【解決手段】パターン記憶部には、総ての検出領域(xn,ym)(n=1〜n、m=1〜m)のそれぞれについて、目標物の接触位置および接触状態を検出するための容量変化パターンが記憶されている。制御回路は、各検出領域の容量変化値を検出し、xy平面上での容量変化値の分布を表す容量変化値xy分布を求める。制御回路は、パターン記憶部を参照し、予め記憶された複数の容量変化パターンの中から、自らが求めた容量変化値xy分布が当てはまる容量変化パターンを選択する。そして、選択された容量変化パターンに基づいて、目標物の接触状態を検出すると共に目標物の接触位置を検出する。制御回路は、検出された接触位置および状態に応じた機能をアクセサリ機器に実行させる。
【背景技術】
【0002】
自動車には、オーディオ装置、エアコンディショナ、ルームライト、パワーウィンドウ、ウインカ等のアクセサリ機器が搭載されている。アクセサリ機器の操作は、多くの場合、車室のコンソールに設けられた操作パネルによって行われる。従来、アクセサリ機器の操作パネルには、押しボタン式のスイッチや、回転つまみ式のロータリスイッチ、回転つまみ式のボリューム等が広く用いられていた。
【0003】
近年、車室の居住性を向上させるため、操作パネルには様々な工夫が凝らされている。例えば、乗員がパネルをなぞったり、軽く触れたりするだけでアクセサリ機器の操作が行われるスイッチ(タッチセンサ)が広く用いられている。特許文献1には、このようなスイッチとして、複数のセンサ電極が設けられ、各センサ電極の静電容量の変化に基づいてアクセサリ機器を操作するスイッチが記載されている。特許文献1に記載のスイッチでは、車室のインストルメントパネルに乗員が触れる領域が設けられている。この領域の裏側には、センサ電極が固定されたフレキシブル基板が設けられている。各センサ電極は、フレキシブル基板に設けられた配線を介してアクセサリ機器の制御コントローラに接続されている。
【0004】
特許文献2および3には、静電容量の変化を検出するタッチセンサが記載されている。このタッチセンサでは、縦方向に伸びた複数の電極が横方向に並べて基板に配置され、横方向に伸びた複数の電極が縦方向に並べて基板に配置されている。縦方向に伸びる各電極と横方向に伸びる各電極は電気的に絶縁された上で交差している。縦方向に伸びる複数の電極、および横方向に伸びる複数の電極について、電極間の静電容量が変化した縦横の電極の組を検出することで、人体、導電性の指示棒等の目標物が触れた位置が検出される。そして、目標物の位置に対応付けられた動作をアクセサリ機器に実行させる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1には、車両に搭載されるアクセサリ制御装置10の斜視図が示されている。アクセサリ制御装置10は、例えば、車室のコンソールに取り付けられる。
図1のx軸正方向は、車室からアクセサリ制御装置10に向かって右方向に対応する。y軸正方向は上方向に対応し、z軸正方向はアクセサリ制御装置10から車室に向かう方向に対応する。以下の説明では、アクセサリ制御装置10から車室に向かう方向を前方とし、車室からアクセサリ制御装置10に向かう方向を後方とする。
【0014】
アクセサリ制御装置10は、本体ケース12、フレーム20およびタッチセンサ14を備えている。本体ケース12の形状は、自動車への実装状態、本体ケース12内部に収容される部品の配置等に応じて、例えば、直方体形状の一部を変形させた形状とする。
図1に示されている例では、車室側を見て右後方の角を四角柱状に欠損させた形状を有している。フレーム20は本体ケース12の前方の縁に固定され、タッチセンサ14はフレーム20の内側に固定されている。タッチセンサ14にユーザの指が触れることでアクセサリ機器の操作が行われる。
【0015】
図2には、アクセサリ制御装置10の分解斜視図が示されている。本体ケース12の前方の開口にはディスプレイ22が固定されている。タッチセンサ14は、表パネル15、固定シート17および裏パネル16を備え、これらの部材が重ねられることで構成される。表パネル15、固定シート17および裏パネル16は、透明または半透明である。表パネル15の裏側には電極群が配置されており、電極群に接続されたケーブル群18が下方に引き出されている。裏パネル16の表側には電極群が配置されており、電極群に接続されたケーブル群19が下方に引き出されている。ケーブル群18および19は、後方に折り曲げられた上で本体ケース12内に収容される。タッチセンサ14は、フレーム20前方の枠内に固定される。フレーム20は本体ケース12の前方の縁に固定され、ディスプレイ22がタッチセンサ14に覆われる。
【0016】
図3には、表パネル15の後面に配置されたx座標ライン電極X1〜X19が示されている。ただし、
図3には、表パネル15を透かしてx座標ライン電極X1〜X19を前面から見た状態が示されている。表パネル15および各x座標ライン電極は透明または半透明である。表パネル15は、弾力性のあるプラスチック樹脂等の材料によって形成されている。各x座標ライン電極は、ITO(Indium Tin Oxide)等の導体によって形成されている。各x座標ライン電極は、スパッタリング、蒸着、印刷等の工法で表パネル15の後面に固定されてもよい。各x座標ライン電極は、縦方向に配列された複数のx電極片24を備えている。複数のx電極片24は、直線状のx電極接続パターン26によって直列接続されている。複数のx電極片24およびこれらを直列接続する各x電極接続パターン26が、縦方向に延伸するx座標ライン電極を形成している。本実施形態では、各x座標ライン電極は11個のx電極片24を備えている。x座標ライン電極X1〜X19は、延伸方向を縦方向に揃えて横方向に配列されている。x座標ライン電極X1〜X19のx座標値は、それぞれx1〜x19である。x座標ライン電極X1〜X19のそれぞれにはケーブルが接続され、このケーブル群がアクセサリ制御装置に搭載された制御回路に接続されている。
【0017】
図4には、裏パネル16の前面に配置されたy座標ライン電極Y1〜Y10が示されている。裏パネル16は、弾力性のあるプラスチック樹脂等の材料によって形成されている。各y座標ライン電極は透明または半透明であり、ITO等の導体によって形成されている。各y座標電極は、スパッタリング、蒸着、印刷等の工法で裏パネル16の前面に固定されてもよい。各y座標ライン電極は、横方向に配列された複数のy電極片28を備えている。複数のy電極片28は、直線状のy電極接続パターン30によって直列接続されている。複数のy電極片28およびこれらを直列接続する各y電極接続パターン30が、横方向に延伸するy座標ライン電極を形成する。本実施形態では、各y座標ライン電極は20個のy電極片28を備える。y座標ライン電極Y1〜Y10は、延伸方向を横方向に揃えて縦方向に配列されている。y座標ライン電極Y1〜Y10のy座標値は、それぞれy1〜y10である。y座標ライン電極Y1〜Y10のそれぞれにはケーブルが接続され、このケーブル群が、上述の制御回路に接続されている。
【0018】
x座標ライン電極X1〜X19に属する各x電極片24は、固定シート17を挟んでy座標ライン電極Y1〜Y10の隙間に対向し、y座標ライン電極Y1〜Y10に属する各y電極片28は、固定シート17を挟んでx座標ライン電極X1〜X19の隙間に対向する。また、各x電極接続パターン26には、各x電極接続パターン26に対応するy電極接続パターン30が交差し、各y電極接続パターン30には、各y電極接続パターン30に対応するx電極接続パターン26が交差する。
【0019】
このように、タッチセンサ14は、x軸方向(第1方向)についてユーザの指等の目標物の位置を検出するための第1電極群として、x座標ライン電極X1〜X19を表パネル15の後面(固定シート17の表側)に備えている。また、タッチセンサ14は、x軸方向と交差するy軸方向(第2方向)について目標物の位置を検出するための第2電極群として、y座標ライン電極Y1〜Y10を裏パネル16の前面(固定シート17の裏側)に備えている。これによって、板状部材としての固定シート17と、固定シート17の一方の板面側に配置された第1電極群と、固定シート17の他方の板面側に配置された第2電極群とを備えるタッチセンサ14が形成されている。
【0020】
図5には、x座標ライン電極群およびy座標ライン電極群を重ねて示した模式図が示されている。説明の便宜上、x座標ライン電極はX1〜X8の8本とし、y座標ライン電極はY1〜Y8の8本としている。例えば、ユーザの指がタッチセンサの前面に接触すると、x座標ライン電極X1〜X8のうちユーザの指に近いものと、y座標ライン電極Y1〜Y8のうちユーザの指に近いものとの間の静電容量が変化する。
【0021】
図5には、電極間の静電容量の変化が検出される検出領域の区画が破線によって示されている。各検出領域には、x座標ライン電極のx座標値とy座標ライン電極のy座標値が位置座標として割り当てられている。制御回路32は、アクセサリ機器36を制御する制御部としての機能を有し、所定のプログラムを実行するプロセッサ等によって構成されている。制御回路32は、x座標ライン電極X1〜X8と、y座標ライン電極Y1〜Y8との各組み合わせについて電極間の静電容量の変化を検出する。そして、各組み合わせに対応する検出領域と、電極間の静電容量の変化値とに応じてアクセサリ機器36を制御する。
【0022】
各検出領域における電極間容量の変化値に基づきアクセサリ機器36を制御することで、制御回路32は、次の(1)〜(3)に示される状態に応じたアクセサリ機器36の制御を行う。
【0023】
(1)制御回路32は、ユーザの指がタッチセンサに単に接触した状態における、指の接触位置に応じてアクセサリ機器36を制御する。以下、このような状態を単純接触状態という。
【0024】
(2)また、制御回路32は、ユーザの指がタッチセンサに接触し、さらにユーザの指がタッチセンサに圧力を加えた状態における指の接触位置に応じてアクセサリ機器36を制御する。以下、このような状態を指押下状態という。
【0025】
(3)さらに、制御回路32は、アクセサリ制御装置を操作するための操作棒がタッチセンサに接触し、さらに操作棒がタッチセンサに圧力を加えた状態における操作棒の接触位置に応じてアクセサリ機器36を制御する。以下、このような状態を棒押下状態という。なお、操作棒には指よりも誘電率が小さい材料が用いられる。このような材料には、木材、紙等、比誘電率が1に近い材料がある。
【0026】
制御回路32が、単純接触状態、指押下状態および棒押下状態のうちいずれかの状態を検出すると共に、ユーザの指または操作棒の接触位置を検出する原理について説明する。
図6には、タッチセンサ14およびディスプレイ22の断面が示されている。タッチセンサ14は、表パネル15、固定シート17および裏パネル16が重ねられた構造を有する。表パネル15、固定シート17および裏パネル16は弾力性のある材料で形成されている。固定シート17は、曲げ方向のみならず厚み方向にも弾力性がある材料で形成される。また、固定シート17は、表パネル15と裏パネル16とを接合する接着部材であってもよい。このような接着部材には、透明光学粘着フィルム(OCA:Optically Clear Adhesive)等がある。
【0027】
図6(a)には単純接触状態での断面図が示されている。この状態では、指44の近傍で交差するx座標ライン電極Xnとy座標ライン電極Ymとの間の静電容量が指44の接近によって変化する。
【0028】
図6(b)には指押下状態での断面図が示されている。x座標ライン電極Xnは表パネル15と共に変形自在である。指押下状態では、指44から与えられた圧力によって表パネル15およびx座標ライン電極Xnが後方に凹み、さらには、固定シート17が薄くなる。これによって、指44の近傍のx座標ライン電極Xnとy座標ライン電極Ymとの間の静電容量が変化する他、その周辺のx座標ライン電極とy座標ライン電極との間の静電容量が変化する。このように、指押下状態では、ユーザの指の接近の他、電極間の距離の変化によって電極間容量が変化する。
【0029】
なお、棒押下状態は、
図6(b)に示された指44が操作棒に置き換えられたものとなる。操作棒の誘電率は指の誘電率よりも小さいため、操作棒による電極間容量の変化は、指による電極間容量の変化よりも小さい。
【0030】
図7には、単純接触状態における容量変化パターンの例が示されている。この容量変化パターンは、隣接するx座標ライン電極間の距離、および隣接するy座標ライン電極間の距離が等しくdである場合のものである。
【0031】
容量変化パターンでは、各検出領域における電極間容量の変化値(以下、容量変化値という。)の範囲が規定されている。
図7では、各検出領域が、極小変化領域R0、第1変化領域R1〜第4変化領域R4のいずれの領域であるかが、塗りつぶしによって区別されている。
【0032】
極小変化領域R0は、容量変化値Cが棒押下閾値T0未満の領域である。第1変化領域R1は、容量変化値Cが棒押下閾値T0以上、かつ、指接触閾値T1未満の検出領域である。第2変化領域R2は、容量変化値Cが棒押下閾値T0以上、かつ、指接触閾値T1未満の検出領域のうち、容量変化値Cが最大となる検出領域である。第3変化領域R3は、容量変化値Cが指接触閾値T1以上の検出領域である。第4変化領域R4は、容量変化値Cが指接触閾値T1以上の検出領域のうち、容量変化値Cが最大となる検出領域である。
【0033】
ここで、棒押下閾値T0は、操作棒がタッチセンサに接触し、タッチセンサに圧力を与えたときの容量変化値の最小値である。指接触閾値T1は、指がタッチセンサに単に接触したときの容量変化値の最小値である。指接触閾値T1は棒押下閾値T0よりも大きい。棒押下閾値T0および指接触閾値T1は、実験やシミュレーションに基づいて定められてもよい。
【0034】
図7の右側に示されているように、極小変化領域R0には塗りつぶしが施されていない。そして、第1変化領域R1〜第4変化領域R4については、容量変化値Cが大きい検出領域である程、濃い塗りつぶしが施されている。
【0035】
単純接触状態では、指の接触位置における容量変化値が、棒押下状態での操作棒の接触位置における容量変化値よりも大きい。指の影響は接触位置の周辺に及ぶものの、接触位置に対応する検出領域の周辺の検出領域では、接触位置に対応する検出領域に比べて容量変化値は小さい。すなわち、接触位置に対応する検出領域では容量変化値が最大となる。指の影響はタッチパネル全体には及ばず、接触位置よりある程度離れた各検出領域では、容量変化値は棒押下閾値T0よりも小さくなる。
【0036】
図7に示される容量変化パターンでは、検出領域(x4,y5)に対応するタッチセンサ上の位置にユーザの指が接触した単純接触状態について、各検出領域における容量変化値の範囲が示されている。検出領域(x4,y5)は第4変化領域R4となる。検出領域(x4,y5)からの距離がd以下である各検出領域は、検出領域(x4,y5)を除いて第3変化領域R3となる。検出領域(x4,y5)からの距離がdを超え、かつ2d以下である各検出領域は、第1変化領域R1となる。その他の検出領域は極小変化領域R0となる。
【0037】
図8には、指押下状態を規定する容量変化パターンの例が示されている。指押下状態では、指の接触位置における容量変化値が、棒押下状態での操作棒の接触位置における容量変化値よりも大きい。指の影響は、接触位置の周辺に及ぶものの、接触位置に対応する検出領域の周辺の検出領域では、接触位置に対応する検出領域に比べて容量変化値は小さい。すなわち、接触位置に対応する検出領域では容量変化値が最大となる。また、指がタッチセンサに圧力を与えているため、接触位置を中心とする広い範囲に亘って指の影響が及ぶ。したがって、指の接触位置に対応する検出領域の周辺の広い範囲に亘る各検出領域において容量変化値が指接触閾値T1以上となる。そして、容量変化値が指接触閾値T1以上となる検出領域の外側では、容量変化値が棒押下閾値T0以上、かつ、指接触閾値T1未満となる。
【0038】
図8に示される容量変化パターンでは、検出領域(x4,y5)に対応するタッチセンサ上の位置でユーザの指がタッチセンサに圧力を加えた指押下状態について、各検出領域における容量変化値の範囲が示されている。検出領域(x4,y5)は第4変化領域R4となる。検出領域(x4,y5)からの距離が2d以下である各検出領域は、検出領域(x4,y5)を除いて第3変化領域R3となる。その他の検出領域は第1変化領域R1となる。
【0039】
図9には、棒押下状態を規定する容量変化パターンの例が示されている。棒押下状態では、操作棒の接触位置における容量変化値が、指接触状態での指の接触位置における容量変化値よりも小さい。そして、操作棒の接触位置に対応する検出領域の容量変化値は、その周辺の検出領域の容量変化値よりも大きくなる。すなわち、接触位置に対応する検出領域では容量変化値が最大となる。操作棒はタッチセンサに圧力を与えているため、操作棒の接触位置を中心とする広い範囲に亘る各検出領域において電極間容量が微小変化し、容量変化値が棒押下閾値T0以上、かつ、指接触閾値T1未満となる。
【0040】
図9に示される容量変化パターンでは、検出領域(x4,y5)に対応するタッチセンサ上の位置で操作棒によってタッチセンサに圧力が加えられた棒押下状態について、各検出領域における容量変化値の範囲が示されている。検出領域(x4,y5)は第2変化領域R2となる。その他の検出領域は、第1変化領域R1となる。
【0041】
図5に戻ってアクセサリ制御装置の動作について説明する。パターン記憶部38には、総ての検出領域(xn,ym)(n=1〜8,m=1〜8)のそれぞれについて、単純接触状態を検出するための容量変化パターン、指押下状態を検出するための容量変化パターン、および棒押下状態を検出するための容量変化パターンが記憶されている。
【0042】
制御回路32は、各検出領域の容量変化値を検出し、xy平面上での容量変化値の分布を表す容量変化値xy分布を求める。制御回路32は、パターン記憶部38を参照し、予め記憶された複数の容量変化パターンの中から、自らが求めた容量変化値xy分布が当てはまる容量変化パターンを選択する。そして、選択された容量変化パターンに基づいて、単純接触状態、指押下状態および棒押下状態のうちいずれかの状態を検出すると共に、ユーザの指または操作棒の接触位置を検出する。さらに、制御回路32は、検出された接触位置および状態に応じた機能をアクセサリ機器36に実行させる。
【0043】
検出された状態が単純接触状態である場合、制御回路32は、次のような制御を行ってもよい。アクセサリ機器36がエアコンディショナである場合、制御回路32は、指の接触位置の位置座標に応じて送風レベル、温度等を制御してもよい。また、アクセサリ機器36がオーディオ装置である場合、制御回路32は、指の接触位置の位置座標に応じて音量、音質等を制御してもよい。さらに、指の動きに応じたアクセサリ機器36の制御を行ってもよい。例えば、指がタッチセンサ上で円形を描くように動かされた場合、指の接触位置の位置座標が指の動きに応じて変化する。制御回路32は、指の接触位置の位置座標の変化が示す回転方向に応じて、エアコンディショナの温度調整や、オーディオ機器の音量調整を行ってもよい。
【0044】
検出された状態が指押下状態または棒押下状態である場合は、制御回路32は、次のような制御を行ってもよい。制御回路32は、ディスプレイに表示されたボタン、アイコン等の選択マークに対応する位置が接触位置である場合、その選択マークに応じた機能をアクセサリ機器36に実行させる処理を実行してもよい。また、制御回路32は、同一の選択マークに対し、検出された状態が指押下状態であるか棒押下状態であるかに応じて、異なる機能をアクセサリ機器36に実行させてもよい。
【0045】
このように、本発明に係るアクセサリ制御装置は、単純接触状態の他、指押下状態および棒押下状態を検出すると共に、ユーザの指または操作棒の接触位置を検出し、検出された状態および接触位置に応じてアクセサリ機器を制御する。したがって、単純接触状態下での接触位置のみを検出する場合に比べて、アクセサリ機器に対する多様な制御が可能となる。すなわち、本発明に係るアクセサリ制御装置によれば、指や操作棒等の目標物の位置に加えて、目標物の接触状態を検出することで、車載用機器に対する制御の多様性が高まる。