【課題】遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、遊技媒体計数部の不使用時等には計数に関する情報以外の情報を表示することで利便性を向上することができ、加えて、設置場所の自由度を従来よりも高めることができる遊技用装置を提供する。
【解決手段】遊技用装置は、遊技に関する情報を少なくとも表示可能な表示部406,408と、遊技媒体の計数が可能な遊技媒体計数部300と、を備え、遊技媒体の数量に関する遊技媒体計数情報と、該遊技媒体計数情報以外の情報を少なくとも表示可能である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に係る遊技媒体計数装置について詳細に説明する。
【0012】
<全体構成>
最初に、本発明の実施形態に係る遊技媒体計数装置(以下、「計数装置」、「遊技媒体計数部」、または、「計数部」という場合がある)300を有する遊技管理システム10の全体構成について説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る遊技管理システム10のシステム構成を模式的に示すブロック図である。本例の遊技管理システム10は、遊技店外に設置される遊技店外機器10aと、遊技店内に設置される遊技店内機器10bと、を有して構成される。なお、遊技店外機器10aと遊技店内機器10bは、説明上の便宜的な区別であり、本明細書において遊技店外機器10aとして説明する機器の一部が、遊技店内に設置されていてもよいし、本明細書において遊技店内機器10bとして説明する機器の一部が、遊技店外に設置されていてもよい。
【0014】
<遊技店外機器>
次に、遊技管理システム10の遊技店外機器10aについて説明する。本例の遊技管理システム10は、遊技店外機器10aとして、データセンタ11と、クラウドデータセンタ12と、店舗管理コンピュータ13と、モバイル端末14と、保守会社コンピュータ15と、を有している。
【0015】
データセンタ11は、遊技管理システム10全体の管理や運用等を行うための施設であり、従来公知のサーバ、無停電電源装置、セキュリティ設備等によって構成される。クラウドデータセンタ12は、遊技管理システム10によって管理される各種データや各種ファイル等を保管するための施設であり、従来公知のサーバ、無停電電源装置、セキュリティ設備等によって構成される。なお、本例では、データセンタ11とクラウドデータセンタ12を別々に設けたが、データセンタ11とクラウドデータセンタ12を単体のデータセンタによって構成してもよい。
【0016】
店舗管理コンピュータ13は、複数の遊技店内に設置された遊技管理サーバ(例えば、遊技店Aの稼働管理サーバ30と遊技店Bの稼働管理サーバ30)を一括管理するためのコンピュータであり、従来公知のサーバ等によって構成される。モバイル端末14は、小型で持ち運び可能な情報端末装置のことであり、例えば、従来公知のノートパソコン、タブレット型端末、スマートフォン、PDA(=Personal Digital Assistant)等が該当する。保守会社コンピュータ15は、遊技店内機器10bの保守を行う会社等が管理するコンピュータであり、従来公知のサーバ等によって構成される。
【0017】
これらの遊技店外機器10aは、ネットワークWNWやルータ48を介して、遊技店内機器10bの少なくとも一部(例えば、稼働管理サーバ30)と相互に通信可能に接続されている。
【0018】
なお、遊技管理システム10に適用するネットワークWNWは、典型的には、WAN(Wide Area Network)であるが、通信の形態は有線/無線を問わず、各装置間で相互に通信可能な回線であればよく、VPNなどの専用線で接続してもよい。また、遊技店外機器10aの一部を利用しない場合は、当該機器を省いてもよい。
【0019】
<遊技店内機器>
次に、遊技管理システム10の遊技店内機器10bについて説明する。本例の遊技管理システム10は、遊技店内機器10bとして、遊技店の事務所などに配置される事務所機器10b1と、遊技店のホールなどに配置されるホール機器10b2と、を有して構成されている。なお、事務所機器10b1とホール機器10b2は、説明上の便宜的な区別であり、本明細書において事務所機器10b1として説明する機器が、事務所以外の場所に配置されていてもよいし、本明細書においてホール機器10b2として説明する機器が、ホール以外の場所に配置されていてもよい。
【0020】
<遊技店内機器/事務所機器>
次に、遊技管理システム10の事務所機器10b1について説明する。本例の事務所機器10b1は、主として遊技機130の稼働情報等を管理する稼働管理サーバ30と、主として会員情報や景品情報等を管理する会員管理サーバ42と、主としてホール機器10b2の一つであるモバイル端末190の管理を行うモバイル管理サーバ44と、これらの稼働管理サーバ30、会員管理サーバ42、およびモバイル管理サーバ44(以下、これらのサーバを総称して「遊技管理サーバ」や「遊技管理装置」という場合がある)等に対する各種設定等を行うことが可能なクライアントPC46と、遊技管理サーバや補給管理装置192等を外部のネットワークWNWに接続するためのルータ48と、を有して構成される。
【0021】
クライアントPC46は、例えば、従来公知のサーバやパソコン等によって構成される。クライアントPC46は、後述するアプリケーションを用いて、遊技管理サーバ等に対する各種設定等を行うことが可能であることに加えて、宣伝広告の情報、遊技店のイベント情報、遊技店の定休日の情報、遊技店の営業時間の情報、遊技店に設置される新規遊技機(新台)の情報等を含むクライアント情報(遊技店独自の情報)を入力し、これらのクライアント情報を、稼働管理サーバ30が有する記憶装置36等に記憶させることが可能である。
【0022】
<遊技店内機器/ホール機器>
次に、遊技管理システム10のホール機器10b2について説明する。本例のホール機器10b2は、稼働管理サーバ30の配下にネットワークLNWを介して接続された「稼働管理系機器」と、会員管理サーバ42の配下にネットワークLNWを介して接続された「会員管理系機器」と、モバイル管理サーバ44の配下にネットワークLNWを介して接続された「モバイル管理系機器」と、ネットワークLNWに接続された「補給管理系機器」および「情報公開系機器」と、に大別することができる。なお、以降の説明では、ホール機器10b2を、「遊技用装置」と総称する場合がある。
【0023】
また、遊技管理システム10に適用するネットワークLNWは、典型的には、LAN(Local Area Network)であるが、通信の形態は有線/無線を問わず、各装置間で相互に通信可能な回線であればよい。また、事務所機器10aやホール機器10bを構成する各種装置の台数は、例示した台数に限定されるものではない。また、事務所機器10aやホール機器10bを構成する各装置(ハードウェア)の一部または全てを、当該装置(ハードウェア)と同等の機能を実現するソフトウェアに置き換えてもよい。
【0024】
<遊技店内機器/ホール機器/稼働管理系機器>
本例の「稼働管理系機器」は、稼働管理サーバ30の配下にネットワークLNWを介して接続された複数の島コンピュータ50と、この島コンピュータ50の配下にネットワークLNWを介して接続された複数の台コンピュータ70と、この台コンピュータ70の配下にネットワークLNWを介して接続された複数の台間機(サンド(登録商標))90および呼出ランプ110と、この呼出ランプ110を介して台コンピュータ70に接続された複数の遊技機130等が該当する。島コンピュータ50、台コンピュータ70、台間機90、呼出ランプ110、および、遊技機130の詳細については後述する。
【0025】
なお、本例では、台コンピュータ70と遊技機130の間に呼出ランプ110を配設する例を示したが、この呼出ランプ110に替えて、各台データ表示機(図示省略)を配設してもよい。ここで、各台データ表示機とは、対応する遊技機130における遊技情報(例えば、遊技機130がパチンコ機であれば、大当り回数やスタート回数等の情報)を表示する機能を少なくとも有し、各遊技機130に対応して配置される機器のことである。各台データ表示機は、呼出ランプ110のように、店員等を呼び出す機能を備えていても備えていなくてもよい。また、台間機90のように、遊技機130の間(台間)に配設される機器は除かれる。
【0026】
<遊技店内機器/ホール機器/会員管理系機器>
本例の「会員管理系機器」は、会員管理サーバ42の配下にネットワークLNWを介して接続された、カメラ150,再プレイ機160,チケット発行部400,景品交換用装置(POS端末)180,金庫182,紙幣搬送装置184や、チケット発行部400にケーブルを介して電気的に接続された計数部300等が該当する。なお、計数部300を、ネットワークLNWを介して会員管理サーバ42や持玉サーバ(図示省略)と通信可能に接続してもよい。
【0027】
カメラ150は、遊技店のホール内の様子を撮像可能な撮像装置であり、従来公知のビデオカメラ等を適用することができる。カメラ150は、ネットワークLNWを介して会員管理サーバ42等と通信可能に接続され、撮像した静止画や動画を会員管理サーバ42等に向けて出力可能である。再プレイ機160は、遊技機130による再プレイを行うために、貯玉として遊技者の口座(貯玉口座と称する場合もある)に貯蓄された遊技媒体を払い出すための機器である。
【0028】
詳細は後述するが、計数部300は、遊技者が獲得した遊技媒体(遊技球や遊技メダル等)を計数する際に用いられる機器(遊技媒体計数装置)である。計数部300は、遊技店内に設置される遊技店用設備(遊技機島、遊技機、カウンター等)に自由に配置することができ、その配置場所は特に限定されないが、例えば、遊技機島毎に設けられた島端計数機や、遊技機毎に設けられた各台計数機として適用が可能である。また、本例の計数部300は、遊技媒体を計数するための計数センサを備えており、チケット発行部400に接続されたケーブルを介して、計数センサの検出信号をチケット発行部400に向けて出力可能である。
【0029】
チケット発行部400は、ネットワークLNWを介して会員管理サーバ42や持玉サーバ(図示省略)と通信可能に接続され、例えば、会員管理サーバ42を用いて、チケット発行部400の各種設定(例えば、後述する基準パチンコ数(1景品の交換に必要なパチンコ玉数)の設定等)を行うことが可能である。
【0030】
また、チケット発行部400は、計数部300(島端計数機)や図示しない各台計数機によって計数された遊技媒体の個数(遊技媒体個数情報)を、会員管理サーバ42に向けて出力可能である。ここで、遊技媒体個数情報は、遊技媒体の個数に関する情報であればよく、例えば、貯玉、持玉、貯メダル、持メダルと呼ばれる情報が含まれる。なお、本明細書においては、「貯玉」と「持玉」を区別して用いる場合があるが、いずれも遊技媒体個数情報に含まれる情報である。
【0031】
また、遊技媒体個数情報を管理するサーバは、会員管理サーバ42に限定されるものではなく、他のサーバで一括管理または分散して管理してもよいし、遊技媒体の種類毎に設けた複数のサーバで管理してもよい。また、本例の遊技管理システム10は、計数部300(島端計数機)と各台計数機の両方を備えているが、いずれか一方のみを備えていてもよいし、これらに加えて(または、代えて)、他の遊技店用設備(例えば、カウンター)に設置された計数部300を備えていてもよい。
【0032】
景品交換用装置180は、遊技者が保有する貯玉や持玉を、一般景品や特殊景品と交換する際に用いられる装置であり、例えば、従来公知のPOS端末等が該当する。本例の景品交換用装置180は、ネットワークLNWを介して会員管理サーバ42に接続され、会員管理サーバ42から景品情報等を取得可能である。
【0033】
紙幣搬送装置184は、台間機90に挿入された紙幣を、ベルトや空気流等の駆動手段によって、遊技機島の端部(島端)等に設けられた金庫182に搬送する装置である。金庫182は、紙幣搬送装置184によって搬送される紙幣を収納可能に構成され、紙幣を種類ごとに分別する機能を有するものであってもよい。
【0034】
<遊技店内機器/ホール機器/モバイル管理系機器>
本例の「モバイル管理系機器」は、モバイル管理サーバ44の配下にネットワークLNWを介して接続された複数のモバイル端末190等が該当する。モバイル端末190は、遊技店の店員等が業務で使用する携帯型や据え置き型の情報処理装置等を含み、例えば、リモコン、ハンディターミナル、PDA(=Personal Digital Assistant)、スマートフォン、ノートパソコン、タブレット型端末などによって実現される。なお、モバイル端末190は、主として遊技店の店員等が業務で使用する情報処理装置であるが、一時的に遊技者が使用することも考えられ、遊技店の店員だけが使用する情報処理装置に限定されるものではない。
【0035】
<遊技店内機器/ホール機器/補給管理系機器>
本例の「補給管理系機器」は、ネットワークLNWに接続された補給管理装置192と、この補給管理装置192に接続された複数の島内コントローラ194等が該当する。
【0036】
補給管理装置192は、遊技機島に設置された揚送装置221(
図8参照。遊技機130から回収した遊技球(玉)を上部タンク212等に揚送する装置)や移送装置(遊技機島間で遊技球(玉)を移送する装置)等の管理を行う装置であり、複数の島内コントローラ194と配線で接続されている。補給管理装置192は、図示しない液晶タッチパネルを備えており、島内コントローラ194から受信した補給管理情報(例えば、揚送装置221によって揚送される単位時間当りの玉量、移送装置によって移送される単位時間当りの玉量、上部タンク212に貯留されている玉量)や、揚送装置221や移送装置の運転状況等を表示可能である。
【0037】
島内コントローラ194は、揚送装置221、移送装置、上部タンク212等に取り付けられた各種センサの状態を表示したり、揚送装置221や移送装置等に関する各種操作を行ったりすることが可能な機器であり、遊技機島毎やブロック(複数の遊技機島の集まり)毎に設けられる。
【0038】
<遊技店内機器/ホール機器/情報公開系機器>
本例の「情報公開系機器」は、ネットワークLNWに接続された1台(または複数台)の情報公開機196によって構成されている。情報公開機196は、遊技店内に設置された各遊技機130の情報(遊技機情報)を表示するための機器であり、例えば、従来公知の液晶表示装置等を適用することができる。
【0039】
ここで、情報公開機196を用いて表示する遊技機情報としては、例えば、遊技機130の現在の稼働状況、出玉数(または出メダル数)、の順位、台番号、機種名、出玉ランキング(例えば、出玉数が1位から10位までの遊技台の情報)、出メダルランキング(例えば、出メダル数が1位から10位までの遊技台の情報)等が挙げられる。
【0040】
このような情報公開機196を遊技店に設置すれば、遊技者は、どの遊技機130で出玉数が多いのか、現在、その遊技機130が空席であるのか等の稼働状況を容易に把握することができ、遊技者の利便性を高めることができる。
【0041】
<稼働管理サーバ>
次に、
図2を用いて、稼働管理サーバ30について詳細に説明する。なお、
図2は、稼働管理サーバ30、島コンピュータ50、および、台コンピュータ70の内部構成の一例を示したブロック図である。
【0042】
稼働管理サーバ30は、配下の島コンピュータ50からパケット(稼働信号を含む電子メッセージ情報。詳細は後述)を受信し、受信したパケットに基づいて各種処理を行うためのコンピュータである。
【0043】
<稼働管理サーバ/構成例>
本実施形態の稼働管理サーバ30は、コンピュータ全体を制御するCPU31と、基本I/Oプログラムや各種データを記憶するためのROM32と、一時的にデータを記憶するためのRAM33と、CD−ROMやDVDなどの記録媒体34に対するデータの読み書きが可能な外部記憶ドライブ35と、データを記憶するための記憶装置36と、稼働管理サーバ30に対するコマンド等を入力するための入力装置37と、各種表示を行うための表示装置38と、島コンピュータ50やその他のホール機器10b2とネットワークLNWを介して通信を行うための通信部39と、時間や回数等を計測するためのタイマ41と、を有して構成されている。このような稼働管理サーバ30は、例えば、従来公知のサーバやパーソナルコンピュータ(PC)などによって実現することができる。
【0044】
CPU31は、図示しない水晶発振器が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、ROM32や記憶装置36等に格納されているアプリケーションプログラムやオペレーティングシステム(OS)等を実行する処理や、プログラムの実行に必要なデータやファイル等をRAM33や記憶装置36等に記憶する処理などを行う。
【0045】
記憶装置36は、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム、各種情報(例えば、稼働情報等)を記憶するものであり、例えば、ハードディスク(HDD)等によって実現することができる。入力装置37は、稼働管理サーバ30に対するコマンド(指令)等を入力するためのものであり、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネル等によって実現することができる。表示装置38は、入力装置37によって入力されたコマンドや、当該コマンドに対する稼働管理サーバ30の応答出力等を表示するものであり、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイ等によって実現することができる。
【0046】
<島コンピュータ>
次に、
図2を用いて、島コンピュータ50について詳細に説明する。この島コンピュータ50は、配下の台コンピュータ70からパケットを受信し、受信したパケットに所定の処理を施して、ネットワークLNWを介して稼働管理サーバ30へ送信するコンピュータである。
【0047】
<島コンピュータ/構成例>
本実施形態の島コンピュータ50は、コンピュータ全体を制御するCPU51と、基本I/Oプログラムや各種データを記憶するためのROM52と、一時的にデータを記憶するためのRAM53と、稼働管理サーバ30とネットワークLNWを介して通信を行うための管理コンピュータ通信部55と、台コンピュータ70とネットワークLNWを介して通信を行うための台コンピュータ通信部56と、を有して構成されている。このような島コンピュータ50は、例えば、従来公知のサーバやパーソナルコンピュータ(PC)などによって実現することができる。
【0048】
<島コンピュータ/動作例>
島コンピュータ50のCPU51は、台コンピュータ通信部56が台コンピュータ70からのパケットを受信した場合に、受信したパケットの情報をRAM53に記憶した後に、管理コンピュータ通信部55に対してパケットの送信要求を行う。この送信要求を受けた管理コンピュータ通信部55は、RAM53に記憶されたパケットの情報を読み取り、当該情報に島コンピュータ50の識別情報(ID)を付与した後、ネットワークLNWを介して稼働管理サーバ30に送信する。
【0049】
また、島コンピュータ50のCPU51は、台コンピュータ70から受信したパケットに、後述する遊技機130の状態を表す遊技状態情報(大当り状態情報、小当り状態情報、確変状態情報、または、エラー状態情報等)が含まれている場合に、受信した遊技状態情報をRAM53に記憶するとともに、定期的に(例えば、1〜5秒毎に)、管理コンピュータ通信部55に対して遊技状態情報の送信要求を行う。この送信要求を受けた管理コンピュータ通信部55は、RAM53に記憶された遊技状態情報を読み取り、この遊技状態情報に島コンピュータ50の識別情報(ID)を付与した後、ネットワークLNWを介して稼働管理サーバ30に送信する。
【0050】
<台コンピュータ>
次に、
図2を用いて、台コンピュータ70について詳細に説明する。この台コンピュータ70は、配下の台間機90および呼出ランプ110からネットワークLNWを介してパケットを受信し、受信したパケットに所定の処理を施して、ネットワークLNWを介して島コンピュータ50へ送信するコンピュータである。
【0051】
<台コンピュータ/構成例>
本実施形態の台コンピュータ70は、コンピュータ全体を制御するCPU71と、基本I/Oプログラムや各種データを記憶するためのROM72と、一時的にデータを記憶するためのRAM73と、島コンピュータ50とネットワークLNWを介して通信を行うための島コンピュータ通信部75と、台間機90および呼出ランプ110とネットワークLNWを介して通信を行うための遊技設備通信部76と、を有して構成されている。このような台コンピュータ70は、例えば、従来公知のサーバやパーソナルコンピュータ(PC)などによって実現することができる。
【0052】
<台コンピュータ/動作例>
台コンピュータ70のCPU71は、遊技設備通信部76が台間機90および呼出ランプ110からのパケットを受信した場合に、受信したパケットの情報をRAM73に記憶した後に、島コンピュータ通信部75に対してパケットの送信要求を行う。この送信要求を受けた島コンピュータ通信部75は、RAM73に記憶されたパケットの情報を読み取り、当該情報に台コンピュータ70の識別情報(ID)と、送信元の台間機90または遊技機130の識別情報(ID)を付与した後、ネットワークLNWを介して島コンピュータ50に送信する。
【0053】
また、台コンピュータ70のCPU71は、台間機90および呼出ランプ110から受信したパケットに、後述する遊技機130の状態を表す遊技状態情報(大当り状態情報、小当り状態情報、確変状態情報、または、エラー状態情報等)が含まれている場合に、受信した遊技状態情報をRAM73に記憶するとともに、定期的に(例えば、1〜5秒毎に)、島コンピュータ通信部75に対して遊技状態情報の送信要求を行う。この送信要求を受けた島コンピュータ通信部75は、RAM73に記憶された遊技状態情報を読み取り、当該情報に台コンピュータ70の識別情報(ID)と、送信元の台間機90または遊技機130の識別情報(ID)を付与した後、ネットワークLNWを介して島コンピュータ50に送信する。
【0054】
このように、台コンピュータ70では、パケットに対して、送信元の台間機90または遊技機130の識別情報と、その台コンピュータ70の識別情報を付与し、さらに島コンピュータ50では、その島コンピュータ50の識別情報を付与した後に、当該パケットを稼働管理サーバ30へ送信する。このため、稼働管理サーバ30は、受信したパケットに付与されている識別情報を参照することで、当該パケットに含まれる稼働信号が、どの台間機90または遊技機130からのものなのか、また、どのような経路を通過してパケットが届いたのかを判別することができる。
【0055】
<稼働信号>
次に、稼働管理サーバ30によって収集・管理される稼働信号について詳細に説明する。稼働管理サーバ30によって収集・管理される稼働信号は、遊技機130やアウトボックス(図示省略)から送信される稼働信号(以下、「遊技機稼働信号」と称する場合がある。詳細は後述)と、台間機90から送信される稼働信号(以下、「関連装置稼働信号」と称する場合がある。詳細は後述)に大別することができる。
【0056】
<稼働信号/遊技機稼働信号>
遊技機130やアウトボックス(図示省略)から送信される遊技機稼働信号は、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および、島コンピュータ50を介して稼働管理サーバ30へ伝達され、稼働管理サーバ30で収集・管理される。
【0057】
なお、本例では、遊技機130と稼働管理サーバ30を、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および、島コンピュータ50を介して接続しているが、遊技機130から送信される稼働信号を、稼働管理サーバ30が収集できる構成であればよい。したがって、呼出ランプ110、台コンピュータ70、および、島コンピュータ50のうちの一つまたは複数を省いてもよく、例えば、遊技機130から送信される稼働信号を、呼出ランプ110の代わりに台コンピュータ70(または、島コンピュータ50)が受信する構成とすることで、一部または全ての呼出ランプ110を省いてもよい。また、ネットワークLNW上に、遊技機稼働信号を出力する(または、中継する)機器を新たに加えてもよい。
【0058】
<稼働信号/関連装置稼働信号>
台間機90から送信される関連装置稼働信号は、台コンピュータ70および島コンピュータ50を介して稼働管理サーバ30へ伝達され、稼働管理サーバ30で収集・管理される。
【0059】
なお、本例では、台間機90と稼働管理サーバ30を、台コンピュータ70および島コンピュータ50を介して接続しているが、台間機90から送信される稼働信号を稼働管理サーバ30が収集できる構成であればよく、例えば、台コンピュータ70および島コンピュータ50のうちの一つまたは複数を省いてもよいし、ネットワークLNW上に、関連装置稼働信号を出力する(または、中継する)機器を新たに加えてもよい。
【0060】
<遊技機>
次に、
図3および
図4を用いて、遊技機130について説明する。なお、
図3は、遊技機130の一例であるパチンコ機の概略正面図であり、
図4は、遊技用装置が稼働管理サーバ30に向けて出力可能な稼働信号の波形の一例を示した図である。
【0061】
本実施形態に係る遊技機130は、所定の入賞イベントに応じて遊技者に遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の払い出しを行う遊技装置であり、例えば、
図3に示すパチンコ機によって実現される。また、遊技機130は、当該遊技機130の稼働状況(打玉数、大当り遊技など)を示す稼働信号を、外部(本実施形態では、呼出ランプ110)へ向けて送信するための外部出力端子(図示省略)を備えている。
【0062】
図4に示すように、本例の遊技機稼働信号は、オン信号(例えば、ハイレベル信号)とオフ信号(例えば、ローレベル信号)のいずれかの信号からなるパルス信号によって実現される。遊技機130は、遊技機稼働信号のオン信号をオフ信号に変化させるか、オフ信号をオン信号に変化させるかのいずれかによってパルス信号を生成し、生成したパルス信号を呼出ランプ110に向けて送信する。
【0063】
なお、稼働信号の具体的な実現方法はこれに限られず、稼働信号の一部または全てを、後述する台間機90のように、パケット(電子メッセージ情報)で実現してもよいし、パルス信号の形態は、シリアル信号またはパラレル信号のいずれでもよい。
【0064】
<遊技機(パチンコ機)>
図3を用いて遊技機130の一例であるパチンコ機について説明すると、遊技機(パチンコ機)130は、遊技盤面131の略中央に液晶表示装置132を配設し、その周囲に、一般入賞口133と、普図始動口134と、特図始動口135と、可変入賞口136と、を配設している。
【0065】
<遊技機(パチンコ機)/一般入賞口、出玉信号>
一般入賞口133は、本例では遊技盤面131に複数配設している。一般入賞口133に入賞した場合(一般入賞口133に遊技球が入った場合)には、所定の個数(例えば、10個)の遊技球を上皿137に排出する。遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、遊技球を上皿137に排出した場合)に、遊技球が払い出されたことを示す稼働信号(出玉信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
【0066】
本実施形態では、
図4(b)に示すように、出玉信号として、遊技球を1個払い出すたびに1つのパルス信号を出力する。この出玉信号は、呼出ランプ110や台コンピュータ70等においてパケットの形式に変換された後、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、出玉信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130において遊技球の払い出しがあったことを把握することができ、また、出玉信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、遊技機130において払い出された遊技球の量(出玉数)の情報を取得することもできる。なお、遊技機130から払い出される遊技球は、出玉のほか、賞球やセーフ玉と呼ばれることがあり、出玉数は、賞球数やセーフ玉数と呼ばれることがある。
【0067】
<遊技機(パチンコ機)/普図始動口、始動信号>
普図始動口134は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技盤面131の所定の領域を遊技球が通過したか否かを判定するための装置であり、本例では遊技盤面131の左右に1つずつ配設している。遊技球が普図始動口134を通過した場合には、図示しない普図表示装置による普図変動遊技を開始する。遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、遊技球が普図始動口134を通過した場合)に、遊技球が普図始動口134に入賞したことを示す稼働信号(始動信号)を、呼出ランプ110や台コンピュータ70等へ向けて外部出力端子から出力する。
【0068】
本実施形態では、
図4(c)に示すように、始動信号として、普図始動口134に入賞するたびに(普図始動口134を遊技球が通過するたびに)、または、後述する特図始動口135に入賞するたびに(特図始動口135に遊技球が入るたびに)、1つのパルス信号を出力する。この始動信号は、呼出ランプ110や台コンピュータ70等においてパケットの形式に変換された後、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、始動信号を含むパケットを受信することで、遊技機130において遊技球が普図始動口134(または特図始動口135)に入賞したことを把握することができる。
【0069】
<遊技機(パチンコ機)/特図始動口、始動信号、出玉信号>
特図始動口135は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本例では中央に1つだけ配設している。この特図始動口135は、左右に開閉自在な羽根部材を備え、羽根部材の閉鎖中は遊技球が入球し難くなり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置が当たり図柄を停止表示した場合に、羽根部材が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。特図始動口135に入賞した場合(特図始動口135に遊技球が入った場合)には、所定の個数(例えば、4個)の遊技球を上皿137に排出するとともに、図示しない特図表示装置による特図変動遊技を開始する。
【0070】
遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、特図始動口135に入賞した場合)に、遊技球が特図始動口135に入賞したことを示す稼働信号(始動信号)を、呼出ランプ110や台コンピュータ70等へ向けて外部出力端子から出力する。始動信号の内容は、
図4(c)を用いて説明したとおりである。また、遊技機130は、特図始動口135の入賞により遊技球を上皿137に排出した場合に、遊技球が払い出されたことを示す稼働信号(出玉信号)を、呼出ランプ110や台コンピュータ70等へ向けて外部出力端子から出力する。出玉信号の内容は、
図4(b)を用いて説明したとおりである。
【0071】
<遊技機(パチンコ機)/可変入賞口、大当信号>
可変入賞口136は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本例では特図始動口135の真下に1つだけ配設している。この可変入賞口136は、開閉自在な扉部材を備え、扉部材の閉鎖中は球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合に、扉部材が所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、特図表示装置が大当り図柄を停止表示した場合(大当り遊技に当選した場合))に、遊技機130において大当たりが発生していることを示す稼働信号(大当信号)を、呼出ランプ110や台コンピュータ70等へ向けて外部出力端子から出力する。
【0072】
本実施形態では、
図4(e)に示すように、大当信号として、大当り遊技に当選したときにオフ信号をオン信号に変化させ、大当り遊技が終了したときにオン信号をオフ信号に変化させる信号を出力する。この大当信号は、呼出ランプ110や台コンピュータ70等においてパケットの形式に変換された後、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、大当信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130における大当りの開始と終了を把握することができ、また、大当信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、遊技機130における大当り遊技の回数の情報を取得することもできる。
【0073】
<遊技機(パチンコ機)/確変信号>
なお、大当り図柄には、大当り遊技後の特図変動遊技において、大当りに当選する確率が相対的に高くなる確変大当り図柄と、大当り遊技後の特図変動遊技において、大当りに当選する確率が相対的に低くなる非確変大当り図柄とがある。遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、確変大当り図柄を停止表示し、遊技状態が非確変状態から確変状態に変化する場合)に、遊技機130において確変大当たりが発生していることを示す稼働信号(確変信号)を、呼出ランプ110や台コンピュータ70等へ向けて外部出力端子から出力する。
【0074】
本実施形態では、
図4(g)に示すように、確変信号として、遊技状態が非確変状態から確変状態に変化したときにオフ信号をオン信号に変化させ、遊技状態が確変状態から非確変状態に変化したときにオン信号をオフ信号に変化させる信号を出力する。この確変信号は、呼出ランプ110や台コンピュータ70等においてパケットの形式に変換された後、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、確変信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130における確変状態の開始と終了を知ることができる。
【0075】
<遊技機(パチンコ機)/小当信号>
また、遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、特図表示装置が小当り図柄を停止表示した場合(小当り遊技に当選した場合))に、遊技機130において小当たりが発生していることを示す稼働信号(小当信号)を、呼出ランプ110や台コンピュータ70等へ向けて外部出力端子から出力する。
【0076】
本実施形態では、
図4(f)に示すように、小当信号として、小当り遊技に当選したときにオフ信号をオン信号に変化させ、小当り遊技が終了したときにオン信号をオフ信号に変化させる信号を出力する。この小当信号は、呼出ランプ110や台コンピュータ70等においてパケットの形式に変換された後、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、小当信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130における小当りの開始と終了を把握することができ、また、小当信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、遊技機130における小当り遊技の回数の情報を取得することもできる。
【0077】
<遊技機(パチンコ機)/スタート信号>
また、遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、特図表示装置が図柄(大当り図柄、小当り図柄、ハズレ図柄など)を停止表示した場合)に、遊技機130において図柄が停止表示されたことを示す稼働信号(スタート信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。
【0078】
本実施形態では、
図4(d)に示すように、スタート信号として、特図表示装置が図柄を停止表示するたびに1つのパルス信号を出力する。このスタート信号は、呼出ランプ110や台コンピュータ70等においてパケットの形式に変換された後、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、スタート信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130において図柄が停止表示されたことを把握することができ、また、スタート信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、特図表示装置の図柄変動回数の情報を取得することもできる。
【0079】
<遊技機(パチンコ機)/可変入賞口、出玉信号>
また、遊技機130は、可変入賞口136に入賞した場合には、所定の個数(例えば、15個)の遊技球を上皿137に排出する。遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、遊技球を上皿137に排出した場合)に、遊技球が払い出されたことを示す稼働信号(出玉信号)を、呼出ランプ110へ向けて外部出力端子から出力する。出玉信号の内容は、
図4(b)を用いて説明したとおりである。
【0080】
<遊技機(パチンコ機)/アウトボックス、打玉信号>
また、遊技機130の背面には、遊技盤面131に打ち出された遊技球の数(打玉数)を計数可能な打玉計数機(図示省略)を備えたアウトボックス(図示省略)が配設されている。
【0081】
アウトボックスの打玉計数機は、球発射ハンドル231によって遊技球が遊技盤面131に向けて打ち出されたことを示す稼働信号(打玉信号)を、呼出ランプ110や台コンピュータ70等へ向けて外部出力端子から出力する。なお、球発射ハンドル231によって遊技盤面131に打ち出された遊技球は、打玉のほか、アウト玉と呼ばれることがあり、打玉数は、アウト玉数と呼ばれることがある。
【0082】
本実施形態では、
図4(a)に示すように、打玉信号として、出力条件が成立した場合に(例えば、遊技球が1個打ち出されるたびに(消費されるたびに))1つのパルスを出力する。この打玉信号は、呼出ランプ110や台コンピュータ70等においてパケットの形式に変換された後、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、打玉信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130において遊技球が遊技盤面131に向けて打ち出されたことを把握することができ、また、打玉信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、打ち出された遊技球の量(打玉数)の情報を取得することもできる。
【0083】
<遊技機(パチンコ機)/エラー信号>
また、遊技機130は、出力条件が成立した場合(例えば、各種の異常(エラー)を検出した場合)に、遊技状態をエラー状態に移行させるとともに、遊技状態がエラー状態であることを示す稼働信号(エラー信号)を、呼出ランプ110や台コンピュータ70等へ向けて外部出力端子から出力する。
【0084】
本実施形態では、
図4(h)に示すように、エラー信号として、エラー状態になったときにオフ信号をオン信号に変化させ、エラー状態が解除されたとき(非エラー状態になったとき)にオン信号をオフ信号に変化させる信号を出力する。このエラー信号は、呼出ランプ110や台コンピュータ70等においてパケットの形式に変換された後、台コンピュータ70、および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、エラー信号の情報を含むパケットを受信することで、遊技機130におけるエラー状態の開始と終了を把握することができる。
【0085】
ここで、遊技機130において検出可能なエラーとしては、例えば、遊技機に対する不正を検出するために、異常な磁気を検出した場合の磁気エラー、異常な電波を検出した場合の電波エラー、振動を検知した場合の振動エラー、大当たり時や小当り時以外に遊技球が可変入賞口136に入賞した場合等の不正入賞エラー、出玉数が規定値を超えた場合の不正払出エラー、扉が開放された場合の扉開放エラー、ガラスが開放された場合のガラス開放エラー、遊技球が入賞口や始動口に詰まった場合の球詰まりエラー、各種センサ(例えば、入賞口や始動口の入口に配設された球検出センサ)が故障した場合のセンサーエラー、制御部間の通信に異常が起きた場合の通信エラー、電源系統に異常が発生した場合の電源エラーなどが含まれる。
【0086】
<遊技機/その他の稼働信号や遊技機>
なお、本実施形態において説明した遊技機130の稼働信号は一例であり、稼働信号は遊技機の種類や機種によって異なる。従って、例えば、時短状態であることを示す稼働信号(時短信号)や、アウトボックス等が満杯になって出玉計数機での計数ができない場合に遊技機が有する出玉情報に基づいて理論上の出玉数(理論出玉数)を出力するための稼働信号(入賞セーフ信号)や、遊技機130に補充された遊技媒体の数を示す稼働信号(補給信号)などを稼働信号に含めてもよい。
【0087】
また、本実施形態に係る遊技機130は、遊技機130の稼働状態を示す稼働信号を外部に向けて送信する機能を備えたものであればよく、パチンコ機以外にも、例えば、パチスロ機(スロットマシン)や、パチンコ用の遊技球を遊技媒体として使用するパチスロ機(いわゆるパチロット機)や、遊技機130内に封入された遊技球を循環使用する封入式遊技機によっても実現可能である。なお、封入式遊技機の場合には、パチンコ機から出力される上述の各種信号の一部または全てと同一または類似の信号が出力される。
【0088】
例えば、遊技機130としてスロットマシンを採用した場合、BB(ビッグボーナス)遊技やRB(レギュラーボーナス)遊技が開始されたことを示す稼働信号、AT(アシストタイム)中であることを示す稼働信号、リールが回転中であることを示す稼働信号、スタートレバーが操作されたことを示す稼働信号、停止ボタン(ストップボタン)が操作されたことを示す稼働信号、遊技メダルが投入されたことを示す稼働信号、遊技メダルがベットされたことを示す稼働信号、遊技メダルの払い出しを行ったことを示す稼働信号、内部抽選を行ったことを示す稼働信号、入賞役が決定したことを示す稼働信号、などを出力してもよい。
【0089】
また、遊技メダルを貯留するためのホッパーに異常が発生した場合のホッパーエラー、払出メダル数が規定数を超えた場合の払い出しエラー、扉が開放された場合の扉開放エラー、遊技メダルが詰まった場合のメダル詰まりエラー、各種センサ(例えば、メダル投入口に配設されたメダル検出センサ)が故障した場合のセンサーエラー、制御部間の通信に異常が起きた場合の通信エラー、電源系統に異常が発生した場合の電源エラーの稼働信号を出力してもよい。
【0090】
また、一つまたは複数の稼働信号に基づいて生成された情報も稼働情報に含まれ、例えば、遊技機130から打玉信号の情報を含むパケットを1回も受信できなかった場合(遊技機130において遊技球が遊技盤面131に向けて打ち出されていない場合)に、遊技者の有無を示す空席情報をセットし、該当しない場合に空席情報をクリアすることで、稼働情報の一つとして、空席情報を生成してもよい。また、空席情報に基づいて生成される、遊技機130の稼働率(または空席率)を稼働情報に含めてもよい。また、遊技店のホール内に、ホール内の様子を撮像可能なカメラを配置し、このカメラによって撮像された画像に基づいて遊技者の有無を判別することで、遊技者の有無を示す空席情報をセットしてもよい。
【0091】
<呼出ランプ>
上記
図3に示すように、遊技機130の上部には、呼出ランプ110が設けられている。この呼出ランプ110は、所定の入賞イベント(例えば、大当り遊技)に応じて所定の表示(例えば、点滅表示)を行う表示器(例えば、液晶表示装置)を備えた装置であり、本実施形態では、遊技機130から送信された稼働信号を、台コンピュータ70へ伝達する機能も有している。また、呼出ランプ110には、図示しない呼出ボタンが設けられており、遊技者(お客様)がボタンを押すことで遊技店の店員等を呼び出すことが可能である。
【0092】
なお、遊技者が呼出ボタンを押した場合には、呼出ボタンが押されたことを知らせる信号(または、パケット)が台コンピュータ70を介して稼働管理サーバ30に送信され、稼働管理サーバ30から、従業員が所有するモバイル端末190やインカム(図示省略)を介して従業員へ、遊技者によるボタン押下が知らされることもある。これにより、従業員は、ボタン押下が行われた呼出ランプ110の元に駆けつけ、遊技者の要望等に応対することができる。
【0093】
<呼出ランプ/動作例>
呼出ランプ110は、遊技機130から稼働信号を受信した場合(本実施形態では、稼働信号の立上りエッジを検出した場合)に、当該稼働信号に相当するパケット(電子メッセージ情報)を生成する。また、受信したパケットに、当該稼働信号の送信元の遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加した後、台コンピュータ70に送信する。
【0094】
本実施形態では、台番号と稼働信号とは、単一のパケットにより送信され、例えば、台番号「100」の遊技機130から「打玉信号」を受信した場合、呼出ランプ110は、「台番号=100、稼働信号=打玉信号」の情報を含む単一のパケットを生成し、台コンピュータ70に送信する。なお、台番号と稼働信号の具体的な実現方法はこれに限られず、例えば、台番号と稼働信号を別々のパケットによって送信してもよいし、台番号と稼働信号をパルス信号の形式で送信してもよい。
【0095】
<呼出ランプ/動作例/大当信号>
また、呼出ランプ110は、遊技機130から受信した大当信号がオフ信号からオン信号に変化したことを検出した場合(大当信号の立上りエッジを検出した場合)には、遊技状態が大当り状態であることを示す遊技状態情報(大当り状態情報)をオンに設定し、この遊技状態情報(大当り状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該大当信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
【0096】
一方、遊技機130から受信した大当信号がオン信号からオフ信号に変化したことを検出した場合(大当信号の立下りエッジを検出した場合)には、遊技状態情報(大当り状態情報)をオフに設定し、この遊技状態情報(大当り状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該大当信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
【0097】
<呼出ランプ/動作例/小当信号>
また、呼出ランプ110は、遊技機130から受信した小当信号がオフ信号からオン信号に変化したことを検出した場合(小当信号の立上りエッジを検出した場合)には、遊技状態が小当り状態であることを示す遊技状態情報(小当り状態情報)をオンに設定し、この遊技状態情報(小当り状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該小当信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
【0098】
一方、遊技機130から受信した小当信号がオン信号からオフ信号に変化したことを検出した場合(小当信号の立下りエッジを検出した場合)には、遊技状態情報(小当り状態情報)をオフに設定し、この遊技状態情報(小当り状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該小当信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
【0099】
<呼出ランプ/動作例/確変信号>
また、呼出ランプ110は、遊技機130から受信した確変信号がオフ信号からオン信号に変化したことを検出した場合(確変信号の立上りエッジを検出した場合)には、遊技状態が確変状態であることを示す遊技状態情報(確変状態情報)をオンに設定し、この遊技状態情報(確変状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該確変信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
【0100】
一方、遊技機130から受信した確変信号がオン信号からオフ信号に変化したことを検出した場合(確変信号の立下りエッジを検出した場合)には、遊技状態情報(確変状態情報)をオフに設定し、この遊技状態情報(確変状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該確変信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
【0101】
<呼出ランプ/動作例/エラー信号>
また、呼出ランプ110は、遊技機130から受信したエラー信号がオフ信号からオン信号に変化したことを検出した場合(エラー信号の立上りエッジを検出した場合)には、遊技状態がエラー状態であることを示す遊技状態情報(エラー状態情報)をオンに設定し、この遊技状態情報(エラー状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該エラー信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
【0102】
一方、遊技機130から受信したエラー信号がオン信号からオフ信号に変化したことを検出した場合(エラー信号の立下りエッジを検出した場合)には、遊技状態情報(エラー状態情報)をオフに設定し、この遊技状態情報(エラー状態情報)を含むパケットを生成するとともに、当該エラー信号を送信した遊技機130を識別するための識別情報(台番号)を付加して、台コンピュータ70に送信する。
【0103】
<呼出ランプ/その他の例>
なお、本実施形態では、呼出ランプ110に、遊技機130から受信した稼働信号を台コンピュータ70へ伝達する機能を持たせているが、当該機能を呼出ランプ110以外の装置に持たせてもよいし、遊技機130から台コンピュータ70へ直接、稼働信号を送信し、台コンピュータ70において稼働信号をパケットに変換する処理を行うように構成してもよい。
【0104】
また、遊技機130に加えて、呼出ランプ110が稼働信号を送信可能に構成してもよく、例えば、呼出ランプ110の呼出ボタンが押下操作された場合に、呼出ランプ110が呼出ボタンの押下操作の有無を示す稼働信号(呼出信号)を送信するように構成してもよい。また、この例では、遊技機130に1対1に対応させて呼出ランプ110を設ける例を示したが、呼出ランプ110と遊技機130の数の対応関係は、これに限定されない。
【0105】
<台間機>
次に、
図5を用いて、台間機90について詳細に説明する。
図5(a)は、一般的な台間機の概略正面図である。
【0106】
台間機90は、現金や会員カードの挿入に応じて遊技球の貸し出しを行う玉貸機(サンド)であり、例えば、上記
図1に示すように、各遊技機130の隣に遊技機130ごとに1台ずつ設置する。なお、各遊技機130に対応して設置される関連装置は、台間機90に限定されるものではなく、例えば、カードリーダ、玉貸機、メダル貸機、賞球メータ(賞球の計数を行う装置)なども含まれる。また、遊技球の貸し出しは、現金や会員カードの挿入に応じて、遊技機130から遊技球を払い出すように構成してもよいし、台間機90からノズル(図示省略)を介して遊技機130の上皿137に遊技球を払い出すように構成してもよい。
【0107】
また、遊技機130に1対1に対応させて台間機90を設ける例を示したが、台間機90と遊技機130の数の対応関係は、これに限定されない。すなわち、台間機90は、本例のように、1台の遊技機130につき1台を必要とする「CRユニット」に限定されるものではなく、2台の遊技機130に対して1台で動作可能な「ニコイチCRユニット」や、3台以上の遊技機130に対して1台で動作可能な台間機等も含まれる。また、液晶表示装置等のモニタを備えた台間機も含まれる。
【0108】
図5(a)に示すように、台間機90は、紙幣挿入口91と、ICコイン挿入口92と、ICコイン排出口93と、会員カード挿入口94と、ランプ95等を備えている。また、台間機90は、台間機90における稼働状況(売上玉数、ICコインの有無など)を示す稼働信号(関連装置稼働信号)を、稼働管理サーバ30に向けて送信するための通信デバイス(図示省略)を備えている。
【0109】
<台間機/紙幣挿入口、売上信号>
紙幣挿入口91は、遊技者が遊技球の貸し出しを受けるために現金を挿入する挿入口である。台間機90は、紙幣挿入口91に現金が挿入された場合に、図示しない通信デバイスから、現金が入金されたことを示す稼働信号(入金信号)の情報を含むパケットを出力する。この入金信号の情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、入金信号の情報を含むパケットを受信することで、台間機90において現金が入金されたことを把握することができる。
【0110】
<台間機/ICコイン挿入口、ICコイン排出口>
ICコイン挿入口92およびICコイン排出口93は、ICコインの挿入、排出を行うための開口部である。ここで、ICコインとは、コイン型の筐体に記憶媒体を内蔵したものであり、遊技媒体の数量をデータ化して記憶させ、遊技者による持ち運びを容易にするために使用されている。
【0111】
<台間機/売上信号>
台間機90は、出力条件が成立した場合(例えば、現金またはICコインにより遊技者が玉貸しを受けた場合)に、図示しない通信デバイスから、入金状態で遊技者が玉貸しを受けたこと、すなわち、売上が上がったことを示す稼働信号(売上信号)の情報を含むパケットを出力する。本実施形態では、台間機90が遊技球を1個貸し出すごとに、売上信号の情報を含むパケットを1つ出力する。
【0112】
この売上信号を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、売上信号を含むパケットを受信することで、台間機90において遊技球の貸し出しがあったことを把握することができ、また、売上信号を含むパケットの数をカウントすることで、貸し出しされた遊技球の量(売上玉数)の情報を取得することもできる。なお、売上玉は、貸玉と呼ばれることがあり、売上玉数は、貸玉数(貯玉(の引き出し)を含む。以下同じ)と呼ばれることがある。
【0113】
なお、本実施形態では、台間機90から出力する稼働信号を、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信する例を示したが、上述のとおり、台間機90から出力する稼働信号を、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由することなく、稼働管理サーバ30に送信してもよく、遊技機130から出力する稼働信号についても同様のことが言える。また、現金またはICコインにより遊技者が玉貸しを受けた場合に売上信号を含むパケットを送信する例を示したが、現金またはICコインと同等の金銭的価値を有する媒体(例えば、クレジットカード、電子マネー)により遊技者が玉貸しを受けた場合に売上信号を含むパケットを出力するように構成してもよい。
【0114】
<台間機/会員カード挿入口、会員カード挿入信号>
会員カード挿入口94は、遊技店の会員に予め配布されている会員カード(カード型の記録媒体)の挿入を受け付ける挿入口である。本実施形態では、各会員カードにはカード識別情報が記録されており、台間機90の会員カード挿入口94に遊技者の会員カードが挿入されると、会員カード挿入口94から連通する内部に設けられたカードリーダ(図示省略)が、その会員カードのカード識別情報を読み取るように構成している。
【0115】
台間機90は、出力条件が成立した場合(例えば、会員カード挿入口94に会員カードが挿入された場合)に、図示しない通信デバイスから、会員カードが挿入されたことを示す稼働信号(会員カード挿入信号)の情報を含むパケットを出力する。この会員カード挿入信号の情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、会員カード挿入信号を含むパケットを受信することで、台間機90において会員カード挿入口94に会員カードが挿入されたことを把握することができる。
【0116】
<台間機/会員カード識別情報>
また、台間機90は、出力条件が成立した場合(例えば、カードリーダが会員カードのカード識別情報を読み取った場合)に、図示しない通信デバイスから、会員カードを識別するための情報を示す稼働信号の情報(会員カード識別情報)を含むパケットを出力する。この会員カード識別情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、会員カード識別情報を含むパケットを受信することで、会員カードを識別するための情報を把握することができる。
【0117】
<台間機/貯玉払い出し信号>
また、台間機90は、出力条件が成立した場合(例えば、会員カードに関連付けられた貯玉情報に基づく貯玉が払い出された場合)に、図示しない通信デバイスから、貯玉が払い出されたことを示す稼働信号(貯玉払い出し信号)の情報を含むパケットを出力する。この貯玉払い出し信号の情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、貯玉払い出し信号の情報を含むパケットを受信することで、台間機90において会員カードに関連付けられた貯玉情報に基づく貯玉が払い出されたことを把握することができ、また、貯玉払い出し信号の情報を含むパケットの数をカウントすることで、貯玉数の情報を取得することもできる。
【0118】
<台間機/会員カード排出信号情報>
また、台間機90は、出力条件が成立した場合(例えば、会員カード挿入口94から会員カードが排出された場合)に、図示しない通信デバイスから、会員カードが排出されたことを示す稼働信号の情報(会員カード排出信号情報)を含むパケットを出力する。この会員カード排出信号情報を含むパケットは、台コンピュータ70および島コンピュータ50を経由して、稼働管理サーバ30に送信される。したがって、稼働管理サーバ30は、会員カード排出信号情報を含むパケットを受信することで、台間機90において会員カード挿入口94から会員カードが排出されたことを把握することができる。
【0119】
本実施形態では、会員カード識別情報と、会員カード挿入信号/会員カード排出信号とは、単一のパケットにより送信される。例えば、カード識別情報が「01234」の会員カードが挿入/排出された場合、台間機90は、「挿入、01234」の情報や「排出、01234」の情報を含むパケットを生成して送信する。
【0120】
ただし、会員カード識別情報、会員カード挿入信号、会員カード排出信号の具体的な実現方法はこれに限られない。例えば、会員カード識別情報と、会員カード挿入信号/会員カード挿入信号とを別々のパケットによって送信してもよいし、一部または全ての稼働情報をパルス信号の形式で送信してもよい。
【0121】
<台間機/ランプ>
ランプ95は、対応する遊技機130や当該台間機90の状態を表示するためのものである。本実施形態では、会員カードが台間機90から排出されなかった場合に所定の色(例えば、赤色)を表示して会員カードの取り忘れの警報を報知する報知手段として機能する。
【0122】
<台間機/その他の例>
なお、本実施形態において説明した台間機90の稼働信号は一例であり、稼働信号は台間機の種類によって異なる。従って、台間機の機種によっては、異常(エラー)が発生していることを示すエラー信号などを稼働信号に含めてもよい。
【0123】
ここで、台間機90において検出可能な異常(エラー)としては、例えば、会員カードのカード識別情報に異常を検出した場合のカード識別エラー、振動を検知した場合の振動エラー、扉が開放された場合の扉開放エラー、紙幣が紙幣挿入口91に詰まった場合の紙幣詰まりエラー、ICコインがICコイン挿入口92に詰まった場合のICコイン詰まりエラー、会員カードが会員カード挿入口94に詰まった場合のカード詰まりエラー、各種センサ(例えば、紙幣挿入口91、ICコイン挿入口92、会員カード挿入口94に配設された挿入検出センサ)が故障した場合のセンサーエラー、台コンピュータ70との通信に異常が起きた場合の通信エラー、電源系統に異常が発生した場合の電源エラーなどが含まれる。
【0124】
<台間機/主要構成>
次に、
図5(b)を用いて、台間機90の主要構成について説明する。
図5(b)は、台間機90の主要構成の一例を示したブロック図である。
【0125】
台間機90は、
図5(b)に示すように、入力手段96と、表示手段97と、制御手段98と、通信手段99と、記憶手段100と、を有して構成されている。入力手段96は、例えば、上述の紙幣挿入口91,ICコイン挿入口92,会員カード挿入口94に配設された挿入検出センサ、テンキー、キーボード、タッチパネルであって、遊技者等のユーザーによる入力操作を受け付けるものである。表示手段97は、例えば、上述のランプ95、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイであって、入力手段96から入力されたコマンドや、それに対する応答出力等を表示するものである。
【0126】
制御手段98は、例えば、CPUであって、台間機90全体の制御を行うものである。通信手段99は、外部機器との通信を司るものであり、本例では、台コンピュータ70との通信を行う。記憶手段100は、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラムなどを記憶するものであり、例えば、ハードディスク(HDD)などによって実現することができる。
【0127】
<遊技用装置管理情報>
次に、
図6(a)を用いて、稼働管理サーバ30の記憶装置36に記憶される遊技用装置管理情報について説明する。
【0128】
ここで、遊技用装置管理情報とは、稼働管理サーバ30の管理下にある遊技用装置の管理を行うために使用する情報である。本実施形態に係る稼働管理サーバ30は、遊技用装置管理情報として、
図6(a)に示す台番号管理テーブルを備えている。
【0129】
この台番号管理テーブルには、台番号に関連付けされて、遊技機130を識別するための遊技機識別情報と、遊技機130に対応して設けられている台間機90を識別するための台間機識別情報と、遊技機130が設置されている遊技機島を識別するための遊技機島識別情報が記憶されている。なお、本例では、台番号を100から始まる連番の正の整数としているが、これに限定されるものではない。
【0130】
稼働管理サーバ30は、この台番号管理テーブルを参照することで、例えば、台番号100には、遊技機識別情報A001が付与された遊技機130と、台間機識別情報U001が付与された台間機90が設置されていることや、台間機識別情報U003が付与された台間機90が出力した売上信号は、遊技機識別情報A003が付与された、台番号102の遊技機130についての売上であること、などの認識が可能である。
【0131】
また、例えば、遊技機島識別番号IS001が付与された遊技機島には、遊技機識別情報A001〜A003が付与された遊技機130が設置されていること、などの識別も可能である。
【0132】
<稼働情報>
次に、
図6(b)、(c)と
図7を用いて、稼働管理サーバ30の記憶装置36に記憶される稼働情報について説明する。
【0133】
<稼働情報/累積稼働情報>
図6(b)は、所定期間内における遊技用装置の稼働情報を記録するための累積稼働情報テーブルの一例である。
【0134】
この累積稼働情報テーブルには、台番号に関連付けされて、遊技店の開店からの、累積出玉数、累積打玉数、累積売上玉数、累積再プレイ数、累積始動回数、累積大当回数、累積小当回数、累積スタート回数、および、稼働状況が記憶される。
【0135】
ここで、累積出玉数は、遊技機130において払い出された遊技球の数(出玉数)を管理するための情報であり、稼働管理サーバ30は、各遊技機130から送信される出玉信号に基づいて加算処理を行う。累積打玉数は、各遊技機130において遊技盤面131に打ち出された遊技球の数(打玉数)を管理するための情報であり、稼働管理サーバ30は、各遊技機130から送信される打玉信号に基づいて加算処理を行う。
【0136】
累積売上玉数は、台間機90において貸し出しされた遊技球の数(売上玉数)を管理するための情報であり、稼働管理サーバ30は、各台間機90から送信される売上信号に基づいて加算処理を行う。累積再プレイ数は、再プレイによって遊技者に払い戻された遊技媒体数(再プレイ数)を管理するための情報であり、稼働管理サーバ30は、各台間機90から送信される再プレイ信号に基づいて加算処理を行う。
【0137】
累積始動回数は、遊技機130における普図始動口134または特図始動口135の入賞回数を管理するための情報であり、稼働管理サーバ30は、各遊技機130から送信される始動信号に基づいて加算処理を行う。累積大当回数は、遊技機130における大当り遊技の回数を管理するためのカウンタであり、稼働管理サーバ30は、各遊技機130から送信される大当信号に基づいて加算処理を行う。
【0138】
累積小当回数は、遊技機130における小当り遊技の回数を管理するための情報であり、稼働管理サーバ30は、各遊技機130から送信される小当信号に基づいて加算処理を行う。累積スタート回数は、遊技機130において特図表示装置が図柄を停止表示した回数を管理するための情報であり、稼働管理サーバ30は、各遊技機130から送信されるスタート信号に基づいて加算処理を行う。
【0139】
稼働状況は、遊技機130が、遊技者によって遊技が行われている稼働状態か、遊技者によって遊技が行われていない非稼働状態か、を管理するための情報であり、稼働管理サーバ30は、各遊技機130から送信される各種信号に基づいて、遊技機130が稼働状態であると判定した場合に数値の1を設定し、遊技機130が非稼働状態であると判定した場合に数値の0を設定する。
【0140】
例えば、
図6(b)に示す例では、台番号100が付与された遊技機130の、ある時点における累積出玉数は52270個、累積打玉数は36690個、累積売上玉数は12500個、累積再プレイ数は3000個、累積始動回数は910回、累積大当回数は37回、累積小当回数は14回、累積スタート回数(図柄変動回数)は870回、遊技機130が稼働状態であることを表している。
【0141】
<稼働情報/遊技状態別稼働情報>
図6(c)は、所定期間内における遊技用装置の遊技状態別稼働情報を記憶するための遊技状態別稼働情報テーブルの一例である。
【0142】
この遊技状態別稼働情報テーブルには、台番号および遊技状態に関連付けされて、遊技店の開店からの、累積出玉数、累積打玉数、累積売上玉数、および、累積再プレイ数が、それぞれ、状態別出玉数、状態別打玉数、状態別売上玉数、および、状態別再プレイ数として記憶される。
【0143】
ここで、本例では、遊技機130の状態を、通常状態、大当り状態、確変状態、確変大当り状態の4つに分類している。稼働管理サーバ30は、各遊技機130から送信される大当信号がオフ信号、かつ、確変信号がオフ信号の場合には通常状態と判定し、当該通常状態における状態別出玉数、状態別打玉数、状態別売上玉数、および、状態別再プレイ数の更新を行う。また、各遊技機130から送信される大当信号がオン信号、かつ、確変信号がオフ信号の場合には大当り状態(大当り)と判定し、当該大当り状態における状態別出玉数、状態別打玉数、状態別売上玉数、および、状態別再プレイ数の更新を行う。
【0144】
また、各遊技機130から送信される大当信号がオフ信号、かつ、確変信号がオン信号の場合には確変状態(確変)と判定し、当該確変状態における状態別出玉数、状態別打玉数、状態別売上玉数、および、状態別再プレイ数の更新を行う。また、各遊技機130から送信される大当信号がオン信号、かつ、確変信号がオン信号の場合には確変大当り状態(確変大当り)と判定し、確変大当り状態における状態別出玉数、状態別打玉数、状態別売上玉数、および、状態別再プレイ数の更新を行う。
【0145】
<稼働履歴情報>
次に、
図7(a)、(b)を用いて、稼働管理サーバ30の記憶装置36に記憶される稼働履歴情報について説明する。
図7(a)、(b)は、遊技用装置の稼働情報の履歴を所定時間毎に記録するための稼働履歴情報テーブルの一例である。
【0146】
ここで、稼働履歴情報とは、各遊技機130の稼働情報を一定時間毎に記録した情報である。この稼働履歴情報には、台番号と、一定時間毎の時間帯情報とに関連付けされて、一定時間毎の、累積出玉数、累積打玉数、累積売上玉数、累積再プレイ数、累積始動回数、累積大当回数、累積小当回数、および、累積スタート回数の履歴が記憶される。
【0147】
具体的には、
図7(a)に示す稼働履歴情報テーブルには、1時間毎に時間を区切って、各遊技機130の累積出玉数、累積打玉数、累積売上玉数、累積再プレイ数、累積始動回数、累積大当回数、累積小当回数、および、累積スタート回数の履歴が記憶される。例えば、遊技時間10:00−11:00に対応する稼働情報は、「10時00分〜11時00分」の時間帯における遊技機130の累積出玉数が9290個、累積打玉数が4050個、累積売上玉数が3500個、累積再プレイ数が0個、累積始動回数が31回、累積大当回数が3回、累積小当回数が2回、および、累積スタート回数が26回であることを表している。
【0148】
また、
図7(b)に示す稼働履歴情報テーブルには、5分毎に時間を区切って、各遊技機130の累積出玉数、累積打玉数、累積売上玉数、累積再プレイ数、累積始動回数、累積大当回数、累積小当回数、および、累積スタート回数の履歴が記憶される。例えば、遊技時間10:05−10:10に対応する稼働情報は、「10時05分〜10時10分」の時間帯における遊技機130の累積出玉数が270個、累積打玉数が330個、累積売上玉数が375個、累積再プレイ数が0個、累積始動回数が5回、累積大当回数が0回、累積小当回数が0回、および、累積スタート回数が5回であることを表している。
【0149】
なお、本例では、1時間毎と5分毎に時間を区切って各遊技機100の稼働履歴情報を記憶する例を示したが、各遊技店の用途や目的に応じて時間の区切りを変更したり、他の時間(例えば、2時間単位や1日単位)で区切った稼働履歴情報をさらに記憶したりするように構成してもよい。
【0150】
<遊技機島>
次に、
図8を用いて、本発明の実施形態に係る計数部300を備えた遊技機島210について説明する。なお、
図8は、本実施形態に係る遊技機島210の概要を示す正面図である。
【0151】
図8に示すように、遊技機島210は、遊技機島210の上部において遊技球等の遊技媒体を一時的に貯留する上部タンク212と、この上部タンク212に貯留された遊技媒体を各遊技機130に供給する2本の補給樋216(
図8において一方のみ図示)と、遊技者が獲得した遊技媒体を計数する計数部300と、各遊技機130や計数部300から排出された遊技媒体を回収する2本の回収通路220と、各々の回収通路220によって中央に集められた遊技媒体を上部タンク212へ揚送する揚送装置221と、を有して構成されている。
【0152】
遊技機島210では、上部タンク212、2本の補給樋216、2本の回収通路220、揚送装置221等によって遊技媒体の循環経路が形成され、遊技媒体を過不足なく各遊技機130へ補給するように構成されている。なお、遊技媒体の循環経路の構成は、本例に限定されるものではなく、例えば、上部タンク212、1本の補給樋216、1本の回収通路220、揚送装置221等によって遊技媒体の循環経路を形成してもよい。
【0153】
上部タンク212や補給樋216等の部材は、遊技店の床面Fなどに設置される金属製のフレーム222の上段部分に取り付けられ、回収通路220等の部材は、フレーム222の下段部分に取り付けられる。また、フレーム222の上段部分には、補給樋216を覆い隠すための幕板224(
図8において一部のみ図示)が開閉可能に設けられ、フレーム222の下段部分には、遊技媒体を収容する収容箱(いわゆる、ドル箱)を載置可能な膳板226と、遊技機130と床面Fとの間に配置される腰板228とが設けられている。また、フレーム222の左右の端部には、妻板229が設けられている。
【0154】
なお、
図8においては、上部タンク212の正面視左右両側に配設される幕板224のうち、正面視右側の幕板224の図示を省略しているため、正面視右側の補給樋216が視認可能となっている。また、遊技機島210の手前側と奥側に配設される腰板228のうち、手前側の腰板228の図示を省略しているため、奥側の腰板228の手前において回収通路220が視認可能となっている。
【0155】
<遊技機島/補給樋>
遊技機島210の補給樋216は、例えば、筒状の部材からなり、上部タンク212を基端として遊技機島210の中央部から左右両端に亘って各1本が設置されている。各々の補給樋216は、遊技機島210の中央部側の端部よりも遊技機島210の左右両側の端部の方が低くなるように傾斜して配置される。このような構成により、上部タンク212から補給樋216に排出された遊技媒体は、補給樋216上を自重によって遊技機島210の中央部から遊技機島210の左右両側に向かって転動し、補給樋216と各遊技機130とを接続する補給シュート(図示省略)を介して各遊技機130に供給される。
【0156】
<遊技機島/回収通路>
遊技機島210の回収通路220は、例えば、筒状の部材からなり、揚送装置221を基端として遊技機島210の中央部から左右両端に亘って各1本が設置されている。各々の回収通路220は、上述の補給樋216とは逆に、遊技機島210の左右両端側の端部よりも遊技機島210の中央部側の端部の方が低くなるように傾斜して配置される。このような構成により、各遊技機130や計数部300から回収通路220に排出された遊技媒体は、回収通路220上を自重によって遊技機島210の左右両側から遊技機島210の中央部に向かって転動し、遊技機島210の中央部に設置された揚送装置221に到達する。
【0157】
<遊技機島/揚送装置>
遊技機島210の揚送装置221は、モータ等を駆動源として、ベルトやスクリューによって、下方の遊技媒体を上部タンク212へ揚送する装置である。なお、揚送装置221は、遊技媒体を揚送しながら遊技媒体を研磨する研磨機能を備えていてもよい。
【0158】
<遊技機島/計数部>
次に、
図9〜
図11を用いて、遊技機島210と計数部300の位置関係について説明する。なお、説明の都合上、
図9〜
図11においては、計数部300の一部と計数部設置用支柱250を透過して示すとともに、チケット発行部400(
図18参照)の図示を省略している。
【0159】
本例の計数部300は、遊技機島210の妻板229に形成された正面視矩形状の開口部229a(
図18参照)を介して遊技機島210の内部に収容された状態で、遊技機島210の内部に立設された計数部設置用支柱250に固定される(計数部設置用支柱250については後述する)。
【0160】
なお、上述の通り、計数部300は、遊技店内に設置される遊技店用設備(遊技機島、遊技機、カウンター等)に自由に配置することができ、その配置場所は特に限定されない。したがって、遊技機島210の端部(島端)に配置する以外に、遊技機島210の中央部(センター。例えば、揚送装置221の近傍)に配置してもよいし、設置台数は1台に限定されない。また、遊技機島210は、複数の遊技機130を背中合わせに配置した「両面島」であってもよいし、遊技店内の壁際に遊技機130を一列に並べて配置した「壁島」であってもよい。
【0161】
図9は、収容状態(計数不能状態)にある計数部300の周辺を拡大して示した部分拡大図である。
図9に示す状態は、計数部300に遊技媒体を投入することができず、計数部300による遊技媒体の計数が不能となっている状態である。なお、本明細書においては、この状態のことを、「計数不能状態」、「収納状態」等という場合があり、
図9に示す計数部本体304の位置を、「計数不能位置」という場合がある。
【0162】
一方、
図10は、露出状態(計数可能状態)にある計数部300の周辺を拡大して示した部分拡大図であり、
図11は、
図10の部分拡大図に対応する平面図である。
図10や
図11に示す状態は、計数部300に遊技媒体を投入することが可能で、計数部300による遊技媒体の計数が可能となっている状態である。なお、本明細書においては、この状態のことを、「計数可能状態」、「露出状態」等という場合があり、
図10に示す計数部本体304の位置を、「計数可能位置」という場合がある。
【0163】
また、
図11に示されるように、計数部300が計数部設置用支柱250に固定された状態では、計数部300の後方部が回収通路220の上方に位置するように構成されており、計数部300の計数レーン304a(
図13(b)参照)を通過した遊技媒体は、計数部300の排出口から排出された後、ストッパプレート324の遊技媒体ガイド324b(
図13(a)参照)によって計数部300の後方中央に向かって案内され、回収通路220に供給される。
【0164】
<計数部設置用支柱>
次に、
図12を用いて、計数部設置用支柱250について説明する。なお、
図12(a)は、計数部設置用支柱250の側面図であり、同図(b)は、計数部設置用支柱250の正面図である。
【0165】
本例の計数部設置用支柱250は、遊技機島210のフレーム222の上段部分や幕板224等に固定可能な平面視ロの字形状の上方固定部250aと、遊技機島210のフレーム222の下段部分や回収通路220等に固定可能な平面視ロの字形状の下方支持部250bと、これらの上方固定部250aと下方支持部250bの間に配設される計数装置着脱部250cによって構成される。
【0166】
計数装置着脱部250cは、側面視コの字形状の棒状部材2本で構成され、計数部300のベースホルダ302(
図13(a)等を参照)の底面を支持可能な底面支持部250c1と、ベースホルダ302の背板302a(
図15(a)参照)をネジ(図示省略)で固定するための背板固定部250c2を有する。
【0167】
計数部設置用支柱250は、
図9や
図10に示すように、上方固定部250aや下方支持部250bに対して、計数装置着脱部250cが遊技機島210の内方に突出するように配置される。このため、遊技機島210の内側空間において計数部300の収容スペースを十分に確保することができるとともに、計数部300が遊技機島210の外部に突出しないように計数部300を設置することができ、遊技機島210の見栄えを損なうことがなく、計数部300が遊技者や店員の通行の際の妨げになることもない。
【0168】
また、計数装置着脱部250cの背板支持部250c2は、所定間隔をあけて併設された2本の棒状部材で構成されるため、計数部300の排出口から排出される遊技媒体を、2本の背板支持部250c2の間に形成される隙間から回収通路220に流下させることができる。
【0169】
また、計数装置着脱部250cの底面支持部250c1は、所定間隔をあけて併設された2つの部位で構成されるため、計数部300の底面を2カ所で支持することで、計数部300の重量を分散させることができ、遊技機島210内において計数部300を安定的に保持することができる。
【0170】
また、計数部300は、計数装置着脱部250cの背板支持部250c2に数本(本例では、6本)のネジ(図示省略)で固定されるだけであることに加えて、背板支持部250c2は上方固定部250aや下方支持部250bに対して遊技機島210の内方に突出するように配置されるため、計数部300の着脱作業がし易く、計数部300の保守や修理等のメンテナンス性を高めることができる。
【0171】
また、本例では、計数部設置用支柱250を、回収通路220に跨る状態で床面Fの上に立設しているため、作業員は回収通路220を通って計数部300の後方に到達することができ、計数部300の着脱作業がし易く、計数部300の保守や修理等のメンテナンス性を高めることができる。
【0172】
<計数部/全体構成>
次に、
図13と
図14を用いて、計数部300の全体構成について説明する。なお、
図13(a)は、下方支持部306に計数部本体304を取り付ける前の計数部300の外観斜視図であり、
図13(b)は、下方支持部306に計数部本体304を取り付けた後の計数部300の外観斜視図である。
【0173】
また、
図14(a)は、計数部本体304にカバー部308を取り付けた後の計数部300の外観斜視図であり、
図14(b)は、計数部本体304に上方支持部310を取り付けた後の計数部300の外観斜視図である。
【0174】
本例の計数部300は、計数部設置用支柱250に固定される板状のベースホルダ302(
図13(a)等を参照)と、遊技媒体の個数を計数可能な計数部本体304(
図13(b)等を参照)と、計数部本体304の下方を支持する下方支持部306(
図13(a)等を参照)と、計数部本体304の周囲を覆うように配設されるカバー部308(
図14(a)等を参照)と、計数部本体304の上方を支持する上方支持部310(
図14(b)等を参照)と、を有して構成される。
【0175】
なお、計数部300によって計数可能な遊技媒体は、遊技球や遊技メダルに限定されるものではなく、その他の、遊技に使用される媒体であればよい。以降では、本発明に係る「遊技媒体計数装置(遊技媒体計数部)」の一例として、遊技球(パチンコ玉)の数を計数可能な計数装置について説明する。
【0176】
<計数部/ベースホルダ>
次に、
図15(a)を併せて参照して、計数部300のベースホルダ302について説明する。
図15(a)は、ベースホルダ302の外観斜視図である。
【0177】
ベースホルダ302は、計数部本体304を収容するとともに、計数部300を計数部設置用支柱250に設置するための部品である。本例のベースホルダ302は、
図15(a)等に示すように、正面視がH型形状の背板302aと、この背板302aの左右両端において背板302aに対して垂直方向に突出形成された一対の左側板302bおよび右側板302cと、によって構成される。
【0178】
背板302aには、ネジ(図示省略)が挿通可能なネジ孔302a1が複数、形成されており、ベースホルダ302は、ネジ(図示省略)および背板302aを介して計数部設置用支柱250における計数装置着脱部250cの背面支持部250c2(
図12参照)に固定される。
【0179】
左側板302bおよび右側板302cの上部手前には、後述するアームプレート336の上端を回動可能に支持するジョイントピン335c(
図14(b)参照)が挿通可能な挿通孔302b1,302c1が、それぞれ形成されている。また、右側板302cの上部奥には、後述するダンパ338の上端を固定するためのネジ(図示省略)が挿通可能な挿通孔302c2が形成されている。
【0180】
左側板302bおよび右側板302cの下部には、板状のスライドカバー312(
図13(a)において一方のみ図示)を固定するためのネジ(図示省略)が挿通可能な挿通孔302b3,302c3が複数、形成されている。また、これら複数の挿通孔302b3,302c3の近傍には、それぞれ、ベースホルダ302の高さ方向に一直線状に形成された長孔からなる垂直ガイド302b4,302c4と、ベースホルダ302の奥行方向に一直線状に形成された長孔からなる水平ガイド302b5,302c5が形成されている。
【0181】
なお、本例では、垂直ガイド302b4,302c4を、高さ方向(垂直方向)に一直線状に形成された長孔で構成したが、垂直ガイド302b4,302c4の形成方向は、特に限定されず、例えば、高さ方向(垂直方向)でなくてもよいし、所定の角度に傾斜したものでもよい。また、垂直ガイド302b4,302c4の形状は、一直線状の長孔に限定されるものではなく、例えば、一部または全てが曲線からなるものであってもよい。
【0182】
また、本例では、水平ガイド302b5,302c5を、奥行方向(水平方向)に一直線状に形成された長孔で構成したが、水平ガイド302b5,302c5の形成方向は、特に限定されず、例えば、奥行方向(水平方向)でなくてもよいし、所定の角度に傾斜したものでもよい。また、水平ガイド302b5,302c5の形状は、一直線状の長孔に限定されるものではなく、例えば、一部または全てが曲線からなるものであってもよい。
【0183】
なお、
図13(a)等に示すように、一対のスライドカバー312にも、ベースホルダ302の垂直ガイド302b4,302c4と水平ガイド302b5,302c5に対応する位置に、これらのガイドと同形状の長孔が形成されている。
【0184】
また、左側板302bおよび右側板302cの下方手前には、後述するドアボード314を回動可能に支持するジョイントピン335d(
図17参照)が挿通可能な挿通孔302b6,302c6を有する支持部が突出形成されている。
【0185】
<計数部/計数部本体>
次に、
図13(b)等を用いて、計数部300の計数部本体304について説明する。
【0186】
計数部本体304は、計数部300に投入された遊技媒体を計数するための部品である。本例の計数部本体304は、
図13(b)等に示すように、投入された遊技媒体(本例では、遊技球)を仕分けるための複数のレーン(図示省略)を備える計数レーン304aと、計数レーン304aの複数のレーン(図示省略)の各々を通過する遊技媒体の個数を計数するための計数センサ(図示省略)と、計数センサから出力される制御信号(計数信号)を出力するためのケーブル(図示省略)と、遊技媒体を排出するための排出口(図示省略)と、を有して構成される。
【0187】
ケーブル(図示省略)は、後述するチケット発行部400に接続され、計数センサ(図示省略)から出力される制御信号(計数信号)がチケット発行部400に入力される。また、詳細は後述するが、この計数部本体304は、下方支持部306に対して着脱可能に構成されており、計数部本体304自体の交換や修理、計数部本体304を構成する部品の交換等の作業を容易に行うことを可能としている。
【0188】
<計数部/下方支持部>
次に、
図13(a)等を用いて、計数部300の下方支持部306について説明する。
【0189】
下方支持部306は、計数部本体304の下方を支持するとともに、計数部本体304をベースホルダ302の内側空間内に収容可能にするための部位である。本例の下方支持部306は、
図13(a)、(b)等に示すように、板状のドアボード314と、このドアボード314の裏面に固定されるドアプレート316と、このドアプレート316とベースホルダ302を連結するジョイントプレート318と、このジョイントプレート318に固定されるジョイントストッパ320、バックストッパ322、およびストッパプレート324と、によって構成される。
【0190】
<計数部/下方支持部/ドアボード>
ドアボード314は、
図13(a)に示すように、板状の本体314aと、この本体314aに対して近接または離反する方向(
図13(a)において符号Xで示す方向)にスライド可能な板状の可動部314bと、によって構成される。
【0191】
可動部314bは、本体314aに対して近接する方向にスライドすることで、本体314aに形成された凹部に収容された状態となり、本体314aに対して離反する方向にスライドすることで、本体314aから突出した状態となる。
【0192】
図9に示すように、計数部300が計数不能位置に移動された場合には、ドアボード314の表面が妻板229の表面とほぼ面一となり(出っ張りがほぼ無くなり)、計数部300の化粧板として機能する。これにより、計数部300が遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができる上に、遊技機島210の美観を損なうことが無いため、遊技店内のイメージアップを図ることができる。
【0193】
また、
図18に示すように、ドアボード314の表面には、ドアボード314の開閉操作を行うための操作ハンドル314cが配設されるため、計数部300の開閉操作を容易に行うことができる。
【0194】
なお、本例では、計数部300の開閉操作を自由に行うことを許容しているが、例えば、認証による所定の条件を満たした場合に、計数部300を計数不能位置から計数可能位置に移動可能に構成してもよい。ここで、「認証」としては、例えば、カードによる認証、鍵による認証(例えば、電子錠による認証、施錠された錠前の開錠)、生体認証(例えば、
図1に示すカメラ150による人物認証や、指紋認証)、または、端末(例えば、
図18(a)に示すチケット発行部400)による認証等が挙げられ、「認証による所定の条件を満たした場合」の一例としては、パスワード、ID、暗号等が一致した場合等が挙げられる。
【0195】
このような構成とすれば、計数部300へのゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる上に、計数部300を利用した不正行為等も未然に防止することができ、遊技店における防犯性やセキュリティ機能を高めることができる。
【0196】
また、上記
図10に示すように、計数部300が計数可能位置に移動された場合には、ドアボード314の裏面が外部に露出され、遊技媒体の収容箱(いわゆる、ドル箱等)を一時的に置くことが可能な物置棚として機能する。
【0197】
このような構成により、遊技店の店員等は、収容箱をドアボード314に置きながら計数作業を行うことができ、計数時の利便性を高めることができる。しかも、ドアボード314は、本体314aに対して離反する方向にスライド可能な可動部314bを備えるため、状況に応じて、収容箱を置くスペースを広げることが可能で、計数時の利便性を高めることができる。
【0198】
<計数部/下方支持部/ドアプレート>
図15(b)は、ドアプレート316の外観斜視図である。ドアプレート316は、ドアボード314の両端近傍に係合される一対のドアボード支持部316aと、これらのドアボード支持部316aを連結する長方形状の連結部316bによって構成される。連結部316bの長手方向両端には、連結部316bに対して垂直方向(連結部316bの厚み方向)に延びるジョイントプレート支持部316b1が設けられている。
【0199】
また、連結部316bの両端奥側には、ジョイントピン335d(
図17参照)が挿通可能な挿通孔を有する支持部316a1が垂直下向きに突出形成されている。
【0200】
<計数部/下方支持部/ジョイントプレート>
図15(c)は、ジョイントプレート318の外観斜視図である。ジョイントプレート318は、長方形状の開口部を有する板状の部材からなるベース体318fを備える。
【0201】
このベース体318fの両端手前には、ベース体318fに対して垂直方向(ベース体318fの厚み方向)に延びる一対の左ジョイントプレートガイド318a,右ジョイントプレートガイド318bが設けられる。また、ベース体318fの両端奥側には、ベース体318fに対して垂直方向(ベース体318fの厚み方向)に延びる一対の左ベースホルダ係合部318c,右ベースホルダ係合部318dが設けられている。また、一対の左ベースホルダ係合部318c,右ベースホルダ係合部318dの手前には、カバー326を固定するためのカバー支持部318eが各々突出形成されている。
【0202】
左ジョイントプレートガイド318aおよび右ジョイントプレートガイド318bには、それぞれの長手方向に直線状に形成された長孔からなる水平ガイド318a1,318b1が形成されている。
【0203】
図13(a)に示すように、左ジョイントプレートガイド318aの水平ガイド318a1および右ジョイントプレートガイド318bの水平ガイド318b1には、それぞれスライダピン319aが固定され、各々のスライダピン319aを介して、左ジョイントプレートガイド318aおよび右ジョイントプレートガイド318bが、ドアプレート316のジョイントプレート支持部316b1に係合される。これにより、ジョイントプレート316は、ドアプレート316に対してスライド可能となる。
【0204】
図15(c)に示すように、左ベースホルダ係合部318cおよび右ベースホルダ係合部318dの手前上部には、スライダピン319b(
図13(a)参照)が固定可能なスライダピン固定部318c1,318d1がそれぞれ形成されている。
【0205】
これらのスライダピン固定部318c1,318d1には、それぞれスライダピン319bが固定され、
図13(a)に示すように、各々のスライダピン319bを介して、左ベースホルダ係合部318cおよび右ベースホルダ係合部318dが、ベースホルダ302の水平ガイド302b5,302c5に水平方向にスライド可能に係合される。
【0206】
また、
図15(c)に示すように、左ベースホルダ係合部318cおよび右ベースホルダ係合部318dの奥側上部には、スライダピン319c(
図13(a)参照)が固定可能なスライダピン固定部318c2,318d2がそれぞれ形成されている。
【0207】
これらのスライダピン固定部318c2,318d2には、それぞれスライダピン319cが固定され、
図13(a)に示すように、各々のスライダピン319cを介して、左ベースホルダ係合部318cおよび右ベースホルダ係合部318dが、ベースホルダ302の垂直ガイド302b4,302c4に垂直方向にスライド可能に係合される。
【0208】
このような構成により、ジョイントプレート318は、水平ガイド302b5,302c5で規定される可動範囲内において、ベースホルダ302に対して水平方向にスライド可能であるとともに、垂直ガイド302b4,302c4で規定される可動範囲内において、ベースホルダ302に対して垂直方向にスライド可能である。
【0209】
<計数部/下方支持部/ジョイントストッパ>
図15(d)は、ジョイントストッパ320の外観斜視図である。ジョイントストッパ320は、ジョイントプレート318に固定するためのネジ329(
図13(b)参照)が挿通可能な2つの貫通孔320aを有する板状の部材からなるベース体320cを備える。また、このベース体320cの両端には、ベース体320cに対して垂直方向(ベース体320cの厚み方向)に延びる一対の計数部本体支持部320bが設けられている。
【0210】
図13(b)に示すように、計数部本体304は、その前方両端部が、計数部本体支持部320b(
図13(b)において一方のみ図示)にネジ321で固定されることで、下方支持部306に取り付けられる。
【0211】
<計数部/下方支持部/バックストッパ>
図15(e)は、バックストッパ322の外観斜視図である。バックストッパ322は、ジョイントプレート318に固定するためのネジ(図示省略)が挿通可能な2つの貫通孔322aを有するとともに、計数部本体304の側面を保持する計数部本体保持部322bが設けられている。
【0212】
計数部本体304は、その幅方向両側が、計数部本体保持部322bの各々に保持されることで、幅方向の移動が規制される。
【0213】
<計数部/下方支持部/ストッパプレート>
図15(f)は、ストッパプレート324の外観斜視図である。ストッパプレート324は、ジョイントプレート318に固定するためのネジ(図示省略)が挿通可能な4つの貫通孔324aと、両側を基端として中央後方に向かって傾斜する傾斜面からなる遊技媒体ガイド324bと、を有して構成される。
【0214】
計数部本体304は、その後方部が、ストッパプレート324に当接されることで、後方への移動が規制されるとともに、計数部本体304の排出口から排出される遊技媒体は、ストッパプレート324の遊技媒体ガイド324bによって計数部300の後方に案内される。
【0215】
<計数部/カバー部>
次に、
図14(a)等を用いて、計数部300のカバー部308について説明する。
【0216】
カバー部308は、計数部本体304の周囲を覆うように配設される部位である。本例のカバー部308は、計数部本体304の前方と左右両側を覆うカバー326と、計数部本体304の上面の後方部を覆うトッププレート328と、計数部本体304の上方を覆うトップホルダ330と、遊技媒体の外部への流出を防止するボールストッパ332と、によって構成される。
【0217】
このカバー部308は、計数部本体340への遊技媒体の投入が可能な投入口309を成す部材である。本例では、投入口309の短手方向一方側縁部の少なくとも一部を成すトッププレート328と、投入口309の長手方向両側縁部の少なくとも一部を成すトップホルダ330と、投入口309の短手方向他方側縁部の少なくとも一部を成すボールストッパ332によって、計数部300の投入口309が構成される。
【0218】
<計数部/カバー部/カバー>
図16(a)は、カバー326の外観斜視図である。カバー326は、計数部本体304の前方を覆うための前板326aと、計数部本体304の側面を覆うための2枚の側板326bによって構成される。
【0219】
前板326aには、トップホルダ330を固定するためのネジ(図示省略)が挿通可能な2つの貫通孔326a1(
図16(a)において一方のみ図示)が設けられている。また、側板326bには、それぞれ、カバー326をジョイントプレート318に固定するためのネジ323(
図14(a)参照)が挿通可能な切欠部326b1と、トッププレート328の長手方向両端を支持するためのトッププレート支持部326b2が設けられている。
【0220】
<計数部/カバー部/トッププレート>
図16(b)は、トッププレート328の外観斜視図である。トッププレート328は、平面視がU字形状のベース328aと、このベース328aの凹部に突出形成された係合凸部328bと、この係合凸部328bの反対側に突出形成されたトッププレート傾斜部328cによって構成される。
【0221】
ベース328aには、トッププレート328をカバー326のトッププレート支持部326b2に固定するためのネジ(図示省略)が挿通可能な4つの貫通孔328a1が設けられている。係合凸部328bは、トップホルダ330の係合凹部330a1に係合され、トッププレート傾斜部328cは、下方に向かって傾斜する傾斜面を有する。
【0222】
図14(a)に示すように、トッププレート328がカバー326に取り付けられた状態では、トッププレート傾斜部328cが、計数部本体304の投入口309に向かって下方に傾斜するように配置される。このような構成により、トッププレート傾斜部328cに落下した遊技媒体の進行方向を、計数部本体304の投入口309に向かう方向に変更することで、遊技媒体を計数部本体304の投入口309に誘導することを可能としている。
【0223】
<計数部/カバー部/トップホルダ>
図16(c)は、トップホルダ330の外観斜視図である。トップホルダ330は、トッププレート328の係合凸部328bと係合可能な係合凹部330a1を有するトッププレート係合部330aと、このトッププレート係合部330aの両側を基端として突出形成されたトップホルダ傾斜部330bと、カバー326の前板326aに固定されるカバー固定部330cによって構成される。
【0224】
固定部330cには、ボールストッパ332をトップホルダ330に固定するためのネジ327(
図14(a)参照)が挿通可能な3つの貫通孔330c1が設けられている。トップホルダ傾斜部330bは、トッププレート係合部330aからカバー固定部330cに向かって傾斜し、かつ、トップホルダ330の内方に向かって傾斜する傾斜面を有する。
【0225】
図14(a)に示すように、トップホルダ330がカバー326に取り付けられた状態では、トップホルダ傾斜部330bが、計数部本体304の投入口309の両側に配置される。このような構成により、トップホルダ傾斜部330bに落下した遊技媒体の進行方向を、トップホルダ傾斜部330bの対向位置に固定されるボールストッパ332に向かう方向や、トップホルダ330の内方(計数部本体304の投入口309の方向)に誘導することを可能としている。
【0226】
また、
図14(a)に示すように、トッププレート328のトッププレート傾斜部328cは、トップホルダ330のトップホルダ傾斜部330bよりも奥行きの長さが短く、トッププレート328のトッププレート傾斜部328と、トップホルダ330のトップホルダ傾斜部330bは、傾斜角度が異なっている。このような構成により、計数部本体304の投入口309に向かって様々な角度から投入される多数の遊技媒体を、傾斜角度の違うトップホルダ傾斜部330bとトッププレート傾斜部328によって計数部本体304の投入口309にスムーズに誘導することを可能としている。
【0227】
<計数部/カバー部/ボールストッパ>
図16(d)は、ボールストッパ332の外観斜視図である。ボールストッパ332は、トップホルダ330に固定されるトップホルダ固定部332aと、このトップホルダ固定部332aを基端として突出形成されたボールストッパ傾斜部332bと、このボールストッパ傾斜部332bとは反対側に突出形成されたボールストッパ突出片332cと、によって構成される。
【0228】
固定部332aには、ボールストッパ332をトップホルダ330に固定するためのネジ327(
図14(a)参照)が挿通可能な3つの貫通孔332a1が設けられている。ボールストッパ傾斜部332bは、上方に向かって傾斜する傾斜面を有する。
【0229】
図14(a)に示すように、ボールストッパ332がトップホルダ330に取り付けられた状態では、ボールストッパ突出片332cが、計数部本体304の投入口309の一部を覆うように配置される。このような構成により、計数部本体304の投入口309に向かって投入される遊技媒体の衝撃を吸収し、遊技媒体が投入口309の外に飛び跳ねる等の事態を回避するとともに、ボールストッパ突出片332cによって遊技媒体の流れを整え、遊技媒体を投入口309にスムーズに誘導することを可能としている。
【0230】
また、
図14(a)に示すように、ボールストッパ332がトップホルダ330に取り付けられた状態では、ボールストッパ傾斜部332bが、計数部本体304の投入口309の手前側に突出するように配置される。このような構成により、計数部本体304の投入口309に貯留可能な遊技媒体数を超える遊技媒体が投入された場合等に、遊技媒体が投入口309の外にこぼれ出す等の事態を回避することを可能としている。
【0231】
また、
図14(a)に示すように、トップホルダ330は、ボールストッパ332よりも計数部本体304の奥側に配置され、トップホルダ330のトップホルダ傾斜部330bは、ボールストッパ332のボールストッパ傾斜部332bよりも奥行きの長さが長くなっている。このような構成により、計数部本体304の投入口309に向かって投入される遊技媒体の衝撃をトップホルダ傾斜部330bで最初に吸収し、遊技媒体が投入口309の外に飛び跳ねる等の事態を回避するとともに、手前のボールストッパ傾斜部332bで遊技媒体の流れを整え、遊技媒体を投入口309にスムーズに誘導することを可能としている。
【0232】
<計数部/上方支持部>
次に、
図14(b)等を用いて、計数部300の上方支持部310について説明する。
【0233】
上方支持部310は、計数部本体304の上方を支持するとともに、計数部本体304をベースホルダ302の内側空間内に収容可能にするための部位である。本例の上方支持部310は、カバー326に回動可能に配設されるメインアーム334と、このメインアーム334とベースホルダ302を連結するアームプレート336と、計数部300の開放時の衝撃を緩和するためのダンパ338によって構成される。
【0234】
<計数部/上方支持部/メインアーム>
図16(e)は、メインアーム334の外観斜視図である。メインアーム334は、背板334aと、左右2枚の側板334bによって構成される。メインアーム334の側板334bの下方は、ジョイントピン335a(
図14(b)において一方のみ図示)を介して、カバー326の両側に回動可能に配設され、メインアーム334の側板334bの上方は、ジョイントピン335b(
図14(b)において一方のみ図示)を介して、アームプレート336に回動可能に配設される。
【0235】
<計数部/上方支持部/アームプレート>
図16(f)は、アームプレート336の外観斜視図である。アームプレート336は、背板336aと、左右2枚の側板336bによって構成される。アームプレート336の側板336bの下方には、ジョイントピン335b(
図14(b)において一方のみ図示)を介して、メインアーム334の側板334bが回動可能に配設され、アームプレート336の側板336bの上方は、ジョイントピン335cを介して、ベースホルダ302の左側板302bおよび右側板302cに回動可能に配設される。
【0236】
<計数部/上方支持部/ダンパ>
図14(b)に示すように、ダンパ338は、一端側がベースホルダ302の右側板302cに固定され、他端側がカバー326に固定される。なお、本例では、ダンパ338を1つ設ける例を示したが、複数(例えば、計数部300の左右に1つずつ)設けてもよい。
【0237】
<計数部の組立方法>
次に、上記
図13および
図14を用いて、計数部300の組立方法の一例について説明する。
【0238】
計数部300の組立手順は、(1)下方支持部306の取付け、(2)計数部本体304の取付け、(3)カバー部308とダンパ338の取付け、(4)上方支持部310の取付け、の4つの手順に分けることができる。以下、各々の手順について説明する。
【0239】
<計数部の組立方法/(1)下方支持部の取付け>
最初に、
図13(a)を用いて、「(1)下方支持部306の取付け」について説明する。
【0240】
ベースホルダ302の左側板302bと右側板302cの外面下部に、それぞれ、スライドカバー312をネジ(図示省略)で固定する。また、ドアボード314の裏面にドアプレート316を取り付け、このドアプレート316にジョイントプレート318をスライド可能に係合し、このジョイントプレート318にバックストッパ322、およびストッパプレート324を固定することで、下方支持部306を組み立てる。
【0241】
続いて、下方支持部306を構成するドアプレート316の支持部316a1(
図15(b)参照)を、ジョイントピン335d(
図17参照)を介して、ベースホルダ302の下端に回動可能に取り付けるとともに、下方支持部306を構成するジョイントプレート318を、スライダピン319b,319cを介して、ベースホルダ302の垂直ガイド302b4,302c4と水平ガイド302b5,302c5に回動可能に取り付ける。これにより、ドアボード314、ドアプレート316とジョイントプレート318が、ベースホルダ302に回動可能に支持された状態となる。
【0242】
<計数部の組立方法/(2)計数部本体の取付け>
次に、
図13(b)を用いて、「(2)計数部本体304の取付け」について説明する。
【0243】
下方支持部306を構成するジョイントプレート318にジョイントストッパ320を2本のネジ329で固定する。また、計数部本体304の後方部を、下方支持部306を構成するストッパプレート324に当接することで計数部本体304の位置決めを行った後、計数部本体304の前方を、ジョイントストッパ320に2本のネジ321(
図13(b)において1本のみ図示)で固定する。
【0244】
すなわち、本例の計数部300では、2本のネジ321を外すだけで計数部本体304を下方支持部306から着脱可能に構成しているため、計数部本体304の交換等の作業や、下方支持部306のメンテナンス等を容易に行うことができる。
【0245】
<計数部の組立方法/(3)カバー部とダンパの取付け>
次に、
図14(a)を用いて、「(3)カバー部308とダンパ338の取付け」について説明する。
【0246】
カバー326を、計数部本体304全体を覆うようにして配置した後、ジョイントプレート318のカバー支持部318eに2本のネジ323(
図14(a)において1本のみ図示)で固定する。また、トッププレート328を、カバー326の後方にネジ(図示省略)で固定した後、トップホルダ330を、カバー326の前方に2本のネジ325で固定し、最後に、ボールストッパ332を、トップホルダ330に3本のネジ327で固定する。
【0247】
また、カバー部308の取付けが終わった後、ダンパ338の一端側を、ベースホルダ302の右側板302cに固定するとともに、ダンパ338の他端側を、カバー部308を構成するカバー326の一方の側板326bに固定する。
【0248】
<計数部の組立方法/(4)上方支持部の取付け>
次に、
図14(b)を用いて、「(4)上方支持部310の取付け」について説明する。
【0249】
上方支持部310を構成するメインアーム334(
図17参照)を、2つのジョイントピン335a,335b(いずれも
図14(b)において1つのみ図示)を介して、カバー326とアームプレート336の両方に回動可能に取り付ける。続いて、上方支持部310を構成するアームプレート336の上端を、2つのジョイントピン335cを介して、ベースホルダ302に回動可能に取り付ける。
【0250】
すなわち、本例の計数部300では、カバー326とジョイントプレート318を接続する2本のネジ323を外すだけで、カバー部306を構成する複数の部材(カバー326、トッププレート328、トップホルダ330、ボールストッパ332)や上方支持部310を構成する複数の部材(メインアーム334、アームプレート336)を、計数部本体304から着脱可能に構成しているため、計数部本体304の修理や部品交換等の作業や、カバー部306や上方支持部310を構成する部材の交換やメンテナンス等を容易に行うことができる。
【0251】
また、計数部本体304を固定する2本のネジ321は、カバー326が取り外された場合に視認可能となるため、カバー326と計数部本体304の着脱順序を間違えることがなく、保守や修理等のメンテナンスを効率的に行うことができる。
【0252】
また、カバー326をベースホルダ302から取り外すことなく、計数部本体304のみをベースホルダ302から着脱可能であるため、最小限の作業で計数部本体304のメンテナンスを行うことができ、作業効率を高めることができる。
【0253】
<計数部の動作>
次に、
図17を用いて、計数部300の動作の一例について説明する。なお、
図17(a)は、計数不能状態の計数部300の側面図であり、同図(b)は、計数不能状態から計数可能状態に移行する途中の計数部300の側面図であり、同図(c)は、計数可能状態の計数部300の側面図である。また、説明の都合上、
図17においては、カバー326等の部材の図示を省略している。
【0254】
<計数部の動作/計数不能状態>
図17(a)に示す状態は、計数部300の計数部本体304に遊技媒体を投入することができず、計数部本体304による遊技媒体の計数が不能となっている状態である。なお、本明細書においては、この状態のことを、「計数不能状態」、「収納状態」等という場合があり、
図17(a)に示す計数部本体304の位置を、「計数不能位置」という場合がある。
【0255】
この計数不能状態において、遊技店の店員等がドアボード314の上部を手前に引くと、ドアボード314が、下端を中心として側面視反時計回り(
図17(a)において符号Aで示す方向)に回動する。ドアボード314が回動すると、このドアボード314に固定されたドアプレート316を介して、ジョイントプレート318がドアボード314と同じ方向に回動する。
【0256】
<計数部の動作/計数不能状態 → 計数可能状態>
図17(b)に示す状態は、計数部300が計数不能状態から計数可能状態に移行する途中の状態である。
【0257】
ジョイントプレート318の後方は、ベースホルダ302の左右の水平ガイド302c5(302b5)と垂直ガイド302c4(302b4)において2つの軸で支持されている。
【0258】
このため、ジョイントプレート318は、垂直ガイド302c4(302b4)に案内されて上方(
図17(a)、(b)において符号Cで示す方向)に移動すると同時に、水平ガイド302c5(302b5)に案内されて前方(
図17(a)、(b)において符号Bで示す方向)に移動しながら、垂直ガイド302c4(302b4)と水平ガイド302c5(302b5)を支点として前方に回動する。これにより、ジョイントストッパ320を介してジョイントプレート318に固定された計数部本体304も、ジョイントプレート318とともに前方に移動しながら回動する。
【0259】
ドアボード314の回動に伴って、ジョイントプレート318がさらに回動すると、
図17(b)に示すように、ジョイントプレート318の後方は、水平ガイド302c5(302b5)によって前方への移動が規制される一方で、垂直ガイド302c4(302b4)に案内されて上方(
図17(a)、(b)において符号Cで示す方向)にさらに移動する。これにより、ジョイントストッパ320を介してジョイントプレート318に固定された計数部本体304も、ジョイントプレート318とともに回動する。
【0260】
また、計数部本体304の回動に伴って、計数部本体304のカバー326に回動可能に取り付けられたメインアーム334が、回動しながら前方に突出する。
【0261】
<計数部の動作/計数可能状態>
図17(c)に示す状態は、計数部300の計数部本体304に遊技媒体を投入することが可能で、計数部本体304による遊技媒体の計数が可能となっている状態である。なお、本明細書においては、この状態のことを、「計数可能状態」、「露出状態」等という場合があり、
図17(c)に示す計数部本体304の位置を、「計数可能位置」という場合がある。
【0262】
ドアボード314は、水平線HLを基準として所定角度αの傾斜を保持した状態で停止するように構成される。ここで、所定角度αの数値は特に限定されないが、計数部300に遊技媒体を投入した場合に遊技媒体の流下速度が最も早くなる角度(遊技媒体の計数に要する時間が最も短くなる角度)に設定することが好ましい。
【0263】
ジョイントプレート318は、ドアボード314の回動に伴って
図17(b)の位置からさらに回動するが、垂直ガイド302c4(302b4)によって上方への移動が規制される一方で、水平ガイド302c5(302b5)に案内されて後方(
図17(c)において符号Dで示す方向)に所定量だけ移動する。これにより、ジョイントストッパ320を介してジョイントプレート318に固定された計数部本体304も、ジョイントプレート318とともに後方に所定量だけ移動(後退)する。
【0264】
このように、計数部300では、ドアボード314を、1つの固定された軸(ジョイントピン335d)を中心として回動させる一方で、計数部本体304を、2つの移動可能な軸(スライダピン319b,319c)を中心として移動させることで、ドアボード314の移動軌跡の形状と計数部本体304の移動軌跡の形状を互いに異ならせている。
【0265】
本例では、ドアボード314が一方向に回動する移動軌跡をたどる場合に、計数部本体304は、同方向に回動しながらドアボード314の先端から遠ざかる方向に後退する移動軌跡をたどるため、ドアボード314の裏面において、ドアボード314の先端と計算機本体304との間に形成されるフリースペースFS(
図17(c)参照)を、同図(a)に示す計数不能状態時よりも広げることができる。したがって、計数作業の際に収容箱(ドル箱等)を一時的に置くことが可能で、計数時の利便性を高めることができる。
【0266】
また、計数部本体304の回動に伴って、計数部本体304のカバー326に回動可能に取り付けられたメインアーム334が前方に突出し、計数部本体304の後方と両側を覆う状態となる。このため、計数部本体304の投入口309に遊技媒体が投入された場合に、遊技媒体が投入口309の外に溢れ出す等の事態を回避することが可能である。
【0267】
また、ベースホルダ302とカバー326の間に配設されたダンパ338の働きにより、ドアボード314の開閉時にドアボード314に加わる荷重を緩和することができる。このため、ドアボード314を低負荷でゆっくり開閉することができ、計数部300を取り扱う店員等に過度の負担を与えたり、ドアボード314が勢いよく開閉したりするような事態を回避することができる。したがって、計数部300の作業性や安全性を高めることができる。
【0268】
<チケット発行部>
次に、
図18を用いて、チケット発行部400について説明する。なお、
図18(a)は、遊技機島210の妻板229に配置された計数部300とチケット発行部400の正面図であり、同図(b)は、チケット発行部400のみを拡大して示した部分拡大図である。
【0269】
<チケット発行部/全体構成>
チケット発行部400は、計数部300によって計数された遊技媒体に関する情報を、チケット(紙媒体)として出力するための装置である。
【0270】
本例のチケット発行部400は、複数のボタンを備えた操作部402と、チケットを排出可能なチケット出口404と、液晶表示装置からなる第一表示部406と、7セグメントLEDからなる第二表示部408と、チケット発行部400の制御を行う制御部410と、チケットを印刷可能なプリンタ(図示省略)等を有して構成される。
【0271】
なお、チケット発行部400の構成は、本例に限定されず、例えば、貯玉等を可能にする場合には、会員カードを挿入可能なカード挿入口や、会員カードを返却するためのカード返却ボタンや、会員カードを読み取ることが可能なカードリーダ等を備えていてもよい。また、チケット発行部400が備える第二表示部408を、計数部300が代わりに備えていてもよい。また、貯玉等の情報を、他の端末(例えば、モバイル端末190等の携帯端末)との間で通信(無線または有線)により送受信可能に構成してもよい。
【0272】
<チケット発行部/操作部、チケット出口>
操作部402は、全数ボタン402aと余り数ボタン402bを備える。全数ボタン402aは、発券時に、全玉数(投入されたパチンコ玉の集計総数)のチケットを出力したり、貯玉時に、全玉数の貯玉を行ったりするため等に使用される操作手段である。余り数ボタン402bは、発券時に、余り玉(1景品の交換に必要なパチンコ玉数に満たないパチンコ玉の数)を除いた数のチケットを出力し、余り玉を余り玉出口(図示省略)から返却するため等に使用される操作手段である。チケット出口404は、プリンタ(図示省略)によって印字されたチケットを排出するための排出口である。
【0273】
<チケット発行部/第一表示部>
第一表示部406は、チケット発行部400の操作手順や、各種情報(例えば、遊技に関する情報、ニュース、遊技店におけるイベント情報、新台に関する情報等)を表示するための表示装置である。本例では、第一表示部406を、従来公知の液晶表示装置によって構成するが、例えば、従来公知のプラズマディスプレイ、有機EL、タッチパネル等の他の表示手段によって構成してもよい。
【0274】
<チケット発行部/第二表示部>
第二表示部408は、計数時の総数(全玉数)やエラー情報の表示等を行う総数表示7セグ408aと、計数時の景品数やエラー情報の表示等を行う景品数表示7セグ408bと、計数時の余り数(余り玉の数)やエラー情報の表示等を行う余り数表示7セグ408cと、少なくとも備える。ここで、景品数とは、総数(全玉数)を、会員サーバ42で予め設定した基準パチンコ数(例えば、1景品の交換に必要なパチンコ玉数である20)で除した数のことである。
【0275】
本例では、第二表示部408を、従来公知の7セグメントLEDによって構成するが、例えば、LCD、有機EL等の他の表示手段によって構成してもよい、また、第二表示部408を備えることなく、第一表示部406のみを備えるように構成してもよい。あるいは、その逆でもよい。
【0276】
<チケット発行部/制御部410>
制御部410は、制御部全体を制御するCPUと、基本I/Oプログラムや各種データを記憶するためのROMと、一時的にデータを記憶するためのRAMと、操作部402からの検出信号や計数部300の計数センサからの計数信号等を入力するための入力手段と、第一表示部406や第二表示部408に各種表示を行わせるための表示手段と、島コンピュータ50とネットワークLNWを介して通信を行う通信手段等を有して構成される。
【0277】
本例では、制御部410を、従来公知のマイクロコンピュータによって構成するが、例えば、電子回路等の他の制御手段によって構成してもよい。また、制御部410が計数部300の計数センサからの計数信号を入力して遊技媒体の計数を行うように構成したが、例えば、計数部300に、島コンピュータ50とネットワークLNWを介して通信を行う通信手段の機能を持たせることで、計数部300の計数信号を会員管理サーバ42等の他の機器に出力可能に構成してもよい。
【0278】
<計数部とチケット発行部の動作>
次に、
図19を用いて、計数部300とチケット発行部400の動作の一例について説明する。なお、
図19は、計数部300とチケット発行部400の動作の一例を示したフローチャートである。
【0279】
計数部300は、計数不能状態(例えば、
図9に示す状態)から計数可能状態(例えば、
図10に示す状態)に移行したか否かを判定し(ステップS101)、計数可能状態に移行したと判定した場合に、チケット発行部400に対して、計数不能状態から計数可能状態に移行したことを知らせる制御信号(計数可能信号)を出力する(ステップS102)。
【0280】
ここで、計数部300が計数不能状態から計数可能状態に移行したと判定する条件としては、例えば、ドアボード314の開放状態(例えば、
図10に示す状態)と閉鎖状態(例えば、
図9に示す状態)を検知可能な開閉センサを設け、この開閉センサがドアボードの開放状態を検知した場合に計数可能状態に移行したと判定してもよいし、このような開閉センサによる判定に替えて(または加えて)、計数部300から遊技媒体の投入を知らせる制御信号を受信した場合に計数可能状態に移行したと判定してもよい。また、計数に関わる行為が行われた場合(例えば、カード挿入口に会員カードが挿入された場合)に計数可能状態に移行したと判定してもよい。
【0281】
<計数部とチケット発行部の動作/待機状態 → 投入待ち状態>
計数部300から制御信号(計数可能信号)を受信したチケット発行部400は、第一表示部406を用いて、計数部300による計数が可能になったことを報知する待機画面表示(例えば、「いらっしゃいませ」という文字表示)を行う(ステップS202)とともに、待機状態から投入待ち状態に移行する(ステップS203)。また、RAM等の記憶手段に記憶している総数を0に初期化する(ステップS204)。
【0282】
続いて、計数部300の計数センサ(図示省略)は、計数レーン304aを遊技媒体が通過したことを検知する毎に、チケット発行部400に対して制御信号(計数信号)を出力する(ステップS103,S104)。
【0283】
なお、本例では、計数部300の計数センサが制御信号(計数信号)を出力し、チケット発行部400が制御信号(計数信号)に基づいて遊技媒体を計数する例について説明するが、本発明は本例に限定されず、計数部300において遊技媒体を計数し、遊技媒体の個数の情報をチケット発行部400に出力するように構成してもよい。
【0284】
制御信号(計数信号)を受信したチケット発行部400は、制御信号(計数信号)に基づいて総数(全玉数)、景品数、および、余り数を算出するとともに、第一表示部406を用いて、総数(全玉数)、景品数、および、余り数の表示を行う(ステップS206〜S208)。また、同時に、第二表示部408の総数表示7セグ408aを用いて、総数(全玉数)の表示を行い、景品数表示7セグ408bを用いて、景品数のカウント数の表示を行い、余り数表示7セグ408cを用いて、余り数のカウント数の表示を行う(ステップS206〜S208)。
【0285】
例えば、総数(全玉数)が4321個であり、所定の景品の交換に必要なパチンコ球数が20個である場合には、総数(全玉数)として、4321個を表す「4321」を表示し、景品数として、216個(=4321個/20個)を表す「216」を表示し、余り数として、1個(=4321個−216個×20個)を表す「1」を表示する。
【0286】
<計数部とチケット発行部の動作/投入待ち状態 → 投入完了状態>
続いて、チケット発行部400は、所定期間(例えば、30秒間)、計数部300から制御信号(計数信号)を受信しなかった場合に、遊技媒体の投入が終わったと判定して投入待ち状態から投入完了状態に移行する(ステップS210)。また、第一表示部406を用いて、全数ボタン402aまたは余り数ボタン402bの操作を促す表示(例えば、全数ボタン402aと余り数ボタン402bを模した画像の表示や、「ボタンを押してください」という文字表示)を行う(ステップS211)。
【0287】
ここで、チケット発行部400が遊技媒体の投入が終わったと判定する条件としては、例えば、ドアボード314の開放状態(例えば、
図10に示す状態)と閉鎖状態(例えば、
図9に示す状態)を検知可能な開閉センサを設け、この開閉センサがドアボードの閉鎖状態を検知した場合に遊技媒体の投入が終わったと判定してもよい。
【0288】
<計数部とチケット発行部の動作/投入完了状態 → 待機状態>
続いて、チケット発行部400は、全数ボタン402aの操作を受け付けた場合には、総数(全玉数)が印字されたチケットをチケット出口404から排出(発行)した後、第一表示部406を用いて、待機画面表示を行い、投入完了状態から待機状態に移行する(ステップS213)。
【0289】
なお、チケットには、計数部300に投入された遊技媒体数の計数結果が印字されるとともに、この計数結果が、数字やバーコードで表示される。チケット出口404から発行されたチケットは、例えば、景品交換用装置(POS)180が備えるバーコードスキャナ(図示省略)で読み込むことで、景品と交換可能である。
【0290】
また、チケット発行部400は、余り数ボタン402bの操作を受け付けた場合には、余り玉を除いた数が印字されたチケットをチケット出口404から排出(発行)するとともに、余り玉を余り玉出口(図示省略)から返却した後、第一表示部406を用いて、待機画面表示を行う(ステップS213)。
【0291】
以降、チケット発行部400は、計数部300から制御信号(計数可能信号)を受信するまで待機状態を維持し、計数部300から制御信号(計数可能信号)を受信した場合に、上述の投入待ち状態に移行する(ステップS203)。
【0292】
<計数部の構成>
次に、計数部300の構成の特徴点について整理すると、本実施形態に係る遊技媒体計数装置(例えば、
図17に示す計数部300)は、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体を、前記遊技媒体の計数が可能となる計数可能位置(例えば、
図10や
図17(c)に示す計数可能状態における停止位置)と、前記遊技媒体の計数が不可能となる計数不能位置(例えば、
図9や
図17(a)に示す計数可能状態における停止位置)と、に少なくとも移動可能な計数機移動手段(例えば、
図13(a)に示すジョイントプレート318)と、を有して構成される、ことを特徴とする遊技媒体計数装置である。
【0293】
本実施形態に係る遊技媒体計数装置によれば、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、ゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる。加えて、計数時の利便性を高めることができる。
【0294】
なお、変形例として、遊技媒体の計数が可能な計数部本体と、前記計数部本体を、前記遊技媒体の計数が可能となる計数可能状態(例えば、計数部本体の前面に設けた開閉可能なシャッタを開いた状態)と、前記遊技媒体の計数が不可能となる計数不能状態(例えば、シャッタを閉じた状態)と、に少なくとも移行可能に構成し、前記計数部本体が前記計数可能状態に移行した場合に、遊技媒体を収容可能な収容箱が載置可能な状態になる、ことを特徴とする遊技媒体計数装置であってもよい。
【0295】
また、前記計数部本体が前記計数可能位置に移動した場合に、遊技媒体を収容可能な収容箱(例えば、ドル箱)が載置可能であってもよい。このような構成とすれば、計数時の利便性を高めることができる。
【0296】
また、前記計数不能位置とは、遊技店内に設置された遊技店用設備(例えば、
図8に示す遊技機島210やカウンター)に、前記計数部本体の少なくとも一部が収容される位置であってもよい。このような構成とすれば、遊技店用設備の周辺を通行する遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店用設備近くの空間を有効活用することができる。
【0297】
また、前記遊技店用設備とは、複数の遊技台(例えば、
図8に示す遊技機130)が列設される遊技機島(例えば、
図8に示す遊技機島210)であってもよい。このような構成とすれば、遊技機島の周辺を通行する遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技機島近くの空間を有効活用することができる。
【0298】
また、前記計数部本体は、少なくとも、前記遊技媒体の投入が可能な投入口(例えば、
図14に示す投入口309)と、前記遊技媒体を計数する計数手段(例えば、計数センサ)と、前記投入口から流入した前記遊技媒体を前記計数手段に誘導する誘導手段(例えば、
図13(b)に示す計数レーン304a)と、前記計数手段によって計数された前記遊技媒体を排出する排出口と、を有して構成されるものであってもよい。このような構成とすれば、計数部本体を少ない部品で構成することができる上に、既存の計数装置の部品を流用できる場合があり、装置の小型化や低コスト化を実現することができる。
【0299】
また、前記計数手段によって計数された前記遊技媒体の数量に関する遊技媒体計数情報(例えば、総数(全玉数)、余り数)を生成する計数情報生成手段(例えば、マイクロコンピュータ)を備えてもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数情報に基づいた各種表示や各種データの収集を行うことができ、遊技店において高度な遊技管理を行うことができる。
【0300】
<遊技用装置>
次に、遊技用装置の特徴点について整理すると、本実施形態に係る遊技用装置(例えば、計数部300とチケット発行部400からなる装置)は、遊技に関する情報(例えば、総数(全玉数)、景品数、余り数、エラー情報)を少なくとも表示可能な表示部(例えば、
図18(b)に示すチケット発行部400の第一表示部406や第二表示部408)と、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な遊技媒体計数部(例えば、
図18(a)に示す計数部300)と、を備え、前記表示部は、前記遊技媒体の数量に関する遊技媒体計数情報(例えば、総数(全玉数)、余り数)と、該遊技媒体計数情報以外の情報(例えば、遊技に関する情報、ニュース情報、遊技店におけるイベント情報、新台に関する情報)を少なくとも表示可能である、ことを特徴とする遊技用装置である。
【0301】
本実施形態に係る遊技用装置によれば、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができる。遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、遊技媒体計数部の不使用時等には計数に関する情報以外の情報を表示することで利便性を向上することができ、加えて、設置場所の自由度を従来よりも高めることができる。
【0302】
また、遊技媒体の計数に関する操作を少なくとも受け付け可能な操作手段(例えば、
図18(b)に示すチケット発行部400の操作部402)を備え、前記操作手段は、前記表示部と一体または別体で構成される、若しくは、遠隔操作可能な端末(例えば、
図1に示すモバイル端末)で構成されていてもよい。このような構成とすれば、遊技媒体の計数に関連する各種操作を行うことが可能となる。
【0303】
また、遊技媒体の計数に関する情報を少なくとも出力可能な情報出力手段(例えば、
図18(b)に示すチケット発行部400の制御部410)を備え、前記情報出力手段は、前記遊技媒体計数部と別体で構成され、前記遊技媒体計数情報を少なくとも出力可能であってもよい。このような構成とすれば、外部の装置において遊技媒体計数情報に基づいた各種表示や各種データの収集を行うことができ、遊技店において高度な遊技管理を行うことができる。
【0304】
また、前記遊技媒体計数部は、前記遊技媒体計数情報を生成する計数情報生成手段(例えば、マイクロコンピュータ)を備えていてもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数部において遊技媒体計数情報に基づいた各種表示や各種データの収集を行うことができ、遊技店において高度な遊技管理を行うことができる。
【0305】
また、前記遊技媒体計数部は、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体を、前記遊技媒体の計数が可能となる計数可能位置(例えば、
図10や
図17(c)に示す計数可能状態における停止位置)と、前記遊技媒体の計数が不可能となる計数不能位置(例えば、
図9や
図17(a)に示す計数可能状態における停止位置)と、に少なくとも移動可能な計数機移動手段(例えば、
図13(a)に示すジョイントプレート318)と、を有して構成されていてもよい。
【0306】
また、前記計数機移動手段は、認証による所定の条件を満たした場合(例えば、パスワード、ID、暗号等が一致した場合)に、前記計数部本体を前記計数可能位置に移動可能であってもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数部へのゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができ、遊技媒体計数部を利用した不正行為も未然に防止することができ、遊技店における防犯性やセキュリティ機能を高めることができる。
【0307】
また、前記認証とは、カードによる認証、鍵による認証、生体認証(例えば、
図1に示すカメラ150による人物認証や、指紋認証)、または、端末(例えば、
図18(a)に示すチケット発行部400)による認証のうちの少なくとも一つによる認証であってもよい。
【0308】
<遊技店用設備>
次に、遊技店用設備(遊技機島210等)について整理すると、本実施形態に係る遊技店用設備(例えば、遊技機島210)は、遊技に関する情報(例えば、総数(全玉数)、景品数、余り数、エラー情報)を少なくとも表示可能な表示部(例えば、
図18(b)に示すチケット発行部400の第一表示部406や第二表示部408)と、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な遊技媒体計数部(例えば、
図18(a)に示す計数部300)と、を備え、前記遊技媒体計数部を自身の内部に収容可能である、ことを特徴とする遊技店用設備である。
【0309】
本実施形態に係る遊技店用設備によれば、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる。加えて、遊技媒体計数部におけるゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる。
【0310】
また、前記遊技媒体計数部を前記遊技店用設備の内部に収容すると、該遊技媒体計数部と該遊技店用設備の外面がほぼ面一になるものであってもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数部を新たに設置する場合に、遊技媒体計数部によって遊技店用設備の美観が損なわれることがなく、また、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる。
【0311】
また、前記遊技店用設備とは、複数の遊技台(例えば、
図8に示す遊技機130)が列設される遊技機島(例えば、
図8に示す遊技機島210)であってもよい。このような構成とすれば、遊技機島の周辺を通行する遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技機島近くの空間を有効活用することができる。
【0312】
また、前記表示部は、前記遊技媒体計数部と別体で構成され、前記遊技媒体の数量に関する遊技媒体計数情報(例えば、総数(全玉数)、余り数)を少なくとも表示可能であってもよい。
【0313】
また、遊技媒体の計数に関する操作を受け付け可能な操作手段(例えば、
図18(b)に示すチケット発行部400の操作部402)を備え、前記操作手段は、前記表示部と一体または別体で構成される、若しくは、遠隔操作可能な端末(例えば、
図1に示すモバイル端末)で構成されていてもよい。このような構成とすれば、遊技媒体の計数に関連する各種操作を行うことが可能となる。
【0314】
また、遊技媒体の計数に関する情報を出力可能な情報出力手段(例えば、
図18(b)に示すチケット発行部400の制御部410)を備え、前記情報出力手段は、前記遊技媒体計数部と別体で構成され、前記遊技媒体計数情報を少なくとも出力可能であってもよい。このような構成とすれば、外部の装置において遊技媒体計数情報に基づいた各種表示や各種データの収集を行うことができ、遊技店において高度な遊技管理を行うことができる。
【0315】
また、前記遊技媒体計数部は、前記遊技媒体計数情報を生成する計数情報生成手段(例えば、マイクロコンピュータ)を備えていてもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数部において遊技媒体計数情報に基づいた各種表示や各種データの収集を行うことができ、遊技店において高度な遊技管理を行うことができる。
【0316】
また、前記遊技媒体計数部は、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体を、前記遊技媒体の計数が可能となる計数可能位置(例えば、
図10や
図17(c)に示す計数可能状態における停止位置)と、前記遊技媒体の計数が不可能となる計数不能位置(例えば、
図9や
図17(a)に示す計数可能状態における停止位置)と、に少なくとも移動可能な計数機移動手段(例えば、
図13(a)に示すジョイントプレート318)と、を有して構成されていてもよい。
【0317】
<計数部の引き出し>
次に、計数部(計数部300)の引き出しの特徴点について整理すると、本実施形態に係る遊技媒体計数装置(例えば、
図17に示す計数部300)は、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)や
図17(a)〜(c)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体を少なくとも収容可能な収容体(例えば、
図17(a)〜(c)に示すベースホルダ302)と、前記収容体の開口面に設けられ、該収容体に対して開閉自在な扉部材(例えば、
図17(a)〜(c)に示すドアボード314)と、前記計数部本体を前記扉部材に対して相対移動可能に支持する支持部材(例えば、
図17(a)〜(c)に示すジョイントプレート318)と、を有して構成され、前記扉部材の先端部の移動軌跡形状と前記計数部本体の先端部の移動軌跡の形状が互いに異なるように構成されている、ことを特徴とする遊技媒体計数装置である。
【0318】
本実施形態に係る遊技媒体計数装置によれば、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、ゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる。加えて、計数時の利便性を高めることができる。
【0319】
また、前記扉部材の先端部と前記計数部本体の先端部との間の長さは、前記扉部材が閉じているときよりも前記扉部材が開いているときの方が長くなるように構成されていてもよい。このような構成とすれば、扉部材の先端部と計数部本体の先端部との間に、収容箱(ドル箱等)を置くための大きなスペースを作ることが可能となり、計数時の利便性を高めることができる。
【0320】
また、前記支持部材は、前記計数部本体を前記扉部材の先端部から遠ざかる方向に移動可能であってもよい。このような構成とすれば、扉部材の先端部と計数部本体の先端部との間に、収容箱(ドル箱等)を置くためのスペースを容易に作ることが可能となる。
【0321】
また、前記扉部材は、前記収容体に固定された軸(例えば、
図17に示すジョイントピン335d)によって支持され、前記支持部材は、前記収容体に対して移動可能な軸(例えば、
図17に示すスライダピン319b,319c)によって支持されていてもよい。このような構成とすれば、簡易な構造で、扉部材の先端部の移動軌跡と計数部本体の先端部の移動軌跡を異なるように構成することができる。
【0322】
また、前記移動可能な軸は、垂直方向に移動可能な第一の軸(例えば、
図17に示すスライダピン319c)と水平方向に移動可能な第二の軸(例えば、
図17に示すスライダピン319b)で構成されていてもよい。このような構成とすれば、簡易な構造で、扉部材の先端部の移動軌跡と計数部本体の先端部の移動軌跡を異なるように構成することができる。
【0323】
また、前記扉部材は、前記収容体に対して開閉自在な本体(例えば、
図13(a)に示す本体314a)と、該本体に対して離反する方向に移動可能な可動部(例えば、
図13(a)に示す可動部314b)と、を有して構成されていてもよい。このような構成とすれば、状況に応じて、収容箱(ドル箱等)を置くスペースを広げることが可能で、計数時の利便性を高めることができる。
【0324】
<計数部の角度調整>
次に、計数部(計数部300)の角度調整の特徴点について整理すると、本実施形態に係る遊技媒体計数装置(例えば、
図17に示す計数部300)は、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)や
図17(a)〜(c)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体を少なくとも収容可能な収容体(例えば、
図17(a)〜(c)に示すベースホルダ302)と、前記収容体の開口面に設けられ、該収容体に対して開閉自在な扉部材(例えば、
図17(a)〜(c)に示すドアボード314)と、を有して構成され、前記扉部材を開いたときに該扉部材が前記収容体に対して所定角度(例えば、
図17(c)に示す角度α)で傾斜した状態で維持されるように構成されている、ことを特徴とする遊技媒体計数装置である。
【0325】
本実施形態に係る遊技媒体計数装置によれば、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、ゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる。加えて、計数を迅速に行うことができる。また、扉部材が収容体に対して所定角度で傾斜した状態で維持することができるため、計数部300の計数レーン304aの水平方向に対する角度を大きく設定したり小さく設定したりすることで、遊技媒体が計数レーン304aを流れる速度を最適な速度に調整することができる。
【0326】
なお、所定角度の調整は、
図15(a)に示すベースホルダ302の水平ガイド302b5,302c5および垂直ガイド302b4,302c4、
図15(c)に示す左ジョイントプレートガイド318aおよび右ジョイントプレートガイド318bの水平ガイド318a1,318b1のうちの少なくとも一つのガイドの長さ、形状、または、角度等を変更することで実現することができる。
【0327】
また、前記計数部本体を前記扉部材に対して相対移動可能に支持する支持部材(例えば、
図17(a)〜(c)に示すジョイントプレート318)を備え、前記支持部材は、前記収容体に対して移動可能な軸(例えば、
図17に示すスライダピン319b,319c)によって回動可能に支持され、前記所定角度は、前記収容体に対する前記支持部材の傾斜角度で規定されていてもよい。このような構成とすれば、簡易な構造で、扉部材の傾斜を所定角度に維持することができる。
【0328】
また、前記移動可能な軸は、垂直方向に移動可能な第一の軸(例えば、
図17に示すスライダピン319c)と水平方向に移動可能な第二の軸(例えば、
図17に示すスライダピン319b)で構成されるものであってもよい。このような構成とすれば、簡易な構造で、扉部材の傾斜を所定角度に維持することができる。
【0329】
また、前記所定角度が変更可能であってもよい。このような構成とすれば、遊技媒体を投入する高さや角度等に応じて所定角度を調整することで、遊技媒体の計数に要する時間を短縮することが可能となる。
【0330】
また、前記所定角度が予め定めた角度に一致するように調整する角度調整手段を備えていてもよい。このような構成とすれば、遊技媒体の計数に要する時間が最短となるような角度に自動で調整することが可能となり、計数時の効率と利便性を高めることができる。
【0331】
また、前記扉部材の先端部の移動軌跡と前記計数部本体の先端部の移動軌跡が異なるように構成されていてもよい。このような構成とすれば、扉部材の先端部と計数部本体の先端部との間に、収容箱(ドル箱等)を置くための大きなスペースを作ることが可能となり、計数時の利便性を高めることができる。
【0332】
また、前記扉部材の先端部と前記計数部本体の先端部との間の長さは、前記扉部材が閉じているときよりも前記扉部材が開いているときの方が長くなるように構成されていてもよい。このような構成とすれば、扉部材の先端部と計数部本体の先端部との間に、収容箱(ドル箱等)を置くための大きなスペースを作ることが可能となり、計数時の利便性を高めることができる。
【0333】
また、前記支持部材は、前記計数部本体を前記扉部材の先端部から遠ざかる方向に移動可能であってもよい。このような構成とすれば、扉部材の先端部と計数部本体の先端部との間に、収容箱(ドル箱等)を置くためのスペースを容易に作ることが可能となる。
【0334】
<計数部の支持部材>
次に、計数部(計数部300)の支持部材(計数部設置用支柱250)の特徴点について整理すると、本実施形態に係る遊技媒体計数装置の支持部材(例えば、
図9に示す計数部設置用支柱250)は、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体を少なくとも収容可能な収容体(例えば、
図13(b)に示すベースホルダ302)と、を有して構成された遊技媒体計数装置(例えば、
図9に示す計数部300)を支持可能な遊技媒体計数装置の支持部材であって、前記収容体を着脱可能な着脱部(例えば、
図9や
図12に示す計数装置着脱部250c)を有する、ことを特徴とする遊技媒体計数装置の支持部材である。
【0335】
本実施形態に係る遊技媒体計数装置の支持部材は、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、ゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる。
【0336】
また、前記着脱部を、遊技店内に設置される遊技店用設備(例えば、
図8に示す遊技機島210やカウンター)に固定可能な固定部(例えば、
図9や
図12に示す上方固定部250aや下方固定部250b)を有するものでもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数装置を遊技店用設備に強固に設置することができる。
【0337】
また、前記着脱部は、前記遊技店用設備において前記固定部よりも内方に配置されていてもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数装置の着脱作業がし易く、遊技媒体計数装置の保守や修理等のメンテナンス性を高めることができる。
【0338】
また、前記遊技店用設備は、複数の遊技機(例えば、
図8に示す遊技機130)を列設する遊技機島(例えば、
図8に示す遊技機島210)であってもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数装置を遊技機島に強固に設置することができる上に、遊技機島の美観を損なわずに済む。
【0339】
また、前記着脱部は、前記収容体を構成する複数の面のうちの一の面(例えば、
図15(a)に示すベースホルダ302の背板302a)を着脱可能に支持するものでもよい。このような構成とすれば、遊技媒体計数装置の着脱作業がし易く、遊技媒体計数装置の保守や修理等のメンテナンス性を高めることができる。
【0340】
また、前記着脱部は、前記計数部本体に電気的に接続される電子機器(例えば、
図18(a)に示すチケット発行部)を着脱可能に支持するものでもよい。このような構成とすれば、計数部本体に電気的に接続される電子機器についても、容易に着脱することができ、保守や修理等のメンテナンス性を高めることができる。
【0341】
また、前記電子機器は、遊技に関する情報(例えば、総数(全玉数)、景品数、余り数、エラー情報)を少なくとも表示可能な表示部(例えば、
図18(b)に示すチケット発行部400の第一表示部406や第二表示部408)を有するものでもよい。このような構成とすれば、計数時の利便性を高めることができる。
【0342】
<計数部の折り畳み構造>
次に、計数部(計数部300)の折り畳み構造の特徴点について整理すると、本実施形態に係る遊技媒体計数装置(例えば、
図17に示す計数部300)は、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)や
図17(a)〜(c)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体を少なくとも収容可能な収容体(例えば、
図17(a)〜(c)に示すベースホルダ302)と、前記収容体の開口面に設けられ、該収容体に対して開閉自在な扉部材(例えば、
図17(a)〜(c)に示すドアボード314)と、を有して構成され、前記扉部材が閉じられると、前記計数部本体が前記収容体の内側空間内に収容される、ことを特徴とする遊技媒体計数装置である。
【0343】
本実施形態に係る遊技媒体計数装置によれば、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、ゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる。加えて、遊技店への搬入作業や遊技店からの搬出作業が容易となる。
【0344】
また、前記計数部本体を前記扉部材に対して相対移動可能に支持する支持部材(例えば、
図17(a)〜(c)に示すジョイントプレート318)を備え、前記扉部材が閉じられると、前記計数部本体および前記支持部材が前記収容体の内側空間内に収容されていてもよい。このような構成とすれば、持ち運びがし易いため、遊技店への搬入作業や遊技店からの搬出作業が容易となる上に、支持部材の破損等を未然に防止することができる。
【0345】
また、前記支持部材は、前記扉部材が開かれると、前記計数部本体を前記扉部材の先端部から遠ざかる方向に移動可能であってもよい。このような構成とすれば、扉部材の先端部と計数部本体の先端部との間に、収容箱(ドル箱等)を置くためのスペースを容易に作ることが可能となる。
【0346】
また、前記扉部材が開かれると、前記計数部本体が前記収容体の外側に露出され、該計数部本体の投入口が視認可能となるものでもよい。このような構成とすれば、計数部本体へのゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる。
【0347】
また、前記扉部材が開かれると、前記計数部本体の投入口の少なくとも両側を覆う遊技媒体流出防止部材が出現するものでもよい。このような構成とすれば、遊技媒体の計数時に遊技媒体が外部にこぼれ落ちることを未然に防止することができ、確実に計数を行うことができる。
【0348】
また、前記扉部材が閉じられると、外形が直方体形状となるものでもよい。このような構成とすれば、持ち運びがし易いため、遊技店への搬入作業や遊技店からの搬出作業が容易となる。
【0349】
また、前記扉部材は、前記収容体に対して開閉自在な本体(例えば、
図13(a)に示す本体314a)と、該本体に対して離反する方向に移動可能な可動部(例えば、
図13(a)に示す可動部314b)と、を有して構成されていてもよい。このような構成とすれば、状況に応じて、収容箱(ドル箱等)を置くスペースを広げることが可能で、計数時の利便性を高めることができる。
【0350】
<計数部の投入口>
次に、計数部(計数部300)の投入口309の特徴点について整理すると、本実施形態に係る遊技媒体計数装置(例えば、
図14に示す計数部300)は、遊技媒体の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体への遊技媒体の投入が可能な投入口(例えば、
図14に示す投入口309)の少なくとも一部を成す投入口部材(例えば、
図14(a)に示すカバー部材308)と、を有して構成され、前記投入口部材は、一方側から他方側に向かって下方に傾斜する第一の傾斜面(例えば、
図14(a)に示すトッププレート傾斜部328c)を有し、前記投入口の短手方向一方側縁部の少なくとも一部を成す第一の投入口部材(例えば、
図14(a)に示すトッププレート328)と、前記一方側から前記他方側に向かって下方に傾斜する第二の傾斜面(例えば、
図14(a)に示すトップホルダ傾斜部330b)を有し、前記投入口の長手方向両側縁部の少なくとも一部を成す第二の投入口部材(例えば、
図14(a)に示すトップホルダ330)と、前記他方側から前記一方側に向かって下方に傾斜する第三の傾斜面(例えば、
図14(a)に示すボールストッパ傾斜部332b)を有し、前記投入口の短手方向他方側縁部の少なくとも一部を成す第三の投入口部材(例えば、
図14(a)に示すボールストッパ332)と、を有して構成される、ことを特徴とする遊技媒体計数装置である。
【0351】
本実施形態に係る遊技媒体計数装置によれば、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、ゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができる。加えて、遊技媒体が外部にこぼれ落ちることなく、確実な計数が可能となる。
【0352】
また、前記第三の投入口部材は、前記投入口の内方に向かって突出する突出部(例えば、
図14(a)に示すボールストッパ突出片332c)を有するものでもよい。このような構成とすれば、計数部本体の投入口に向かって投入される遊技媒体の衝撃を吸収し、遊技媒体が投入口の外に飛び跳ねる等の事態を回避するとともに、突出部によって遊技媒体の流れを整え、遊技媒体を投入口にスムーズに誘導することができる。
【0353】
また、前記第二の投入口部材における前記第二の傾斜面は、前記投入口に向かって下方に傾斜する傾斜面であってもよい。このような構成とすれば、投入された遊技媒体を投入口にスムーズに誘導することができる。
【0354】
また、前記第二の投入口部材における前記第二の傾斜面は、前記第三の投入口部材における前記第三の傾斜面に対向するように配置されるものでもよい。このような構成とすれば、第二の傾斜面と第三の傾斜面の両方によって、投入された遊技媒体を投入口にスムーズに誘導することができる。
【0355】
また、前記第二の投入口部材は、前記第三の投入口部材よりも前記計数部本体の奥側に配置され、前記第二の投入口部材における前記第二の傾斜面は、前記第三の投入口部材における前記第三の傾斜面よりも奥行きの長さが長くてもよい。このような構成とすれば、計数部本体の投入口に向かって投入される遊技媒体の衝撃を第二の傾斜面で吸収し、遊技媒体が投入口の外に飛び跳ねる等の事態を回避するとともに、第三の傾斜面で遊技媒体の流れを整え、遊技媒体を投入口にスムーズに誘導することができる。
【0356】
また、前記第一の投入口部材における前記第一の傾斜面は、前記第二の投入口部材における前記第二の傾斜面よりも奥行きの長さが短く、前記第一の投入口部材における前記第一の傾斜面と、前記第二の投入口部材における前記第二の傾斜面は、傾斜角度が異なるものでもよい。このような構成とすれば、投入口に向かって様々な角度から投入される多数の遊技媒体を、傾斜角度の違う第一の傾斜面と第二の傾斜面によって投入口にスムーズに誘導することができる。
【0357】
<計数部の組立>
次に、計数部(計数部300)の組立の特徴点について整理すると、本実施形態に係る遊技媒体計数装置(例えば、
図14に示す計数部300)は、遊技媒体(例えば、遊技球、遊技メダル)の計数が可能な計数部本体(例えば、
図13(b)に示す計数部本体304)と、前記計数部本体の投入口(例えば、
図14に示す投入口309)を形成するカバー部材(例えば、
図14(a)に示すカバー部308)と、前記計数部本体を少なくとも収容可能な収容体(例えば、
図14(a)に示すベースホルダ302)と、前記収容体の開口面に設けられ、該収容体に対して開閉自在な扉部材(例えば、
図14(a)に示すドアボード314)と、前記計数部本体を前記扉部材に対して相対移動可能に支持する支持部材(例えば、
図13(b)に示すジョイントプレート318)と、を有して構成され、前記支持部材は、前記計数部本体を着脱可能な第一の着脱部(例えば、
図13(b)に示すジョイントストッパ320の計数部本体支持部320b)と、前記カバー部材を着脱可能な第二の着脱部(例えば、
図13(b)に示すジョイントプレート318のカバー支持部318e)と、を有する、ことを特徴とする遊技媒体計数装置である。
【0358】
本実施形態に係る遊技媒体計数装置は、遊技者や店員の邪魔になることがなく、遊技店内の空間を有効活用することができ、遊技店内のイメージアップを図ることができる上に、ゴミの投入等のいたずらを防止することで故障の発生等を回避することができ、加えて、保守や修理等のメンテナンスが容易となる。
【0359】
また、前記カバー部材は、前記計数部本体が前記第一の着脱部に固定された状態のままで前記第二の着脱部から着脱可能であってもよい。このような構成とすれば、計数部本体の修理や部品交換等の作業や、カバー部材を構成する部材の交換やメンテナンス等を容易に行うことができる。
【0360】
また、前記第一の着脱部は、前記カバー部材が前記第二の着脱部から取り外された場合に視認可能となるものでもよい。このような構成とすれば、カバー部材と計数部本体の着脱順序を間違えることがなく、保守や修理等のメンテナンスを効率的に行うことができる。
【0361】
また、前記カバー部材を前記収容体から取り外すことなく、前記計数部本体を前記収容体から着脱可能であってもよい。このような構成とすれば、最小限の作業で計数部本体のメンテナンスを行うことができ、作業効率を高めることができる。
【0362】
なお、本発明の実施形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。また、本発明の実施形態に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することで、より一層、効果を高めることができる場合がある。また、一の実施形態に記載した構成を、他の実施形態に記載した構成に適用することで、より一層、効果を高めることができる場合がある。