【解決手段】手術器具セット管理システム10は、サーバー40と携帯端末20とを備えている。サーバー40は、手術器具セット80の情報を送受信する第1送受信部44と、手術器具セット80の情報を更新する更新部46と、を備えている。携帯端末20は、サーバー40との間で手術器具セット80の情報を送受信する第2送受信部24と、手術器具セット80の情報の変更が入力される入力部28と、を備えている。更新部46は、変更後の手術器具セット80の情報がサーバー40に送信されると、手術器具セット80の情報を更新し、第1送受信部44は、手術器具セット80の情報が更新された場合、更新後の手術器具セット80の情報を携帯端末20に送信する。
手術工程と、回収工程と、洗浄工程と、組立工程と、滅菌工程と、保管工程とから構成される手術サイクルにおいて、複数の手術器具を備えた手術器具セットの変更を管理する手術器具セット管理システムであって、
サーバーと、
前記サーバーと通信可能であり、表示画面を有する複数の携帯端末と、
を備え、
前記サーバーは、
複数の手術器具を備える手術器具セットの情報を記憶する記憶部と、
前記手術器具セットの情報を送受信する第1送受信部と、
前記手術器具セットの情報を更新する更新部と、を備え、
前記携帯端末は、
前記サーバーとの間で前記手術器具セットの情報を送受信する第2送受信部と、
前記受信された前記手術器具セットの情報を前記表示画面に表示させる第1表示部と、
前記手術器具セットの情報の変更が作業者によって入力される入力部と、
前記変更後の前記手術器具セットの情報を前記表示画面に表示させる第2表示部と、
を備え、
前記第2送受信部は、前記変更後の前記手術器具セットの情報を前記サーバーに送信し、
前記更新部は、前記第2送受信部から前記変更後の前記手術器具セットの情報が前記サーバーに送信されると、前記手術器具セットの情報を更新するように構成され、
前記第1送受信部は、前記手術器具セットの情報が更新された場合、前記更新後の前記手術器具セットの情報を前記携帯端末に送信するように構成されている、手術器具セット管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、病院においては通常の手術に加えて緊急の手術も行われる。このため、上記循環サイクルの各工程の作業を速く完了することができれば、緊急手術にもより速く対応することができる。
【0006】
ここで、上記各工程において手術器具セットに含まれる手術器具が破損した場合には該手術器具を修理に出したり新たな手術器具を注文したりすることがある。また、他の手術器具セットに手術器具を貸し出すことがある。即ち、手術器具セットにおいて、手術器具の一部が不足することがある。手術器具セットに手術器具の不足等の変更がある場合であっても、手術内容によっては、問題なく手術をすることができることがある。このため、病院では手術器具セットに不足等の変更がある場合であっても、手術に備えて手術器具セットを保管する保管工程まで作業を完了させておく必要がある。このとき、手術器具セットの内容については常に最新の情報に更新された状態で保管されていることが要請される。このため、各工程の作業者は手術器具セットの変更を正確かつ迅速に知ることができれば、各工程における作業時間が短縮され、循環サイクルの1サイクルに要する時間が短縮されると考えられる。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、手術器具セットの変更の管理を簡単に行うと共に、関係者に正確かつ迅速に変更内容を伝達することができる手術器具セット管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る手術器具セット管理システムは、手術工程と、回収工程と、洗浄工程と、組立工程と、滅菌工程と、保管工程とから構成される手術サイクルにおいて、複数の手術器具を備えた手術器具セットの変更を管理する手術器具セット管理システムであって、サーバーと、前記サーバーと通信可能であり、表示画面を有する複数の携帯端末と、を備え、前記サーバーは、複数の手術器具を備える手術器具セットの情報を記憶する記憶部と、前記手術器具セットの情報を送受信する第1送受信部と、前記手術器具セットの情報を更新する更新部と、を備え、前記携帯端末は、前記サーバーとの間で前記手術器具セットの情報を送受信する第2送受信部と、前記受信された前記手術器具セットの情報を前記表示画面に表示させる第1表示部と、前記手術器具セットの情報の変更が作業者によって入力される入力部と、前記変更後の前記手術器具セットの情報を前記表示画面に表示させる第2表示部と、を備え、前記第2送受信部は、前記変更後の前記手術器具セットの情報を前記サーバーに送信し、前記更新部は、前記第2送受信部から前記変更後の前記手術器具セットの情報が前記サーバーに送信されると、前記手術器具セットの情報を更新するように構成され、前記第1送受信部は、前記手術器具セットの情報が更新された場合、前記更新後の前記手術器具セットの情報を前記携帯端末に送信するように構成されている。
【0009】
本発明の手術器具セット管理システムによると、作業者が入力部を介して手術器具セットの情報の変更をした場合、携帯端末の第2送受信部が変更後の手術器具セットの情報をサーバーに送信する。これにより、サーバーの更新部において、手術器具セットの情報が最新のものに更新される。そして、サーバーの第1送受信部は、手術器具セットの情報が更新された場合、更新後の手術器具セットの情報を携帯端末に送信する。このため、携帯端末を使用する作業者が手術器具セットの情報を確認するときには、常に最新の変更が反映された手術器具セットの情報を取得することができる。このように、いずれかの携帯端末において手術器具セットの情報が変更されると、変更された情報がサーバーに送られ、サーバーにおいて手術器具セットの情報の更新が行われるので、手術器具セットの情報の管理が容易である。また、作業者が携帯端末を用いて特定の手術器具セットの情報を確認するときには、最新の情報に更新されているため、作業者は変更内容を正確かつ迅速に知ることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、手術器具セットの変更の管理を簡単に行うと共に、関係者に正確かつ迅速に変更内容を伝達することができる手術器具セット管理システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る手術器具セット管理システムについて説明する。手術器具セット管理システムは、複数の手術器具を備えた手術器具セットの変更を管理する。
図1に示すように、手術器具セット管理システム10は、複数の携帯端末20と、サーバー40と、ネットワーク60とを備えている。サーバー40は、ネットワーク60を介して携帯端末20にサービスを提供するコンピュータである。サーバー40は、ネットワーク60を介して複数の携帯端末20と通信可能に構成されている。サーバー40と携帯端末20とは無線により通信可能に構成されている。携帯端末20としては、例えば、ノート型のパーソナルコンピュータ、タブレット端末およびスマートフォン等が挙げられる。ネットワーク60としては、特に限定されないが、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等が挙げられる。
【0013】
図2は、手術器具セット管理システム10が用いられる循環サイクル70の説明図である。
図2に示すように、循環サイクル70は、手術工程71と、回収工程72と、洗浄工程73と、組立工程74と、滅菌工程75と、保管工程76とから構成されている。循環サイクル70では、手術工程71、回収工程72、洗浄工程73、組立工程74、滅菌工程75、保管工程76、手術工程71の順に手術器具セット80(
図1参照)が循環する。手術工程71では、保管された手術器具セット80を用いて患者の手術を行う。回収工程72では、手術で用いた手術器具セット80を回収する。洗浄工程73では、回収された手術器具セット80を洗浄する。組立工程74では、洗浄された手術器具セット80を組み立てる。組立工程74では、洗浄工程73においてバラバラに洗浄された各手術器具82(
図1参照)を所定の手術器具セット80に戻す。滅菌工程75では、組み立てられた手術器具セット80を滅菌する。保管工程76では、滅菌された手術器具セット80を所定の保管スペースに保管する。ここで、循環サイクル70の各工程において、手術器具セット80のうち手術器具82の一部が不足することがある。各診療科における手術内容によっては、手術器具セット80の一部に不足があっても問題なく手術をすることができる。このため、病院では手術器具セット80に不足等の変更がある場合であっても、手術工程71での手術に備えて保管工程76まで作業を完了させている。手術器具セット管理システム10は、上記循環サイクル70を構成する6つの工程の少なくとも1つの工程で用いられる。
【0014】
図1に示すように、手術器具セット80は、複数の手術器具82を含む。手術器具セット80は、手術の内容や使用する医者によって異なり、多種多様である。ここで、手術器具セット80に含まれる手術器具82としては、例えば、鉗子、剪刃、メス、メスホルダー、カニューレ、鑷子、開創器、スケール、ゾンデ、エレバ、ラスパ、吸引管、開胸器、閉胸器、持針器、注射器、金属ボール、膿盆、コップ、ピン、ミラー、やすり、開口器、クレンメ、ハンドピース、エレパトリューム、ノミ、鋭匙、剥離子、鏡、縫合針、スタンツェ、受水器、針、圧子、ブジー、通気管、骨片打ち込み棒、リウエル、ラジオペンチ、ハンマー、角度計、穿孔器、スポイト、金属綿棒、浣腸器、シリンジ等が挙げられる。なお、上記例は手術器具82の一部を列挙したものに過ぎず、手術器具82は上記例に限定されるものではない。手術器具セット80の各手術器具82には、識別手段84が設けられている。識別手段84には、その手術器具82を備える手術器具セット80の情報が関連付けられている。即ち、一つの手術器具セット80において、各手術器具82の識別手段84に関連付けられた手術器具セット80の情報は相互に同じである。
【0015】
図1に示すように、手術器具セット管理システム10は、情報取得装置85を備えている。情報取得装置85は、手術器具82の識別手段84の情報を取得する。情報取得装置85は、識別手段84の情報をサーバー40に送信する。情報取得装置85としては、例えば、ICタグリーダが挙げられ、識別手段84としては、例えば、ICタグが挙げられる。ICタグリーダはICタグと無線通信を行う。
【0016】
図3に示すように、サーバー40は、記憶部42と、第1送受信部44と、更新部46と、作業者情報取得部48と、変更記録部50と、を備えている。
【0017】
記憶部42は、複数の手術器具82(
図1参照)を備える手術器具セット80(
図1参照)の情報を記憶する。手術器具セット80の情報は、記憶部42に予め記憶されている。記憶部42は、更新部46によって更新された手術器具セット80の情報を記憶する。記憶部42は、例えばハードディスクやメモリ等により実現可能である。手術器具セット80の情報には、例えば、手術器具セット80を表示する写真80A(
図4参照)と、手術器具セット80の基本情報と、手術器具セット80に関するメモ書きとが含まれる。手術器具セット80の基本情報には、例えば、手術器具セット80がどの診療科に属するかを示す情報、手術器具セット80の名称を示す情報、手術器具セット80に含まれる手術器具82の数を示す情報、手術器具セット80を収容する容器を示す情報、および、手術器具セット80の滅菌方法を示す情報等が含まれる。
【0018】
第1送受信部44は、手術器具セット80の情報を送受信する。より詳細には、第1送受信部44は、手術器具セット80の情報を各携帯端末20に送信する。第1送受信部44は、各携帯端末20から送信される変更後の手術器具セット80の情報を受信する。第1送受信部44は、更新部46によって手術器具セット80の情報が更新された場合、更新後の手術器具セット80の情報を携帯端末20に送信するように構成されている。また、第1送受信部44は、情報取得装置85(
図1参照)から送信された識別手段84の情報を受信すると、識別手段84に関連付けられた手術器具セット80の情報を携帯端末20に送信する。このとき、記憶部42に記憶された更新後の手術器具セット80の情報が携帯端末20に送信される。
【0019】
更新部46は、記憶部42に記憶されている手術器具セット80の情報を更新する。より詳細には、各携帯端末20の後述する第2送受信部24(
図5参照)から変更後の手術器具セット80の情報がサーバー40に送信されると、即ち、第1送受信部44が第2送受信部24から送信された変更後の手術器具セット80の情報を受信すると、更新部46は、記憶部42に記憶されている手術器具セット80の情報を変更後の手術器具セット80の情報に更新するように構成されている。
【0020】
作業者情報取得部48は、循環サイクル70(
図2参照)の各工程を実施する作業者の情報を取得する。ここで、本実施形態に係る手術器具セット管理システム10を用いるには、所定の情報を登録したアカウントを取得する必要がある。アカウントには個人の情報等が関連付けられており、アカウントによって作業者を特定することができる。各アカウントには、IDとパスワードが割り当てられる。作業者は、IDとパスワードとを入力することで、当該アカウントにて手術器具セット管理システム10にログインすることができる。作業者が手術器具セット管理システム10にログインすると、作業者情報取得部48は、作業者の情報(例えばアカウント名やログイン日時等)を取得する。取得された作業者の情報は、記憶部42に記憶される。
【0021】
変更記録部50は、作業者により手術器具セット80の情報の変更が入力されると、変更を入力した作業者の情報を記録する。変更記録部50は、作業者の情報として、例えば、作業者のアカウント名や変更日時等を記録する。変更記録部50は、手術器具セット80の情報と変更を入力した作業者の情報とを関連付ける。記録された作業者の情報は、記憶部42に記憶される。変更記録部50は、例えば、第1送受信部44が第2送受信部24から送信された変更後の手術器具セット80の情報を受信したときに、作業者の情報を記録する。
【0022】
図4および
図5に示すように、携帯端末20は、表示画面22と、第2送受信部24と、第1表示部26と、入力部28と、第2表示部30とを備えている。
図4に示すように、表示画面22には、手術器具セット80の情報が表示される。
【0023】
第2送受信部24は、サーバー40との間で手術器具セット80の情報を送受信する。より詳細には、第2送受信部24は、第1送受信部44から送信される手術器具セット80の情報を受信する。第2送受信部24は、変更後の手術器具セット80の情報をサーバー40に送信する。第2送受信部24は、入力部28によって手術器具セット80の情報が変更された場合、変更後の手術器具セット80の情報を第1送受信部44に送信する。
【0024】
第1表示部26は、検索画面12(
図6参照)および一覧画面18(
図7参照)を表示画面22に表示させる。
図6に示すように、携帯端末20の表示画面22には、検索画面12が表示される。検索画面12には、各診療科を選択するための仮想的な複数のボタン14と、アカウントのIDを入力するID領域15とパスワードを入力するパスワード領域16とが設けられている。
図7に示すように、携帯端末20の表示画面22には、一覧画面18が表示される。一覧画面18には、予め登録された複数の手術器具セット80の写真80Aと、該写真80Aを含む手術器具セット80を選択するためのボタン19が表示される。ボタン19が押されると、第1送受信部44は、該ボタン19が押された手術器具セット80の情報を携帯端末20に送信する。
【0025】
図4に示すように、第1表示部26は、情報表示画面21を表示画面22に表示させる。情報表示画面21には、第2送受信部24によって受信された手術器具セット80の情報が表示される。情報表示画面21には、手術器具セット80の写真80Aが表示される第1領域22Aと、手術器具セット80の基本情報が表示される第2領域22Bと、メモ書き欄が表示される第3領域22Cと、入力部28用の仮想的な各種ボタン23A、23B、23Cが表示される第4領域22Dと、を含む。ここでは、例えば、第4領域22Dに、写真ボタン23A、項目ボタン23B、および、メモボタン23Cが表示される。写真ボタン23Aは、手術器具セット80の写真80Aの変更に関する操作が入力されるものであり、写真80Aを変更するときに用いるボタンである。項目ボタン23Bは、手術器具セット80の基本情報の変更に関する操作が入力されるものであり、基本情報を変更するときに用いるボタンである。メモボタン23Cは、手術器具セット80のメモ書きに関する操作が入力されるものであり、メモ書きをするためのボタンである。
【0026】
入力部28を介してメモボタン23Cが操作されると、
図8に示すように、第1表示部26は、情報表示画面21の第4領域22Dに、手術器具セット80の情報を編集する際に用いられる各種編集ツールボタンを表示する。ここでは、第1表示部26は、第4領域22Dに、例えば、入力部28用の仮想的な色変更ボタン23D、図形ボタン23E、削除ボタン23F、登録ボタン23Gを表示する。色変更ボタン23Dは、メモ書き時の文字や図形の色を変更するときに用いるボタンである。図形ボタン23Eは、メモ書き時の図形を指定するときに用いるボタンである。削除ボタン23Fは、メモ書きを削除するときに用いるボタンである。登録ボタン23Gは、メモ書き時の文字や図形を登録するときに用いるボタンである。
【0027】
入力部28は、手術器具セット80の情報の変更が作業者によって入力される。本実施形態では、入力部28は、表示画面22の表面に配置されたタッチパネルである。なお、入力部28は、マウスやキーボード等であってもよい。本実施形態では、入力部28を介することで作業者は表示画面22(即ち、検索画面12、一覧画面18および情報表示画面21。)に表示された各種ボタンを操作することができる。また、入力部28を介することで表示画面22の情報表示画面21に表示された各情報上に手書きのメモを追加することができる。手書きのメモは、例えばタッチペンを用いて追加される。
【0028】
第2表示部30は、変更後の手術器具セット80の情報を情報表示画面21に表示させる。例えば、
図9に示すように、第2表示部30は、入力部28によって追加されたメモ書き80Bを情報表示画面21に表示する。ここで、登録ボタン23Gが操作されると、その内容(即ち変更後の手術器具セット80の情報)が第2送受信部24によってサーバー40に送信される。第1表示部26および第2表示部30は、CPU(中央演算処理装置)と、CPUが実行するプログラム等が格納されたROM(リードオンリメモリ)およびRAM(ランダムアクセスメモリ)等により実現可能である。
【0029】
次に、作業者が手術器具セット管理システム10を用いて手術器具セット80の情報を変更する手順について説明する。ここでは、循環サイクル70の組立工程74における場合を例にして、手術器具セット80の情報の変更を説明する。
図6に示すように、携帯端末20の表示画面22には、検索画面12が表示されている。まず、作業者は、ID領域15にアカウントのIDを入力し、パスワード領域16にパスワードを入力する。これにより、作業者は、手術器具セット管理システム10にログインすることができる。次いで、作業者は、入力部28を操作して、検索画面12の外科を選択するためのボタン14を押す。これにより、
図7に示すように、表示画面22には、一覧画面18が表示される。作業者は、入力部28を操作して、確認したい手術器具セット80のボタン19を押す。これにより、サーバー40の第1送受信部44から手術器具セット80の情報が携帯端末20に送信され、
図4に示すように、表示画面22には、手術器具セット80の各情報が表示された情報表示画面21が表示される。ここで、手術器具セット80の情報を変更する必要がある場合、本実施形態の手術器具セット管理システム10によると、作業者は、その変更内容を情報表示画面21上に直接記入することができる。作業者は、入力部28を操作して、メモボタン23Cを押す。これにより、
図9に示すように、作業者はメモ書き80Bを情報表示画面21に表示された写真80A上に記入することができる。その後、作業者が登録ボタン23Gを押すことによって、第2送受信部24は、変更後の手術器具セット80の情報(即ち手術器具セット80の情報にメモ書き80Bが追加された情報)をサーバー40に送信する。これにより、サーバー40の更新部46は、記憶部42に記憶されている手術器具セット80の情報を変更後の手術器具セット80の情報に更新する。その後、作業者が上述した手術器具セット80の情報を閲覧するときには、サーバー40の第1送受信部44は、更新後の手術器具セット80の情報を携帯端末20に送信するため、作業者は、更新された手術器具セット80の情報を確認することができる。
【0030】
以上のように、本実施形態の手術器具セット管理システム10によると、作業者が入力部28を介して手術器具セット80の情報の変更をした場合、携帯端末20の第2送受信部24が変更後の手術器具セット80の情報をサーバー40に送信する。これにより、サーバー40の更新部46において、手術器具セット80の情報が最新のものに更新される。そして、サーバー40の第1送受信部44は、手術器具セット80の情報が更新された場合、更新後の手術器具セット80の情報を携帯端末20に送信する。このため、携帯端末20を使用する作業者が手術器具セット80の情報を確認するときには、常に最新の変更が反映された手術器具セット80の情報を取得することができる。このように、いずれかの携帯端末20において手術器具セット80の情報が変更されると、変更された情報がサーバー40に送られ、サーバー40において手術器具セット80の情報の更新が行われるので、手術器具セット80の情報の管理が容易である。また、作業者が携帯端末20を用いて特定の手術器具セット80の情報を確認するときには、最新の情報に更新されているため、作業者は変更内容を正確かつ迅速に知ることができ、連絡漏れを防止することができる。
【0031】
本実施形態では、サーバー40の第1送受信部44は、情報取得装置85から送信された識別手段84の情報を受信すると、識別手段84に関連付けられた手術器具セット80の情報を携帯端末20に送信する。このように、手術器具セット80のいずれか一つの手術器具82の識別手段84の情報を取得するだけで、手術器具セット80に関連付けられた情報が表示画面22に表示されるため、手術器具セット80の情報の取得および変更の確認を容易にすることができる。
【0032】
本実施形態では、
図3に示すように、サーバー40は、作業者の情報を取得する作業者情報取得部48と、作業者により手術器具セット80の情報の変更が入力されると、変更を入力した作業者の情報を記録する変更記録部50と、を備えている。これにより、どの作業者が手術器具セットの情報を変更したかが明確となる。このため、仮に変更内容が不明確であっても、作業者を特定できるため、変更の修正を容易に行うことができる。
【0033】
本実施形態では、
図4に示すように、入力部28は、表示画面22に配置されたタッチパネルである。これにより、作業者は表示画面22に直接触れて手術器具セット80の情報を容易に変更することができる。
【0034】
本実施形態では、
図6に示すように、手術器具セット80の情報には、手術器具セット80を表示する写真80Aが含まれ、作業者は、入力部28によって写真80A上に手術器具セット80の情報の変更を入力する。これにより、手術器具セット80の変更箇所の確認がより容易になる。
【0035】
上述した実施形態では、サーバー40に接続された携帯端末20は4つであったが、これに限定されない。携帯端末20は、2または3、あるいは5以上であってもよい。