【解決手段】第1コネクタ10と第2コネクタ20はいずれも回路基板100,200に搭載される。各回路基板は、固定用の固定孔101,201を有する。第1コネクタ10の差込孔10Cには貫通孔16Aを有する案内部材16が差し込まれている。嵌合時には、先ずは、案内部材16が第2コネクタ20の嵌入孔20Cに入り込んで粗い位置決めがなされる。次いで、案内突起12が案内部22に嵌め合わされて精密な位置決めがなされる。その後、ピン状コンタクト13が接触部23に接触する。
前記案内部材が、前記第1コネクタと前記第2コネクタとの嵌合時に、前記第4孔を貫通しさらに前記第3孔に入り込む高さに突出した部材であることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ組立体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上掲の特許文献1で提案されている技術は、コネクタに関する、上記の小型化、低背化、および多ピン化の要求に適っている。しかしながら、小型化かつ多ピン化が進むと、互いに嵌合する一対のコネクタの位置合わせが容易ではなくなってくる。また、個々の電気接点は極めて小さくなり、精密に位置合わせをしてからでないと電気接点どうしがうまく結合されない。さらに、個々の電気接点は極めて小さいことから、機械的な力に弱い。このため、僅かでも位置ずれを生じたまま嵌合させようとすると、電気接点が容易に破損されるおそれがある。
【0006】
また、上掲の特許文献2に提案された構造は、作業者にとって位置合わせがある程度分かりやすい構造となっている。しかしながら、その分、電気接点の微小化、小ピッチ化には限界があり、多ピン化の要請に反することになる。また、特許文献2に提案されたコネクタを回路基板に固定する場合、コネクタと回路基板とを合わせた総合の低背化が困難である。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑み、低背化を維持したまま、嵌合時の電気接点の破損のおそれを低減させる正確な位置合わせと、嵌合の作業者にとって分かり易い位置合わせとの双方を実現したコネクタ組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成する本発明のコネクタ組立体は、
第1回路基板に搭載される第1コネクタと、第2回路基板に搭載される第2コネクタとを備え、
第1コネクタが、第1絶縁フィルムと、第1絶縁フィルム上に立設した案内突起およびピン状コンタクトと、第1回路基板と第2回路基板とを貫く固定具が挿通される第1回路基板に設けられた第1孔に連通する第2孔とを有し、
第2コネクタが、第2絶縁フィルムと、第2絶縁フィルムに穿設され第1コネクタとの嵌合時に上記案内突起が嵌入して第1コネクタを位置決めする案内部と、第1コネクタとの嵌合時に案内突起が案内部への嵌合を開始した後でピン状コンタクトへの接触を開始してピン状コンタクトと導通する接触部と、固定具が貫く第2回路基板に設けられた第3孔に連通する第4孔とを有し、さらに
第1コネクタが案内部材を備え、その案内部材は、上記固定具挿通用の第5孔を有し、第2孔に差し込まれた状態に固定され第2コネクタに向かって上記案内突起よりも高く突出し、第2コネクタとの嵌合時に第4孔に嵌入することを特徴とする。
【0009】
上記案内部材は、案内突起よりも高く突出していて、第4孔との位置合わせが容易である。このため、本発明によれば、その案内部材を利用することで容易な嵌合作業が実現する。また、この案内部材は、固定具が貫く構造であり、低背化を維持したまま案内部材を備えることができる。さらに、本発明によれば、案内部材による位置合わせよりも嵌合が進むと、案内突起が案内部に案内されて正確な位置決めがなされる。このため、本発明によれば、嵌合時における電気接点(ピン状コンタクトや接触部)の破損のおそれが低減する。
【0010】
また、本発明のコネクタ組立体において、上記案内部材が、第1コネクタと第2コネクタとの嵌合時に、第4孔を貫通しさらに第3孔に入り込む高さに突出した部材であることが好ましい。
【0011】
上記案内部材が第3孔に入り込む高さを有するとその案内突起の突出量がさらに大きく、位置合わせがさらに分かり易く、嵌合の作業性がさらに向上する。
【0012】
さらに、本発明のコネクタ組立体において、上記案内部材および上記ピン状コンタクトが互いにほぼ同一の高さに立設し、上記接触部が、第2絶縁フィルム上に面状に広がり第2絶縁フィルム上の孔と連通する接触孔が形成されてその接触孔の周縁が嵌合時の第1コネクタから離れる向きに屈曲した形状を有することで、第1コネクタとの嵌合時において案内突起が案内部への嵌合を開始した後で接触部がピン状コンタクトへの接触を開始する構成とすることが好ましい。
【0013】
この構成を採用すると、低背化を維持したまま、案内突起と案内部とにより位置決めされてから、ピン状コンタクトと接触部が接触するという機能が実現する。
【0014】
なお、本発明にいう案内部は、第2絶縁フィルムの外周から独立した開口の孔であってもよく、その外周に連続する、外方へ開放した切欠きであってもよく、あるいはそれらの孔や切欠きが混在していてもよい。
【発明の効果】
【0015】
以上の本発明によれば、低背化を維持したまま、嵌合時の電気接点の破損のおそれを低減させる正確な位置合わせと、嵌合の作業者にとって分かり易い位置合わせとの双方を実現したコネクタ組立体が実現する。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態としてのコネクタ組立体を構成する第1コネクタの斜視図である。
【0019】
この第1コネクタ10は、回路基板100(
図6参照)に搭載される。そして、回路基板100に搭載された状態で、後述する第2コネクタ20(
図3参照)と嵌合する。ここで、
図1(A)は、回路基板100に接する側の面である裏面10Bを上に向けて示した図である。また、
図1(B)は、嵌合相手である第2コネクタ20を向く面である表面10Aを上に向けて示した図である。
【0020】
この
図1に示す第1コネクタ10は、第1絶縁フィルム11と、その第1絶縁フィルム11上に立設した案内突起12およびピン状コンタクト13を有する。
【0021】
第1絶縁フィルム11は、平板状に広がる矩形の、可撓性のある絶縁フィルムであり、ここではポリイミドフィルムが採用されている。また、案内突起12は、この第1実施形態においては、矩形の第1絶縁フィルム11の4隅に1つずつと、上下それぞれの長辺に沿う中央に1つずつの、合計6つ形成されている。また、ピン状コンタクト13は、第1絶縁フィルム11の、案内突起12よりも内側に、2次元的に多数配列されている。ここで、案内突起12とピン状コンタクト13は、第1絶縁フィルム11上にフォトリソグラフィー技術、エッチング技術、およびめっきの技術を使って同時に形成されており、したがって、それらは互いに同一の高さとなっている。
【0022】
図2は、
図1に示す第1コネクタの、隅の一部分の拡大断面図である。この
図2は、
図6(A)に示す矢印X−Xに沿う、左上隅の部分の断面を表わしている。また、この
図2では、裏面10Bが上向き、表面10Aが下向きの姿勢に示されている。
【0023】
第1絶縁フィルム11の表面10A側に、互いに同一高さの案内突起12とピン状コンタクト13が突き出ている。また、第1絶縁フィルム11の裏面10B側の、案内突起12やピン状コンタクト13に対応する位置には、回路基板100への半田付け用のバンプ12A,13Aが形成されている。
【0024】
ここで、ピン状コンタクト13に対応するバンプ13Aは、第1絶縁フィルム11に形成されている孔11Aを貫通してピン状コンタクト13と一体につながっていて、ピン状コンタクト13と回路基板100上の配線(不図示)との接続を担っている。一方、案内突起12の裏面10B側のバンプ12Aはその途中が第1絶縁フィルム11で区切られていて、案内突起12とはつながっていない。これは、案内突起12を回路基板100上の配線に接続する必要がないからである。ただし、案内突起12についても第1絶縁フィルム11に孔を開けてバンプ12Aと繋いでもよい。また、第1絶縁フィルム11の裏面側には、全面に絶縁コーティングが施された金属板(スティフナプレート)14が配置される。金属板14は、その第1絶縁フィルム11に接着剤で貼り付けられている。
【0025】
その金属板14には、各バンプ12A,13Aに対応する位置に孔14Aが設けられている。それらの孔14Aは、バンプ12A,13Aの径よりも大きな径の孔である。
【0027】
図1(A)に示すように、この第1コネクタ10の裏面10B側には、位置決め用のバンプ15が形成されている。これらのバンプ15は、4角柱形状を有する。一方、金属板14の、バンプ15に対応する位置には、これらのバンプ15が軽圧入で挿入される丸孔(不図示)が形成されている。これらのバンプ15がそれらの丸孔に挿入されることにより、第1絶縁フィルム11と金属板14との間の位置決めがなされている。第1絶縁フィルム11と金属板14は、この位置合わせされた状態で、互いに接着されている。
【0028】
ここで、これらのバンプ15も、第1絶縁フィルム11上にフォトリソグラフィー技術、エッチング技術、およびめっきの技術を使って案内突起12やピン状コンタクト13と同時に形成されており、したがって、それらと同一の高さを有する。
【0029】
さらに、この第1コネクタ10には、案内部材16が備えられている。この案内部材16は、貫通孔16Aを有する略円筒形状の部材であり、第1コネクタ10に形成されている差込孔10Cに差し込まれ第2コネクタ20(
図3参照)側に向かって、案内突起12の突出量よりもはるかに大きな突出量で突き出ている。この差込孔10Cは、第1絶縁フィルム11と金属板14との双方に連通する孔である。この差込孔10Cは、本発明にいう第2孔の一例に相当する。また、案内部材16に設けられている貫通孔16Aは、本発明にいう第5孔の一例に相当する。
【0030】
この案内部材16には、2つのフランジ16Bが設けられている。これらのフランジ16Bには孔(不図示)が設けられていて、その孔にバンプ17が差し込まれている。ただし、ここではバンプ17と表現したが、これらのバンプ17は、バンプとしての本来の使い方ではなく、そのバンプ17を使ったリベット絞めにより、この案内部材16を第1絶縁フィルム11および金属板14に固定する役割を担っている。なお、このバンプ17も他のバンプ12A,13A,15と同一工程で作製され、リベット締めの前において同一の高さを有するバンプである。
【0031】
図3は、本発明の一実施形態としてのコネクタ組立体を構成する第2コネクタの斜視図である。
【0032】
図1に示した第1コネクタ10が回路基板100に搭載されるのと同様、この第2コネクタ20も回路基板200(
図6参照)に搭載される。そして、この第2コネクタ20も、回路基板200に搭載された状態で、回路基板100に搭載されている第1コネクタ10と嵌合する。ここで、
図3(A)には、第1コネクタ10と嵌合する側の面である表面20Aを上に向けた姿勢の第2コネクタ20が示されている。また、
図3(B)には、回路基板200に接する側の裏面20Bを上に向けた姿勢の第2コネクタ20が示されている。
【0033】
この
図3に示す第2コネクタ20は、第2絶縁フィルム21と、案内部22と、接触部23とを有する。
【0034】
第2絶縁フィルム21は、
図1に示す第1絶縁フィルム11と同様、平板状に広がる矩形の、可撓性のある絶縁フィルムである。この第2絶縁フィルム21も、ここではポリイミドフィルムが採用されている。
【0035】
また、案内部22は、
図1に示す案内突起12に対応して、矩形の第2絶縁フィルム21の4隅に1つずつと、2つの長辺それぞれに沿う中央に1つずつとの、合計6つ形成されている。この案内部22には、第1コネクタ10との嵌合時に案内突起12が嵌め合わされる。これらの嵌め合わせにより、第1コネクタ10の、第2コネクタ20に対する精確な位置決めがなされる。
【0036】
また、接触部23は、第2絶縁フィルム21の、案内部22よりも内側に、ピン状コンタクト13の配列に対応して2次元的に多数配列されている。この接触部23は、第1コネクタ10との嵌合によりピン状コンタクト13と電気的に導通することで、信号の伝達を担っているコンタクトである。
【0037】
図4は、
図3に示す第2コネクタの、隅の一部分の拡大断面図である。
【0038】
この
図4は、第1コネクタ10の、
図2に示す断面部分に対応する部分の断面を表わしている。また、この
図4には、その対応する一部分が、第1コネクタ10と嵌合する側の表面20Aを上向き、回路基板200に搭載される側の裏面20Bを下向きにした姿勢で示されている。
【0039】
この
図4には、案内部22と接触部23が1つずつ示されている。上述の通り、案内部22には、第1コネクタ10の案内突起12が嵌め合わされて第1コネクタ10と第2コネクタ20との位置決めがなされる。
【0040】
また、接触部23は、第2絶縁フィルム21上に面状に広がる、本実施形態では4片の薄い銅又は銅合金製の導電板24で形成されている。そして、その導電板24には、第2絶縁フィルム21に形成された孔21Aと連通する接触孔24Aが形成されていて、その接触孔24Aの周縁が嵌合時の第1コネクタ10から離れる向きに屈曲した形状となっている。接触部23がこの形状を有することで、第1コネクタ10との嵌合時に、案内突起12が案内部22に先ず嵌合を開始する。この嵌合により、第1コネクタ10が第2コネクタ20に対し位置決めされる。そして、案内突起12が案内部22に嵌入を開始した後、すなわち位置決めされた後で、ピン状コンタクト13の接触部23への接触が開始される。
【0041】
ピン状コンタクト13が、仮に位置ずれを生じたまま接触部23に接触すると、接触部23の導電板24が塑性変形したり、あるいはピン状コンタクト13が曲がったりするおそれがある。そうなると、接触不良が生じ易く、接触の信頼性が低下する。
【0042】
本実施形態では、案内突起12が案内部22に先に嵌入を開始して位置決めされ、それよりも遅れて、ピン状コンタクト13が接触部23に接触を開始する。このように、本実施形態は、接触の信頼性が高度に維持される構造となっている。
【0043】
この導電板24は、
図3(A)に示すように、斜め横に延びた舌部24Bを有し、第2絶縁フィルム21の、その舌部24Bに対応する位置に形成されているバイア(不図示)を通って裏面20Bのバンプ24Cに繋がっている。このバンプ24Cが回路基板200上の配線に半田付けされることで、接触部23がその配線と電気的に接続される。
【0044】
また、この第2コネクタ20においても、第1コネクタ10と同様、全面が絶縁コーティングされた金属板(スティフナプレート)25が第2絶縁フィルム21に接着剤で接着されている。
【0045】
この金属板25には、案内部22や接触部23に対応する各位置に切欠きないし孔25Aが形成されている。また、この金属板25は、第2絶縁フィルム21上に形成されている4角柱形状のバンプ26が挿入される孔(不図示)を有する。そして、その孔にバンプ26が軽圧入で挿入されることにより、第2絶縁フィルム21と金属板25とが位置合わせされている。第2絶縁フィルム21と金属板25は、この位置合わせされた状態で、互いに接着されている。
【0046】
さらに、第2コネクタ20には、
図3に示すように、第1コネクタ10に備えられている案内部材16が嵌入する嵌入孔20Cを有する。この嵌入孔20Cは、第2絶縁フィルム21と金属板25との双方に連通する孔である。この嵌入孔20Cは、本発明にいう第4孔の一例に相当する。
【0047】
図5は、第1コネクタと第2コネクタを互いに嵌合する姿勢で示した、本実施形態のコネクタ組立体の斜視図である。ここで、
図5(A),(B)は、それぞれ、第1コネクタ10を上にして示した斜視図、第2コネクタ20を上にして示した斜視図である。
【0048】
このコネクタ組立体30を構成している第1コネクタ10と第2コネクタ20を互いに嵌合させるにあたっては、この
図5に示すように、案内部材16を嵌入孔20Cに対面させ、6つの案内突起12を6つの案内部22に対面させ、その姿勢で互いを近づける。すると、案内部材16が嵌入孔20Cに嵌入し、各案内突起12が各案内部22に嵌め合わされる。
【0049】
図6は、各回路基板に搭載された状態の第1コネクタと第2コネクタを嵌合の姿勢に対面させて示した図である。ただし、
図6(B)は、回路基板100,200にそれぞれ搭載された状態の第1コネクタ10と第2コネクタ20の、嵌合の姿勢に向き合った状態の側面図である。さらに、
図6(C)は、その向き合った状態における
図6(A)に示す矢印X−Xに沿う断面図である。
【0050】
第1コネクタ10が搭載されている回路基板100には、回路基板100,200どうしを固定するボルト等の固定具(不図示)を挿通させる固定孔101が形成されている。また、これと同様に、第2コネクタ20が搭載されている回路基板200にも、固定具が挿通される固定孔201が形成されている。これらの固定孔101,201は、本発明にいう、それぞれ第1孔、第3孔の一例に相当する。
【0051】
第1コネクタ10に備えられている案内部材16は、第2コネクタ20に向かって最も高く突き出ている。このため、第1コネクタ10と第2コネクタ20の嵌合にあたっては、先ずは、その案内部材16が第2コネクタ20の嵌入孔20Cに入り込む。そして、本実施形態においては、この案内部材16はさらに、この嵌入孔20Cを貫通して、回路基板200に形成されている固定孔201に入り込む。ただし、この案内部材16は、回路基板200の下面から突出しない高さに設定されている。本実施形態における第1コネクタ10と第2コネクタ20は、それらの双方が回路基板100,200に搭載されている。このため、第1コネクタ10と第2コネクタ20の嵌合にあたっては、それらの第1コネクタ10,第2コネクタ20を視認することができず、手探りに近い状態で嵌合させることになる。本実施形態では、第1コネクタ10が、大きく突出した案内部材16を備えているため、手探りに近い状態であっても、その案内部材16を差込孔10Cおよび固定孔201に容易に嵌め合わせることが可能である。
【0052】
第1コネクタ10と第2コネクタ20とが嵌合の向きにさらに互いに近づくと、今度は第1コネクタ10に設けられている案内突起12が第2コネクタ20の案内部22に嵌まり込む。これにより、第1コネクタ10と第2コネクタ20が精密に位置合わせされる。
【0053】
そして、第1コネクタ10と第2コネクタ20の嵌合がさらに進むと、今度はピン状コンタクト13の、接触部23への接触が開始される。
【0054】
第1コネクタ10と第2コネクタ20が完全に嵌合すると、その状態で、回路基板100と回路基板200に固定孔101,201を貫くように固定具(不図示)が差し込まれて、回路基板100と回路基板200が互いに固定される。
【0055】
ここで、本実施形態において、第1コネクタが案内部材を有し、第2コネクタが嵌入孔を有する。この組合せを逆にすることも考えられるが、その場合、第1コネクタ及び第2コネクタを手探りで嵌合させると、第2コネクタの案内部材と第1コネクタのピン状コンタクトとが衝突する。本実施形態においては、案内部材が第1コネクタに備えられているので、その不具合はない。
【0056】
以上に説明した実施形態によれば、良好な作業性が確保されるとともにピン状コンタクト13や接触部23の破損のおそれが低減し、小型化、低背化、および多ピン化を実現した高信頼性のコネクタ組立体が実現する。
【0057】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、ピン状コンタクト13は角ピン状であってもよいし、案内突起12も角ピン状であってもよい。
【0058】
また、上記の実施形態における案内突起12および案内部22は6か所に1つずつ設けられていたが、例えば各隅に複数設けられていてもよく、設ける位置や個数が制限されるものではない。
【0059】
さらに、案内突起12およびピン状コンタクト13は、高さが完全に同一でなくてもよい。
【0060】
また、第1および第2の絶縁フィルムは、ポリイミド製のみならず、液晶ポリマ(LCP)等の他の樹脂製であってもよい。