特開2017-136302(P2017-136302A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2017136302-非常用トイレとなる浸透槽 図000003
  • 特開2017136302-非常用トイレとなる浸透槽 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-136302(P2017-136302A)
(43)【公開日】2017年8月10日
(54)【発明の名称】非常用トイレとなる浸透槽
(51)【国際特許分類】
   A47K 11/00 20060101AFI20170714BHJP
   E03F 1/00 20060101ALI20170714BHJP
【FI】
   A47K11/00
   E03F1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2016-20892(P2016-20892)
(22)【出願日】2016年2月5日
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
2D036
2D063
【Fターム(参考)】
2D036AA02
2D036BA03
2D036CA05
2D063AA11
(57)【要約】
【課題】本発明は、浸透槽においても災害時にトイレとして利用できる方法を提案する。
【解決手段】本発明は、地下に設けた透水コンクリート製の浸透槽であって浸透槽への雨水等の流入口には地上部から遮断可能な弁が設けられ、かつ浸透槽上面には空気抜き配管と便座取付用配管が設けられ共に地表に開口し、災害時には前記弁を遮断し、便座取り付け用配管開口部より、遮水性袋体が挿入され、当該遮水性袋体の入り口部分は硬質な部材で形成され浸透槽内部に入る遮水性袋体の本体部分は柔軟な素材で形成され、流動物の流入に伴い膨張して糞尿貯留部となり、遮水性袋体の挿入後便座を取り付け非常用トイレとなる浸透槽である。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下に設けた透水コンクリート製の浸透槽であって浸透槽への雨水等の流入口には地上部から遮断可能な弁が設けられ、かつ浸透槽上面には空気抜き配管と便座取付用配管が設けられ共に地表に開口し、災害時には前記弁を遮断し、便座取り付け用配管開口部より、遮水性袋体が挿入され、当該遮水性袋体の入り口部分は硬質な部材で形成され浸透槽内部に入る遮水性袋体の本体部分は柔軟な素材で形成され、流動物の流入に伴い膨張して糞尿貯留部となり、遮水性袋体の挿入後便座を取り付け非常用トイレとなる浸透槽。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水等の流出抑制用浸透コンクリート製浸透槽を災害用トイレとする技術に属する。
【背景技術】
【0002】
帯水材を地下に複数配設しして貯留空間を形成し、その貯留空間の周囲を遮水シートで覆った貯留槽を区画して仕切りその一部を災害用のトイレとして糞尿の一時貯留とする方法が弊社より提案されている。特開2009-041204は貯留槽を仕切って使用し、特開2009-185484は人孔をトイレとして利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-041204
【特許文献2】特開2009-185484
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、浸透槽においても災害時にトイレとして利用できる方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、地下に設けた透水コンクリート製の浸透槽であって浸透槽への雨水等の流入口には地上部から遮断可能な弁が設けられ、かつ浸透槽上面には空気抜き配管と便座取付用配管が設けられ共に地表に開口し、災害時には前記弁を遮断し、便座取り付け用配管開口部より、遮水性袋体が挿入され、当該遮水性袋体の入り口部分は硬質な部材で形成され浸透槽内部に入る遮水性袋体の本体部分は柔軟な素材で形成され、流動物の流入に伴い膨張して糞尿貯留部となり、遮水性袋体の挿入後便座を取り付け非常用トイレとなる浸透槽である。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、浸透槽を使用することにより槽内に雨水などが存在している最中でも、袋体を挿入し糞尿が袋体に貯蔵されるに従い袋体が膨張し、その圧力で浸透槽内の雨水などが地中に浸透するため使用可能となる。
弁があることでトイレと使用する際は雨水等の流入が遮断される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】は、本発明に使用する浸透槽の概念図である。
図2】は、浸透槽からトイレに変わる状態を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図により詳細に説明する。
図1に示す通り、本発明に使用する浸透槽は透水性のコンクリートで構築されたものであり、雨水等の流入を遮断できる弁が設けられている。更に地上に開口した空気抜き配管と便座を取り付けるための配管が設けられている。
図では空気抜き配管は便座取付用配管に付随するように設けられているが後述する袋体の膨らむとき、浸透性コンクリート壁と袋体の間の空気が抜ける位置にあればよい。
【0009】
図2は、上記浸透槽をトイレに変化させる手順を示している。
図2aは、袋体を槽内に挿入した状態を示している。
図2bは、便座を取り付けた状態を示している。
図2cは、トイレとしての使用時の状態を示している。
袋体はその入り口部は、流入する糞尿が配管内部に付着閉塞しないよう口径の大きな硬質な材料で形成される必要がある。
袋体の本体部である糞尿の貯留部は柔軟且つ遮水性の素材で形成され、流入量に応じて膨らまなくてはならない。
【産業上の利用可能性】
【0010】
普段は雨水の流出抑制施設として利用可能であり、災害時にはトイレとして利用することができる。
【符号の説明】
【0011】

1 浸透槽
2 透水コンクリート壁
3 便座取付用配管
4 空気抜き配管
5 遮水性袋体
6 弁
図1
図2