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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-149196(P2017-149196A)
(43)【公開日】2017年8月31日
(54)【発明の名称】車両のスイッチ部材
(51)【国際特許分類】
   B60R 16/02 20060101AFI20170804BHJP
【FI】
   B60R16/02 630Q
   B60R16/02 630L
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-31292(P2016-31292)
(22)【出願日】2016年2月22日
(71)【出願人】
【識別番号】308013436
【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安藤 康幸
(72)【発明者】
【氏名】吉村 繁徳
(57)【要約】
【課題】座席のアレンジの状態や乗員の姿勢がどのようになっていても、操作部の使い勝手が比較的に良い車両のスイッチ部材を提供すること。
【解決手段】車両のスイッチ部材20は、車両に搭載されたディスプレイ6bに映し出された操作画面を操作するための操作部40を有している。このスイッチ部材20は、乗員の肘Eを掛けることが可能な肘掛面14aを有する肘掛部材10に設けられている。また、このスイッチ部材20は、乗員が肘掛面14aの任意の位置に手Hを置くと、そのときの手Hの位置が操作部40(C3、D3、E3)と成るように構成されている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載されたディスプレイに映し出された操作画面を操作するための操作部を有する車両のスイッチ部材であって、
乗員の肘を掛けることが可能な肘掛面を有する肘掛部材に設けられ、
乗員が肘掛面の任意の位置に手を置くと、そのときの手の位置が操作部と成るように構成されている車両のスイッチ部材。
【請求項2】
請求項1に記載の車両のスイッチ部材であって、
操作部は、操作画面の操作の内容に応じて、そのスイッチ形態がタッチスイッチまたはタッチパッドのいずれかに切り替わる車両のスイッチ部材。
【請求項3】
請求項2に記載の車両のスイッチ部材であって、
操作部は、肘掛部材に対して進退可能となっている車両のスイッチ部材。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のスイッチ部材に関し、詳しくは、車両に搭載されたディスプレイに映し出された操作画面を操作するための操作部を有する車両のスイッチ部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の自動運転として完全自動走行システムの研究が進められている。この研究が進められると、自動車の運転に運転者が全く関与しない状態(完全自動走行状態)が想定されることとなる。この完全自動走行状態になると、運転席の乗員(運転者)は前を向いてハンドルを握っておく必要がなくなるため、この運転席の乗員を含めた全乗員の座席の位置や向きを自由に設定(自由にアレンジ)できる。そのため、自動車内での全乗員の姿勢や行動の自由度を高めることができる。したがって、例えば、図13に示すように、自動車101の窓ガラスをディスプレイ106a、106b、106cにしておけば、自動車101が走行中であっても、全乗員m1、m2、m3、m4はこのディスプレイ106a、106b、106cに表示した各種のコンテンツを見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【特許文献1】特開2004−338640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術では、例えば、ディスプレイ106a、106b、106cに映し出された操作画面を操作するためのスイッチ部材120の操作部を運転席102の乗員m1が操作し易い位置に設けていても、運転席102が自由にアレンジ可能となっているため、運転席102のアレンジの状態や乗員m1の姿勢次第で、この操作部の使い勝手が悪いものとなっていた。
【0005】
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、座席のアレンジの状態や乗員の姿勢がどのようになっていても、操作部の使い勝手が比較的に良い車両のスイッチ部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、車両に搭載されたディスプレイに映し出された操作画面を操作するための操作部を有する車両のスイッチ部材である。このスイッチ部材は、乗員の肘を掛けることが可能な肘掛面を有する肘掛部材に設けられている。また、このスイッチ部材は、乗員が肘掛面の任意の位置に手を置くと、そのときの手の位置が操作部と成るように構成されている。
【0007】
請求項1の発明によれば、操作部は、予め、決められているものでなく、乗員が肘掛面に手を置いたときの手の位置で決められるものである。したがって、例えば、座席のアレンジの状態や乗員の姿勢がどのようになっていても、操作部の使い勝手を比較的に良いものにできる。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両のスイッチ部材であって、操作部は、操作画面の操作の内容に応じて、そのスイッチ形態がタッチスイッチまたはタッチパッドのいずれかに切り替わるように構成されている。
【0009】
請求項2の発明によれば、操作画面の操作の内容が選択操作やポインタ操作にも対応できる。したがって、操作画面の操作の利便性を高めることができる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両のスイッチ部材であって、操作部は、肘掛部材に対して進退可能に構成されている。
【0011】
請求項3の発明によれば、乗員に対して明確に操作部を認識させることができる。したがって、操作部の利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施例1に係る自動車の車室の斜視図である。
図2図1のコンソールボックスの拡大図である。
図3図2の平面図である。
図4図2のコンソールボックスのリッドの内部の構造を示す縦断面の模式図である。
図5図1のコンソールボックスの電気的構成を示すブロック図である。
図6図4の操作スイッチの動作の一例を示す図である。
図7図4の操作スイッチの動作の他例を示す図である。
図8図1の主要部の拡大図であり、スイッチ部材の操作の一例を示す図である。
図9】実施例2に係るスイッチ部材の操作の一例を示す図である。
図10】実施例1における操作スイッチの昇降機構の別の形態を示す模式図である。
図11図10の操作スイッチの動作の一例を示す図である。
図12図10の操作スイッチの動作の他例を示す図である。
図13】従来技術に係る自動車の車室の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、図1〜8を参照して、本発明の実施例1を説明する。この実施例1は、第2のディスプレイ6bに映し出された操作画面の操作の内容が選択操作の形態である。そのため、この実施例1では、操作部のスイッチ形態は、タッチスイッチ(指でタッチしてON−OFFする機能)となっている。はじめに、図1を参照して、実施例1に係る自動車1の構成を説明する。
【0014】
この自動車1は、従来技術で説明した自動車101と同様に、完全自動走行状態が可能なものとなっている。この自動車1の車室1aには、運転席2と第1の後部座席3と第2の後部座席4と第3の後部座席5とが設けられている。この運転席2は、シートクッション2aと、このシートクッション2aに対してリクライニング可能なシートバック2bとから構成されている。
【0015】
これにより、シートクッション2aに対するシートバック2bの傾きを調節できる(リクライニング機能)。また、このシートクッション2aは、自動車1の床フロアFに対して旋回可能に組み付けられている。これにより、図1に示されるように、運転席2を後ろに向けることができる(旋回機能)。これらリクライニング機能や旋回機能により、運転席2を自由にアレンジできる。なお、これらリクライニング機能や旋回機能は、運転席2だけでなく、第1の後部座席3と第2の後部座席4と第3の後部座席5にも備えられている。
【0016】
また、この自動車1には、窓ガラスに替えてディスプレイ群6が設けられている。このディスプレイ群6は、自動車1の左右にそれぞれ設けられた3個のディスプレイ6a、6b、6cから構成されている。すなわち、このディスプレイ群6は、第1のディスプレイ6aと、第2のディスプレイ6bと、第3のディスプレイ6cとが左右に対を成すように構成されている。
【0017】
これら各ディスプレイ6a、6b、6cには、各種のコンテンツが表示可能となっている。そのため、自動車1が走行中であっても、各座席2、3、4、5の乗員M1、M2、M3、M4は、この各ディスプレイ6a、6b、6cに映し出された各種のコンテンツを見ることができる。
【0018】
また、この自動車1の車室1aにおける運転席2の左側には、内部に物品を収納可能なコンソールボックス10が設けられている。このコンソールボックス10は、内部に物品を収納可能な収納部(図示しない)を有するコンソールボックス本体12と、このコンソールボックス本体12の収納部を開閉可能なリッド(蓋部材)14とから構成されている。
【0019】
ここで、このリッド14について詳述すると、このリッド14の表面は、運転席2の乗員M1の肘Eを掛けることが可能な肘掛面14aと成っている(図2〜3参照)。この肘掛面14aには、ディスプレイ6bに映し出された操作画面を操作するための操作部を有するスイッチ部材20が設けられている。この操作部は、複数の操作スイッチ40の一部の操作スイッチ40から構成されている。
【0020】
この複数とは、図2〜3からも明らかなように、例えば、二次元状に配列された、9行×5列の計45個のことである。なお、説明の便宜上、これら各操作スイッチ40を区別するために、A1、A2、A3、A4、A5、B1、B2、B3、B4、B5、・・・、I1、I2、I3、I4、I5と付すこととする。この操作スイッチ40は、合成樹脂から成る略四角柱状の操作スイッチ本体42と、この操作スイッチ本体42の上面に設けられたタッチセンサ44とから構成されている(図4参照)。
【0021】
このタッチセンサ44は、操作画面の操作の内容に応じて、そのスイッチ形態がタッチスイッチ(指でタッチしてON−OFFする機能)またはタッチパッド機能(指でなぞって操作画面のポインタPを操作する機能)のいずれかに切り替わることができるように構成されている。そして、この操作スイッチ40は、モータ46と、このモータ46の駆動軸46aに結合されたリンク48を介して肘掛面14aに対して進退可能(昇降可能)に組み付けられている。リッド14は、このように構成されている。これらコンソールボックス本体12と、リッド14とからコンソールボックス10は、構成されている。
【0022】
このように構成されているコンソールボックス10は、制御装置50を備えている(図5参照)。そして、各タッチセンサ44は、制御装置50に対してそれぞれ電気的に接続されている。これにより、例えば、タッチセンサ44に運転席2の乗員M1の手Hを近づけると、近づけた手Hに該当する(対応する)タッチセンサ44のみが制御装置50に信号(近接信号)を送ることとなる。
【0023】
そのため、制御装置50は、該当するタッチセンサ44からの信号(近接信号)に基づいて運転席2の乗員M1の手Hの形状を認識できる。したがって、制御装置50は、認識した手Hの形状から中指H1に対応するタッチセンサ(例えば、一番先端側のタッチセンサ)44を判別できる。また、例えば、タッチセンサ44に運転席2の乗員M1の手Hの中指H1をタッチさせると、中指H1をタッチさせたタッチセンサ44のみが制御装置50に信号(タッチ信号)を送ることとなる。
【0024】
そのため、制御装置50は、該当するタッチセンサ44からの信号(タッチ信号)に基づいて運転席2の乗員M1が複数の操作スイッチ40のうちのどの操作スイッチ40を操作したかを判別できる。また、各モータ46は、制御装置50に対してそれぞれ電気的に接続されている。これにより、例えば、図6に示すように、モータ46を一方側に駆動させると(例えば、正転させると)、操作スイッチ40を肘掛面14aに対して進出(上昇)させることができる。
【0025】
なお、この図6では、3個の操作スイッチ40(B3の操作スイッチ40、C3の操作スイッチ40、D3の操作スイッチ40)を進出させた例である。もちろん、このように連続することなく、1つ飛ばしの3個の操作スイッチ40(B3の操作スイッチ40、D3の操作スイッチ40、F3の操作スイッチ40)を進出させても構わない。このことは、後述するように、操作スイッチ40を退行させる場合も同様である。
【0026】
これとは逆に、例えば、図7に示すように、モータ46を他方側に駆動させると(例えば、逆転させると)、操作スイッチ40を肘掛面14aに対して退行(下降)させることができる。また、各ディスプレイ6a、6b、6cは、制御装置50に対してそれぞれ電気的に接続されている。これにより、タッチセンサ44からの信号(タッチ信号)を上述した各ディスプレイ6a、6b、6cに対して個別に送ることができる。
【0027】
続いて、図8を参照して、上述したコンソールボックス10の作用を説明する。この説明として、例えば、ディスプレイ群6に映し出すコンテンツを選択する操作画面が第2のディスプレイ6bに映し出されており、この映し出された操作画面においてコンテンツを選択する例を説明することとする。
【0028】
この例では、図8に示すように、選択可能なコンテンツが3種類ある。この第2のディスプレイ6bに映し出された操作画面において、1を選択すると、○○○というコンテンツがディスプレイ群6に映し出され、2を選択すると、△△△というコンテンツがディスプレイ群6に映し出され、3を選択すると、□□□というコンテンツがディスプレイ群6に映し出されることとなっている。なお、図8からも明らかなように、これら、選択肢の1、2、3は縦並びとなっている。
【0029】
このように選択可能な状態になっているとき、運転席2の乗員M1が肘掛面14aの任意の位置に手Hを置くと、制御装置50は、そのときの手Hの中指H1に対応するタッチセンサ(例えば、一番先端側のタッチセンサ)44を判別する。そして、制御装置50は、中指H1に対応するタッチセンサ44の操作スイッチ40(この例では、D3の操作スイッチ40)を含む前後(先端側と基端側)の操作スイッチ40(この例では、C3の操作スイッチ40、E3の操作スイッチ40)の計3個の操作スイッチ40を肘掛面14aに対して進出させる。
【0030】
このとき、制御装置50は、進出させた3個の操作スイッチ40をその先端側から順(C3の操作スイッチ40、D3の操作スイッチ40、E3の操作スイッチ40の順)に操作画面における選択の1、2、3に対応付けて認識している。そのため、例えば、運転席2の乗員M1の中指H1がC3の操作スイッチ40のタッチセンサ44をタッチすると、操作画面における1が選択されたことになるため、○○○というコンテンツがディスプレイ群6に映し出されることとなる。
【0031】
これと同様に、例えば、運転席2の乗員M1の中指H1がD3の操作スイッチ40のタッチセンサ44をタッチすると、操作画面における2が選択されたことになるため、△△△というコンテンツがディスプレイ群6に映し出されることとなる。また、これと同様に、例えば、運転席2の乗員M1の中指H1がE3の操作スイッチ40のタッチセンサ44をタッチすると、操作画面における3が選択されたことになるため、□□□というコンテンツがディスプレイ群6に映し出されることとなる。
【0032】
これらC3の操作スイッチ40、D3の操作スイッチ40、E3の操作スイッチ40が、特許請求の範囲に記載の「操作部」に相当する。なお、例えば、運転席2の乗員M1が肘掛面14aの任意の位置に手Hを置いたとき、制御装置50が判別した乗員M1の手Hの中指H1に対応するタッチセンサ44がF3の操作スイッチ40であったとする。その場合、制御装置50は、中指H1に対応するタッチセンサ44の操作スイッチ40(F3の操作スイッチ40)を含む前後(先端側と基端側)の操作スイッチ40(E3の操作スイッチ40、G3の操作スイッチ40)の計3個の操作スイッチ40を肘掛面14aに対して進出させる。
【0033】
このことからも明らかなように、操作部を成す操作スイッチ40は、予め、決められているものでなく、乗員M1が肘掛面14aに手Hを置いたときの手Hの位置で決められるものである。したがって、運転席2のアレンジの状態や乗員M1の姿勢がどのようになっていても、操作部の使い勝手を比較的に良いものにできる。なお、上述したように肘掛面14aに対して3個の操作スイッチ40を進出させると、乗員M1に対して明確に操作部を認識させることができる。したがって、操作部の利便性を高めることができる。
【0034】
(実施例2)
次に、図9を参照して、本発明の実施例2を説明する。この実施例2は、第2のディスプレイ6bに映し出された操作画面の操作の内容がポインタ操作の形態である。そのため、この実施例2では、操作部のスイッチ形態は、タッチパッド(指でなぞって操作画面のポインタPを操作する機能)となっている。なお、以下の説明にあたって、実施例1で説明した部材と同一または均等な部材には、図面において、同一符号を付すことで重複する説明は省略することとする。このことは、後述する変形例においても同様である。
【0035】
制御装置50は、操作画面の操作の内容がポインタ操作の形態であると判断すると、操作部のスイッチ形態をタッチパッド機能に切り替える。この切り替え対象となる操作スイッチ40として、運転席2の乗員M1が肘掛面14aの任意の位置に手Hを置いたときの中指H1に対応するタッチセンサ44の操作スイッチ40(この例では、D3の操作スイッチ40)を含む周りの操作スイッチ40(この例では、C2の操作スイッチ40、C3の操作スイッチ40、C4の操作スイッチ40、D2の操作スイッチ40、D4の操作スイッチ40、E2の操作スイッチ40、E3の操作スイッチ40、E4の操作スイッチ40)の計9個の操作スイッチ40が該当する。そして、制御装置50は、この該当した9個の操作スイッチ40を肘掛面14aに対して退行させる(図9参照)。
【0036】
この退行した9個の操作スイッチ40のタッチセンサ44のみがタッチパッドとなっている。そのため、小さなタッチ領域でも(指でなぞることができる領域が小さくても)操作画面を操作するポインタPを大きく動かすことができる。
【0037】
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
【0038】
実施例1では、運転席2の乗員M1が肘掛面14aの任意の位置に手Hを置いたとき、そのときの手Hの中指H1に対応するタッチセンサ(例えば、一番先端側のタッチセンサ)44がD3の操作スイッチ40のタッチセンサ44である形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、手Hを置いたときの手Hの中指H1に対応するタッチセンサ44は、どのタッチセンサ44であっても構わない。また、選択数も3に限定されるものでなく、2、4、5等、2以上であれば、いくつであっても構わない。このことは、実施例2においても同様である。
【0039】
また、実施例1では、選択肢の1、2、3は縦並びとなっている形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、選択肢の1、2、3は横並びとなっている形態でも構わない。その場合、制御装置50は、中指H1に対応するタッチセンサ44の操作スイッチ40(例えば、D3の操作スイッチ40)を含む左右(左側と右側)の操作スイッチ40(例えば、D2の操作スイッチ40、D4の操作スイッチ40)の計3個の操作スイッチ40を進出させる形態となる。もちろん、操作スイッチ40は連続して進出することなく、上述したように1つ飛ばし等であっても構わない。
【0040】
また、実施例1では、制御装置50は、操作スイッチ40を進出させる形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、制御装置50は、操作スイッチ40を退行させる形態でも構わない。また、実施例1では、肘掛部材がコンソールボックス10である形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、肘掛部材がアームレストであっても構わない。
【0041】
また、実施例1では、操作スイッチ40が45個配列されている形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、操作スイッチ40の配列はいくつであっても構わない。また、実施例1では、車両が自動車1である形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、トラック、バス等であっても構わない。なお、これら全てのことは、実施例2においても同様である。
【0042】
また、実施例1〜2では、操作スイッチ40を肘掛面14aに対して進退させる機構ととして、モータ46とリンク48とを使用する形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、この進退させる機構として、公知の高分子アクチュエータ146を使用する形態でも構わない(図10参照)。この場合でも、図11〜12に示されるように、高分子アクチュエータ146に電圧を印加させて操作スイッチ40を肘掛面14aに対して進出(上昇)または退行(下降)させることができる。
【0043】
また、実施例1〜2では、操作スイッチ本体42が略四角柱状である形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、ハニカム形や円形の柱状であっても構わない。
【符号の説明】
【0044】
1 自動車(車両)
6 ディスプレイ群
6b 第2のディスプレイ
10 コンソールボックス(肘掛部材)
14a 肘掛面
20 スイッチ部材
E 肘
H 手
M1 乗員

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13