特開2017-136375(P2017-136375A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-136375(P2017-136375A)
(43)【公開日】2017年8月10日
(54)【発明の名称】飛翔体玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 27/127 20060101AFI20170714BHJP
   A63B 67/06 20060101ALI20170714BHJP
【FI】
   A63H27/127 L
   A63B67/06 C
   A63B67/06 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-21686(P2017-21686)
(22)【出願日】2017年1月23日
(31)【優先権主張番号】特願2016-28372(P2016-28372)
(32)【優先日】2016年1月28日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】516049331
【氏名又は名称】高嶋 幸市
(72)【発明者】
【氏名】高嶋 幸市
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA02
2C150BB04
2C150EB41
2C150FB16
(57)【要約】
【課題】フリスビー、ブーメラン、グランドゴルフ等目に当たったりすると安全性に問題がある。また、これらの玩具を全て揃えると高価であり、多くの人が楽しめない。本発明は安全であり、投げる、飛ばす、キャッチする、見る等、多くの人が楽しめ、室内、特に、壁や家具に軽く当てると反発して戻って来る、また、身体や顔に当たっても痛くない、安全性の高い飛翔体玩具を提供する。
【解決手段】発泡スチロールからなる円形状の環体で、環体の前部または後部が細径または太径からなる飛翔体玩具である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡スチロールを円形状の環体にした飛翔体玩具。
【請求項2】
上記請求項1において、前記発泡スチロールは弾性があり、割れにくい飛翔体玩具。
【請求項3】
上記請求項1及び上記請求項2において、内径と外径を同心円にすると滑らかに戻ってくる飛翔体玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発射力によって飛ぶことが出来、そして、その後発射位置に戻ることができる、室内で楽しめる多機能飛翔体玩具に関する。具体的には、この発明は内径、外径を同心円にするとなめらかに戻ってくることができる飛翔体玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の飛翔体玩具はフリスビー、ブーメラン、グランドゴルフなどが知られている。何れもビニール又はプラスチック製の軽い材質の成型体からなっており、2人以上で相対しながら飛翔体玩具を交互に投げ合って受け取り、さらに相手に投げてゲームする。
【0003】
特許文献1には、ビニール製の飛翔体玩具が記載されているが、この形状で作製したものを飛ばすと元に戻らず、また、何度も使用すると、割れやすかった。
【0004】
また、当該飛翔体玩具が戻ってきたとしても、安定して戻らず、身体や顔に当たり、安全性を確保することが難しかった。
【0005】
上記の課題を解決するために、特許文献2、特許文献3において、いくつかの飛翔体玩具で開発が近年行われている。しかしながら、これらの玩具は複雑であり、また、電力を要するため、多くの人たちが遊ぶことは難しい。
【0006】
そのため、より単純な構造で、電力も必要としない飛翔体玩具の開発が必要であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2011−083557
【特許文献2】特開2005−152090
【特許文献3】特表2011−500176
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、室内で飛翔体玩具を使用してゲームをしようとする場合、多くの人たちが身体や顔に当たることない飛翔体玩具であり、安全性の問題を解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、飛翔体玩具の形状に注目し、さらに検討した結果、本発明に達したものである。すなわち、本発明の第1の構成は、発泡スチロールを円形状の環体で、内径と外径を同心円にすることによって滑らかに戻ってくる飛翔体玩具である。前記飛翔体玩具は発泡スチロール、紙、プラスチックなどあるが、弾性があり、加工がしやすい発泡スチロールが好ましい。前記発泡スチロールは、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)などの合成樹脂フィルム、紙、発泡スチロールなどにより形成することができるが、特に、発泡スチロールが好ましい。
【0010】
本発明の第1の構成において、前記発泡スチロールを円形状の環体で、内径と外径の比が約28/40から約32/40の範囲内にあることが好ましい。本発明の構成を説明するために、図1に本飛翔体玩具の図面を示した。
【0011】
本発明の第2の構成は、前記発泡スチロールを円形状の環体で、内径と外径の厚さを一定もしくは内径をテーパー状に加工することにより、滑らかに戻ってくる飛翔体玩具である。
【0012】
本発明の第2の構成において、図2の構造であることが好ましい。
【0013】
また、本発明の構成において、前記発泡スチロールを円形状の環体の厚さが、外径500mmの範囲では、6mm〜8mm、外径が500mmより大きくなると、外径×10/1000〜15/1000までの範囲内にあることが好ましい。
【0014】
本発明の第3の構成は、前記発泡スチロールを円形状の環体で、外径に前記環体と異なる密度の発泡スチロールをとりつけることによって前記飛翔体玩具が壊れにくい飛翔体玩具である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1の構成によれば、発泡スチロールを円形状の環体であって、内径と外径を同心円、つまり、内径と外径の比が約28/40から約32/40にすることによって、滑らかに元に戻って来る飛翔体玩具を提供することができる。
【0016】
上記本発明の第1の構成の飛翔体玩具によれば、壁や家具に軽く当てると反発して戻って来ることができるので安全性のあるゲームをすることができる。
【0017】
さらに、上記本発明の第1の構成の飛翔体玩具によれば、身体や顔に当たっても痛くなく楽しく安全に遊ぶことが出来る。また、本発明の構成によれば、前方に回転をかけて放つと必ず戻ってくることが出来る。
【0018】
本発明の第2の構成によれば、前記発泡スチロールを円形状の環体で、内径と外径の厚さを一定もしくは内径をテーパー状に加工することにより、滑らかに戻ってくる飛翔体玩具を得ることができる。
【0019】
また、上記本発明の第2の構成の飛翔体玩具によれば、前記発泡スチロールを円形状の環体の厚さが、外径500mmの範囲では、6mm〜8mm、外径が500mmより大きくなると、外径×10/1000〜15/1000までの範囲内にあることが好ましい。
【0020】
本発明の第3の構成によれば、前記発泡スチロールを円形状の環体で、外径に前記環体と異なる密度の発泡スチロールをつけることにより、壊れにくい飛翔体玩具を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の構成を示した飛翔体玩具の模式図である。
図2】本発明の一例を示す端面図である。
図3】本発明の構成を示した飛翔体の外側に異なる密度の発泡スチロールを取り付けた場合の模式図である。
図4】本発明の一例を示す使用例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1は、本発明の一例を示す斜視図であり、本発明の好ましい実施形態である。本発明の飛翔体玩具は、半径r0を内径、半径r1を外径とした円形状の環体の飛翔体玩具である。本発明者は、非常に多くの実験を行い、内径r0と外径r1の比率が約28/40から約32/40の比率とすることで、本発明の飛翔体玩具が元の位置に戻るための十分な長い飛行時間を有することとなることを見出した。ここで、環体とは、円形状のリングのことである。また、下記の説明をするため、環体の内径を内側部、外径を外側部とする。
【0023】
本発明の飛翔体玩具は、内径と外径の比率が約28/40より小さくなる、また、約32/40より大きくなると、傾いて上がった方向に落下する。使用する際には飛翔体玩具の細径または太径部分を持って前方に回転をかけて放つことにより、元の投げた場所に戻って来る。
【0024】
本発明の飛翔体玩具は、軽くて弾性があり、割れにくい材料により形成される。例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)などの合成樹脂フィルム、紙、発泡スチロールなどにより形成することができるが、特に、発泡スチロールが好ましい。
【0025】
図2は本発明の端面図であり、本発明の好ましい実施形態である。本発明の飛翔体玩具の厚さは一定もしくは内径をテーパー状に加工することにより、円形状の環体の飛翔体玩具である。本発明者は、非常に多くの実験を行い、外径が500mmとしたとき、厚さは6mmから8mmまでの範囲であって、一定もしくは内径をテーパー状の厚さとすることで滑らかに戻ってくることを見出した。厚さを6mmより小さく、また、厚さを8mmより大きくなると、飛翔体玩具を飛ばすことができない。また、図2に示した本発明の飛翔体玩具の内側と外側が異なる厚さとすることにより滑らかに戻って来ることも見出した。Lの長さを10〜20mm、t2の厚さを0mm以上とすることにより滑らかに戻ってくることができる。
【0026】
また、本発明者は外径が500mmより大きくなったときは、厚さは外径の10/1000〜15/1000とすることにより、飛翔体玩具は滑らかに戻ってくることを見出した。
【0027】
図3は、本発明の一例を示す断面図である。前記発泡スチロールを円形状の環体で、外径に前記環体と異なる密度の発泡スチロールをつけることにより、壊れにくい飛翔体玩具を得ることができる。
【0028】
図4は、本発明の一例を示す使用例である。室内の壁に本発明の飛翔体玩具を当てて、ゲームを楽しむことが出来る。壁からの距離Lは遠すぎても近すぎてもいけないが、特に、約2mから約5mが好ましい。
【実施例】
【0029】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の限定を意図するものではない。実施例中で用いる材料などの数値条件、処理法などは本発明の範囲内における好適例にすぎない。
【0030】
(内径と外径の比について)
本発明者は、内径と外径との関係について確認するため、以下の表1の飛翔体玩具を作製した。表1の厚さは7mmで示しているが、5mm,6mm,8mm,9mmで作製したところ、5mm,9mmでは飛翔体玩具は飛ばしても飛ばず落下し、6mm,8mmでは厚さ7mmと同様な結果が得られた。
【0031】
【表1】
【0032】
[参考製造例1]
本発明の内径と外径の比率が4/5にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径320mm、外径400mmとした。
【0033】
[実施例1]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表1には元に戻ってくる時間(約3m)6秒であることを示している。
【0034】
[参考製造例2]
本発明の内径と外径の比率が7/10にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径210mm、外径300mmとした。
【0035】
[実施例2]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表1には元に戻ってくる時間(約3m)4秒であることを示している。
【0036】
[参考製造例3]
本発明の内径と外径の比率が11/15にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径220mm、外径300mmとした。
【0037】
[実施例3]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表1には元に戻ってくる時間(約3m)4秒であることを示している。
【0038】
[参考製造例4]
本発明の内径と外径の比率が31/42にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径310mm、外径420mmとした。
【0039】
[実施例4]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表1には元に戻ってくる時間(約3m)6秒であることを示している。
【0040】
本発明の内径と外径の比率が6/10、材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径300mm、外径500mm、また、本発明の内径と外径の比率が41/50、材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径205mm、外径250mmの飛翔体玩具を製造した。図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5m離れた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具では元の位置に戻らず、傾いて上がり、落下した。
【0041】
以上の結果から、内径r0と外径r1の比率が約28/40から約32/40の比率とする、厚さを6mm〜8mmの範囲にすることで、本発明の飛翔体玩具が元の位置に戻るための十分な長い飛行時間を有することができることがわかった。
【0042】
次に、厚さ6mm〜8mmの範囲で外径を変え、飛翔体玩具の性能を確認するために、以下の飛翔体玩具を作製した。表2は厚さ7mmで作製しているが、6mm、8mmでも同様の結果が得られた。また、内径と外径の比が32/40でも作製を行ない、6mm〜8mmで同様の結果が得られた。
【0043】
【表2】
【0044】
[参考製造例5]
本発明の内径と外径の比率が約28/40にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径210mm、外径300mmとした。
【0045】
[実施例5]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表2には元に戻ってくる時間(約3m)4秒であることを示している。
【0046】
[参考製造例6]
本発明の内径と外径の比率が約28/40にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径280mm、外径400mmとした。
【0047】
[実施例6]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表2には元に戻ってくる時間(約3m)5秒であることを示している。
【0048】
[参考製造例7]
本発明の内径と外径の比率が約28/40にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径350mm、外径500mmとした。
【0049】
[実施例7]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表2には元に戻ってくる時間(約3m)6秒であることを示している。
【0050】
[参考製造例8]
本発明の内径と外径の比率が約28/40にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを7mm、内径420mm、外径600mmとした。
【0051】
[実施例8]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具では元の位置に戻らず、傾いて上がり、落下した。
【0052】
以上の結果から、外径が500mmまでは厚さが6mm〜8mmなることがわかった。
【0053】
外径が500mm以上となると、厚みを外径×10/1000から15/1000となることにより飛翔体玩具を飛ばすことができる。例えば、厚さ10mm、内径750mm、外径1000mmのとき、元に戻ってくる時間が9秒、厚さ15mm、内径750mm、外径1000mmのとき、元に戻ってくる時間が10秒であった。厚さが9mm、16mmのときは、飛翔体玩具は元の位置に戻らず、傾いて上がり、落下した。この実験は壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした結果である。
【0054】
さらに、本発明者は、形状について検討を行い、本発明の飛翔体玩具の内径側をテーパー状とすることで、厚さを一定にした場合より本発明の飛翔体玩具を元の位置に戻る飛行時間が短くなることがわかった。
【0055】
段落0054の検討を行うため、内径と外径の比を約32/40、厚さtを6mm、t1を1〜3mm、t2を0mm以上、t3を1〜3mmとして以下の飛翔体玩具を作製した。以下の飛翔体玩具のt1とt3は2mmで作製しているが、1mm、3mmでも同様の結果が得られた。また、上記記載の外径を500mmより大きくし、外径と厚さの関係を外径×10/1000〜15/1000とすることにより同様の結果が得られた。また、厚さtを7mm、8mmでも同様の結果が得られた。
【0056】
【表3】
【0057】
[参考製造例9]
本発明の内径と外径の比率が約32/40にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、距離L1を9mm、内径320mm、外径400mmとした。
【0058】
[実施例9]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具では元の位置に戻らず、傾いて上がり、落下した。
【0059】
[参考製造例10]
本発明の内径と外径の比率が約32/40にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、距離L1を10mm、内径320mm、外径400mmとした。
【0060】
[実施例10]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表3には元に戻ってくる時間(約3m)6秒であることを示している。
【0061】
[参考製造例11]
本発明の内径と外径の比率が約32/40にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、距離L1を20mm、内径320mm、外径400mmとした。
【0062】
[実施例11]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具は元の位置に戻り、うまく受け取ることが出来た。表3には元に戻ってくる時間(約3m)6秒であることを示している。
【0063】
[参考製造例12]
本発明の内径と外径の比率が約32/40にして飛翔体玩具を製造した。材料は発泡スチロールを用い、厚みを21mm、内径320mm、外径400mmとした。
【0064】
[実施例12]
図4のように、壁から約2m、約3m、約4m、約5mはなれた場所から本発明の飛翔体玩具を飛ばした。この玩具では元の位置に戻らず、傾いて上がり、落下した。
【0065】
以上の結果から、内径側をテーパー状にすることにより、厚さを一定にした場合より本発明の飛翔体玩具が元の位置に戻る飛行時間が短くなることがわかった。
【0066】
また、飛翔体玩具の耐久性を向上させるために、図3のように密度の違う発泡スチロールを取り付けた。L2を1mm〜3mmにすることで向上した。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明にかかる飛翔体玩具は、身体や顔に当たっても痛くなく、楽しく安全に遊ぶことの出来る効果を有するので、多くの人が参加できるゲームに用いることができるものであるから、飛翔体玩具とその製造の分野において、種々の産業上の利用性を有するものである。
【0068】
本発明の特定の実施形態について説明を行ったが、この技術分野における当業者は本明細書において記述された上記の実施形態を容易に修正することができることは明らかである。したがって、本発明は、この明細書で示された特定の実施形態に限定されること無く、他のいかなる修正、変更、実施の形態への利用に適用されるものであり、それゆえに、他の全ての修正、変更、実施形態は、本発明の精神および範囲内に入るものとみなされるべきである。
【符号の説明】
【0069】
r0 飛翔体玩具の外径
r1 飛翔体玩具の内径
t 飛翔体玩具の厚さ
t1、t2、t3 飛翔体玩具の厚さ(内側)
L 飛翔体玩具を飛ばす位置から壁までの距離
L1 飛翔体玩具環体の内側の平面長さ
L2 飛翔体玩具環体の外側の平面長さ
図1
図2
図3
図4