【実施例】
【0056】
以下、実施例により本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0057】
製造例1
74〜106μm(直径)に分級された乳糖(D50;89.0μm)10gをコア粒子として使用し、モノステアリングリセリド(MS;ジェットミル粉砕品平均粒子径(D50:3.8μm)とポリエチレングリコール6000(PEG6000;ジェットミル粉砕品、平均粒子径(D50;5.9μm)の1:1(重量比)の混合ワックス1.36gをレイアリングした。レイアリングしたワックスの割合は12重量%である。ワックスの前記平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(LDSA-2400A:東日コンピュータアプリケーション社)にて測定したメジアン径である。レイアリングは下記の装置及び条件で行った。冷却工程を除く全操作時間は63分であった。
装置:恒温循環ジャケット付き、横型二軸混合装置(Mixer Torque Rheometer;MTR Caleva UK)(内容量;150mL)
条件:回転数100rpm、試料を装置投入後、順次昇温して設定最高温度58℃、その保持時間は18分である。
回収率(%)、凝集率(粗粒発生率)、及びレイアリング率を評価した。回収率は、次の式で求めた:[回収した粒子(重量)/投入した原材料(重量)]×100(%)。凝集率は、コア粒子サイズ(106μm)の一段階上の目開きサイズ(149μm)以上の粒子サイズの画分を秤量し、次の式で求めた:[凝集粒子量(重量)/全粒子重量] ×100(%)。 レイアリング率は、コア粒子サイズ下限の74μm以下の粒子量を未レイアリングワックス量として秤量し、次式に従って、投入ワックスの何パーセントがコア粒子に固定(レイアリング)されたのか求めた:[未レイアリングワックス量(重量)/レイアリング仕込みワックス量(重量)] ×100(%)。製造条件及び評価結果を下記の表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
製造例2
コア粒子に25〜250μmに分級された乳糖(D50;80.6μm)30gを用い、ワックスとして市販のモノステアリングリセリド(MS、片山化学工業社製、平均粒子径D50;308.6μm)と市販のポリエチレングリコール6000(三洋化成工業社製、平均粒子径 D50;132.2μm)の1:1(重量比)の混合物4.1gを用い、下記の表2の条件を採用した以外は、製造例1と同様にして、レイアリングした。評価結果を表2に示す。意外にも市販の粒子径の大きいワックスであっても同程度の凝集率及びレイアリング率が得られる操作が可能であることがわかった。
【0060】
【表2】
【0061】
製造例3(解砕処理を介したレイアリング工程及びキュアリング工程)
分級した乳糖にラウリン酸(LA,ジェットミル粉砕品、D50:5.5μm、融点;44℃)をレイアリングした。得られたラウリン酸レイアリング乳糖に、モデル薬物としてカルバゾクロムスルホン酸ナトリウム(CCSS;ジェットミル粉砕品;D50;5.0μm)を8重量%の割合でレイアリングし、乳糖/LA/CCSS粒子(106〜210μm)を得た。この粒子に下記のコーティング装置を用いてオイドラギットRSPO(エボニック社)(ジェットミル粉砕品、D50;5.5μm)を30重量%コーティングした。コーティングは下記のレイアリング工程及びキュアリング工程の2ステップで行った。
コーティング装置:恒温循環ジャケット付き横型二軸混合装置(Mixer Torque Rheometer;MTR Caleva UK;内容量150mL)。
レイアリング工程は、次の昇温条件で行った:恒温槽設定最高温度45℃、最高温度での保持時間22分、全操作時間(冷却時間を除く)72分。レイアリング工程の凝集率(RC:250μm以上)は1.7%であり、レイアリング率(53μm 以下)は81.1%であり、コーティングされていないRSPOは18.9% であった。このようにして得られた粒子を直径300JISふるい297μmを用いて解砕し、キュアリング工程に供した。
キュアリング工程は、次の昇温条件で行った:恒温槽設定最高温度60℃、最高温度での保持時間24分、全操作時間(冷却時間を除く)87分。その結果、凝集率(RC)は0.5%であり、レイアリング率(53μm 以下)は99.8%であった。なお、凝集防止剤として軽質無水ケイ酸(Aerosil; エボニック社)をそれぞれの工程で1%添加してコーティング操作を行った。以上の条件及び結果を下記の表3及び4に示す。回収率、凝集率、及び回収率は、製造例1と同様にして測定した。
【0062】
【表3】
【0063】
【表4】
【0064】
製造例4(解砕処理なし)
製造例3における、解砕処理を介したレイアリング工程及びキュアリング工程を含むコーティングを下記の昇温条件で解砕処理を介さずに行った以外は、製造例3と同様にしてコーティング粒子を得た。
昇温条件:恒温槽設定最高温度61℃、その保持時間20分、及び全操作時間124分(冷却工程時間を省く)
その結果を表5に示す。装置への付着は無いものの、凝集率(RC;250μm以上)は17.6%と高く、この結果から解砕処理を介したレイアリング工程及びキュアリング工程の有用性が示された。
【0065】
【表5】
【0066】
製造例5(解砕処理を介したレイアリング工程及びキュアリング工程)
以下の工程でコア粒子に薬物がコーティングされた粒子を調製した。全ての工程を恒温水循環ジャケット付き横型二軸混合装置(Mixer Torque Rheometer;MTR Caleva UK;内容量150)を用いて連続的に行った。
ワックスコーティング工程:分級乳糖(25-250μm、D50;80.6μm)に粒子径の大きい市販のモノステアリングリセリド(MS:片山化学D50;308.6μm;融点;61℃)及び市販のマクロゴール6000(PEG6000、三洋化成、D50;132.2 μm 融点58℃)の1対1混合物を12wt%コーティングした。ワックスコーティングは次の昇温条件で行った;循環水設定最高温度59℃、最高温度の保持時間10分、全操作時間(冷却工程時間は除く)35分。その結果、下記の表6に示す通り、凝集率1.8%、レイアリング率99.6%、回収率99.9%であった。
薬物コーティング工程:上記で得られたワックスコーティング粒子(297μm以下)にアセトアミノフェン(APAP)粉砕品(ワンダーブレンダーWB-1;大阪ケミカル社)(D50;;62.5μm) を25wt%コーティングした。薬物コーティングは次の昇温条件で行った;循環水設定最高温度61℃、最高温度の保持時間10分、全操作時間(冷却工程時間は除く)40分。その結果、下記表7に示す通り、凝収率0.2%、レイアリング率99.9%、回収率99.8%であった。
ポリマーコーティング工程:オイドラギットEPO(エボニック社;D50、9.9μm)を用いて30wt%のコーティングを行った。ポリマーコーティング工程はレイアリング工程、解砕処理、及びキュアリング工程を含み、レイアリング工程及びキュアリング工程では、凝集防止剤として軽質無水ケイ酸(Aerosil; エボニック社)を1%添加して操作を行った。レイアリング工程は次の昇温条件で行った;循環水設定最高温度60℃、最高温度での保持時間5分、全操作時間(冷却工程時間は除く)75分。その結果、下記表8に示す通り、凝収率6.0%、レイアリング率82.9%、回収率99.9%であった。
得られた粒子を直径300JISのふるい355μmによる解砕処理に供し、得られた粒子をキュアリング工程に供した。キュアリング工程は、次の昇温条件で行った;循環水設定最高温度63.5℃、最高温度での保持時間30分、全操作時間(冷却工程時間は除く)90分。その結果、下記の表9に示す通り、凝収率0.4%、レイアリング率99.9%、及び回収率98.8%であった。表10は各工程における粒度分布の推移を示す。この結果は、工程が進むに従って想定通り順調に粒子径が大きくなったこと示す。
【0067】
【表6】
【0068】
【表7】
【0069】
【表8】
【0070】
【表9】
【0071】
【表10】
【0072】
得られた粒子の精製水(37℃)溶出率を、日本薬局方のパドル法(100rpm)に従って分光光度計(285nm)を用いて測定した結果を下記表11に示す。APAPの苦味マスクができていることが確認された。
【0073】
【表11】
【0074】
製造例6(解砕処理なし)
製造例5における、コーティング工程に代えて、オイドラギットEPOを下記の昇温条件で解砕処理を介さずにコーティングした以外は、製造例5と同様にしてコーティング粒子を得た。
昇温条件:恒温槽設定最高温度63.5℃、最高温度での保持時間30分、及び全操作時間(冷却工程時間を省く)90分
その結果、下記の表12に示す通り、回収率99.8%、凝集率(RC;250μm以上)28.3%、レイアリング率96.4%であった。
【0075】
【表12】
【0076】
製造例7:分級薬物をコアに採用
以下の工程で薬物(コア粒子)にワックス及びポリマーをコーティングした粒子を得た。全ての工程を恒温水循環ジャケット付き横型二軸混合装置(Mixer Torque Rheometer;MTR Caleva UK)(内容量;150mL)を用いて連続的に行った。
ワックスコーティング工程:アセトアミノフェン(APAP)分級品(25-149μm, D50;89.6μm)に粒子径の大きい市販のモノステアリングリセリド(MS:片山化学D50;308.6μm) 融点;61℃)及び市販のマクロゴール6000(PEG6000, 三洋化成、D50;132.2 μm、融点58℃)の1対1混合物を12wt%コーティングした。昇温条件は次の通りである:循環水設定最高温度58℃、最高温度での保持時間5分、全操作時間(冷却工程時間は除く)25分。結果は、表13に示す通り、RC;0.5%, RL; 99.9%であった。
ポリマーコーティング工程:ポリマーコーティング工程はレイアリング工程、解砕処理、及びキュアリング工程を含み、それぞれの工程では、凝集防止剤として軽質無水ケイ酸(Aerosil; エボニック社)を1%添加して操作を行った。レイアリング工程では、オイドラギットEPO(エボニック社;D50、9.9μm)市販品をそのまま用いて30wt%のコーティングを行った。昇温条件は次の通りである:循環水設定最高温度56℃、最高温度での保持時間10分、全操作時間(冷却工程時間は除く)45分。結果は、表14に示す通り、RC; 1.1%、RL;90.0%であった。
次に解砕処理(直径300JISふるい355μm)を介して、キュアリングを次の昇温条件で行った。循環水設定最高温度60℃、最高温度での保持時間15分、全操作時間(冷却工程時間は除く)35分。結果は表15に示す通り、良好であった。得られた粒子の精製水(37℃)における溶出率を表16に示す。
【0077】
【表13】
【0078】
【表14】
【0079】
【表15】
【0080】
【表16】
【0081】
製造例8:薬物(分級なし)をコアに採用
以下の工程で薬物(コア粒子)にワックス及びポリマーをコーティングした粒子を得た。全ての工程を恒温水循環ジャケット付き横型二軸混合装置(Mixer Torque Rheometer;MTR Caleva UK)(内容量;150mL)を用いて連続的に行った。
ワックスコーティング工程:アセトアミノフェン(APAP)(八代薬品製、分級なし、D50;76.4μm)に粒子径の大きい市販のモノステアリングリセリド(MS:理研ビタミン製D50;398.8μm)を12wt%コーティングした。昇温条件は次の通り;循環水設定最高温度75℃、最高温度での保持時間33分、全操作時間(冷却工程時間は除く)45分。結果は表17に示す通り、RC;0.9%、RL; 99.8%と良好であった。
ポリマーコーティング工程;ポリマーコーティング工程はレイアリング工程、解砕処理、及びキュアリング工程を含み、それぞれの工程では、凝集防止剤として軽質無水ケイ酸(Aerosil; エボニック社)を1%添加して操作を行った。それぞれの工程では、APAP/WAXレイアリング粒子は355μmの分級品を使用した。レイアリング工程では、オイドラギットEPO(エボニック社,D50; 9.9μm)市販品をそのまま用いて30wt%のコーティングを行った。昇温条件は次の通り;循環水設定最高温度57℃、最高温度での保持時間15分、全操作時間(冷却工程時間は除く)25分。結果は表18に示す通り、RC;1.1%、RL;87.2%であった。
次に解砕処理(直径300JISふるい355μm)を介してキュアリングを次の昇温条件で行った:循環水設定最高温度65℃、最高温度での保持時間20分、全操作時間(冷却工程時間は除く)70分。結果は、表19に示す通りであり、良好であった。各工程における粒度分布の推移を表20に示し、得られた粒子の精製水(37℃)における溶出率を表21に示す。
【0082】
【表17】
【0083】
【表18】
【0084】
【表19】
【0085】
【表20】
【0086】
【表21】
【0087】
製造例9:スケールアップ
上述の製造例のスケールアップ性を2つの装置(MTR容量;150mL)及びベンチニーダ(BKN;入江商会、容量;5L)を用いて検討した。APAP(25〜149μm)を用いてMS(理研ビタミン;D50;398.8μm)をBKNにてコーティングしたワックス粒子(250μm以下)を用いて、オイドラギットEPO(エボニック社、D50: 9.9μm) 30wt%コーティングした。各工程の条件及び結果を下記の表22〜29に示す。その結果、いずれの装置を用いても結果に有意な差はなく、スケールアップ可能であることが確認された。
【0088】
【表22】
【0089】
【表23】
【0090】
【表24】
【0091】
【表25】
【0092】
【表26】
【0093】
【表27】
【0094】
【表28】
【0095】
【表29】
【0096】
製造例10:スケールアップ
全ての工程をBKN装置(恒温水循環ジャケット付き横型二軸混合装置(BKN ;入江商会)(内容量;5L))を用いてスケールアップを検討した。各工程の操作条件と結果は、下記及び下記表30〜35の通りである。
ワックスコーティング工程;マンニトール100SD (ロケット社、D50;124.4μm) に市販のモノステアリングリセリド(MS:理研ビタミンD50;398.8μm)を12wt%コーティングした。昇温条件は次の通りである;循環水設定最高温度76℃、最高温度での保持時間12分、全操作時間60分、冷却10分。回収したワックスレイアリング粒子をパワーミル(ダルトン社、直径1mm)にて処理して得られたワックスレイアリング粒子の結果を表30に示す。
薬物コーティング工程;得られたWAXコーティング粒子を用いて、アセトアミノフェン (APAP)粉砕品(ワンダーブレンダー WB-1; 大阪ケミカル社)D50;62.5μm) 25wt%のコーティングを行った。昇温条件は次の通りである;循環水設定最高温度73℃、最高温度での保持時間10分、全操作時間60分、冷却10分。APAPレイアリング粒子を回収してパワーミル(ダルトン社、直径1mm)にて処理して得られたAPAPレイアリング粒子の結果を表31に示す。
ポリマーコーティング工程;APAPをコーティングした粒子とオイドラギットEPO(エボニック社,D50;9.9μm)市販品をそのまま用いて30wt%のコーティングを行った。それぞれの工程では、凝集防止剤として軽質無水ケイ酸(Aerosil; エボニック社)を1%添加して操作を行った。
1次のレイアリング工程は、循環水設定最高温度57℃、最高温度での保持時間20分、全操作時間30分、その後の冷却10分で行った。回収したEPO一次処理品(EPOレイアリング品)をパワーミル(ダルトン社、直径1mm)にて解砕して得たEPOレイアリング品の結果は、を表32に示す。
2次のキュアリング工程は、循環水設定最高温度65℃、その保持時間18分、全操作時間45分、その後の冷却10分で行った。EPOキュアリング粒子を回収して、パワーミル(ダルトン社、直径1mm)にて処理して得られた最終のEPOコーティング品の結果を表33に示す。
表34は各工程における粒度分布の推移を示し、表35はEPOコーティング粒子からのAPAPの溶出試験結果を示す。この結果から苦味が効果的にマスキングされていることがわかる。
【0097】
【表30】
【0098】
【表31】
【0099】
【表32】
【0100】
【表33】
【0101】
【表34】
【0102】
【表35】
【0103】
製造例11:スケールアップ
恒温水循環ジャケット付き縦型らせん羽根付き混合装置(リボコーン RM-10D(内容量;10L); 大川原製作所)を用いて、スケールアップの検討をした。
ワックスコーティング工程;アセトアミノフェン(APAP;D50;76.4μm)(八代薬品製)を分級しないで用い、市販のモノステアリングリセリド(MS:理研ビタミン製D50;398.8μm)を12wt%コーティングした。昇温条件は次の通りである:循環水設定最高温度76℃、最高温度での保持時間25分、全操作時間85分、その後の冷却10分。得られたワックスレイアリング粒子を解砕装置;フィオーレ(F-0 型、徳寿工作所、孔径;直径1mm)に通してワックスレイアリング粒子を得た。結果を表36に示す。
ポリマーコーティング工程;市販品のオイドラギットEPO(エボニック社、D50; 9.9μm)をそのまま用いて30wt%のコーティングを行った。それぞれの工程では、凝集防止剤として軽質無水ケイ酸(Aerosil; エボニック社)を1%添加して操作を行った。
1次のレイアリング工程は、循環水設定最高温度55℃、その保持時間5分を含む全操作時間25分操作した後、10分で冷却後、EPOレイアリング粒子を回収してフィオーレ(F-0 型、徳寿工作所、孔径;直径1mm)にて解砕処理を行った。その結果を表37に示す。
2次のキュアリング工程は、循環水設定最高温度65℃、その保持時間10分、全操作時間65 分、その後の冷却10分で行い、キュアリング粒子をリボコーンから回収した。その後フィオーレ(F-0 型、徳寿工作所、孔径;直径1mm)を通して最終品を得た。表38に示す結果から良好な結果がえられたことが確認された。
表39に各工程における粒度分布の推移を示し、表40に溶出試験の結果を示す。
【0104】
【表36】
【0105】
【表37】
【0106】
【表38】
【0107】
【表39】
【0108】
【表40】
【0109】
製造例12:スケールアップ
ペアリトール160C(結晶D-マンニトール) (ロケット社製、D50;140.0μm)を核粒子とする3工程通し実験を行った。すべての工程を恒温水循環ジャケット付き縦型らせん羽根付き混合装置(リボコーンRM-10D(内容量;10L) 大川原製作所製)で行った。
ワックスコーティング工程;ペアリトール160Cを分級しないで用い、モノステアリングリセリド(MS:理研ビタミン製D50;398.8μm)を12wt%コーティングした。昇温条件は次の通りである:循環水設定最高温度76℃、最高温度での保持時間13分、全操作時間75分、その後の冷却10。得られたワックスレイアリング粒子を解砕装置;フィオーレ(F-0 型、徳寿工作所、孔径;直径1mm)を通してワックスレアリング粒子を得た。結果を表41に示す。
APAPレイアリング工程;得られたワックスレイアリング粒子にアセトアミノフェン(APAP)粉砕品(ワンダーブレンダー WB-1; 大阪ケミカル社、D50;62.5μm) を25wt%コーティングした。昇温条件は次の通りである:循環水設定最高温度70℃、最高温度での保持時間17分、全操作時間47分、その後の冷却10分。得られたAPAPレイアリング粒子を解砕装置;フィオーレ(F-0 型、徳寿工作所、孔径;直径1mm)を通してAPAPレイアリング粒子を得た。結果を表42に示す。
ポリマーコーティング工程;オイドラギットEPO(エボニック社、D50;9.9μm)をそのまま用いて30wt%のコーティングを行った。それぞれの工程では、凝集防止剤として軽質無水ケイ酸(Aerosil; エボニック社)を1%添加して操作を行った。
1次のレイアリング工程は循環水設定最高温度50℃、その保持時間20分を含む全操作時間25分操作した後、冷却10分で行った。EPOレイアリング粒子を回収し、フィオーレ(F-0型、徳寿工作所、孔径;直径1mmにて解砕処理を行った。結果を表43に示す。
次に2次のキュアリング工程を循環水設定最高温度65℃、その保持時間10分を含む全操作時間65 分の後、冷却10分で行った。キュアリング粒子をリボコーンから回収し、フィオーレ(F-0 型、徳寿工作所、孔径;直径1mm)を通し最終品を得た。表44に示す結果から良好な結果が得られたことが分かる。
表45は各工程における粒度分布の推移を示し、表46は溶出試験の結果を示す。
【0110】
【表41】
【0111】
【表42】
【0112】
【表43】
【0113】
【表44】
【0114】
【表45】
【0115】
【表46】