である。
図11】本発明の第3実施形態に係る端子金具を有するコネクタを底面側から見たときの要部斜視図である。
図12図11に示す端子金具であって被覆電線がかしめられる前の状態の斜視図である。
図13図11に示すXIII−XIII線に沿った部分断面図であって、被覆電線が引っ張られたときの被覆保持部の動作状況図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の第1実施形態に係る端子金具6を有するコネクタ1について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態における端子金具6は、圧接用の端子金具6であり、コネクタ1も圧接用である。
【0022】
コネクタ1には、図1及び図2に示すように、複数の被覆電線2(図1では、被覆電線2は1つを図示)が結合されている。本実施形態におけるコネクタ1は、図1に示すように、ソケットコネクタであり、レセプタクルコネクタとしての相手側コネクタ100に取り外し可能に接続される。つまり、コネクタ1は、例えば、電子機器などに備えられる。
【0023】
図1に示すように、相手側コネクタ100は、回路基板110などに実装されるコネクタである。コネクタ1と相手側コネクタ100との接続により、複数の被覆電線2と回路基板110との電気的な接続が達成される。相手側コネクタ100は、ハウジング101と、複数の端子金具102とを有している。
【0024】
ハウジング101は、例えば、合成樹脂から構成された一体成形品である。また、ハウジング101は、図1に示すように、周壁103と、後壁104と、ロック爪105とを有している。
【0025】
周壁103は、細長い矩形の枠状に形成された部分であり、図1の紙面と直交する幅方向Bに細長く延びている。周壁103は、コネクタ1の一部が収容される空間を形成している。周壁103の上部に、ロック爪105が形成されている。
【0026】
ロック爪105は、周壁103の表面に形成された部分である。ロック爪105は、コネクタ1の後述するロック爪11に係止されることで、相手側コネクタ100からコネクタ1の抜けを規制する。
【0027】
後壁104は、周壁103の後部(図1中左端部)に形成されている。後壁104は、周壁103の後端を塞ぐように配置されている。後壁104には、複数の貫通孔部106が形成されている。なお、図1では、複数の貫通孔部106のうちの1つを図示している。貫通孔部106は、幅方向Bに互いに離隔して配置されている。各貫通孔部106は、1つの端子金具102を保持している。
【0028】
各端子金具102は、導電性材料(例えば、銅合金)から構成されたピンコンタクトである。各端子金具102の表面には、例えば、錫メッキまたは金メッキなどのメッキ処理が施されている。各端子金具102は、対応する貫通孔部106に保持され、先端部を含む一部が、周壁103内に配置されている。各端子金具102の別の一部は、ハウジング101の外部において、はんだなどを用いて回路基板110に固定されている。
【0029】
次に、コネクタ1の構成について以下に説明する。図1及び図2に示すように、コネクタ1は、圧接型の電気コネクタであり、被覆電線2の被覆部3を切断することで、被覆部3の内部の芯線部4と接触することが可能である。コネクタ1と被覆電線2とが互いに接続されることで、電線付きコネクタ1が構成される。
【0030】
各被覆電線2は、被覆部3と、芯線部4とを有している。被覆部3は、合成樹脂などの絶縁性の材料を用いて形成された筒状の部材であり、弾力性を有している。被覆部3は、芯線部4を、芯線部4の周方向の全域に亘って覆っている。芯線部4は、金属などの導電性材料から構成されている。芯線部4の一端部は、コネクタ1の後述する端子金具6に接触している。芯線部4の他端部は、図示しない電子機器などに接続されている。
【0031】
コネクタ1は、全体として、扁平に形成されている。なお、以下では、コネクタ1の長さ方向を、長さ方向Aという。長さ方向Aは、本発明の「第1方向」の一例である。また、コネクタ1の平面視において、長さ方向Aと直交する方向を、幅方向Bという。幅方向Bは、本発明の「第3方向」の一例である。また、長さ方向A及び幅方向Bと直交する方向を、厚み方向Cという。厚み方向Cは、本発明の「第2方向」の一例である。
【0032】
コネクタ1は、ハウジング5と、ハウジング5に保持される複数の端子金具6とを有している。ハウジング5は、合成樹脂などの絶縁材料から構成されており、図1図2及び図4に示すように、射出成形などによって形成された単一の部材である。ハウジング5は、図1及び図2に示すように、複数の端子金具6を保持している。より具体的には、ハウジング5は、複数の端子金具6を幅方向Bに並べた状態で保持するように構成されている。ハウジング5は、幅方向Bに対称な形状に形成されている。ハウジング5は、図1に示すように、ロック部7と、ハウジング本体8とを有している。
【0033】
ロック部7は、図1に示すように、支柱9と、ロック片10と、ロック爪11とを有している。支柱9は、ハウジング本体8の上面から突出した形状を有している。支柱9は、ロック片10に連続している。ロック片10は、板状の部材である。ロック片10は、支柱9を支点として揺動可能である。操作者がこのロック片10を揺動させることで、ロック片10の前端部(図1中左端部)を持ち上げることができる。
【0034】
ロック爪11は、図1に示すように、ロック片10の前端部の下面から下方に突出して形成されている。ロック爪11は、相手側コネクタ100のロック爪105に受けられる部分として設けられている。ロック爪11は、幅方向Bに延びる突起状の部分である。
【0035】
ロック爪11は、コネクタ1が相手側コネクタ100に接続されている状態において、ロック爪105と長さ方向Aに対向している。この状態において、コネクタ1が相手側コネクタ100から引き抜かれる力を受けると、ロック爪11は、ロック爪105に引っ掛かる。これにより、コネクタ1は、それ以上、相手側コネクタ100から引き抜かれる方向への変位が規制される。
【0036】
ハウジング本体8は、図1図4に示すように、外周壁12と、前壁13と、隔壁14と、貫通孔部15とを有している。外周壁12は、図2及び図4に示すように、厚み方向Cに扁平で、かつ、幅方向Bに長く延びる矩形状に形成されている。外周壁12は、天壁17と、底壁18と、一対の側壁19,20とを有している。天壁17は、ロック部7の支柱9を受けている。天壁17は、底壁18と、厚み方向Cに離隔して配置されている。天壁17は、端子金具6の後述する底板31を受けている。
【0037】
底壁18には、図2に示すように、複数の開口部18aが形成されている。複数の開口部18aは、幅方向Bに並んで形成されており、底壁18から、複数の端子金具6の一部が露出されている。一対の側壁19,20は、幅方向Bにおける外周壁12の一対の端部を構成している。前壁13は、外周壁12の前端部(図1中左端部)に形成されている。
【0038】
貫通孔部15は、図1に示すように、端子金具6が収容される孔部として設けられている。貫通孔部15は、図2に示すように、複数箇所(本実施形態において、12箇所)に形成されており、これらの貫通孔部15が、幅方向Bに沿って等間隔に配列されている。また、幅方向Bに隣り合う貫通孔部15の間には、隔壁14が形成されている。各隔壁14は、天壁17から底壁18側へ向けて厚み方向Cに沿って延びる板状の部分である。
【0039】
貫通孔部15は、長さ方向Aに沿って、ハウジング本体8を貫通するように形成されている。貫通孔部15の前方部分15aは、図1に示すように、相手側コネクタ100の対応する端子金具102を挿入可能である。貫通孔部15の後方部分15bは、被覆電線2が配置される部分として設けられており、ハウジング本体8の後方に向けて開放された部分である。後方部分15bは、長さ方向Aにおいて、貫通孔部15の中央から後端(図1中右端)までの部分に構成されており、図3及び図5に示すように、底壁18に形成された開口部18aによって厚み方向Cに部分的に開放されたU字状の溝形状を有する。後方部分15bは、端子金具6の後述する芯線保持部37,38の各圧接刃41,42と、底板31の一部(板31b、31c)と、被覆保持部39を、ハウジング5の外部に露出させている。
【0040】
端子金具6は、図1に示すように、被覆電線2と機械的かつ電気的に接続された状態で、相手側コネクタ100の端子金具102に接触する部分として設けられている。つまり、端子金具6は、ソケットコンタクトである。本実施形態における端子金具6は、複数設けられており、その数は被覆電線2の数と同じであり、且つ、貫通孔部15の数と同じである。端子金具6は、複数の被覆電線2のそれぞれに対応して設けられている。各端子金具6は、対応する貫通孔部15に挿入されており、当該貫通孔部15に保持されている。
【0041】
端子金具6は、導電性を有する材料を用いて形成されている。より具体的には、端子金具6は、例えば、銅合金を素材として構成されている。そして、端子金具6の表面には、例えば、錫メッキ又は金メッキなどのメッキ処理が施されている。端子金具6は、メッキ処理が施された1枚の金属板に切断加工および曲げ加工などを施すことで形成されている。端子金具6は、長さ方向Aに細長く延びる形状に形成されている。
【0042】
端子金具6は、図6に示すように、底板31と、第1側部32及び第2側部33と、接触部34と、抜け止め部35と、加圧部36と、芯線保持部37,38と、被覆保持部39とを有している。底板31は、図1に示すように、ハウジング本体8の天壁17の内側面に受けられている。底板31は、長さ方向Aに沿って互いに離隔して配置された3つの平板状の板31a〜31cによって構成されている。板31aは、貫通孔部15の前方部分15aに配置されている。2つの板31b,31cは、貫通孔部15の後方部分15bに配置されており、外部に露出されている。
【0043】
第1及び第2側部32,33は、図6に示すように、長さ方向Aに沿って長尺に延在している。第1及び第2側部32,33は、3つの板31a〜31cによって互いに連結されている。換言すると、3つの板31a〜31cが、第1及び第2側部32,33によって互いに連結されている。底板31と、第1及び第2側部32,33とによって、本発明の支持部30が構成され、当該支持部30によって芯線保持部37,38と被覆保持部39とが連結されている。また、第1及び第2側部32,33は、幅方向Bに沿って互いに対向して配置されている。
【0044】
コネクタ1が被覆電線2に結合される前の状態としての結合前状態(以下、単に結合前状態という。)において、第1及び第2側部32,33は、底板31の幅方向Bの両端から、厚み方向Cの一方側(ハウジング本体8の底壁18側)に向けて延びる、板状に形成されている。第1及び第2側部32,33は、図2及び図3に示すように、対応する隔壁14に隣接している。すなわち、端子金具6は、幅方向Bに並ぶ一対の隔壁14,14に挟まれるように配置されている。第1及び第2側部32,33と底板31とで囲まれた空間に、対応する被覆電線2の一端部が収容され、底板31(支持部30)によって被覆電線2が支持される。第1及び第2側部32,33の前端部(図6中左端部)は、接触部34を支持している。第1及び第2側部32,33の後端部(図6中右端部)は、被覆保持部39の第1及び第2片部43,44(後述する)と接続されている。第1片部43は、第1側部32の後端部と接続され、第2片部44は、第2側部33の後端部と接続されている。
【0045】
接触部34は、相手側コネクタ100の端子金具102に接触するための部分として設けられている。接触部34は、厚み方向Cにおける第1及び第2側部32,33の両端部のそれぞれに支持されており、これらの側部32,33間に位置している。接触部34の一部は、舌片状に形成されており、弾性変形可能である。貫通孔部15内に進入した端子金具102は、厚み方向Cにおいて、接触部34の舌片状の部分に挟まれ、当該接触部34と電気的に接続される。
【0046】
抜け止め部35は、接触部34の後方に形成されており、端子金具6がハウジング本体8から抜けることを防止するために設けられている。抜け止め部35は、図1に示すように、貫通孔部15の前方部分15aに挿入されており、端子金具6に、ハウジング本体8から引き抜かれる方向(後ろ向き)の力が作用したとき、前方部分15aと係止することで受けられる。これにより、端子金具6は、それ以上ハウジング本体8から引き抜かれる方向への変位が規制される。
【0047】
加圧部36は、抜け止め部35の後方に形成されており、端子金具6をハウジング本体8に圧入固定するために設けられている。加圧部36は、図6に示すように、第1及び第2側部32,33の長さ方向Aの中央やや後方部分の縁部に形成されている。加圧部36は、図1に示すように、端子金具6がハウジング本体8に挿入されたときに、底壁18の内側面を加圧可能に構成されている。これにより、加圧部36と底壁18との摩擦接触力が高くされ、かつ、底板31と天壁17との摩擦接触力が高められている。
【0048】
芯線保持部37,38は、加圧部36の後方に順に形成されており、被覆電線2の被覆部3を切断するために設けられている。芯線保持部37,38は、図6に示すように、端子金具6の板31bから厚み方向Cに延在し、第1及び第2側部32,33間に配置されている。芯線保持部37,38は、U字状に形成されている。各芯線保持部37,38は、幅方向Bに互いに向かい合う一対の圧接刃41,42を有している。
【0049】
一対の圧接刃41,42の間隔は、芯線部4の直径と略同じに設定されており、圧接刃41,42間に、芯線部4を配置可能である。芯線保持部37,38は、後方部分15bを通してハウジング本体8の外部に露出されており、底板31上に配置される被覆電線2の被覆部3を、一対の圧接刃41,42によって切断する。圧接刃41,42によって被覆部3が切断されると、圧接刃41,42は、芯線部4に接触する。これにより、被覆電線2の芯線部4と芯線保持部37,38とが電気的に接続されつつ保持される。このとき、被覆電線2の一端部は、第1及び第2側部32,33間に配置されている。
【0050】
被覆保持部39は、芯線保持部37,38の後方に形成されており、被覆電線2の一端部にかしめられることで当該被覆電線2を保持する部分として設けられている。被覆保持部39は、図3図5及び図6に示すように、一対の片部としての第1片部43及び第2片部44を有している。第1及び第2片部43,44は、被覆電線2を、底板31(板31c)と協働して挟むために設けられている。
【0051】
第1及び第2片部43,44は、図3及び図6に示すように、結合前状態において、幅方向Bに対向して配置されている。また、第1片部43は、第1側部32の後端部から厚み方向Cの一方(天壁17から離れる方向)に延在している。第2片部44は、第2側部33の後端部から厚み方向Cの一方に延在している。なお、図5中における第1及び第2側部32,33の上端部は、厚み方向Cにおいて、同じ高さレベルにある。
【0052】
図3及び図6に示すように、本実施形態における第1及び第2片部43,44の厚み方向Cの延在長は、同じ長さに設定されている。より具体的には、第1片部43の内側面に沿った当該片部43の基端部(すなわち、図5中の第1側部32の上端部)から先端部までの長さと、第2片部44の内側面に沿った当該片部44の基端部(図5中の第2側部33の上端部)から先端部までの長さとが、同じに設定されている。
【0053】
図3及び図5を参照して、第1及び第2片部43,44は、底板31に支持された被覆電線2の表面に沿った形状に塑性変形されることで、被覆電線2の被覆部3の外周を被覆可能に構成されている。つまり、結合前状態から第1及び第2片部43,44を、図5に示すように塑性変形させることで、第1及び第2片部43,44が被覆電線2を底板31に押さえ付け、被覆保持部39が被覆電線2の被覆部3に結合される。なお、第1片部43は、第2片部44の内側に配置されるように、塑性変形される。つまり、塑性変形した状態では、第1片部43が第2片部44の内側に配置される。
【0054】
また、第1及び第2片部43,44は、図2及び図3に示すように、長さ方向Aの幅も同じに設定されている。長さ方向Aにおいて、第1片部43の芯線保持部38から遠い方の端部には、切り欠き部45が形成されている。切り欠き部45は、図3に示すように、第1片部43の先端部近傍から基端部を越えて第1側部32に亘って形成されている。これにより、第1片部43の先端部であって、第1片部43の芯線保持部38から遠い方の端部には、長さ方向Aに突出する突起46が形成されている。
【0055】
突起(第1突起)46は、図5に示すように、第1片部43の基端(第1側部32(支持部30)との接続箇所)から離隔した位置に形成されている。また、突起46の第1片部43の基端側の端縁46aは、第1片部43が底板31に支持された被覆電線2の被覆部3の表面に沿った形状に塑性変形したときに(以下、単に塑性変形後という。)、厚み方向C(被覆電線2を底板31に押さえ付ける方向と平行な方向)に沿って被覆電線2と対向可能に構成されている。より詳細には、突起46の端縁46aは、図5に示すように、第1片部43の塑性変形後に、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第1片部43の基端から離れるように、構成されている。
【0056】
第2片部44は、塑性変形後に、図5に示すように、第1片部43の外側において、第1片部43の一部と厚み方向Cに沿って重なりつつ当該第1片部43を底板31側に押し付けることが可能に構成されている。第2片部44は、塑性変形後に、第1片部43の先端から第1片部43の厚み方向Cに芯線部4と重なる部分までの部分と重なっている。なお、第1片部43は、図5に示すように、第1片部43の先端及び突起46がその押圧力によって被覆電線2の被覆部3に食い込まされるように、塑性変形される。
【0057】
続いて、コネクタ1に結合された被覆電線2が引っ張られたときの、被覆保持部39の動作について、図2及び図7を参照しつつ以下に説明する。図2中二点鎖線で示すように、被覆電線2が、被覆保持部39で締め付けられた部分で折れ曲がるように引っ張られると、被覆電線2が底板31(板31c)から厚み方向Cに沿って離れようとする。この際、図7(a)に示すように、被覆保持部39の第1及び第2片部43,44の各先端が浮き上がるような力が、被覆電線2から被覆保持部39に作用する。第1片部43には、基端から離れた位置であって端縁46aが被覆電線2と厚み方向Cに沿って対向するように突起46が形成されている。このため、図7(a)及び図7(b)に示すように、第1片部43の先端が被覆電線2からの力によって浮き上がって開くに連れて、第1片部43の突起46の端縁46aが被覆電線2の被覆部3に食い込んでいく。また、このとき、突起46の先端も被覆部3に食い込む。このように突起46が被覆部3に食い込んでいくに連れて、被覆電線2が底板31から離れようとする力に対する抵抗力が増していく。このため、被覆電線2が底板31から離れる方向に大きな力で引っ張られても、突起46の端縁46a及び先端の被覆部3への食い込みにより、被覆電線2が端子金具6から外れにくくなる。
【0058】
突起46の端縁46aが、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第1片部43の基端から離れた位置に配置されている。このため、第1片部43の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線2から第1片部43に作用する際に、突起46の端縁46a及び先端が被覆電線2の被覆部3により一層食い込みやすくなる。これは、第1片部43の開きに伴う突起46の移動方向と、被覆電線2の移動方向とがちょうど交差することとなり、突起46が被覆部3に食い込みやすくなるためである。このため、第1片部43が、被覆電線2からの力をより一層効果的に受けることができる。
【0059】
また、このとき、第2片部44が第1片部43の一部と重なっているため、第1片部43の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線2から第1片部43に作用する際に、第2片部44でも当該力を受けることができる。このため、第1片部43が開くように変形しにくくなる。
【0060】
以上のように、上述の端子金具6及びこれを備えたコネクタ1によると、第1片部43の基端から離れた位置に突起46が形成されている。このため、端子金具6に接続された被覆電線2が引っ張られて、第1片部43の先端を浮き上がらせようとする大きな力(すなわち、第1片部43が被覆電線2を底板31(板31c)に押さえ付ける方向とは逆方向に働く力)が被覆電線2から第1片部43に作用する際に、突起46の端縁46a及び突起46の先端が被覆部3に食い込みやすくなる。この突起46の端縁46a及び先端の被覆部3への食い込みによって、第1片部43の先端が浮き上がるような第1片部43の変形の抵抗となり、第1片部43で被覆電線2からの大きな力を受けることができる。この結果、被覆保持部39による被覆電線2の保持状態を維持することが可能となる。
【0061】
突起46の端縁46aが、第1片部43の塑性変形後に、被覆電線2と厚み方向Cに対向可能に構成されている。これにより、第1片部43の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線2から第1片部43に作用する際に、突起46の端縁46a及び先端が被覆電線2の被覆部3により食い込みやすくなる。このため、第1片部43が、被覆電線2からの力を効果的に受けることができる。
【0062】
また、突起46は、図5中二点鎖線で示すように、突起46の基端側の端部の角部が面取りされることによって形成されたテーパ面46bを有していてもよい。これにより、突起46の基端側の端部が先細り形状となる。このため、第1片部43の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線2から第1片部43に作用する際に、突起46の端縁46aが被覆電線2の被覆部3により食い込みやすくなる。このため、第1片部43が、被覆電線2からの力を効果的に受けることができる。
【0063】
続いて、本発明の第2実施形態に係る端子金具206を有するコネクタ201について、図8図10を参照しつつ以下に説明する。なお、本実施形態におけるコネクタ201は、端子金具206の被覆保持部239の構成が第1実施形態の被覆保持部39と異なるだけで、これ以外は第1実施形態のコネクタ1と同様である。第1実施形態と同様な構成については、同符号で示し説明を省略する。
【0064】
端子金具206は、第1実施形態と同様に、ハウジング5に複数設けられている。端子金具206の被覆保持部239は、上述の被覆保持部39と同様に、被覆電線2の一端部にかしめられることで当該被覆電線2を保持する部分として設けられている。被覆保持部239は、図8及び図9に示すように、一対の片部としての第1片部243及び第2片部244を有している。第1及び第2片部243,244も、被覆電線2を、底板31(板31c)と協働して挟むために設けられている。
【0065】
第1及び第2片部243,244は、図9に示すように、結合前状態において、幅方向Bに対向して配置され、第1及び第2側部32,33の後端部から厚み方向Cの一方(天壁17から離れる方向)に延在している。本実施形態における第1片部243の厚み方向Cの延在長は、第2片部244よりも若干短く形成されている。
【0066】
図8に示すように、第1及び第2片部243,244は、底板31に支持された被覆電線2の表面に沿った形状に塑性変形されることで、被覆電線2の被覆部3の外周を被覆可能に構成されている。つまり、結合前状態から第1及び第2片部243,244を、塑性変形させることで、第1及び第2片部243,244が被覆電線2を底板31に押さえ付け、被覆保持部239が被覆電線2の被覆部3に結合される。なお、第1片部243は、第2片部244の内側に配置されるように、塑性変形される。つまり、塑性変形した状態では、第1片部243が第2片部244の内側に配置される。
【0067】
また、第1及び第2片部243,244は、図8及び図9に示すように、長さ方向Aの幅も同じに設定されている。長さ方向Aにおいて、第1片部243の芯線保持部38から遠い方の端部には、切り欠き部245が形成されている。切り欠き部245は、図9に示すように、第1片部243の先端部近傍から基端部を越えて第1側部32に亘って形成されている。これにより、第1片部243の先端部であって、第1片部243の芯線保持部38から遠い方の端部には、長さ方向Aに突出する突起246が形成されている。
【0068】
第1片部243は、上述の第1片部43とほぼ同様であり、突起246の形状が若干異なるだけである。突起(第1突起)246は、図8に示すように、その先端部の第1片部243の先端側の角部が面取りされることによって形成されたテーパ面246bを有している。これにより、突起246の先端部が先細り形状に形成されている。また、突起246の第1片部243の基端側の端縁246aは、第1片部243の塑性変形後に、厚み方向Cに沿って被覆電線2と対向可能に構成されている。より詳細には、突起246の端縁246aは、図10に示すように、第1片部243の塑性変形後に、厚み方向Cに沿って被覆電線2の芯線部4と重なるように、構成されている。さらに詳細には、突起246の端縁246aは、第1片部243の塑性変形後に、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第1片部243の基端に近づくように、構成されている。
【0069】
長さ方向Aにおいて、第2片部244の芯線保持部38から遠い方の端部には、切り欠き部247が形成されている。切り欠き部247は、図9に示すように、第2片部244の先端部近傍から基端部を越えて第2側部33に亘って形成されている。これにより、第2片部244の先端部であって、第2片部244の芯線保持部38から遠い方の端部には、長さ方向Aに突出する突起248が形成されている。突起(第2突起)248は、図10に示すように、第2片部244の基端(第2側部33(支持部30)との接続箇所)から離隔した位置に形成されている。突起248は、図8及び図9に示すように、その先端部の第2片部244の先端側の角部が面取りされることによって形成されたテーパ面248bを有している。これにより、突起248の先端部が先細り形状に形成されている。
【0070】
また、突起248の第2片部244の基端側の端縁248aは、第2片部244が底板31に支持された被覆電線2の被覆部3の表面に沿った形状に塑性変形したときに(以下、単に塑性変形後という。)、厚み方向Cに沿って被覆電線2と対向可能に構成されている。より詳細には、突起248の端縁248aは、図10に示すように、第2片部244の塑性変形後に、厚み方向Cに沿って被覆電線2の芯線部4と重なるように、構成されている。さらに詳細には、突起248の端縁248aは、第2片部244の塑性変形後に、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第2片部244の基端に近づくように、構成されている。
【0071】
また、第2片部244は、塑性変形後に、図8に示すように、第1片部243の外側において、第1片部243の一部と厚み方向Cに沿って重なりつつ当該第1片部243を底板31側に押し付けることが可能に構成されている。第2片部244は、塑性変形後に、第1片部243の先端から第1片部243の厚み方向Cに芯線部4と重なる部分までの部分と重なっている。なお、第1片部243は、第1片部243の先端及び突起246がその押圧力によって被覆電線2の被覆部3に食い込まされるように、塑性変形される。
【0072】
また、第1片部243の突起246と第2片部244の突起248は、図8に示すように、第1及び第2片部243,244の塑性変形後に、厚み方向Cに沿って互いに重なるように、構成されている。より詳細には、各突起246,248の先端部同士が厚み方向Cに沿ってちょうど重なるように構成されている。
【0073】
続いて、コネクタ201に結合された被覆電線2が引っ張られたときの、被覆保持部239の動作について、図8及び図10を参照しつつ以下に説明する。本実施形態においても、被覆電線2が、図8中二点鎖線で示すように被覆保持部239で締め付けられた部分で折れ曲がるように引っ張られると、被覆電線2が底板31(板31c)から厚み方向Cに沿って離れようとする。この際、被覆保持部239の第1及び第2片部243,244の各先端が浮き上がるような力が、被覆電線2から被覆保持部239に作用する。すると、上述の第1実施形態と同様に、突起246の端縁246aが、第1片部243の先端が被覆電線2からの力によって浮き上がって開くに連れて、被覆電線2の被覆部3に食い込んでいく。また、このとき、突起246の先端も被覆部3に食い込む。このため、上述の第1実施形態と同様に、被覆電線2が底板31から離れる方向に大きな力で引っ張られても、突起246の端縁246a及び先端の被覆部3への食い込みにより、被覆電線2が端子金具206から外れにくくなる。
【0074】
また、このとき、第2片部244が第1片部243の一部と重なっているため、第1実施形態と同様に、第1片部243の先端を浮き上がらせようとする力を第2片部244でも受けることができる。このため、第1片部243が開くように変形しにくくなる。また、第2片部244にも、第2片部244の基端から離れた位置に突起248が形成されている。この突起248も、突起246と同様に、その端縁248aが、第2片部244の先端が被覆電線2からの力によって浮き上がって開くに連れて、被覆電線2の被覆部3に食い込んでいく。このとき、突起248の先端も被覆部3に食い込む。このため、第1片部243と同様に、第2片部244でも被覆電線2からの力を効果的に受けることができる。
【0075】
また、第1及び第2片部243,244の突起246,248は、その先端部が面取りによって先細り形状に形成されている。このため、図8中二点鎖線で示すように、被覆電線2が引っ張られると、図10(b)に示すように各突起246,248の先端部が被覆部3に食い込みやすくなる。この結果、被覆電線2からの力によって第1及び第2片部243,244の先端が浮き上がって開くに連れて、各突起246,248が被覆部3に食い込んでいく。このため、第1及び第2片部243,244が被覆電線2からの力を効果的に受けることができ、被覆電線2が端子金具206からより一層外れにくくなる。
【0076】
以上のように、本実施形態における端子金具206及びこれを備えたコネクタ201においても、第1実施形態と同様に、被覆電線2が引っ張られても、突起246の端縁246a及び突起246の先端の被覆部3への食い込みによって、第1片部243の先端が浮き上がるような第1片部243の変形の抵抗となり、第1片部243で被覆電線2からの大きな力を受けることができる。この結果、被覆保持部239による被覆電線2の保持状態を維持することが可能となる。
【0077】
突起248の端縁248aが、第2片部244の塑性変形後に、被覆電線2と厚み方向Cに対向可能に構成されている。これにより、第2片部244の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線2から第2片部244に作用する際に、突起248の端縁248a及び先端が被覆電線2の被覆部3により食い込みやすくなる。このため、第1片部243と同様に、第2片部244でも被覆電線2からの力をより一層効果的に受けることができる。
【0078】
また、突起246と突起248とが厚み方向Cに沿って重なっているため、被覆電線2が比較的細い場合でも、各突起246,248の端縁246a,248a及び先端を被覆電線2の被覆部3に食い込ませやすくなる。なお、突起246,248の幅方向Bの先端幅は、突起246,248の先端が被覆部3を貫通して芯線部4に到達しない程度の抵抗が担保できるような幅にしておくことが好ましい。これにより、被覆電線2が引っ張られても突起246,248が被覆部3に突き刺さることで、芯線部4を傷つけるのを抑制することが可能となる。
【0079】
続いて、本発明の第3実施形態に係る端子金具306を有するコネクタ301について、図11図13を参照しつつ以下に説明する。なお、本実施形態におけるコネクタ301は、端子金具306の被覆保持部339の構成が第2実施形態の被覆保持部239と異なるだけで、これ以外は第2実施形態のコネクタ201と同様である。第2実施形態と同様な構成については、同符号で示し説明を省略する。
【0080】
端子金具306は、第2実施形態と同様に、ハウジング5に複数設けられている。端子金具306の被覆保持部339は、上述の被覆保持部239と同様に、被覆電線2の一端部にかしめられることで当該被覆電線2を保持する部分として設けられている。被覆保持部339は、図11及び図12に示すように、一対の片部としての第1片部343及び第2片部344を有している。第1及び第2片部343,344も、被覆電線2を、底板31(板31c)と協働して挟むために設けられている。
【0081】
第1及び第2片部343,344は、図12に示すように、上述の第1及び第2片部243,244とほぼ同様に構成されているが、突起346,348の形状、及び、結合前状態における厚み方向Cの延在長が異なる。つまり、第1及び第2片部343,344の延在長は、上述の第1及び第2片部243,244よりも若干長い。また、第1片部343は、その延在長が第2片部344よりも若干長く形成されている。
【0082】
また、長さ方向Aにおいて、第1片部343の芯線保持部38から遠い方の端部には、切り欠き部345が形成されている。切り欠き部345は、図12に示すように、第1片部343の先端部近傍から基端部を越えて第1側部32に亘って形成されている。これにより、第1片部343の先端部であって、第1片部343の芯線保持部38から遠い方の端部には、長さ方向Aに突出する突起(第1突起)346が形成されている。本実施形態における突起346は、先端部が先細り形状となるような面取りは施されていない。
【0083】
突起346の第1片部343の基端側の端縁346aは、第1片部343の塑性変形後に、厚み方向Cに沿って被覆電線2と対向可能に構成されている。より詳細には、突起346の端縁346aは、図13(a)に示すように、第1片部343の塑性変形後に、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第1片部343の基端から離れるように、構成されている。
【0084】
また、長さ方向Aにおいて、第2片部344の芯線保持部38から遠い方の端部には、切り欠き部347が形成されている。切り欠き部347は、図12に示すように、第2片部344の先端部近傍から基端部を越えて第2側部33に亘って形成されている。これにより、第2片部344の先端部であって、第2片部344の芯線保持部38から遠い方の端部には、長さ方向Aに突出する突起(第2突起)348が形成されている。本実施形態における突起348は、先端部が先細り形状となるような面取りは施されていない。
【0085】
突起348の第2片部344の基端側の端縁348aは、第2片部344の塑性変形後に、厚み方向Cに沿って被覆電線2と対向可能に構成されている。より詳細には、突起348の端縁348aは、図13(a)に示すように、第2片部344の塑性変形後に、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第2片部344の基端から離れるように、構成されている。要するに、突起346と突起348は、第1及び第2片部343,344の塑性変形後に、厚み方向Cにおいて重なっておらず、被覆電線2の周方向に沿って互いに離隔している。
【0086】
また、第2片部344は、塑性変形後に、図11に示すように、第1片部343の外側において、第1片部343の一部と厚み方向Cに沿って重なりつつ当該第1片部343を底板31側に押し付けることが可能に構成されている。第2片部344は、塑性変形後に、第1片部343の先端から第1片部343の厚み方向Cに芯線部4と重なる部分を若干越えた部分まで重なっている。なお、第1片部343は、第1片部343の先端及び突起346がその押圧力によって被覆電線2の被覆部3に食い込まされるように、塑性変形される。
【0087】
続いて、コネクタ301に結合された被覆電線2が引っ張られたときの、被覆保持部339の動作について、図11及び図13を参照しつつ以下に説明する。本実施形態においても、第1及び第2実施形態と同様に、被覆電線2が、図11中二点鎖線で示すように被覆保持部339で締め付けられた部分で折れ曲がるように引っ張られると、被覆電線2が底板31(板31c)から厚み方向Cに沿って離れようとする。この際、被覆保持部339の第1及び第2片部343,344の各先端が浮き上がるような力が、被覆電線2から被覆保持部339に作用する。すると、突起346の端縁346aが、第1片部343の先端が被覆電線2からの力によって浮き上がって開くに連れて、被覆電線2の被覆部3に食い込んでいく。また、このとき、突起346の先端も被覆部3に食い込む。このため、上述の第1及び第2実施形態と同様に、被覆電線2が底板31から離れる方向に大きな力で引っ張られても、突起346の端縁346a及び先端の被覆部3への食い込みにより、被覆電線2が端子金具306から外れにくくなる。
【0088】
また、このとき、第2片部344が第1片部343の一部と重なっているため、第1及び第2実施形態と同様に、第1片部343の先端を浮き上がらせようとする力を第2片部344でも受けることができる。このため、第1片部343が開くように変形しにくくなる。また、第2片部344にも、第2片部344の基端から離れた位置に突起348が形成されている。この突起348も、突起346と同様に、その端縁348aが、第2片部344の先端が被覆電線2からの力によって浮き上がって開くに連れて、被覆電線2の被覆部3に食い込んでいく。このとき、突起348の先端も被覆部3に食い込む。このため、第1片部343と同様に、第2片部344でも被覆電線2からの力を効果的に受けることができる。
【0089】
また、2つの突起346,348は、第1及び第2片部343,344の塑性変形後、幅方向Bに沿って離隔して配置される。このため、図11中二点鎖線で示すように、被覆電線2が引っ張られると、図13(b)に示すように、被覆部3の一部が2つの突起346,348に挟まれる。このため、被覆電線2からの力によって第1及び第2片部343,344の先端が浮き上がって開くに連れて、各突起346,348が被覆部3に食い込んでいく。すなわち、各突起346,348を被覆部3に対して効果的に食い込ませて引っ掛けることが可能となる。したがって、第1及び第2片部343,344が被覆電線2からの力を効果的に受けることができ、被覆電線2が端子金具306からより一層外れにくくなる。
【0090】
なお、第1及び第2片部343,344の塑性変形後に、2つの突起346,348が、幅方向Bに沿って被覆電線2の直径ほど離れている場合は、被覆電線2が上述のように引っ張られたときに、突起346,348間に入り込ませることができ、各突起346,348の被覆電線2に対するかかりを強固にすることができる。また、このとき、各突起346,348の長さ方向Aの長さを適宜の長さにすることで、被覆電線2の被覆部3及び芯線部4へのダメージの影響を減少させつつ被覆電線2の保持状態を維持することができる。
【0091】
以上のように、本実施形態における端子金具306及びこれを備えたコネクタ301においても、第1及び第2実施形態と同様に、被覆電線2が引っ張られても、突起346の端縁346a及び突起346の先端の被覆部3への食い込みによって、第1片部343の先端が浮き上がるような第1片部343の変形の抵抗となり、第1片部343で被覆電線2からの大きな力を受けることができる。この結果、被覆保持部339による被覆電線2の保持状態を維持することが可能となる。なお、第1及び第2実施形態と同様な構成においては、同じ効果を得ることができる。
【0092】
突起348の端縁348aが、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第2片部344の基端から離れた位置に配置されている。このため、第2片部344の先端を浮き上がらせようとする力が被覆電線2から第2片部344に作用する際に、突起348の端縁348a及び先端が被覆電線2の被覆部3により一層食い込みやすくなる。このため、第2片部344が、被覆電線2からの力をより一層効果的に受けることができる。
【0093】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、突起46,246,346の端縁46a,246a,346aは、第1片部43,243,343の塑性変形後に、厚み方向Cに沿って被覆部3と重なるように構成されていなくてもよい。この場合、突起46,246,346の端縁46a,246a,346aが、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第1片部43,243,343の基端から離れ、被覆部3と幅方向Bに沿って対向するように構成されることが好ましい。また、突起248,348の端縁248a,348aも、第2片部244,344の塑性変形後に、厚み方向Cに沿って被覆部3と重なるように構成されていなくてもよい。この場合も、突起248,348の端縁248a,348aが、幅方向Bにおいて、被覆電線2の中心Gよりも第2片部244,344の基端から離れ、被覆部3と幅方向Bに沿って対向するように構成されることが好ましい。これにおいても、上述と同様な効果を得ることが可能となる。
【0094】
また、各突起46,246,248,346,348の端縁46a,246a,248a,346a,348aは、第1片部43,243,343及び第2片部244,344の塑性変形後に、被覆電線2の中心Gと厚み方向Cに沿って重なるように、構成されていてもよい。
【0095】
上述の第1〜第3実施形態におけるコネクタ1,201,301は圧接用コネクタであったが、芯線保持部37,38が圧着用のワイヤバレルから構成された端子金具を有する圧着用コネクタであってもよい。
【符号の説明】
【0096】
1,201,301 コネクタ
2 被覆電線
3 被覆部
4 芯線部
5 ハウジング
6,206,306 端子金具
30 支持部
37,38 芯線保持部
39,239,339 被覆保持部
43,243,343 第1片部
44,244,344 第2片部
46,246,346 突起(第1突起)
46b テーパ面
46a,246a,346a 端縁
248,348 突起(第2突起)
248a,348a 端縁
G 中心
図1
図2
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