(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-142771(P2017-142771A)
(43)【公開日】2017年8月17日
(54)【発明の名称】企業のブループリントを生成するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20120101AFI20170721BHJP
【FI】
G06Q10/06 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-179817(P2016-179817)
(22)【出願日】2016年9月14日
(31)【優先権主張番号】201621004796
(32)【優先日】2016年2月10日
(33)【優先権主張国】IN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.UNIX
2.Linux
3.ETHERNET
(71)【出願人】
【識別番号】510337621
【氏名又は名称】タタ コンサルタンシー サービシズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TATA Consultancy Services Limited
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ジャーダヴ,サチン サダーシヴ
(72)【発明者】
【氏名】ナトゥー,マイトレーヤ
(72)【発明者】
【氏名】サダファル,ヴァイシャリ パイタンカー
(72)【発明者】
【氏名】クルカーニ,ヴァイシャリ シャシャンク
(72)【発明者】
【氏名】ヴィン,ハリック マヤンク
(72)【発明者】
【氏名】ケルカル,ラフル ラメシュ
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】企業のブループリントを生成するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】企業のブループリントを生成するシステム及び方法が提供される。システムは、企業に関する情報をデータソースから取得し、情報からエンティティを抽出し、エンティティにわたる関係を識別し、予め定義されるルールに基づいて、データソースから受信される情報に対して競合解決チェックを実行し、情報内の1つ又は複数の欠落リンクを識別する。システムは更に、競合解決チェック及び欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、情報に対して完全性スコアを計算し、企業に対する情報及び1つ又は複数のエンティティのブループリントを生成する。真正データソースは、割り当てられた重み並びに情報内のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与のうちの少なくとも一方に基づいて、データソースから識別される。完全性スコアは、情報内のソースのインスタンス及び寄与に基づいて計算される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
企業に関する情報を1つ又は複数のデータソースから取得する工程と、
前記情報から1つ又は複数のエンティティを抽出し、前記1つ又は複数のエンティティにわたる関係を識別する工程と、
1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記情報に対して競合解決チェックを実行する工程と、
前記情報内の1つ又は複数の欠落リンクを識別する工程と、
前記競合解決チェック及び前記1つ又は複数の欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、前記情報に対する完全性スコアを計算する工程と、
前記企業に対する前記情報及び前記1つ又は複数のエンティティのブループリントを生成する工程と
を含む、プロセッサ実施方法。
【請求項2】
1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記情報に対して競合解決チェックを実行する工程は、
前記情報に基づいて重みを計算し、前記重みを前記1つ又は複数のデータソースに割り当てる工程と、
前記重みに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別する工程と
を含む、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項3】
前記重みに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別する工程は、前記1つ又は複数の真正データソースを取得するための、前記情報内の前記1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び前記情報内の前記1つ又は複数のデータソースによる寄与のうちの少なくとも一方を識別する工程を含む、請求項2に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項4】
前記情報に対する前記完全性スコアは、前記情報内の前記1つ又は複数のデータソースの前記1つ又は複数のインスタンス及び寄与に基づく、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項5】
フィードバックレポートを生成して、前記フィードバックレポートを前記1つ又は複数のデータソースに通信する工程を更に含み、前記フィードバックレポートは、前記情報に対して計算される前記完全性スコア、前記1つ又は複数のエンティティにわたる関係、前記1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与のうちの少なくとも1つに基づく、請求項4に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項6】
1組のデータソースから受信される後続情報に基づいて、前記ブループリントを更新する工程を更に含み、前記1組のデータソースは、前記1つ又は複数のデータソースの少なくとも部分を含む、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項7】
前記情報に対して競合解決チェックを実行する工程は、前記情報及び前記1つ又は複数のエンティティに関連付けられた1つ又は複数の属性を識別する工程を含む、請求項1に記載のプロセッサ実施方法。
【請求項8】
プロセッサ実施システムであって、
命令を記憶するメモリと、
通信ネットワークインターフェースと、
前記メモリに結合される1つ又は複数のハードウェアプロセッサと
を含み、
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記命令により、
企業に関する情報を1つ又は複数のデータソースから取得することと、
前記情報から1つ又は複数のエンティティを抽出し、前記1つ又は複数のエンティティにわたる関係を識別することと、
1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記情報に対して競合解決チェックを実行することと、
前記情報内の1つ又は複数の欠落リンクを識別することと、
前記競合解決チェック及び前記1つ又は複数の欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、前記情報に対して完全性スコアを計算することと、
前記企業に対する前記情報及び前記1つ又は複数のエンティティのブループリントを生成することと
を実行するように構成される、プロセッサ実施システム。
【請求項9】
前記競合解決チェックは、
前記情報に基づいて重みを計算し、前記重みを前記1つ又は複数のデータソースに割り当てることと、
前記重みに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別することと
によって実行される、請求項8に記載のプロセッサ実施システム。
【請求項10】
前記1つ又は複数の真正データソースは、前記1つ又は複数の真正データソースを取得するための、前記情報内の前記1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び前記情報内の前記1つ又は複数のデータソースによる寄与のうちの少なくとも一方を識別することによって識別される、請求項9に記載のプロセッサ実施システム。
【請求項11】
前記情報に対する前記完全性スコアは、前記情報内の前記1つ又は複数のデータソースの前記1つ又は複数のインスタンス及び寄与に基づく、請求項10に記載のプロセッサ実施システム。
【請求項12】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記命令により、フィードバックレポートを生成して、前記フィードバックレポートを前記1つ又は複数のデータソースに通信するように更に構成され、前記フィードバックレポートは、前記情報に対して計算される前記完全性スコア、前記1つ又は複数のエンティティにわたる関係、前記1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与のうちの少なくとも1つに基づく、請求項8に記載のプロセッサ実施システム。
【請求項13】
前記1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、前記命令により、1組のデータソースから受信される後続情報に基づいて、前記ブループリントを更新するように更に構成され、前記1組のデータソースは、前記1つ又は複数のデータソースの少なくとも部分を含む、請求項8に記載のプロセッサ実施システム。
【請求項14】
1つ又は複数の命令を含む1つ又は複数の非一時的機械可読情報記憶媒体であって、前記命令は、1つ又は複数のハードウェアプロセッサによって実行されると、
企業に関する情報を1つ又は複数のデータソースから取得することと、
前記情報から1つ又は複数のエンティティを抽出し、前記1つ又は複数のエンティティにわたる関係を識別する工程と、
1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記情報に対して競合解決チェックを実行する工程と、
前記情報内の1つ又は複数の欠落リンクを識別する工程と、
前記競合解決チェック及び前記1つ又は複数の欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、前記情報に対して完全性スコアを計算する工程と、
前記企業に対する前記情報及び前記1つ又は複数のエンティティのブループリントを生成する工程と
を実行させる、1つ又は複数の非一時的機械可読情報記憶媒体。
【請求項15】
1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから受信される前記情報に対して競合解決チェックを実行する工程は、
前記情報に基づいて重みを計算し、前記重みを前記1つ又は複数のデータソースに割り当てる工程と、
前記重みに基づいて、前記1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別する工程と
を含む、請求項14に記載の1つ又は複数の非一時的機械可読情報記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願及び優先権の相互参照
[0001] 本特許出願は、2016年2月10日に出願された印国特許出願第201621004796号の優先権を主張するものであり、この特許出願は参照により本明細書に援用される。
【0002】
[0002] 本明細書の実施形態は、一般にはブループリント生成システムに関し、より詳細には、企業のブループリントを生成するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003] 大半の組織は、様々な問題に起因して、完全な企業単位の正確な構成データベースを構築することに難しさを見出している。そのような組織が直面する主な問題の1つは、情報が多数の多様なデータソースに点在している状況に関係する。データは、発見ツール、モニタリングツール、又は手作業で維持されるデータシートから収集される。そのような情報は、データソースから得られ、不完全であり得、システム構成要素及び依存性の部分情報を含み得る。異なるデータソースは往々にして、依存性又は構成要素属性について競合する情報を含む。さらに、システムは、システム構成要素の追加、削除及びアップグレードに伴い変化し続け、それにより、構成データベースを最新に保つことに幾つかの問題を呈する。これは、非効率的なリソース利用に繋がる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004] 以下に、実施形態の基本的な理解を提供するために、本開示の幾つかの実施形態の簡便な概要を提示する。この概要は、実施形態の詳細な要約ではない。実施形態の主要/重要な要素を識別すること又は実施形態の範囲を説明することは意図されない。その唯一の目的は、以下に提示されるより詳細な説明への前置きとして、簡易化された形態で幾つかの実施形態を提示することである。上記に鑑みて、本明細書の実施形態は、企業のブループリントを生成するシステム及び方法を提供する。
【0005】
[0005] 一態様では、プロセッサ実施方法が提供される。本方法は、企業に関する情報を1つ又は複数のデータソースから取得する工程と、情報から1つ又は複数のエンティティを抽出し、1つ又は複数のエンティティにわたる関係を識別する工程と、1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、1つ又は複数のデータソースから受信される情報に対して競合解決チェックを実行する工程と、情報内の1つ又は複数の欠落リンクを識別する工程と、競合解決チェック及び1つ又は複数の欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、情報に対して完全性スコアを計算する工程と、企業に対する情報及び1つ又は複数のエンティティのブループリントを生成する工程とを含む。
【0006】
[0006] 実施形態では、1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、1つ又は複数のデータソースから受信される情報に対して競合解決チェックを実行するステップは、情報に基づいて重みを計算し、重みを1つ又は複数のデータソースに割り当てる工程と、重みに基づいて、1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別する工程とを含む。別の実施形態では、情報に対して競合解決チェックを実行するステップは、情報及び1つ又は複数のエンティティに関連付けられた1つ又は複数の属性を識別する工程を含む。実施形態では、重みに基づいて、1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別するステップは、1つ又は複数の真正データソースを取得するための、情報内の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び情報内の1つ又は複数のデータソースによる寄与のうちの少なくとも一方を識別する工程を含む。
【0007】
[0007] 実施形態では、情報に対する完全性スコアは、情報内の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与に基づく。本方法は、フィードバックレポートを生成して、フィードバックレポートを1つ又は複数のデータソースに通信する工程を更に含み得る。フィードバックレポートは、情報に対して計算される完全性スコア、1つ又は複数のエンティティにわたる関係、1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与のうちの少なくとも1つに基づく。本プロセッサ実施方法は、1組のデータソースから受信される後続情報に基づいて、ブループリントを更新する工程を更に含み得、1組のデータソースは、1つ又は複数のデータソースの少なくとも部分を含む。
【0008】
[0008] 別の態様では、プロセッサ実施システムが提供される。本システムは、命令を記憶するメモリと、通信ネットワークインターフェースと、メモリに結合される1つ又は複数のハードウェアプロセッサとを含み、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、命令により、企業に関する情報を1つ又は複数のデータソースから取得することと、情報から1つ又は複数のエンティティを抽出し、1つ又は複数のエンティティにわたる関係を識別することと、1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、1つ又は複数のデータソースから受信される情報に対して競合解決チェックを実行することと、情報内の1つ又は複数の欠落リンクを識別することと、競合解決チェック及び1つ又は複数の欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、情報に対して完全性スコアを計算することと、企業に対する情報及び1つ又は複数のエンティティのブループリントを生成することとを実行するように構成される。
【0009】
[0009] 実施形態では、競合解決チェックは、情報に基づいて重みを計算し、重みを1つ又は複数のデータソースに割り当てることと、重みに基づいて、1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別することとによって実行される。実施形態では、1つ又は複数の真正データソースは、1つ又は複数の真正データソースを取得するための、情報内の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び情報内の1つ又は複数のデータソースによる寄与のうちの少なくとも一方を識別することによって識別される。実施形態では、情報に対する完全性スコアは、情報内の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与に基づく。
【0010】
[0010] 1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、命令により、フィードバックレポートを生成して、フィードバックレポートを1つ又は複数のデータソースに通信するように更に構成される。実施形態では、フィードバックレポートは、情報に対して計算される完全性スコア、1つ又は複数のエンティティにわたる関係、1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与のうちの少なくとも1つに基づく。実施形態では、1つ又は複数のハードウェアプロセッサは、命令により、1組のデータソースから受信される後続情報に基づいて、ブループリントを更新するように更に構成され、1組のデータソースは、1つ又は複数のデータソースの少なくとも部分を含む。
【0011】
[0011] 更に別の態様では、1つ又は複数の命令を含む1つ又は複数の非一時的機械可読情報記憶媒体が提供される。命令は、1つ又は複数のハードウェアプロセッサによって実行されると、企業に関する情報を1つ又は複数のデータソースから取得する工程と、情報から1つ又は複数のエンティティを抽出し、1つ又は複数のエンティティにわたる関係を識別する工程と、1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、1つ又は複数のデータソースから受信される情報に対して競合解決チェックを実行する工程と、情報内の1つ又は複数の欠落リンクを識別する工程と、競合解決チェック及び1つ又は複数の欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、情報に対して完全性スコアを計算する工程と、企業に対する情報及び1つ又は複数のエンティティのブループリントを生成する工程とを実行させる。
【0012】
[0012] 実施形態では、1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、1つ又は複数のデータソースから受信される情報に対して競合解決チェックを実行するステップは、情報に基づいて重みを計算し、重みを1つ又は複数のデータソースに割り当てる工程と、重みに基づいて、1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別する工程とを含む。別の実施形態では、情報に対して競合解決チェックを実行するステップは、情報及び1つ又は複数のエンティティに関連付けられた1つ又は複数の属性を識別する工程を含む。実施形態では、重みに基づいて1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別するステップは、1つ又は複数の真正データソースを取得するための、情報内の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び情報内の1つ又は複数のデータソースによる寄与のうちの少なくとも一方を識別する工程を含む。
【0013】
[0013] 実施形態では、情報に対する完全性スコアは、情報内の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与に基づく。本方法は、フィードバックレポートを生成して、フィードバックレポートを1つ又は複数のデータソースに通信する工程を更に含み得る。フィードバックレポートは、情報に対して計算される完全性スコア、1つ又は複数のエンティティにわたる関係、1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与のうちの少なくとも1つに基づく。本プロセッサ実施方法は、1組のデータソースから受信される後続情報に基づいて、ブループリントを更新する工程を更に含み得、1組のデータソースは、1つ又は複数のデータソースの少なくとも部分を含む。
【0014】
[0014] 本明細書での任意のブロック図が、本趣旨の原理を実施する例示的なシステムの概念図を表すことが当業者により理解されたい。同様に、任意のフローチャート、流れ図、状態遷移図、疑似コード等が、コンピュータ可読媒体で実質的に表され得、したがって、計算デバイス又はプロセッサが明示的に示されているか否かに関係なく、そのような計算デバイス又はプロセッサによって実行し得る様々なプロセスを表すことが理解される。
【0015】
[0015] 本明細書での実施形態は、図面を参照して以下の詳細な説明からさらに明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】[0016]本開示の実施形態によるブループリント生成システムのブロック図である。
【
図2】[0017]本開示の実施形態による、
図1のブループリント生成システムを使用してブループリントを生成するコンピュータ実施方法のフローチャートを示す。
【
図3】[0018]本開示の実施形態による、
図1のブループリント生成システムを使用して欠落リンクを識別することを示す概略図である。
【
図4】[0019]本開示の実施形態による、1つ又は複数のデータソースから得られる情報に基づく
図1のブループリント生成システムによるブループリント生成を示す。
【
図5A】[0020]本開示の実施形態によるアプリケーションの技術開示(technology consumption)を示すグラフ表現である。
【
図5B】[0021]本開示の実施形態によるアプリケーションの概要及び属性を示す。
【
図6】[0022]本開示の実施形態による、
図1のブループリント生成システムによって生成されるブループリントを使用するインパクト解析を示すグラフ表現である。
【
図7】[0023]本開示の実施形態による、
図1のブループリント生成システムを使用して競合解決チェックを実行することにより、属性競合を識別することを示す表図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[0024] 本明細書での実施形態並びに様々な特徴及び利点の詳細について、添付図面に示され、以下の説明に詳述される非限定的な実施形態を参照してより十分に説明する。本明細書で使用される例は単に、本明細書での実施形態を実施し得る理解の方法を促し、当業者が更に、本明細書での実施形態を実施できるようにすることが意図される。したがって、例は、本明細書での実施形態の範囲の限定として解釈されるべきではない。
【0018】
[0025] 「備えている」、「有している」、「含んでいる」及び「包含している」という言葉並びにそれらの他の形態は、等しい意味のものであることが意図され、これらの言葉の任意の1つに前置される1つ又は複数の項目が、そのような1つ又は複数の項目の網羅的なリストであることを意味しないか、又は列挙された1つ又は複数の項目のみに限定されることを意味しないという点で、オープンエンドであることが意図される。
【0019】
[0026] 本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」が、文脈により明らかに別段のことが示される場合を除き、複数の言及を含むことにも留意されたい。本明細書に記載されるものと同様又は均等な任意のシステム及び方法が、本開示の実施形態の実施又はテストに使用することができるが、これより、好ましいシステム及び方法について説明する。
【0020】
[0027] 特徴を全て示す本開示の幾つかの実施形態について、これより詳細に考察する。開示される実施形態は本開示の単なる例示であり、本開示は様々な形態で実施し得る。
【0021】
[0028] 詳細な説明を記載する前に、以下の考察が全て、特定の実施態様が記載されるか否かに関係なく、限定ではなく、例示的な性質のものであることに留意されたい。
【0022】
[0029] 図全体にわたって同様の参照文字が対応する特徴を一貫して示す図面、より詳細には
図1〜
図7をこれより参照して、好ましい実施形態が示され、これらの実施形態は、以下の例示的なシステム及び/又は方法の文脈の中で説明される。
【0023】
[0030]
図1は、本開示の実施形態によるブループリント生成システム100のブロック図である。「ブループリント生成システム」及び「システム」という用語は、以下、同義で使用し得る。システム100は、メモリ102、ハードウェアプロセッサ104及び入/出力(I/O)インターフェース106を含む。例示的なブロック図及び関連付けられた説明は、1つのメモリ及び1つのハードウェアプロセッサを参照するが、1つ又は複数のメモリユニット及び1つ又は複数のハードウェアプロセッサが、ブループリント生成システム100内に含まれ得ることを理解されたい。メモリ102は、1つ又は複数の機能モジュールを更に含む。メモリ102、ハードウェアプロセッサ104、入/出力(I/O)インターフェース106及び/又はモジュールは、システムバス又は同様の機構によって結合し得る。ブループリント生成システム100は、所与の企業(例えば、情報技術組織)の1つ又は複数のブループリントを生成する。1つ又は複数のブループリントは、1つ又は複数のネットワーク(
図1に図示せず)を通して1つ又は複数のデータソース(
図1に図示せず)から受信される情報に基づいて、システム100によって生成される。
【0024】
[0031] メモリ102は、コンピュータシステム、例えば、システム100によって使用されて、システム100の機能を実施するための命令、任意の数の情報及びデータを記憶し得る。メモリ102は、例えば、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリを含み得る。揮発性メモリの例としては、限定ではなく、揮発性ランダムアクセスメモリ(RAM)を挙げることができる。不揮発性メモリは、追加又は代替として、電気的に消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、ハードドライブ等を含み得る。揮発性メモリの幾つかの例としては、限定ではなく、ランダムアクセスメモリ、ダイナミックランダムアクセスメモリ、スタティックランダムアクセスメモリ等が挙げられる。不揮発性メモリの幾つかの例としては、限定ではなく、ハードディスク、磁気テープ、光ディスク、プログラマブル読み取り専用メモリ、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ、電気的に消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ等が挙げられる。メモリ102は、情報、データ、アプリケーション、命令等を記憶して、システム100が、様々な実施形態例による様々な機能を実行できるようにするよう構成し得る。
【0025】
[0032] 追加又は代替として、メモリ102は命令を記憶するように構成し得、命令は、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、システム100に様々な実施形態で記載されるように挙動させる。メモリ102は、機能モジュール及び情報、例えば、1つ又は複数のネットワーク(
図1に図示せず)を通して1つ又は複数のデータソース(
図1に図示せず)から受信される情報を記憶する。例えば、1つ又は複数のデータソースとしては、限定ではなく、1つの企業(又は複数の企業)の内部ソース、ソーシャルメディア等が挙げられる。
【0026】
[0033] ハードウェアプロセッサ104は、1つ又は複数のマイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、中央演算処理装置、状態機械、論理回路及び/又は演算命令に基づいて信号を操作する任意のデバイスとして実施し得る。さらに、ハードウェアプロセッサ104はマルチコアアーキテクチャを含み得る。機能の中でも特に、ハードウェアプロセッサ104は、メモリ102に記憶されたコンピュータ可読命令又はモジュールをフェッチして実行するように構成される。ハードウェアプロセッサ104は、特に、通信に関連付けられたオーディオ及び論理機能を実施する回路を含み得る。例えば、ハードウェアプロセッサ104は、限定ではなく、1つ又は複数のデジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ又は複数のマイクロプロセッサ、1つ又は複数の専用コンピュータチップ、1つ又は複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、1つ又は複数のコンピュータ、様々なアナログ/デジタルコンバータ、デジタル/アナログコンバータ及び/又は他のサポート回路を含み得る。
【0027】
[0034] したがって、ハードウェアプロセッサ104は、メッセージ及び/又はデータ又は情報を符号化する機能を含むこともできる。ハードウェアプロセッサ104は、特に、ハードウェアプロセッサ104の動作をサポートするように構成されたクロック、算術論理ユニット(ALU)及び論理ゲートを含み得る。さらに、ハードウェアプロセッサ104は、メモリ102に記憶し得るか、又はハードウェアプロセッサ104が別の方法でアクセス可能な1つ又は複数のソフトウェアプログラムを実行する機能を含み得る。
【0028】
[0035]
図2は、本開示の実施形態による、
図1のブループリント生成システム100を使用して、ブループリントを生成するコンピュータ実施方法のフローチャートを示す。本開示の方法のステップについて、
図1に示されるようなシステム100の構成要素を参照してこれより説明する。ハードウェアプロセッサ104は、メモリ102に記憶された命令によって構成される。ハードウェアプロセッサ104は、命令によって構成されると、以下説明するようなブループリント生成を可能にする。実施形態では、ステップ202において、企業に関する情報が、1つ又は複数のデータソースから得られる。例えば、実施形態では、企業がIT組織の場合、基盤構成要素に関する情報を取得し得る。別の実施形態では、企業がIT組織である場合、従業員に関する情報を取得し得る。ステップ204において、1つ又は複数のエンティティが情報から抽出され、1つ又は複数のエンティティにわたる関係を識別し得る。例えば、1つ又は複数のエンティティは、限定ではなく、1つ又は複数のアプリケーション、1つ又は複数のソフトウェアサーバ、1つ又は複数のハードウェアサーバ、ロケーション情報、1つ又は複数のデータベース、1人又は複数のユーザ等を含み得る。これらのエンティティの関係が更に識別される。例えば、関係は、限定ではなく、1つ又は複数のソフトウェアサーバのうちの少なくとも1つに常駐する1つ又は複数のアプリケーション及び1つ又は複数のハードウェアサーバを含み得る。関係は、例えば、1つ又は複数のエンティティ間の接続がどのようなものか及びエンティティにわたる依存性を更に含み得る。関係は、1人又は複数のユーザのうちのいずれのユーザが、1つ又は複数のソフトウェアサーバのうちの少なくとも1つに常駐する1つ又は複数のアプリケーション及び1つ又は複数のハードウェアサーバにアクセスするか及び1人又は複数のユーザ(例えば、従業員)が互いとどのように接続されているかを更に含み得る。
【0029】
[0036] ステップ206において、1つ又は複数の定義されたルールに基づいて、1つ又は複数のデータソースから受信された情報に対して、競合解決チェックが実行される。1つ又は複数のルールは、実施形態例では、予め定義され、メモリ102に記憶される。1つ又は複数のルールは、別の実施形態例では、リアルタイム又は準リアルタイムで生成し得る。例えば、任意のエンティティの任意の属性が異なるデータソースから競合する値を示している場合に、競合は生じる。これらの競合を解決するために、1つ又は複数のルール(メモリ102に記憶されるか、又は1つ又は複数の外部ソースからリアルタイムで得られる)が実施され(及び/又は実行され)て、競合する属性との関連で、どのデータソースが他よりも信じられるかを理解する。競合解決ルールは、実施形態例では、信用度の降順で定義される。競合解決チェックを情報に対して実行することは、別の実施形態例では、情報及び1つ又は複数のエンティティに関連付けられた1つ又は複数の属性を識別することを含み得る。例えば、競合する「employee(従業員)」の「phoneNumber(電話番号)」値が、「HR」データソース及び「peoplesoft」データソースからの場合。この競合をシステムモデルレベルで解決するために、例えば、非空値の場合、「peoplesoft」からのエンティティ「employee」の属性「phoneNumber」のほうが、「HR」よりも信頼できるというルールを定義し得る。同様に、競合する「hardware server(ハードウェアサーバ)」の「make」値が、「Infrastructure System(IS:基盤システム)」データソース及び「Admin(管理者)」データソースからの場合。この競合をシステムモデルレベルで解決するために、例えば、非空値の場合、「IS」からのエンティティ「hardware Server」の属性「make」のほうが、「Admin」よりも信頼できるというルールを定義し得る。
【0030】
[0037] さらに、1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、1つ又は複数のデータソースから受信される情報に対して競合解決チェックを実行するステップは、情報に基づいて重みを計算し、重みを1つ又は複数のデータソースに割り当てる工程と、重みに基づいて、1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを識別する工程とを含み得る。例えば、第1のデータソースの重みが第2のデータソースの重みよりも大きい場合、第1のデータソースを真正データソースとして見なし(識別し)得る。実施形態では、1つ又は複数の真正データソースとして1つ又は複数のデータソースを識別するステップは、1つ又は複数の真正データソースを取得するための、情報内の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び情報内の1つ又は複数のデータソースによる寄与のうちの少なくとも一方を識別する工程を含み得る。ステップ208において、情報内の1つ又は複数の欠落リンクが識別される。ステップ210において、実行された競合解決チェック及び識別された1つ又は複数の欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、情報に対して完全性スコアが計算される。例えば、競合解決チェック、欠落リンクの識別及び完全性スコアの計算が行われて、非一貫性を検出して、排除する。エンティティE1に対するデータソースDの完全性スコア(CE1)は、データソースDが寄与するエンティティE1に対するインスタンス数と、システムモデル内のエンティティE1のインスタンスの総数とに基づいて計算し得る。代替的には、完全性スコアは、以下のように表現し得る。
【0031】
[0038] エンティティE1に対するデータソースDの完全性スコア(CE1)=(データソースDが寄与するエンティティE1に対するインスタンス数/システムモデル内のエンティティE1のインスタンスの総数)
*100。
【0032】
[0039] データソースの完全性スコア=(CE1+CE1+CE1+・・・+CEn)/n。ここで、式中、「n」は、システムモデル内のエンティティの総数である。そして、CEnは、n番目のエンティティに対するデータソースの完全性スコアである。実施形態では、情報に対する完全性スコアは、情報内の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び情報内の1つ又は複数のデータソースによる寄与を計算し及び/又は基づき得る。
【0033】
[0040] 例えば、第1のエンティティ(例えば、第1の従業員)のコンタクト情報が、(i)第1の従業員と同じプロジェクトに存在し得る第2のエンティティ(例えば、第2の従業員)及び第3のエンティティ(例えば、第1のエンティティの友人又は家族)から受信されると、ブループリント生成システム100は、第3のエンティティにより高い重み(又はより高いスコア)を計算し、第3のエンティティに割り当て、第2のエンティティよりも第3のエンティティから受信されるコンタクト情報を優先し得る。同様に、ブループリント生成システム100は、情報内の第2のエンティティ及び第3のエンティティ(この場合、データソースであることができる)のインスタンス及びこれらのエンティティによる寄与を識別することもできる。例えば、従業員であり、第1のエンティティと同じプロジェクトに存在する第2のエンティティが、第1のエンティティの現在住所を一度だけ提供しており、一方、家族である第3のエンティティが、現在住所、定住所の両方及び第1のエンティティに関連付けられたコンタクト情報を含む他の個人情報を3度提供していることがある。そのような状況では、ブループリント生成システム100は、第3のエンティティのインスタンス及び寄与の率が、第2のエンティティのインスタンス及び寄与よりも高いので、第3のエンティティを真正データソースと見なすことができる。さらに、ブループリント生成システム100は、第2のエンティティ及び第3のエンティティによって共有される情報に対する完全性スコアを計算することもできる。第2のエンティティは、コンタクト情報を一度だけ共有したので、ブループリント生成システム100は、完全性スコアを35%として計算し得る。第3のエンティティは現住所、定住所及び第1のエンティティに関連付けられたコンタクト情報を含む他の個人情報を共有したので、ブループリント生成システム100は、第2のエンティティ及びその情報の完全性スコアよりも大きな完全性スコア(例えば、95%)を計算し得る。次に、ブループリント生成システム100は、この追加情報(例えば、現住所、定住所及びコンタクト情報を含む他の個人情報)を第2のエンティティに通信して、第1のエンティティの追加情報を更新し得る。これにより、情報が、ブループリント生成システム100だけでなく、1つ又は複数のエンティティに関連付けられた情報を共有するデータソースも最新であることを保証する。
【0034】
[0041] ブループリント生成システム100は、例えば、サーバ、ソフトウェアアプリケーション、データベース等の構成要素に対して同様の比較を実行することができる。ここで、各構成要素は、データソースとして機能し、他の構成要素(例えば、接続性、構成要素識別子、構成要素のサービスの性質、構成要素にわたる依存性及びユーザ等)の情報を共有し、各構成要素のインスタンス及び寄与を識別し、それに従って情報を検証して確認し、完全性スコアを計算する(必要な場合には、1つ又は複数の構成要素から受信される情報の類似性に基づいて、重みを割り当てる)。それにより、情報が完全であること、又は最新で正確なことを保証することができる。ブループリント生成システム100は、この情報を各構成要素に更に通信して、対応するデータベース又は構成要素に関連付けられた1つ又は複数のメモリ内で更新し得る。
【0035】
[0042] ステップ212において、情報及び1つ又は複数のエンティティのブループリントが、実行された競合解決チェック、識別された1つ又は複数の欠落リンク及び計算された完全性スコアのうちの少なくとも1つに基づいて、企業に対して生成される。実施形態では、ブループリント生成システム100は、1つ又は複数の真正データソースのインスタンス及び寄与に基づいて、企業に対する情報及び1つ又は複数のエンティティを用いて、ブループリントを生成し得る。方法は、フィードバックレポートを生成し、フィードバックレポートを1つ又は複数のデータソースに通信することを更に含み得る。実施形態では、フィードバックレポートは、情報に対して計算された完全性スコア、1つ又は複数のエンティティにわたる関係、1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与のうちの少なくとも1つに基づく。これにより、1つ又は複数のデータソースは、システム100から修正済みの情報を取得することができ、それにより、1つ又は複数のデータソースは、システム100によって提供された修正済みの情報を用いて、情報をそれぞれの側で修正することができる。次に、データソースは、システム100によって提供される修正情報を用いて各データソースの情報を更新して、一貫性及び正確性を保証する。生成されたブループリントは、1組のデータソースから受信される後続情報に基づいて、定期的に(又は常時)更新され得る。一実施形態では、1組のデータソースは、1つ又は複数のデータソースの少なくとも部分(例えば、1つ又は複数のデータソースのサブセット)を含み得る。別の実施形態では、生成されたブループリントが定期的に(又は常時)更新される場合、データソースは、先の組のデータソースと異なり得る。例えば、ブループリントは、第1の組のデータソースを使用して生成され得る。ブループリントは、第1の組のデータソースと異なる第2の組のデータソースを使用して更新され得る。したがって、更新されたブループリントは、同じ企業に対して以前生成されたブループリントから変わり得、同じ企業に対して生成された複数のブループリントを有し得る。さらに、更新されたブループリントは、以前生成されたブループリントの少なくとも部分を有し得るか、又は1つ又は複数の基盤構成要素、エンティティ、データソース、受信された情報等のうちの少なくとも1つに基づいて完全に異なり得る。実施形態では、ブループリント生成システム100は、1つ又は複数のアダプタを使用することによってデータソースを構成し、エンティティ及び関係の抽出を可能にするシステムモデルにデータソースを更にマッピングし、非一貫性を検出して排除し、属性の競合を解決し、欠落リンクを識別し、完全性を評価する等する。
【0036】
[0043] 代替的には、ブループリント生成システム100は、抽出モジュールを含むモジュール108を実行し得、抽出モジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、企業に関する情報を1つ又は複数のデータソースから取得して処理し、1つ又は複数のエンティティを情報から抽出し、モジュール108は、1つ又は複数のエンティティにわたる関係を識別する。モジュール108は、競合解決チェックモジュールを更に含み得、競合解決チェックモジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、1つ又は複数の予め定義されるルールに基づいて、1つ又は複数のデータソースから受信された情報に対して競合解決チェックを実行する。競合解決チェックモジュールは、競合解決チェックを実行し、情報及び1つ又は複数のエンティティに関連付けられた1つ又は複数の属性を識別する。モジュール108は識別モジュールを更に含み得、識別モジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、情報内の1つ又は複数の欠落リンクを識別する。モジュール108は完全性スコア計算モジュールを更に含み得、完全性スコア計算モジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、競合解決チェック及び1つ又は複数の欠落リンクのうちの少なくとも一方に基づいて、情報に対する完全性スコアを計算する。モジュール108はブループリント生成モジュールを更に含み得、ブループリント生成モジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、企業に対する情報及び1つ又は複数のエンティティのブループリントを生成する。
【0037】
[0044] モジュール108は、重み計算モジュールを更に含み得、重み計算モジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、情報に基づいて重みを計算し、重みを1つ又は複数のデータソースに割り当て、重みに基づいて、1つ又は複数のデータソースから1つ又は複数の真正データソースを更に識別する。識別モジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、計算され割り当てられた重みに基づいて、1つ又は複数の真正データソースを取得するための、情報内の1つ又は複数のインスタンス及び情報内の1つ又は複数のデータソースの寄与のうちの少なくとも一方を更に識別する。完全性スコア計算モジュールは、情報の1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与に基づいて、完全性スコアを計算する。
【0038】
[0045] モジュール108は、レポート生成モジュールを更に含み得、レポート生成モジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、フィードバックレポートを生成し、フィードバックレポートを1つ又は複数のデータソースに通信する。フィードバックレポートは、情報に対して計算される完全性スコア、1つ又は複数のエンティティにわたる関係、1つ又は複数のデータソースの1つ又は複数のインスタンス及び寄与のうちの少なくとも1つに基づく(又は含む)。一実施形態では、フィードバックレポートは、例えば、欠落リンク、競合解決チェックデータ等、1つ又は複数のデータソースでのデータの更新を増大させる情報を更に含み、エンティティにわたる一貫性及び正確性を保証することができる。モジュール108は、更新モジュールを更に含み得、更新モジュールは、ハードウェアプロセッサ104によって実行されると、1組のデータソースから受信される後続情報に基づいて、ブループリントを更新する。ここで、1組のデータソースは、1つ又は複数のデータソースの少なくとも部分を含む。
【0039】
[0046] モジュール108、例えば、抽出モジュール、競合解決チェックモジュール、識別モジュール、完全性スコア計算モジュール、ブループリント生成モジュール、重み計算モジュール、レポート生成モジュール及び更新モジュールは、一実施形態では、ソフトウェアプログラムの論理的に自己完結型部分、自己完結型ハードウェア構成要素及び/又は実行されると、本明細書に記載される上記方法を実行する各ハードウェア構成要素にソフトウェアプログラムの論理的に自己完結型部分が埋め込まれた自己完結型ハードウェア構成要素のうちの少なくとも1つとして実施される。
【0040】
[0047]
図3は、
図1及び
図2に関連して、本開示の実施形態により、欠落リンクを識別することを示す概略図である。
図3に示されるように、SwDはデータベースなしのサービスを指す。
図3から、1479のサービスのうち476のサービスが、どのデータベースに関連付けられているかについての情報を有さないことが明らかである。同様に、DwLはローカル識別名(LDN)なしのデータベースを指す。
図3から見ることができるように、69のデータベースのうち59のデータベースは、どのLDNにホストされるかについての情報を有さない。
【0041】
[0048]
図4は、
図1〜
図3に関連して、本開示の実施形態による、1つ又は複数のデータソースから得られる情報に基づくブループリント生成システム100によるブループリント生成を示す。
図4から見ることができるように、データソースから得られる情報に基づいて生成されるブループリントは、情報の完全性も示す。例えば、データソースとしてRainbow(レインボー)の場合、サービス構成要素(又はエンティティ)は、完全性スコア26%を有する。同様に、エンティティ親識別名(PDN:Parent distinguished name)は、86%の完全性を保証する情報を含む。同様に、
図4は、様々な他のデータソース(例えば、RAM、GEL/Prometheus(プロメテウス)/Unix Inventory(Unix在庫))、対応するエンティティ及び完全性スコアを更に示すこれらのデータソースからの情報を示す。
【0042】
[0049]
図5Aは、
図1〜
図4に関連して、本開示の実施形態によるアプリケーションの技術開示を示すグラフ表現である。
図5Bは、
図5Aに関連して、本開示の実施形態によるアプリケーションの概要及び属性を示す。より詳細には、
図5Bは、信用照会アプリケーションの概要フィールド及び属性フィールドを示す。実施形態では、概要フィールドは、1つ又は複数のエンティティ、例えば、pdn、構成要素、ldn、サービス等と、対応するカウント、例えば、96、39、124及び1とを含み得る。実施形態では、属性フィールドは、1つ又は複数の属性、限定ではなく例として、属性識別子(id)、ノード名、ディスプレイ名、ソース、サービス名、カタログid、ローカル性及びユニットを含み得る。属性フィールドは、属性の対応する値を更に含み得る。例えば、属性識別子の値は840である。属性コード名、ディスプレイ名及びサービス名の値は、信用照会である。同様に、属性ソースの値は、rainbow、gel及びramのうちの少なくとも1つである。ローカル性の値はグローバルであり、ユニットの値はコーポレートバンキングgtsである。
【0043】
[0050]
図6は、
図1〜
図5Bに関連して、本開示の実施形態により、ブループリント生成システム100によって生成されるブループリントを使用するインパクト解析(又はリスク解析)を示すグラフ表現である。より詳細には、
図6は、サーバ(例えば、rsvmサーバ)によってインパクトを受けるか、又は影響を受ける1つ又は複数のサービス及び構成要素のインパクト解析を示す。実施形態では、1つ又は複数のバッチが、特定の時間間隔(例えば、月末毎)で処理されて、インパクト解析を判断し、クリティカルエンティティ等を更に識別する。グラフ表現に基づいて、ブループリント生成システム100は、クリティカルエンティティ/パスの識別、インパクト解析、マネージメントの変更等を可能にする。
【0044】
[0051]
図7は、
図1〜
図6に関連して、本開示の実施形態により、ブループリント生成システム100を使用して競合解決チェックを実行することにより、属性競合を識別することを示す表図である。
図7から見ることができるように、エンティティldnの場合、対応するノードはmmlsdsdであり、属性名はosバージョンである。ブループリント生成システム100は、データソースRainbow及びGELからの属性の競合を識別している。属性の競合は、オペレーティングシステムのタイプである。例えば、データソースRainbowは、エンティティldnのオペレーティングシステムとしてWin 10を提供するが、一方、他方のデータソースGELは、同じエンティティldnのオペレーティングシステムとしてLinuxを提供する。同様に、別の例では、ブループリント生成システム100は、データソースRainbow及びGELからの属性の競合を識別している。属性の競合は、製造業者のタイプである。例えば、データソースRainbowは、エンティティpdnの製造業者としてHP(登録商標)を提供するが、一方、他方のデータソースGELは、同じエンティティpdnの製造業者としてDELL(登録商標)を提供する。同様に、更に別の実施形態では、ブループリント生成システム100は、データソースRainbow及びGELからの属性の競合を識別している。属性の競合はビジネス分野のタイプである。例えば、データソースRainbowは、エンティティサービスのビジネス分野としてクレジットカードを提供するが、一方、他のデータソースRAMは、同じエンティティであるサービスのビジネス分野としてデビットカードを提供する。本開示の実施形態は、IT組織等の企業のブループリント生成を示すが、本明細書に開示される実施形態が、IT組織等の企業のブループリント生成に限定されず、任意の他のエンティティ/機関又はシステムに拡張可能なことを当業者は理解されたい。
【0045】
[0052] ブループリント生成システム100は、14のデータソースから情報を取得し、11のエンティティ及び12の関係を識別することにより、テストされ、743216の競合が、71472個のノード及び197個の属性にわたり生じた。これは更に解析され、これには10,000のアプリケーション、100,000を超える基盤構成要素及び約250,000の関係が関わった。
【0046】
[0053] 書かれた説明は、当業者が実施形態を作成し使用できるようにする趣旨を本明細書において記載している。主題実施形態の範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者が思い付く他の変更を含み得る。そのような幾つかの変更は、請求項に忠実な言語とは異ならない同様の要素を有する場合又は請求項の忠実な言語からの僅かな違いを有する均等な要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図される。
【0047】
[0054] 本開示の実施形態は、データソース完全性レポート、属性競合レポート、欠落リンクレポート、解析器レポート、終了レポート(ライセンスの期限切れが近いエンティティ)、非準拠レポート、廃棄レポート(使用されていないエンティティ)、アプリケーション/サービス固有レポート、技術開示レポート、インパクト解析レポート、企業及び属性に対して様々なフィルタを用いるスライスアンドダイスレポートを含み得るモジュール式レポートの生成を可能にするブループリント生成システム100を提供する。通常、情報は、構造化データ、非構造化データ、又は半構造化の形態のデータソースからの部分であり得、ブループリント生成システム100は、不正確な情報、専門家による競合の解決を必要とする競合する情報、不完全なデータソース、欠落しているエンティティ及び関係を識別する。生成されたブループリントにより、ブループリントを解析して、上述したような様々なレポートを生成することで、ビジネス、アプリケーション、基盤、ヒューマンリソース及びサポート動作間の点を結ぶことができる。企業内での変化は不可避であるため、本開示の実施形態は、ビジネス、技術、規制、方針等に固有の情報を最新に維持できるようにする。生成されたブループリントにより、既存のCMDBを区別し、新しい更新と統合し、データの系統を維持し、何が変更されたか、いつ変更されたか及び誰が変更したかを更に識別することができる。
【0048】
[0055] さらに、本開示の実施形態により、ブループリントシステム100は、依存性、アラート、チケット、メトリック、事業経営、人間の活動等を収集することができる。さらに、本開示の実施形態により、ブループリントの更新を更に可能にして(定期的及び/又は動的)、構成リポジトリを現在の状態に維持し、それにより、様々な発見ツール及び1つ又は複数のモニタリングツールから生成される異種データソースを利用することにより、エンドツーエンドオートメーションを可能にする。これにより、リソース(又は基盤の構成要素)の効率的で最適な利用が可能になり、その結果、低いメモリ消費及びリソースの処理時間にも繋がる。
【0049】
[0056] しかし、保護範囲がそのようなプログラムに、メッセージを内部に有するコンピュータ可読手段に加えて拡張されることを理解されたい:そのようなコンピュータ可読記憶手段は、プログラムがサーバ、モバイルデバイス、又は任意の適するプログラマブルデバイスで実行されると、本方法の1つ又は複数のステップを実施するプログラムコード手段を含む。ハードウェアデバイスは、例えば、サーバ若しくはパーソナルコンピュータ等のような任意の種類のコンピュータを含む、プログラムすることができる任意の種類のデバイス又はそれらの任意の組合せであることができる。例えば、デバイスは、例えば特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のようなハードウェア手段、ハードウェア手段とソフトウェア手段との組合せ、例えばASIC及びFPGA、又は少なくとも1つのマイクロプロセッサ及びソフトウェアモジュールが内部に配置された少なくとも1つのメモリであることができる手段を含むこともできる。したがって、手段は、ハードウェア手段及びソフトウェア手段の両方を含むことができる。本明細書に記載される方法実施形態は、ハードウェア及びソフトウェアで実施することができる。デバイスはソフトウェア手段を含むこともできる。代替的には、実施形態は、例えば、複数のCPUを使用して、異なるハードウェアデバイスで実施し得る。
【0050】
[0057] 本明細書での実施形態は、ハードウェア要素及びソフトウェア要素を含むことができる。ソフトウェアで実施される実施形態は、限定ではなく、フェームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む。本明細書に記載される様々なモジュールによって実行される機能は、他のモジュール又は他のモジュールの組合せで実施し得る。この説明では、コンピュータ使用可能媒体又はコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスにより使用されるか、又はそれ(ら)と関連して使用されるプログラムの包含、記憶、通信、伝搬、又は輸送が可能な任意の装置であることができる。
【0051】
[0058] 媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、若しくは半導体システム(若しくは装置若しくはデバイス)又は伝搬媒体であることができる。コンピュータ可読媒体の例としては、半導体又は固体状態メモリ、磁気テープ、リムーバブルコンピュータディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、剛体磁気ディスク及び光ディスクが挙げられる。光ディスクの現在の例としては、コンパクトディスク−読み取り専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク−読み出し/書き込み(CD−R/W)及びブルーレイが挙げられる。
【0052】
[0059] プログラムコードを記憶し及び/又は実行するのに適するデータ処理システムは、システムバスを通してメモリ要素に直接又は間接的に結合された少なくとも1つのプロセッサを含む。メモリ要素は、プログラムコードの実際の実行中に利用されるローカルメモリ、大容量記憶装置及び少なくとも幾つかのプログラムコードの一時的な記憶を提供して、実行中、コードを大容量記憶装置から検索しなければならない回数を低減するキャッシュメモリを含むことができる。
【0053】
[0060] 入/出力(I/O)デバイス(限定ではなく、キーボード、ディスプレイ、ポインティングデバイス等を含む)は、システムに直接、又は介在するI/Oコントローラを通して結合することができる。ネットワークアダプタは、システムに結合されて、データ処理システムが、介在する私設又は公衆ネットワークを通して他のデータ処理システム、リモートプリンタ、又は記憶デバイスに結合できるようにすることもできる。モデム、ケーブルモデム及びEthernetカードは、ネットワークアダプタの現在入手可能なタイプのごく少数である。
【0054】
[0061] 実施形態を実施する代表的なハードウェア環境は、本明細書での実施形態による情報処理/コンピュータシステムのハードウェア構成を含み得る。本明細書でのシステムは、少なくとも1つのプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)を含む。CPUは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)及び入/出力(I/O)アダプタ等の様々なデバイスにシステムバスを介して相互接続される。I/Oアダプタは、ディスクユニット及びテープドライブ又はシステムによって読み取り可能な他のプログラム記憶デバイス等の周辺機器に接続することができる。システムは、プログラム記憶デバイス上の本発明による命令を読み取り、これらの命令に従って、本明細書での実施形態の方法論を実行することができる。
【0055】
[0062] システムは、キーボード、マウス、スピーカ、マイクロホン及び/又はタッチスクリーンデバイス(図示せず)等の他のユーザインターフェースデバイスをバスに接続して、ユーザ入力を収集するユーザインターフェースアダプタを更に含む。さらに、通信アダプタは、バスをデータ処理ネットワークに接続し、ディスプレイアダプタは、例えば、モニタ、プリンタ、又は送信器等の出力デバイスとして実施し得るディスプレイデバイスにバスを接続する。
【0056】
[0063] 上記説明は、様々な実施形態を参照して提示された。本願が関わる分野及び技術での当業者は、原理、趣旨及び範囲から意味的に逸脱せずに、記載された構造及び動作の方法への代替及び変更を実施可能なことを理解する。
【符号の説明】
【0057】
100…ブループリント生成システム、102…メモリ、104…ハードウェアプロセッサ、106…入/出力インターフェース、108…モジュール
【外国語明細書】