特開2017-143502(P2017-143502A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-143502(P2017-143502A)
(43)【公開日】2017年8月17日
(54)【発明の名称】サーバ及びサーバの制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/15 20060101AFI20170721BHJP
   H04M 3/42 20060101ALI20170721BHJP
【FI】
   H04N7/15 610
   H04M3/42 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-36368(P2016-36368)
(22)【出願日】2016年2月9日
(71)【出願人】
【識別番号】516060004
【氏名又は名称】山中 清志
(72)【発明者】
【氏名】山中 清志
【テーマコード(参考)】
5C164
5K201
【Fターム(参考)】
5C164SC11P
5C164TA08S
5C164YA08
5C164YA15
5K201AA08
5K201CA06
5K201CB06
5K201CB12
5K201EC06
(57)【要約】
【課題】通信相手に個人情報を知られることなく端末間のビデオ通信をサービス運営者が自由に制御可能とするサーバ及びサーバのビデオ通信制御方法を提供する。
【解決手段】第一端末20及び第二端末30の間のビデオ通信を制御するサーバ10であって、第一端末20が第二端末30とのビデオ通信を行うための第一プログラムを生成するプログラム生成部14と、第一端末20に第一プログラムを送信する送受信部12とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一端末及び第二端末の間のビデオ通信を制御するサーバであって、
前記第一端末が前記第二端末とのビデオ通信を行うための第一プログラムを生成するプログラム生成部と、
前記第一端末に前記第一プログラムを送信する送受信部とを備える
サーバ。
【請求項2】
前記第一プログラムは、前記第二端末に対応する通信IDと、前記第二端末との接続又は切断の接続制御と、前記接続制御タイミングの情報とを含み、予め定められたロジックにより生成される
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記プログラム生成部は、前記第一端末及び前記第二端末の各々に、恒久的な又は一時的な通信IDを付与する
請求項1又は2に記載のサーバ。
【請求項4】
前記第一プログラムに基づく前記第一端末と前記第二端末との間のビデオ通信は、前記第一端末及び前記第二端末の少なくとも一方によって中断可能である
請求項1〜3のいずれか1項に記載のサーバ
【請求項5】
第一端末及び第二端末の間のビデオ通信を制御するサーバのビデオ通信制御方法であって、
前記第一端末が前記第二端末とのビデオ通信を行うための第一プログラムを生成し、
前記第一端末に前記第一プログラムを送信する
サーバのビデオ通信制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビデオ通信を制御するサーバ及びサーバのビデオ通信制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末間でビデオ通信を行う技術が知られている(例えば、特許文献1)。端末間で、ネットワークを介してビデオ通信を行うことにより、例えば、テレビ会議などを行うことができる。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献】
【特許文献1】特開2013−9073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の端末間のビデオ通信においては、通信相手側の端末に対応する通信ID、及びIP(Internet Protocol)アドレスなどの情報が必要である。つまり、従来のビデオ通信においては、通信相手に通信IDなどの重要な個人情報を知らせる必要がある。そのため、個人情報が必要以上に拡散することがないように、通信相手を限定する必要がある。
【0005】
また、従来の端末間のビデオ通信では、ビデオ通信を利用するユーザが接続先を自由に選択し接続、切断制御を行うことにより通信を行っているため、サーバを運営するサービス運営者が接続先などを選択することはできない。従って、サーバを運営するサービス運営者が意図した接続によりサービスを提供するためには、サービス運営者がサーバに接続する端末の接続先や接続時間を自由に制御する必要がある。
そこで、本発明は、通信相手に個人情報を知られることなく端末間のビデオ通信をサービス運営者が自由に制御可能とするサーバ及びサーバのビデオ通信制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係るサーバは、第一端末及び第二端末の間のビデオ通信を制御するサーバであって、前記第一端末が前記第二端末とのビデオ通信を行うための第一プログラムを生成するプログラム生成部と、前記第一端末に前記第一プログラムを送信する送受信部とを備える。
【0007】
これにより、第一端末及び第二端末は、それぞれ第一プログラムに基づいて、ビデオ通信を行うことができる。つまり、第一端末のユーザは、第二端末のユーザの通信IDを直接入力することなく、第二端末に接続制御を行い、第一端末及び第二端末の間でビデオ通信を行うことができる。
【0008】
また、本発明に係るサーバにおいて、前記第一プログラムは、前記第二端末に対応する通信IDと、前記第二端末との接続又は切断の接続制御と、前記接続制御タイミングの情報とを含み、予め定められたロジックにより生成されてもよい。
【0009】
これにより、サーバは、第一端末及び第二端末の間のビデオ通信の接続タイミング及び切断タイミングを所望のタイミングに設定することができる。
【0010】
また、本発明に係るサーバにおいて、前記プログラム生成部は、前記第一端末及び前記第二端末の各々に、恒久的な又は一時的な通信IDを付与してもよい。
【0011】
例えば、プログラム生成部が各端末に恒久的な通信IDを付与する場合には、プログラム生成部における処理負担を軽減できる。一方、プログラム生成部が各端末に一時的な通信IDを付与する場合には、個人情報の漏洩リスクを低減することができる。
【0012】
また、本発明に係るサーバにおいて、前記第一プログラムに基づく前記第一端末と前記第二端末との間のビデオ通信は、前記第一端末及び前記第二端末の少なくとも一方によって中断可能であってもよい。
【0013】
これにより、各端末のユーザは、ビデオ通信を中断することを望む場合に、ビデオ通信が続行されることを防ぐことができる。
【0014】
また、上記目的を達成するために、本発明に係るサーバのビデオ通信制御方法は、第一端末及び第二端末の間のビデオ通信を制御するサーバのビデオ通信制御方法であって、前記第一端末が前記第二端末とのビデオ通信を行うための第一プログラムを生成し、前記第一端末に前記第一プログラムを送信する。
【0015】
これにより、本発明のサーバと同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、通信相手に個人情報を知られることなくサービス運営者が意図したサービスの端末間のビデオ通信を制御可能とするサーバ及びサーバのビデオ通信制御方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、実施の形態に係るサーバの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態に係るプログラム生成部が備える会員管理テーブルの一例を示す図である。
図3図3は、実施の形態に係る通信制御部が備える通信IDテーブルの一例を示す図である。
図4図4は、実施の形態に係るサーバにおける申込みシーケンスの流れの一例を示すシーケンス図である。
図5図5は、実施の形態に係るサーバにおいて、第一端末からのパーティ申込みに係る信号を受信した場合に作成される会員管理テーブルの一例を示す図である。
図6図6は、実施の形態に係るサーバにおいて、第二端末からのパーティ申込みに係る信号を受信した場合に作成される会員管理テーブルの一例を示す図である。
図7図7は、実施の形態に係るサーバにおける入室シーケンスの流れの一例を示すシーケンス図である。
図8図8は、実施の形態に係るサーバにおける会話シーケンスの流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者らは、当業者が本発明を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。つまり、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本発明における技術を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0019】
(実施の形態)
[サーバの構成]
実施の形態に係るサーバの構成について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態に係るサーバ10の機能構成を示すブロック図である。なお、図1には、サーバ10と通信を行う第一端末20及び第二端末30も併せて示されている。
【0020】
本実施の形態に係るサーバ10は、第一端末20及び第二端末30の間のビデオ通信を制御するサーバである。図1に示されるように、サーバ10は、機能的には、送受信部12と、プログラム生成部14と、通信制御部16とを備える。
【0021】
プログラム生成部14は、第一端末20が第二端末30とのビデオ通信を行うための第一プログラムを生成する処理部である。第一プログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)を含み、HTML(HyperText Markup Language)で作成される。これにより、第一端末20及び第二端末30において、Webブラウザを用いてビデオ通信を行うことができる。
【0022】
本実施の形態では、第一プログラムは、第二端末30に対応する通信IDと、第二端末30との接続又は切断の接続制御と接続制御タイミングの情報とを含み、予め定められたロジックにより生成される。
【0023】
プログラム生成部14は、各端末から送信されたリクエストの内容、プログラム生成部14が保持するデータベースなどに基づいて定められるロジックで第一プログラムを生成する。例えば、プログラム生成部14は、ユーザの会員IDなどを基づいて、データベースから当該会員IDに対応するパスワードを呼び出し、ユーザが送信したパスワードと合致するか否かを判断した結果に応じたHTMLを生成する。
【0024】
プログラム生成部14は、第一端末20及び第二端末30の各々に、恒久的な又は一時な通信IDを付与する。例えば、プログラム生成部14が各端末に恒久的な通信IDを付与する場合には、プログラム生成部における処理負担を軽減できる。一方、プログラム生成部が各端末に一時的な通信IDを付与する場合には、個人情報の漏洩リスクを低減することができる。ここで、プログラム生成部14が付与する通信IDなどを管理するための会員管理テーブルについて、図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施の形態に係るプログラム生成部14が備える会員管理テーブルの一例を示す図である。
【0025】
図2に示されるように、会員管理テーブルには、各ユーザに付与される会員ID、通信ID及びパスワード(PW)、並びに、各ユーザが参加するビデオ通信に係るイベントの情報が含まれる。例えば、サーバ10の送受信部12に、ユーザから各端末を通じて会員登録を希望する旨のリクエストに対応する信号が入力された場合に、プログラム生成部14は、当該ユーザの希望に基づいて、会員ID、パスワード、及び、ユーザが参加するビデオ通信に係るイベントを決定し、イベント時に利用する通信IDを生成する。さらに、プログラム生成部14は、会員管理テーブルにそれらの情報を登録する。
【0026】
送受信部12は、第一端末20に第一プログラムを送信する処理部である。送受信部12は、さらに、第一端末20及び第二端末30からの信号を受信する。送受信部12は、例えば、第一端末20及び第二端末30から送信された、ビデオ通信を行うための会員ID及びパスワードを受信する。これらの会員ID及びパスワードは、プログラム生成部14の会員管理テーブルを用いて照合される。これにより、サーバ10は、各端末のユーザが会員であるか否かを判断できる。
【0027】
通信制御部16は、第一端末20と第二端末30との間の接続を制御する処理部である。具体的には、通信制御部16は、第一端末20から、第一プログラムに基づいて、第二端末30に接続要求があった場合に、まず、第一端末20及び第二端末30の接続の可否を確認する。両端末とも予めIPアドレスとポート番号の登録があり接続可能であることが確認された場合に、第二端末30のIPアドレスとポート番号を第一端末20に通知し、第一端末20のIPアドレスとポート番号を第二端末30に通知する。これにより、第一端末20と第二端末30の各々が送信するデータの宛先を把握し、双方でビデオ通話が可能となる。
【0028】
通信制御部16は、各端末の通信IDなどを管理するための通信IDテーブルを備える。ここで、通信IDテーブルについて図面を参照しながら説明する。
図3は、本実施の形態に係る通信制御部16が備える通信IDテーブルの一例を示す図である。
【0029】
図3に示されるように、通信IDテーブルには、各ユーザに付与される通信ID、並びに、各ユーザがビデオ通信で相手端末と利用するIPアドレス及びポート番号が含まれる。
【0030】
サーバ10は、以上のような構成を備えることにより、第一端末20及び第二端末30の間のビデオ通信を可能にする。なお、サーバ10の各機能部は、例えば、メモリ及びプロセッサ、並びに、これらを動作させるためのプログラムによって実現することができる。
【0031】
[動作例]
次に、本実施の形態に係るサーバ10でイベントを行う場合の動作例について説明する。ここでは、イベントの一例として、サーバ10を用いて複数の端末間でパーティを行う例について図面を参照しながら説明する。
【0032】
また、イベントの一例であるパーティを行う場合、通常、申込みシーケンスと、開催シーケンスとの二つのシーケンスに分けて行う。なお、開催シーケンスだけでパーティを行うことも可能である。
【0033】
<申込みシーケンス>
まず、申込みシーケンスについて説明する。
申込みシーケンスは、イベントの準備シーケンスの一例である。本シーケンスにおいて、サーバ10は、参加者を受け付けて、申し込みを行った参加者を登録する。続いてサーバは、各参加者に通信IDを付与し、パーティにおいて各参加者に送信するプログラムを作成する。以下、申込みシーケンスについて図面を用いて詳細に説明する。なお、以下では、説明が煩雑となることを避けるために、パーティの参加者が二人である場合について説明するが、参加者は三人以上であってもよい。
【0034】
図4は、本実施の形態に係るサーバ10における申込みシーケンスの流れの一例を示すシーケンス図である。
図4に示されるように、申込みシーケンスにおいては、まず、各端末からサーバ10に申し込みを行う。例えば、第一端末20は、サーバ10にパーティに参加を申し込む(S10)。
【0035】
サーバ10の送受信部12は、第一端末20からのパーティ申込みに係る信号を受信した場合、プログラム生成部14に、第一端末20から送信された会員ID及びイベントIDを送信する(S12)。
【0036】
サーバ10のプログラム生成部14は、送受信部12から会員ID及びイベントIDを受信した場合、これらの会員ID及びイベントIDをデータベース(DB)の会員管理テーブルに登録する(S14)。この場合に作成される会員管理テーブルについて、図面を用いて説明する。
【0037】
図5は、本実施の形態に係るサーバ10において、第一端末20からのパーティ申込みに係る信号を受信した場合に作成される会員管理テーブルの一例を示す図である。
図5に示されるように、プログラム生成部14は、第一端末20のユーザに対応する会員ID及び申込まれたイベントIDを会員管理テーブルに登録する。また、プログラム生成部14は、当該パーティにおいてユーザに付与される通信IDを生成して、会員管理テーブルに登録する。なお、会員管理テーブルには、ユーザのパスワード(PW)を併せて登録しておいてもよい。
【0038】
次に、プログラム生成部14は、第一端末20のユーザのパーティ申込みが完了した旨を示す信号を送受信部12に送信する(S16)。
【0039】
続いて、送受信部12は、第一端末20に、パーティ申込みが完了した旨を示す信号を送信する(S18)。
以上で、第一端末20のユーザのパーティ申込みシーケンスが終了する。
【0040】
また、第二端末30についても同様に、パーティ申込みシーケンスが行われる。図4に示されるステップS20、S22、S26及びS28は、それぞれ第一端末20のユーザのパーティ申込みシーケンスのステップS10、S12、S16及びS18と同様であるため、説明を省略する。
【0041】
ステップS24についても上述のステップS14と同様である。プログラム生成部14は、送受信部12から第二端末30のユーザの会員ID及びイベントIDを受信した場合、これらの会員ID及びイベントIDを会員管理テーブルに登録する。この場合に作成される会員管理テーブルについて、図面を用いて説明する。
【0042】
図6は、本実施の形態に係るサーバ10において、第二端末30からのパーティ申込みに係る信号を受信した場合に作成される会員管理テーブルの一例を示す図である。
【0043】
図6に示されるように、プログラム生成部14は、第二端末30のユーザに対応する会員ID及び申込まれたイベントIDを会員管理テーブルに追加登録する。また、プログラム生成部14は、当該パーティにおいてユーザに付与される通信IDを生成して、会員管理テーブルに登録する。
【0044】
以上のような各端末における申込みシーケンスが行われた後、サーバ10は、所定のタイミングで申込み期間を終了する。例えば、パーティ開始の1時間前などのタイミングで、サーバ10は、申込み期間を終了する。
【0045】
<開催シーケンス>
次に、開催シーケンスについて説明する。
開催シーケンスは、イベントの実施シーケンスの一例である。本シーケンスにおいて、サーバ10は、イベントを実施する。具体的には、例えば、サーバ10がイベントとしてパーティを行う場合には、参加者の端末がパーティに入室(つまり参加)するための入室シーケンスが行われた後、端末同士のビデオ通信を所定の順序で順次行う会話シーケンスが行われる。
【0046】
まず、入室シーケンスについて図面を用いて説明する。
図7は、本実施の形態に係るサーバ10における入室シーケンスの流れの一例を示すシーケンス図である。図7では、第一端末20の入室シーケンスが示されている。
【0047】
図7に示されるように、入室シーケンスにおいては、第一端末20は、サーバ10に受付手続きを行う(S30)。具体的には、第一端末20は、会員IDをサーバ10の送受信部12に送信する。
【0048】
続いて、送受信部12は、第一端末20の受付手続きが行われた旨を示す信号をプログラム生成部14に送信する(S32)。具体的には、送受信部12は、受信した会員IDをプログラム生成部14に送信する。
【0049】
続いて、プログラム生成部14は、会員IDからイベントIDをDBから取得し、イベントIDに対応するプログラムを生成する(S34)。具体的には、プログラム生成部14は、会員管理テーブルを参照して、当該会員IDのユーザが登録されているイベントIDを確認する。そして、登録を確認した場合に、当該会員IDのユーザの端末である第一端末20に送付するプログラムとして、パーティのイベントID毎に定められたロジックと同一イベントIDに参加する通信相手を把握し第一プログラムを生成する。第一プログラムの内容は、特に限定されないが、例えば、JavaScript(登録商標)を含み、HTMLで作成される。
【0050】
続いて、プログラム生成部14は、生成した第一プログラムを送受信部12に送信する(S36)。
【0051】
続いて、送受信部12は、プログラム生成部14から受信した第一プログラムを第一端末に送信する(S38)。
【0052】
続いて、第一端末20では、受信した第一プログラムが実行されることにより、パーティ開催時刻に所定の動作を開始するためのタイマがカウントをスタートする(S40)。例えば、Javascript(登録商標)のタイマを用いてもよい。また、第一端末20は、第一プログラムに基づいて、付与された通信ID、並びに、第一端末20がビデオ通信で使用するIPアドレス及びポート番号を、サーバ10の通信制御部16に送信する(S42)。
【0053】
続いて通信制御部16は、受信した、通信ID、IPアドレス及びポート番号をデータベースの通信IDテーブルに登録する(S44)。
第一端末20の入室シーケンスは、以上のように行われる。
【0054】
なお、第二端末30についても第一端末20と同様に入室シーケンスが行われ、第二端末30は、サーバ10から第二プログラムを受信する。
【0055】
以上のようにパーティに参加する各端末がサーバ10からプログラムを受信する。そして、これらのプログラムがそれぞれ実行されることによってパーティが開催される。
【0056】
次に、パーティの会話シーケンスについて図面を用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係るサーバ10における会話シーケンスの流れの一例を示すシーケンス図である。
【0057】
図8に示されるように、第一端末20においては、入室シーケンスで受信した第一プログラムのタイマが終了する(S50)。この時点から、実質的にパーティが開始される。
【0058】
第一プログラムにおいて、タイマが終了した時点から、パーティを開催するためのプログラムが実行されるようにプログラミングされている。図8に示される例では、第一プログラムにおいて、パーティ開始後に、第一端末20と第二端末30との間で、ビデオ通信を行うようにプログラミングされている。
【0059】
第一端末20と第二端末30との間で、ビデオ通信を行うために、第一端末20は、送信元として第一端末20の通信ID、接続先として第二端末30の通信IDを付加して、サーバの通信制御部16に接続要求を送信する(S52)。
【0060】
続いて通信制御部16は、送信元及び接続先の通信IDから登録されているIPアドレスとポート番号とをDBで検索(S54)し、接続先である第二端末30のIPアドレス及びポート番号へ接続要求及び送信元である第一端末20のIPアドレス及びポート番号を送信する(S56)。
【0061】
続いて、第二端末30は、接続要求を確認し接続する場合は接続了承をサーバの通信制御部へ送信する(S58)。
【0062】
続いて通信制御部16では第二端末30と接続処理中の第一端末20へ第二端末30のIPアドレス及びポート番号を付加して接続了承を送信する(S60)。
【0063】
続いて、第一端末20及び第二端末30は通信相手先のIPアドレス及びポート番号を各々で把握したため、互いにその宛先にデータを送信することで双方向のビデオ通信を開始する(S62)。
【0064】
第一端末20は、第一プログラムによって定められた期間にわたって第二端末30とビデオ通信を行った後、ビデオ通信を終了するための動作を行う。具体的には、例えばタイマで設定された所定の時間が経過した後、第一端末20は、第二端末30との接続を終了するための信号を、通信制御部16に送信する(S64)。
【0065】
続いて、通信制御部16は、第二端末30に第一端末20との接続の終了するための信号を送信する(S66)。
【0066】
続いて、第一端末20及び、第二端末30は互いに送信していたデータを終了して、ビデオ通信を終了する(S68)。
【0067】
以上のように、第一端末20と第二端末30との1対1の会話(ビデオ通信)が行われる。パーティにおいては、これ以降、同様に第二、三、・・・回目の1対1の会話などが第一プログラムにプログラミングされたとおりに行われる。そして、第一プログラムにプログラミングされた各シーケンスがすべて終了した後、パーティが終了する。このように、本実施の形態に係るサーバ10では、端末間のビデオ通信をイベントなどのサービス運営者が自由に制御できる。
【0068】
上述の例では、サーバ10によって生成される第一プログラムは、第二端末30に対応する通信IDと、第二端末30との接続又は切断の接続制御と接続制御タイミングの情報とを含み、予め定められたロジックにより生成されている。これにより、サーバは、第一端末20及び第二端末30の間のビデオ通信の接続タイミング及び切断タイミングを所望のタイミングに設定することができる。
【0069】
また、上述の例では、端末間の通信は、サーバ10において生成されたプログラムによって実行されるため、ユーザが通信相手の通信情報を直接入力する必要がない。また通信で用いられる通信IDが通信相手に知られることがあっても、通信IDはイベント毎に変更することができるため、イベント後に、通信相手から、通信IDを用いて、通信がなされることがない。つまり、個人情報である通信IDが通信相手に知られることによる個人情報の漏洩リスクを低減することができる。
【0070】
また、上述の例において、第一プログラムに基づく第一端末20と第二端末30との間のビデオ通信は、第一端末20及び第二端末30の少なくとも一方によって中断可能であってもよい。これにより、各端末のユーザは、ビデオ通信を中断することを望む場合に、ビデオ通信が続行されることを防ぐことができる。
【0071】
(変形例など)
以上のように、本発明における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
【0072】
また、上述の実施の形態は、本発明における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。つまり、本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を上記実施の形態に施したものや、実施の形態における一部の構成要素を組み合わせて構築される別の形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0073】
例えば、上記実施の形態では、イベントとして、パーティを行う例を示したが、イベントは、パーティに限定されない。例えば、英会話レッスンなどのイベントであってもよい。
【0074】
また、上記実施の形態では、申込みシーケンスと開催シーケンスとに分けてパーティを実施したが、申込みシーケンスと開催シーケンスとを一体化し、申込みシーケンスの直後にパーティを開催してもよい。
【0075】
また、本発明における技術は、サーバ及びサーバの制御方法として実現できるだけでなく、サーバの制御方法をステップとして含むプログラム、及び、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なDVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体として実現することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0076】
本発明は、複数端末間のビデオ通信を制御するサーバに適用可能である。
【符号の説明】
10 サーバ
12 送受信部
14 プログラム生成部
16 通信制御部
20 第一端末
30 第二端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8