【解決手段】各台計数機2において、第2遊技価値(1円)の大きさを第1遊技価値(4円)の大きさを変換した場合に、端数を生じることがない第1遊技価値の大きさを遊技者に表示する(
第1遊技価値を使用する遊技機を設置した第1コーナーと、前記第1遊技価値とは単価が異なる第2遊技価値を使用する遊技機を設置した第2コーナーとがあり、前記第1コーナーにて前記第2遊技価値を前記第1遊技価値に換算して使用可能な遊技場に対応した遊技場用システムにおいて、
識別情報記憶媒体が記憶する遊技者を識別可能な識別情報に対応付けて、遊技者が獲得した前記第1遊技価値及び前記第2遊技価値の大きさをそれぞれ記憶する記憶手段と、
前記識別情報記憶媒体を受付けると共に、受付けた前記識別情報記憶媒体の前記識別情報に対応した各遊技価値の大きさを特定する受付遊技価値特定手段と、
前記受付遊技価値特定手段が受付けた識別情報記憶媒体の各遊技価値の大きさを特定した場合に、前記第2遊技価値の大きさを前記第1遊技価値の大きさに換算する換算手段と、
前記換算手段が前記第2遊技価値の大きさを前記第1遊技価値の大きさに換算した結果が、前記第1遊技価値に対して予め設定された最小遊技価値の大きさ以上あることを条件に、前記換算手段の換算結果を前記第1遊技価値の大きさとして前記第1コーナーで使用可能にする遊技価値使用手段と、
前記換算手段の換算結果として、前記換算手段が前記第2遊技価値の大きさを前記第1遊技価値の大きさに換算してから、前記最小遊技価値の大きさ未満の端数を切り捨てた前記第1遊技価値の大きさを遊技者に対して表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して各台計数機2(受付遊技価値特定手段、換算手段、遊技価値使用手段に相当)が設置されている。これら遊技機1及び各台計数機2は、中継端末3及びLAN4を介して管理装置5(記憶手段に相当)と接続されている。管理装置5は、遊技機側(遊技機1、各台計数機2等)から送信される遊技信号を受信することにより遊技機1毎の遊技データを管理する共に、会員登録された会員毎の個人データも管理する。
【0010】
図1では遊技機1としてパチンコ玉を遊技媒体とするパチンコ機を図示したが、遊技場には玉を遊技媒体とするパチンコ機が設置されたパチンココーナーと、メダルを遊技媒体とするパチスロ機が設置されたスロットコーナーとが設けられている。パチンココーナーには、貸出単価が1個4円のパチンコ機が設置されたコーナーと、貸出単価が1個1円のパチンコ機が設置されたコーナーとが設けられている。スロットコーナーには、貸出単価が1枚20円のパチスロ機が設置されたコーナーと、貸出単価が1枚5円のパチスロ機が設置されたコーナーが設けられている。つまり、遊技場には、遊技機1にて使用する遊技価値の種類が、単価が異なるように複数設けられている。
【0011】
遊技場には、景品交換装置(以下、POS)6も設置されており、LAN4を介して管理装置5と接続されている。POS6は、タッチパネル式のディスプレイ7が設けられており、付属するカードリーダライタにより読取ったIC持玉券(識別情報記憶媒体に相当)に記憶されている遊技価値の大きさに基づいて特定される景品交換価値に基づいて景品交換処理を実行する。尚、POS6においてIC持玉券に記憶されている遊技価値の大きさを取扱うときは、管理装置5がIC持玉券に対応して予め記憶している遊技価値の大きさと照合し、真であると判定したことを条件として遊技価値の取扱いを有効とする。
【0012】
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード8、モニタ9、図示しないプリンタ等が接続されている。管理装置5は、遊技場内に設置された遊技機1、各台計数機2、POS6等の稼動状況を管理すると共に、遊技機側からの信号に基づいて遊技者毎の遊技価値の大きさ(持玉数・貯玉数(会員の場合))を記憶管理する。尚、持玉とは、当日貯玉であり、前日以前に預入れた玉やメダルではなく、当日獲得した玉やメダルを意味する。貯玉と当日貯玉は管理が異なるため区別している。
【0013】
尚、
図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置5の管理対象となっている。
図1で示す遊技機1はCR(カードリーダ)パチンコ機であり、盤面10に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル11、上部受皿12、下部受皿13を有すると共に、盤面10に、液晶表示部14、始動口15、大入賞口16を有する。
【0014】
遊技機1は以下に示すように動作する。
(1)操作ハンドル11が操作されたことにより盤面10に発射された玉が始動口15に入賞(始動入賞)することに応じて大当たり抽選を行い、抽選結果に基づいて所謂特別図柄(特図)による図柄変動を液晶表示部14にて実行し、その結果に応じて大当たりを発生させる。尚、所謂保留玉の上限は各4個ずつであり、保留中に始動入賞した場合は上限まで保留し、図柄変動終了後に順次保留した図柄変動を実行する。
【0015】
(2)大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)は1/300であり、大当たりのうち大当たり後に確変状態(確変)となる大当たりの割合は66.6%(2/3)である。大当たりが発生すると対応するラウンド数(R)に応じた分だけ大入賞口16を開放する。尚、1Rの上限入賞数(上限数)は8個、上限開放時間は30秒であり、上限数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
【0016】
(3)大当たりに対応するラウンド数は5Rと16Rとがあり、その振分割合は5Rが25%であり、16Rが75%である。
(4)確変中は大当たり確率が1/30に向上する。確変は次回大当たりまで継続するため、大当たり後に通常状態(通常)となる大当たり(通常大当たり)が発生するまで継続し、通常大当たりが発生した場合は通常状態へと戻る。
【0017】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打込みや始動口15への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
・アウト信号:使用玉を回収するアウトBOX(図示せず)から出力される使用媒体数(アウト)を特定可能な信号である。回収玉(使用玉、打込玉)10個に対して1パルスが出力されるので、アウト信号数×10をアウトとして特定する。尚、遊技機1から直接出力される信号であっても良い。アウト信号により特定されるアウトは、遊技に使用された遊技価値の量に相当する。
【0018】
・セーフ信号:遊技機1から出力される払出遊技価値(払出媒体数、セーフ)を特定可能な信号である。払出玉10個に対して1パルスが出力されるので、セーフ信号数×10をセーフとして特定する。尚、補給装置(図示せす)から出力される補給信号をセーフ信号としても良い。セーフ信号により特定されるセーフは、入賞により付与された遊技価値の量に相当する。
【0019】
・始動入賞信号:遊技機1から出力される始動口15への入賞(始動入賞)を特定可能な信号である。始動口15への入賞1回につき1パルスが出力されるので、始動入賞信号の受信に応じて始動入賞を特定する。
【0020】
・図柄変動信号(スタート信号):遊技機1から出力される始動口15への始動入賞により変動(作動)を開始する図柄変動(役物作動)を特定可能な信号である。図柄変動の確定時(終了時)に出力されるので、図柄変動信号の受信に応じて図柄変動(スタート)を特定する。尚、図柄変動の開始時に出力される信号であっても良い。
【0021】
・大当たり信号:遊技機1から出力される大当たり状態である期間を特定可能な信号である。大当たり状態中にレベル出力されるので、大当たり信号受信中を大当たり状態中として特定する。
【0022】
・確率変動信号:遊技機1から出力される大当たりの当選確率が高い確変状態中である期間を特定可能な信号である。確変状態中にレベル出力されるので、確率変動信号受信中を確変状態中として特定する。
【0023】
各台計数機2は、遊技機1の遊技状態を示す状態表示部17、紙幣が投入される紙幣投入口18、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部19(表示手段に相当)、玉を払出すための払出ボタン20、払出された玉が通過する払出ノズル21、IC持玉券或いは会員カードが挿入されるカード挿入口22、カードを発行するための発行ボタン23、遊技機1の下部受皿13の下方に位置する着脱可能な計数受皿24等を備えている。
【0024】
各台計数機2は、以下に示す機能を備えている。
(1)紙幣投入口18に投入された紙幣の金額(1000円単位)を記憶すると共に、投入金額(入金残高)を液晶表示部19に表示する。
【0025】
(2)遊技機1に設けられた図示しない貸出ボタンの操作に応じて入金残高の範囲内で1度数に相当する数の玉を遊技機1内部の払出機構から払出すCR機能を備えている。このとき、遊技機1から各台計数機2に1度数分(コーナー毎に設定されている)の玉を払出したことを示す信号が出力されるので、液晶表示部19に表示されている入金残高から1度数に相当する金額を減額すると共に売上信号を出力する。この売上信号は1度数の玉の払出し毎に1パルスが出力されるので、1パルスに相当する単位金額を売上額として特定する。
【0026】
(3)遊技機1の下部受皿13から落下して計数受皿24で受けられた玉数を計数して液晶表示部19に表示する。
(4)払出ボタン20の操作に応じて計数玉数(持玉数)又は貯玉数(会員の場合)の範囲内で1度数ずつ払出す。
【0027】
(5)遊技機1に設けられた図示しない返却ボタンの操作に応じて入金残高、持玉数、及び玉単価等の情報をカード挿入口22に挿入されているIC持玉券に記憶して発行する。会員カードが挿入されている場合は、入金残高を会員カードに記憶すると共に暗証番号の入力を条件として持玉数を管理装置5に送信してから会員カードを発行する。IC持玉券を発行する場合は、カードIDを含む発行情報を管理装置5へ送信し、管理装置5側にも記憶する。尚、カード挿入口22にIC持玉券も会員カードも挿入されていない場合は、図示しないカードストック部にストックしているIC持玉券をカード挿入口22に繰出して入金残高、持玉数、及び玉単価を記憶して発行する。
【0028】
(6)IC持玉券がカード挿入口22に挿入された場合は、IC持玉券に記憶されている入金残高、持玉数、及び玉単価を読出して液晶表示部19に表示する。会員カードが挿入された場合は、会員カードに記憶されている入金残高を読出して液晶表示部19に表示すると共に暗証番号の入力を条件として管理装置5の会員口座に会員IDに対応して記憶されている貯玉数(当日貯玉数・前日貯玉数)も表示する。当日貯玉数とは当日貯玉された貯玉数(持玉)であり、前日貯玉数とは前日までの貯玉数である。営業終了後は、当日貯玉数は前日貯玉数に合算して記憶される。遊技者による払出操作に応じて貯玉数或いは当日貯玉数の範囲内で玉を払出ノズル21から払出す。つまり、各台計数機2は、会員カードを受け付け、遊技者の識別情報を特定することで当該遊技者が所持する貯玉数や当日貯玉数(貯蓄遊技価値)の大きさを特定する機能(受付遊技価値特定手段)を備えている。
【0029】
(7)液晶表示部19に対する操作入力に応じて対応する遊技機1或いは指定された他の遊技機1の遊技データを表示したり、遊技場からのメッセージを表示したり、遊技者が会員であることが特定された場合は遊技機1の遊技データを表示する。
【0030】
また、図示は省略したが、パチスロ機に対応して各台計数機を備えた貸出機が設置されており、会員カード或いはIC持玉券の挿入状態で貯メダル或いは当日貯メダルからの払出が可能となっている。この貸出機は、後述するように各台計数機に設けられている口座選択機能が備えられている。
【0031】
管理装置5は、記憶しているコンピュータプログラムにしたがって作動し、遊技機1の稼動状況を示す遊技データを表示する遊技情報表示サービス、並びに遊技者が遊技により獲得した遊技媒体を一旦貯蓄し、当日或いは後日遊技に再利用できるようにする貯玉サービスを実行可能となっている。これらのサービスを実行するために、遊技機1や各台計数機2等から入出力部に入力される遊技信号に基づいて、遊技機1の稼動状態を特定して遊技機1毎に遊技情報を管理するようになっている。
【0032】
管理装置5には、一の会員ID或いはカードID(識別情報に相当)に対して上述したコーナーに対応する複数の口座が設定されており、玉やメダルを計数した場合に会員カード或いはIC持玉券と対応付けて貯玉(預入れ)することができる。つまり、会員カードに記憶されている会員IDに対応付けて20円貯メダル口座、5円貯メダル口座、4円貯玉口座、1円貯玉口座、20円持メダル口座、5円持メダル口座、4円持玉口座、1円持玉口座がそれぞれ設定されている。本実施形態では、コーナーで使用可能なメイン口座(コーナーで優先的に使用する遊技媒体の貯玉のこと)、例えば、4円パチンココーナーであれば4円貯玉口座以外のサブ口座(20円貯メダル口座、5円貯メダル口座、1円貯玉口座)を使用可能な乗入れが可能となっている。例えば、4円コーナーにおいて1円玉で1000個貯玉或いは当日貯玉があれば、4円玉250個として貯玉の再プレイ、或いは持玉の払出に使用できる。また、後述するようにメイン口座にサブ口座を合算可能となっているが、内部的に合算することはなく、合算した値を表示するのみである。
【0033】
この乗入れに関しては、次のような運用となっている。
(1)取引データ(預入数、再プレイ数、景品交換数、残数)は、貸出単価(口座)毎に管理することを原則とする。
【0034】
(2)乗入れ機能は、各口座の貯玉を合算してはならない。つまり、口座間の貯玉、持玉の移管処理は禁止されている。
(3)乗入れ機能は、その都度、遊技者の意思確認をもって利用できることとする。
【0035】
この場合、いずれの口座を選択するかを遊技者が決定することが「意思確認」に対応し、その選択は当日限り有効であり、日が変われば再度選択する行為を行う必要がある。つまり、一度口座を選択しても所定期間が経過すると口座の選択が無効となり、口座の選択をその都度行うことになる。
【0036】
(4)乗入れ機能利用の際は、遊技者が選択した貯玉或いは貯メダル(以下、総称して貯玉という)口座の貯玉、及び当日貯玉或いは当日貯メダル(以下、総称して持玉という)口座の持玉を各台計数機2及びPOS6で表示し、遊技者が確認できることとする。
【0037】
(5)景品交換を行う際は、各貯玉口座の貯玉を合算してはならない。同様に、各持玉口座の持玉を合算してはならない。
尚、貯玉及び持玉の乗入れは、オプションによりその運用が設定可能となっている。また、パチンコ機のみの乗入れが可能、パチスロ機のみの乗入れが可能、両方の乗入れが可能な運用も設定可能となっている。
【0038】
さて、非会員である一般遊技者は、持玉についてはメダル1枚、玉1個から払出可能であるが、IC持玉券を発行するための発行可能数(発行価値)が存在する。
図2は、非会員のコーナー毎の発行可能数を示している。発行可能数として、20円持メダルは5枚、5円持メダルは20枚、4円持玉は50個、1円持玉は100個が設定されている。尚、発行可能数は1よりも大きな整数に設定されている。
【0039】
このような設定により、遊技者が発行可能数未満で各台計数機2の発行ボタン23を押下操作した場合、「端玉分を払出してください」とエラー表示を行い、IC持玉券を発行することはない。但し、IC持玉券に一つ以上の他レートの持玉を記憶している場合、対応するコーナー(メイン口座)のものが0個でも発行(抜差し)できる。例えば、20円持メダルが10枚、5円持メダルが0枚であれば、5円コーナーでもIC持玉券を発行できるが、20円持メダル10枚、5円持メダル1枚の場合は、IC持玉券を発行できない。
【0040】
会員の貯玉(貯メダル)は次営業日に自動的に貯玉に移行されることから、会員については持玉数に関わらず会員カードを発行可能である。
一方、貯玉については再プレイ時の最低払出数(払出個数)(最小遊技価値に相当)が設定されている。
【0041】
図3は、会員の貯玉(貯メダル)最低払出数を示している。貯玉(貯メダル)最低払出数としては、20円貯メダルは50枚、5円貯メダルは50枚、4円貯玉は125個、1円貯玉は200個が設定されている。尚、最低払出数は1よりも大きな整数に設定されている。
【0042】
次に上記構成の作用について説明する。
会員の遊技者が例えば4円コーナーの各台計数機2に会員カードを挿入すると、各台計数機2は挿入された会員カードに記憶されている会員IDを管理装置5に通知し、管理装置5は問合せした各台計数機2が4円コーナーに設置されていることに応じて会員IDに対応して記憶している4円貯玉口座の貯玉数を各台計数機2に通知する。これにより、各台計数機2は液晶表示部19に再プレイ画面を表示する。
【0043】
図4は、各台計数機2の液晶表示部19による再プレイ画面を示している。液晶表示部19には、
図4(a)に示すように貸出情報表示部19a、挿入カード種別表示部19b、メッセージ表示部19c、入金残高表示部19d、使用可能玉表示部19e、合算口座選択ボタン19f、貯玉払出ボタン19gが表示されている。
図4(a)に示す例では、貸出情報表示部19aには貸出単価が4円、最低払出数(払出個数)が125個であることが表示されている。入金残高表示部19dには現在の残額が表示されている。
図4(a)に示す例では、入金残高が0で払出はできないが、残高があれば金額に基づいた払出が可能となる。使用可能玉表示部19eには、メイン口座の貯玉数及び最低払出数に対応した貯玉数が表示される。
図4(a)に示す例では、メイン口座である4円貯玉が1050個、使用可能4円貯玉が1000個、つまり4円貯玉1050個のうち1000個払出可能であることが表示されている。
【0044】
遊技者が貯玉払出ボタン19gをタッチ操作すると、各台計数機2は4円貯玉口座の貯玉再プレイを開始、つまり4円125個以上の貯玉があれば1単位分(500円分)の貯玉を払出ノズル21から払出してそのことを管理装置5に通知する。このとき、
図4(b)に示すようにメッセージ表示部19cには「4円玉125個を消費しました。」というメッセージが表示される。管理装置5は4円貯玉口座の貯玉引落処理を実施してそのことを各台計数機2に通知する。複数回の貯玉引落処理により4円125個以上の貯玉がなくなると、残り数を表示する。
図4(b)に示す例では、125個を8回払出すことにより再プレイ玉数が1000個となったことから、使用可能玉表示部19eに4円貯玉が50個、使用可能4円貯玉が0個であることが表示されている。
【0045】
一方、遊技者がメイン口座以外の口座をメイン口座に合算して使用することを希望する場合は、合算口座選択ボタン19fをタッチ操作する。遊技者が合算口座選択ボタン19fをタッチ操作すると、
図4(c)に示すようにメッセージ表示部19cには、「合算表示する口座を選択してください。」というメッセージが表示されると共に、貯玉のある種類と貯玉数及びメイン口座の遊技価値への合算する前の換算値を示すサブ口座が表示され、さらに選択終了ボタン19hが表示される。
図4(c)に示す例では、20円貯メダル口座が5000枚(第2遊技価値の大きさに相当)で4円換算値(基準遊技価値)が25000個(第1遊技価値の大きさに相当)、5円貯メダル口座が1235枚(第2遊技価値の大きさに相当)で4円換算値が1500個(第1遊技価値の大きさに相当)、1円貯玉口座が651個(第2遊技価値の大きさに相当)で4円換算値が125個(第1遊技価値の大きさに相当)であることが表示されている。この場合、()内に口座の貯玉数(貯メダル数)が表示され、その上方にメイン口座の遊技価値への換算値が表示されている。換算値としては、4円玉に換算した場合に125個未満(最低払出数未満)の端数については切捨て状態で表示している。例えば、1円貯玉は651個であり、4円玉に換算すると162個であるが、最低払出数である125個未満の端数(37個)については切捨てた状態で表示している。
【0046】
遊技者が例えば5円貯メダル口座を選択してから選択終了ボタン19hをタッチ操作すると、各台計数機2は5円貯メダル口座が選択されたことを管理装置5に通知する。このとき、メッセージ表示部19cに合算した口座を表示する。
図4(d)に示す例では、「4円貯玉に、5円貯メダルを合算した値を表示しています。」というメッセージが表示されている。同時に、使用可能玉表示部19eに合算した使用可能な貯玉(貯メダル)口座を表示する。
図4(d)に示す例では、使用可能貯玉が2500個で、その内訳として、4円貯玉が1000個、5円貯メダルが1500個であることが表示されている。尚、複数の口座を選択可能であり、選択終了ボタン19hがタッチ操作されるまでに選択された口座が合算して表示される。
【0047】
遊技者が貯玉払出ボタン19gをタッチ操作すると、各台計数機2は、メイン口座である4円貯玉口座を優先して使用する。
図4(d)に示す状態で貯玉払出ボタン19gがタッチ操作されると、4円貯玉が125玉優先して払出されるので、使用可能貯玉が2375個で、その内訳として、4円貯玉が875個、5円貯メダルが1500個であることが表示される。
【0048】
図5は1円玉貯玉を再プレイする場合の再プレイ画面の例を示している。
図5(a)に示す例では、貸出情報表示部19aには貸出単価が1円、最低払出数が200個であることが表示され、入金残高表示部19dには入金残高が0円であることが表示され、使用可能玉表示部19eにはメイン口座の貯玉である1円貯玉が651個、使用可能1円貯玉が600個であることが表示されている。
図5(a)に示す状態で遊技者が貯玉払出ボタン19gを複数回連続してタッチ操作することにより1円玉200個を3回払出すと、
図5(b)に示すように、メッセージ表示部19cには「1円玉600個を消費しました。」というメッセージが表示され、使用可能玉表示部19eには1円貯玉が51個、使用可能1円貯玉が0個であることが表示される。
【0049】
図5(a)に示す状態で遊技者が合算口座選択ボタン19fをタッチ操作すると、合算可能なサブ口座の貯玉数を合算する前の換算値である1円換算値と共に表示する。
図5(c)に示す例では、20円貯メダル口座が5000枚(第2遊技価値の大きさに相当)で1円換算値(基準遊技価値)が100000個(第1遊技価値の大きさに相当)、5円貯メダル口座が1235枚(第2遊技価値の大きさに相当)で1円換算値が6000個(第1遊技価値の大きさに相当)、4円貯玉口座が1050個(第2遊技価値の大きさに相当)で1円換算値が4200個(第1遊技価値の大きさに相当)であることが表示されている。
【0050】
遊技者が例えば4円貯メダル口座と5円貯メダル口座を選択した状態で選択終了ボタン19hをタッチ操作すると、
図5(d)に示すようにメッセージ表示部19cには「1円貯玉に、4円貯玉と5円貯メダルを合算した値を合算した値を表示しています。」というメッセージが表示され、使用可能玉表示部19eには使用可能貯玉として10800個、その内訳として、1円貯玉が600個、5円貯メダルが6000個、4円貯玉が4200個であることが表示される。このようにメイン口座以外に複数のサブ口座が選択されている場合に貯玉払出ボタン19gがタッチ操作されたときは、メイン口座を使用し、メイン口座を使用し切ったときは、単価の高いサブ口座の順に使用していく。
図5(d)に示す例では、4円貯玉と5円貯メダルでは、5円貯メダルの方の単価が高いので、1円貯玉を使用し切った後、つまり残りが最低払出数である200個未満となる199個となったときには、5円貯メダルを使用し、5円貯メダルのうち乗入れ運用が許容された分を使用し切った後、4円貯玉を使用する。
【0051】
図6は非会員の一般遊技者が1円持玉を払出す場合を示している。
図6(a)に示すように貸出情報表示部19aには貸出単価が1円、発行可能数(発行個数)が100個であることが表示され、入金残高表示部19dには500円が表示され、使用可能玉表示部19eには1円持玉が4321個であることが表示され、さらに、合算口座選択ボタン19f、持玉払出ボタン19iが表示されている。
【0052】
図6(a)に示す状態から入金残高500円を使い切った状態で遊技者が各台計数機2の発行ボタン23を押下げ操作すると、1円持玉が4321個記憶されたIC持玉券が発行される。遊技者がIC持玉券を4円コーナーの各台計数機2に挿入すると、
図6(b)に示すように貸出情報表示部19aには4円貸で、発行可能数が50個以上又は0個を表示する。つまり、4円コーナーの発行可能数は本来なら50個以上であるが、IC持玉券には他レートである1円持玉が4321個記憶されており、0個でも発行可能であることから、「又は0個」が表示されている。この場合、IC持玉券に他レートが記録されていない場合には、メッセージ表示部19cには「発行個数50個以上」のみが表示される。
【0053】
4円コーナーでの遊技の結果、4円持玉が16個となった状態で遊技者が持玉を合算するために合算口座選択ボタン19fをタッチ操作すると、各台計数機2は、IC持玉券に記憶されている持玉を読込んで表示する。
図6(c)に示す例では、1円持玉口座が4321個で、4円換算値が1000個であることが表示されている。つまり、1円コーナーの発行可能数である100個を4321個から減算した4221個が換算対象となり、この4221個を4円玉に換算すると1055個となる。また、他の単価の玉やメダルを対価として玉を貸出す場合、最低払出個数は125としている。したがって、1055個以内で4円玉の最低払出数である125個の倍数として最大となる1000個が合算可能な個数となり、その場合の半端である55個を切捨て、合算する前の換算値として1000個の4円玉を貸出せるものと表示する。
【0054】
要するに、持玉の場合、メイン口座であれば、1玉単位で貸出できるが、サブ口座(乗入れ時)の場合、125個単位等、最低貸出個数が定まっていることから、上述したようにサブ口座の持玉を乗入れて使用する場合の換算値(使い切った場合に端数がでない値)を表示することは、乗入れて使用可能な玉数を遊技者に一層分り易くすることができる。
【0055】
尚、
図6では、1円玉コーナーから4円玉コーナーに移動した例を示しているが、パチンコ玉コーナーとメダルコーナーとの間の移動についても同様である。仮に20円メダル101枚を所持していた場合、20円メダルコーナーの発行可能数である10枚を除いた91枚が換算対象となり、これを4円玉に換算すると455個となることから、最低払出数である125個の倍数である375個となる場合の半端となる80個を切捨て、375個の4円玉を貸出せるものと表示する。
【0056】
遊技者が
図6(c)に示す状態において1円持玉を選択して選択終了ボタン19hをタッチ操作すると、合算結果を表示する。
図6(d)に示す例では、メッセージ表示部19cには「4円持玉に、1円持玉を合算した値を表示しています。」というメッセージが表示され、使用可能玉表示部19eには4円持玉が1016個で、その内訳として、4円持玉が16個、1円持玉が1000個であることが表示されている。
【0057】
遊技者が持玉払出ボタン19iをタッチ操作すると、4円持玉から優先して使用し、4円持玉のうち乗入れ運用が許容された分を使い切った場合は、1円持玉を使用する。
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
【0058】
各台計数機2において、第2遊技価値の大きさを第1遊技価値の大きさを変換した場合に、端数を生じることがない第1遊技価値の大きさを遊技者に表示するので、第2遊技価値の大きさでどの程度遊技を行うことができるかを遊技者が特定しにくくなることを抑制できる。
【0059】
各台計数機2において、異なる種類の持玉(貯玉)がICカードの発行可能数(貯玉の場合は貯玉の最低払出数)以上である場合に、持玉(貯玉)を使用可能な換算値を表示するので、発行可能数(最低払出数)の分については異なる種類の持玉(貯玉)を使用可能な換算値を使用することができず異なる種類の持玉(貯玉)の全てを使用することができない分、使用可能な換算値がわかりにくくなり易いが、本実施形態では、異なる種類の持玉(貯玉)でどの程度遊技を行うことができるか遊技者が特定しにくくなることを抑制できる。
【0060】
また、仮に異なる種類の持玉がICカードの発行可能数未満であっても換算値を使用可能な場合、価値の換算率の関係等により異なる種類の持玉を全て換算値として使用しきることが難しく、異なる種類の持玉が半端分残ってしまうことがある。この場合、半端分については発行可能数未満分についてICカードを発行するしかなくなってしまうが、本実施形態では、異なる種類の持玉が発行可能数以上である場合に、半端分を生じることがない換算値を使用することができるので、半端分だけの状態でICカードを発行する必要がなくなる。つまり、発行したICカードには、少なくとも発行可能以上の持玉が記憶されていることになり、記憶している持玉があまりにも少なく、ICカードが遊技に使用されることなく遊技者に破棄されてしまうことを抑制できる。
【0061】
使用可能な遊技価値の大きさを合算した状態で遊技者に対して表示するようにしたので、どの程度の遊技価値を得ることができ、どの程度遊技を行うことが可能であるか遊技者が特定し易い。また、合算表示する前に、異なる種類の遊技価値を対価として得ることが可能な換算値の大きさを表示するようにしたので、合算表示する前に異なる種類の遊技価値からどの程度の遊技価値の大きさが合算されるかを遊技者が特定し易い。この結果、合算表示した後に対価として使用可能な遊技価値の大きさを遊技者がより特定し易くなる。
【0062】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形又は拡張したり、各変形例を上記実施形態と組合せたり、各変形例を組合せるようにしてもよい。
【0063】
20円メダル、5円メダル、4円玉、1円玉のコーナーとは異なる遊技価値の種類を使用するコーナーが設けられていても良い。例えば、貸出料が1枚2円のメダルを使用するコーナー(預入れた2円メダルの数を記憶する口座)と、貸出料が1個2円の玉を使用するコーナー(預入れた2円玉の数を記憶する口座)とが設けられた遊技場に本願発明を適用しても良い。要するに、2種類以上の口座が存在すれば本願発明を適用できる。
【0064】
上記実施形態で説明した遊技機以外の他の遊技機にて本願発明を適用しても良い。例えば、メダルを使用しない完全クレジット式スロットマシンや、玉が封入された封入式パチンコ遊技機等が考えられる。
【0065】
会員カードやIC持玉券に代えて、遊技者を特定する識別情報を記憶した媒体として、例えば、携帯電話やICコインを用いるようにしても良い。
会員か非会員かによって、各台計数機2にてサブ口座を選択できるか否か変更するようにしても良い。例えば、会員は各台計数機2にてサブ口座の選択を可能とするが、非会員についてはサブ口座の選択を各台計数機2にてできないようにしても良い。つまり、会員に対して乗入れ運用を許容する一方、非会員に対しては乗入れ運用を禁止しても良い。
【0066】
前日貯玉と持玉を区別するようにしても良く、貯玉についてはサブ口座の選択が可能であるが、持玉についてはサブ口座の選択ができないようにしても良い。
上記実施形態では、貯玉数及び持玉数の両方を管理装置5が記憶するように構成したが、両方とも会員カード(IC持玉券の場合は持玉数のみ)を記憶するようにしても良いし、いずれか一方を管理装置5に記憶し、他方をカードに記憶するようにしても良い。
【0067】
上記実施形態では、遊技者が合算する口座を選択した場合に合算結果を表示する構成としたが、遊技者が口座を選択することなく合算表示が行われるようにしても良い。
上記実施形態では、各台計数機2において合算表示する口座を遊技者が選択可能としたが、その選択操作を各台計数機2で行う必要はなく、例えばPOS6にて合算する口座を選択可能としても良い。
【0068】
最低払出数は上記実施形態に限定されることなく任意に設定するようにしても良い。
各台計数機は、パチンコ遊技機、及びスロットマシンの両方に設けられている必要はない。例えば、複数のパチンコ遊技機に対して一の計数機が設置されていれば良い。
【0069】
再プレイや持玉の払出は各台計数機で行う必要はない。例えば、複数の遊技機に対して、一の貸出機が設けられており、会員カードやIC持玉券を使用してその貸出機で玉やメダルを払い出すようにしても良い。
【0070】
上記実施形態では、合算表示する前に種類別の換算値を表示するようにしたが、その表示を省略するようにしても良い。
持玉について一の種類の遊技価値(例えば20円持メダル)を対価として別の種類の遊技価値(例えば4円持玉)を付与する場合に換算した遊技価値を遊技者に対して表示する必要はない。
【0071】
持玉で乗入れ運用する場合の発行可能数を任意に変更しても良いし、発行可能数が無くても良い。
前日貯玉による再プレイ、及び前日貯玉による乗入れ運用する場合の最低払出数を変更しても良いし、最低払出数の設定がなくとも良い。
【0072】
玉やメダルの払出の一部又は全部を遊技機が行うようにしても良い。
以下に、本明細書にて下記の課題が開示されていることを明示し、本願原出願の特許請求の範囲を付記する。
【0073】
(本明細書にて解決しようとする課題)
異なる種類の貸出単価の遊技価値の大きさを対価として遊技を可能とする場合、異なる種類の遊技価値でどの程度遊技を行うことができるか遊技者が特定しにくくなるという問題が生じる。特にこの問題は、持玉券を発行できる最低発行可能数や貯玉を再プレイするときの最低払出数の大きさの設定によって、異なる種類の遊技価値に半端分が生じること等の原因により異なる種類の遊技価値の一部については対価として使用することができない場合に顕著なものとなってしまう。したがって、異なる種類の遊技価値を対価として遊技を可能とする運用を採用する上で未だ改善の余地がある。そして、本明細書には、異なる種類の遊技価値でどの程度遊技を行うことができるか遊技者が特定することを目的とした発明が記載されている。
【0074】
(本願原出願の特許請求の範囲)
[1]遊技機にて使用する遊技価値の種類を複数設けた遊技場に対応した遊技場用システムにおいて、
遊技機に対応して設けられ、遊技者が遊技にて獲得した遊技価値の大きさを特定する獲得遊技価値特定手段と、
前記獲得遊技価値特定手段が特定した遊技価値の大きさが、前記遊技価値の種類毎に設定された発行価値以上である場合に、その前記遊技価値の大きさ及び当該遊技価値の種類を特定可能な識別情報を記憶した識別情報記憶手段を遊技者に対して発行する発行手段と、
前記識別情報記憶手段を受付けると共に、受付けた識別情報記憶手段の前記識別情報に対応した遊技価値の大きさを特定する受付遊技価値特定手段と、
前記受付遊技価値特定手段が受付けた識別情報記憶手段の前記遊技価値の種類を特定した結果、予め定められた遊技価値の種類である基準遊技価値の種類とは異なる種類の遊技価値が含まれている場合に、当該異なる種類の遊技価値を前記基準遊技価値の大きさに換算する換算手段と、
前記識別情報記憶手段から特定した一の異なる種類の遊技価値の大きさがその異なる種類の遊技価値に設定された前記発行価値未満となることがないように、当該異なる種類の遊技価値を対価として前記基準遊技価値を付与する付与手段と、
前記基準遊技価値とは異なる種類の遊技価値を対価として前記付与手段が付与可能な前記基準遊技価値を遊技者に対して表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
[2]遊技機にて使用する遊技価値の種類を複数設けた遊技場に対応した遊技場用システムにおいて、
遊技者を識別可能な識別情報を記憶する識別情報記憶手段と、
遊技者が預入れた前記遊技価値の大きさである貯蓄遊技価値の大きさを前記遊技価値の種類別に別口座にて記憶するように、一の識別情報に対応付けて複数の口座を記憶する口座記憶手段と、
前記識別情報記憶手段を受付けると共に、受付けた前記識別情報記憶手段の前記識別情報に対応した遊技価値の大きさを特定する受付遊技価値特定手段と、
前記受付遊技価値特定手段が受付けた識別情報記憶手段の前記遊技価値の種類を特定した結果、予め定められた遊技価値の種類である基準遊技価値の種類とは異なる種類の遊技価値が含まれている場合に、当該異なる種類の遊技価値を前記基準遊技価値の大きさに換算する換算手段と、
前記識別情報記憶手段から特定した一の異なる種類の遊技価値の大きさが予め定められた付与単位価値以上である場合に、当該異なる種類の遊技価値を対価として前記基準遊技価値を付与する付与手段と、
前記基準遊技価値とは異なる種類の遊技価値を対価として前記付与手段が付与可能な前記基準遊技価値の大きさとして、前記換算手段が前記異なる種類の遊技価値を前記基準遊技価値の大きさに換算してから、前記付与単位価値未満の端数を切り捨てた前記基準遊技価値の大きさを遊技者に対して表示する表示手段と、
を備えたことを特徴とする遊技場用システム。
[3]前記表示手段は、前記受付遊技価値特定手段が一の識別情報記憶手段から複数種類の遊技価値の大きさを特定した場合、前記基準遊技価値とは異なる種類の遊技価値を対価として付与可能な前記基準遊技価値の大きさを表示した後に、複数種類の遊技価値を対価として前記付与手段が付与可能な前記基準遊技価値の大きさの合計を合算表示することを特徴とする[1]又は[2]記載の遊技場用システム。
【0075】
(本願原出願の発明の効果)
異なる種類の遊技価値の大きさを対価として得ることが可能な基準遊技価値の大きさを遊技者に表示するので、異なる種類の遊技価値でどの程度遊技を行うことができるか遊技者が特定しにくくなることを抑制できる。
【0076】
特に、異なる種類の遊技価値の大きさが発行価値以上である場合に、当該遊技価値を対価として基準遊技価値を得ることが可能な構成としたので、発行価値の大きさの分については異なる種類の遊技価値の大きさを対価として基準遊技価値を得ることができず異なる種類の遊技価値の全てを対価とすることができない分、得ることが可能な基準遊技価値の大きさがわかりにくくなり易い。これに対して[1]の構成を適用すれば、異なる種類の遊技価値でどの程度遊技を行うことができるか遊技者が特定しにくくなることを抑制できる。
【0077】
また、仮に異なる種類の遊技価値が発行価値未満であっても対価として基準遊技価値を得ることが可能な場合、価値の換算率の関係等により異なる種類の遊技価値を全て基準遊技価値として使用しきることが難しく、異なる種類の遊技価値が半端分残ってしまうことがある。この場合、半端分については発行価値未満分について識別情報記憶手段を発行するしかなくなってしまう。この点、[1]の発明では、異なる種類の遊技価値が発行価値以上である場合に、基準遊技価値を得るための対価として使用することができるので、上記半端分だけの状態で識別情報記憶手段を発行する必要がなくなる。つまり、発行した識別情報記憶手段には、少なくとも発行価値以上の遊技価値の大きさが記憶されていることになり、記憶している遊技価値の大きさがあまりにも小さく、識別情報記憶手段が遊技に使用されることなく遊技者に破棄されてしまうことを抑制できる。
【0078】
[2]の発明によれば、[1]の発明と同様に、異なる種類の貯蓄遊技価値の大きさを対価として得ることが可能な基準遊技価値の大きさを遊技者に表示するので、異なる種類の貯蓄遊技価値でどの程度遊技を行うことができるか遊技者が特定しにくくなることを抑制できる。
【0079】
特に、異なる種類の貯蓄遊技価値の大きさが付与単位価値以上である場合に、当該貯蓄遊技価値を対価として基準遊技価値を得ることが可能な構成としたので、付与単位価値の大きさの分については異なる種類の貯蓄遊技価値の大きさを対価として基準遊技価値を得ることができず異なる種類の貯蓄遊技価値の全てを対価とすることができない分、得ることが可能な基準遊技価値の大きさがわかりにくくなり易い。これに対して[2]の構成を適用すれば、異なる種類の貯蓄遊技価値でどの程度遊技を行うことができるか遊技者が特定しにくくなることを抑制できる。
【0080】
[3]の発明によれば、使用可能な遊技価値(貯蓄遊技価値)の大きさを合算した状態で遊技者に対して表示する。これにより、どの程度の遊技価値を得ることができ、どの程度遊技を行うことが可能であるか遊技者が特定し易い。また、合算表示する前に、異なる種類の遊技価値を対価として得ることが可能な基準遊技価値の大きさを表示する。これにより、合算表示する前に異なる種類の遊技価値からどの程度の遊技価値の大きさが合算されるかを遊技者が特定し易い。この結果、合算表示した後に対価として使用可能な遊技価値の大きさを遊技者がより特定し易くなる。