【解決手段】複数の利用者により共用される車両の予約を行う車両予約システムにおいて、第1検知手段により接触または非接触で検知対象が検知されると、車両を利用する利用者への認証を行う認証手段と、認証手段による認証がなされると、車両の予約状況を確認し、所定の時点から連続して車両を利用可能な時間を算出する算出手段と、所定の時間だけ車両を利用することが可能か否かを表示する表示手段における表示を、算出手段により算出した車両を利用可能な時間に基づいて制御する制御手段と、表示手段に対応して配設された第2検知手段により接触または非接触で検知対象が検知されると、所定の時点から、所定の時間だけ車両の予約を行う予約手段とを有する。
【背景技術】
【0002】
複数の利用者が車両を共用する利用形態の一例として、一台の自動車を複数の会員が共同で利用する、所謂、カーシェアリングが知られている。
【0003】
ここで、カーシェアリングとは、利用者は自ら自動車を所有せず、カーシェアリング事業者(以下、単に「事業者」と適宜に称する。)の会員となり、必要に応じてその事業者から提供された自動車を借りるというものである。
【0004】
また、カーシェアリングは、ある地域に限定したコミュニティーの中で会員同士で自動車を共有し、インターネットなどを通じて車両の利用状態の確認や利用予約を行うようにしているため、貸し出し手続に時間を必要とせず、貸し出し・返却場所は、居住しているマンションの駐車場であったり、あるいは、通勤駅の近くであったりと、会員が利用するにあたって便利な場所に設定されていることが多い。
【0005】
こうしたカーシェアリングにより、利用者は、自動車を所有する場合に比べて、自動車取得費用、維持経費ならびに駐車料金といった費用を削減することができるようになる。
【0006】
さらに、カーシェアリングが広く普及されることにより、自動車の総台数の低減が見込まれ、都市の交通渋滞の緩和やエネルギー消費量の低減により、二酸化炭素による地球温暖化を抑止する効果が期待されている。
【0007】
なお、以下の説明においては、「自動車」を「車両」と称することとする。
【0008】
ところで、上記したようなカーシェアリングを可能とするシステム(以下、「カーシェアリングを可能とするシステム」を、「カーシェアリングシステム」と称する。)では、事業者が事業目的で車載器を搭載した車両を準備し、事業者は当該車両を会員登録済みの複数の利用者に提供するものであった。
【0009】
なお、車載器とは、カーシェリングシステムにより車両を管理するための装置である。
【0010】
そして、利用者は当該車両を共用し、当該車両の利用に伴って生じた料金を事業者に対して支払うものであった。
【0011】
即ち、こうしたカーシェアリングシステムにおいては、事業者がカーシェアリングシステムの管理を行うとともに、当該カーシェアリングシステムによる管理を行うための車載器を搭載した車両の維持、管理を行う。
【0012】
また、事業者は、車両を共用する利用者を募集し、募集に応じた複数の利用者と事業者との間で車両の利用に関する契約を交わし、車載器が搭載された車両を当該複数の利用者に提供する。
【0013】
そして、利用者はそれぞれ、事業者から提供された車両(つまり、車載器が搭載された車両である。)の利用予約を行って当該車両を共用することとなる。
【0014】
なお、こうした予約および予約を行うための予約サイトの管理についても、事業者が行うこととなる。
【0015】
そして、利用者は、車両の利用により生じた料金を事業者に支払うものである。
【0016】
上記したようなカーシェアリングシステムにおいては、例えば、
図1のブロック構成図に示すようなシステムを構築し、このシステムにより車両の予約や運行の管理が行われている。
【0017】
即ち、従来の技術によるカーシェアリングシステム100は、カーシェアリングシステム100の事業者のパーソナルコンピューター102や事業者の会員となった利用者のパーソナルコンピューター104や当該利用者の携帯端末106とネットワークを介して接続されるサーバー108と、車両110に設けられて携帯電話網でサーバー108と接続される車載器112と、車両110の所定の位置に取り付けられるとともに車載器112に接続されるカードリーダー114と、車両110のダッシュボード内などに設けられるとともに車載器112に接続されるキーボックス116とを有して構成されている。
【0018】
以上の構成において、カーシェアリングシステム100を利用して車両110の予約や利用を行うには、まず、利用者が事業者に対して会員登録を行う。このとき、事業者は、各利用者に対して利用者固有の登録コードを作成するとともに、当該登録コードを認証用コードとして記憶したICカードを発行し、各利用者に提供する。
【0019】
そして、利用者が予約を行う場合には、利用者がパーソナルコンピューター104あるいは携帯端末106を利用してサーバー108に管理された予約サイトにアクセスし、車両110の予約状況を確認し、利用者の要望にあった車両110の予約を行う。
【0020】
その後、予約した利用開始時間になると、携帯電話網を利用して予約情報がサーバー108から車載器112に送られて、カードリーダー114が起動される。
【0021】
一方、利用者は、予約した利用開始時間に車両110が駐車された駐車場まで行き、カードリーダー114に会員登録時に取得したICカードを読み取らせて認証を受ける。これにより、車両110では、ドアのロックが解除されるとともに、キーボックス116からキーが取り出せる状態となり、利用者による利用が可能な状態となる。
【0022】
そして、利用者は、予約した利用終了時間まで車両110を利用することが可能であるが、利用者は、予約した利用終了時間までに車両110の返却を完了しなければならない。
【0023】
即ち、利用者は、予約した利用終了時間までに、車両110を決められた駐車場に駐車させて、キーをキーボックス116に返却するとともに全てのドアを閉め、カードリーダー114にICカードを読み取らせて認証を受けて、車両110の返却を完了しなければならない。
【0024】
こうして、車両110の返却が完了することにより、利用者による車両110の利用が終了することとなる。
【0025】
その後、車載器112において走行距離、利用時間ならびに車両110の状態などが確認され、確認された利用時間に応じた時間料金に、走行距離に応じた距離料金を加算して、車両110の利用により生じる料金を算出し、算出した料金を利用者のパーソナルコンピューター104もしくは携帯端末106に通知する。
【0026】
なお、事業者は、こうした利用者による利用状況をパーソナルコンピューター102で確認することができ、さらに、パーソナルコンピューター102において、システム上のトラブルについても確認することができる。
【0027】
ここで、こうした従来の技術によるカーシェアリングシステム100においては、車両110を事前に予約しなければならず、例えば、車両110が駐車する駐車場にいる利用者が、当該車両110を今すぐ利用したい場合であっても、携帯端末106などを介して、利用する車両110の予約の手続を予約サイトにおいて行わなければならなかった。
【0028】
即ち、車両110が駐車された駐車場にいる利用者が、車両110を直ちに利用したい場合には、携帯端末106から予約サイトにアクセスし、事業者から取得したIDやパスワードを入力して予約サイトにログインした後、予約サイトに表示された表示内容を利用者が検討して、車両110の予約を行うものであった。
【0029】
なお、以下の説明においては、「携帯端末106などを介して、利用する車両110を予約すること」を、「事前予約」と称することとする。
【0030】
しかしながら、こうした事前予約は、例えば、IDやパスワードを入力したり、予約サイトに表示された表示内容を利用者が検討しなければならず、直ちに車両110を利用したい利用者にとっては、極めて煩わしい作業となっていた。
【0031】
このため、容易に、車両110を直ちに利用可能な予約(以下、「利用する車両110を直ちに利用可能な予約」を、「即時利用予約」と称する。)を行うことができ、利用者が直ちに車両110を利用することができるようにした車両予約システムの提案が望まれていた。
【0032】
なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、本願明細書に記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による車両予約システム、車両予約方法、プログラムおよびコンピューター読み取り可能な記録媒体の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0060】
なお、以下の説明においては、
図1を参照しながら説明した従来の技術によるカーシェアリングシステムと同一または相当する構成については、上記において用いた符号と同一の符号を用いて示すことにより、その詳細な構成ならびに作用の説明は適宜に省略することとする。
【0061】
ここで、
図2には、本発明による車両予約システムを備えたカーシェアリングシステムの概要を示すブロック構成説明図が示されている。
【0062】
この
図2に示す本発明による車両予約システムを備えたカーシェアリングシステム10は、カーシェアリングシステム10の事業者のパーソナルコンピューター102と接続されるとともに事業者の会員となった利用者のパーソナルコンピューター104や当該利用者の携帯端末106とネットワークなどを介して接続されるサーバー108と、車両110に設けられるとともにサーバー108と携帯電話網を利用して接続される車載器12と、車載器12と接続され、利用者により翳されたICカードに記憶された情報を読み込むカードリーダー114と、車両110内に配設されるとともに車載器12と接続され、車両110のキーが収納されたキーボックス116と、車載器12と接続され、人の指を検知する近接センサ14が設けられた即時利用予約装置16とを有して構成されている。
【0063】
より詳細には、車載器12は、車両110に備えられた装置や機能に対する監視や当該監視に基づく制御を行うものである。
【0064】
そして、車載器12は、GPS衛星18と通信するGPSモジュール12aと、携帯電話網と接続する通信モジュール12bと、GPSモジュール12a、通信モジュール12b、監視装置12e(後述する。)およびカードリーダー114からの各種情報を処理するとともに、カードリーダー114、キーボックス116、即時利用予約装置16ならびに車載器12の全体の動きを制御するメインコントローラー12cと、メインコントローラー12cからの情報により車両110に設けられたエンジンスタータ110aおよびドアロックアンロックシステム110bを操作する操作部12dと、車両110に設けられたドアスイッチ110c、イグニッション110d、バッテリー電圧検出器110e、燃料残量検出器110f、車速検出器110gおよび即時利用予約装置16の近接センサ14を監視する監視部12eと、メインコントローラー12cからの情報によりキーボックス116に設けられたスピーカー(図示せず。)から音声ガイダンスなどを出力する音声モジュール12fとを有して構成されている。
【0065】
GPSモジュール12aは、アンテナ12aaを備えており、このアンテナ12aaを介してGPS衛星18からのGPS信号を取得し、取得したGPS信号をメインコントローラー12cに出力する。これにより、メインコントローラー12cにおいて、取得したGPS信号に基づいて車両110の位置情報を取得することとなる。
【0066】
また、通信モジュール12bは、アンテナ12baを備えており、このアンテナ12baを介してメインコントローラー12cにおける各種情報を携帯電話網を利用してサーバー108に出力するとともに、サーバー108から携帯電話網を利用して出力された各種情報をメインコントローラー12cに入力する。
【0067】
メインコントローラー12cは、GPS衛星、サーバー108、カードリーダー114、監視部12eからの各種情報が入力され、入力した情報を記憶するとともに、サーバー108に対して各種情報を出力する。
【0068】
また、メインコントローラー12cは、操作部12d、監視部12e、音声モジュール12f、カードリーダー114、キーボックス116および即時利用予約装置16といった構成要素に対してそれらを制御する出力を行う。
【0069】
操作部12dは、監視部12eにおけるイグニッション110dの監視結果などに基づいて、認証処理なしにドアを開けてエンジンを掛けようとしてキーが使用されたと判断された場合に、メインコントローラー12cの制御によりエンジンスタータ110aを駆動しないように制御することで、エンジンが起動しないようにする。
【0070】
また、操作部12dは、メインコントローラー12cから認証処理による認証が完了したとの情報が入力されると、ドアロックアンロックシステム110bを制御して、車両110のドアのロックならびロックの解除を行う。
【0071】
監視部12eは、ドアスイッチ110cから開閉信号を取得することにより、ドアの開閉状態の監視を行い、イグニッション110dからIG信号を取得することにより、エンジンが起動して車両110が動作状態であるか否かの監視を行う。
【0072】
また、監視部12eは、燃料残量検出器110fから燃料の残量信号を取得することにより、車両110の燃料の残量の監視を行い、車速検出器110gから車速信号を取得することにより、車両110の走行距離の監視を行う。
【0073】
さらに、監視部12eは、キーボックス116から所定の情報を検出することにより、キーの有無などの監視を行い、近接センサ14から所定の信号を検出することにより、近接センサ14が選択されたか否かを監視する。
【0074】
なお、キーボックス116から取得する所定の情報とは、例えば、キーボックス116内の重さにより判断した情報であってもよいし、キーボックス116内に設けられたキー収納部分にキーが収納されたか否かの情報であってもよい。
【0075】
また、近接センサ14から取得する所定の信号とは、近接センサ14の種類に応じるものであり、近接センサ14として、静電容量方式のものを採用すると、静電容量の変化を表す信号となる。
【0076】
そして、監視部12eは、各構成部材における監視結果をメインコントローラー12cに出力する。
【0077】
また、音声モジュール12fは、キーボックス116に設けられたスピーカー(図示せず。)に接続され、メインコントローラー12cの制御により、当該スピーカーから音声ガイダンスを流すこととなる。
【0078】
カードリーダー114は、メインコントローラー12cによりその起動が制御され、車両110内に配置される。
【0079】
また、カードリーダー114は、車両110の外から利用者がICカードを翳すことにより、当該ICカードに記憶された認証用コードを読み取ることが可能な位置に配置される。
【0080】
そして、カードリーダー114は、読み取り部(図示せず。)にICカードが翳されると、ICカードから認証用コードを読み取り、読み取った認証用コードをメインコントローラー12cに出力する。
【0081】
さらに、カードリーダー114には、LEDランプ(図示せず。)が設けられており、メインコントローラー12cの制御により、このLEDランプの点灯パターンを変更して利用者に対してカードリーダー114にICカードを翳すなどの作業を促す。
【0082】
キーボックス116は、認証処理が完了した後に、メインコントローラー12cによって、キーの取り出しを可能または不可能な状態に制御される。
【0083】
そして、キーボックス116では、メインコントローラー12cによる制御により、適宜に、音声モジュール12fを介してスピーカー(図示せず。)から音声ガイダンスが流される。
【0084】
即時利用予約装置16は、車両110内に配設され、人の指などの検知対象が近づけられると、検出対象を検知する近接センサ14を備えている。
【0085】
そして、即時利用予約装置16は、車両110内において、車両110の外から利用者が視認することが可能な位置であって、かつ、車両110の外から利用者が近接センサ14に指を近づけると、近接センサ14が選択されたことを検知することが可能な位置に配置される。
【0086】
なお、車両110の外から利用者が視認することが可能な位置とは、車両110の外から、車両110の窓などを介して、近接センサ14、LEDランプ20−1、20−2、20−3(後述する。)およびLEDランプ20−1、20−2、20−3の近傍に記載された文字(後述する。)が利用者に視認することができることを意味する。
【0087】
この近接センサ14は、即時利用予約装置16を起動するための近接センサ14−1と、車両110を30分間利用することを選択する近接センサ14−2と、車両110を3時間利用することを選択する近接センサ14−3と、車両110を12時間利用することを選択する近接センサ14−4とにより構成されている(
図3を参照する。)。
【0088】
また、近接センサ14−2の近傍(
図3では右方側)には、メインコントローラー12cの制御により緑色および赤色で点灯することが可能なLEDランプ20−1が配設されるとともに、LEDランプ20−1の近傍(
図3では右方側)には、「30分間」の文字が記載されている。なお、近接センサ14−2とLEDランプ20−1とは、メインコントローラー12cにおいて対応付けられている。
【0089】
さらに、近接センサ14−3の近傍(
図3では右方側)には、メインコントローラー12cの制御により緑色および赤色で点灯することが可能なLEDランプ20−2が配設されるとともに、LEDランプ20−2の近傍(
図3では右方側)には、「3時間」の文字が記載されている。なお、近接センサ14−3とLEDランプ20−2とは、メインコントローラー12cにおいて対応付けられている。
【0090】
さらにまた、近接センサ14−4の近傍(
図3では右方側)には、メインコントローラー12cの制御により緑色および赤色で点灯することが可能なLEDランプ20−3が配設されるとともに、LEDランプ20−3の近傍(
図3では右方側)には、「12時間」の文字が記載されている。なお、近接センサ14−4とLEDランプ20−3とは、メインコントローラー12cにおいて対応付けられている。
【0091】
このLEDランプ20−1は、緑色で点灯することにより、近接センサ14−2が選択可能であることを示し、赤色で点灯することにより、近接センサ14−2が選択不可能であることを示す。
【0092】
そして、即時利用予約装置16においては、LEDランプ20−1が緑色で点灯する場合には、車両110を今から30分間利用することができることを示し、LEDランプ20−1が赤色で点灯する場合には、車両110を30分間すら利用できないことを示すものである。
【0093】
また、LEDランプ20−2は、緑色で点灯することにより、近接センサ14−3が選択可能であることを示し、赤色で点灯することにより、近接センサ14−3が選択不可能であることを示す。
【0094】
そして、即時利用予約装置16においては、LEDランプ20−2が緑色で点灯する場合には、車両110を今から3時間利用することが可能であることを示し、LEDランプ20−2が赤色で点灯する場合には、車両110を3時間使用することができないことを示すものである。
【0095】
さらに、LEDランプ20−3は、緑色で点灯することにより、近接センサ14−4が選択可能であることを示し、赤色で点灯することにより、近接センサ14−4が選択不可能であることを示す。
【0096】
そして、即時利用予約装置16においては、LEDランプ20−3が緑色で点灯する場合には、車両110を今から12時間利用することができることを示し、LEDランプ20−3が赤色で点灯する場合には、車両110を12時間使用することができないことを示すものである。
【0097】
従って、即時利用予約装置16において、LEDランプ20−1、20−2、20−3の全てが赤色で点灯している場合には、利用者は、近接センサ14−2、14−3、14−4を選択することができず、車両110を今から利用することができないことを認識することができる。
【0098】
また、即時利用予約装置16において、LEDランプ20−1のみが緑色で点灯し、LEDランプ20−2、20−3が赤色で点灯している場合には、利用者は、近接センサ14−2のみ選択可能であり、車両110が今から30分間だけ利用可能であることを認識することができる。
【0099】
さらに、即時利用予約装置16において、LEDランプ20−1、20−2が緑色で点灯し、LEDランプ20−3のみが赤色で点灯している場合には、利用者は、近接センサ14−2、14−3を選択可能であり、車両110が今から最大3時間利用することができ、車両110の利用時間を30分間または3時間から選択することができることを認識することができる。
【0100】
さらにまた、即時利用予約装置16において、LEDランプ20−1、20−2、20−3の全てが緑色で点灯している場合には、利用者は、近接センサ14−2、14−3、14−4を選択することが可能であり、車両110を今から最大12時間利用することができ、車両110の利用時間を30分間、3時間あるいは12時間から選択することができることを認識することができる。
【0101】
また、近接センサ14−1が選択されると、近接センサ14−1が選択されたことが監視部12eによって監視され、この監視結果に基づいて、メインコントローラー12cにおいては、車両110において即時利用予約がなされるとの情報を携帯電話網を介してサーバー108に出力するとともに、即時利用予約装置16を起動する。
【0102】
そして、サーバー108は、車両110の予約状況を確認し、確認した予約状況から、車両110の利用可能な時間を算出する。
【0103】
即ち、サーバー108では、車両110の予約状況を確認し、車両110が今から30分間利用することができるか、車両110が今から3時間利用することができるか、車両110が今から12時間利用することができるのかを判断し、判断した判断結果をサーバー108から携帯電話網を利用してメインコントローラー12cに出力する。
【0104】
メインコントローラー12cでは、サーバー108から出力された判断結果に基づいて、LEDランプ20−1、20−2、20−3を所定の色で点灯するよう制御して、利用者に対して車両110の即時利用が可能な時間を表示する。
【0105】
なお、メインコントローラー12cでは、選択不可能な近接センサが選択されたときには、当該近接センサに対応するLEDランプが赤色で点滅して、選択できない旨を利用者に示す。
【0106】
次に、
図4乃至
図12を参照しながら、カーシェアリングシステム10における車両の利用手順について説明する。
【0107】
まず、カーシェアリングシステム10を利用するに際して、利用者が事業者に対して会員登録を申請すると、事業者は、利用者固有の登録コードを作成し、当該登録コードを利用者に配布するとともに、サーバー108内に設けられた記憶手段(図示せず。)に記憶する。
【0108】
さらに、上記した登録コードと同じ認証用コードが記憶されたICカードと、利用者がサーバー108に管理された予約サイトにアクセスする際に必要となるIDおよびパスワードとが利用者に対して配布される。
【0109】
そして、事業者への会員登録を完了した利用者は、事業者が管理する車両110を利用しようとする場合には、まず、利用する車両110を予約する(ステップS402)。
【0110】
なお、本発明による車両予約システムを備えたカーシェアリングシステム10においては、車両110を携帯端末106やパーソナルコンピューター104により予約する事前予約処理と、車両110を即時利用予約装置16により予約する即時利用予約処理とを行うことができる。
【0111】
即ち、事前予約処理は、パーソナルコンピューター104や携帯端末106を介して、利用する車両110の予約を行うものである。
【0112】
なお、こうした事前予約処理は、従来より公知の技術を用いることができるものであるので、その詳細な説明は省略するが、例えば、パーソナルコンピューター104または携帯端末106を利用してサーバー108に管理された予約サイトにアクセスして会員登録時に取得したIDおよびパスワードを入力して予約サイトにログインし、ログインした予約サイトにおいて車両110の状態や車両110の予約状況といった情報を閲覧し、利用者の要望にあった車両110の予約を行うものである。
【0113】
また、即時利用予約処理は、車両110に設けられた即時利用予約装置16を利用して、車両110の予約を行うものである。
【0114】
以下、即時利用予約処理について、
図5を参照しながら、詳細に説明する。
図5には、即時利用予約処理の詳細な処理内容を示すフローチャートが示されている。
【0115】
この即時利用予約処理は、即時利用予約装置16において、利用者により近接センサ14−1が選択される(つまり、利用者が近接センサ14−1に指を近づけることである。)と、開始されることとなる。
【0116】
そして、即時利用予約処理が開始されると、まず、ICカードによる認証処理が行われる(ステップS502)。
【0117】
ここで、
図12のフローチャートには、このステップS502の処理におけるICカードによる認証処理の詳細な処理内容が示されており、このICカードによる認証処理においては、まず、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114を起動する(ステップS1202)。
【0118】
即ち、このステップS1202の処理においては、カードリーダー114を起動した後に、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅させて、利用者にカードリーダー114の起動を知らせるとともに、利用者にカードリーダー114にICカードを翳すように促す。
【0119】
そして、カードリーダー114の読み取り部(図示せず。)に翳されたICカードから、認証用コードを読み取る(ステップS1204)。
【0120】
その後、読み取った認証用コードをメインコントローラー12cから携帯電話網を介してサーバー108に出力する(ステップS1206)。
【0121】
認証用コードがサーバー108に入力されると、サーバー108では、当該認証用コードとサーバー108に予め記憶されている利用者の登録コードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS1208)。
【0122】
即ち、このステップS1208の判断処理においては、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コードがあるか否かを判断するものである。
【0123】
ステップS1208の判断処理において、認証用コードと利用者の登録コードとが一致しない、つまり、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コードがないと判断されると、サーバー108において「認証不能」と判断され、「認証不能」との判断結果を携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力する(ステップS1210)。
【0124】
その後、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅することによって、利用者に対して再びICカードをカードリーダー114に翳すように警告し(ステップS1212)、ステップS1204の処理に戻り、ステップS1204以降の処理を行う。
【0125】
なお、ステップS1208の処理とステップS1210の処理との間に、「認証不能」と判断された回数をカウントし、カウントした回数が所定の回数であるか否かを判断する処理を設け、当該処理において、カウントした回数が所定の回数に達していないと判断されると、ステップS1210の処理に進み、カウントした回数が所定の回数に達したと判断されると、このICカードによる認証処理を終了するとともに、即時利用予約処理を終了するようにしてもよい。
【0126】
一方、ステップS1208の判断処理において、認証用コードと利用者の登録とが一致する、つまり、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コードがあると判断されると、サーバー108において「認証」と判断され、「認証」との判断結果を携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力する(ステップS1214)。
【0127】
その後、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅する(ステップS1212の処理における点滅パターンとは異なる点滅パターンである。)ことで、利用者に対して認証され、即時利用予約が可能となった旨を知らせ(ステップS1216)、ステップS504の処理に進む。
【0128】
なお、このICカードによる認証処理により起動したカードリーダー114は、例えば、LEDランプ(図示せず。)を点滅して、利用者に対して即時利用予約が可能となった旨を知らせた後に所定の時間が経過した、即時利用予約装置16が停止した、あるいは、即時利用予約処理が終了したなどのタイミングで電源が切られる。
【0129】
ICカードによる認証処理により認証されると、次に、メインコントローラー12cから車両情報をサーバー108に出力する(ステップS504)。
【0130】
即ち、このステップS504の処理では、即時利用予約装置16が起動した車両110を特定することが可能な車両情報を、メインコントローラー12cから携帯電話網を利用してサーバー108に出力する。
【0131】
次に、サーバー108において、メインコントローラー12cから出力された車両情報から特定される車両110の予約状況を確認する(ステップS506)。
【0132】
即ち、ステップS506の処理では、メインコントローラー12cから出力された車両情報により管理されている車両110の予約サイトにおける予約状況を確認する。
【0133】
その後、確認した車両110の予約状況に基づいて、現時点から車両110を利用することが可能な時間を算出する(ステップS508)。
【0134】
即ち、ステップS508の処理では、確認した車両110の予約状況から、車両110の予約状況を確認した時点(以下、「車両110の予約状況を確認した時点」を、「即時利用予約開始時点」と称する。)から、連続して車両110を利用可能な時間を算出する。
【0135】
具体的には、サーバー108において、車両110の予約状況から、即時利用予約開始時点から次の予約(即時利用予約開始時点以降の時間になされた予約であって、即時利用予約開始時点に最も近い時間になされた予約)までの時間を算出する。なお、算出する時間単位については、予約サイトにおける車両110の予約可能な時間単位であり、例えば、15分単位で算出される。
【0136】
具体的には、16時46分を即時利用予約開始時点とすると、予約可能な時間単位は、15分なので、16時46分から17時までの時間は無視され、17時から15分単位で、次の予約までの時間が計算されることとなる。
【0137】
そして、ステップS508の処理で算出した、車両110を利用可能な時間を、サーバー108から携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力する(ステップS510)。
【0138】
次に、車両110を利用可能な時間が出力されたメインコントローラー12cにおいて、サーバー108から出力された車両110を利用可能な時間が、30分間以上であるか否かの判断を行う(ステップS512)。
【0139】
このステップS512の判断処理において、車両110を利用可能な時間が、30分間以上でないと判断されると、第1の予約処理が開始される(ステップS514)。
【0140】
ここで、
図6のフローチャートには、このステップS514の処理における第1の予約処理の詳細な処理内容が示されており、この第1の予約処理においては、まず、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−1、20−2、20−3を赤色で点灯する(ステップS602)。
【0141】
その後、近接センサ14−2が選択されたか否かの判断を行う(ステップS604)。
【0142】
即ち、ステップS604の判断処理においては、監視部12eの監視に基づいてメインコントローラー12cにより、近接センサ14−2から所定の信号(例えば、静電容量の変化を表す信号)を取得したか否かを判断するものであり、近接センサ14−2から所定の信号を取得した場合には、近接センサ14−2が選択されたと判断され、近接センサ14−2から所定の信号を取得したかった場合には、近接センサ14−2が選択されなかったと判断される。
【0143】
このステップS604の判断処理において、近接センサ14−2が選択されたと判断されると、近接センサ14−2は選択不可能であるため、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−1を赤色で点滅させ(ステップS606)、後述するステップS608の処理に進む。
【0144】
また、ステップS604の判断処理において、近接センサ14−2が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−3が選択されたか否かの判断を行う(ステップS608)。
【0145】
即ち、ステップS608の判断処理においては、監視部12eの監視により、近接センサ14−3から所定の信号(例えば、静電容量の変化を表す信号)を取得したか否かを判断するものであり、近接センサ14−3から所定の信号を取得した場合には、近接センサ14−3が選択されたと判断され、近接センサ14−3から所定の信号を取得しなかった場合には、近接センサ14−3が選択されなかったと判断される。
【0146】
このステップS608の判断処理において、近接センサ14−3が選択されたと判断されると、近接センサ14−3は選択不可能であるため、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−2を赤色で点滅させ(ステップS610)、後述するステップS612の処理に進む。
【0147】
また、ステップS608の判断処理において、近接センサ14−3が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−4が選択されたか否かの判断を行う(ステップS612)。
【0148】
即ち、ステップS612の判断処理においては、監視部12eの監視により、近接センサ14−4から所定の信号(例えば、静電容量の変化を表す信号)を取得したか否かを判断するものであり、近接センサ14−4から所定の信号を取得した場合には、近接センサ14−4が選択されたと判断され、近接センサ14−4から所定の信号を取得したかった場合には、近接センサ14−4が選択されなかったと判断される。
【0149】
このステップS612の判断処理において、近接センサ14−4が選択されたと判断されると、近接センサ14−4は選択不可能であるため、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−3を赤色で点滅させ(ステップS614)、後述するステップS616の処理に進む。
【0150】
また、ステップS612の判断処理において、近接センサ14−4が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−1が選択されたか否かの判断を行う(ステップS616)。
【0151】
即ち、ステップS616の判断処理においては、監視部12eの監視により、近接センサ14−1から所定の信号(例えば、静電容量の変化を表す信号)を取得したか否かを判断するものであり、近接センサ14−1から所定の信号を取得した場合には、近接センサ14−1が選択されたと判断され、近接センサ14−1から所定の信号を取得しなかった場合には、近接センサ14−1が選択されなかったと判断される。
【0152】
このステップS616の判断処理において、近接センサ14−1が選択されたと判断されると、メインコントローラー12cの制御により、即時利用予約装置16を停止し(ステップS620)、第1の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0153】
また、ステップS616の判断処理において、近接センサ14−1が選択されなかったと判断されると、ステップS602の処理から所定の時間(例えば、5分間)が経過したか否かの判断を行う(ステップS618)。
【0154】
即ち、このステップS618の判断処理においては、LEDランプ20−1、20−2、20−3を赤色で点灯した時点からカウントされた時間が、所定の時間に達したか否かの判断を行うものである。
【0155】
このステップS618の判断処理において、所定の時間が経過したと判断されると、ステップS620の処理に進み、即時利用予約装置16を停止して、第1の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0156】
また、ステップS618の判断処理において、所定の時間が経過していないと判断されると、ステップS604の判断処理に戻って、ステップS604以降の処理を行う。
【0157】
即ち、この第1の予約処理においては、ステップS602の処理によりLEDランプ20−1、20−2、20−3を赤色で点灯した後には、近接センサ14−1が利用者により選択されない限り、所定の時間が経過するまでステップS604〜ステップS618の処理を繰り返すこととなる。
【0158】
一方、ステップS512の判断処理において、車両110の利用可能な時間が、30分以上であると判断されると、車両110の利用可能な時間が、3時間以上であるか否かの判断を行う(ステップS516)。
【0159】
このステップS516の判断処理において、車両110を利用可能な時間が、3時間以上でないと判断されると、第2の予約処理が開始される(ステップS518)。
【0160】
ここで、
図7のフローチャートには、このステップS518の処理における第2の予約処理の詳細な処理内容が示されており、この第2の予約処理においては、まず、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−1を緑色で点灯するとともに、LEDランプ20−2、20−3を赤色で点灯する(ステップS702)。
【0161】
その後、近接センサ14−2が選択されたか否かの判断を行う(ステップS704)。
【0162】
なお、ステップS704の判断処理では、上記したステップS604の判断処理と同様にして、近接センサ14−2が選択されたか否かの判断がなされる。
【0163】
このステップS704の判断処理において、近接センサ14−2が選択されたと判断されると、30分間だけ車両110の即時利用の予約がなされたと判断され、サーバー108で管理している予約情報において即時利用予約開始時点から30分間だけ車両110の予約を行うとともに、予約サイトにおける車両110の予約を即時利用予約開始時点から30分間だけ不可能な状態とする(ステップS706)。
【0164】
即ち、ステップS706の処理においては、サーバー108において、車両110の利用時間の管理などを行う予約情報にて、即時利用予約開始時点から30分間だけ車両110を、ICカードによる認証処理により認証された利用者が利用するための予約を行い、さらに、予約サイトにおいて、当該予約情報を反映するようにして、車両110の予約を即時利用予約開始時点から30分間だけ不可能な状態とする。
【0165】
例えば、ステップS706の処理においては、16時46分を即時利用予約開始時点とすると、予約可能な時間単位は、15分であるため、16時46分から17時までの時間は無視され、17時から30分間の車両110の利用予約がなされることとなる。なお、このとき、無視された時間は、例えば、利用者が無料で利用できる。
【0166】
そして、ステップS706の処理が完了すると、メインコントローラー12cの制御により、車両110のセキュリティを解除した状態とする(ステップS708)。
【0167】
なお、車両110のセキュリティを解除した状態とは、具体的には、車両110のドアロックを解除するとともに、キーボックス116からキーを取り出すことができる状態である。
【0168】
その後、即時利用予約装置16を停止して(ステップS710)、第2の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0169】
また、ステップS704の判断処理において、近接センサ14−2が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−3が選択されたか否かの判断を行う(ステップS712)。
【0170】
なお、ステップS712の判断処理では、上記したステップS608の判断処理と同様にして、近接センサ14−3が選択されたか否かの判断がなされる。
【0171】
このステップS712の判断処理において、近接センサ14−3が選択されたと判断されると、近接センサ14−3は選択不可能であるため、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−2を赤色で点滅させ(ステップS714)、後述するステップS716の処理に進む。
【0172】
また、ステップS712の判断処理において、近接センサ14−3が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−4が選択されたか否かの判断を行う(ステップS716)。
【0173】
なお、ステップS716の判断処理では、上記したステップS612の判断処理と同様にして、近接センサ14−4が選択されたか否かの判断がなされる。
【0174】
このステップS716の判断処理において、近接センサ14−4が選択されたと判断されると、近接センサ14−4は選択不可能であるため、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−3を赤色で点滅させ(ステップS718)、後述するステップS720の処理に進む。
【0175】
また、ステップS716の判断処理において、近接センサ14−4が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−1が選択されたか否かの判断を行う(ステップS720)。
【0176】
なお、ステップS720の判断処理では、上記したステップS616の判断処理と同様にして、近接センサ14−1が選択されたか否かの判断がなされる。
【0177】
このステップS720の判断処理において、近接センサ14−1が選択されたと判断されると、ステップS710の処理に進み、メインコントローラー12cの制御により、即時利用予約装置16を停止して、第2の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0178】
また、ステップS720の判断処理において、近接センサ14−1が選択されなかったと判断されると、ステップS702の処理から所定の時間(例えば、5分間)が経過したか否かの判断を行う(ステップS722)。
【0179】
即ち、このステップS722の判断処理においては、LEDランプ20−1を緑色、LEDランプ20−2、20−3を赤色で点灯した時点からカウントされた時間が、所定の時間に達したか否かの判断を行うものである。
【0180】
このステップS722の判断処理において、所定の時間が経過したと判断されると、ステップS710の処理に進み、即時利用予約装置16を停止して、第2の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0181】
また、ステップS722の判断処理において、所定の時間が経過していないと判断されると、ステップS704の判断処理に戻って、ステップS704以降の処理を行う。
【0182】
即ち、この第2の予約処理においては、ステップS702の処理によりLEDランプ20−1を緑色、LEDランプ20−2、20−3を赤色で点灯した後には、近接センサ14−1、14−2が利用者により選択されない限り、所定の時間が経過するまでステップS704〜ステップS722の処理を繰り返すこととなる。
【0183】
一方、ステップS516の判断処理において、車両110の利用可能な時間が3時間以上であると判断されると、車両110の利用可能な時間が、12時間以上であるか否かの判断を行う(ステップS520)。
【0184】
このステップS520の判断処理において、車両110を利用可能な時間が12時間以上でないと判断されると、第3の予約処理が開始される(ステップS522)。
【0185】
ここで、
図8のフローチャートには、このステップS522の処理における第3の予約処理の詳細な処理内容が示されており、この第3の予約処理においては、まず、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−1、20−2を緑色で点灯するとともに、LEDランプ20−3を赤色で点灯する(ステップS802)。
【0186】
その後、近接センサ14−2が選択されたか否かの判断を行う(ステップS804)。
【0187】
なお、ステップS804の判断処理では、上記したステップS604の判断処理と同様にして、近接センサ14−2が選択されたか否かの判断がなされる。
【0188】
このステップS804の判断処理において、近接センサ14−2が選択されたと判断されると、30分間だけ車両110の即時利用の予約がなされたと判断され、サーバー108で管理している予約情報において即時利用予約開始時点から30分間だけ車両110の予約を行うとともに、予約サイトにおける車両110の予約を即時利用予約開始時点から30分間だけ不可能な状態とする(ステップS806)。
【0189】
即ち、ステップS806の処理においては、サーバー108において、車両110の利用時間の管理などを行う予約情報にて、即時利用予約開始時点から30分間だけ車両110を、ICカードによる認証処理により認証された利用者が利用するための予約を行い、さらに、予約サイトにおいて、当該予約情報を反映するようにして、車両110の予約を即時利用予約開始時点から30分間だけ不可能な状態とする。
【0190】
例えば、ステップS806の処理においては、16時46分を即時利用予約開始時点とすると、予約可能な時間単位は、15分であるため、16時46分から17時までの時間は無視され、17時から30分間の車両110の利用予約がなされることとなる。なお、このとき、無視された時間は、例えば、利用者が無料で利用できる。
【0191】
そして、ステップS806の処理が完了すると、メインコントローラー12cの制御により、車両110のセキュリティを解除した状態とする(ステップS808)。
【0192】
なお、車両110のセキュリティを解除した状態とは、具体的には、車両110のドアロックを解除するとともに、キーボックス116からキーを取り出すことができる状態である。
【0193】
その後、即時利用予約装置16を停止して(ステップS810)、第3の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0194】
また、ステップS804の判断処理において、近接センサ14−2が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−3が選択されたか否かの判断を行う(ステップS812)。
【0195】
なお、ステップS812の判断処理では、上記したステップS608の判断処理と同様にして、近接センサ14−3が選択されたか否かの判断がなされる。
【0196】
このステップS812の判断処理において、近接センサ14−3が選択されたと判断されると、3時間だけ車両110の即時利用の予約がなされたと判断され、サーバー108で管理している予約情報において即時利用予約開始時点から3時間だけ車両110の予約を行うとともに、予約サイトにおける車両110の予約を即時利用予約開始時点から3時間だけ不可能な状態とする(ステップS814)。
【0197】
即ち、ステップS814の処理においては、サーバー108において、車両110の利用時間の管理などを行う予約情報にて、即時利用予約開始時点から3時間だけ車両110を、ICカードによる認証処理により認証された利用者が利用するための予約を行い、さらに、予約サイトにおいて、当該予約情報を反映するようにして、車両110の予約を即時利用予約開始時点から3時間だけ不可能な状態とする。
【0198】
例えば、ステップS814の処理においては、16時46分を即時利用予約開始時点とすると、予約可能な時間単位は、15分であるため、16時46分から17時までの時間は無視され、17時から3時間の車両110の利用予約がなされることとなる。なお、このとき、無視された時間は、例えば、利用者が無料で利用できる。
【0199】
そして、ステップS814の処理が完了すると、メインコントローラー12cの制御により、車両110のセキュリティを解除した状態とする(ステップS816)。
【0200】
なお、車両110のセキュリティを解除した状態とは、具体的には、車両110のドアロックを解除するとともに、キーボックス116からキーを取り出すことができる状態である。
【0201】
その後、ステップS810の処理に進み、即時利用予約装置16を停止して、第3の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0202】
また、ステップS812の判断処理において、近接センサ14−3が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−4が選択されたか否かの判断を行う(ステップS818)。
【0203】
なお、ステップS818の判断処理では、上記したステップS612の判断処理と同様にして、近接センサ14−4が選択されたか否かの判断がなされる。
【0204】
このステップS818の判断処理において、近接センサ14−4が選択されたと判断されると、近接センサ14−4は選択不可能であるため、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−3を赤色で点滅させ(ステップS820)、後述するステップS822の処理に進む。
【0205】
また、ステップS818の判断処理において、近接センサ14−4が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−1が選択されたか否かの判断を行う(ステップS822)。
【0206】
なお、ステップS822の判断処理では、上記したステップS616の判断処理と同様にして、近接センサ14−1が選択されたか否かの判断がなされる。
【0207】
このステップS822の判断処理において、近接センサ14−1が選択されたと判断されると、ステップS810の処理に進み、メインコントローラー12cの制御により、即時利用予約装置16を停止して、第3の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0208】
また、ステップS822の判断処理において、近接センサ14−1が選択されなかったと判断されると、ステップS802の処理から所定の時間(例えば、5分間)が経過したか否かの判断を行う(ステップS824)。
【0209】
即ち、このステップS824の判断処理においては、LEDランプ20−1、20−2を緑色、LEDランプ20−3を赤色で点灯した時点からカウントされた時間が、所定の時間に達したか否かの判断を行うものである。
【0210】
このステップS824の判断処理において、所定の時間が経過したと判断されると、ステップS810の処理に進み、即時利用予約装置16を停止して、第3の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0211】
また、ステップS824の判断処理において、所定の時間が経過してないと判断されると、ステップS804の判断処理に戻って、ステップS804以降の処理を行う。
【0212】
即ち、この第3の予約処理においては、ステップS802の処理によりLEDランプ20−1、20−2を緑色、LEDランプ20−3を赤色で点灯した後には、近接センサ14−1、14−2、14−3が利用者により選択されない限り、所定の時間が経過するまでステップS804〜ステップS824の処理を繰り返すこととなる。
【0213】
一方、ステップS520の判断処理において、車両110の利用可能な時間が12時間以上であると判断されると、第4の予約処理が開始される(ステップS524)。
【0214】
ここで、
図9のフローチャートには、このステップS524の処理における第4の予約処理の詳細な処理内容が示されており、この第4の予約処理においては、まず、メインコントローラー12cの制御により、LEDランプ20−1、20−2、20−3を緑色で点灯する(ステップS902)。
【0215】
その後、近接センサ14−2が選択されたか否かの判断を行う(ステップS904)。
【0216】
なお、ステップS904の判断処理では、上記したステップS604の判断処理と同様にして、近接センサ14−2が選択されたか否かの判断がなされる。
【0217】
このステップS904の判断処理において、近接センサ14−2が選択されたと判断されると、30分間だけ車両110の即時利用の予約がなされたと判断され、サーバー108で管理している予約情報において即時利用予約開始時点から30分間だけ車両110の予約を行うとともに、予約サイトにおける車両110の予約を即時利用予約開始時点から30分間だけ不可能な状態とする(ステップS906)。
【0218】
即ち、ステップS906の処理においては、サーバー108において、車両110の利用時間の管理などを行う予約情報にて、即時利用予約開始時点から30分間だけ車両110を、ICカードによる認証処理により認証された利用者が利用するための予約を行い、さらに、予約サイトにおいて、当該予約情報を反映するようにして、車両110の予約を即時利用予約開始時点から30分間だけ不可能な状態とする。
【0219】
例えば、ステップS906の処理においては、16時46分を即時利用予約開始時点とすると、予約可能な時間単位は、15分であるため、16時46分から17時までの時間は無視され、17時から30分間の車両110の利用予約がなされることとなる。なお、このとき、無視された時間は、例えば、利用者が無料で利用できる。
【0220】
そして、ステップS906の処理が完了すると、メインコントローラー12cの制御により、車両110のセキュリティを解除した状態とする(ステップS908)。
【0221】
なお、車両110のセキュリティを解除した状態とは、具体的には、車両110のドアロックを解除するとともに、キーボックス116からキーを取り出すことができる状態である。
【0222】
その後、即時利用予約装置16を停止して(ステップS910)、第4の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0223】
また、ステップS904の判断処理において、近接センサ14−2が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−3が選択されたか否かの判断を行う(ステップS912)。
【0224】
なお、ステップS912の判断処理では、上記したステップS608の判断処理と同様にして、近接センサ14−3が選択されたか否かの判断がなされる。
【0225】
このステップS912の判断処理において、近接センサ14−3が選択されたと判断されると、3時間だけ車両110の即時利用の予約がなされたと判断され、サーバー108で管理している予約情報において即時利用予約開始時点から3時間だけ車両110の予約を行うとともに、予約サイトにおける車両110の予約を即時利用予約開始時点から3時間だけ不可能な状態とする(ステップS914)。
【0226】
即ち、ステップS914の処理においては、サーバー108において、車両110の利用時間の管理などを行う予約情報にて、即時利用予約開始時点から3時間だけ車両110を、ICカードによる認証処理により認証された利用者が利用するための予約を行い、さらに、予約サイトにおいて、当該予約情報を反映するようにして、車両110の予約を即時利用予約開始時点から3時間だけ不可能な状態とする。
【0227】
例えば、ステップS914の処理においては、16時46分を即時利用予約開始時点とすると、予約可能な時間単位は、15分であるため、16時46分から17時までの時間は無視され、17時から3時間の車両110の利用予約がなされることとなる。なお、このとき、無視された時間は、例えば、利用者が無料で利用できる。
【0228】
そして、ステップS914の処理が完了すると、メインコントローラー12cの制御により、車両110のセキュリティを解除した状態とする(ステップS916)。
【0229】
なお、車両110のセキュリティを解除した状態とは、具体的には、車両110のドアロックを解除するとともに、キーボックス116からキーを取り出すことができる状態である。
【0230】
その後、ステップS910の処理に進み、即時利用予約装置16を停止して、第4の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0231】
また、ステップS912の判断処理において、近接センサ14−3が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−4が選択されたか否かの判断を行う(ステップS918)。
【0232】
なお、ステップS918の判断処理では、上記したステップS612の判断処理と同様にして、近接センサ14−4が選択されたか否かの判断がなされる。
【0233】
このステップS918の判断処理において、近接センサ14−4が選択されたと判断されると、12時間だけ車両110の即時利用の予約がなされたと判断され、サーバー108で管理している予約情報において即時利用予約開始時点から12時間だけ車両110の予約を行うとともに、予約サイトにおける車両110の予約を即時利用予約開始時点から12時間だけ不可能な状態とする(ステップS920)。
【0234】
即ち、ステップS920の処理においては、サーバー108において、車両110の利用時間の管理などを行う予約情報にて、即時利用予約開始時点から12時間だけ車両110を、ICカードによる認証処理により認証された利用者が利用するための予約を行い、さらに、予約サイトにおいて、当該予約情報を反映するようにして、車両110の予約を即時利用予約開始時点から12時間だけ不可能な状態とする。
【0235】
例えば、ステップS920の処理においては、16時46分を即時利用予約開始時点とすると、予約可能な時間単位は、15分であるため、16時46分から17時までの時間は無視され、17時から12時間の車両110の利用予約がなされることとなる。なお、このとき、無視された時間は、例えば、利用者が無料で利用できる。
【0236】
そして、ステップS920の処理が完了すると、メインコントローラー12cの制御により、車両110のセキュリティを解除した状態とする(ステップS922)。
【0237】
なお、車両110のセキュリティを解除した状態とは、具体的には、車両110のドアロックを解除するとともに、キーボックス116からキーを取り出すことができる状態である。
【0238】
その後、ステップS910の処理に進み、即時利用予約装置16を停止して、第4の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0239】
また、ステップS918の判断処理において、近接センサ14−4が選択されなかったと判断されると、近接センサ14−1が選択されたか否かの判断を行う(ステップS924)。
【0240】
なお、ステップS924の判断処理では、上記したステップS616の判断処理と同様にして、近接センサ14−1が選択されたか否かの判断がなされる。
【0241】
このステップS924の判断処理において、近接センサ14−1が選択されたと判断されると、ステップS910の処理に進み、メインコントローラー12cの制御により、即時利用予約装置16を停止して、第4の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0242】
また、ステップS924の判断処理において、近接センサ14−1が選択されなかったと判断されると、ステップS902の処理から所定の時間(例えば、5分間)が経過したか否かの判断を行う(ステップS926)。
【0243】
即ち、このステップS926の判断処理においては、LEDランプ20−1、20−2、20−3を緑色で点灯した時点からカウントされた時間が、所定の時間に達したか否かの判断を行うものである。
【0244】
このステップS926の判断処理において、所定の時間が経過したと判断されると、ステップS910の処理に進み、即時利用予約装置16を停止して、第4の予約処理を終了することにより即時利用予約処理を終了する。
【0245】
また、ステップS926の判断処理において、所定の時間が経過していないと判断されると、ステップS904の判断処理に戻って、ステップS904以降の処理を行う。
【0246】
即ち、この第4の予約処理においては、ステップS902の処理によりLEDランプ20−1、20−2、20−3を緑色で点灯した後には、近接センサ14−1、14−2、14−3、14−4が利用者により選択されない限り、所定の時間が経過するまでステップS904〜ステップS926の処理を繰り返すこととなる。
【0247】
ここで、ステップS402の処理で行った車両110の予約が事前予約の場合には、予約した利用開始日時になると、サーバー108から予約情報が携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力され、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114が起動される。
【0248】
そして、利用者は予約した利用開始日時に車両110が駐車された駐車場まで行き、車両110を利用することとなる。
【0249】
また、ステップS402の処理で行った車両110の予約が即時利用予約の場合には、利用者は、即時利用予約後に、直ちに車両110を利用することとなる。
【0250】
そして、車両110の利用を開始する際には、利用者は、起動されたカードリーダー114に会員登録時に取得したICカードを翳すことにより、車両利用前の認証処理を行う(ステップS404)。
【0251】
なお、このステップS404の車両利用前の認証処理については、ステップS402の処理でなされた車両110への予約が事前予約であった場合になされるものであり、ステップS402の処理でなされた車両110への予約が即時利用予約であった場合には、省略される。
【0252】
ここで、
図10のフローチャートには、このステップS404の処理における車両利用前の認証処理の詳細な処理内容が示されており、この車両利用前の認証処理においては、まず、利用者によりカードリーダー114の読み取り部(図示せず。)に翳されたICカードの認証用コードを読み取る(ステップS1002)。
【0253】
次に、読み取った認証用コードをメインコントローラー12cから携帯電話網を介してサーバー108に出力する(ステップS1004)。
【0254】
認証用コードがサーバー108に入力すると、サーバー108では、当該認証用コードとサーバー108に予め記憶されている利用者の登録コードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS1006)。
【0255】
即ち、このステップS1006の判断処理においては、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コードがあるか否かを判断するものである。
【0256】
ステップS1006の判断処理において、認証用コードと利用者の登録コードとが一致しない、つまり、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コードがないと判断されると、サーバー108において「認証不能」と判断され、「認証不能」との判断結果を携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力する(ステップS1008)。
【0257】
その後、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅することによって、利用者に対して再びICカードをカードリーダー114に翳すように警告し(ステップS1010)、ステップS1002の処理に戻り、ステップS1002以降の処理を行う。
【0258】
なお、ステップS1006の処理とステップS1008の処理との間に、「認証不能」と判断された回数をカウントし、カウントした回数が所定の回数であるか否かを判断する処理を設け、当該処理において、カウントした回数が所定の回数に達していないと判断されると、ステップS1008の処理に進み、カウントした回数が所定の回数に達したと判断されると、この車両利用前の認証処理を終了するようにしてもよい。
【0259】
一方、ステップS1006の判断処理において、認証用コードと、利用者の登録コードとが一致する、つまり、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コードがあると判断されると、サーバー108において「認証」と判断され、「認証」との判断結果を携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力する(ステップS1012)。
【0260】
その後、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅する(ステップS1010の処理における点滅パターンとは異なる点滅パターンである。)ことで、利用者に対して認証された旨を知らせるとともに、車両110のセキュリティを解除した状態とし(ステップS1014)、ステップS406の処理に進む。
【0261】
なお、車両110のセキュリティを解除した状態とは、具体的には、車両110のドアロックを解除するとともに、キーボックス116からキーを取り出すことができる状態である。
【0262】
なお、上記した説明においては、ステップS1010の処理(警告処理)、ステップS1014の処理(セキュリティ解除処理)のときに、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅するようにしたが、ステップS1006の処理(認証処理)やカードリーダー114が起動したときにも当該LEDランプ(図示せず。)を点滅するようにしてもよい。このときには、各処理における点滅パターンはそれぞれ異なるようにし、利用者に、点滅パターンの違いによって、どのような状態であるのかを知らせるようにする。
【0263】
ステップS404の処理による車両利用前の認証処理による認証が完了すると、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114の電源を切る。
【0264】
そして、利用者は、車両110を利用して(ステップS406)、予約した車両110の利用終了時間までに、車両110を予め決められた駐車場に駐車させ、キーを利用して車両110のエンジンを停止し、当該キーをキーボックス116に返却して、車両110から降車して車両110の全てのドアを閉める。
【0265】
その後、車両110を返却するための認証処理である、車両利用後の認証処理を行う(ステップS408)。
【0266】
なお、このステップS408の車両利用後の認証処理については、ステップS402の処理でなされた車両110への予約の形態(つまり、事前予約または即時利用予約である。)にかかわらず実行されるものである。
【0267】
ここで、
図11のフローチャートには、このステップS408の車両利用後の認証処理の詳細な処理内容が示されており、この車両利用後の認証処理においては、まず、監視部12eにおけるイグニッション110d、キーボックス116、ならびに、ドアスイッチ110cの監視結果に基づいて、メインコントローラー12cにおいて、車両110のエンジンが停止され、キーボックス116にキーが返却され、かつ、車両110の全てのドアが閉められているか否かの判断を行う(ステップS1102)。
【0268】
ステップS1102の判断処理において、「車両110のエンジンの停止」、「キーボックス116へのキーの返却」、「車両110の全てのドアが閉められていること」の3つのうちの1つでも行われていないと判断されると、継続して車両110を利用するものと判断して、この車両利用後の認証処理を終了する。
【0269】
一方、ステップS1102の判断処理において、車両110のエンジンが停止され、キーボックス116にキーが返却され、かつ、車両110の全てのドアが閉められていると判断されると、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114を起動する(ステップS1104)。このとき、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅させて利用者にカードリーダー114の起動を知らせる。
【0270】
また、このとき、メインコントローラー12cによって、音声モジュール12fを介して利用者に対してカードリーダー114に利用者用ICカードを翳すように促す旨の音声ガイダンスを、キーボックス116に設けられたスピーカー(図示せず。)から流すようにしてもよい。
【0271】
そして、カードリーダー114の読み取り部(図示せず。)に翳されたICカードから、認証用コードを読み取る(ステップS1106)。
【0272】
その後、読み取った認証用コードをメインコントローラー12cから携帯電話網を介してサーバー108に出力する(ステップS1108)。
【0273】
認証用コードがサーバー108に入力されると、サーバー108では、当該認証用コードとサーバー108に予め記憶されている利用者の登録コードとが一致するか否かの判断を行う(ステップS1110)。
【0274】
即ち、このステップ1110の判断処理においては、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コートがあるか否かを判断するものである。
【0275】
ステップS1110の判断処理において、認証用コードと利用者の登録コードとが一致しない、つまり、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コードがないと判断されると、サーバー108において「認証不能」と判断され、「認証不能」との判断結果を携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力する(ステップS1112)。
【0276】
その後、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅することによって、利用者に対して再びICカードをカードリーダー114に翳すように警告し(ステップS1114)、ステップS1106の処理に戻り、ステップS1106以降の処理を行う。
【0277】
なお、ステップS1110の処理とステップS1112の処理との間に、「認証不能」と判断された回数をカウントし、カウントした回数が所定の回数であるか否かを判断する処理を設け、当該処理において、カウントした回数が所定の回数に達していないと判断されると、ステップS1112の処理に進み、カウントした回数が所定の回数に達したと判断されると、この車両利用後の認証処理を終了するようにしてもよい。このとき、メインコントローラー12cは、カウントした回数が所定の回数に達したとの判断結果から、利用者に対して管理会社に連絡するなどの指示を行うようにしてもよい。
【0278】
一方、ステップS1110の判断処理において、認証用コードと、利用者の登録コードとが一致する、つまり、サーバー108に記憶されている登録コードに、認証用コードと一致する登録コードがあると判断されると、サーバー108で管理されている予約情報から認証用コードと一致する登録コードの利用者の予約状況を確認し(ステップS1116)、この判断処理が行われている時間において当該利用者が利用している車両110が存在するか否かの判断を行う(ステップS1118)。
【0279】
このステップS1118の判断処理において、利用者が利用している車両110が存在しないと判断されると、サーバー108において「認証不能」と判断され、「認証不能」との判断結果を携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力する(ステップS1120)。
【0280】
その後、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅する(ステップS1114の処理における点滅パターンとは異なる点滅パターンである。)ことによって、利用者に対して、管理会社に連絡するよう警告し(ステップS1122)、この車両利用後の認証処理を終了する。
【0281】
即ち、ステップS1118の判断処理において、利用者が利用している車両110が存在しないと判断された場合には、当該利用者による車両110の返却は不可能であると判断され、適切な指示を管理会社に問い合わせるよう警告する。
【0282】
また、ステップS1118の判断処理において、利用者が利用している車両110が存在すると判断されると、サーバー108において「認証」と判断され、「認証」との判断結果を携帯電話網を介してメインコントローラー12cに出力する(ステップS1124)。
【0283】
その後、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅する(ステップS1114の処理およびステップS1122の処理における点滅パターンとは異なる点滅パターンである。)ことで、利用者に対して認証され、車両110の返却処理が完了したことを知らせるとともに、車両110のセキュリティを起動した状態とする(ステップS1126)。
【0284】
なお、車両110のセキュリティを起動した状態とは、車両110のドアロックを行うとともに、キーボックス116からキーを取り出すことができない状態である。
【0285】
また、上記した説明においては、ステップS1114の処理(警告処理)、ステップS1112の処理(警告処理)、ステップS1126(セキュリティ起動処理)のときに、カードリーダー114に設けられたLEDランプ(図示せず。)を点滅するようにしたが、ステップS1110〜ステップS1118の処理(認証処理)やカードリーダー114が起動したときにも当該LEDランプを点滅するようにしてもよい。このときには、各処理における点滅パターンはそれぞれ異なるようにし、利用者に、点滅パターンの違いによって、どのような状態であるのかを知らせるようにする。
【0286】
そして、上記したステップS408の処理による車両利用後の認証処理により認証が完了すると、メインコントローラー12cの制御により、カードリーダー114の電源を切る。
【0287】
その後、サーバー108において車両110の利用により生じた車両110の利用料金の精算がなされる(ステップS410)。
【0288】
即ち、車両利用後の認証処理が完了すると、車両110の利用が終了した時点の車両110の総走行距離や燃料残量など、利用料金の算出に必要な各種情報を算出するための情報が監視され、この監視情報がメインコントローラー12cから携帯電話網を介してサーバー108に出力されて、サーバー108において、各種の情報に基づいて車両110の利用により発生した利用料金が算出される。
【0289】
なお、こうして算出した利用料金は、予め決められた利用者への料金請求日などの所定のタイミングで、それぞれの利用者のパーソナルコンピューター104や携帯端末106に通知する。
【0290】
また、こうした各利用者による予約状況や利用料金については、表やグラフなどにまとめられ、事業者がパーソナルコンピューター102により閲覧可能なようにサーバー108における記憶手段(図示せず。)に記憶する。
【0291】
以上において説明したように、本発明による車両予約システムを備えたカーシェアリングシステム10では、即時利用予約装置16を車両110に設けるようにした。
【0292】
そして、車両110を直ちに利用したい利用者が、即時利用予約装置16を起動すると、サーバー108において、車両の予約状況を確認して、即時利用予約開始時点から連続して車両110を利用可能な時間を算出し、算出した車両110を利用可能な時間をメインコントローラー12cに出力するようにした。
【0293】
その後、メインコントローラー12cにより、算出した車両110を利用可能な時間を、30分間、3時間、12時間の3段階に分け、利用可能な場合には、利用可能な時間に対応するLEDランプを緑色で点灯し、利用不可能な場合には、利用不可能な時間に対応するLEDランプを赤色で点灯するようにした。
【0294】
そして、利用者は、即時利用予約装置16のLEDランプを確認して、利用する時間を決定し、決定した時間に対応する近接センサを選択することにより、車両110の即時利用予約を行うことができるようにした。
【0295】
これにより、本発明による車両予約システムを備えたカーシェアリングシステム10においては、携帯端末106などを介して、利用者が予約サイトにアクセスし、当該予約サイトの情報を検討しながら車両110の予約を行うといった事前予約だけでなく、携帯端末106を介することなく、車両110に配設された即時利用予約装置16に表示された時間のみを参照して、車両110を直ちに利用可能な予約を行うといった即時利用予約を行うことができるようになる。
【0296】
このため、本発明による車両予約システムを備えたカーシェアリングシステム10によれば、車両110を直ちに利用したい場合には、容易に、かつ、短時間で即時利用予約を行って、車両110を利用することができるようになる。
【0297】
また、即時利用予約装置16は、LEDランプや近接センサなどの低消費電力の部材により構成されているため、即時利用予約装置16が起動している間の消費電力を抑制することができる。
【0298】
さらに、本発明による車両予約システムを備えたカーシェアリングシステム10では、即時利用予約を開始する際に、まず、ICカードによる認証処理を行い、このICカードによる認証処理によって認証されたときにのみ、即時利用予約を行うことができるようにした。
【0299】
これにより、本発明による車両予約システムを備えたカーシェアリングシステム10によれば、ICカードを所有した利用者のみが即時利用予約を行うことができるようになり、ICカードを所有していない人物のいたずらによる即時利用予約装置の起動を防止することができる。
【0300】
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(19)に示すように変形するようにしてもよい。
【0301】
(1)上記した実施の形態においては、即時利用予約開始時点を、車両110の予約状況を確認した時点としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、例えば、近接センサ14−1が選択され、即時利用予約装置16が起動した時点を即時利用予約開始時点としてもよい。
【0302】
(2)上記した実施の形態においては、即時利用予約装置16において、車両110を利用可能な時間として、30分間、3時間、12時間を表示することが可能な構成としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、即時利用予約装置16に表示することが可能な時間は、例えば、1時間、6時間、12時間など、任意の時間間隔で表示するようにしてもよいし、例えば、1時間、2時間、3時間や30分間、60分間、90分間などのように、所定の時間間隔で表示するようにしてもよい。なお、こうした即時利用予約装置16に表示される時間については、事業者が適宜に設定可能なようにしてもよい。
【0303】
(3)上記した実施の形態においては、即時利用予約装置16において、30分間、3時間、12時間の3つの時間で、車両110を利用可能な時間を利用者に表示するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、車両110を利用可能な時間を、1つ、2つあるいは4つ以上の時間で表示するようにしてもよい。
【0304】
(4)上記した実施の形態においては、近接センサ14−1と、近接センサ14−2、14−3、14−4と、LEDランプ20−1、20−2、20−3とを即時利用予約装置16として車両110内に配設するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、近接センサ14−1と、近接センサ14−2、14−3、14−4と、LEDランプ20−1、20−2、20−3とをそれぞれ別々の構成として、車両110内に配設するようにしてもよい。
【0305】
(5)上記した実施の形態においては、人の指を、近接センサ14−1、14−2、14−3、14−4の検知対象としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、検知対象としては、近接センサ14−1、14−2、14−3、14−4で検知することができれば、どのようなものであってもよい。
【0306】
(6)上記した実施の形態においては、カーシェアリングシステムにおけるシェアカー(共用車両)に対する予約を行う車両予約システムとして、本発明による車両予約システムを用いる場合について説明したが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0307】
即ち、本発明による車両予約システムは、複数の利用者により共用される車両に対して利用するための予約を行ういずれの形態のシステムにも用いることができるものであって、例えば、会社内において複数の従業員が共用する車両を予約する車両予約システムとして用いるようにしてもよい。
【0308】
なお、本発明による車両予約システムを会社内において複数の従業員が共用する車両を予約する車両予約システムとして用いる場合には、ステップS410の利用料金の精算処理などは行わないようにしてもよい。
【0309】
(7)上記した実施の形態においては、予約サイトにおける車両110を予約可能な時間単位を15分単位としたが、これに限られるものではないことは勿論であり、予約サイトにおける車両110と予約可能な時間単位としては、5分単位としてもよいし10分単位としてもよく、任意の時間単位としてもよい。
【0310】
(8)上記した実施の形態においては、カードリーダー114と即時利用予約装置16とが別体で車両110に設けられるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、カードリーダー114と即時利用予約装置16との機能が一体となった装置を車両110に設けるようにしてもよい。
【0311】
(9)上記した実施の形態においては、バッテリ電圧検出器110eが車載器12の外側に配設されるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、バッテリ電圧検出器110eを車載器12内に配設するようにしてもよい。
【0312】
(10)上記した実施の形態においては、所定の時間だけ車両110を利用可能か否かを表示する表示手段たるLEDランプ20−1、20−2、20−3が緑色と赤色との二色で点灯可能なものとしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0313】
例えば、点灯する際の色は緑色と赤色との二色に限られるものではなく、青色や白色などの他の色で点灯するようにしてもよいし、また、二色以上の色で点灯可能なものを用いてもよいし、また、点灯と点滅とで色を変えるようにするなどしてもよい。
【0314】
また、単一のLEDランプで二色の点灯を行うようにするのではなく、単色で点灯するLEDランプをそれぞれ設けるようにしてもよい。具体的には、例えば、実施の形態では1個のLEDランプ20−1が緑色と赤色との二色で点灯する構成としたが、それに代えて、緑色で点灯するLEDランプと赤色で点灯するLEDランプとの2個のLEDランプを設けるようにしてもよい。
【0315】
(11)上記した実施の形態においては、所定の時間だけ車両110を利用可能か否かを表示する表示手段としてLEDランプ20−1、20−2、20−3を用いたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0316】
即ち、所定の時間だけ車両110を利用可能か否かを表示する表示手段は、車両の利用者が利用可能時間を認識できるものであればよく、例えば、利用可能時間を表示可能な液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどを用いてもよく、こうした液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどを用いた場合には、LEDランプ20−1、20−2、20−3ならびにそれらの近傍に記載された利用時間を示す文字を設ける必要はない。
【0317】
(12)上記した実施の形態においては、近接センサ14−1を設けて、近接センサ14−1を用いて即時利用予約装置16の起動と停止とを制御するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0318】
例えば、近接センサ14−1を設けることなく、利用者が一定時間内に近接センサ14−2、14−3、14−4を連続して選択するなどの所定の選択方法により近接センサ14−2、14−3、14−4を選択することにより、即時利用予約装置16の起動と停止とを制御するようにしてもよい。
【0319】
(13)上記した実施の形態においては、近接センサ14−2が選択されて車両110を30分間だけ予約するとともに、30分間だけ予約不可能な状態とする際(ステップS706、S806、S906の処理)、近接センサ14−3が選択されて車両110を3時間だけ予約するとともに、3時間だけ予約不可能な状態とする際(ステップS814、S914の処理)、ならびに、近接センサ14−4が選択されて車両110を12時間だけ予約するとともに、12時間だけ予約不可能な状態とする際(ステップS920の処理)に、LEDランプ20−1、20−2、20−3を緑色で点灯状態のままとしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0320】
例えば、近接センサ14−2、14−3、14−4が選択されて、車両110を所定の時間だけ予約するとともに、当該所定の時間だけ予約不可能な状態とする際に、選択された近接センサ14−2、14−3、14−4を緑色で点滅するようにして、近接センサ14−2、14−3、14−4のいずれの近接センサが選択されたかを利用者が容易に視認することができるようにしてもよい。
【0321】
(14)上記した実施の形態においては、利用者が予約した時間だけ予約サイトにおいて車両110の予約を不可能な状態としたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0322】
即ち、利用者が予約した時間に所定の時間、例えば、1時間を加えた時間だけ予約サイトにおいて車両110の予約を不可能な状態としてもよい。具体的には、利用者が予約した時間が17時から17時30分までであるならば、17時から18時30分まで予約サイトにおいて車両110の予約を不可能な状態とする。
【0323】
このようにすると、事故などにより利用者が予約した時間までに車両110を返却できない場合に、次の利用者への対応のための時間を確保することができ、トラブルを未然に防止することが可能となる。
【0324】
また、上記したように利用者が予約した時間に所定の時間を加えた時間だけ予約サイトにおいて車両110の予約を不可能な状態とする場合には、その加えた時間内の所定の時間については、利用者が無料で利用できるものとしてもよい。
【0325】
例えば、加えた時間が1時間である場合には、15分間だけ上記した無料の時間としてもよいし、また、加えた時間が15分間である場合には、その15分間の全てを上記した無料の時間としてもよい。
【0326】
(15)上記した実施の形態においては、記載を簡素化して本発明の理解を容易にするためにその説明を省略したが、ICカードによる認証処理の処理ルーチンにおけるいずれのタイミングにおいても、近接センサ14−1を選択することにより即時利用予約装置16などを停止させて各処理ルーチンを終了するようにしてもよいし、また、ICカードによる認証処理、車両利用前の認証処理あるいは車両利用後の認証処理などの各処理ルーチンの処理中において、利用者による何らの操作もなく所定の時間経過した場合には、各処理ルーチンを終了するようにしてもよい。
【0327】
(16)上記した実施の形態においては、検知手段として非接触で検知対象を検知する近接センサ14を用いたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0328】
即ち、非接触で検知対象を検知する検知手段として、近接センサ以外の非接触センサを用いてもよい。
【0329】
また、検知手段として、近接センサのように非接触で検知対象を検知する非接触センサに代えて、検知対象が接触したか否かを検知する接触センサを用いるようにしてもよい。
【0330】
なお、接触センサを用いる場合には、当該接触センサが車両110の外部に露出されていて、利用者が触れることができるようにする。
【0331】
(17)上記した実施の形態においては、ICカードによる認証処理を行った後に、メインコントローラー12cから出力された車両情報から特定される車両の予約状況をサーバー108において確認し、確認した予約状況に基づいて、車両110を利用することが可能な時間を算出するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0332】
即ち、ICカードによる認証処理を行った後に、サーバー108において、メインコントローラー12cから出力された車両情報から特定される予約状況を確認し、確認した予約状況と、利用者情報とに基づいて、車両110を利用することが可能な時間を算出するようにしてもよい。
【0333】
なお、利用者情報とは、各利用者それぞれ個別に設定された情報であり、こうした利用者情報は、サーバー108に登録コードと関連付けられて記憶されている。
【0334】
従って、サーバー108で車両110の利用可能な時間を算出する際には、確認された予約状況と、ICカードによる認証処理の際に取得した登録コードに関連付けられて記憶されている利用者情報とが用いられる。
【0335】
これにより、利用者情報として利用時間の制限が設定されている場合などには、利用者情報の内容に応じて予め車両110の利用可能な時間を制限するなどして、その制限した内容でLEDランプ20−1、20−2、20−3を表示することが可能となり、車両の利用時間を自動的に制限することができるようになる。
【0336】
(18)上記した実施の形態においては、ICカードによる認証処理を行うようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、ICカードに換えて、IC運転免許証により認証処理を行うようにしてもよい。
【0337】
なお、IC運転免許証を用いた認証処理については、例えば、特開2012−247818号公報に開示された技術により実行されるようにすればよい。
【0338】
(19)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(18)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。