【解決手段】有体物の情報を記憶するデータベースを備える有体物情報提供システムで、投稿者端末200から有体物600の情報の投稿を受け付けてデータベース300に登録し、閲覧者端末100では、有体物600の近傍に配置されたビーコン700からのデータを受信して、それをもとに有体物600をデータベースから特定し、特定した有体物600の投稿情報を、所定の順序で出力する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の手法では、提供する情報は、あらかじめ用意された商品情報データベースの内容に限定されてしまう。そのため、ユーザが多様な情報を得られるとは言い難い。また、もし商品販売者自身が、事前に詳細かつ多様な情報をデータベースに用意しようとした場合、そのためのコストが大きい。
【0005】
そこで、本発明では、上記の課題に鑑みて、有体物の近傍に配置されたビーコンからの情報を受信し、そのビーコンデータに対応した有体物の多様な情報を効果的に提供する有体物情報提供システム、有体物情報提供方法、および有体物情報提供プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0007】
第1の特徴に係る発明は、
有体物の情報を記憶するデータベースを備える有体物情報提供システムにおいて、
前記有体物の情報の投稿を受け付け、前記データベースに登録する投稿登録手段と、
前記有体物の近傍に配置されたビーコンからのデータを受信するビーコンデータ受信手段と、
前記ビーコンデータに対応した有体物を、前記データベースに照合して特定する有体物特定手段と、
前記特定した有体物の情報として、前記投稿された有体物の投稿情報を、所定の順序で出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする有体物情報提供システムを提供する。
【0008】
第1の特徴に係る発明によれば、有体物の情報を記憶するデータベースを備える有体物情報提供システムにおいて、前記有体物の情報の投稿を受け付け、前記データベースに登録する投稿登録手段と、前記有体物の近傍に配置されたビーコンからのデータを受信するビーコンデータ受信手段と、前記ビーコンデータに対応した有体物を、前記データベースに照合して特定する有体物特定手段と、前記特定した有体物の情報として、前記投稿された有体物の投稿情報を、所定の順序で出力する出力手段と、を備える。
【0009】
第1の特徴に係る発明は、有体物情報提供システムのカテゴリであるが、有体物情報提供方法、および有体物情報提供プログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【0010】
第2の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である有体物情報提供システムにおいて、
前記出力した投稿情報の閲覧回数または閲覧時間を算出する算出手段を備えることを特徴とする有体物情報提供システムを提供する。
【0011】
第2の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である有体物情報提供システムは、前記出力した投稿情報の閲覧回数または閲覧時間を算出する算出手段を備える。
【0012】
第3の特徴に係る発明は、第2の特徴に係る発明である有体物情報提供システムにおいて、
前記所定の順序が、前記閲覧回数または閲覧時間の、昇順または降順であることを特徴とする有体物情報提供システムを提供する。
【0013】
第3の特徴に係る発明によれば、第2の特徴に係る発明である有体物情報提供システムは、前記所定の順序が、前記閲覧回数または閲覧時間の、昇順または降順である。
【0014】
第4の特徴に係る発明は、第2の特徴または第3の特徴に係る発明である有体物情報提供システムにおいて、
前記算出した閲覧回数または閲覧時間に応じて、前記投稿情報の投稿者に対価を支払う支払手段を備えることを特徴とする有体物情報提供システムを提供する。
【0015】
第4の特徴に係る発明によれば、第2の特徴または第3の特徴に係る発明である有体物情報提供システムは、前記算出した閲覧回数または閲覧時間に応じて、前記投稿情報の投稿者に対価を支払う支払手段を備える。
【0016】
第5の特徴に係る発明は、第1の特徴に係る発明である有体物情報提供システムにおいて、
前記閲覧者から、前記出力した投稿情報に対する評価を受け付ける評価受付手段を備えることを特徴とする有体物情報提供システムを提供する。
【0017】
第5の特徴に係る発明によれば、第1の特徴に係る発明である有体物情報提供システムは、前記閲覧者から、前記出力した投稿情報に対する評価を受け付ける評価受付手段を備える。
【0018】
第6の特徴に係る発明は、第5の特徴に係る発明である有体物情報提供システムにおいて、
前記所定の順序が、前記閲覧者からの評価の昇順または降順であることを特徴とする有体物情報提供システムを提供する。
【0019】
第6の特徴に係る発明によれば、第5の特徴に係る発明である有体物情報提供システムは、前記所定の順序が、前記閲覧者からの評価の昇順または降順である。
【0020】
第7の特徴に係る発明は、第5の特徴または第6の特徴に係る発明である有体物情報提供システムにおいて、
前記閲覧者からの評価に応じて、前記投稿情報の投稿者に対価を支払う支払手段を備えることを特徴とする有体物情報提供システムを提供する。
【0021】
第7の特徴に係る発明によれば、第5の特徴または第6の特徴に係る発明である有体物情報提供システムは、前記閲覧者からの評価に応じて、前記投稿情報の投稿者に対価を支払う支払手段を備える。
【0022】
第8の特徴に係る発明は、有体物情報提供方法であって、
有体物の情報を記憶するデータベースを備え、
前記有体物の情報の投稿を受け付け、前記データベースに登録する投稿登録ステップと、
前記有体物の近傍に配置されたビーコンからのデータを受信するビーコンデータ受信ステップと、
前記ビーコンデータに対応した有体物を、前記データベースに照合して特定する有体物特定ステップと、
前記特定した有体物の情報として、前記投稿された有体物の投稿情報を、所定の順序で出力する出力ステップと、
を備えることを特徴とする有体物情報提供方法を提供する。
【0023】
第9の特徴に係る発明は、有体物情報提供プログラムであって、
有体物の情報を記憶するデータベースを備える有体物情報提供システムに、
前記有体物の情報の投稿を受け付け、前記データベースに登録する投稿登録ステップ、
前記有体物の近傍に配置されたビーコンからのデータを受信するビーコンデータ受信ステップ、
前記ビーコンデータに対応した有体物を、前記データベースに照合して特定する有体物特定ステップ、
前記特定した有体物の情報として、前記投稿された有体物の投稿情報を、所定の順序で出力する出力ステップ、
を実行させるための有体物情報提供プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、有体物の近傍に配置されたビーコンからの情報を受信し、そのビーコンデータに対応した有体物の多様な情報を効果的に提供する有体物情報提供システム、有体物情報提供方法、および有体物情報提供プログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0027】
[有体物情報提供システム概要]
本発明の概要について
図1に基づいて、説明する。有体物の情報を閲覧する閲覧者端末100は、
図2に示すように、入力部110、出力部120、記憶部130、通信部140、制御部150、から構成される。出力部120は制御部150と協働して出力モジュール121を実現する。また通信部140は制御部150と協働してビーコンデータ受信モジュール141、有体物特定モジュール142を実現する。データベース300に有体物の情報を投稿する投稿者端末200は、同じく
図2に示すように、入力部210、出力部220、記憶部230、通信部240、制御部250、から構成される。入力部210は通信部240と協働して投稿登録モジュール211を実現する。閲覧者端末100と投稿者端末200とデータベース300は、通信網500を介して接続されているものとする。通信網500は、公衆通信網でも専用通信網でも良く、また、閲覧者端末100とデータベース300、投稿者端末200とデータベース300が、それぞれ通信可能であれば良い。閲覧者端末100と投稿者端末200が直接通信可能である必要はない。また、有体物600の近傍には、ビーコン700を配置するものとする。
【0028】
投稿者端末200の投稿登録モジュール211は、データベース300に有体物の情報を投稿し登録する(ステップS01)。ここで、有体物とは、物理的に空間の一部を占めて有形的存在をもつものとし、人物や法人等を含む概念であるとする。有体物の例として、美術館や博物館の美術品、ショッピングモールや商業施設の商品、建築物、等が考えられる。
図1では、有体物600が美術館の美術品である場合を例として説明する。また、データベース300に投稿し登録する有体物の情報とは、たとえば有体物が美術品である場合には、作品名、作者、解説、感想、投稿者が撮影した画像、所蔵している美術館名や公式ホームページのURL等が考えられる。また、有体物が商品である場合には、商品名、値段、メーカー名、解説、種類、使用した感想、投稿者が撮影した画像、メーカーの公式ホームページのURL等が考えられる。
【0029】
閲覧者端末100のビーコンデータ受信モジュール141は、情報の提供を受けたい有体物600に近づくことにより、有体物600の近傍に配置されたビーコン700からビーコンデータを受信する(ステップS02)。ステップS02で閲覧者端末100が受信するビーコンデータとは、たとえば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy、無線LAN、WiFi、赤外線などの近距離の無線通信によってビーコン700から送信される、有体物600を識別するための固有のIDである。例えば、ビーコン700自体のシリアル番号を用いてもよい。
【0030】
閲覧者端末100の有体物特定モジュール142は、データベース300にステップS02のビーコンデータの照合を行い、有体物を特定する(ステップS03)。この段階で、受信したビーコンデータが有体物600のものであることが特定され、データベース300に登録された有体物600の投稿情報を参照することが可能となる。
【0031】
最後に、閲覧者端末100の出力モジュール121が、通信部140を介し、データベース300から、ステップS03で特定した有体物600の情報を取得し、所定の順序で出力する(ステップS04)。情報提供のための出力としては、解説の画面表示であってもよいし、テキストデータの音声出力であってもよい。ここで取得する情報は、ステップS01で投稿者端末200から投稿登録された情報であり、複数の投稿者から情報が投稿登録された場合には複数の情報が存在するため、その場合には、出力は所定の順序で行う。
【0032】
ここでの所定の順序とは、例えば有体物600についての投稿情報をまだ誰も参照していない場合には、投稿者端末200から、投稿を行った日時の早い順または遅い順とすることが考えられる。また、投稿情報のデータ量の多い順または少ない順としてもよい。
【0033】
しかし、有体物600についての投稿情報を、大勢の人が閲覧している場合には、より多くの回数、または、長い時間、閲覧されている投稿情報が、閲覧者にとってより有用な情報であったと考えることができる。そのため、所定の順序を、閲覧回数の多い順(降順)または少ない順(昇順)としてもよいし、閲覧時間の長い順(降順)または短い順(昇順)としてもよい。
【0034】
または、より直接的に閲覧者にとっての有用性を確認するために、閲覧者が投稿情報に対する評価を行い、その評価の良い順(降順)または悪い順(昇順)を所定の順序としてもよい。
【0035】
別の方法として、投稿情報の閲覧が有料である場合、各投稿情報の価格の安い順(昇順)または高い順(降順)を所定の順序としてもよい。
【0036】
これらの所定の順序のうち、どの順序による出力を採用するかは、閲覧者端末100で個別に設定可能とすることで、より閲覧者にとって使いやすい有体物情報提供システムを提供することができる。
【0037】
このように、本発明によれば、閲覧者にとって有用な多様な情報を、効率的に得られるシステムを実現することが可能である。
【0038】
[各機能の説明]
図2は、閲覧者端末100と投稿者端末200とデータベース300の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。投稿者端末100と閲覧者端末200は、それぞれ一台しか図示していないが、複数台であってもよい。閲覧者端末100は、入力部110、出力部120、記憶部130、通信部140、制御部150、から構成される。出力部120は制御部150と協働して出力モジュール121を実現する。また通信部140は制御部150と協働してビーコンデータ受信モジュール141、有体物特定モジュール142を実現する。投稿者端末200は、入力部210、出力部220、記憶部230、通信部240、制御部250、から構成される。入力部210は通信部240と協働して投稿登録モジュール211を実現する。データベース300は、有体物の情報を記憶する一般的なデータベースであってよい。閲覧者端末100と投稿者端末200とデータベース300は、通信網500を介して接続されているものとする。通信網500は、公衆通信網でも専用通信網でも良く、また、閲覧者端末100とデータベース300、投稿者端末200とデータベース300が、それぞれ通信可能であれば良い。閲覧者端末100と投稿者端末200が直接通信可能である必要はない。また、閲覧者端末100は、ビーコン700から有体物600のビーコンデータを直接受信可能であるものとする。
【0039】
閲覧者端末100は、ビーコンデータの受信が可能であり、かつ、各種アプリケーションを実行可能である、携帯電話、スマートフォン、タブレットPC、ノートPC、ウェアラブルデバイス、またはディスプレイを備えたPC等の一般的な情報家電やその他の電化製品であって良い。閲覧者端末100として図示しているスマートフォンはその一例にすぎない。
【0040】
入力部110は、各種アプリケーションの実行や、操作を行うために必要な機能を備えるものとする。例として、タッチパネル機能を実現する液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、ペンタブレット、装置上のハードウェアボタン、音声認識を行うためのマイク等を備えることが可能である。入力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0041】
出力部120は、制御部150と協働して出力モジュール121を実現する。出力モジュール121はデータベース300から有体物600の情報を取得し、所定の順序で出力する。また、出力部120は、情報提供を行うために必要な機能を備えるものとする。例として、液晶ディスプレイ、PCのディスプレイ、プロジェクターへの投影等の画面表示や、スピーカーやヘッドフォン、イヤフォン等の音声出力等の形態が考えられる。出力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0042】
記憶部130として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備え、有体物特定を行うために必要なデータ、データベースから取得した有体物の情報等を記憶する。
【0043】
通信部140は、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイス、または、Bluetooth、NFC、3G、LTE等の規格に準拠した無線デバイス等を備え、データベース300との通信が可能であるものとする。また、通信部140は制御部150と協働してビーコンデータ受信モジュール141、有体物特定モジュール142を実現する。ビーコンデータ受信モジュール141は、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、無線LAN、WiFi、赤外線などの近距離の無線通信によってビーコン700から送信されるデータを受信するための機能を備える。有体物特定モジュール142は、データベース300に受信したビーコンデータの照合を行い、有体物を特定するための機能を備える。
【0044】
制御部150として、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備える。
【0045】
投稿者端末200は、各種アプリケーションを実行する一般的な情報端末であって良く、携帯電話やスマートフォン、タブレットPC、ノートPC、ウェアラブルデバイス、またはディスプレイを備えたPC等の一般的な情報家電やその他の電化製品であって良い。投稿者端末投稿者端末200として図示しているスマートフォンはその一例にすぎない。
【0046】
入力部210は、通信部240と協働して投稿登録モジュール211を実現する。また、入力部210は各種アプリケーションの実行や、操作を行うために必要な機能を備えるものとする。例として、タッチパネル機能を実現する液晶ディスプレイ、キーボード、マウス、ペンタブレット、装置上のハードウェアボタン、音声認識を行うためのマイク等を備えることが可能である。入力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0047】
出力部220は、投稿情報の入力確認を行うために必要な機能を備えるものとする。例として、液晶ディスプレイ、PCのディスプレイ、プロジェクターへの投影等の画面表示や、スピーカーやヘッドフォン、イヤフォン等の音声出力等の形態が考えられる。出力方法により、本発明は特に機能を限定されるものではない。
【0048】
記憶部230として、ハードディスクや半導体メモリによる、データのストレージ部を備え、必要なデータやデータベースから取得した情報等を記憶する。
【0049】
通信部240は、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイス、または、Bluetooth、NFC、3G、LTE等の規格に準拠した無線デバイス等、または有線接続による通信機能を備え、データベース300との通信が可能であるものとする。
【0050】
制御部250として、CPU、RAM、ROM等を備える。
【0051】
データベース300は、有体物の情報を記憶する一般的なデータベースである。サーバや端末など、システムに応じて適切な機器に組み込まれて良い。
【0052】
[有体物情報提供処理]
図3は、有体物情報提供処理のフローチャート図である。
【0053】
投稿者端末200の投稿登録モジュール211は、データベース300に有体物600の情報を投稿する(ステップS101)。ここで、有体物とは、物理的に空間の一部を占めて有形的存在をもつものとし、人物や法人等を含む概念であるとする。有体物の例として、美術館や博物館の美術品、ショッピングモールや商業施設の商品、建築物、等が考えられる。
図1と同じく、ここでは、有体物600が美術館の美術品である場合を例として説明する。また、データベース300に投稿し登録する有体物の情報とは、たとえば有体物が美術品である場合には、作品名、作者、解説、感想、投稿者が撮影した画像、所蔵している美術館名や公式ホームページのURL等が考えられる。また、有体物が商品である場合には、商品名、値段、メーカー名、解説、種類、使用した感想、投稿者が撮影した画像、メーカーの公式ホームページのURL等が考えられる。
【0054】
ここで、投稿者端末200からの投稿登録を簡単にするために、有体物情報提供システムに、データベース300を参照して、投稿情報を求める有体物の名称や画像を一覧でまとめたWEBページを用意してもよいし、さらに、検索を行えるようにしてもよい。投稿者端末200から、そのWEBページの画面にアクセスして、投稿情報を入力することで、有体物の情報を投稿し登録することが可能となる。
【0055】
次に、データベース300は、ステップS101で投稿者端末200から投稿された有体物の情報の登録する(ステップS102)。
図1では、投稿登録モジュール211が、データベース300に有体物の情報を投稿しそのまま登録する場合について説明したが、このステップS102で、有体物情報提供システムの管理者が、投稿内容の精査を行い、その承認後に、データベース300への投稿情報の登録を完了してもよい。
【0056】
図16はデータベース300に有体物の情報を記憶する場合のデータ構造の一例である。有体物の管理ナンバー、ビーコンデータとして送受信する固有ID、有体物の名称、投稿情報の保存先、投稿数等を有体物のデータ構造として記憶する。これにより、受信したビーコンデータに含まれる固有IDから、有体物を特定し、その投稿情報を参照することが可能である。
【0057】
また、
図17はデータベース300に有体物についての投稿者からの投稿情報を記憶する場合のデータ構造の一例である。
図17では、有体物Aについての投稿情報を図示している。投稿情報の管理ナンバー、投稿者、投稿日時、解説等を投稿情報のデータ構造として記憶しておくことで、適切に投稿情報を管理できる。
図17には図示していないが、情報として投稿された画像情報についても、その保存先を記載しておくことで、管理することができる。また、更に投稿毎の総閲覧回数、総閲覧時間、総合評価、総評価件数、投稿情報の提供価格等をあわせたデータ構造としてもよい。これらをあわせたデータ構造とすることで、後述する所定の順序への並べ替えを円滑に行うことが可能である。
【0058】
閲覧者端末100のビーコンデータ受信モジュール141は、情報の提供を受けたい有体物600に近づくことにより、有体物600の近傍に配置されたビーコン700からビーコンデータを受信する(ステップS103)。ここで、で閲覧者端末100が受信するビーコンデータとは、たとえば、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、無線LAN、WiFi、赤外線などの近距離の無線通信によってビーコン700から送信される、有体物600を識別するための固有のIDである。例えば、ビーコン700自体のシリアル番号を用いてもよい。
【0059】
この段階で、ビーコン700から有体物600のビーコンデータを受信したことを閲覧者に知らせるために、閲覧者端末100の出力部120に出力を行ってもよい。
図11はビーコン700からデータを受信した場合の閲覧者端末100の画面表示の一例である。フローチャートには図示していないが、閲覧者が閲覧ボタン1101を選択した場合に、次の処理であるステップS104に進み、終了ボタン1102を選択した場合には、有体物600の情報を提供せずに処理を終了してよい。
【0060】
次に、閲覧者端末100の有体物特定モジュール142は、データベース300にステップS103のビーコンデータの照合を行い、有体物を特定する(ステップS104)。この段階で、受信したビーコンデータが有体物600のものであることが特定され、データベース300に登録された有体物600の投稿情報を参照することが可能となる。
【0061】
最後に、閲覧者端末100の出力モジュール121が、通信部140を介し、データベース300から、ステップS104で特定した有体物600の情報を取得し、所定の順序で出力する(ステップS105)。情報提供のための出力としては、解説の画面表示であってもよいし、テキストデータの音声出力であってもよい。画面表示や音声出力等、どのような方法で閲覧者に対して情報提供を行うかは、閲覧者が指定可能としてもよい。ここで取得する情報は、ステップS101で投稿者端末200から投稿登録された情報であり、複数の投稿者から情報が投稿登録された場合には複数の情報が存在するため、その場合には、出力は所定の順序で行う。
【0062】
ここでの、所定の順序とは、例えば有体物600についての投稿情報をまだ誰も参照していない場合には、投稿者端末200から、投稿を行った日時の早い順または遅い順とすることが考えられる。また、投稿情報のデータ量の多い順または少ない順としてもよい。
【0063】
しかし、有体物600についての投稿情報を、大勢の人が閲覧している場合には、より多くの回数、または、長い時間、閲覧されている投稿情報が、閲覧者にとってより有用な情報であったと考えることができる。そのため、所定の順序を、閲覧回数の多い順(降順)または少ない順(昇順)としてもよいし、閲覧時間の長い順(降順)または短い順(昇順)としてもよい。
【0064】
図12は有体物情報提供処理で閲覧回数に応じた順序で投稿情報を出力した場合の画面表示の一例である。有体物600についての投稿情報を、閲覧回数の多い順に表示するか、閲覧回数の少ない順に表示するかをラジオボタンで選択させて、その選択結果に応じて、投稿情報を並べ替えて表示する様子を表している。ラジオボタンの選択により、リアルタイムに投稿情報の並べ替えを行ってもよいし、並べ替えを実行するためのボタンをユーザインターフェース上に設けて、そのボタンを選択したタイミングで並べ替えを行ってもよい。ここでは、閲覧回数の多い順に表示が選択されているため、総閲覧回数160回の情報1を一番目に、総閲覧回数97回の情報2を二番目に、総閲覧回数68回の情報3を三番目に表示している。
図12に図示しているように、投稿情報とあわせて、投稿者の情報や閲覧回数を表示してもよい。閲覧者が終了ボタン1201を選択した場合には、有体物情報提供処理を終了してよい。閲覧回数の算出方法のフローについては、後述する。
【0065】
図13は有体物情報提供処理で閲覧時間に応じた順序で投稿情報を出力した場合の画面表示の一例である。有体物600についての投稿情報を、閲覧時間の多い順に表示するか、閲覧時間の少ない順に表示するかをラジオボタンで選択させて、その選択結果に応じて、投稿情報を並べ替えて表示する様子を表している。ラジオボタンの選択により、リアルタイムに投稿情報の並べ替えを行ってもよいし、並べ替えを実行するためのボタンをユーザインターフェース上に設けて、そのボタンを選択したタイミングで並べ替えを行ってもよい。ここでは、閲覧時間の多い順に表示が選択されているため、総閲覧時間2時間59分の情報1を一番目に、総閲覧時間2時間33分の情報2を二番目に、総閲覧時間1時間46分の情報3を三番目に表示している。
図13に図示しているように、投稿情報とあわせて、投稿者の情報や総閲覧時間を表示してもよい。閲覧者が終了ボタン1301を選択した場合には、有体物情報提供処理を終了してよい。閲覧時間の算出方法のフローについては、後述する。
【0066】
さらに別の方法として、より直接的に閲覧者にとっての有用性を確認するために、閲覧者が投稿情報に対する評価を行い、その評価の良い順(降順)または悪い順(昇順)を所定の順序としてもよい。
【0067】
図14は有体物情報提供処理で閲覧者からの評価に応じた順序で投稿情報を出力した場合の画面表示の一例である。有体物600についての投稿情報を、総合評価の良い順に表示するか、総合評価の悪い順に表示するかをラジオボタンで選択させて、その選択結果に応じて、投稿情報を並べ替えて表示する様子を表している。ラジオボタンの選択により、リアルタイムに投稿情報の並べ替えを行ってもよいし、並べ替えを実行するためのボタンをユーザインターフェース上に設けて、そのボタンを選択したタイミングで並べ替えを行ってもよい。ここでは、総合評価の良い順に表示が選択されているため、総合評価4.3点の情報1を一番目に、総合評価4.1点の情報3を二番目に、総合評価3.8の情報2を三番目に表示している。
図14に図示しているように、投稿情報とあわせて、投稿者の情報や総合評価の点数、評価件数を表示してもよい。閲覧者が終了ボタン1401を選択した場合には、有体物情報提供処理を終了してよい。投稿情報の評価方法のフローについては、後述する。
【0068】
また、さらに別の方法として、投稿情報の閲覧が有料である場合、各投稿情報の価格の安い順(昇順)または高い順(降順)を所定の順序としてもよい。
【0069】
図15は有体物情報提供処理で投稿情報の価格に応じた順序で投稿情報を出力した場合の画面表示の一例である。有体物600についての投稿情報を、提供価格の高い順に表示するか、提供価格の安い順に表示するか、無償提供のもののみ表示するか、をラジオボタンで選択させて、その選択結果に応じて、投稿情報を並べ替えて表示する様子を表している。ラジオボタンの選択により、リアルタイムに投稿情報の並べ替えを行ってもよいし、並べ替えを実行するためのボタンをユーザインターフェース上に設けて、そのボタンを選択したタイミングで並べ替えを行ってもよい。ここでは、提供価格の高い順に表示が選択されているため、提供価格100円の情報2を一番目に、提供価格50円の情報1を二番目に、提供価格0円の情報3を三番目に表示している。
図15に図示しているように、投稿情報とあわせて、投稿者の情報や提供価格を表示してもよい。閲覧者が終了ボタン1501を選択した場合には、有体物情報提供処理を終了してよい。
【0070】
投稿情報の閲覧が有料である場合には、後述する投稿者端末200への対価支払処理のときに、あわせて閲覧者端末100から閲覧された回数と投稿情報の提供価格に応じた対価を支払うものとする。また、閲覧者端末100への投稿情報の閲覧により発生した費用の請求は、通常のネットショッピング等で使用される請求方法と同様の手法で行ってよく、本特許を限定するものではない。
【0071】
また、閲覧者端末100の閲覧者と投稿者端末200の投稿者が同一のユーザである場合には、投稿者端末200に支払われる投稿情報の対価を使用して、閲覧者端末100の有料の投稿情報閲覧の支払いにあてることも可能とする。
【0072】
前述の所定の順序のうち、どの順序による出力を採用するかは、閲覧者端末100で個別に設定可能としてよい。これにより閲覧者にとって所望の情報を得やすく、使いやすい有体物情報提供システムを提供することができる。
【0073】
[算出手段と支払手段を備えた有体物情報提供処理]
図4は、算出手段と支払手段を備えた場合の、閲覧者端末100と投稿者端末200とサーバ400の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。
図2の閲覧者端末100と投稿者端末200の構成に加えて、サーバ400が、通信網500を介して接続されているものとする。通信網500は、公衆通信網でも専用通信網でも良い。サーバ400は、通信部410、制御部420、記憶部430から構成され、記憶部430にはデータベース300を備える。通信部410、制御部420、記憶部430は協働して、算出モジュール411と支払モジュール412を実現する。通信網500は、閲覧者端末100とサーバ400、投稿者端末200とサーバ400が、それぞれ通信可能であればよく、閲覧者端末100と投稿者端末200が直接通信可能である必要はない。また、閲覧者端末100は、ビーコン700から有体物600のビーコンデータを直接受信可能であるものとする。
【0074】
図5は、有体物情報提供処理と算出した閲覧回数に応じた対価支払い処理のフローチャート図である。
図5のステップS201、ステップS202、ステップS203、ステップS204は、それぞれ、
図3のステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS104と同様の処理である。そのため、ここでは、特にステップS205以降の閲覧回数算出処理と支払処理について説明する。
【0075】
閲覧者端末100の出力モジュール121は、データベース300から、ステップS204で特定した有体物600の投稿情報である有体物情報を取得して出力する(ステップS205)。情報提供のための出力としては、解説の画面表示であってもよいし、テキストデータの音声出力であってもよい。画面表示や音声出力等、どのような方法で閲覧者に対して情報提供を行うかは、閲覧者が指定可能としてもよい。ここで取得する情報は、ステップS201で投稿者端末200から投稿された情報であり、複数の投稿者から情報が投稿登録された場合には複数の情報が存在するため、その場合には、出力は所定の順序で行う。複数の情報を出力する場合には、出力した有体物情報それぞれに対して、ステップS206以降のフローを実施するものとする。
【0076】
サーバ400の算出モジュール411は、閲覧者端末100から有体物情報が取得された際に、その有体物情報が閲覧されたものとして、閲覧回数をカウントする(ステップS206)。
【0077】
その後、算出モジュール411は、閲覧者端末100から取得された有体物情報の閲覧回数を、有体物情報提供システム全体の有体物情報の総閲覧回数に加えて、総閲覧回数を算出する(ステップS207)。総閲覧回数は、
図17に示したように、投稿情報毎に管理するものとする。
【0078】
有体物情報対価支払処理では、まず、投稿者端末200が、有体物情報対価要求をサーバ400に対して送信する(ステップS208)。
【0079】
サーバ400の支払モジュール412は、有体物情報対価要求を受信する(ステップS209)。
【0080】
サーバ400の支払モジュール412は、投稿者端末200の投稿した有体物情報と、その有体物情報が閲覧された総閲覧回数を基にして、投稿者端末200に対して対価の支払いを行う(ステップS210)。ここで、対価の支払いは、事前に有体物情報提供システムに投稿者端末200から投稿者の金融機関の口座番号を登録しておき、その口座に対して金銭の振り込みを行ってもよいし、電子マネーや、換金可能なポイントを付与することで支払いに充ててもよい。また、対価の算出方法は、総閲覧回数に比例して行ってもよいし、X回以下は支払いなし、X回を超えてY回までは100円、Y回を超えてZ回までは500円など、システムに応じて自由に決定してよい。
【0081】
投稿者端末200は、サーバ400からの対価を受け取る(ステップS211)。対価の支払い方法は、前述のとおりであるので、受け取りもそれに応じた方法とする。ここでの、対価の支払い方法及び受け取り方法に関しては、本特許を限定するものではなく、既存の技術を利用可能であるものとする。
【0082】
また、対価支払いのタイミングについて、
図5ではステップS208で投稿者端末200からサーバ400に対して、有体物情報対価要求を送信したが、ステップS208の代わりに、サーバ400から定期的に対価の支払いを行ってもよい。または、有体物情報提供システムの管理者からの指示に応じて、対価の支払いを行ってもよい。
【0083】
図6は、有体物情報提供処理と算出した閲覧時間に応じた対価支払い処理のフローチャート図である。
図6のステップS301、ステップS302、ステップS303、ステップS304は、それぞれ、
図3のステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS104と同様の処理である。そのため、ここでは、特にステップS305以降の閲覧時間算出処理と支払処理について説明する。
【0084】
閲覧者端末100の出力モジュール121は、データベース300から、ステップS204で特定した有体物600の投稿情報である有体物情報を取得して閲覧開始し、サーバ400に閲覧開始を通知する(ステップS305)。
【0085】
ここでの閲覧開始とは、情報を取得して、閲覧者が視認可能な範囲に表示することである。たとえば、ブラウザ上でスクロールしないと情報が見られない場合には、閲覧開始に該当せず、情報の一部または全体が視認可能な範囲に表示された場合に、閲覧開始とみなす。または、情報をリスト表示して、リストからの選択後に情報全体を表示するような方法で情報提供を行う場合には、リスト表示の段階では閲覧開始とはみなさず、リスト選択後の情報全体の表示の段階を閲覧開始とみなすこととする。また、情報提供のための出力としては、テキストデータの音声出力であってもよい。その場合には、テキストデータが音声出力された時点を閲覧開始とみなす。ただし、リスト読み上げの際には、閲覧開始とみなさないこととしてもよい。ここで閲覧する情報は、ステップS301で投稿者端末200から投稿された情報であり、複数の投稿者から情報が投稿登録された場合には複数の情報が存在するため、その場合には、出力は所定の順序で行う。複数の情報を出力する場合には、出力した有体物情報それぞれに対して、ステップS306以降のフローを実施するものとする。
【0086】
サーバ400の算出モジュール411は、閲覧者端末100からの閲覧開始の通知を受けて、有体物情報の閲覧時間をカウント開始する(ステップS306)。
【0087】
閲覧者端末100の出力モジュール121は、有体物情報の閲覧終了を、サーバ400に通知する(ステップS307)。ここでの閲覧終了とは、情報が閲覧者の視認可能な範囲に表示されなくなることである。たとえば、ブラウザ上でスクロールして情報が見られない範囲にきた場合、ブラウザを終了した場合、有体物情報提供システムを終了した場合、または、情報をリスト表示に戻した場合等である。また、出力方法として音声出力を行っている場合には、音声出力を止めた時点で閲覧終了とみなしてよい。
【0088】
サーバ400の算出モジュール411は、閲覧者端末100からの閲覧終了の通知を受けて、有体物情報の閲覧時間をカウント終了する(ステップS308)。
【0089】
その後、算出モジュール411は、閲覧者端末100での有体物情報の閲覧時間を、有体物情報提供システム全体の有体物情報の総閲覧時間に加えて、総閲覧時間を算出する(ステップS309)。ステップS305からステップS309は、閲覧者端末100での閲覧状況に応じて、繰り返しが必要な場合には、繰り返すものとする。この総閲覧時間は、
図17に示したように、投稿情報毎に管理するものとする。また、閲覧時間記録の単位は、システムに応じて決定して良いものとする。
【0090】
有体物情報対価支払処理では、まず、投稿者端末200が、有体物情報対価要求をサーバ400に対して送信する(ステップS310)。
【0091】
サーバ400の支払モジュール412は、有体物情報対価要求を受信する(ステップS311)。
【0092】
サーバ400の支払モジュール412は、投稿者端末200の投稿した有体物情報と、その有体物情報が閲覧された総閲覧時間を基にして、投稿者端末200に対して対価の支払いを行う(ステップS312)。ここで、対価の支払いは、事前に有体物情報提供システムに投稿者端末200から投稿者の金融機関の口座番号を登録しておき、その口座に対して金銭の振り込みを行ってもよいし、電子マネーや、換金可能なポイントを付与することで支払いに充ててもよい。また、対価の算出方法は、総閲覧時間に比例して行ってもよいし、X時間以下は支払いなし、X時間を超えてY時間までは200円、Y時間を超えてZ時間までは250円など、システムに応じて自由に決定してよい。
【0093】
投稿者端末200は、サーバ400からの対価を受け取る(ステップS313)。対価の支払い方法は、前述のとおりであるので、受け取りもそれに応じた方法とする。ここでの、対価の支払い方法及び受け取り方法に関しては、本特許を限定するものではなく、既存の技術を利用可能であるものとする。
【0094】
また、対価支払いのタイミングについて、
図6ではステップS310で投稿者端末200からサーバ400に対して、有体物情報対価要求を送信したが、ステップS310の代わりに、サーバ400から定期的に対価の支払いを行ってもよい。または、有体物情報提供システムの管理者からの指示に応じて、対価の支払いを行ってもよい。
【0095】
図5で総閲覧回数算出処理、
図6で総閲覧時間算出処理とわけて説明したが、総閲覧回数と総閲覧時間の両方を算出しておき、システムにあわせて、どちらの指標を使用するか、設定可能としてもよい。
【0096】
閲覧回数や閲覧時間に応じた対価の支払いが行われる場合、投稿者は、より多く閲覧されて高い対価を受け取るために、投稿情報の質を上げる努力をすると考えられる。そのため、本発明によれば、閲覧者にとって有用な多様な情報を、効率的に得られるシステムを実現することが可能である。
【0097】
[評価受付手段と支払手段を備えた有体物情報提供処理]
図7は評価受付手段と支払手段を備えた場合の、閲覧者端末100と投稿者端末200とサーバ400の機能ブロックと各機能の関係を示す図である。
図2の閲覧者端末100と投稿者端末200の構成に加えて、サーバ400が、通信網500を介して接続されているものとする。通信網500は、公衆通信網でも専用通信網でも良い。サーバ400は、通信部410、制御部420、記憶部430から構成され、記憶部430にはデータベース300を備える。通信部410、制御部420、記憶部430は協働して、支払いモジュール412と評価受付モジュール413を実現する。通信網500は、閲覧者端末100とサーバ400、投稿者端末200とサーバ400が、それぞれ通信可能であればよく、閲覧者端末100と投稿者端末200が直接通信可能である必要はない。また、閲覧者端末100は、ビーコン700から有体物600のビーコンデータを直接受信可能であるものとする。
【0098】
図8は有体物情報提供処理と閲覧者からの評価に応じた対価支払い処理のフローチャート図である。
図8のステップS401、ステップS402、ステップS403、ステップS404、ステップS405は、それぞれ、
図3のステップS101、ステップS102、ステップS103、ステップS104、ステップS105と同様の処理である。そのため、ここでは、特にステップS406以降の評価処理と支払処理について説明する。
【0099】
閲覧者端末100の出力モジュール121は、データベース300から、ステップS404で特定した有体物600の情報を取得し、所定の順序で出力する(ステップS405)。情報提供のための出力としては、解説の画面表示であってもよいし、テキストデータの音声出力であってもよい。画面表示や音声出力等、どのような方法で閲覧者に対して情報提供を行うかは、閲覧者が指定可能としてもよい。ここで取得する情報は、ステップS401で投稿者端末200から投稿登録された情報であり、複数の投稿者から情報が投稿登録された場合には複数の情報が存在するため、その場合には、出力は所定の順序で行う。所定の順序の例に関しては、前述した通りである。
【0100】
閲覧者端末100は、投稿者端末200から投稿され、出力した有体物情報についての評価を行い、サーバ400に送信する(ステップS406)。ここでの評価とは、1から5までの整数による5段階評価等、後から評価を参照する閲覧者が分かりやすい数値等であることが望ましい。また、評価を行うタイミングは、閲覧終了時であってもよいし、有体物情報提供システムの終了時であってもよいし、後日であってもよく、特に制限を設けるものではない。
【0101】
サーバ400の評価受付モジュール413は、閲覧者端末100からの有体物情報の評価を受け付ける(ステップS407)。
【0102】
その後、評価受付モジュール413は、閲覧者端末100での有体物情報の評価を、有体物情報提供システム全体の有体物情報の総合評価とあわせて平均をもとめ、総合評価を算出する(ステップS408)。総合評価は、
図17に示したように、投稿情報毎に管理するものとする。
【0103】
有体物情報対価支払処理では、まず、投稿者端末200が、有体物情報対価要求をサーバ400に対して送信する(ステップS409)。
【0104】
サーバ400の支払モジュール412は、有体物情報対価要求を受信する(ステップS410)。
【0105】
サーバ400の支払モジュール412は、投稿者端末200の投稿した有体物情報と、その有体物情報の総合評価を基にして、投稿者端末200に対して対価の支払いを行う(ステップS411)。ここで、対価の支払いは、事前に有体物情報提供システムに投稿者端末200から投稿者の金融機関の口座番号を登録しておき、その口座に対して金銭の振り込みを行ってもよいし、電子マネーや、換金可能なポイントを付与することで支払いに充ててもよい。また、対価の算出方法は、総合評価に比例して行ってもよいし、評価値3.5以下は支払いなし、評価値3.5を超えて評価値4.0までは500円、評価値4.0を超えて評価値4.5までは1000円、評価値4.5を超えた場合は2000円など、システムに応じて自由に決定してよい。また、評価値が高くても、評価件数や閲覧回数が少ない場合には、評価が確実ではないものとして、支払いを行わないという制限を付加してもよい。
【0106】
投稿者端末200は、サーバ400からの対価を受け取る(ステップS412)。対価の支払い方法は、前述のとおりであるので、受け取りもそれに応じた方法とする。ここでの、対価の支払い方法及び受け取り方法に関しては、本特許を限定するものではなく、既存の技術を利用可能であるものとする。
【0107】
また、対価支払いのタイミングについて、
図8ではステップS409で投稿者端末200からサーバ400に対して、有体物情報対価要求を送信したが、ステップS409の代わりに、サーバ400から定期的に対価の支払いを行ってもよい。または、有体物情報提供システムの管理者からの指示に応じて、対価の支払いを行ってもよい。
【0108】
閲覧者からの評価に応じた対価の支払いが行われる場合、投稿者は、より多く閲覧されて高い対価を受け取るために、投稿情報の質を上げる努力をすると考えられる。そのため、本発明によれば、閲覧者にとって有用な多様な情報を、効率的に得られるシステムを実現することが可能である。
【0109】
図7の構成および
図8のフローチャートでは、サーバ400に支払モジュール412と評価受付モジュール413を備えるものとしたが、さらに、前述の算出モジュール411を構成として追加し、総合評価を行うだけでなく、総閲覧回数や総閲覧時間を算出してもよい。その場合、有体物情報提供システムの、所定の順序の選択や対価の支払方式の選択の、幅を広げることが可能である。
【0110】
[有体物情報取得先切り替え処理]
図9は、閲覧者端末100がビーコン700とのみ通信可能な場合の、機能ブロックと各機能の関係を示す図である。この場合、閲覧者端末100は、通信網500によるデータベース300との通信ができない状況にあり、ビーコン700は、データベース300の参照が可能な状態である。また、閲覧者端末100とビーコン700の間は、双方向通信が可能な城代である。
図2の状況と、
図9の状況の、どちらもが存在する可能性がある場合、閲覧者端末100は、状況に応じて、有体物情報の取得先を切り替える必要がある。
【0111】
図10は、閲覧者端末100の通信状況に応じて、通信先を切り替える場合の有体物情報提供処理のフローチャート図である。
図10のステップS501、ステップS502、ステップS503は、それぞれ、
図3のステップS101、ステップS102、ステップS103と同様の処理である。そのため、ここでは、特にステップS504以降の有体物情報取得先切り替え処理について説明する。
【0112】
ビーコンデータの受信(ステップS503)後、閲覧者端末100の通信部140は、データベース300に、通信網500による通信が可能かどうかの確認を行う(ステップS504)。
【0113】
ここで、通信網500によるデータベース300との通信が可能である場合には、閲覧者端末100の有体物特定モジュール142は、通信網500を介してデータベース300にビーコンデータの照合を行い、有体物を特定する(ステップS505)。次に、閲覧者端末100の出力モジュール121が、通信網500を介しデータベース300から、ステップS505で特定した有体物600の情報を取得し、所定の順序で出力する(ステップS506)。この、通信網500によるデータベース300との通信が可能である場合のステップS505、ステップS506の処理は、
図3のステップS104、ステップS105の処理と同様である。
【0114】
ここで、通信網500によるデータベース300との通信が不可能である場合には、閲覧者端末100の有体物特定モジュール142は、ビーコン700を介してデータベース300にビーコンデータの照合を行い、有体物を特定する(ステップS507)。次に、閲覧者端末100の出力モジュール121が、ビーコン700を介しデータベース300から、ステップS507で特定した有体物600の情報を取得し、所定の順序で出力する(ステップS508)。情報提供のための出力としては、解説の画面表示であってもよいし、テキストデータの音声出力であってもよい。ここで取得する情報は、ステップS501で投稿者端末200から投稿登録された情報であり、複数の投稿者から情報が投稿登録された場合には複数の情報が存在するため、その場合には、出力は所定の順序で行う。所定の順序については、前述した通りである。
【0115】
このように、有体物情報の取得先を切り替える処理を行うことで、閲覧者端末100の通信状況によらず、閲覧者にとって必要な有体物情報を即時提供することが可能となる。
【0116】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)、コンパクトメモリ等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0117】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。