【課題を解決するための手段】
【0017】
この問題を解決するため、本発明によれば、上に示したような連結システムであって、外側環境側の前記連結壁部に、ブロック機構を制御するための制御要素を含む、ブロック・デバイスをさらに含み、前記制御要素が、
− 前記連結要素の前記連通オリフィス及び前記内側取り外し可能密閉デバイスへの挿入も可能であり、前記ブロック機構が前記内側取り外しブロック・デバイスによるいかなる運動をブロックするように制御される、第1の開位置、及び
− 外側において、前記連結壁部の前記連通オリフィスに受容されている前記連結要素がブロックされ、前記ブロック機構が前記内側取り外し可能密閉デバイスの運動を許可することが可能になる、第2の閉位置を有し、
前記ブロック機構が、
− 前記内側取り外し可能密閉デバイスを取り外すように運動が開始された後、前記制御要素を閉位置にブロックし、
− 完全な取り外しまで前記内側取り外し可能密閉デバイスを取り外すように前記運動が継続される間、閉位置における前記制御要素の前記ブロック運動を維持するように構成される
ことを特徴とする、連結システムが提供される。
【0018】
本発明の文脈において、そうした連結システムは、連結要素がコンパートメントの外側の環境側の連結壁部に固定された後、連結システムの構成に関わらず、すなわち取り外し可能密閉デバイスが連結壁部にあってもなくても、継続的に、2つの別々の環境間の封止を確実にすることができることが示されている。換言すると、本発明による連結システムは、ひとたび連結要素がコンパートメントの外側環境側において連結壁部に固定されれば、取り外し可能密閉デバイスが、所定位置にない限り、すなわちコンパートメントの内側の連結壁部に対して封止可能に配置されない間でも、連結要素のあらゆる取り外し(あらゆる解放)の回避を可能にする。
【0019】
実際、前記内側取り外し可能密閉デバイスを取り外すように運動が開始されると、ブロック機構によって、外側環境側の連結壁部において連結要素を固定する制御要素のブロックが行われる。その結果、制御要素がブロックされるので、それをその閉位置から開位置に動かすことができなくなり、したがって、例えば、不注意に連結要素を解放することが全く単純に不可能になる。したがって、連結システムは、以前は、内側取り外し可能密閉デバイスの取り外しによって、コンパートメントの内側環境と外側環境との間の汚染の移動の危険があり得たが、本発明によれば、制御要素がその閉位置から離れることが不可能にされることで、連結要素は、完全に固定され、したがって、外側環境側の連結壁部の制御要素によって封止可能にブロックされる連結要素によって、システムの封止が依然としてもたらされるようになる。
【0020】
さらに、前記内側取り外し可能密閉デバイスを取り外す運動が継続され、ブロック機構によってもたらされる初期のブロックが、制御要素をブロックするその機能をそれ以上果たさなくなっても、制御要素は、二次ブロックに従って、この同じブロック機構によってその閉位置に維持されブロックされ続ける。例えば、制御要素は、そのあらゆる運動が阻止されその閉位置に確実に保たれるように、ブロック機構と協働する、又はブロック機構に対してそれ自体が位置決めされる。
【0021】
その結果、内側取り外し可能密閉デバイスは、連結システムの封止を確実にすることがもはやできなくなると、すなわち、取り外し可能ケースを連結要素から取り外すように駆動させるためにその取り外しが開始されると、本発明による連結システムは、連結要素の任意の係合解除及び/又は取り外しを防止することによってシステムの封止を保証することができ、そして、2つの環境の間における封止された分離を確実にすることができる要素だけが構築される。上に示したように、内側取り外し可能密閉デバイスが取り外されるときのシステムのこの封止の保証は、制御要素をその閉位置にブロックすることによってもたらされ、その閉位置自体が、連結要素のブロックを確実にする。
【0022】
本発明の一実施例によれば、前記ブロック・デバイスの前記ブロック機構は、
− 前記内側取り外し可能密閉デバイスを取り外すように運動が開始された後に、閉位置における前記制御要素の第1のブロックを実施するように構成される、第1のブロック要素と、
− 完全な取り外しまで前記内側取り外し可能密閉デバイスを取り外すように前記運動が継続される間、閉位置における前記制御要素の前記ブロック運動を維持するように構成される、第2のブロック要素と
を含む。
【0023】
本発明によるこの実施例は、以下により具体的に説明され、図面を用いて示されるが、本発明の非限定的な実施例ではなく、あらゆる他の適切なブロック機構が本発明によって包含される。
【0024】
この実施例によれば、第1のブロック要素及び第2のブロック要素がある場合、制御要素の第1のブロックが行われ、それに続いて、第1のブロック要素がそれ以上そのブロック機能を果たすことができなくなったときに、同じ制御要素の第2のブロックが行われると考えられ得る。より具体的には、後の第2のブロックは、第1のブロックの効果がなくなる前に第1のブロックに続く。換言すると、第2のブロックは、第1のブロックがそのブロック機能を果たすことがそれ以上できなくなる前であっても、直接、第1のブロックを引き継ぎ、内側取り外し可能密閉デバイスがコンパートメントの内側の連結壁部から完全に分離されるときでも、制御要素をブロックする機能を維持する。
【0025】
好ましくは、本発明による連結システムは、第1のアイドル位置では、前記内側取り外し可能密閉デバイスについての追加のブロックを確実にし、前記連通オリフィスへの前記連結要素の挿入を阻止し、第2の位置では、前記連通オリフィスへの前記連結要素の挿入を可能にするように押し戻され、前記内側取り外し可能密閉デバイスの前記追加のブロックをブロック解除するように構成される、追加のブロック・デバイスをさらに含む。このシナリオにおいて、制御要素がその開位置からその閉位置に切り替られ、その後に操作エラーがあっても、内側取り外し可能密閉デバイスのブロックは、依然としてもたらされる。したがって、これは、本発明による連結システムについての追加の安全を伴う。この安全は、連結要素の存在を検出しこの連結要素が所定位置にあるとき(「存在デバイス−連結要素(presence device−connection element)」)だけ取り外し可能密閉デバイスの運動を可能にする、追加のブロック・デバイスによって得られ。
【0026】
好ましくは、本発明によれば、前記制御要素は、制御ボタンの形状をとる、又は、任意選択で回転制御ボタンの形状をとる、機械的制御要素である。
【0027】
有利には、本発明によれば、前記第1のブロック要素は、前記第1のブロック要素を並進運動させるように前記制御要素によって起動されるように構成されるカムを収容するように構成されるハウジングを含む。換言すると、制御要素がその開位置から閉位置まで動かされると、カムが駆動され、そのカムが、ハウジング内で動くことによって、第1のブロック要素の並進運動が引き起こされる。
【0028】
好ましくは、本発明によれば、前記第1のブロック要素は、軸周りに回転する自由端を有し前記第1のブロック要素の並進運動の間に回転運動を行うように構成される枢動要素をさらに含む。
【0029】
好ましくは、本発明によれば、前記第2のブロック要素は、それを戻り運動させるように構成されるばねを含む。
【0030】
好ましくは、本発明によれば、前記第2のブロック要素は、中実部分と、中空部分とを有する。
【0031】
有利には、本発明によれば、前記第2のブロック要素は、キャスタを備える自由端を有する。
【0032】
本発明の連結システムの他の実施例は、添付の特許請求の範囲に示される。
【0033】
本発明は、さらに、本発明による連結システムの内側取り外し可能密閉デバイスに関し、前記内側取り外し可能密閉デバイスは、
− 中央貫通オリフィスを有するヘッド部分と、
− 前記ヘッド部分から前記中央貫通オリフィスの延長部内に延在するチュービングと
を含み、
前記ヘッド部分は、その外周に、
− 第1のレベルに位置する突起と、
− 前記突起を延長する、前記第1のレベルよりも低い第2のレベルに位置するランプと、
− 前記第2のレベルよりも低いレベルに位置するスロットへのアクセスをもたらすように構成されるノッチと
を含む。
【0034】
図面を用いて以下に説明されるように、内側取り外し可能密閉デバイスのこれらの様々な要素は、特に内側取り外し可能密閉デバイスをコンパートメントの内側から取り外す又はコンパートメントの内側の連結壁部に再配置するために、内側取り外し可能密閉デバイスの運動(例えば、回転)が行われるとき、本発明による連結システムのブロック・デバイスの要素と協働する。
【0035】
本発明による取り外し可能密閉デバイスの他の実施例は、添付の特許請求の範囲に示される。
【0036】
本発明は、さらに、コンパートメントの内側環境を前記コンパートメントの外側の環境に連結する方法であって、以下のステップである、
− 本体を有する連結要素を、前記内側環境と前記外側環境を隔てる連結壁の連通オリフィスを介して挿入し、前記連通オリフィスを緊密に封止するように予め位置決めされブロックされている内側取り外し可能密閉デバイス内に係合させることができるステップと、
− 前記内側取り外し可能密閉デバイスをブロック解除しその取り外し運動を可能にするように、前記連結壁部に対して前記連通オリフィスのところに前記連結要素を固定しブロックするために、前記外側環境側に位置する制御要素を起動させてそれを閉位置に位置決めするステップと、
− 前記連結要素の前記本体を保護するケースの取り外しと同時に前記コンパートメントの内側から前記内側取り外し可能密閉デバイスを取り外すことができるように、前記内側取り外し可能密閉デバイスを動かすステップと
を含み、
前記内側取り外し可能密閉デバイスを動かす前記ステップが、
− 前記内側取り外し可能密閉デバイスの取り外し運動の開始後にブロック機構によって前記制御要素がその閉位置にブロックされるステップ、及び
− 完全な取り外しまで前記内側取り外し可能密閉デバイスの取り外し運動が継続された後に前記ブロック機構によって閉位置に前記制御要素の前記ブロックが維持されるステップ、につながる、
方法に関する。
【0037】
有利には、本発明の方法によれば、閉位置に前記制御要素をブロックする前記ステップは、前記ブロック機構の第1のブロック要素によって行われ、前記第1のブロック要素の一方端は、取り外し運動が始まっている前記内側取り外し可能密閉デバイスの突起に当接する。
【0038】
好ましくは、本発明の方法によれば、閉位置に前記制御要素をブロックする前記ステップは、前記第1のブロック要素をブロックする、前記ブロック機構の第2のブロック要素によって維持される。
【0039】
有利には、本発明による方法は、前記連結要素がないときに前記内側取り外し可能密閉デバイスをブロックするように配置される追加のブロック・デバイスを、第1のアイドル位置から第2の位置に非活動化させる、追加のステップを含む。
【0040】
本発明による方法の他の実施例は、添付の特許請求の範囲に示される。
【0041】
本発明は、さらに、流体又は粉末を移動させる、本発明による連結システムの使用に関する。
【0042】
本発明による連結システムの他の使用形態は、添付の特許請求の範囲に示される。
【0043】
本発明は、さらに、流体又は粉末を移動させる、本発明による内側取り外し可能密閉デバイスの使用に関する。
【0044】
本発明による内側取り外し可能密閉デバイスの他の使用形態は、添付の特許請求の範囲に示される。
【0045】
本発明の他の特徴、詳細及び利点は、非限定的にもたらされる以下の説明及び添付の図面を参照すれば明らかになるであろう。