【解決手段】本発明のボイラは、ボイラ本体11と、ボイラ本体11に空気を供給する送風機12と、送風機12の回転数を制御するインバータ13と、インバータ13に電力を供給する電源14と、インバータ13の出力を制御すると共に電源14の瞬時電圧低下を検知する制御部15と、電源14の瞬時電圧低下が生じた場合に制御部15に電力を供給するバックアップ電源16と、を備える。制御部15は、電源14の瞬時電圧低下を検知したとき、送風機12をフリーラン状態とし、電源14瞬時電圧低下から復帰した後に送風機12の回転数を上げる。
前記制御部は、前記インバータの前記動作不可信号を検知してから所定の時間が経過した後、前記インバータの出力を制御することによって前記送風機の回転数を上げる、請求項4に記載のボイラ。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
【0015】
(実施の形態1)
[全体構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係るボイラ10Aの全体構成図である。
図1では、実施の形態1に係るボイラ10Aと後述する実施の形態2のボイラ10Bとが同じ構成を有するため、これらをまとめて符号「10」として示している。また、
図1において、破線は電気的配線を示し、実線は空気供給ラインを示す。なお、本明細書において、「ライン」とは、流路、経路、管路などの総称である。
【0016】
図1に示すように、ボイラ10Aは、ボイラ本体11、送風機12、インバータ13、電源14、制御部15、及びバックアップ電源16を備える。
【0017】
ボイラ本体11は、燃焼を行うことにより缶体内の水を加熱して蒸気を発生させる設備である。具体的には、ボイラ本体11内に供給された燃料がバーナーにより燃焼される。この燃焼により発生した燃焼ガスが、缶体内部の水を加熱し、蒸気を発生させている。
【0018】
送風機12は、空気供給ラインを介してボイラ本体11に燃焼用空気を供給する。送風機12は、モータを駆動させることにより、モータに接続された羽根車(ファン)を回転させて燃焼用空気をボイラ本体11に供給している。送風機12のモータの回転数は、インバータ13の出力によって制御される。
【0019】
インバータ13は、送風機12と電気的に接続されており、送風機12のモータの回転数を制御している。インバータ13は、送風機12のモータの回転数を制御することによって、送風機12からボイラ本体11へ供給する空気の供給量を制御している。インバータ13は、内部にコンデンサを有している。コンデンサには、電荷が蓄えられている。そのため、インバータ13は、電源14からの電力の供給が減少又は停止しても、コンデンサの電荷を使用して、一定時間動作可能である。即ち、電源14の瞬時電圧低下が生じても、インバータ13は、コンデンサの電荷を使用して、送風機12を一定時間駆動させることができる。
【0020】
電源14は、インバータ13と電気的に接続されており、インバータ13に電力を供給している。電源14は、例えば、AC200Vの電源である。また、電源14は、バックアップ電源16を介して制御部15に電気的に接続されており、制御部15に電力を供給している。
【0021】
制御部15は、インバータ13とバックアップ電源16とに電気的に接続されている。制御部15は、インバータ13の出力(周波数)を制御している。また、制御部15は、電源14の瞬時電圧低下時にバックアップ電源16から電力を供給される。実施の形態1において、制御部15は、電源14の瞬時電圧低下を検知する検知手段を有している。検知手段は、電源14の電圧が所定の閾値より小さくなったときに、瞬時電圧低下を検知している。例えば、検知手段は、電源14の電圧がAC140Vより小さくなったときに瞬時電圧低下を検知している。また、検知手段は、電圧低下後、電源14の電圧がAC140V以上になったことを検知することによって、電源14の電圧が復帰したことを検知している。
【0022】
バックアップ電源16は、電源14の瞬時電圧低下時に制御部15に電力を供給する。
【0023】
なお、本明細書において、電源14の「瞬時電圧低下」とは、所定の時間以下の電圧低下を意味する。実施の形態1では、0.2秒以下の期間で電源14の電圧がAC140Vより小さくなる電圧低下を意味する。
【0024】
[瞬時電圧低下時の制御]
瞬時電圧低下時におけるボイラ10Aの制御について、
図2を用いて説明する。
図2は、ボイラ10Aの制御のタイミングチャートの一例を示す。
【0025】
図2に示すように、制御部15は、電源14の瞬時電圧低下を検知する。具体的には、制御部15の検知手段によって、電源14の電圧がAC140Vより小さくなったことを検知する。
【0026】
制御部15の検知手段により電源14の瞬時電圧低下を検知すると、制御部15は、インバータ13を制御し、送風機12をフリーラン状態にしている。フリーラン状態とは、送風機12のモータとインバータ13とを同期せずに、送風機12のファンを自由に回転させている状態を意味する。フリーラン状態においては、インバータ13と同期させていないため、即ち、インバータ13からの電力供給がないため、インバータ13のコンデンサに蓄えられている電荷の消費を低減することができる。このように、制御部15は、瞬時電圧低下が生じた場合、送風機12をフリーラン状態にすることにより、インバータ13のコンデンサの電荷の消費を抑えつつ、送風機12からボイラ本体11へ燃焼用空気を継続して送風することができる。なお、フリーラン状態において、送風機12のモータの回転数は、時間の経過と共に下がっていく。
【0027】
また、制御部15は、瞬時電圧低下を検知すると、インバータ13への指示を所定の指示周波数に設定している。所定の指示周波数とは、フリーランから復帰するときの送風機12のモータの回転数、即ち減速した回転数に対応する周波数である。実施の形態1において、所定の指示周波数は、例えば、瞬時電圧低下が生じる前の燃焼時における周波数に対して60%に設定されている。これにより、送風機12のフリーランから復帰後、送風機12のモータの回転数とインバータ13の周波数とを同期する動作を短い時間で行うことができる。
【0028】
制御部15は、電源14の電圧復帰から所定の時間T経過した後に、インバータ13の出力を制御することによって送風機12の回転数を所定の指示周波数から増加させている(上げている)。「電源14の電圧復帰」とは、電源14の瞬時電圧低下から復帰することを意味し、実施の形態1では電源14の電圧がAC140V以上になることを意味している。所定の時間Tは、電源14の電圧復帰後に送風機12のフリーランを継続するフリーラン時間Ta、フリーランから復帰後に送風機12のモータの回転数とインバータ13の周波数とを同期させるモータ同期時間Tb、及びモータ同期後に送風機12の送風量を安定させる風量安定化時間Tcを含む。実施の形態1において、所定の時間Tは、例えば、2秒以上であって、好ましくは、約2〜10秒である。
【0029】
フリーラン時間Taにおいては、フリーランにより送風機12のモータの回転数をインバータ13の待機周波数近傍にまで減速させている。「待機周波数」は、ボイラ10Aの仕様に応じて所望の燃焼量に対応するように設定されるインバータ13の周波数である。即ち、待機周波数とは、ボイラ10Aの仕様に応じて最大燃焼状態における燃焼量よりも小さい燃焼量に対応するように設定されたインバータ13の周波数である。例として、ボイラ10Aが燃焼量を段階的に制御する段階値制御ボイラである場合について説明する。複数の燃焼状態を有する段階値制御ボイラでは、待機周波数は、2番目に大きい燃焼量に対応するように設定される。例えば、1番目に大きい燃焼量(最大燃焼量)を100%とした場合、4段階の燃焼状態を有する(又は4位置制御の)段階値制御ボイラでは、待機周波数は、40%以上60%以下の燃焼量に対応するように設定されたインバータ13の周波数である。3段階の燃焼状態を有する(又は3位置制御の)段階値制御ボイラでは、待機周波数は、20%以上60%以下の燃焼量に対応するように設定されたインバータ13の周波数である。また、別の例として、ボイラ10Aが、燃焼量を連続的に制御する比例制御ボイラの場合について説明する。比例制御ボイラでは、待機周波数は、最大燃焼状態における燃焼量(100%)に対して50%以上70以下の燃焼量に対応するように設定される。なお、待機周波数近傍とは、待機周波数±20%の範囲を含む。
【0030】
実施の形態1において、待機周波数は、インバータ13の所定の指示周波数と同じ値、即ち、瞬時電圧低下が生じる前の燃焼時のインバータ13の周波数に対して60%に設定されている。したがって、フリーラン時間Taは、送風機12のモータの回転数が60%近傍まで減速されるように設定されている。フリーラン時間Taは、例えば、2〜5秒に設定されている。
【0031】
また、電源14の瞬時電圧低下から復帰した後、インバータ13が動作可能となるまでに時間がかかる。そのため、フリーラン時間Taにおいては、インバータ13が動作可能となるまで、電源14の電圧復帰後も送風機12のフリーランを継続している。また、フリーラン時間Taでは、送風機12のフリーランを継続することによって、インバータ13のコンデンサに蓄えられた電荷の消費を抑えつつ、ボイラ本体11へ燃焼用空気を供給し続けることができる。
【0032】
モータ同期時間Tbにおいては、インバータ13から所定の指示周波数の出力を行い(開始し)、送風機12のモータの回転数とインバータ13の周波数を同期している。モータ同期時間Tbにおいて、送風機12のモータの回転数とインバータ13の周波数を同期することにより、インバータ13によって送風機12のモータの回転数を制御することができるようになる。
【0033】
実施の形態1において、前述したように、制御部15は、瞬時電圧低下を検知すると、インバータ13への指示を所定の指示周波数、即ち60%に設定している。また、フリーランから復帰するときの送風機12のモータの回転数は、待機周波数近傍、即ち60%近傍まで減速されている。このため、モータ同期時間Tbの開始時において、送風機12のモータの回転数は、インバータ13の所定の指示周波数にできるだけ近い値になっている。これにより、送風機12のモータの回転数とインバータ13の周波数を短い時間で同期することができる。モータ同期時間Tbは、例えば、0〜3秒に設定されている。
【0034】
風量安定化時間Tcは、モータ同期後に、送風機12の送風量が安定するまで待機する期間である。風量安定化時間Tcにおいては、送風機12の送風量が安定するまで、インバータ13の出力を60%に維持して送風機12のモータに接続されたファンを回転させている。風量安定化時間Tcは、例えば、0〜2秒である。
【0035】
制御部15は、前述した所定の時間T経過後に、インバータ13の出力を制御し、送風機12のモータの回転数を加速している。具体的には、制御部15は、インバータ13の出力を上げ、送風機12のモータの回転数を上げている。即ち、制御部15は、インバータ13の出力を所定の周波数から瞬時電圧低下前の値に戻し、送風機12のモータの回転数を瞬時電圧低下前の値に戻している。
【0036】
なお、制御部15は、0.2秒より長い期間、電圧低下が生じている場合、瞬時電圧低下時の制御を停止する。即ち、電源14の電圧がAC140Vより小さくなっている期間が0.2秒より長い場合、制御部15は、電源14の停電が生じていると判断し、ボイラ本体11の燃焼を停止する。制御部15は、電圧低下が生じている時間を計測する計測手段を備えていてもよい。計測手段は、電圧低下が生じて復帰するまでの時間を計測する。これにより、瞬時電圧低下の判断を容易に行うことができる。
【0037】
[効果]
実施の形態1に係るボイラ10Aによれば、以下の効果が得られる。
【0038】
ボイラ10Aにおいては、瞬時電圧低下が発生した場合、インバータ13を制御し、送風機12をフリーラン状態にしている。このため、ボイラ10Aにおいては、瞬時電圧低下が生じた場合でも、送風機12からボイラ本体11へ燃焼用空気を供給し続けることができる。また、送風機12をフリーラン状態にすることによって、インバータ13のコンデンサに蓄えられた電荷の消費を抑えることができる。このため、ボイラ10Aにおいては、電源14の瞬時電圧低下が生じた場合でも、送風機12を駆動し続け、電源14の瞬時電圧低下から復帰後にインバータ13を制御し、送風機12のモータの回転数を上げることができる。このように、ボイラ10においては、瞬時電圧低下が発生した場合でも、送風機12を停止させずに駆動し続けることによって、ボイラ本体11において燃焼を継続することができる。
【0039】
制御部15は、電源14の電圧が所定の閾値、即ち実施の形態1においてはAC140Vより小さくなったときに、瞬時電圧低下を検知する検知手段を備えている。このように、制御部15は、実際の電圧の変化を検知することにより、瞬時電圧低下をより正確に検知することができる。
【0040】
制御部15は、電源14の電圧復帰から所定の時間T経過後に、送風機12のモータの回転数を上げている。この所定の時間Tの間に、送風機12をフリーラン状態にし、フリーラン状態から復帰後に送風機12のモータの回転数とインバータ13の出力(周波数)とを同期させることができ、更に、送風量を安定化させることができる。このような構成により、ボイラ10Aにおいては、所定の時間T経過後に、送風機12のモータの回転数をスムーズに上げることができる。即ち、ボイラ10Aにおいては、瞬時電圧低下から復帰した後、瞬時電圧低下が生じる前の燃焼状態にスムーズに戻すことができる。
【0041】
制御部15は、瞬時電圧低下が生じたとき、インバータ13への指示を所定の指示周波数に設定している。また、フリーラン時間Taは、送風機12のフリーランにより待機周波数近傍に減速する時間に設定されている。また、所定の指示周波数は、待機周波数と同じ値に設定されている。このような構成により、送風機12のモータの回転数とインバータ13の周波数を短時間で同期することができる。
【0042】
なお、実施の形態1において、瞬時電圧低下について、0.2秒以下の期間で電源14の電圧がAC140Vより小さくなる電圧低下であると定義したが、これに限定されない。瞬時電圧低下の定義は、ボイラ10Aの設備環境又は電源14の仕様等に応じて、電圧の大きさ、電圧低下の期間等を変更してもよい。
【0043】
実施の形態1において、瞬時電圧低下が発生したとき、制御部15は、インバータ13への指示を所定の指示周波数として60%に設定する例について説明したが、これに限定されない。この所定の指示周波数は、送風機12のフリーラン復帰後のモータの回転数に近い周波数であればよく、ボイラ10Aの運転状況等に応じて変更してもよい。
【0044】
実施の形態1において、所定の時間Tは、フリーラン時間Ta、モータ同期時間Tb、及び風量安定化時間Tcを含む例を説明したが、これに限定されない。例えば、所定の時間Tは、風量安定化時間Tcを含まず、フリーラン時間Ta及びモータ同期時間Tbを含む時間としてもよい。これにより、所定の時間Tを短くすることができるため、より速く送風機12の回転数を上げることができる。即ち、ボイラ本体11の燃焼を、瞬時電圧低下前の燃焼状態により速く戻すことができる。
【0045】
実施の形態1において、フリーラン時間Ta、モータ同期時間Tb、及び風量安定化時間Tcは、それぞれ例示の時間を示しており、これらの時間に限定されない。これらの時間は、ボイラの仕様、運転状況等に応じて変更してもよい。
【0046】
実施の形態1において、インバータ13は、瞬時電圧低下が生じたときに、制御部15によって所定の指示周波数に設定される例について説明したが、これに限定されない。例えば、制御部15は、フリーラン時間Taの間に、インバータ13への指示を所定の指示周波数に設定してもよい。
【0047】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係るボイラについて、
図3を参照して説明する。
【0048】
図3は、実施の形態2に係るボイラ10Bの制御のタイミングチャートの一例を示す。実施の形態2において、実施の形態1と同一又は同等の構成については同じ符号を付して説明する。また、実施の形態2では、実施の形態1と重複する記載は省略する。
【0049】
実施の形態2では、瞬時電圧低下の検知をインバータ13からの動作不可信号の検知により行うことによって、インバータ13のコンデンサに蓄えられた電荷を消費するまで送風機12の回転数を維持する点が、実施の形態1と異なる。
【0050】
実施の形態2では、インバータ13は、コンデンサに蓄えられた電荷を消費した場合に動作不可信号を出力する。「動作不可信号」とは、インバータ13のコンデンサに蓄えられた電荷を消費し、インバータ13が動作できなくなったことを示す信号である。インバータ13は、電力不足で動作できなくなっている間、動作不可信号を出力し続ける。また、インバータ13は、電源14からの電力供給が回復し、動作できるようになったときに、動作不可信号の出力を停止する。
【0051】
前述したように、インバータ13は、電源14の瞬時電圧低下によりインバータ13への供給電力が低下しても、コンデンサに蓄えられた電荷を使用して、一定時間動作することができる。実施の形態2では、インバータ13は、電源14の瞬時電圧低下により供給電力が低下した場合、コンデンサに蓄えられた電荷を使用して、約0.1秒の間、送風機12の回転数を維持することができる。
【0052】
[瞬時電圧低下時の制御]
図3に示すように、電源14の瞬時電圧低下が生じた場合、インバータ13のコンデンサに蓄えられた電荷を使用して、瞬時電圧低下前の送風機12のモータの回転数を維持した状態で一定時間(例えば、約0.1秒)駆動する。インバータ13は、コンデンサの電荷を消費して動作できなくなったときに、動作不可信号を出力する。動作不可信号は、インバータ13が動作できない状態が続いている間、出力され続ける。実施の形態2では、瞬時電圧低下が生じた場合、インバータ13は、約1秒の間、動作不可信号を出力し続ける。
【0053】
制御部15は、インバータ13から出力された動作不可信号を検知する。制御部15は、動作不可信号を検知すると、送風機12をフリーラン状態にし、フリーラン時間Tdに移行する。また、制御部15は、動作不可信号を検知すると、インバータ13への指示を所定の指示周波数に設定する。実施の形態2では、所定の指示周波数は、実施の形態1と同様に、電源14の瞬時電圧低下の前の燃焼時における周波数に対して60%とする。
【0054】
実施の形態2では、フリーラン時間Tdは、制御部15が動作不可信号を検知してから所定の時間経過後に終了する。言い換えると、フリーラン時間Tdは、制御部15が動作不可信号を検知したときから始まり、インバータ3からの動作不可信号を検知しなくなり、且つモータの回転数が所定の回転数近傍(例えば、60%)に達するまで継続する。なお、フリーラン時間Tdは、モータの仕様などに応じて設定される。実施の形態2では、フリーラン時間Tdは、例えば、2〜5秒に設定されている。
【0055】
実施の形態2では、モータ同期時間Tb及び風量安定化時間Tcの動作は、実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
【0056】
制御部15は、フリーラン時間Tdにおいて送風機12のフリーラン動作、モータ同期時間Tbにおいてモータ同期、及び風量安定化時間Tcにおいて風量安定化の動作を終えた後、インバータ13の周波数を所定の指示周波数から増加させて(上げて)、送風機12のモータの回転数を上げている。
【0057】
[効果]
実施の形態2に係るボイラ10Bによれば、以下の効果が得られる。
【0058】
ボイラ10Bにおいては、瞬時電圧低下の検知をインバータ13の動作不可信号の検知により行っている。このような構成により、瞬時電圧低下が生じた場合でも、インバータ13のコンデンサに蓄えられた電荷を消費するまで送風機12の回転数を維持することができる。即ち、ボイラ10Bにおいては、瞬時電圧低下が生じた場合でも、送風機12からボイラ本体11への燃焼用空気の供給量を一定時間維持することができる。その結果、ボイラ10Bにおいては、瞬時電圧低下が生じた場合、実施の形態1と比べて燃焼効率の低減を抑えつつ、燃焼を継続することができる。
【0059】
なお、実施の形態2において、制御部15は、動作不可信号を検知してから所定の時間経過した後、インバータ13の出力を制御して、送風機12のモータの回転数を上げる例について説明したが、制御部15は、動作不可信号を検知しなくなった後、インバータ13の出力を制御して、送風機12のモータの回転数を上げてもよい。このような構成により、インバータ13の動作状況に応じて送風機12の動作を制御することができる。そのため、ボイラ10Bにおいては、実施の形態1に比べて、より短い時間で瞬時電圧低下前の燃焼状態に戻すことができる。
【0060】
本発明をある程度の詳細さをもって実施の形態において説明したが、実施の形態の開示内容は構成の細部において変化してしかるべきものであり、実施の形態における要素の組合せや順序の変化は請求された本発明の範囲及び思想を逸脱することなく実現し得るものである。