【解決手段】湯槽1内で麺かご2内の麺が回動円板25の回動で所定時間湯内に浸漬されて茹で上げられると、麺かご2が麺かご操作装置3の操作ヘッド36が麺かご2を把持して持ち上げ、所定位置で水切り動作をした後にカップ搬送供給装置7により搬送されてきたカップCに操作ヘッド36の倒立回動機構38により倒立回動させて茹でた麺をカップCに供給し、空の麺かご2は麺玉供給装置5から麺玉を受け取り湯槽1に戻ってそれを浸漬せしめ、一方、麺が供給されたカップには所定位置で汁ディスペンサーヘッドから汁が入れられ、これらの動作が全自動で行われ、作業員の数が著しく減少する。
湯を貯溜する湯槽と、麺の入った麺かごを湯槽内で搬送する湯槽内搬送装置と、麺かごの湯槽内での搬送途中において麺かご内の麺をほぐすための麺ほぐし装置と、麺玉を湯槽外の位置で麺かご内に供給する麺玉供給装置と、麺かごを把持解放するとともに倒立回動させ、麺かごを湯槽に入れたりそこから出したりする湯槽出入位置と、麺玉を麺かごに受ける麺玉受取り位置と、茹で上がった麺を容器に供給する茹で麺供給位置間において麺かごを回動搬送る麺かご操作装置とからなり、この麺かご操作装置は麺かごの搬送途中において麺かご内の茹で上がった麺を上下に昇降させて水切り動作を行う水切り機構を備えている自動茹で麺装置。
前記カップ供給装置は、カップを重ね合わせて結合させた結合体から1個ずつカップを引離すカップ分離装置と、この分離装置から分離されたカップを受けて前記麺かご操作装置から茹で上がった麺を受け取る茹で麺受け取り位置と、カップ内の茹で上がった麺に汁を供給する汁供給装置とにカップを回動搬送するカップ搬送装置とを備えた請求項2記載の自動茹で麺装置。
前記麺かごは金属メッシュからなるかご本体と、このかご本体の上端開口部の周囲から外方に伸びるアーム部と、このアーム部に連なり、前記麺かご操作装置によって把持解放される保持板とからなり、この保持板は麺かごが湯槽内で回動搬送されるときに、湯槽の側壁上端の滑動面を摺動する請求項1記載の自動茹で麺装置。
前記麺かごを湯槽内で搬送する湯槽内搬送装置は、複数の麺かごを受け入れる麺かご保持口を備えて間歇に回動運動する円板を有し、前記麺ほぐし装置は、正逆に回動する半転軸と、この半転軸の下方に連結され、この反転軸とは異なる位置で同一方向に伸びる軸を有するほぐし棒と、前記半転軸を上下に移動させる上下動機構とを有し、前記麺ほぐし装置は前記円板の麺かご保持口の回動軌跡上に位置する請求項1記載の自動茹で麺装置。
前記麺かご操作装置は、水平方向に回動可能でその回動が制御される本体フレームと、この本体フレームに上下動可能に保持された支持棒と、この支持棒に支持され麺かごを把持解放する把持解放と麺かごを倒立回動させる倒立回動機構を備えた麺かご操作ヘッドとを有し、前記把持解放機構は麺かごの把持解放位置において、前記倒立回動機構は麺かごの倒立回動位置において、自動麺茹で装置のフレーム側に設けた駆動源に、それぞれ連結される請求項1記載の自動麺茹で装置。
前記支持棒を上下動可能とする支持棒上下動機構は、上下方向に配設されたチェーン、ベルト等の無端走行条体と、この条体に固定されたスライド駒と、このスライド駒に係合する水平なスライドレールを備え、前記支持棒を支持する水平な支持板と、この支持板を水平状態で上下にガイドするフレームに固定されたガイド棒とからなる請求項6記載の自動茹で麺装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これらの公開された技術においては、湯槽内及びその周辺での麺かごの操作を自動的に行うのみで、生又は仮茹でした茹で麺を自動的に麺かごに供給し、麺の入った麺かごを湯槽に自動的に浸漬し、茹で上がった麺を自動的にカップに供給して、完全に人手を要することなく麺を茹でることのできる機構は有していない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の自動茹で麺装置は、湯を貯溜する湯槽と、麺の入った麺かごを湯槽内で搬送する湯槽内搬送装置と、麺かごの湯槽内での搬送途中において麺かご内の麺をほぐすための麺ほぐし装置と、麺玉を湯槽外の位置で麺かご内に供給する麺玉供給装置と、麺かごを把持解放するとともに倒立回動させ、麺かごを湯槽に入れたりそこから出したりする湯槽出入位置と、麺玉を麺かごに受ける麺玉受取り位置と、茹で上がった麺を容器に供給する茹で麺供給位置間において麺かごを回動搬送する麺かご操作装置とからなり、この麺かご操作装置は麺かごの搬送途中において麺かご内の茹で上がった麺を上下に昇降させて水切り動作を行う水切り機構を備えている。
【0006】
前記茹で麺供給位置に容器としてのカップを自動的に供給搬送するカップ供給装置を備えていることが好ましい。
【0007】
前記カップ供給装置は、カップを重ね合わせて結合させた結合体から1個ずつカップを引離すカップ分離装置と、この分離装置から分離されたカップを受けて前記麺かご操作装置から茹で上がった麺を受け取る茹で麺受け取り位置と、カップ内の茹で上がった麺に汁を供給する汁供給装置とにカップを回動搬送するカップ搬送装置とを備えることが好ましい。
【0008】
前記麺かごは金属メッシュからなるかご本体と、このかご本体の上端開口部の周囲から外方に伸びるアーム部と、このアーム部に連なり、前記麺かご操作装置によって把持解放される保持板とからなり、この保持板は麺かごが湯槽内で回動搬送されるときに、湯槽の側壁上端の滑動面を摺動することが好ましい。
【0009】
前記麺かごを湯槽内で搬送する湯槽内搬送装置は、複数の麺かごを受け入れる麺かご保持口を備えて間歇に回動運動する円板を有し、前記麺ほぐし装置は、正逆に回動する半転軸と、この半転軸の下方に連結され、この反転軸とは異なる位置で同一方向に伸びる軸を有するほぐし棒と、前記半転軸を上下に移動させる上下動機構とを有し、前記麺ほぐし装置は前記円板の麺かご保持口の回動軌跡上に位置することが好ましい。
【0010】
前記麺かご操作装置は、水平方向に回動可能でその回動が制御される本体フレームと、この本体フレームに上下動可能に保持された支持棒と、この支持棒に支持され麺かごを把持解放する把持解放と麺かごを倒立回動させる倒立回動機構を備えた麺かご操作ヘッドとを有し、前記把持解放機構は麺かごの把持解放位置において、前記倒立回動機構は麺かごの倒立回動位置において、自動麺茹で装置のフレーム側に設けた駆動源に、それぞれ連結されることが好ましい。
【0011】
前記支持棒を上下動可能とする支持棒上下動機構は、上下方向に配設されたチェーン、ベルト等の無端走行条体と、この条体に固定されたスライド駒と、このスライド駒に係合する水平なスライドレールを備え、前記支持棒を支持する水平な支持板と、この支持板を水平状態で上下にガイドするフレームに固定されたガイド棒とからなることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
麺かご操作装置が装置全体のほぼ中心にあり、その操作ヘッドが麺かごを湯槽に出入させたり、水切り機構により茹で上がった麺の水(湯)切をさせたり、容器に茹で上がった麺を供給したり、麺玉供給措置から新たな麺玉を受け取ったり、これらの動作を完全自動で行うことができるので、殆ど人手を要することなく麺を茹で上げることが出来、効率的である。特に、水切り操作は自動で行うことが難しいが、この動作も自動で行うようにしたので、人手が不要となる。また、湯槽内を麺かごが搬送される途中において、麺ほぐし装置は、ほぐし棒を半転させながら麺玉を自動的にほぐすので、麺全体を均一に茹でることが出来、茹でむらがなくなる。
【0013】
更に、麺かご操作装置は、その本体を回動させる回動機構と、麺かごを把持解放する把持解放機構と、麺かごを倒立回動させる倒立回動機構と、麺かごを上下動させる上下動機構とを有し、特に、前記回動機構と、把持解放機構と倒立回動機構とを駆動させる駆動源は茹で麺装置のフレーム側に設けたので、麺かご操作装置の可動部分の重量が軽くなるとともに配線部分が少なくなり、動きがスムーズになるとともに配線上の故障が少なくなる。
【0014】
更に、また、水切りのための上下動機構は、無端走行条体の一方向の回転により操作ヘッドを上下動させるようにしたので、上下動の軌跡の上下端において、減速加速が緩やかに行われるので機構の慣性負荷が少なくなる。
【0015】
更に、また、湯かごに保持板を設け、麺かごが湯槽内で回動搬送されるときに保持板を湯槽壁の上端の滑動面を摺動させるようにしたので、湯槽内で安定した姿勢を保持しつつ麺かごを所定の時間回動移動させることが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0018】
図1において、本発明の茹で麺装置Mは、湯を貯溜する湯槽1と、ラーメン、うどん、そば等の麺を収納するための麺かご2の種々の取扱いを行うために、装置全体のほぼ中心位置に存在する麺かご操作装置3と、湯槽1内で回動搬送される麺かご2内の麺をほぐすための湯槽1上方に配置された麺ほぐし装置4と、生又は仮茹でした麺玉を湯槽1外の位置で麺かご2内に供給する麺玉供給装置5と、茹で上がった麺を収納するカップCを重ね合わせて結合させた結合体から1個ずつカップを引離すためのカップ分離装置6と、このカップ分離装置6からのカップを受取り回動搬送するカップ搬送装置7と、このカップ搬送装置7に保持されて茹で上がった麺に汁を供給する汁ディスペンサーヘッド8と、汁と麺が入ったカップCを把んでテーブル9上に運ぶためのロボットアーム10とを有し、前記カップ分離装置6とカップ搬送装置7とが、茹で麺供給位置に容器としてのカップCを供給するカップ供給装置Sをなしており、これら各構成要素が茹で麺装置MのフレームFに支持されている。
【0019】
前記麺かご2は、
図2に示すように、金属メッシュからなる逆円錐台状のかご本体20と、この本体20の上端開口部の周囲を保持する保持リング21と、この保持リング21から外方に伸びるアーム22、22と、このアーム22の先端に支持された保持板23とからなり、前記保持板23の外方端には、受座24、24が形成され、この受座24は、麺かご操作装置3の後述する把持解放機構と協働する。前記湯槽1の上面には、麺かご2を湯槽1内で搬送する湯槽内搬送装置としての回動円板25が設けられ、この回動円板25は複数の麺かご保持口26、26…26を備え、この円動円板25は麺かごを保持しつつ、間歇的に所定角度回動して麺が茹で上がる時間で一周するようになっており、前記回動円板25は、その上方に伸びる回動軸27に支持され、この回動軸27は、回動機構mによって制御回転される。前記湯槽1の円形側壁28の上端には滑動面29が形成され、前記麺かご2が回動円板25によって保持されつつ回動するときに、その保持板23の裏面が前記滑動面29上をスライドするようになっている。
【0020】
前記麺かご操作装置3は、
図3、
図4に示すように、水平方向に回動可能で所定回動位置で停止する本体フレーム30を備え、この本体フレーム30内に支持棒31(後述する麺かご操作ヘッド36)を上下動させる上下動機構32が設けられている。前記本体フレーム30の底面には、回転軸33が固着され、この回転軸33は、
図1に示すように、サーボモータ34と歯車等の重力伝達装置35によって回動制御される。前記支持棒31には、
図4に示す麺かご操作ヘッド36が支持され、この操作ヘッド36は、麺かご2の保持板23を把持解放する把持解放機構37と、茹で麺をカップ等の容器に供給するために麺かご2を倒立回動させるための倒立回動機構38とを備えている。前記支持棒31には、枠板39の水平板部40が支持され、この水平板部40の隣接2辺には、第1垂直板部41と第2垂直板部42が立設されている。前記第1垂直板部41には、第1はすば歯車43が回動自在に設けられ、この第1はすば歯車43には、第2はすば歯車44が係合し、この第2はすば歯車44は。前記第2垂直板部42に軸45を介して回動自在に支持され、この軸45の裏側端部には、雌係合子46が固着され、この雌係合子46は、前記操作ヘッド36が水平方向に回動したときに自動茹で麺装置のフレームFに取り付けられた雄係合子47に係合し、この雄係合子47はサーボモータ48によって回動される。前記第1はすば歯車43の軸49の端部には回動板50が固着され、この回動板50、2つのはすば歯車43、44、雌係合子46、雄係合子47、サーボモータ48等が前記倒立回動機構38を形成している。
【0021】
前記回動板50の上端面には、受板51が片持梁状に張出し、この受板51に上下動可能に左右2本の吊下棒52が設けられるとともに前記受板51の先端側に吊下板53が設けられている。前記吊下棒52の上端には、押え板54が固着され、この押え板54は、麺かご2を固着するときには、受板51上に固着されたスペーサ板55に接触して押え板54の張出し部の突起56、56が麺かご2の保持板23の受座24の凹部に密着するようになっている(
図5)。前記吊下棒52の下端には、回動自在のカム受車57を保持する保持板58が固着され、この保持板58の端面と前記回動板50間に引張ばね59が設けられ、この引張ばね59は前記吊下棒52及び押え板54を麺かご2の保持板23を解放する方向に付勢している。前記吊下板53の下端部には、雌係合子60とこれと同軸に吊下板53を介して反対側に楕円形のカム61が回動自在に支持され、前記カム61のカム面が保持板58に取り付けられたカム受車57に係合している。前記雌係合子60は、茹で麺装置のフレームFに設けた雄係合子62に対応し(
図4)、この雄係合子62はサーボモータ63により回動制御され、麺かご2の保持板23、受板51、吊下棒52、押え板54、保持板58、引張りばね59、両係合子60、62、カム61等が麺かご2の把持解放機構をなしている。そして、麺かご2を把持しているときには、
図5に示すように、雌係合子60の凹溝60aとカム61の楕円の長手方向軸は吊下板53の長手方向を向いており、その状態から麺かご操作ヘッド36を降下させて雌係合子60と雄係合子62を係合させて雄係合子62を90度回転させると
図6に示すように、凹溝60aとカム61は横方向となり、保持板58が受板51に接近し、吊下棒52、押え板54が上昇して麺かご2の保持板23を解放する。
【0022】
次に、前記麺かご操作ヘッド36(支持棒31)を上下動させる上下動機構32について説明する。
【0023】
前記上下動機構32は(
図3)、本体フレーム30内に垂直方法に配設されたチェーン、ベルト等の無端走行条体70を備え、この条体70は、上下に配設された歯車、プーリ等の回転体71、72によって走行され、両回転体の1つが駆動回転体をなし、前記駆動回転体の駆動がサーボモータ等によって制御される。前記条体70の適宜位置には、スライド駒73が固定され、このスライド駒73は、水平な支持板74のスライドレール75に係合している。前記スライド駒73は条体に固定された軸73aとこの軸73aに対して回動自在な係合部73bを有し、前記軸73aが回転体71、72の半円形軌道すなわち条体70の湾曲軌道を通過するときには、スライド駒73はスライドレール75にガイドされて水平方向にスライドする。前記支持板74の左右には、2本のガイド棒76、76が摺動自在に係合して前記支持板74が上下動したときにその水平位置を保持できるようになっている。この構造によれば、条体70を一方向に走行せしめても支持棒31を上下動させることができ、しかも走行路の上下において減速加速が穏やかになり、上下移動する操作ヘッド36の慣性負荷が小さくなり故障の発生率が減少するし、回転体71、72の駆動モータも一方向回転のものでもよく安価である。
【0024】
湯槽1内で麺をほぐすための麺ほぐし装置4は、
図7に示すように、茹で麺装置のフレームFに固定されたフレーム80を有し、このフレーム80に支持板81が設けられ、この指示板81上に駆動ネジ82が回転自在に支持され、この駆動ネジ82は、その上端にモータ83を備え、このモータ83はフレーム80に固着されている。前記駆動ネジ82は、上下動板84のネジ受筒85に係合し、前記上下動板84はガイド棒86によって上下方向にガイドされ、更に前記上下動板84には半転軸87が回動自在に支持され、駆動ネジ82、モータ83、上下動板84等が半転軸87の上下動機構をなし、前記半転軸87は、その上端に設けられ、前記上下動板84に固定された半転モータ88によって半転駆動される。
【0025】
前記半転軸87の下端には、水平バー89が水平方向に張出すように取り付けられ、その先端には、前記半転軸87の軸とはずれた位置でその軸方向とは同一方向(垂直方向)にほぐし棒90が垂下され、前記半転軸87の半転運動によりほぐし棒90は
図8に示すように所定の円弧運動を麺かご2内で行い、このようにして麺かご2内の麺がほぐされる。すなわち、半転軸87は上下動機構によって下降してほぐし棒90を麺かご2内に位置せしめ、ほぐし棒90の円弧往復運動により麺を湯内でほぐす。これにより均一に麺がほぐされ茹でむらがなくなる。
【0026】
前記麺かご2に生麺の玉又は仮茹でした玉を供給する前記麺玉供給装置5は、
図9に示すように、複数の並列配置の並列コンベア100、100…100を有し、これら並列コンベア100間に仕切壁101、101…101が設けられ、各並列コンベア100には保持板102、102…102が設けられ、保持板間に麺玉103、103…103が載置され、前記並列コンベア100は同時にに図示しない駆動プーリによって走行する。前記並列コンベア100の前端側には、並列コンベア100に対して直交する方向に伸びる集合コンベア104が配置され、この集合コンベア104上にも保持板105、105…105が設けられ、、これら保持板105間に並列コンベア100上の生麺玉103が同時に供給され、この集合コンベア104はその上の麺玉103を1個ずつ搬送されてできた麺かご2に供給する。
【0027】
前記カップ供給装置Sの前記カップ分離装置6は、
図1、10に示すようにカップCを重ね合わせて結合させた結合体から1個ずつカップを引離し、このカップ分離装置6から分離させたカップCは所定位置にカップ搬送装置7によって搬送される。前記カップ分離装置6は、フレームFに固定された台板112を有し、この台板112にはカップCが通過できる径を備えたカップ通過口113が形成され、この周囲には4個の回転駆動する分離駒114、114…114が配設されている。
【0028】
前記分離駒114は、
図11、
図12に示すように、全体として円柱状をなし、その上面円弧部に切欠115を備え、この切欠115からガイド溝116が螺線状に下降するように伸び、この切欠115はカップ結合体の最下部のカップの入口周囲のカール部Cpを受ける。分離駒114が
図11において右回転するとカール部Cpがガイド溝116に沿って下降して最下部のカップCをその結合体から分離して下方に落下せしめる。前記4つの分離駒114はその切欠115が互いに内側を向いてカップのカール部Cpを協働して受け、それらの回転に応じて斜め下方に伸びるガイド溝116にカール部Cpをガイドするように配列される。前記各分離駒114の軸117は台板112を回転可能に下方に貫通してその下端にプーリ118(
図10)を保持し、各プーリ118にベルト119が巻回して回転制御される駆動プーリ120によってベルト119が一方向に走行する。前記ガイド溝116の傾斜は、ガイド駒114が1回転でカップCを分離するか2回転で分離するかによって異なってくるが、実際には2回転で分離するように定められる。
【0029】
分離され落下したカップCはカップ搬送装置7に保持されるが、このカップ搬送装置7は、
図1、
図13に示すように、回転制御される回転軸130によって保持された2枚の上下に配設された回転腕131、132を有し、上側の回転腕131の両端部には、カップCを収納する収納口133、133が形成され、下側の回転腕132は収納口133に側面が保持されたカップCの底面を支持する。
【0030】
次に本自動茹で麺装置Mの作動について説明する。
【0031】
図1、
図14、
図15において、麺かご2の動きについて説明すると、先ず、4つの空の麺かご2が湯槽1の回動円板25の麺かご保持口26に保持された状態で(
図14において、全ての保持口h
1、h
2、h
3、h
4が満たされる)、その中の麺かごの保持口h
1にあるものは、麺かご操作装置3の操作ヘッド36に支持されて左回動して(本体フレーム30の回動)麺玉供給装置5の下方の麺玉受取り位置P
1に至り、集合コンベア104の先端下方で麺玉103を1個受け取る。この麺玉受取り位置P
1から操作ヘッド36は、水平右回動して水切り位置P
2に至る。この場合、麺かご2に入っているのは茹で麺ではないのでこの場合水切りは不要であるが、麺かご2は、水切りの最上位置(上下動機構32(
図3)の作用による)まで上昇して右回動して(本体フレーム30の回動)麺かご2を湯槽1に浸漬する浸漬準備位置P
3に至る。この位置P
3から麺かご2は垂直に下降して回動円板25の1つの麺かご保持口26(空の保持口h
1)に挿入される(湯槽出入位置P
4)。この位置P
4で操作ヘッド36の把持解放機構37(
図4)が動作して麺かご2の保持板23が解放される(
図5、
図6)。その後、回動円板25が所定角度(麺かご保持口26が4個の場合は90度)回動して、保持口h
1は麺ほぐし装置4の下方のほぐし位置Xに至る。この時、麺かご2はその保持板23が湯槽1の滑動面29を滑りながら回動する。この時、操作ヘッド36は位置P
4で解放状態にあるので、回動円板25によって保持口h4に保持された新たな麺かご2の保持板23が滑動面29上を滑りながら受板51上に載ってくるので、それを操作ヘッド36は把持し(
図5)、位置P
4→P
3→P
2→P
1に移動して新たな麺玉103を麺かご2中に受ける。この間に、ほぐし位置Xに存在する麺かご2内には、ほぐし棒90が挿入され、ほぐし棒90の回動運動により麺がほぐされる。その後、ほぐし棒90は上昇する。その間に、新たな麺玉103を受けた麺かご2が湯槽出入位置P
4に到着して回動円板25の空の保持口26(h
4)に挿入され解放される。次いで回動円板25が90度回動し、このとき新たに湯に浸漬された麺かご2はほぐし位置Xに至り、ほぐし動作に入る。この間に、操作ヘッド36は保持口h
3に位置する新たな麺かご2を把持して麺玉受取り位置P
1に同一経路を通って至り、新たな麺玉103を受け取り、湯槽出入位置P
4に戻り、空の回動円板25の保持口26(h
3)に麺玉入りの麺かご2を供給する。こうして4個目の麺玉入り麺かご2を前記保持口26(h
2)に供給した後に、操作ヘッド36は、回動円板25の一回転により茹で上った麺入りの麺かご2(保持口h
1にある)を把持して、上昇して位置P
3を経て水切り位置P
2に至る。この位置P
2においては、操作ヘッド36は上下動機構32(
図3)によって上下に2〜3回振られて麺に付着している湯が排出される。この水切り動作が終了すると、麺かご2は、麺玉受取り位置P
1を経てそこから下降してカップ搬送装置7の回転腕131に保持されたカップCに接近し、操作ヘッド36の倒立回動機構38(
図4)を作動させることにより麺かご2を倒立回動させて麺かご2内の麺を倒立回動位置P
5でカップCに移す。空になった麺かご2は、麺玉受取り位置P
1に上昇して新たな麺玉103を受取り、湯槽出入位置P
4に戻って新たな麺玉103を湯槽1内(保持口h
1)に供給するとともに回動円板25の回動後、茹で上った麺入りの麺かご2(保持口h
4内に存在する)を把持する。その後前述の動作を繰り返す。
【0032】
一方、麺入りのカップCを保持した回転腕131は倒立回動位置P
5から所定角度回動して停止し(汁供給位置P
6(
図14))、その位置P
6で汁ディスペンサーヘッド8(
図1)から汁がカップCに供給され、汁が入った後のカップCは、ロボットアーム10(
図1)によりテーブル9上に搬送される。麺入りカップCをロボットアーム10に渡した後、回転腕131はカップ分離装置6の下方に回動し、そのカップ受取り位置P
7で分離されたカップCを受取り、前記倒立回動位置P
5まで回動して新たな茹で上った麺を待つ。前述の各機構を作動させるためにコントローラ200が設けられ(
図14)、各機構がこれによりシーケンス制御されている。