【解決手段】医療介護施設の駐車場に駐車されている介護車の利用を管理する、管理サーバ10を用いた介護車のレンタル管理システムである。管理サーバ10は、利用者が介護車を、利用可能か否かを判断する利用可否判定部13を備え、利用可否判定部13は、利用者の情報端末17から送られた、予約利用者の情報、予約日時の情報、予約介護車の情報、及び医療介護施設の情報に基づき、利用者が介護車を、利用可能か否かを判断する。
前記医療介護施設の駐車場に駐車された介護車を利用可能な利用者として、該医療介護施設の職員及び該医療介護施設の利用者が、前記介護車利用者情報記憶手段に登録されることを特徴とする請求項1記載の介護車のレンタル管理システム。
前記医療介護施設の駐車場に駐車された介護車を利用者にレンタルする際、該医療介護施設が自らの業務で該介護車を使用する日時を除く日時において、利用者の利用可能時間が設定され、該利用可能時間が前記介護車利用者情報記憶手段に記憶されることを特徴とする請求項3記載の介護車のレンタル管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このカーシェアリング管理システムは、基本的には、レンタカーサービスの一環として、貸し出し車両を、1時間単位など比較的短い時間帯で貸し出し可能に提供し、レンタカーをユーザが車を使用する場合、希望する車の予約を携帯電話機等の携帯情報端末で行った後、使用する日時に予約した車を、所定の駐車場まで取りに出かけて、簡便に且つ比較的安い費用で使用できるようにしたものである。
【0007】
しかしながら、上記従来のカーシェアリング管理システムは、殆どの場合、使用可能な自動車が通常の普通車に限定されるため、医療介護施設の施設利用者が、介護を必要とする被介護者を、自宅と医療介護施設間などで運ぶために、車椅子などのまま乗車可能な介護車を、使用したい場合であっても、従来のカーシェアリング管理システムは使用することができない課題があった。
【0008】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、被介護者の家族などが介護車を、簡便に使用することができる介護車のレンタル管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の介護車のレンタル管理システムは、
利用者に貸し出す介護車に関する情報を記憶するデータベースを有した管理サーバと、
該管理サーバにネットワークを介して接続され、介護車の利用予約を行う情報端末と、
を備え、医療介護施設の駐車場に駐車されている介護車を、予め登録された利用者に貸し出す業務を管理する介護車のレンタル管理システムであって、
該医療介護施設の駐車場に駐車されている、利用者が利用可能な介護車の情報を記憶するとともに、該介護車を利用可能な利用者の情報を、該医療介護施設に対応して記憶する介護車利用者情報記憶手段と、
利用者が予約を行うために該情報端末を使用して介護車のレンタル用ウエブサイトにアクセスした際、介護車の利用の予約画面を、該管理サーバから該情報端末に送信する予約画面送信手段と、
該情報端末に送信された、予約可能な介護車の情報、該介護車が駐車されている医療介護施設の情報、及び利用する日時などの欄を含む該予約画面を、該情報端末の表示器に表示する予約画面表示手段と、
該情報端末の予約画面で入力された、予約する利用者、予約する介護車、利用日時などの情報を、該情報端末から該管理サーバに送信する予約情報送信手段と、
該情報端末から送られた、予約利用者の情報、予約介護車の情報、及び該介護車の所属する医療介護施設の情報に基づき、該利用者が該介護車を利用可能か否かを判断する利用可否判定手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
ここで、上記介護車とは、被介護者を運ぶために普通車とは異なる構造を備えた福祉車両であり、例えば、車椅子を車内に入れるために、リアドアを開放し、スロープを外側に伸ばすスロープ式の福祉車両、開放したリアドアからリフトを出して車椅子を車内に入れるリアリフト式の福祉車両、助手席ドアを開放して助手席シートを外側に出すサイドリフト式の福祉車両などである。
【0011】
また、上記介護車を利用可能な利用者の範囲としては、上記医療介護施設の職員、該医療介護施設の利用者(その家族を含む)、及び施設側が了承した近隣の人々とすることができる。さらに、上記介護車は、医療介護施設の駐車場内に駐車され、レンタル会社などから医療介護施設に賃貸借された介護車である。
【0012】
この発明によれば、例えば、病院、デイケア施設、訪問介護施設、滞在型老人ホーム、或いは老人保健施設などの医療介護施設から、家族が被介護者をその自宅などに一時帰宅や一時外出させる場合、利用者は、医療介護施設の駐車場に駐車されている介護車を、希望日、希望時間を指定して、予約しておき、その日時に、その駐車場に駐車してある介護車を使用して、簡便に被介護者を一時帰宅或いは一時外出させることができる。
【0013】
これにより、被介護者の家族などは、医療介護施設の駐車場内の介護車を、その非使用時に、利用することにより、高価な介護車を購入することなく、また、介護タクシーなどを使用せずに、安価な費用でレンタルした介護車を使用して、被介護者を便利に自宅などに搬送することができる。
【0014】
また、医療介護施設は、医療介護施設の職員や施設の利用者のために、非使用時の介護車を提供してその便宜を図ることができ、施設で介護車を使用しない時間帯において、医療介護施設の介護車を有効に利用するため、介護車にかかるレンタル費用などを低減することができる。
【0015】
ここで、上記レンタル管理システムにおいて、医療介護施設側の了承に基づき、介護車を利用可能な利用者が、予め上記介護車利用者情報記憶手段に、登録されるように構成することができる。
【0016】
またここで、上記介護車は、上記医療介護施設にレンタル会社から時間を限定して賃貸借された福祉車両とすることができる。
【0017】
またここで、上記医療介護施設の駐車場に駐車された介護車を利用者にレンタルする際、医療介護施設が自らの業務で介護車を使用する日時を除く日時において、利用者の利用可能時間が設定され、利用可能時間が上記介護車利用者情報記憶手段に記憶されるように構成することができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明の介護車のレンタル管理システムは、被介護者の家族などが、医療介護施設の駐車場内の介護車を、必要なときに簡便に且つ安い費用で使用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の介護車のレンタル管理システムの概略構成図である。この介護車のレンタル管理システムは、病院、デイケア施設、訪問介護施設、滞在型老人ホーム、或いは老人保健施設などの医療介護施設の駐車場内の介護車を、非使用時に、登録した利用者が予約して使用可能とするもので、後述の管理システムによって運用される。この管理システムは、
図1に示す如く、介護車のレンタル会社などに設置される管理サーバ10を主要部として構成される。
【0021】
管理サーバ10は、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなどから構成され、CPU,RAM,ROM,記憶装置等を有し、介護車のレンタル管理業務に必要なデータベースを有すると共に、インターネット1に接続され、ブラウザソフト、CGIプログラムソフト等がインストールされる。これにより、管理サーバ10は、インターネット1上で介護車のレンタル管理用のウエブサイトを提供し、ウエブサイトを通して、会員からの介護車の利用予約を受け付けるようになっている。
【0022】
このために、管理サーバ10は、
図1に示すように、予め会員登録された会員の携帯情報端末(携帯電話機、PHS,PDA等)15または情報端末(パーソナルコンピュータ等)17からインターネット1を通して、介護車の利用予約のためのアクセスがあったとき、その利用予約のための予約画面を情報端末に送信し、携帯情報端末15または情報端末17の表示器に予約画面を表示させる上記予約画面送信手段としての予約画面送信部12を備えている。
【0023】
また、管理サーバ10は、介護車のレンタル管理に必要なデータベース14を備えており、データベース14には、少なくとも、
図2〜
図4に示すように、会員マスタ、医療介護施設マスタ、介護車マスタが含まれている。会員マスタのデータテーブルには、
図2に示すように、予め登録された会員の会員ID、会員名、連絡先の電話番号、会員の現住所、関係する医療介護施設、会員と医療介護施設との関係、例えば施設の職員或いは施設の利用者の家族などの関係データがフィールドに記憶される。
【0024】
医療介護施設マスタのデータテーブルには、
図3に示すように、予め登録された医療介護施設の名称、施設の住所、会員となっている職員の氏名、施設の利用者(会員の家族など会員の関係者であって且つ施設の利用者)、施設側が了承し登録された近隣の人々の住所、氏名などのデータがフィールドに記憶される。1箇所の医療介護施設に複数の職員が会員登録している場合、或いは1箇所の医療介護施設に複数の会員の利用者(被介護者の家族など)がいる場合、その全てのデータがフィールドに記憶される。
【0025】
さらに、介護車マスタのデータテーブルには、
図4に示すように、利用可能な、介護車のID、介護車のタイプ、登録番号、レンタル契約されている医療介護施設の名称、施設側で使用される日時、利用者が使用可能な日時などのテータがフィールドに記憶される。
【0026】
介護車は、病院、デイケア施設、訪問介護施設、滞在型老人ホーム、或いは老人保健施設などの医療介護施設に、レンタル会社からレンタルされている福祉車両であり、被介護者を運ぶために普通車とは異なる構造を備えた福祉車両である。介護車のタイプとしては、例えば、車椅子を車内に入れるために、リアドアを開放し、スロープを外側に伸ばすスロープ式の福祉車両、開放したリアドアからリフトを出して車椅子を車内に入れるリアリフト式の福祉車両、助手席ドアを開放して助手席シートを外側に出すサイドリフト式の福祉車両などであり、そのタイプを示すデータがフィールドに記憶される。また、各介護車のフィールドには、施設側が使用する時間帯、及び利用者が利用可能な時間帯データが付されている。
【0027】
このような介護車は、例えばレンタル会社から医療介護施設にレンタルされている介護車であり、通常、医療介護施設の駐車場に駐車されている。レンタル会社は、例えば、医療介護施設に対し、例えば1ヶ月に100時間/月、1日に3時間/日、という使用時間を限定した条件で、長期賃貸借契約を行う。医療介護施設は、使用時間を限定しているため、また、介護車の駐車場を提供しているため、レンタル会社とは介護車のレンタル契約を安い費用で契約することができる。また、医療介護施設が介護車を使用しない非使用の時間帯には、その医療介護施設の駐車場内の介護車を、関係者(職員、被介護者の家族など)が利用できるようにするため、レンタル会社は、安価な賃貸料で、施設駐車場内の介護車を、契約時間外の非使用時に、被介護者の家族などが貸し出すことができる。
【0028】
介護車は、非使用時、医療介護施設の駐車場に駐車されており、医療介護施設の駐車場が複数ある場合、その介護車が駐車されている駐車場の情報は、介護車マスタのフィールドに記憶され、施設の欄に駐車場情報として表示される。
【0029】
介護車を利用することができる利用者は、上記のように、医療介護施設の駐車場に駐車されている介護車であるので、当該医療介護施設の関係者であり、予め施設側の了承に基づき登録され職員、当該施設の利用者またはその家族(会員と利用者つまり被介護者とが家族関係にある場合など)、及び医療介護施設により了承された近隣に住所を有する人々などに限定され、登録される。
【0030】
管理サーバ10は、登録された会員(利用者)から、予約アクセスを受け付けたとき、その利用者が職員として所属する医療介護施設の介護車、或いはその医療介護施設を利用する被介護者またはその家族などが利用できる範囲において、会員(利用者)が医療介護施設の介護車を予約画面で選択するように、その予約画面データを作成し、会員の携帯情報端末15或いは情報端末17に送信するようになっている。
【0031】
予め会員登録を行った利用者は、携帯情報端末(携帯電話機やタブレット端端末)15または情報端末(パーソナルコンピュータ等)17を使用して介護車の利用予約を行う。このために、携帯情報端末15または情報端末17は、ネットワーク接続用の入出力ポートがインターネット1に接続され、ブラウザソフト及びCGIプログラムソフトがインストールされる。
【0032】
携帯情報端末15または情報端末17は、管理サーバ10がインターネット上で開設する介護車のレンタル管理サイトにアクセスし、携帯情報端末15または情報端末17の表示器に、介護車の利用予約を行う際の予約画面を表示し、その予約画面に予約事項を入力し、管理サーバ10に送信できるようになっている。上記予約画面表示手段がこの予約画面の表示機能に対応するものであり、携帯情報端末15または情報端末17に予約画面表示手段としての予約画面表示部15b,17bが設けられる。
【0033】
また、携帯情報端末15または情報端末17には、上記予約情報送信手段としての予約情報送信部15a,17aが設けられ、会員(利用者)が携帯情報端末15または情報端末17の予約画面で入力した、予約介護車のタイプや利用時間に関するデータが予約情報送信部15a,17aから管理サーバ10に送信されるようになっている。
【0034】
会員登録された利用者の利用可能な介護車は、上記のように、各医療介護施設の駐車場に駐車されており、介護車を利用可能な医療介護施設は、会員に対し予め或いは予約画面で提供される。
図1に示す如く、医療介護施設の駐車場に駐車中の介護車7には、自動的にドアロックをオンオフするドアロック装置8が設けられ、このドアロック装置8は、例えば携帯電話網2の無線を通して、無線通信信号により、ドアロックのオンオフを、コールセンターなどからの指令により、自動的に行うようになっている。つまり、コールセンターから携帯電話網2を通して無線の解錠信号または施錠信号を送信すると、ドアロック装置8はその解錠信号または施錠信号を受信し、所定の駐車場に駐車された介護車7のドアが自動的にアンロックまたはロックされる構造である。
【0035】
なお、最終的なドアロックのオンオフは、会員(利用者)が貸与されたキーカードを介護車に近づけて行うようにし、コールセンターなどからは、介護車に対し解錠可能信号や施錠可能信号を、携帯電話網2を通して送信し、解除可能信号の送信により解錠可能とされた状態で、利用者のキーカードによりドアロックをアンロックすることもできる。
【0036】
さらに、介護車7内には、コンソールボックスに、キーが差し込まれており、そのキーをボックスから外すと、エンジンがスタート可能な状態となり、利用者がキーを差し込んで、或いはスタートスイッチをオンして、介護車7のエンジンを起動できるようになっている。つまり、介護車7の利用者は、介護車7の利用予約を行った後、使用時に、医療介護施設の駐車場まで出向き、自動的に或いはコールセンターに電話を入れて、介護車のドアを解錠可能な状態としてもらい、キーカードを用いて解錠したドアを開いて車内に入り、介護車7内のボックスからキーを外して、介護車7のエンジンを起動し、介護車7を使用できる構造である。
【0037】
次に、上記構成の介護車のレンタル管理システムを使用して、会員が介護車の利用予約を行う際の動作を、
図5、6を参照して説明する。
【0038】
介護車は、医療介護施設に対しレンタル会社からレンタル契約され、医療介護施設の駐車場に駐車される。医療介護施設では、通常、介護車を24時間フルに使用するのではなく、例えば、月曜日、水曜日、金曜日の午前中において、介護車が日時を限定して使用される。このため、レンタル会社は、医療介護施設に対し、例えば1ヶ月に100時間/月、1日に3時間/日、という使用時間を限定した条件で、介護車の賃貸借契約を行う。そして、医療介護施設では、レンタルした介護車の使用日時を、管理サーバ10の介護車のデータベース14に、予め記録し登録する。医療介護施設が介護車を使用する日時の時間帯を除く日時の時間帯が、利用者が利用可能に時間帯となる。
【0039】
予め会員登録された利用者が介護車を利用したい場合、携帯情報端末15または情報端末17を使用して、インターネット1上に開設された介護車のレンタル管理用のウエブサイトにアクセスする。そして、携帯情報端末15または情報端末17に表示された会員ログイン用のログイン画面に、IDとパスワードを入力し、そのサイトにログインし、利用者は、端末の表示器に表示された介護車の予約画面で、予約手続を行う。
【0040】
すなわち、管理サーバ10は、利用者から予約アクセスを受け付けると、
図5のステップ100からステップ110に進み、利用者の携帯情報端末15または情報端末17に介護車の予約画面を送信する。携帯情報端末15または情報端末17は、その予約画面情報を受信し、
図6に示すような予約画面を表示器に表示する。
【0041】
このとき、利用者は、その予約画面の予約の手続において、
図6(a)の選択画面で、利用者が関係する医療介護施設の介護車、つまり利用したい介護車の所属する医療介護施設を選択する。例えば、利用者が○○病院の職員であってその病院の介護車を予約する場合、その○○病院を選択する。或いは、利用者の家族が○○介護ステーションの利用者であって、その介護ステーションの介護車を利用する場合、その○○介護ステーションを選択する。管理サーバ10は、データベース14の医療介護施設マスタを検索して、アクセスしている利用者が関係する医療介護施設を予め認識できる。このため、利用者から予約アクセスがあったとき、その利用者が関係する医療介護施設を、予約選択画面に表示するようにデータを送信することができる。
【0042】
次に、利用者は、携帯情報端末15または情報端末17を操作して、
図6(b)に示す如く、利用開始日時と使用終了日時の入力画面に進み、利用する介護車の利用開始日時と使用終了日時をその入力画面に入力する。さらに、利用者は、
図6(c)に示す如く、予約する介護車のタイプの選択画面に進み、利用者が予約し利用したい介護車のタイプを選択入力する。このとき、管理サーバ10は、データベース14の介護車マスタを検索して、利用者の関係する医療介護施設に駐車される介護車において、利用者が利用可能な日時とタイプの介護車を抽出し、その情報を利用者の携帯情報端末15または情報端末17に送信し、介護車の選択画面に表示させる。
【0043】
例えば、利用者が関係する医療介護施設に、利用者が希望する日時に、利用可能の介護車があり、その介護車のタイプがリアリフト式の介護車である場合、選択可能な介護車としてリアリフト式介護車を、
図6(c)に示す如く表示する。また、その介護車のタイプがスロープ式の介護車である場合、選択可能な介護車としてスロープ式介護車を表示し、或いは、その介護車のタイプがサイドリフト式の介護車である場合、選択可能な介護車としてサイドリフト式介護車を、選択可能に表示する。
【0044】
利用者が関係する医療介護施設に、例えばリアリフト式介護車のみが利用可能な介護車として登録されている場合、リアリフト式介護車のみが選択画面に表示されることとなる。
【0045】
なお、管理サーバ10は、
図4に示すような介護車マスタのデータを検索して、利用者が利用可能な介護車を抽出するので、利用者が利用を希望する日時と、医療介護施設が基本情報として設定する利用可能日時とが一致しない場合、当該介護車のタイプは利用可能な介護車としては表示されない。このため、利用者の利便性を考慮して、その医療介護施設の駐車場の介護車において、利用者が利用可能な日時、時間帯の情報を、予約画面に予め表示することもできる。
【0046】
そして、利用者は、上記のように携帯情報端末15または情報端末17を操作して、利用日時や介護車のタイプなどを選択した状態で、その予約情報確認画面を表示器に表示させる。そして、利用者は、その予約情報確認画面において予約アイコンをクリックし、その予約情報を管理サーバ10に送信する。
【0047】
このとき、管理サーバ10は、
図5のステップ120で、利用者の携帯情報端末15または情報端末17からの予約情報を受信し、その利用者の希望する介護車の予約が可能か否かをステップ130で判断する。このとき、管理サーバ10は、予約利用者が送信した全ての予約利用情報について判断し、予約希望の介護車が駐車される医療介護施設と利用者の関係、例えば予約利用者が施設の職員であるか、或いは予約利用者の家族などが当該医療介護施設の利用者であるのかなどを判断する。さらに、管理サーバ10は、予約利用者が利用を希望する日時が、他の予約利用者において既に予約されていないか否かを判断し、加えて、予約利用者が希望する介護車のタイプが、利用可能か否かを判断する。
【0048】
そして、管理サーバ10は、予約利用者が送信した全ての予約利用情報について、介護車の利用が可能であると判断したとき、次にステップ140に進み、その予約情報を登録し記憶部に記憶する。そして、次にステップ160に進み、予約登録した登録情報を含む予約完了画面を、利用者の携帯情報端末15または情報端末17に送信する。
【0049】
この後、利用者は、予約した日時に、予約した医療介護施設の駐車場に出向き、予め渡されているカードキーを使用して、介護車のドアを開き、車内にあるキーなどを操作して、介護車を運転する。例えば、当該医療介護施設に利用者の家族(被介護者)が入院などしている場合、利用者は、介護車に被介護車を乗せ、介護車を運転して、家族(被介護者)を医療介護施設から自宅に、或いは別の医療介護施設に搬送するように利用する。そして、介護車の利用を終了した場合、介護車をその医療介護施設の駐車場に戻し、介護車の利用は終了する。なお、利用者が介護車を利用したときの利用料金は、この後、レンタル会社などから利用者に請求され、予め登録されたクレジット口座などから引き落とされることとなる。
【0050】
一方、管理サーバ10は、上記ステップ130において、例えば、予約利用者が施設の職員ではなく、且つ予約利用者の登録された家族(被介護者)が当該施設の利用者ではないと判断した場合、或いは予約利用者が希望する利用日時が既に予約された介護車の予約利用日時に重なるなどして、予約利用者が希望する日時が当該介護車の利用可能な日時ではないと判断した場合、次に、ステップ150に進み、介護車の利用不可を示す利用不可画面を、利用者の携帯情報端末15または情報端末17に送信する。このとき、利用不可画面には、上記のような利用不可の理由が付されて送信され、予約利用者の端末に表示され報知される。この後、管理サーバ10は、ステップ110に戻り、再び新たな予約画面を利用者の携帯情報端末15または情報端末17に送信し、別の条件の介護車の予約を促すこととなる。
【0051】
このように、介護車の予約利用者は、携帯情報端末15または情報端末17を用いて、介護車のレンタル管理サイトにアクセスして、希望する日時に、関係する医療介護施設の介護車を予約し、利用することができるので、例えば、病院、デイケア施設、訪問介護施設、滞在型老人ホーム、或いは老人保健施設などの医療介護施設から、家族が被介護者や病人をその自宅などに一時帰宅や一時外出させる場合、利用者は、医療介護施設の駐車場に駐車されている介護車を、希望日、希望時間を指定して、予約しておき、その日時に、その駐車場に駐車してある介護車を使用して、簡便に被介護者や病人を医療介護施設から、簡便に一時帰宅或いは一時外出させることができる。
【0052】
また、被介護者や病人の家族などは、医療介護施設の駐車場の介護車を利用することにより、高価な介護車を購入することなく、また、レンタル介護車を時間限定で借りることにより、介護タクシーなどに比して、安い費用で介護車を使用して、被介護者を便利に自宅などに搬送することができる。また、医療介護施設の駐車場の介護車を利用するため、被介護者や病人の家族などは、自宅などから医療介護施設に、被介護者や病人とともに戻る際、そのまま介護車を医療介護施設の駐車場に、簡便に戻すことができる。
【0053】
さらに、介護車を使用する医療介護施設は、レンタル会社から時間を限定して安い費用で介護車を借りることができ、しかも、医療介護施設の職員や施設の利用者のために、介護車を提供してその便宜を図ることができ、施設で介護車を使用しない時間帯において、介護車を有効に利用するため、介護車にかかる費用を低減することができる。