【解決手段】リヨセル類のセルロース系繊維を含み、リヨセル繊維のR10値、R18値およびヘミセルロース含有量がR10>83%、好ましくは>84%、より好ましくは>89%、かつR18>93%、好ましくは>94%、より好ましくは>97%、かつヘミセルロース含有量<3%、より好ましくは<2%である電池セパレータ。前記電池セパレータは好ましくはリヨセル繊維がマーセル化されており、好ましくは6%以下のKOH中重量減を示し、好ましくはフラジール通気量が50cm
請求項1または2に記載のR10値、R18値およびヘミセルロース含有量を示すリヨセル繊維の混合物を含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の電池セパレータ。
セパレータ中の前記リヨセル繊維の量が1%から100%、好ましくは15%以上、25%以上、40%以上、または50%以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電池セパレータ。
<6.0%、好ましくは5.5%以下、より好ましくは5%以下、最も好ましくは4%以下のKOH中重量減を示すことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の電池セパレータ。
【背景技術】
【0003】
セルロース系繊維の電解質を吸収し保持する能力により、セルロース系繊維が電池セパレータにおいて広く採用されている。しかしながら、これらのセルロース系繊維(レーヨンまたはマーセル化パルプのような)の一部は、フィブリル化能が悪く、したがって密度、空隙率および寸法安定性に関して所望の特性を有する電池セパレータを得ることができない。
【0004】
リヨセル類のセルロース系繊維は、そのフィブリル化能が良く知られており、電池セパレータに採用されている。リヨセル繊維は、セルロースの第3級アミンオキシド溶液から紡糸される。
【0005】
細かく、かつ長いフィブリルのおかげで、そのような繊維によって作製されるセパレータは適切な空隙率を有し、電池内部のイオン移動度は非常に良好で、電池の効率は高い。フィブリルは、製紙時に非常にしっかりと織り交ざり、縮小が少なく寸法安定性の高い緻密な構造を形成する。さらに、細孔の平均径が小さく、これはデンドライトにとっての障壁を表す。
【0006】
電池セパレータにおけるリヨセル繊維の使用は、EP0572921A1、米国特許出願公開第2007/0014080(A1)号、米国特許出願公開第2010/0310921号および米国特許出願公開第2009/0017385(A1)号に開示されている。WO97/37392には、セルロースのアミンオキシド溶液から形成されるセルロース膜から作製される電池セパレータが開示されている。さらなる最先端技術が、米国特許第5,700,700号およびDE19855644によって提供されている。
【0007】
とりわけ、アルカリ電池の場合には、電池セパレータは、強い電解質(30〜40%KOHなど)の存在下で優れた化学安定性を有することが必要とされる。様々な種類の電池における電池セパレータの要件についてのさらなる詳細が、たとえば、WO2007/041312に開示されている。
【発明を実施するための形態】
【0014】
驚くべきことに、特定の特性一式、すなわち、R10値、R18値およびヘミセルロース含有量を有するリヨセル繊維が、電池セパレータ用にこれまで提案されてきた標準的なリヨセル繊維よりも、特にアルカリ電池の電解質に対してはるかに優れた耐性を示すことが分かった。
【0015】
当業者に知られている通り、セルロース基質のR10値は、基質を10%NaOHにさらした場合の未溶解残渣量である。R18は、基質を18%NaOHにさらした場合の未溶解残渣量を反映している。両値は、DIN54355に従って測定することができる。
【0016】
R10、R18およびヘミセルロース含有量について本願中で与えられている値はすべて、wt.%である。
【0017】
ヘミセルロースの含有量は、キシランとマンナンとの総和であると理解されている。ヘミセルロースの含有量を決定するための方法は、以下でさらに提示する。
【0018】
上記仕様を満たすリヨセル繊維を含む電池セパレータを製造すると、40%KOH中セパレータの重量減が著しく低下することが分かった。
【0019】
さらに、上記リヨセル繊維を含有するセパレータの40%KOH中面積減は、他のセルロース系繊維を含有するセパレータと比較して小さい。
【0020】
上記特性を有するリヨセル繊維のフィブリル化度(degree of fibrillation)もまた、従来のビーターシステムで叩解した場合には高い。たとえば、叩解繊維のカナダ標準ろ水度(CSF)は700mlを下回り、好ましくは500mlを下回る。
【0021】
電池セパレータの耐アルカリ性は、リヨセル繊維のR10値、R18値およびヘミセルロース含有量が以下のようなリヨセル繊維を採用した場合には、さらに強化された。
R10>89%
R18>97%
ヘミセルロース含有量<2%
【0022】
このようなリヨセル繊維が優れた耐アルカリ性を示したことから、KOH中重量減が極めて小さいセパレータの作製に特に適していた。にもかかわらず、R18値およびR10値が極めて高く、ヘミセルロース含有量が極めて低いリヨセル繊維のビーター処理はより困難である。したがって、KOH中縮小が少なく適切な空隙率を有するセパレータの作製に適している細かいフィブリルを得ることが、より困難である。
【0023】
本発明による電池セパレータは、上述したR10値、R18値およびヘミセルロース含有量を示すリヨセル繊維の混合物を備えることができる。
【0024】
本発明の特に好ましい実施形態においては、リヨセル繊維はマーセル化されている。
【0025】
セルロース系繊維をマーセル化することは、糸および布特性を改良するために、繊維物産業においては周知であり、特別な性能を実現する。要するに、マーセル化とは、アルカリ溶液、特にNaOH溶液を用いた繊維、糸または布の処理を意味する。とりわけリヨセル繊維の繊維構造に対するマーセル化の効果は、とりわけ、Stana−Kleinschekら、Correlation of regenerated cellulose fibres morphology and surface free energy components、Lenzinger Berichte 82(2003)、83−95およびColom,X.、Carrillo,F.、Crystallinity changes in lyocell and viscose−type fibres by caustic treatment、Europ.Polymer J.38(2002)、2225−2230において論じられている。リヨセル繊維を含有する布のマーセル化は、WO95/024524A1に開示されている。
【0026】
マーセル化パルプ(セルロース系繊維であるが、リヨセル繊維のような、セルロース含有溶液から紡糸した人造セルロース系繊維ではない)は、電池セパレータにおいて使用された場合に高い耐アルカリ性を示すが、低いフィブリル化能を示すことが分かっている(米国特許第7,781,104(B2)号参照)。明らかに、パルプに行われるマーセル化処理は、パルプのフィブリル化能に悪影響を及ぼす。
【0027】
これとは対照的に、マーセル化リヨセル繊維は、電池セパレータにおいて使用された場合に高い耐アルカリ性を示すだけでなく、高いフィブリル化能も示すことが分かった。
【0028】
本発明のこの好ましい実施形態により採用されるマーセル化リヨセル繊維のR10値およびR18値は、好ましくは以下の通りである。
R10>87%、好ましくは93%
R18>95%、好ましくは98%
【0029】
これらの非常に高いR10値およびR18値にもかかわらず、リヨセル繊維は、優れた耐アルカリ性を示すだけでなく、叩解工程中に良好なフィブリル化能を依然として示すことが分かった。
【0030】
セパレータにおいて上記要件を満たすリヨセル繊維の量は、1%から100%、好ましくは15%以上、25%以上、40%以上、または50%以上の範囲に及ぶことができる。
【0031】
セパレータは、PVA繊維およびPVAバインダ、パルプ、ビスコース繊維、またはさらにR10値、R18値およびヘミセルロース含有量に関する要件を満たしていないリヨセル繊維など、当業者にとって公知である他の構成成分を含むことができる。
【0032】
セパレータは、単層または多層設計など、任意の公知の設計であってよい。
多層構造では、少なくとも1つの層が不織布層となるべきである。
このような諸実施形態においては、不織布または微孔性層(膜)、たとえば、セロファン、PVA、ポリアミド、ポリエステルまたはポリオレフィン類からなる群から選択することができる1つまたは複数の追加の層が存在することがある。
【0033】
一部の実施形態においては、これらの層を互いに接着する、または熱的に結合させることができる。各層を(無機粒子のような)粒子で被覆することも、グラフト化することも、界面活性剤で処理することも、またはコロナ処理することもできる。この種の処理は、米国特許出願公開第2012/028103(A1)号に記載されているように、対称であっても非対称であってもよい。
【0034】
さらに、セパレータは、「イオントラッピング」機能を有する機能性物質を含むこともできる。それらの物質は選択的に、電池性能を低下させるブロック分子であってもよい(米国特許出願公開第2011/0117413(A1)号)。
【0035】
本発明による要件を満たすリヨセル繊維を含む電池セパレータは、以下のような有利な特性を示すことが分かった。
− KOH中重量減が<6.0%、好ましくは5.5%以下、より好ましくは5%以下、最も好ましくは4%以下であること、
− KOH中面積減が<4.5%、好ましくは3.5%以下、最も好ましくは2%以下であること、および/または
− フラジール通気量(Frazier Air Permeability)が<50cm
3/cm
2/秒、好ましくは20cm
3/cm
2/秒、最も好ましくは3.5cm
3/c
m
2/秒から15cm
3/cm
2/秒であること。
【0036】
マーセル化リヨセル繊維の場合には、KOH中重量減およびKOH中面積減に関して、以下のようなより一層好ましい特性を得ることができる。
− KOH中重量減が<3.5%、好ましくは2.5%以下であること、
− KOH中面積減が<3.0%、好ましくは1.0%以下であること
【0037】
本発明により採用されるリヨセル繊維は、0.2〜10dtex、好ましくは0.2〜
2dtexの範囲の力価を示すことができる。繊維の長さは1〜20mm、好ましくは2〜10mmの範囲でもよい。繊維を叩解した後のフィブリルの直径は、50nmから10,000nmの間でもよい。
【0038】
本発明による要件を満たし、また2から10mmの長さを示すリヨセル繊維は、これまで提案されていない。
【0039】
本発明による要件を満たすリヨセル繊維は、R10値、R18値およびヘミセルロース含有量に関して対応する特性を有するセルロース系出発原料、特にパルプまたはパルプ混合物から作製することができる。
【0040】
したがって、本発明により採用されるリヨセル繊維を作製するために、
− セルロース系出発原料の成分すべてが、以下を示すべきであり、
R18>94%、
R10>85%および
ヘミセルロース<3%、
− セルロース系出発原料の重量における少なくとも50%が以下を示すべきである。
R18>96%、
R10>90%および
ヘミセルロース<3%。
【0041】
非常に高いR10値およびR18値を有するリヨセル繊維を製造するためには、セルロース系出発原料の重量における少なくとも50%が以下を示すべきである。
R18>98%、
R10>97%および
ヘミセルロース<1%。
【0042】
上記要件を満たすパルプは市販されている、かつ/または製造の各必要性に応じて当業者が製造することができる。たとえば、米国特許出願公開第2009/0312536(A1)号またはWO2005/118950を参照のこと。
【0043】
セルロース系出発原料は、コットンリンター(cotton linter)を含むこともできる。
【0044】
あるいは、本発明によるR10値、R18値を示すリヨセル繊維は、リヨセル繊維をマーセル化することによって得ることもできる。
【0045】
典型的には、NaOH溶液を用いてマーセル化を行う。溶液中のNaOHの濃度は、好ましくは5wt.%から20wt.%でもよい。処理の継続期間(処理浴における繊維の滞留時間)は、好ましくは120から480秒でもよい。
【0046】
マーセル化は、切断ステップの直前に繊維製造ライン内で行うことができ、そこでは繊維が依然として「トウ(tow)」と呼ばれる連続フィラメントの形態である。あるいは、繊維が既に「ステープル(staple)」または「ショートカット」繊維の形態である場合には、切断後に繊維製造ラインにおいてマーセル化を行うこともできる。もちろん、オフラインでマーセル化を行うこともできる。
【0047】
マーセル化は、繊維の製造に使用されるパルプの種類または他の条件からは独立に、どんな種類のリヨセル繊維にも適用することができる。マーセル化のための出発原料として、そのR10値およびR18値が既に高いリヨセル繊維を採用する場合、とりわけR10
値およびR18値が本発明の要件を既に満たす場合(上記のようなパルプから作製されているため)、優れた結果を得ることができる。
【実施例】
【0048】
試験方法
ヘミセルロース含有量を決定するための試験方法
原理:2段階硫酸加水分解に続いて、陰イオン交換クロマトグラフィーによって得られる単糖類の定量化。
手順:
加水分解:
小さい電磁撹拌器を備えているC型培養管(Wheaton)に、試料の約50mgを入れる。その後、激しい撹拌の下72.3%硫酸0.5mlを加え、反応管を閉じる。この混合物を、頻繁に撹拌しながら3時間室温で保って、試料を適切に溶解させる。
【0049】
第2の加水分解ステップでは、水8.5mlを加え、加熱ブロックに反応槽を設置し、110℃まで90分間加熱する。
【0050】
試料溶液を冷却し、ろ過し(0.45μm)、50倍に希釈し、水酸化ナトリウムで中和する。
クロマトグラフィー:
カラム:Dionex CarboPac PA10 4*50+4*250mm
溶離液A:MilliQ水
溶離液B:0.35M水酸化ナトリウム
流量:1ml/分
温度:周囲
注入量:20μl
ポストカラム試薬:0.35M水酸化ナトリウム(0.8ml/分)
検出:パルスアンペロメトリック検出(Dionex ED40)
ランタイム:51分
【0051】
勾配プログラム
【0052】
【表1】
【0053】
しかしながら、同等の結果を伴う他の陰イオン交換カラムを用いてクロマトグラフィーを行うこともできる。
【0054】
クロマトグラフィーの結果の評価および定量化は、当業者にとって周知である。
【0055】
紙に関する試験:
坪量
EDANA標準WSP130.1に従って測定
【0056】
厚さ
ASTM D1777に従って測定
【0057】
密度
計算:密度(g/cm
3)=(坪量[g/m
2]/10000)/(厚さ[μm]/10000)
【0058】
耐アルカリ(KOH中面積縮小率)
手順:
− 四角形シート120mm×120mm(A1)を切り取る。紙が均一である試験片を慎重に切り取る。
− 70℃の40%KOH溶液に試験片を浸漬する。
− 浴内で8時間保持する。
− 湿潤試料の面積(A2)を測定する。
面積縮小率(%)=(A1−A2)/A1×100
【0059】
耐アルカリ(KOH中重量減少率)
手順:
− 重量が約5gである1つまたは複数のセパレータ片を切り取る。
− 80℃で1時間、試料を乾燥させる。
− 乾燥試料(W1)を秤量する。
− 70℃の40%KOH溶液に乾燥試料を浸漬する。
− 浴内で8時間保持する。
− 試料を水で洗浄する。
− 80℃で1時間、試料を乾燥させる。
− 乾燥試料(W2)を秤量する。
重量減少率(%)=(W1−W2)/W1×100
【0060】
フラジール通気量
JIS1096−6.27に従って通気量を測定した。
材料を通過する空気流の差圧は、水0.5インチであった。
【0061】
空隙率
空隙率は、紙坪量(g/m
2)をポリマー密度(g/m
3)と紙厚さ(μm)で割って、100を掛けて、最後にその結果を100から差し引くことで算出した。
空隙率(%)=100−(坪量/[密度×厚さ]×100)
【0062】
リヨセル繊維の製造
異なるパルプからそれ自体は当業者に公知である方法に従って、リヨセル繊維を製造した。採用したパルプの特性、パルプから製造した繊維中におけるそれらのパルプそれぞれの量、および結果として得られる繊維の特性を以下の表に記載する。
【0063】
【表2】
【0064】
したがって、繊維例C、DおよびQは、本発明による要件を満たす。繊維A、G、H、BおよびFは比較例を構成する。
【0065】
叩解
ISO5264−1に従って、Valley Beaterによりリヨセル繊維を叩解した。
ISO5264−2に従って、PFI U3000ミルによりパルプ繊維を叩解した。
【0066】
紙試料
EN ISO5269/2に従って、RAPID−KOTHENシート形成機により紙試料を調製した。
【0067】
上にまとめた繊維から、任意選択で他の構成成分との混合物で、様々な紙を製造した。
【0068】
紙試料の組成ならびにそこで決定した特性を以下の表にまとめる。
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
図1および
図2は、上記実施例の一部に加えて、リヨセル繊維を含有していない一部の追加比較例の耐アルカリ性(
図1)特性および通気量(
図2)特性を示す。
【0072】
各場合において、電池セパレータは、セルロース系成分(本発明によるリヨセル繊維、本発明によるものではないリヨセル繊維、またはユーカリパルプ、レーヨン、コットンリンターパルプ、マーセル化木材パルプなどの他のセルロース系原料)50%と、PVA繊維35%ならびにPVAバインダ15%とを含有していた。
【0073】
マーセル化リヨセル繊維の使用
上記例BおよびCについて、同じ出発原料から製造し、同じ条件下で紡糸したリヨセル繊維を、トウの形態でNaOH水溶液中でマーセル化した。その後、繊維を3mmの長さに切断した。マーセル化工程では、以下のパラメーターを採用した。
NaOHの濃度(%):5−10−15−20
滞留時間(秒):120−240−480
浴温度(℃):25
【0074】
R10値およびR18値に関するマーセル化繊維の耐アルカリ性を決定した。
【0075】
R10値およびR18値に関する各試験方式および結果を以下の表にまとめる。
【0076】
【表5】
【0077】
例Cの繊維に関して
図3(R10値)および
図4(R18値)に、例Bの繊維に関して
図5(R10値)および
図6(R18値)に、グラフで結果を示してある。
【0078】
本発明の要件を既に満たすリヨセル繊維(例C)のR10値およびR18値は、マーセル化処理によってさらに高まり、また本発明の要件を満たしていないリヨセル繊維(例B)のR10値およびR18値は、マーセル化処理によって要件を満たすように、上昇させることができることがわかる。
【0079】
Valley Beater内の例Bの非マーセル化繊維および上記例B−4−3によるマーセル化繊維について、ショッパー・リーグラー試験を行った。
【0080】
試験の結果を
図7に示す。マーセル化繊維は、より短い叩解時間内でより高いショッパー・リーグラー値を呈することが明らかにわかる。これは、マーセル化リヨセル繊維が高いフィブリル化度を有することを意味する。
【0081】
上述のマーセル化繊維から、任意選択で他の構成成分との混合物で、上述のように紙を製造した。
【0082】
紙試料の組成ならびにそこで決定した特性を以下の表にまとめる。
【0083】
【表6】
【0084】
【表7】
【0085】
比較例29を本発明の実施例27および28と、また比較例30を本発明の実施例22から26とそれぞれ比較すると、非マーセル化リヨセル繊維の代わりにマーセル化リヨセル繊維を採用することによって得られるKOH中重量減少率の(さらに)注目すべき低下がある。