【解決手段】タッチの入力点を判定するセンシング装置は、予め定められた距離で離隔した2つのサブループをそれぞれ有するループを含むセンシングループ部と、上記ループのそれぞれの2つのサブループの中から上記入力点に対応するサブループを判定するための領域判定ループ部と、上記センシングループ部からの第1の入力信号に基づいて複数の入力点の候補を決定し、上記領域判定ループ部からの第2の入力信号に基づいて上記複数の入力点の候補の中から上記入力点を決定する制御部とを有する。
前記制御部は、前記第1の領域判定サブループからの入力信号の大きさを前記第2の領域判定サブループからの入力信号の大きさと比較し、前記複数の入力点の候補の中から前記入力点を決定することを特徴とする請求項2に記載のセンシング装置。
前記領域判定ループ部は、前記ループの前記2つのサブループのうちの第1のサブループを含む第1の領域及び前記ループの前記2つのサブループのうちの第2のサブループを含む第2の領域のうちの1つに配置される領域判定ループを有することを特徴とする請求項1に記載のセンシング装置。
前記制御部は、前記領域判定ループからの入力信号に基づいて前記複数の入力点の候補のうちで前記入力点を決定することを特徴とする請求項7に記載のセンシング装置。
前記制御部は、前記領域判定ループからの入力信号の大きさが予め定められた大きさ以上である場合に、前記領域判定ループに対応する入力点の候補を前記入力点として決定することを特徴とする請求項8に記載のセンシング装置。
前記制御部は、前記領域判定ループからの入力信号の大きさが予め定められた大きさ未満である場合に、前記領域判定ループに対応しない前記入力点の候補を前記入力点として決定することを特徴とする請求項8に記載のセンシング装置。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォン又は他のタッチスクリーンと関連した市場が急速に成長することにより、これと関連した研究も活発に進んでいる。スマートフォン又はタッチスクリーンと関連して特定の命令を入力するために、ユーザは、ユーザの身体の一部分又は電磁誘導(electromagnetic induction:EI)ペンをタッチスクリーンの特定の位置に指定する方式で特定の命令を入力するか又は特定のアイコンを指定することができる。
【0003】
ユーザの身体の一部分を通して接触する方式は、静電容量方式(capacitive touch screen technology)により実現することができる。静電容量方式を採択するタッチスクリーンは、一般に、透明電極及び透明電極間のコンデンサを含む。ユーザは、身体の一部分をタッチスクリーンに接触することにより、これに従って変更されるコンデンサの静電容量に基づいてユーザの身体の一部分によるタッチをセンシングすることができる。
【0004】
しかしながら、静電容量方式は、ユーザが身体の一部を用いてタッチスクリーンに接触するのに相対的に広い接触面積により精密な入力を提供することが難しい。その一方、電磁誘導方式(EI)は、小さい接触面積でも動作させることができるという長所がある。
【0005】
EI方式は、印刷回路基板(Printed Circuit Board:PCB)に配置されたループコイルに電圧を印加することにより電磁場の発生を制御し、EIペンへの電磁場の伝達を制御する。ここで、EIペンは、コンデンサ及びループを含み、受信された電磁場を所定の周波数成分を有する電磁場にさらに放出することができる。
【0006】
EIペンにより放出される電磁場は、PCBのループコイルにさらに伝達され、これにより、EIペンがタッチスクリーン上のどの位置に近接しているかを判定することができる。
【0007】
従来のEI方式において、電磁場をEIペンに印加するために回路基板に含まれているすべてのループコイルごとに入力及び出力信号を処理するためのチャネルがそれぞれ割り当てられなければならない。したがって、回路基板上に複数のループコイルが存在する場合には、複数のチャネルが要求され、したがって、複数のチャネルからの信号を処理するのに必要な演算量が増大することができる。同時に、増大した演算量を処理するために高性能のプロセッサが要求されるか、ファームウェアに大きい負担となることがある。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。図面における同様な構成要素に対しては、他の図面に表示されても、同様な参照番号及び符号を付けてあることに注意されたい。下記の説明において、本発明の要旨のみを明瞭にするために、関連した公知の機能や構成についての具体的な説明は、適宜省略する。
【0017】
図1は、本発明の実施形態によるセンシング装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、センシング装置は、ループ部110及び制御部120を含む。ループ部110は、センシングループ部111及び領域判定ループ部112を含むことができる。
【0018】
センシングループ部111は、少なくとも1つのループを含むことができる。ここで、ループは、予め定められた距離で離隔した2つのサブループを有することができる。2つのサブループのそれぞれは直列に接続することができ、各サブループは、1回又は複数回の巻き線数を有することができる。各サブループは、所定の面積を有することができ、好ましくは長方形であることができるが、本発明の実施形態はこれに限定されない。
【0019】
センシングループ部111は、外部からセンシング装置に入力される受信信号を受信することができる。ここで、受信信号は、オブジェクトのタッチから発生することができる。タッチは、所定の電磁場を出力する手段であることができ、例えば、EIペン、手動EIペンなどで実現することができる。センシングループ部111の周辺に存在するEIペンは、センシングループ部111から誘導された電磁場を受信した後に、この電磁場を放出することができる。一方、EIペンは、単純な1つの実施形態であり、電磁場を受信し、これをさらに放出する手段として具体化することができる。一方、センシングループ部111は、受信信号をセンシングするだけでなく、所定の送信信号を出力することもできる。ここで、送信信号は、EIペンに入力された後にEIペンから出力されることができる。
【0020】
センシングループ部111に含まれるループは、電磁場の変化をセンシングすることができる。制御部120は、センシングループ部111の最大センシング信号をセンシングする最大信号ループからセンシングされた最大センシング信号及び最大信号ループに隣接したループからセンシングされたセンシング信号の大きさに基づいてタッチの入力点の候補を決定することができる。ここで、‘入力点の候補(candidates of an input point)’は、センシングループ部111のループがそれぞれ2つのサブループを有するためにタッチオブジェクトの入力点が2つのサブループの近傍の地点であると推定するためである。
【0021】
一方、制御部120は、入力点の候補の中からタッチの入力点を判定することができる。具体的に、制御部120は、領域判定ループ部112からの入力信号に基づいて入力点の候補の中からタッチの入力点を判定することができる。制御部120が領域判定ループ部112からの入力信号に基づいてタッチの入力点を判定する構成についてより詳細に後述する。制御部120は、マイクロプロセッサー、集積回路(IC)、又は小型コンピュータで実現することができるが、これに限定されず、所定の演算を実行することができる任意の手段として具体化することができる。
【0022】
上述したように、本発明の実施形態によるセンシング装置は、センシングループ部111からの入力信号に基づいてタッチの入力点の候補を決定することができる。また、センシング装置は、領域判定ループ部112からの入力信号に基づいてタッチの入力点を判定することができる。ここで、センシングループ部111の各ループは、直列に接続された2つのサブループを有することができ、したがって、従来技術に比べて要求されるチャネルの数が1/2に減少する。
【0023】
図2Aは、本発明の一実施形態によるセンシング装置の概念図である。
【0024】
図2Aに示すように、センシング装置は、制御部200、第1のループ210、第2のループ220、第3のループ230、第1の領域判定ループ241、及び第2の領域判定ループ242を含む。説明の便宜のために、
図2Aは、x軸方向のタッチの入力点を判定することができる実現例を示す。
【0025】
第1のループ210は、第1のサブループ211及び第2のサブループ212を含む。第1のサブループ211の一端は制御部200に接続され、第1のサブループ211の他端は第2のサブループ212の一端に接続される。第2のサブループ212の他端は制御部200に接続される。一方、第1のサブループ211の一端と制御部200との間にはスイッチが接続されることができ、各チャネルのスキャン期間の間にスイッチがオン(ON)状態で保持されることができ、非スキャン期間の間にオフ(OFF)状態で保持されることができる。したがって、第1のサブループ211及び第2のサブループ212は直列に接続されることができる。
【0026】
一方、第2のループ220の第1のサブループ221の一端は制御部200に接続され、第2のループ220の第1のサブループ221の他端は第2のサブループ222の一端に接続される。第3のループ230の第1のサブループ231の一端は制御部200に接続され、第3のループ230の第1のサブループ231の他端は第3のループ230の第2のサブループ232の一端に接続される。
【0027】
制御部200は、第1のループ210、第2のループ220、及び第3のループ230からの入力信号に基づいて入力点の候補201及び202を判定することができる。具体的に、制御部200は、第1のループ210、第2のループ220、及び第3のループ230からの入力信号を相互に比較し、最大入力信号及びその隣接ループからの入力信号に基づいて入力点の候補201及び202を決定することができる。上述したように、各ループ210、220、又は230が2つのサブループを含むために、入力点の候補は2つであると判定することができる。
【0028】
制御部200は、領域判定ループ部241及び242からの入力信号に基づいて入力点の候補の中から入力点を決定することができる。
図2Aに示す実施形態において、第1の領域判定ループ241は、第1のループ210の第1のサブループ211、第2のループ220の第1のサブループ221、及び第3のループ230の第1のサブループ231が配列された領域上に配置されるループである。第2の領域判定ループ242は、第1のループ210の第2のサブループ212、第2のループ220の第2のサブループ222、第3のループ230の第2のサブループ232が配列された領域上に配置されるループである。第1の領域判定ループ241及び第2の領域判定ループ242は制御部200にそれぞれ接続される。また、スイッチは、第1の領域判定ループ241又は第2の領域判定ループ242と制御部200との間に接続されることができ、領域判定ループ241又は242のスキャン期間の間にはON状態であり、非スキャン期間の間にはOFF状態である。
【0029】
上述したように、制御部200は、入力点の候補を2つの地点201及び202であると決定することができる。制御部200は、第1の領域判定ループ241及び第2の領域判定ループ242からの入力信号に基づいて入力点を決定することができる。例えば、第1の領域判定ループ241からの入力信号の大きさが第2の領域判定ループ242からの入力信号の大きさより大きい場合には、制御部200は、左側の候補201を入力点として決定することができる。他の例において、第2の領域判定ループ242からの入力信号の大きさが第1の領域判定ループ241からの入力信号の大きさより大きい場合には、制御部200は、右側の候補202を入力点として決定することができる。
【0030】
上述したように、制御部200は、2つのサブループを有するループからの信号に基づいて入力点の候補を決定する。上述した過程において、それぞれのループは、直列に接続された2つのサブループを含むために、要求されるチャネルは1/2に減少することができる。しかしながら、センシングループ部111の最外部に配列されるループは、2つのサブループの代わりに単一ループを含むことができる。入力点の候補から入力点を決定する方法は、領域判定ループからの入力信号の大きさを比較する単純な構成を採択することにより演算量を減少させる効果を有することができる。
【0031】
図2Bは、本発明の他の実施形態によるセンシング装置の概念図である。
図2Bのセンシング装置は、
図2Aのセンシング装置とは対照的にx軸方向の入力点及びy軸方向の入力点を決定する。
【0032】
図2Bのセンシング装置は、制御部200、第1のループ210、第2のループ220、第3のループ230、第1の領域判定ループ241、及び第2の領域判定ループ242、第4のループ250、第5のループ260、第6のループ270、第3の領域判定ループ281、及び第4の領域判定ループ282を含む。ここで、第1のループ210と、第2のループ220と、第3のループ230と、第1の領域判定ループ241及び第2の領域判定ループ242とは、x軸方向のタッチの入力点を決定するために使用される。第4のループ250と、第5のループ260と、第6のループ270と、第3の領域判定ループ281と、第4の領域判定ループ282とは、y軸方向のタッチの入力点を決定するために使用される。
【0033】
図2Aに示す実施形態において、第1の領域判定ループ241は、第1のループ210の第1のサブループ、第2のループ220の第1のサブループ、及び第3のループ230の第1のサブループが配列された領域上に配列される。第2の領域判定ループ242は、第1のループ210の第2のサブループ、第2のループ220の第2のサブループ、及び第3のループ230の第2のサブループが配列された領域上に配列される。第1の領域判定ループ241及び第2の領域判定ループ242は、制御部200にそれぞれ接続される。
【0034】
第3の領域判定ループ281は、第4のループ250の第1のサブループ、第5のループ260の第1のサブループ、及び第6のループ270の第1のサブループが配列された領域上に配列される。第4の領域判定ループ282は、第4のループ250の第2のサブループ、第5のループ260の第2のサブループ、第6のループ270の第2のサブループが配列された領域上に配列される。第3の領域判定ループ281及び第4の領域判定ループ282は制御部200にそれぞれ接続される。
【0035】
制御部200は、第1のループ210乃至第3のループ230からの入力信号に基づいてx軸方向の入力点の候補を決定することができ、第4のループ250乃至第6のループ270からの入力信号に基づいてy軸方向の入力点の候補を決定することができる。制御部200は、入力点の候補を組み合せることにより入力点の4つの候補201、202、203、及び204を決定することができる。
【0036】
制御部200は、第1の領域判定ループ241及び第2の領域判定ループ242からの入力信号に基づいてx軸方向の入力点を決定することができる。例えば、第1の領域判定ループ241からの入力信号の大きさが第2の領域判定ループ242からの入力信号の大きさより大きい場合には、制御部200は、左側の候補201又は202を入力点として決定することができる。他の例において、第2の領域判定ループ242からの入力信号の大きさが第1の領域判定ループ241からの入力信号の大きさより大きい場合には、制御部200は、右側の候補203又は204を入力点として決定することができる。
【0037】
制御部200は、第3の領域判定ループ281及び第4の領域判定ループ282からの入力信号に基づいてy軸方向の入力点を決定することができる。例えば、第3の領域判定ループ281からの入力信号の大きさが第4の領域判定ループ282からの入力信号の大きさより大きい場合には、制御部200は、下側の候補201又は204を入力点として決定することができる。他の例において、第4の領域判定ループ282からの入力信号の大きさが第3の領域判定ループ281からの入力信号の大きさより大きい場合には、制御部200は、上側の候補202又は203を入力点として決定することができる。
【0038】
制御部200は、第1の領域判定ループ241、第2の領域判定ループ242、第3の領域判定ループ281、及び第4の領域判定ループ282からの入力信号の大きさに基づいて入力点を決定することができる。例えば、第1の領域判定ループ241からの入力信号の大きさが第2の領域判定ループ242からの入力信号の大きさより大きく、第3の領域判定ループ281の入力信号の大きさが第4の領域判定ループ282の入力信号の大きさより大きい場合には、左下側の入力点の候補201を入力点として決定することができる。
【0039】
図2Cは、本発明の実施形態によるセンシング装置の実現例を説明するための概念図である。
【0040】
図2Cに示すように、制御部200は、印刷回路基板上に配列されるICで実現することができる。しかしながら、
図2Cの制御部200は例示であるだけ、例えば、印刷回路基板上の中央処理装置(CPU)又は電磁センシング装置を有する携帯電話の制御チップに含まれることもできる。一方、制御部200は、コネクター部209を含む。コネクター部209は、複数のチャネルに対する入力/出力信号の入力/出力を行うための信号送信手段を含むことができる。コネクター部209は、例えば、ゴールドフィンガー(gold finger)形態で実現することができるが、本発明の実施形態はこれに限定されない。また、
図2Cに示すゴールドフィンガーの個数は単純に例示であるだけである。
【0041】
一方、ループ部290は、センシングループ部292、領域判定ループ部293及び294を含む。センシングループ部292、領域判定ループ部293及び294のそれぞれは、独立したチャネル、すなわち独立したコネクター291に接続される。
【0042】
図3は、本発明の他の実施形態によるセンシング装置のループ配列を説明するための概念図である。
【0043】
図3のセンシング装置は、第1のサブループ311及び第2のサブループ312を有する第1のループと、第1のサブループ321及び第2のサブループ322を有する第2のループと、第1のサブループ331乃至第3のサブループ332を有する第3のループとを含む。一方、第1乃至第3のループのそれぞれのサブループは、複数の巻き線数を有することができる。さらに、センシング装置は、第1の領域判定ループ301及び第2の領域判定ループ302を含む。
【0044】
各サブループが複数回の巻き線数を有する場合には、同一の電磁束(electromagnetic flux)に対して誘導される電流の値は1回の巻き線数を有する場合より大きくなり得る。したがって、入力信号の大きさをより大きくすることにより信号のより正確な制御が可能であり、正確な入力点の判定が可能である。また、サブループが電磁場を放出する場合には、低電力動作がなされることができる。
【0045】
一方、
図3のセンシング装置は、
図2Aのセンシング装置とは対照的に、領域判定ループ301及び302がすべてのループを含むように実現されない。
図3に示すように、第1の領域判定ループ301は、第1のサブループ311及び321を含み、第3のループの第1のサブループ331のすべての部分を含まないことを確認することができる。
【0046】
センシング装置は、それぞれのループから入力信号の大きさに基づいて入力点の候補を決定することができ、領域判定ループ301及び302からの入力信号の大きさに基づいて入力点を決定することができる。このように、領域判定ループがすべてのサブループを含まない場合にも入力点を決定することができ、したがって、より柔軟なループ配列が可能である。
【0047】
図4Aは、本発明のもう1つの実施形態によるセンシング装置のループ配列を説明するための概念図である。
【0048】
図4Aにおいて、センシング装置は、第1のループ410、第2のループ420、第3のループ430、第4のループ440、第5のループ450、第6のループ460、第1の領域判定ループ401、及び第2の領域判定ループ402を含む。
図4Aの領域判定ループは、
図2Aのセンシング装置とは対照的にすべての第1のサブループを含まないことがある。
図4Aに示すように、第1の領域判定ループ401は、第4のループ440、第5のループ450、及び第6のループ460の第1のサブループだけを含む。第2の領域判定ループ402は、第1のループ410、第2のループ420、及び第3のループ430の第2のサブループだけを含む。
【0049】
図4Bは、本発明のもう1つの実施形態によるセンシング装置のループ配列を説明するための概念図である。
【0050】
図4Bにおいて、センシング装置は、第1のループ410、第2のループ420、第3のループ430、第4のループ440、第5のループ450、第6のループ460、第1の領域判定ループ403及び第2の領域判定ループ404を含む。
図4Bのセンシング装置は、
図4Aのセンシング装置とは異なるように、第1の領域判定ループ403及び第2の領域判定ループ404がそれぞれ第1のループ410、第2のループ420、及び第3のループ430の左側のサブループと第4のループ440、第5のループ450、及び第6のループ460の右側のサブループとを含むように配置される。より詳細に、第1のループ410、第2のループ420、及び第3のループ430の左側のサブループが配置された領域を第1の領域と呼び、第4のループ440、第5のループ450、第6のループ460の左側のサブループが配置された領域を第2の領域と呼び、第1のループ410、第2のループ420、及び第3のループ430の右側のサブループが配置された領域を第3の領域と呼び、第4のループ440、第5のループ450、第6のループ460の右側のサブループが配置された領域を第4の領域と呼ぶ。第1の領域判定ループ403は、第1の領域上に配置される。あるいは、第1の領域判定ループ403は、第1の領域及び第2の領域の一部上に配置されることができる。これは、第1のループ及び第2のループのそれぞれのサブループが重なるように配置されることができるためである。一方、第2の領域判定ループ404は、第4の領域上に配置されることができる。あるいは、第2の領域判定ループ404は、第3の領域及び第4の領域の一部上に配置されることができる。これは、第3のループ及び第4のループのそれぞれのサブループが重なるように配置されることができるためである。
【0051】
したがって、領域判定ループがすべてのサブループを含まない場合にも、入力点を決定することができ、したがって、より柔軟なループ配置が可能である。
【0052】
図5は、本発明の他の実施形態によるセンシング装置のループ配列を説明するための概念図である。
図5のセンシング装置は、
図3のセンシング装置とは対照的に、2つのサブループを含まないループ510及び560を含む。
図5に示すように、一部のループ520乃至550は、それぞれ予め定められた距離で離隔した2つのサブループを含むが、最外ループ510及び560のそれぞれは、単一ループの形態で実現される。したがって、
図5のセンシング装置は、入力点がサブループを含むループ520乃至550に存在すると判定される場合には、
図2Aと関連して上述した手続きに従って入力点を決定する。入力点が単一ループをそれぞれ含むループ510及び560に存在すると判定される場合には、センシング装置は、対応する単一ループ及び近くのループからの入力信号の強度に基づいて入力点を判定することができる。
【0053】
図6は、本発明の他の実施形態によるセンシング装置の構成を示すブロック図である。センシング装置は、制御部600、ループ部610、スイッチング部620、駆動部630、及び信号処理部640を含む。ループ部610は、センシングループ部611及び領域判定ループ部612を含む。
【0054】
スイッチング部620は、制御部600の制御の下に駆動部630から出力される電流をセンシングループ部611に出力することができる。センシングループ部611に含まれた各ループは、スキャン期間の間に制御部600に接続されるように制御されるが、非スキャン期間の間に接続されないように制御される。スイッチング部620は、複数のスイッチを含むことができ、それぞれのスイッチは、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor:MOSFET)素子又はロードスイッチなどで実現することができる。一方、スイッチがNタイプMOSFET素子で実現される場合には、追加のブートストラッピング回路が含まれることもある。
【0055】
駆動部630は、電流を生成し、この電流をスイッチング部620に出力することができる。駆動部630が予め定められた大きさの電流を生成するように所定の電力を格納するすべての手段として具体化することができることを当該技術分野における通常の知識を有する者には明らかである。
【0056】
信号処理部640は、ループ部610からの入力信号を制御部600により処理される形態に処理し制御部600に出力することができる。信号処理部640は、フィルタリング手段、増幅手段、アナログディジタル変換(analog to digital converting:ADC)手段などを含むことができる。
【0057】
図7は、本発明の他の実施形態によるセンシング装置の概念図である。
【0058】
図7に示すように、センシング装置は、制御部700、第1のループ710、第2のループ720、第3のループ730、及び領域判定ループ741を含む。
図2Aのセンシング装置とは対照的に、
図7のセンシング装置は、第2の領域判定部を含まない。
【0059】
制御部700は、第1のループ710、第2のループ720、及び第3のループ730からの入力信号に基づいて入力点の候補701及び702を決定することができる。各ループ710、720、又は730は、2つのサブループを含むので、入力点の候補は2つであると判定することができる。
【0060】
制御部700は、領域判定ループ741からの入力信号に基づいて入力点の候補の中で入力点を判定することができる。
図7の実施形態において、領域判定ループ741は、第1のループ710の第1のサブループ711、第2のループ720の第1のサブループ721、第3のループ730の第1のサブループ731が配置された領域を含むループであることができる。
【0061】
制御部700は、上述したように、入力点の候補を2つの地点701及び702であると決定することができる。制御部700は、領域判定ループ741からの入力信号に基づいて入力点を決定することができる。例えば、領域判定ループ741からの入力信号の大きさが予め定められた値以上である場合に、制御部700は、左側の入力点の候補701を入力点として決定することができる。また、例えば、領域判定ループ741からの入力信号の大きさが予め定められた値未満である場合に、制御部700は、右側の候補702を入力点として決定することができる。
【0062】
図8は、本発明の一実施形態によるセンシング装置を制御する方法を示すフローチャートである。
【0063】
センシング装置は、予め定められた距離で離隔した2つのサブループをそれぞれ有する少なくとも1つのループを含むセンシングループ部及び複数のループのそれぞれの2つのサブループの中から入力点に対応するサブループを判定するための領域判定ループ部を含むことができる。
【0064】
センシング装置は、ステップS810において、センシングループ部及び領域判定ループ部から入力信号を受信する。センシング装置は、ステップS820において、センシングループ部からの入力信号に基づいて入力点の候補を決定する。センシング装置は、ステップS830において、領域判定ループ部からの入力信号に基づいて入力点の候補の中から入力点を決定する。
【0065】
以上、本発明を具体的な実施形態を参照して詳細に説明してきたが、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく様々な変更が可能であるということは、当業者には明らかであり、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるべきである。