【解決手段】このコネクタ1は、略長方形状の嵌合面11を有する樹脂ハウジング10と、その樹脂ハウジング10に支持された複数のコンタクト20とを備えている。樹脂ハウジング10は、嵌合面11から突き出てその嵌合面11の幅方向中央を長手方向に延び複数のコンタクト20を支持する支持突条12を有する。また、複数のコンタクト20は、その各々が、相手コネクタに向かって凸に湾曲した形状の、相手コネクタのコンタクトに接触する接触部21と、樹脂ハウジング10の幅方向に延びて回路基板に半田付けされる半田付け部22とを有する。そして、それら複数のコンタクト20は、接触部21が支持突条12を跨いだ姿勢に一列に配列されている。
前記複数のコンタクトの前記半田付け部が、該複数のコンタクトの配列順に、前記樹脂ハウジングの幅方向左右に交互に延びていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
前記複数のコンタクトの、前記支持突条に支持された前記接触部が、該複数のコンタクトの全てにわたる領域について両側方双方から視認されるように、前記樹脂ハウジングが、前記領域について前記支持突条の両側方双方を開放した形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ。
前記樹脂ハウジングの前記嵌合面を一周に渡って略長方形状に取り巻いた形状を有し嵌合する相手コネクタを案内する金属シェルをさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項に記載のコネクタ。
当該コネクタが、当該コネクタが搭載される回路基板と相手コネクタが搭載される回路基板とを電気的に接続するコネクタであることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に記載のコネクタ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上掲の特許文献1のコネクタの場合、ハウジングの構造が邪魔となってコネクタの更なる狭幅化が困難である。
【0007】
また、上掲の特許文献2のコネクタの場合、リセプタクルコネクタのコンタクトとプラグコネクタのコンタクトは、各コネクタハウジングに互いに横方向にずれた状態に支持されている。このため、この特許文献2のコネクタの場合も、更なる狭幅化は困難である。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、更なる狭幅化を実現したコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する本発明のコネクタは、
略長方形状の嵌合面を有する樹脂ハウジングと、
その樹脂ハウジングに支持された複数のコンタクトとを備え、
樹脂ハウジングが、上記嵌合面から突き出てその嵌合面の幅方向中央を長手方向に延び複数のコンタクトを支持する支持突条を有し、
複数のコンタクトそれぞれが、相手コネクタに向かって凸に湾曲した形状の、相手コネクタのコンタクトに接触する接触部と、樹脂ハウジングの幅方向に延びて回路基板に半田付けされる半田付け部とを有し、それら複数のコンタクトが、接触部が支持突条を跨いだ姿勢に一列に配列されていることを特徴とする。
【0010】
本発明のコネクタの場合、複数のコンタクトが一列に配列されている。しかも、それらのコンタクトの接触部は、凸に湾曲した形状を有し支持突条を跨いだ姿勢に支持されている。このため、それらの接触部に接触する相手コネクタのコンタクトは、本発明のコネクタのコンタクトに、凸に湾曲した形状の接触部を幅方向から挟むようにして接触することができる。したがって、本発明のコネクタによれば、上掲の特許文献1,2に開示されたコネクタと比べて更なる狭幅化を実現することができる。
【0011】
ここで、本発明のコネクタにおいて、上記複数のコンタクトの半田付け部が、それら複数のコンタクトの配列順に、樹脂ハウジングの幅方向左右に交互に延びていることが好ましい。
【0012】
複数のコンタクトの半田付け部が配列順に幅方向左右に交互に延びた形状を有すると、回路基板上でのコンタクトの半田付けのピッチが、コネクタにおけるコンタクトの配列ピッチの2倍の間隔となる。このため、狭ピッチ化による多ピン化ないしは長手寸法の短縮化が可能となる。
【0013】
また、本発明のコネクタにおいて、上記複数のコンタクトの、上記支持突条に支持された接触部が、それら複数のコンタクトの全てにわたる領域について両側方双方から視認されるように、上記樹脂ハウジングが、上記領域について上記支持突条の両側方双方を開放した形状を有することが好ましい。
【0014】
コンタクトと樹脂ハウジングを一体成形しようとすると、その成形金型に、コンタクトを定位置に保持しておく構造が必要となる。樹脂ハウジングが、上記の領域について支持突条の両側方双方を開放した形状を有すると、一体成形にあたり、コンタクトの接触部を両側方から挟むようにして支持しておくことができ、コンタクトの接触部の寸法精度を向上させることができる。
【0015】
さらに、本発明のコネクタにおいて、上記樹脂ハウジングの嵌合面を一周に渡って略長方形状に取り巻いた形状を有し嵌合する相手コネクタを案内する金属シェルをさらに備えることが好ましい。
【0016】
樹脂ハウジングは、狭幅化により、嵌合する相手コネクタを案内する構造を持つことができない構造となるおそれがある。その場合であっても、上記の金属シェルを備えると、その金属シェルによって相手コネクタを案内することができる。また、樹脂ハウジングは、狭幅化により、それ自体では必要な強度を維持することができなくなるおそれがある。その場合であっても、この金属シェルを備えることにより、必要な強度を持ったコネクタが実現する。
【0017】
さらに、本発明のコネクタが、そのコネクタが搭載される回路基板と相手コネクタが搭載される回路基板とを電気的に接続するコネクタであることが好ましい。
【0018】
本発明のコネクタは、回路基板と回路基板とを電気的に接続する、いわゆるボードツーボード用のコネクタとして好適である。
【発明の効果】
【0019】
以上の本発明によれば、更なる狭幅化実現したコネクタを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施形態としてのコネクタの外観斜視図である。
【0023】
ここで、
図1(A)は、相手コネクタ(後述する)と嵌合する嵌合面を上方に向けた姿勢の斜視図である。また、
図1(B)は、回路基板(不図示)に搭載される下面を上に向けた姿勢の斜視図である。
【0024】
また、
図2は、
図1に示すコネクタの分解斜視図である。
【0025】
このコネクタ1は、樹脂ハウジング10を備えている。この樹脂ハウジング10は、
図1,
図2に示す上面に、略長方形状に形成された、相手コネクタとの嵌合面11を有する。
【0026】
また、この樹脂ハウジング10は、嵌合面11から上方(嵌合時の相手コネクタ側)に突き出て嵌合面11の幅方向中央を長手方向に延びる支持突条12が形成されている。この支持突条12には、複数のコンタクト20が支持されている。これらのコンタクト20は、樹脂ハウジング10に一体成形されている。
【0027】
ここで、これらのコンタクト20の各々は、相手コネクタのコンタクトに接触する接触部21と、回路基板に半田付けされる半田付け部22とを有する。そして、その接触部21は、相手コネクタに向かって、すなわち
図1(A)に示す姿勢における上方に向かって凸に湾曲した形状を有する。また、半田付け部22は、
図1(B)に示すように、樹脂ハウジング10の幅方向に延びている。これらのコンタクト20は、それらのコンタクト20の接触部21が樹脂ハウジング10の支持突条12を跨いだ姿勢に一列に配列されている。
【0028】
また、これらのコンタクト20の半田付け部22は、
図1(B)に示すように、樹脂ハウジング10の下面19に沿って、それらのコンタクト20の配列順に、樹脂ハウジング10の幅方向左右に交互に延びている。これらの半田付け部22は、このコネクタ1が搭載される回路基板(不図示)に半田付けされる。ここで、これらの半田付け部22は樹脂ハウジング10の幅方向左右に交互に延びているため、回路基板上でのコンタクト20の半田付けのピッチが、コネクタ1におけるコンタクト20の配列ピッチの2倍の間隔となる。これにより、狭ピッチ化による多ピン化ないしは長手寸法の短縮化を可能としている。
【0029】
また、
図2に示すように、樹脂ハウジング10は、樹脂ハウジング10の支持突条12に支持された複数のコンタクト20の接触部21が、そこに配列されている複数のコンタクト20の全てに渡る領域について、この樹脂ハウジング10の両側方双方から視認される形状となっている。具体的には、本実施形態の樹脂ハウジング10の場合、支持突条12の長手方向全域に渡って、その支持突条12が両側方から視認されるように、その長手方向全域の両側方が開放された形状となっている。さらに換言すると、樹脂ハウジング10の嵌合面11は、支持突条12の長手方向全域が両側方から丸見えとなるように、その長手方向全域については、支持突条12を除き、両側端まで平面形状を有している。
【0030】
コンタクト20と樹脂ハウジング10を一体成形しようとすると、その成形金型に、コンタクトを定位置に保持しておく構造が必要となる。本実施形態では、樹脂ハウジング10が、上記の全域について支持突条12の両側方双方を開放した形状を有する。このため、一体成形にあたり、コンタクト20の接触部21を両側方から挟むようにして支持する構造の金型を用いることで、コンタクト20の接触部21の寸法精度が向上する。
【0031】
また、このコネクタ1は金属シェル30を備えている、本実施形態における金属シェル30は、折曲げ加工を経て形成されたものである。本実施形態における金属シェル30は、その長手方向中央で分かれた2つの部品30a,30bで構成されている。これら2つの部品30a,30bは互いに同一の形状を有している。そして、それら2つの部品30a,30bが共同して、嵌合面11を一周に渡って取り巻くように配置されている。なお、金属シェル30は、一体品であってもよい。
【0032】
この金属シェル30は、基部31と、湾曲部32と、支持部33とを有する。基部31は、樹脂ハウジング10の嵌合面11の周縁から立ち上がり、その周縁に沿って延びて嵌合面11を一周に渡って略長方形状に取り巻いた形状を有する。また、湾曲部32は、基部31の上端に繋がり内向きに半円形状に湾曲している。この湾曲部32は、この半円形状に湾曲した形状により、嵌合しようとしている相手コネクタを容易に正しい嵌合位置に案内する役割を担っている。
【0033】
さらに、支持部33は、湾曲部32から基部31の内壁面に沿い、樹脂ハウジング10の嵌合面11に向かって垂下した形状を有する。この支持部33は、嵌合してきた相手コネクタを支持する役割を担っている。この支持部33は、基部31と合わせて2倍の厚みの金属板となって、この部分を補強している。これにより、相手コネクタをさらにしっかりと支持する構造となっている。
【0034】
また、この金属シェル30の湾曲部32および支持部33は、基部31の略長方形状の4隅を除く領域に形成されている。この金属シェル30の4隅の領域は、湾曲部32および支持部33を除く基部31のみで形成されている。このため、相手コネクタを受け入れる幅は、基部31のみからなる長手方向両端部において、中央の部分よりも広くなっている。
【0035】
さらに、この金属シェル30の長手方向両端部の支持部33aには、外向きに窪んだ窪み部34(
図5,
図7を合わせて参照)が形成されている。この窪み部34は、相手コネクタを嵌合した状態にロックする役割を担っている。
【0036】
さらに、この金属シェル30の長手方向両端部と、その両端部近傍の両側部には、基部31の下端からさらに下方に延びた半田付け部35が形成されている。これらの半田付け部35は、このコネクタ1が搭載される回路基板(不図示)に、コンタクト20の半田付け部22とともに半田付けされる。そして、これらの半田付け部35は、半田付けにより、コネクタ1を回路基板に強固に固定する。
【0037】
ここで、嵌合してきた相手コネクタの幅方向に沿った両側部は、金属シェル30の支持部33のうちの長手方向に延びる支持部33b、すなわち幅方向に沿った両側の支持部33bによって、両側から挟まれるように支持される。
【0038】
ここで、本実施形態の樹脂ハウジング10は、製造上の要請から、支持突条12の両側方を開放した形状を有する。つまり、本実施形態の樹脂ハウジング10には、金属シェル30の、相手コネクタの両側面を支持する支持部33bの側面に沿う立壁は形成されていない。すなわち、この部分の金属シェル30の支持部33bは、相手コネクタの幅方向に沿った両側面を、樹脂ハウジング10の支えなしに単独で支持する構造となっている。
【0039】
本実施形態のコネクタ1は、支持突条12の両側方を開放した形状とすることで、コンタクト20の接触部21を配列した支持突条12の形成を可能とし、狭幅化を実現している。しかしながら、本実施形態のコネクタ1は、樹脂ハウジング10のこの形状のために、樹脂ハウジング10自体では相手コネクタを支持することはできない。そこで、本実施形態のコネクタ1では、金属シェル30で幅方向に沿った両側から相手コネクタを支持する構造としている。また、この構造により、金属シェル30に樹脂ハウジング10の補強の役割も担わせている。さらに、本実施形態のコネクタ1は、金属シェル30に上記の湾曲部32を設けることで、相手コネクタを正しい嵌合位置に案内する構造としたことから、狭幅化を実現しつつ、さらに、相手コネクタの嵌合を容易にした構造となっている。
【0040】
樹脂ハウジング10には、略長方形状を有する嵌合面の4隅のそれぞれを区画して立ち上がったL字形の台部13が形成されている。金属シェル30は、その基部31の4隅がこれらの台部13の上に載った姿勢に、樹脂ハウジング10に固定される。この樹脂ハウジング10には、両側部の、4隅のL字形の台部13のそれぞれに隣接した位置に、金属シェル30を保持する保持溝14が設けられている。これらの保持溝14には、上記の半田付け部35のうちの、長手方向両端部近傍の両側部に形成されている合計4つの半田付け部35aが、それぞれ対応する保持溝14に圧入で嵌め込まれる。これにより、金属シェル30を構成する2つの部品30a,30bが樹脂ハウジング10に保持される。金属シェル30の半田付け部35は、回路基板(不図示)に半田付けされる。このため、樹脂ハウジング10による金属シェル30(2つの部品30a,30b)の保持は、4つの保持溝14による保持のみで十分である。
【0041】
図3は、相手コネクタの外観斜視図である。この相手コネクタ2は、
図1,
図2に示す本実施形態のコネクタと嵌合するコネクタである。この
図3には、相手コネクタ2が、
図1,
図2に示すコネクタ1と嵌合する嵌合部を上に向けた姿勢に示されている。
【0042】
この相手コネクタ2は、樹脂ハウジング40と、複数のコンタクト50と、長手方向両端の補強金具60とを備えている。樹脂ハウジング40には、長手方向に延びる嵌合溝41が形成されている。この相手コネクタ2が、
図1,
図2に示すコネクタ1に嵌合すると、コネクタ1の樹脂ハウジング10に設けられている支持突条12が、この相手コネクタ2の樹脂ハウジング40に設けられている嵌合溝41に嵌入する。
【0043】
この嵌合溝41には、複数のコンタクト50が圧入されて配列されている。
図1,
図2のコネクタ1の支持突条12がこの嵌合溝41に嵌入すると、
図1,
図2のコネクタ1の複数のコンタクト20と、この相手コネクタ2の複数のコンタクト50が、互いに対応するコンタクト20,50ごとに接触して電気的に接続される。
【0044】
ここで、本実施形態のコネクタ1に備えられているコンタクト20は、前述の通り、相手コネクタ2のコンタクト50に接触する接触部21が相手コネクタ2に向かって凸に湾曲した形状を有する。そして、その接触部21は、樹脂ハウジング10の支持突条12を跨いだ姿勢に配置されている。これに対し、相手コネクタ2のコンタクト50は、凸に湾曲した形状の接触部21を支持突条12の幅方向両側から挟むようにして接触部21と接触する(
図5(B),
図7(B)を合わせて参照)。
【0045】
この相手コネクタ2は、本実施形態のコネクタ1と同様、
図3に示す姿勢における下面が不図示の回路基板に接した姿勢で、その回路基板に搭載される。この相手コネクタ2が搭載される回路基板は、
図1,
図2に示すコネクタ1が搭載される回路基板とは別の回路基板である。各コンタクト50には、樹脂ハウジング40の下面42に沿って樹脂ハウジング40の幅方向左右に交互に延びた半田接続部51(
図4,
図6参照)が設けられている。この相手コネクタ2が回路基板(不図示)に搭載されると、コンタクト50の半田接続部51がその回路基板の表面に半田付けされる。
【0046】
また、補強金具60は、ハウジング40の長手方向両端部に固定されている。この補強金具60には、長手方向外向きの面に外向きに突き出た突起部61が設けられている。この突起部61は、この相手コネクタ2が
図1,
図2に示すコネクタ1に嵌合したときに、コネクタ1の金属シェル30に設けられている窪み部34に入り込む。そして、窪み部34に突起部61が入り込むことによって、コネクタ1と相手コネクタ2との嵌合が容易には外れないようにロックされる。
【0047】
また、この補強金具60には、水平に延びる半田付け部62が設けられている。この半田付け部62は、この相手コネクタ2が搭載される回路基板(不図示)に、コンタクト50の半田付け部51とともに半田付けされる。そして、補強金具60の半田付け部62は、半田付けにより、相手コネクタ2を回路基板に強固に固定する。
【0048】
ここで、この相手コネクタ2の、補強金具60が取り付けられている長手方向両端部における幅寸法は、長手方向中央部分の幅寸法よりも幅広となっている。この両端部は、
図1,
図2に示すコネクタ1の両端部の、金属シェル30が基部31のみで形成された幅広の部分に嵌り込む。この相手コネクタ2の長手方向両端部は、幅広のため、コネクタ1の金属シェル30の、長手方向に延びる支持部33bが形成された部分には、嵌り込むことはできない。仮に、相手コネクタ2の長手方向両端部が、長手方向中央部分と同じ幅寸法を有していたとする。すなわち、相手コネクタの長手方向端部がコネクタ1の両端部から外れた中央部分に嵌り込む幅寸法を有しているとする。すると、相手コネクタ2がコネクタ1に対し長手方向にずれたまま、相手コネクタ2が斜めになって、その相手コネクタ2の一方の端部がコネクタ1に誤嵌合するおそれがある。この誤嵌合が生じると、コネクタ1の支持突条12やコンタクト20を変形させ、故障の原因となれるおそれがある。本実施形態の場合、金属シェル30の4隅が基部31のみで形成されていることからコネクタ1の両端部が幅広となっていて、相手コネクタの両端部は、その幅広の部分にのみ嵌り込むことができる。すなわち、本実施形態の場合、長手方向にずれたまま嵌合することが防止されている。
【0049】
図4は、
図1,
図2に示すコネクタと
図3に示す相手コネクタを嵌合の姿勢に合わせて示した、嵌合前の状態の斜視図である。
【0050】
ここでは、嵌合の姿勢に合わせているため、相手コネクタ2の下面が上向きに示されている。
【0051】
図5は、
図4に示す矢印A−Aおよび矢印B−Bに沿う、2つのコネクタの断面図である。
【0052】
ここで、
図5(A)は、
図4の矢印A−Aに沿う、2つのコネクタの長手方向の断面図である。また、
図5(B)は、
図4の矢印B−Bに沿う、2つのコネクタの幅方向の断面図である。
図5(B)の幅方向の断面図は、見易さのために、
図4,
図5(A)よりも拡大して示している。
【0053】
また、
図6は、
図1,
図2に示すコネクタと
図3に示す相手コネクタの、嵌合状態の斜視図である。
【0054】
さらに、
図7は、
図6に示す矢印A−Aおよび矢印B−Bに沿う、2つのコネクタの断面図である。
【0055】
ここで、
図7(A),(B)は、嵌合前後の違いを除き、それぞれ
図5(A),(B)と同様の図である。
図7(B)の断面図は、これも
図5(B)と同様、見易さのために拡大して示している。
【0056】
図5(A),
図7(A)には、コネクタ1の金属シェル30の設けられている窪み部34と、相手コネクタ2の補強金具60に設けられている、その窪み部34に入り込む突起部61があらわれている。
【0057】
コネクタ1に相手コネクタ2が嵌合するにあたり、その長手方向については、コネクタ1の金属シェル30の長手方向両端の湾曲部32に相手コネクタ2の補強金具60が接して案内されて嵌合する。コネクタ1及び相手コネクタ2が互いに嵌合すると、窪み部34に突起部61に入り込み、その嵌合が容易には外れることはない。
【0058】
コネクタ1に相手コネクタ2が嵌合するにあたり、その幅方向については、
図5(B),
図7(B)に示すように、コネクタ1の金属シェル30の幅方向両側の湾曲部32に相手コネクタ2のハウジング40が接して案内されて嵌合する。この嵌合により、コネクタ1のコンタクト20は、支持突条12(
図1,
図2参照)とともに相手コネクタ2の嵌合溝41に入り込む。そして、コネクタ1のコンタクト20は、相手コネクタ2のコンタクト50に両側から挟まれるようにして、相手コネクタ2のコンタクト50に接触する。なお、
図7(B)には、コンタクト20に相手コネクタ2のコンタクト50が食い込んでいるように示されているが、これは、弾性変形する前の形状を示しているためである。実際は、相手コネクタ2のコンタクト50がコンタクト20の嵌入によって弾性的に広がり、それらのコンタクト20,50が所期の接触圧で接触する。
【0059】
なお、本実施形態では、コンタクト20が長手方向に10本並ぶコネクタ1を示した。ただし、配列されるコンタクトの本数は10本に限られるものではなく、その本数は任意である。コネクタの長さ寸法は、コンタクトの配列本数によって調整される。
【0060】
一方、コネクタの幅寸法については、コンタクトの長手方向の配列本数にはかかわりなく、狭幅化が維持される。