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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-136303(P2017-136303A)
(43)【公開日】2017年8月10日
(54)【発明の名称】電気掃除機ヘッド
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/02 20060101AFI20170714BHJP
【FI】
   A47L9/02 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-20924(P2016-20924)
(22)【出願日】2016年2月5日
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】南出 圭一
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 寛久
(72)【発明者】
【氏名】繁里 光宏
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 正人
【テーマコード(参考)】
3B061
【Fターム(参考)】
3B061AA04
3B061AA06
(57)【要約】
【課題】互いに清掃用途が異なる複数の機能を実現できて掃除モードが変更可能であり、手間を省いて効率的な清掃を行うことができる電気掃除機ヘッドを提供する
【解決手段】掃除機本体11の本体風路に連通可能な第1風路23を有する第1部品21と、互いに異なる位置に設けられた複数の掃除機能部40と、各掃除機能部40と第1風路23との間を連通可能な複数の第2風路37a,37bと、を有し、第1部品21に連結されて傾斜角度を多段階に変更可能な第2部品22と、を備え、第1部品21に対する第2部品22の傾斜角度を変えることで、複数の掃除機能部40の一部を使用可能に配置するとともに対応する第2風路37a,37bを第1風路23に連通して、使用可能な掃除機能部40を切替え可能にしている。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除機本体の本体風路に連通可能な第1風路を有する第1部品と、
互いに異なる位置に設けられた複数の掃除機能部、及び前記各掃除機能部と前記第1風路との間を連通可能な複数の第2風路を有し、前記第1部品に連結されて傾斜角度を多段階に変更可能な第2部品と、を備え、
前記第1部品に対する前記第2部品の前記傾斜角度を変えることで、前記複数の掃除機能部の一部を使用可能に配置するとともに対応する前記第2風路を前記第1風路に連通して、使用可能な前記掃除機能部を切替え可能であることを特徴とする電気掃除機ヘッド。
【請求項2】
前記第2部品は、前記傾斜角度を変更不能な固定姿勢と、前記傾斜角度を変更自在な可変姿勢と、を選択可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機ヘッド。
【請求項3】
前記固定姿勢と前記可変姿勢とは、前記第1部品に対する前記第2部品の傾斜方向の互いに異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電気掃除機ヘッド。
【請求項4】
前記複数の掃除機能部は、箒ブラシ部及び該箒ブラシ部の近傍に開口した箒吸引口を有する箒機能部と、通常用吸引口を有する通常掃除機機能部と、を含み、
前記箒機能部は前記固定姿勢で使用可能であり、前記通常掃除機機能部は前記可変姿勢で使用可能であることを特徴とする請求項2又は3に記載の電気掃除機ヘッド。
【請求項5】
前記第2部品は扁平形状を有し、前記箒ブラシ部は前記第2部品の厚みに対応する先端面に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の電気掃除機ヘッド。
【請求項6】
前記箒ブラシ部における少なくとも一部のブラシは、前記通常掃除機機能部の固定ブラシを兼ねることを特徴とする請求項5に記載の電気掃除機ヘッド。
【請求項7】
前記箒ブラシ部は、前記第1部品に連結されて傾斜角度を多段階に変更可能な第2部品本体に取外し可能に装着されたアタッチメントブラシからなることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の電気掃除機ヘッド。
【請求項8】
前記第2部品本体には、前記アタッチメントブラシを離脱させるためのリリースボタンを備えていることを特徴とする請求項7に記載の電気掃除機ヘッド。
【請求項9】
前記第2部品を前記傾斜角度の位置を規制する位置規制機構を備え、前記位置規制機構は、踏み込むことで位置規制を解除可能で、前記傾斜角度を変えることが可能なフットボタンを有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の電気掃除機ヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の機能を実現できる電気掃除機ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気掃除機ヘッドには種々の形状が存在しており、掃除用途に適した電気掃除機ヘッドを用いることで、各種の掃除機能を実現していた。
下記特許文献1には、通常用吸引口と隙間用吸引口との2種類の形式の吸引口を提供できるようにした掃除機吸引口が提案されている。この掃除機吸引口はパイプの先端に2つの中空ヘッドを左右に開閉可能に設けている。2つの中空ヘッドは、展開させると通常用吸引口として使用可能で、互いに対向させて閉じると隙間用吸引口として使用可能で、吸込口の形状が変形可能となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−212038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、箒ブラシを有する電気掃除機ヘッドと吸込口を有する電気掃除機ヘッドとのように、機能を大きく異ならせて掃除モードを変更する場合には、掃除機本体に対して電気掃除機用ヘッドを交換することが必要であった。
そのため掃除用途に合わせて電気掃除機ヘッドを交換しなければならず、交換の手間がかかり効率的ではなかった。
【0005】
そこで本発明では、互いに清掃用途が異なる複数の機能を実現できて掃除モードが変更可能であり、手間を省いて効率的な清掃を行うことができる電気掃除機ヘッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供している。
【0007】
本発明の電気掃除機ヘッドは、掃除機本体の本体風路に連通可能な第1風路を有する第1部品と、互いに異なる位置に設けられた複数の掃除機能部、及び前記各掃除機能部と前記第1風路との間を連通可能な複数の第2風路を有し、前記第1部品に連結されて傾斜角度を多段階に変更可能な第2部品と、を備え、前記第1部品に対する前記第2部品の前記傾斜角度を変えることで、前記複数の掃除機能部の一部を使用可能に配置するとともに対応する前記第2風路を前記第1風路に連通して、使用可能な前記掃除機能部を切替え可能であることを特徴としている。
【0008】
本発明によれば、複数の掃除機能部を有する第2部品の傾斜角度を変えることで使用可能な掃除機能部を切替えることができる。そのため1つの電気掃除機ヘッドで複数の掃除機能を実現でき、掃除機能毎にヘッド交換操作を行うような手間を省いて効率的な掃除を行うことができる。
特に第2部品の傾斜角度を変えることで、複数の掃除機能部の一部を使用可能に配置するとともに対応する第2風路を第1風路に連通することができる。そのため掃除用途が大きく異なる掃除機能を有する複数の掃除機能部を同じ第2部品に設け易く、1つの電気掃除機ヘッドで掃除モードを容易に変更することが可能である。
従って、互いに清掃用途が異なる複数の機能を実現できて掃除モードが変更可能であり、手間を省いて効率的な清掃を行うことができる電気掃除機ヘッドを提供することができる。
【0009】
本発明の電気掃除機ヘッドでは、前記第2部品は、前記傾斜角度を変更不能な固定姿勢と、前記傾斜角度を変更自在な可変姿勢と、を選択可能に設けられていることを特徴としていてもよい。
【0010】
本発明の電気掃除機ヘッドによれば、固定姿勢では使用可能な掃除機能部を固定して配置でき、可変姿勢では使用可能な掃除機能部を傾斜自在に配置できる。そのため使用可能な掃除機能部の機能に応じて適宜選択することで、各掃除機能部の機能を実現させ易くできる。
【0011】
本発明の電気掃除機ヘッドでは、前記固定姿勢と前記可変姿勢とは、前記第1部品に対する前記第2部品の傾斜方向の互いに異なる位置に設けられていることを特徴としていてもよい。
【0012】
本発明の電気掃除機ヘッドによれば、第1部品に対する第2部品の傾斜角度を適宜調整することで、使用可能な掃除機能部を選択できるとともにその掃除機能部の機能に応じた状態で配置することができる。そのため第2部品の傾斜角度の調整で掃除機能部の選択と配置とを同時に行うことができ、より手間を省いて効率的な掃除が可能である。
【0013】
本発明の電気掃除機ヘッドでは、前記複数の掃除機能部は、箒ブラシ部及び該箒ブラシ部の近傍に開口した箒吸引口を有する箒機能部と、通常用吸引口を有する通常掃除機機能部と、を含み、前記箒機能部は前記固定姿勢で使用可能であり、前記通常掃除機機能部は前記可変姿勢で使用可能であることを特徴としていてもよい。
【0014】
本発明の電気掃除機ヘッドによれば、箒ブラシ部を有する箒機能部が固定姿勢で使用可能であるため、掃き掃除を行う際、箒ブラシ部の傾斜角度が変わらない。そのため所望の位置に箒ブラシ部を的確に接触させることができて掃き掃除を行い易い。また、通常用吸引口を有する通常掃除機機能部が可変姿勢で使用可能であるため、通常掃除機機能部を移動させて床面を吸引する際、床面に沿って通常掃除機機能部を配置した状態を保ち易い。そのため床面を吸引する掃除を行い易い。よって何れの掃除モードにおいても使い勝手がよい。
【0015】
本発明の電気掃除機ヘッドでは、前記第2部品は扁平形状を有し、前記箒ブラシ部は前記第2部品の厚みに対応する先端面に設けられていることを特徴としていてもよい。
【0016】
この場合には、箒機能部を使用可能に配置して電気掃除機ヘッドを第2部品の側面の長手方向に沿って移動させれば、第2部品の厚みに応じた狭い隙間内であっても掃き掃除を行うことができる。
一方、電気掃除機ヘッドの第2部品を側面の短手方向に沿って移動させれば、広い床面を掃き掃除を行うことができる。そのため狭い隙間であっても広い床面であっても、通常の箒と同様に掃き掃除を行うことができる。
【0017】
本発明の電気掃除機ヘッドでは、前記箒ブラシ部における少なくとも一部のブラシは、前記通常掃除機機能部の固定ブラシを兼ねることを特徴としていてもよい。
【0018】
本発明の電気掃除機ヘッドによれば、箒ブラシ部の少なくとも一部のブラシが通常掃除機機能部の固定ブラシを兼ねているので、部品点数を抑えることができる。
【0019】
本発明の電気掃除機ヘッドでは、前記箒ブラシ部は、前記第1部品に連結されて傾斜角度を多段階に変更可能な第2部品本体に取外し可能に装着されたアタッチメントブラシからなることを特徴としていてもよい。
【0020】
本発明の電気掃除機ヘッドによれば、箒ブラシ部の毛材が使用により劣化した際などに、アタッチメントブラシだけを交換して第2部品本体をそのまま使用することができる。そのため電気掃除機ヘッドの長期間の使用が可能である。
【0021】
本発明の電気掃除機ヘッドでは、前記第2部品本体には、前記アタッチメントブラシを離脱させるためのリリースボタンを備えていることを特徴としていてもよい。
【0022】
この場合には、リリースボタンによりアタッチメントブラシを離脱させることができるため、アタッチメントブラシの着脱が容易である。
【0023】
本発明の電気掃除機ヘッドでは、前記第2部品を前記傾斜角度の位置を規制する位置規制機構を備え、前記位置規制機構は、踏み込むことで位置規制を解除可能で、前記傾斜角度を変えることが可能なフットボタンを有することを特徴としていてもよい。
【0024】
この場合には、フットボタンを踏み込むことで第2部品の傾斜角度の位置規制を解除し、その位置規制を開放して第2部品を別の傾斜角度の位置に変更することができる。このように、第2部品の傾斜角度の位置調整を足を使って行うことができ、操作の手間を簡略化できる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の電気掃除機ヘッドによれば、第2部品の傾斜角度を変えることで、複数の掃除機能部の一部を使用可能に配置するとともに対応する第2風路を第1風路に連通することができる。そのため掃除用途が大きく異なる掃除機能を有する複数の掃除機能部を同じ第2部品に設け易く、1つの電気掃除機ヘッドで掃除モードを容易に変更することが可能である。
従って、互いに清掃用途が異なる複数の機能を実現できて掃除モードが変更可能であり、手間を省いて効率的な清掃を行うことができる電気掃除機ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態による電気掃除機ヘッドの斜視図であり、箒機能部が使用可能に配置された状態を示している。
図2】本実施形態による電気掃除機ヘッドの側面図であり、箒機能部が使用可能に配置された状態を示している。
図3】本実施形態による電気掃除機ヘッドの断面図であり、箒機能部が使用可能に配置された状態を示している。
図4】本実施形態による電気掃除機ヘッドの斜視図であり、通常掃除機機能部が使用可能に配置された状態を示している。
図5】本実施形態による電気掃除機ヘッドの側面図であり、通常掃除機機能部が使用可能に配置された状態を示している。
図6】本実施形態による電気掃除機ヘッドの断面図であり、通常掃除機機能部が使用可能に配置された状態を示している。
図7】本実施形態による電気掃除機ヘッドの位置規制機構の動作説明図であり、(a)は第2部品を固定姿勢に配置した状態、(b)は位置規制を解除した状態、(c)は位置規制を解除後に第2部品を可変姿勢まで傾斜させた状態、(d)は第2部品を可変姿勢に配置した状態を示す。
図8】本実施形態による電気掃除機ヘッドの箒ブラシ部において、アタッチメントブラシを着脱する状態を示す斜視図である。
図9】本実施形態による電気掃除機ヘッドの箒機能部を使用する状態を示す斜視図である。
図10】本実施形態による電気掃除機ヘッドの通常掃除機機能部を使用する状態を示す斜視図である。
図11】本実施形態による電気掃除機ヘッドの通常掃除機機能部を使用する状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態による電気掃除機ヘッドについて説明する。
図1乃至図3は、この実施形態の電気掃除機ヘッドの斜視図、側面図、縦断面図であり、後述する箒機能部が使用可能に配置された状態を示している。また図4乃至図6は、同じく実施形態の電気掃除機ヘッドの斜視図、側面図、縦断面図であり、後述する通常掃除機機能部が使用可能に配置された状態を示している。
【0028】
本実施形態の電気掃除機ヘッド20を備えた電気掃除機10は、掃除機本体11と、掃除機本体11に直接連結された電気掃除機ヘッド20と、を備えている。
この実施形態では、掃除機本体11は軸Lmに沿って縦長に設けられ、電気掃除機ヘッド20に近接する位置に吸引用の電動機等が装着され、電気掃除機ヘッド20から離間した側に図示しない取っ手等が設けられている。
重心が電気掃除機ヘッド20に近接する位置に設定されており、使用者が電気掃除機ヘッド20を下側に配置して立てた状態で取っ手を把持して使用可能となっている。
【0029】
電気掃除機ヘッド20は、掃除機本体11に連結された第1部品21と、第1部品21に連結された第2部品22と、を有する。
第1部品21は、内部に第1風路23を有し、風路連結部25により掃除機本体11の本体風路13に連通されている。
第1部品21の一方側は、第1ヒンジ部27を介して掃除機本体11に連結されている。第1ヒンジ部27では、軸Lmと直交する揺動軸L1を中心に第1部品21が揺動自在となっている。
【0030】
第1部品21の他方側は、第2ヒンジ部29を介して第2部品と連結されている。第2ヒンジ部29では、傾斜中心軸L2を中心に第2部品22が第1部品21に対して傾斜可能となっている。傾斜中心軸L2は軸Lmと直交するとともに揺動軸L1と離間して直交している。
第2ヒンジ部29には、傾斜中心軸L2を中心に一定の曲率半径で形成された円弧状部31が傾斜中心軸L2に沿って延設されている。円弧状部31には第1風路23の連通路23aが軸Lmに沿って貫通して設けられている。
【0031】
第2部品22は、傾斜中心軸L2に沿う横幅が広く、かつ揺動軸L1に沿う厚みが軸Lmに沿う縦幅より狭い扁平形状に形成されている。
横幅の中間部分には、傾斜中心軸L2に沿う連結凹部33が軸Lm方向に凹んで設けられている。連結凹部33の横幅方向両側の内側面部33a間に第2ヒンジ部29の円弧状部31が収容されることで、第2部品22が第2ヒンジ部29を介して第1部品21と連結されている。
第2部品22における第2ヒンジ部29の円弧状部31との連結部位には、傾斜中心軸L2に沿って円弧溝部35が延設されている。円弧溝部35と第2ヒンジ部29円弧状部31の外表面とは相対回動可能に摺接している。
【0032】
第2部品22の外面側には、傾斜中心軸L2を中心に傾斜する方向に互いに異なる位置に、複数の掃除機能部40が設けられている。この実施形態では、複数の掃除機能部40として、掃き掃除を行いつつ塵埃やゴミを吸引する箒機能部41と、床面等に沿って移動させることで床面の塵埃やゴミを吸引する通常掃除機機能部47と、が設けられている。
【0033】
箒機能部41は、第2部品22の厚みに対応する一方の先端面22b(図3参照)に設けられ、箒ブラシ部42と、箒ブラシ部42近傍の第2部品22の先端面22bに形成された第2風路37aの開口に連通する箒吸引口43と、を有する。箒ブラシ部42近傍とは、箒ブラシ部42により掃き掃除する際に箒ブラシ部42が接触する床面Fの塵埃を吸引できる位置であればよく、この実施形態では箒ブラシ部42のブラシ毛束44間の隙間に開口している。
【0034】
また箒ブラシ部42は、図8に示すように、第2部品本体22aに取外し可能に装着されたアタッチメントブラシ45により構成されている。アタッチメントブラシ45は、第2部品本体22aに固定可能なベース部45bと、ベース部45bに植毛された複数のブラシ毛束44と、を有している。
第2部品本体22aには、アタッチメントブラシ45を強制的に離脱させるためのリリースボタン46が設けられている。
【0035】
図5及び図6に示すように、通常掃除機機能部47は、第2部品22の側面22cに形成された第2風路37bの開口からなる通常用吸引口48を有する。この実施形態では、箒ブラシ部42における一部のブラシ毛束44が通常掃除機機能部47の固定ブラシ部を兼ねている。
【0036】
第2部品22の内部には、第1部品21に設けられた第1風路23と各掃除機能部40との間を連通するための複数の第2風路37a,37bが設けられている。第1風路23の連通路23aが第2ヒンジ部29の円弧状部31に貫通して設けられているため、各第2風路37a,37bは円弧溝部35に開口して設けられている。第2風路37aの端部開口が箒吸引口43となっている。
箒機能部41と円弧溝部35との間に設けられた第2風路37aは、傾斜中心軸L2に方向に長い貫通長孔により形成されている。
通常掃除機機能部47と円弧溝部35との間に設けられた第2風路37bは、第2部品22の第2ヒンジ部29側となる端縁側を除去した面取部により形成されている。
各第2風路37a,37bはそれぞれ独立して設けられている。
【0037】
この第2部品22は、第2ヒンジ部29において回動させることで、第1部品21に対して傾斜を変更させることができ、傾斜中心軸L2を中心に傾斜角度を多段階に変更可能となっている。
第1部品21に対する第2部品の傾斜角度を変更することで、第2部品22に設けられた複数の掃除機能部40の一部を使用可能に配置することができ、またその掃除機能部40に対応する第2風路37a,37bを第1風路23に連通することができる。
【0038】
この実施形態では、図5及び図6に示すように、第2部品22の第1部品21との連結部位には、第2部品22の傾斜角度を変更不能に固定して第2部品22を配置する固定姿勢51と、第2部品22の傾斜角度を所定の傾斜範囲内で変更自在に第2部品22を配置する可変姿勢52と、が選択可能に設定されている。そして、可変姿勢52となるように第2部品22が配置されると、第2部品22が第1部品21に対して傾斜範囲内で容易に傾斜可能となる。
この実施形態では、固定姿勢51は、第2部品22の厚み方向が軸Lmと直交するように第2部品22が配置される姿勢で設定されている。また、可変姿勢52は、第2部品22の厚み方向が軸Lmと斜めになるように第2部品22が配置される姿勢に設定されている。
【0039】
一方、第2部品22の第2ヒンジ部29における連結部位には、風路切替機構が構成されている。
即ち、円弧状部31には第1風路23の連通路23aが設けられ、この円弧状部31に摺接して回動する円弧溝部35には掃除機能部40毎に第2風路37a,37bが設けられている。第1部品21に対する第2部品の傾斜角度を変更すると、円弧状部31と円弧溝部35とが相対回動して連通路23aと複数の第2風路37a,37bとの位置関係が変化する。
所定の位置関係では複数の第2風路37a,37bの一部が第1風路23と連通し、他の第2風路37a,37bの円弧溝部35における開口が円弧状部31の表面により閉塞される。第1風路23の連通路23aと第2風路37a,37bとが連通された掃除機能部40の一部に対してのみ、掃除機本体11の吸引力を作用させることができる。
【0040】
この実施形態では、箒機能部41は、図1乃至図3に示すように、固定姿勢51で使用可能となる。このとき箒ブラシ部42近傍の箒吸引口43に開口した第2風路37aが第1風路23の連通路23aが連通し、通常掃除機機能部47の通常用吸引口48に連なる第2風路37bは閉塞されている。
また通常掃除機機能部47は、図4乃至図6に示すように、可変姿勢52で使用可能となる。このとき箒ブラシ部42近傍の箒吸引口43に開口した第2風路37aが第1風路23の連通路23aが連通し、通常掃除機機能部47の通常用吸引口48に連なる第2風路37bは閉塞されている。
【0041】
さらにこの実施形態では、第2部品22の連結凹部33の横幅方向両側の内側面部33aと第2ヒンジ部29の円弧状部31における横幅方向両側の端部との間には、第1部品21に対する第2部品22の傾斜方向の位置を規制するために、図7に示すような位置規制機構53が設けられている。
図7は位置規制機構53の動作説明図であり、(a)は第2部品22を固定姿勢51に配置した状態、(b)は位置規制を解除した状態、(c)は位置規制を解除後に第2部品22を可変姿勢52まで傾斜させた状態、(d)は第2部品22を可変姿勢52に配置した状態を示している。
【0042】
位置規制機構53は、第2ヒンジ部29の円弧状部31における横幅方向両側の端部において、傾斜中心軸L2に沿って第2部品22の連結凹部33における横幅方向両側の内側面部33aと回動可能に連結する枢支部54と、第2ヒンジ部29の円弧状部31の端部に幅方向に凹ませて設けられた位置規制穴55と、第2部品22の連結凹部33における横幅方向両側の内側面部33aに設けられて位置規制穴55に挿入された可動ピン56と、第2部品22に設けられて可動ピン56を径方向に変位させるフットボタン57と、を備えている。
【0043】
位置規制穴55には、第1部品21に対する第2部品22の傾斜方向の位置を規制するために、周縁を径方向外側に凹ませた位置決め部58a,58bが設けられている。
位置決め部58a,58bは、第2部品22の固定姿勢51と可変姿勢52とに対応するように配設されている。固定姿勢51に対応する位置決め部58aは周方向において短く設けられ、可動ピン56と位置決め部58aとが周方向に相対変位不能となっている。また可変姿勢52に対応する位置決め部58bは周方向に長く設けられ、可動ピン56と位置決め部58bとが周方向に所定量相対変位可能となっている。
【0044】
可動ピン56は第2部品22の連結凹部33における横幅方向両側の内側面部33aから位置規制穴55内に突出しており、径方向に変位することで位置決め部58a,58bに係脱可能に配置され、フットボタン57に連結されている。
フットボタン57は支点ピン57aにより第2部品22に揺動可能に支持されており、図示しない弾性部材により外側へ付勢されている。
【0045】
この位置規制機構53では、図7(a)又は(d)に示すように、通常は可動ピン56が位置決め部58a,58bに係止されている。この状態では、第2ヒンジ部29に対する第2部品22の傾斜方向の変位が規制されており、第1部品21に対する第2部品22の傾斜角度の変更が規制されている。
第2部品22のフットボタン57を踏み込むと、図7(b)又は(c)に示すように、フットボタン57が揺動し、可動ピン56が径方向内側へ変位する。これにより可動ピン56と位置決め部58a,58bとの係止が解除され、第2ヒンジ部29に対する第2部品22の傾斜方向の位置規制が解除される。そのため第1部品21に対する第2部品22の傾斜角度を所望の角度に変更することができる。
その後、フットボタン57の踏込みを開放することで、フットボタン57の位置が弾性部材により復元する。これにより可動ピン56が径方向外側へ変位し、可動ピン56が位置決め部58a,58bに係止して、第1部品21に対する第2部品22の傾斜角度が所望の角度に保たれる。
【0046】
図9は電気掃除機ヘッド20の箒機能部41を使用する状態を示す斜視図、図10及び図11は電気掃除機ヘッド20の通常掃除機機能部47を使用する状態を示す斜視図及び側面図である。
このような電気掃除機ヘッド20を箒モードで用いるには、第2部品22を図1乃至3に示すように、固定姿勢51となるように配置し、箒機能部41を下向きにセットする。この状態では第1部品21と第2部品22とは傾斜せずに立てた状態で配置される。第1部品21と掃除機本体11との間は揺動軸L1を中心に揺動自在となっている。
【0047】
この状態で図示しない取っ手を把持し、例えば図9に示すように、床面Fや狭い隙間などの掃き掃除を、塵埃やゴミを吸引しつつ、行うことができる。その際第2部品を立てた状態で箒機能部41を使用するため、より狭い隙間の掃き掃除を行うことが可能である。
【0048】
次に、電気掃除機ヘッド20を通常掃除機モードで用いるには、まず位置規制機構53のフットボタン57を踏込んで、第2部品22を第1部品21に対して傾斜させる。
図10及び図11に示すように、通常掃除機機能部47を軸Lmに対して傾斜させ、床面Fに対向させる。この状態で通常掃除機機能部47を床面Fに沿って移動させることで、床面の塵埃やゴミを通常用吸引口48から吸引して、通常掃除機モードで床面の掃除を行うことができる。
このとき箒ブラシ部42におけるブラシ毛束44を通常掃除機機能部47の固定ブラシ部と兼用しているので、通常掃除機機能部47を使用して壁際を掃除する際には、ブラシ毛束44により壁際の塵埃やゴミを掃出しながら吸引することが可能である。
【0049】
以上の実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、複数の掃除機能部40を有する第2部品22の傾斜角度を変えることで使用可能な掃除機能部40を切替えることができる。そのため1つの電気掃除機ヘッド20で複数の掃除機能を実現でき、掃除機能毎にヘッド交換操作を行うような手間を省いて効率的な掃除を行うことができる。
【0050】
特に第2部品22の傾斜角度を変えることで、複数の掃除機能部40の一部を使用可能に配置するとともに対応する第2風路37a,37bを第1風路23に連通することができる。そのため掃除用途が大きく異なる掃除機能を有する複数の掃除機能部40を同じ第2部品22に設け易く、1つの電気掃除機ヘッド20で掃除モードを容易に変更することが可能である。
従って、互いに清掃用途が異なる複数の機能を実現できて掃除モードが変更可能であり、手間を省いて効率的な清掃を行うことができる。
【0051】
この実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、第2部品22の傾斜角度を変更不能な固定姿勢51と、第2部品22の傾斜角度を変更自在な可変姿勢52と、を選択可能に設けられている。
そのため固定姿勢51では使用可能な掃除機能部40を固定して配置でき、可変姿勢52では使用可能な掃除機能部40を傾斜自在に配置できる。これにより使用可能な掃除機能部40の機能に応じて適宜選択することで、各掃除機能部40の機能を実現させ易くできる。
【0052】
この実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、固定姿勢51と可変姿勢52とは、第1部品21に対する第2部品22の傾斜方向の互いに異なる位置に設けられている。
そのため第1部品21に対する第2部品22の傾斜角度を適宜調整することで、使用可能な掃除機能部40を選択できるとともにその掃除機能部40の機能に応じた状態で配置することができる。これにより第2部品22の傾斜角度の調整で掃除機能部40の選択と配置とを同時に行うことができ、より手間を省いて効率的な掃除が可能である。
【0053】
この実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、箒ブラシ部42を有する箒機能部41が固定姿勢51で使用可能であるため、掃き掃除を行う際、箒ブラシ部42の傾斜角度が変わらない。そのため所望の位置に箒ブラシ部42を的確に接触させることができて掃き掃除を行い易い。
また通常用吸引口48を有する通常掃除機機能部47が可変姿勢52で使用可能であるため、通常掃除機機能部47を移動させて床面Fを吸引する際、床面Fに沿って通常掃除機機能部47を配置した状態を保ち易い。そのため床面Fを吸引する掃除を行い易い。
よって何れの掃除モードにおいても使い勝手がよい。
【0054】
この実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、第2部品22は扁平形状を有し、箒ブラシ部42は第2部品22の厚みに対応する側面に設けられている。
そのため箒機能部41を使用可能に配置して電気掃除機ヘッド20を第2部品22の側面の長手方向に沿って移動させれば、第2部品22の厚みに応じた狭い隙間内であっても掃き掃除を行うことができる。
一方、電気掃除機ヘッド20の第2部品22を側面の短手方向に沿って移動させれば、広い床面Fを掃き掃除を行うことができる。
よって狭い隙間であっても広い床面Fであっても、通常の箒と同様に掃き掃除を行うことができる。
【0055】
この実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、箒ブラシ部42の少なくとも一部のブラシ毛束44が通常掃除機機能部47の固定ブラシ部を兼ねているので、部品点数を抑えることができる。
【0056】
この実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、箒ブラシ部42のブラシ毛束44が使用により劣化した際などに、アタッチメントブラシ45だけを交換して第2部品本体22aをそのまま使用することができる。そのため電気掃除機ヘッド20の長期間の使用が可能である。
【0057】
この実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、第2部品本体22aには、アタッチメントブラシ45を離脱させるためのリリースボタン46を備えているので、アタッチメントブラシ45の着脱が容易である。
【0058】
この実施形態における電気掃除機ヘッド20によれば、第2部品22を傾斜方向に位置規制する位置規制機構53を備え、位置規制機構53は、踏み込むことで位置規制を解除可能で傾斜角度を変えることが可能なフットボタン57を有している。そのためフットボタン57を踏み込むことで第2部品22の傾斜角度の位置規制を解除し、その位置規制を開放して第2部品22を別の傾斜角度の位置に変更することができる。このように、第2部品22の傾斜角度の位置調整を足を使って行うことができ、操作の手間を簡略化できる。
【0059】
以上、本発明に係る電気掃除機ヘッド20の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば上記実施形態では、複数の掃除機能部40として、箒機能部41と通常掃除機機能部47とを備えた例について説明したが、掃除機能部40は3個以上設けることが可能である。
上記では掃除機本体11に電気掃除機ヘッド20を直接連結した例について説明したが、直接に連結されず、ホース等を介して連結された場合でも本発明を適用することは可能である。
また、上記では電気掃除機ヘッド20を第1部品21と第2部品22とにより構成したが、他の部品が連結されていてもよい。
【0060】
上記実施形態では、第1部品21と第2部品22とを第2ヒンジ部29において連結することで第1部品21に対して第2部品22の傾斜角度を変更可能に公正したが、第1部品21と第2部品22とを連結部分とは別に傾斜角度を変更できるように構成してもよい。
例えば第1部品21と第2部品22とを蛇腹構造の連結部材により連結して傾斜角度を変更可能に構成することも可能である。
また上記では風路連結部25により第1風路23と本体風路13とを連通させたが、直接連通させてもよい。
【符号の説明】
【0061】
10 電気掃除機
11 掃除機本体
13 本体風路
20 電気掃除機ヘッド
21 第1部品
22 第2部品
22a 第2部品本体
23 第1風路
23a 連通路
25 風路連結部
27 第1ヒンジ部
29 第2ヒンジ部
31 円弧状部
33 連結凹部
33a 内側面部
35 円弧溝部
37a,37b 第2風路
40 掃除機能部
41 箒機能部
42 箒ブラシ部
43 箒吸引口
44 ブラシ毛束
45 アタッチメントブラシ
45b ベース部
46 リリースボタン
47 通常掃除機機能部
48 通常用吸引口
51 固定姿勢
52 可変姿勢
53 位置規制機構
54 枢支部
55 位置規制穴
56 可動ピン
57 フットボタン
57a 支点ピン
58a,58b 位置決め部
F 床面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11