【解決手段】配管の周方向の一部を形成する振動板4と、振動板4に接続された振動子2aと、配管の周方向の他の一部を形成すると共に振動板4の振動の節の位置に固定される配管形成壁5とを備える。
前記対向壁は、前記振動板の面に沿う方向にて、前記振動板との接続箇所から前記壁面までの領域が前記振動板から離間されていることを特徴とする請求項3記載の集束音場形成装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1及び特許文献2に開示された集束音場形成装置をプラント等に設置する場合には、特許文献1及び特許文献2に示されているように、浮遊微粒子を含む気体が流れる配管の内部に集束音場形成装置の振動子を設置することになる。このように集束音場形成装置の振動子が配管の内部に設置されると、配管の圧力損失が高まる。このため、集束音場形成装置を設置することにより、気体の配管中の流れを阻害する可能性がある。
【0005】
一方で、振動板に対して容器を取り付け、容器の内部に集束音場を形成する集束音場形成装置も提案されている。このような集束音場形成装置によれば、例えばプラント等の配管を流れる気体を集束音場形成装置の容器に導き、再び容器から気体を排出した配管に戻すことにより、気体に含まれる浮遊微粒子を凝集させることができる。しかしながら、このような容器を備える集束音場形成装置は、プラント等に設置される配管と別体で設置する必要がある。このため、プラント等の設備の複雑化を招く。
【0006】
なお、集束音場形成装置は、集塵装置に限られず、液体を集束音場により霧化させる霧化装置や消臭装置として用いられる場合もある。このような場合も同様の問題が生じる。
【0007】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、集束音場形成装置において、プラント等の配管中の気体の流れを阻害せず、かつ、設置によりプラント等の設備が複雑化することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
【0009】
第1の発明は、集束音場形成装置であって、配管の周方向の一部を形成する振動板と、上記振動板に接続された振動子と、上記配管の周方向の他の一部を形成すると共に上記振動板の振動の節の位置に固定される配管形成壁とを備えるという構成を採用する。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記配管形成壁が、上記振動板に対向配置されると共に上記振動板から放射された音波を反射する反射壁と、上記反射壁と上記振動板とを接続する接続壁とを有するという構成を採用する。
【0011】
第3の発明は、上記第2の発明において、上記配管形成壁が、対向配置される一対の対向壁を上記接続壁として有し、上記振動板の法線方向から見て、上記対向壁の壁面が上記振動板の振動の腹の位置に配置されているという構成を採用する。
【0012】
第4の発明は、上記第3の発明において、上記対向壁が、上記振動板の面に沿う方向にて、上記振動板との接続箇所から上記壁面までの領域が上記振動板から離間されているという構成を採用する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、振動板が配管の周方向の一部を形成し、さらに当該配管の周方向の他の一部を形成すると共に振動の節の位置に固定される配管形成壁を有している。このような本発明によれば、振動板及び配管形成壁により少なくとも一部が形成される配管部分を有している。さらに、配管形成壁が振動板の振動しない位置に固定されている。このため、配管形成壁をプラント等の配管に対して剛に結合することにより、振動板及び配管形成壁により形成された配管部分をプラント等の配管と一体化させることができる。このような本発明によれば、プラント等の配管の内部に振動板を配置する必要がなく、かつ、集束音場形成装置をプラント等の配管と別体で設置する必要がない。したがって、本発明によれば、集束音場形成装置において、プラント等の配管中の気体の流れを阻害せず、かつ、設置によりプラント等の設備が複雑化することを抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明に係る集束音場形成装置の一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
【0016】
図1は、本実施形態の集束音場形成装置1の斜視図である。また、
図2は、本実施形態の集束音場形成装置1の正面図である。本実施形態の集束音場形成装置1は、例えば、微粒子(煙霧質)を含む気体(ガス)を処理して微粒子を凝集させる集塵装置に適用されるものであり、超音波による集束音場を形成する。なお、本実施形態の集束音場形成装置1において扱う超音波とは、人間には聞こえない高い周波数の音のみならず、人の可聴域(20Hz〜20kHz程度)であっても聞くことを目的としない音波を含むものとする。
【0017】
本実施形態の集束音場形成装置1は、
図1及び
図2に示すように、集束音場形成装置1は、振動子ユニット2と、配管部3とを備えている。振動子ユニット2は、振動子2aと、エキスポネンシャルホーン2bと、共振棒2cとを備えている。
【0018】
振動子2aは、例えば圧電素子や磁歪素子、電歪素子などの電気機械変換素子から構成されている。その中でも、強力な超音波を発生させる振動子2aとして、ボルト締めランジュバン型振動子(BLT:Bolt−clamped Langevin type Transducer)が好適に用いられる。なお、振動子2aは、図示を省略する電源回路(電源)から供給される電力によって駆動される。
【0019】
エキスポネンシャルホーン2bは、振動子2aに取り付けられて、振動子2aによる振動を増幅させる(振幅を拡大させる)ものである。共振棒2cは、エキスポネンシャルホーン2bと配管部3が備える後述の振動板4との間を連結し、エキスポネンシャルホーン2bにより増幅された振動を振動板4へ伝達するものである。なお、振動子2aから配管部3が備える後述の振動板4までの距離は、振動板4を所定のモードで励振させるため、振動子2aの振動の半波長(1/2波長[λ/2])の整数倍となるように設定されている。すなわち、共振棒2cの長さが調整されることで、振動子2aから振動板4までの距離が半波長の整数倍に調整されている。
【0020】
配管部3は、振動板4と、配管形成壁5とを備えている。振動板4は、中心部がボルト締めにより共振棒2cに固定された長方形状の板材である。この振動板4は、材質については特に限定されないが、例えばジュラルミンやチタンなどの金属板を用いることができる。この振動板4は、振動子2aから伝達された振動波に共振し、超音波を配管部3の内部に放射する。
【0021】
配管形成壁5は、一対の対向壁(以下、第1対向壁5aと、第2対向壁5bと称する)と、天井壁5c(反射壁)とを備えている。第1対向壁5aは、下部ベース5a1と、上部ベース5a2と、振動板固定ボルト5a3と、L型壁部5a4と、L型壁部固定ボルト5a5とを有している。
【0022】
下部ベース5a1は、振動板4の下方に配置されたブロック状の部位であり、振動板4の短辺に沿った長尺状とされている。この下部ベース5a1は、振動板4の振動の節の位置にて下方から振動板4に対して当接されている。上部ベース5a2は、振動板4の上方に配置されたブロック状の部位である。この上部ベース5a2は、振動板4の振動の節の位置にて上方から振動板4に対して当接される当接部5a6と、振動板4に対して一定の隙間を空けて当接部5a6から振動板4の中心位置方向に張り出す張出部5a7とを有している。なお、上部ベース5a2は、振動板4の中心位置方向を向く側端面10が、振動板4の法線方向から見て振動板4の振動の腹の位置となるように配置されている。
【0023】
これらの下部ベース5a1と上部ベース5a2の当接部5a6とは、振動板4の法線方向から見て、同位置に配置されている。つまり、下部ベース5a1と上部ベース5a2とは、振動板4を挟持するようにして対向配置されている。振動板固定ボルト5a3は、下部ベース5a1と上部ベース5a2とを振動板4に対して固定するボルトであり、
図1に示すように、振動板4の短辺に沿って4つ配置されている。
【0024】
L型壁部5a4は、上部ベース5a2上に配置されており、平板状の壁本体部5a8と、壁本体部5a8の下端部から振動板4の中心位置方向に張り出すフランジ部5a9とを有している。このL型壁部5a4は、壁本体部5a8の振動板4の中心位置に向く壁面11が上部ベース5a2の側端面10と面一となるように配置されている。つまり、壁本体部5a8の壁面11は、振動板4の法線方向から見て振動板4の振動の腹の位置となるように配置されている。
【0025】
L型壁部固定ボルト5a5は、L型壁部5a4のフランジ部5a9、上部ベース5a2及び下部ベース5a1を貫通して設けられており、L型壁部5a4を上部ベース5a2に対して固定している。
【0026】
このような第1対向壁5aは、下部ベース5a1と上部ベース5a2の当接部5a6が振動板4の振動の節の位置に当接されることにより、振動板4の振動の節の位置に固定されている。また、第1対向壁5aの壁面20は、上部ベース5a2の側端面10と壁本体部5a8の壁面11とにより形成されており、振動板4の法線方向から見て、振動板4の振動の腹の位置に配置されている。さらに、第1対向壁5aは、上部ベース5a2の張出部5a7が振動板4から離間されていることにより、振動板4との接続箇所から壁面20までの領域が振動板4から離間されている。
【0027】
第2対向壁5bは、第1対向壁5aと対称な形状とされている。つまり、第2対向壁5bは、下部ベース5b1と、上部ベース5b2と、振動板固定ボルト5b3と、L型壁部5b4と、L型壁部固定ボルト5b5とを有している。
【0028】
下部ベース5b1は、振動板4の下方に配置されたブロック状の部位であり、振動板4の短辺に沿った長尺状とされている。この下部ベース5b1は、振動板4の振動の節の位置にて下方から振動板4に対して当接されている。上部ベース5b2は、振動板4の上方に配置されたブロック状の部位である。この上部ベース5b2は、振動板4の振動の節の位置にて上方から振動板4に対して当接される当接部5b6と、振動板4に対して一定の隙間を空けて当接部5b6から振動板4の中心位置方向に張り出す張出部5b7とを有している。なお、上部ベース5b2は、振動板4の中心位置方向を向く側端面12が、振動板4の法線方向から見て振動板4の振動の腹の位置となるように配置されている。
【0029】
これらの下部ベース5b1と上部ベース5b2の当接部5b6とは、振動板4の法線方向から見て、同位置に配置されている。つまり、下部ベース5b1と上部ベース5b2とは、振動板4を挟持するようにして対向配置されている。振動板固定ボルト5b3は、下部ベース5b1と上部ベース5b2とを振動板4に対して固定するボルトであり、
図1に示すように、振動板4の短辺に沿って4つ配置されている。
【0030】
L型壁部5b4は、上部ベース5b2上に配置されており、平板状の壁本体部5b8と、壁本体部5b8の下端部から振動板4の中心位置方向に張り出すフランジ部5b9とを有している。このL型壁部5b4は、壁本体部5b8の振動板4の中心位置に向く壁面13が上部ベース5b2の側端面12と面一となるように配置されている。つまり、壁本体部5b8の壁面13は、振動板4の法線方向から見て振動板4の振動の腹の位置となるように配置されている。
【0031】
L型壁部固定ボルト5b5は、L型壁部5b4のフランジ部5b9、上部ベース5b2及び下部ベース5b1を貫通して設けられており、L型壁部5b4を上部ベース5b2に対して固定している。
【0032】
このような第2対向壁5bは、下部ベース5b1と上部ベース5b2の当接部5b6が振動板4の振動の節の位置に当接されることにより、振動板4の振動の節の位置に固定されている。また、第2対向壁5bの壁面30は、上部ベース5b2の側端面12と壁本体部5b8の壁面13とにより形成されており、振動板4の法線方向から見て、振動板4の振動の腹の位置に配置されている。さらに、第2対向壁5bは、上部ベース5b2の張出部5b7が振動板4から離間されていることにより、振動板4との接続箇所から壁面30までの領域が振動板4から離間されている。
【0033】
このような第1対向壁5aの壁面20と第2対向壁5bの壁面30とが振動板4の法線方向から見て、振動板4の振動の腹の位置に配置されることにより、振動板4の表面に沿った方向において定在波を形成することができる。
【0034】
天井壁5cは、振動板4に対向配置され、振動板4から放射された超音波(音波)を振動板4側に向けて反射する。このような天井壁5cは、第1対向壁5aと第2対向壁5bとによって支持されている。つまり、本実施形態においては、第1対向壁5aと第2対向壁5bとが、天井壁5cを振動板4に接続するための本発明の接続壁として機能している。また、天井壁5cは、下面から振動板4までの距離が、振動板4の振動の半波長(1/2波長[λ/2])の整数倍となるように設定されている。これによって、振動板4の法線方向にも定在波を形成することができる。
【0035】
このような本実施形態の集束音場形成装置1は、配管部3を有しており、この配管部3が振動板4と配管形成壁5とにより形成されている。つまり、本実施形態の集束音場形成装置1は、振動板4と配管形成壁5により形成される配管部3を有している。このような配管部3は、両端(
図2の紙面垂直方向の両端)が開放端とされており、一方の開放端から他方の開放端に向けて気体を通過かつ案内可能としている。
【0036】
このような配管部3を有する本実施形態の集束音場形成装置1は、第1対向壁5aと第2対向壁5bとが振動板4の振動の節の位置に固定されているため、振動板4が振動子2aからの振動波により共振しても、第1対向壁5a、第2対向壁5b及び天井壁5cが共振しない。このため、第1対向壁5a、第2対向壁5b及び天井壁5cをプラント等の配管に対して剛に結合することにより、配管部3をプラント等の配管と一体化させることができる。このような本実施形態の集束音場形成装置1によれば、プラント等の配管の内部に振動板を配置する必要がなく、かつ、集束音場形成装置をプラント等の配管と別体で設置する必要がない。したがって、プラント等の配管中の気体の流れを阻害せず、かつ、設置によりプラント等の設備が複雑化することを抑制することができる。
【0037】
また、本実施形態の集束音場形成装置1においては、配管形成壁5が、振動板4に対向配置されると共に振動板4から放射された音波を反射する反射壁として天井壁5cを備えている。このため、振動板4と天井壁5cとの間に強力な集束音場を形成することができる。また、天井壁5cは、振動板4の振動の節の位置に固定された第1対向壁5aと第2対向壁5bとに接続されている。このため、天井壁5cが振動することも防止され、天井壁5cをプラント等の配管に剛に固定することが可能となる。
【0038】
また、本実施形態の集束音場形成装置1においては、対向配置される第1対向壁5aの壁面20と、第2対向壁5bの壁面30とが、振動板4の法線方向から見て、振動板4の振動の腹の位置に配置されている。このため、振動板4の表面に沿った方向に定在波を形成することができる。
【0039】
さらに、本実施形態の集束音場形成装置1においては、第1対向壁5aと、第2対向壁5bとは、振動板4との接続箇所から壁面(壁面20または壁面30)までの領域において、振動板4から離間されている。このため、壁面20及び壁面30を振動板4の法線方向から見て振動の腹の位置に配置した場合であっても、第1対向壁5aと第2対向壁5bとが振動することを防止することができる。
【0040】
以下、上記実施形態の集束音場形成装置1の実施例について、
図3〜
図7を参照して説明する。
【0041】
本実施例では、振動子2aとして20kHz用ボルト締めランジュバン型振動子を用いい、エキスポネンシャルホーン2bとしてジュラルミン製の振幅拡大用エキスポネンシャルホーンを用い、共振棒2cとして長さが77mmで直径が8mmの縦振動共振周波数調整用の伝送棒を用い、伝送棒の先端にジュラルミン製の矩形たわみ振動板(振動板4)をネジで固定した構成を採用している。
【0042】
図3は、矩形たわみ振動板(振動板4)の模式図である。この図に示すように、本実施例では、横幅113.3mmで縦幅が35.8mmで直径が5mmのネジで固定された矩形たわみ振動板(振動板4)を用いた。なお、矩形たわみ振動板(振動板4)の板厚は1.2mmとし、縞モードの節間隔dは、11.9mm 節線の数は10本とした。この矩形たわみ振動板(振動板4)は、周波数20.2kHzで共振となり、縞モードになる。この矩形たわみ振動板(振動板4)は、
図4に示すように、上記実施形態と同様に、両端に第1対向壁5aと第2対向壁5bとを設置することにより固定した。
【0043】
図5は、天井壁5cを設置しない場合の音圧分布を示す結果である。音圧の測定は、駆動電力0.5W、駆動周波数20.2kHzで一定とし、矩形たわみ振動板(振動板4)の長辺から短辺長さの4分の1だけ離間した当該長辺と平行な線状のXZ平面を、プローブ付きマイクロホン(ACO,TYPE−7017)を用いて行った。第1対向壁5aと第2対向壁5bとは、矩形たわみ振動板(振動板4)の端から13.5mmの位置に固定し、壁面(壁面20及び壁面30)の高さを70mmとした。
図5は、音圧分布を、マイクロホン出力電圧の最大値で規格化した値に基づいて示している。この図に示すように、振動板の縞モード振動の腹及び節に沿って放射された音波が矩形たわみ振動板(振動板4)の法線方向(Z軸)方向に延びるように分布していることが分かった。
【0044】
続いて、定在波音場の形成のために、矩形たわみ振動板(振動板4)と平行に平面反射板を設置し、矩形たわみ振動板(振動板4)との距離(Z軸方向の距離)を変えた時の音源の電気インピーダンスの大きさを測定した。
図6は、その結果である。なお、
図6においては、横軸に矩形たわみ振動板(振動板4)から反射板までの距離を、縦軸に矩形たわみ振動板(振動板4)のみの場合の音源の電気インピーダンスで正規化した値を示している。図中の破線は矩形たわみ振動板(振動板4)のみの場合の音源の電気インピーダンスであり、65Ωであった。この図より、およそ12mm間隔で極大値が現れていることが分かる。これは矩形たわみ振動板(振動板4)と反射板間で定在波が形成され、放射抵抗が増加したためと考えられる。
【0045】
図6より、電気インピーダンスの極大である63.7mmの位置に反射板(天井壁5c)を設置した場合に形成される定在波音場の音圧分布を、
図5の説明と同様の方法で測定した。
図7は、その結果である。なお、
図7は、音圧分布を、マイクロホン出力電圧の最大値で規格化した値に基づいて示している。この図に示すように、定在波音場はX軸、Z軸方向にそれぞれ形成されていることが分かる。音圧が高くなっている腹の位置は、X軸、Z軸ともにおよそ12mm間隔となった。
【0046】
このような実施例の結果から、縞モードに垂直な方向(矩形たわみ振動板(振動板4)の表面に沿う方向)と、矩形たわみ振動板(振動板4)とに垂直な方向(法線方向)の2軸方向に正弦状の音圧分布を形成できることが分かった。
【0047】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0048】
例えば、上記実施形態においては、集束音場形成装置1の振動板4と、第1対向壁5a、第2対向壁5bと、天井壁5cとによって配管部3が形成された構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば天井壁5cを省略し、天井壁5cに相当する部分は、プラント等の配管の一部で構成することも可能である。このように、本発明は、配管部3を必須構成とするものではなく、配管の周方向の一部を振動板4と配管形成壁5とで形成する構成も含むものである。
【0049】
また、上記実施形態においては、本発明の集束音場形成装置を集塵装置として用いる構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、霧化装置や脱臭装置に適用することも可能である。