(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-139739(P2017-139739A)
(43)【公開日】2017年8月10日
(54)【発明の名称】子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン
(51)【国際特許分類】
H04M 1/00 20060101AFI20170714BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20170714BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20170714BHJP
G08B 25/08 20060101ALI20170714BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20170714BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20170714BHJP
【FI】
H04M1/00 R
G08B25/10 D
G08B25/04 K
G08B25/08 A
G08B21/02
B60R16/02 650A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-221804(P2016-221804)
(22)【出願日】2016年11月14日
(31)【優先権主張番号】62/255,425
(32)【優先日】2015年11月14日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】512023351
【氏名又は名称】チェン、デイビー ジド
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】チェン、デイビー ジド
(72)【発明者】
【氏名】チェン、ベンユ
(72)【発明者】
【氏名】ル、レクン
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
5K127
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086BA22
5C086CA21
5C086DA02
5C086DA08
5C086EA50
5C086FA06
5C086FA18
5C086FA20
5C087AA01
5C087AA10
5C087AA21
5C087AA25
5C087AA37
5C087AA51
5C087BB20
5C087BB76
5C087DD03
5C087DD14
5C087EE06
5C087EE07
5C087EE18
5C087FF02
5C087FF16
5C087FF23
5C087GG40
5C087GG66
5C087GG70
5K127AA31
5K127BA03
5K127CA08
5K127CB02
5K127CB11
5K127CB33
5K127CB37
5K127GB07
5K127GD03
5K127JA06
5K127JA25
(57)【要約】
【課題】子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォンである。
【解決手段】速度計、データ処理センター、タッチスクリーン、マイクロフォン、及びスピーカーを含むスマートフォンと、子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションと、を備える。速度計が車速を測定し、車速データを前記アプリケーションに報告し、車速が第1速度から第2速度に上がると、前記アプリケーションが車内に子供がいるか否かの注意をドライバに発し、車速が第3速度から0まで下がると、前記アプリケーションが車内から子供を連れて出すとの警告をドライバに発するよう、アプリケーションがプログラムされる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォンであって、
速度計、データ処理センター、タッチスクリーン、マイクロフォン、及びスピーカーを含むスマートフォンと、
子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションと、を備え、
前記速度計が車速を測定し、車速データを前記アプリケーションに報告し、車速が第1速度から第2速度に上がると、前記アプリケーションが車内に子供がいるか否かの注意をドライバに発し、車速が第3速度から0まで下がると、前記アプリケーションが車内から子供を連れて出すとの警告をドライバに発する、
ことを特徴とする子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【請求項2】
下記のステップを含む処理を実行させるよう、前記アプリケーションがプログラムされ、
ステップ1、前記速度計が車速を測定し、車速データを前記アプリケーションに報告し、
ステップ2、車速が第1速度から第2速度に上がると、前記アプリケーションが車内に子供がいるか否かの注意を前記データ処理センターに発し、
ステップ3、前記注意を受けると、前記データ処理センターは前記注意を知らせるよう前記タッチスクリーンまたは前記スピーカーに命じ、
ステップ4、ドライバが前記注意に対し「イエス」または「ノー アンサー」を前記マイクロフォンまたは前記タッチスクリーンに回答し、プログラムがステップ1に戻り、処理を進め、ドライバが「ノー」と答えると、車内に子供がいないということで、プログラムが終了し、
ステップ5、車速が第3速度から0まで下がると、前記アプリケーションが車内から子供を連れて出すとの警告を前記データ処理センターに発し、
ステップ6、前記データ処理センターは前記警告を発するよう前記タッチスクリーンまたは前記スピーカーに命じ、
ステップ7、前記警告に対して、ドライバが「イエス」と答えると、前記アプリケーションが終了し、前記警告に対して、アンサーがなければ、ドライバが「イエス」と答えるまで、前記警告を繰り返し、前記警告に対して、ドライバが「延期」と答えると、前記アプリケーションがステップ5に戻り、処理を進める、
ことを特徴とする請求項1に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【請求項3】
第1速度=0マイル/時、第2速度>0マイル/時、第3速度>0マイル/時、である、
ことを特徴とする請求項2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【請求項4】
第1速度=6マイル/時で、第2速度=8マイル/時で、第3速度=5マイル/時、である、
ことを特徴とする請求項2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【請求項5】
前記注意または前記警告は、文語、音声、閃光、振動またはこれらの組み合わせである、
ことを特徴とする請求項2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【請求項6】
警告を20回繰り返してもドライバからアンサーがなければ、子供の親戚の他のスマートフォンに警告を自動的に送る、
ことを特徴とする請求項2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【請求項7】
警告を40回繰り返してもドライバからアンサーがなければ、前記スマートフォンが緊急通報電話911に警告を自動的に送る、
ことを特徴とする請求項2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子通信分野に属する。特に、本発明は電子警報装置の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
施錠された車内に子供を一人で放置するのは、特に夏期や冬期において危険である。高温の(又は凍えるような)車内で熱中症や低体温症又は窒息によって多くの子供が死亡したことで、多くの家族が悲劇にみまわれた。これらの悲劇の多くは、子供を持つ親やドライバの行為によって故意になされたものではなく、彼らの不注意や忘れっぽさによるものである。時として、親は子供を買い物に連れて行き、子供が車内で寝てしまうと、多くの家事が残されている忙しい親は急いで買い物に走り、車内で寝ている子供のことを忘れてしまう。親は車を施錠し、その結果、大変な不幸が起こる。施錠され猛烈に暑い車内で子供が窒息して死亡してしまうのである。親は自分の行為に対する法的責任を負わなければならない。時として、このような親たちは子供を失うだけでなく自分の家族を崩壊してしまう。
【0003】
人々は、子供が車内に残されるのを防止するためのドライバアラームを望んでいる。ドライバアラームは、親/ドライバが車を離れる際に子供が車内にいることを自動的に知らせるので、このような悲劇を回避できる。従って、子供が車内に閉じ込められるのを防止するためのドライバアラームは非常に重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の発明は以前から存在するが市場には出回っていない。その主な理由は、これらの発明は複雑で、特に設置が面倒で一般人が導入できないからである。
【0005】
このような理由から、子供が車内に残されるのを防止するための方法及びこれに係る機器であって、使用が容易で信頼性を有するものを発明することが重要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォンであって、
速度計、データ処理センター、タッチスクリーン、マイクロフォン、及びスピーカーを含むスマートフォンと、
子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーション(以下、アプリケーションと称する。)と、を備え、
前記速度計が車速を測定し、速度データを前記アプリケーションに報告し、車速が第1速度から第2速度に上がると、前記アプリケーションが車内に子供がいるか否かの注意をドライバに発し、車速が第3速度から0まで下がると、前記アプリケーションが車内から子供を連れて出すとの警告をドライバに発する。
【0007】
より具体的に、下記のステップを含む処理を実行させるよう、アプリケーションがプログラムされ、
ステップ1、前記速度計が車速を測定し、速度データを前記アプリケーションに報告し、
ステップ2、車速が第1速度から第2速度に上がると、前記アプリケーションが車内に子供がいるか否かの注意を前記データ処理センターに発し、
ステップ3、前記注意を受けると、前記データ処理センターは前記注意を知らせるよう前記タッチスクリーンまたは前記スピーカーに命じ、
ステップ4、ドライバが「イエス」または「ノー アンサー」を前記マイクロフォンまたは前記タッチスクリーンからの前記注意に対し前記データ処理センターへ回答し、もし「イエス」ならばプログラムがステップ1に戻り、処理を進め、ドライバが「ノー」と答えると、車内に子供がいないということで、プログラムが終了し、
ステップ5、車速が第3速度から0まで下がったことを前記アプリケーションが検知すると、前記アプリケーションが車内から子供を連れて出すとの警告を前記データ処理センターに発し、
ステップ6、前記データ処理センターは警告を発するよう前記タッチスクリーンまたは前記スピーカーに命じ、
ステップ7、ドライバが「イエス」と前記警告に答えると、前記アプリケーションが終了し、前記警告に対して、アンサーがなければ、ドライバが「イエス」と答えるまで、警告を繰り返し、前記警告に対して、ドライバが「延期」と答えると、前記アプリケーションがステップ5に戻り、処理を進め、
ステップ8、警告を20回より多く繰り返してもアンサーがなければ、前記スマートフォンが、子供の親戚のスマートフォンまたは緊急通報電話911に警告を自動的に送る。
【0008】
子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォンは、子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションをダウンロードした任意のスマートフォンで実現できる。コストが安く、使い方も非常に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォンの構造を示す略図である。
【
図2】子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションの工作図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示すように、子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォンは、一般のスマートフォンと子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションとを含む。スマートフォンは、速度計1、データ処理センター3、タッチスクリーン4、マイクロフォン5、スピーカー6および子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーション2を含む。タッチスクリーン4は画像を表示することができ、スマートフォンへデータを入力するためのキーボードにも用いられる。
【0011】
図2に示すように、ドライバが子供の車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォンを持って車を運転すると、アプリケーション2が起動され、処理を開始する。
【0012】
ステップ1において、速度計1は車速を測定し、速度データをアプリケーション2に報告する。
【0013】
ステップ2において、車速が第1速度から第2速度に上がると、アプリケーション2が車内に子供がいるか否かの注意をデータ処理センター3に発する。この注意は一回だけ送られる。ドライバはこの注意の内容を予め設定でき、第1速度と第2速度をも設定できる。一つの実施例において、第1速度が0マイル/時で、第2速度が0マイル/時より速い。他の実施例において、第1速度が6マイル/時で、第2速度が8マイル/時である。
【0014】
ステップ3において、前記の注意を受けると、データ処理センター3は注意を知らせるようタッチスクリーン4またはスピーカー6に命じる。ドライバの設定に従って、文語、音声、閃光、振動またはこれらの組み合わせで注意を知らせることができる。
【0015】
ステップ4において、この注意に対して、ドライバが「イエス」または「ノー アンサー」をマイクロフォン5またはタッチスクリーン4に回答し、プログラムがステップ1に戻り、処理を進める。この注意に対して、ドライバが「イエス」と答えると、車内に子供がいるということである。この注意に対して、「ノー アンサー」はドライバが注意を聞かなかったということである。ドライバが「ノー」と答えると、プログラムが終了し、車内に子供がいないということである。
【0016】
ステップ5において、車速が第3速度から0まで下がったことをアプリケーション2が検知すると、アプリケーション2が車内から子供を連れて出すとの警告をデータ処理センター3に発する。ドライバは第3速度を予め設定できる。一つの実施例において、第3速度は0マイル/時より速い。他の実施例において、第3速度は5マイル/時である。ドライバはこの警告の内容を予め設定できる。車速が第3速度から0まで下がるのは、車が赤信号で止められるか、車が目的地に到着するかということである。
【0017】
ステップ6において、データ処理センター3は警告を発するようタッチスクリーン4またはスピーカー6に命じる。ドライバの設定に従って、文語、音声、閃光、振動またはこれらの組み合わせで警告を発することができる。
【0018】
ステップ7において、ドライバが警告に対して「イエス」と答えると、アプリケーション2が終了する。この警告に対して、アンサーがなければ、「イエス」と答えるまで、警告を繰り返す。この警告に対して、ドライバが「延期」と答えると、アプリケーション2がステップ5に戻り、処理を進める。この警告に対して、ドライバが「イエス」と答えると、ドライバが警告を受け止め、車内から子供を連れて出すということである。警告に対して「ノー アンサー」はドライバが警告を聞かなかったということである。ドライバの「延期」回答は、例えば赤信号で車が一時止められるということである。
【0019】
ステップ8において、警告を20回繰り返してもドライバからアンサーがなければ、このスマートフォンは子供の親戚の他のスマートフォンに警告を自動的に送る。警告を40回繰り返してもドライバからアンサーがなければ、このスマートフォンは緊急通報電話911に警告を自動的に送る。
【0020】
(付記)
(付記1)
子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォンであって、
速度計、データ処理センター、タッチスクリーン、マイクロフォン、及びスピーカーを含むスマートフォンと、
子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションと、を備え、
前記速度計が車速を測定し、車速データを前記アプリケーションに報告し、車速が第1速度から第2速度に上がると、前記アプリケーションが車内に子供がいるか否かの注意をドライバに発し、車速が第3速度から0まで下がると、前記アプリケーションが車内から子供を連れて出すとの警告をドライバに発する、
ことを特徴とする子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【0021】
(付記2)
下記のステップを含む処理を実行させるよう、前記アプリケーションがプログラムされ、
ステップ1、前記速度計が車速を測定し、車速データを前記アプリケーションに報告し、
ステップ2、車速が第1速度から第2速度に上がると、前記アプリケーションが車内に子供がいるか否かの注意を前記データ処理センターに発し、
ステップ3、前記注意を受けると、前記データ処理センターは前記注意を知らせるよう前記タッチスクリーンまたは前記スピーカーに命じ、
ステップ4、ドライバが前記注意に対し「イエス」または「ノー アンサー」を前記マイクロフォンまたは前記タッチスクリーンに回答し、プログラムがステップ1に戻り、処理を進め、ドライバが「ノー」と答えると、車内に子供がいないということで、プログラムが終了し、
ステップ5、車速が第3速度から0まで下がると、前記アプリケーションが車内から子供を連れて出すとの警告を前記データ処理センターに発し、
ステップ6、前記データ処理センターは前記警告を発するよう前記タッチスクリーンまたは前記スピーカーに命じ、
ステップ7、前記警告に対して、ドライバが「イエス」と答えると、前記アプリケーションが終了し、前記警告に対して、アンサーがなければ、ドライバが「イエス」と答えるまで、前記警告を繰り返し、前記警告に対して、ドライバが「延期」と答えると、前記アプリケーションがステップ5に戻り、処理を進める、
ことを特徴とする付記1に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【0022】
(付記3)
第1速度=0マイル/時、第2速度>0マイル/時、第3速度>0マイル/時、である、
ことを特徴とする付記2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【0023】
(付記4)
第1速度=6マイル/時で、第2速度=8マイル/時で、第3速度=5マイル/時、である、
ことを特徴とする付記2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【0024】
(付記5)
前記注意または前記警告は、文語、音声、閃光、振動またはこれらの組み合わせである、
ことを特徴とする付記2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【0025】
(付記6)
警告を20回繰り返してもドライバからアンサーがなければ、子供の親戚の他のスマートフォンに警告を自動的に送る、
ことを特徴とする付記2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【0026】
(付記7)
警告を40回繰り返してもドライバからアンサーがなければ、前記スマートフォンが緊急通報電話911に警告を自動的に送る、
ことを特徴とする付記2に記載の子供が車内に残されるのを防止するためのアプリケーションを搭載したスマートフォン。
【外国語明細書】