(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-152400(P2017-152400A)
(43)【公開日】2017年8月31日
(54)【発明の名称】モジュールを冷却する方法
(51)【国際特許分類】
H01R 12/70 20110101AFI20170804BHJP
【FI】
H01R12/70
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-89601(P2017-89601)
(22)【出願日】2017年4月28日
(62)【分割の表示】特願2016-510784(P2016-510784)の分割
【原出願日】2014年4月24日
(31)【優先権主張番号】61/815,565
(32)【優先日】2013年4月24日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/913,008
(32)【優先日】2013年12月6日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】591043064
【氏名又は名称】モレックス エルエルシー
(71)【出願人】
【識別番号】515194177
【氏名又は名称】ケント イー レグニール
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【弁理士】
【氏名又は名称】川合 誠
(72)【発明者】
【氏名】ケント イー レグニール
【テーマコード(参考)】
5E123
【Fターム(参考)】
5E123AA11
5E123AB74
5E123BA01
5E123BA06
5E123BA07
5E123EA33
(57)【要約】 (修正有)
【課題】モジュールおよびレセプタクルを含むコネクタシステムにおいて、熱表面は、熱エネルギーの消散に役立つように表面積の増加するように構成されるコネクタシステムを提供する。
【解決手段】モジュール10は、レセプタクル60と嵌合するように構成され得る。このモジュール10は、本体20によって支持された熱活性回路に連結される熱表面25を有する本体20を含む。このレセプタクル60は、熱活性回路から熱エネルギーを消散させるように空気が熱表面25上を流れることを可能にするように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュールを冷却する方法であって、
エンクロージャ内にレセプタクルを提供することであって、該レセプタクルが、ポート入口を有するポートを画定する、提供することと、
該ポート内にモジュールを位置決めすることであって、該モジュールが、熱表面を含む、位置決めすることと、
前記エンクロージャの外部と内部との間に空気圧差を生じさせることとを含み、
該空気圧差によって前記外部と内部との間に流れる空気は、前記ポートを通って前記熱表面に沿うように方向付けられ、前記ポートを通って流れる空気は熱エネルギーを前記熱表面から直接奪って伝導する、方法。
【請求項2】
前記熱表面はフィンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記レセプタクルは複数の開孔を有する通気壁を含み、前記外部と内部との間に流れる空気は、前記複数の開孔を通過する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記エンクロージャはケージであり、該ケージを通って流れる空気は前記ポート入口とケージ内の複数の開孔との間を流れる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記熱表面は、前記モジュールの挿入方向に平行な方向に延在するフィンを含み、前記空気圧差によって空気は、前記ポート入口と前記複数の開孔との間を流れるときにフィンに沿って通過する、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記熱表面は、前記モジュールの上面を越えて延在する均一なプロファイルを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記熱表面は、少なくとも平面の1.5倍を超える表面積を有する、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2013年4月24日に出願された米国仮特許出願第61/815,565号、および2013年12月6日に出願された米国仮特許出願第61/913,008号に対する優先権を主張するものであり、これら両方ともに、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、コネクタの分野に関し、より具体的には、高データ速度を支援するのに好適なコネクタの分野に関する。
【背景技術】
【0003】
コネクタシステムは、ラック上のサーバおよびスイッチを接続するために使用されることが多い。ある特定の用途では、サーバおよびスイッチは、同じまたは隣接したラックを共有し、パッシブケーブルアセンブリと連結され得る。他の用途では、これらの2つのデバイス間の距離は大き過ぎ、それ故にアクティブケーブルアセンブリを必要とする。従来、例えば、パッシブケーブルアセンブリは、10メートルまでの距離に好適であることが多く、アクティブ銅ケーブルアセンブリは、100メートルまでの距離に好適であり、それを超えると、これは、信号を転送するために光学ベースの媒体を使用することが一般に必要であった。しかしながら、システムをより柔軟にするために、3つのケーブルアセンブリ(パッシブ銅、アクティブ銅、および光学)すべての嵌合界面は同じである。したがって、同じ入力/出力(IO)ポートが使用され得、スイッチまたはサーバが幅広い用途で使用され得る。
【0004】
しかしながら、符号化周波数が5Ghzを超えるまで増加しているため、銅ベースのアセンブリでの作業がますます困難になっている。例えば、NRZ符号化を用いて約25Gbpsまでのデータ速度に達することが可能であるが、必要な信号周波数は、長さ約5〜8メートルより長いケーブルを有することを難しくする。より高いデータ速度では、単純に銅線に自然に生じる減衰のため、十分な信号対ノイズ比を有することが次第に困難になる。
【0005】
銅の物理的特性、および銅の好適な代替の欠如の結果として、将来の設計が2メートルのパッシブケーブル、10メートルのアクティブ銅ケーブル、およびそれより長い光学ベースである可能性の高いケーブルアセンブリを目指すであろうことが予測される。この1つの重大な影響は、アクティブケーブルアセンブリが使用される可能性がはるかに高いことである。これは、サーバおよびスイッチの重大な問題を引き起こすことが予測される。
【0006】
現在、スイッチおよびサーバは、10Gbpsチャネル(多くの場合、1x、4x、または10x)を提供する入力/出力(IO)ポートで作業するように設計されており、将来のチャネルは、16〜25Gbpsで機能することが要求されると予測される。典型的に、これらのチャネルは、1つの送信サブチャネルおよび1つの受信サブチャネルを含み、それ故に、10Gbpsの1xチャネルは、10Gbpsまで受信することができ、10Gbpsまで送信することができる。多くの用途の要件を満たすために、所定の空間内のポートの数を増加させることが望ましい。したがって、48個の1xポートに対処し得るスイッチは、24個の1xポートに対処し得るスイッチよりも望ましい(より高い性能が有益であると仮定して)。同様に、16Gbpsで動作し得る24個の1xポートを有するスイッチは、10Gbpsでのみ動作し得る24個の1xポートを有するスイッチよりも望ましいであろう。上述のように、ポートの各々は典型的に、任意の種類のケーブルアセンブリ(パッシブ銅、アクティブ銅、または光学)で使用され得る。
【0007】
しかしながら、理解され得るように、データ速度を増加させることは、アクティブケーブルアセンブリの数を増加させる傾向がある(システムが定期的により長いケーブルを必要とすると仮定して)。アクティブケーブルアセンブリ(例えば、電力消費デバイスとして機能する回路を有するケーブルアセンブリ)は、パッシブケーブルアセンブリとは異なり、システムが確実に機能する場合に冷却されなければならないかなりの熱エネルギーを発生させる。これは、スイッチ製造業者が熱負荷の増加に対処することのできるスイッチ/ボックスを設計しなければならないか、またはスイッチ製造業者が提供されるポートの数を制限しなければならないかのいずれかであることを意味する。モジュール当たりの熱負荷が増加しており、それにより空冷式システムを有する熱システムを管理することが次第に困難になっている。しかしながら、水冷式システムがさらに複雑になり、それ故に、水冷式システムの使用を必要とするサーバおよびスイッチならびに他のそのようなボックスの設計に対する抵抗がある。したがって、ある特定の個人であれば、高データ速度での使用に好適なIOシステムの設計のさらなる改善を高く評価するであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
モジュールおよびレセプタクルを含むコネクタシステムが開示される。モジュールは、嵌合面および第1の側を有する本体を含む。熱表面が第1の側に提供され、熱表面は、熱エネルギーの消散に役立つように表面積の増加を提供するように構成される。熱表面は、表面積の増加を提供するためにフィンを含み得る。レセプタクルは、熱表面を受容するように寸法決めされた第1の部分を含み、第1の部分より小さく寸法決めされた第2の部分を含む。レセプタクルは、通気壁を含み得る。空気は、モジュールに冷却を提供するためにポートに流入し、熱表面上を流れ、その後、通気壁を通じて流れることができる。空気はまた、反対方向に流れ、モジュールを冷却することができる。
【0009】
本発明は、一例として図解され、同様の参照番号が同様の要素を示す添付の図に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】嵌合されていない位置での例示的なコネクタシステムの斜視図である。
【
図2】部分的に嵌合された位置での
図1に示された実施形態の斜視図である。
【
図3】嵌合された位置での
図1に示された実施形態の斜視図である。
【
図4】
図3に示された実施形態の断面の斜視図である。
【
図5】
図2に示された実施形態の断面の斜視図である。
【
図7】
図6に示されたレセプタクルの断面の斜視図である。
【
図8】
図6に示されたレセプタクルの別の斜視図である。
【
図9】
図8に示された実施形態の部分斜視図である。
【
図13】望ましい様式で冷却を提供するように構成された例示的なコネクタシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
後述の詳細な説明は、例示的な実施形態を説明し、明示的に開示された組み合わせに限定されるようには意図されていない。したがって、別途記載されない限り、本明細書に開示される特徴は、簡潔さのために別の方法で示されなかった追加の組み合わせを形成するようにともに組み合わせられ得る。
【0012】
モジュール10およびレセプタクル60を含むコネクタシステムが開示される。理解され得るように、コネクタシステムは、モジュールおよびレセプタクルが別のものと適合するように構成される場合に最良に稼働するが、基本設計は、いくつかの潜在的な構成で使用され得る。例えば、モジュールは、ケージ内に位置決めされた熱表面を有することなく論じられる利益をもたらすように構成され得る。加えて、熱表面の位置は、モジュールの片側(図示されるようなその上ではなく)に調整され得る。積層構造などのさらなる変形も可能である。熱表面がその片側に提供された場合、積層構成は、単純であろう。熱表面が上面に提供される場合、空気が上部および下部ポート上を流れることができるようにレセプタクル内に適切な通気を提供することが有益であろう。
【0013】
示された図では、理解され得る特徴の1つは、電力消費デバイスと、気流によって熱エネルギーを消散させるために使用される熱表面との間の熱抵抗の低下があることである。ヒートシンクを乗せる設計等の先行設計では、モジュールとヒートシンクとの間の熱抵抗は、約2C/ワットの範囲である傾向がある。ばねフィンガー設計により、モジュールとヒートシンクとの間の熱抵抗は、1C/ワットまで低下し得るが、それでさえも、より高い出力のモジュールには高過ぎる場合がある。これは、熱抵抗が本質的に直列であり、それ故に加算するためである。したがって、1C/ワットの抵抗は、ヒートシンクと冷却用空気との間の熱抵抗に加えられるであろう。ヒートシンクと冷却用空気との間の熱抵抗が1.5C/ワットであり、ばねフィンガーがモジュールとヒートシンクとの間で使用された場合、モジュールと冷却用空気との間の温度上昇は、約2.5C/ワットであろう。10ワットのモジュールおよび冷却用空気のための30Cの温度により、モジュールの温度は、約55Cであろう(他の熱抵抗が存在しないと仮定した場合であるが、そうである可能性は低い)。理解され得るように、このような設計は、モジュールの耐用年数に潜在的に影響を及ぼし得るため、望ましくない場合がある。しかしながら、図示された設計により、熱抵抗は、引き起こされるであろう一次熱抵抗が冷却用空気と熱表面との間の熱接合であるように最小化され得る。これは、例えば、依然として約1.5C/ワットであり得るが、これは、10ワットを生成し、かつ冷却のために30Cの空気を使用する場合、45Cの温度のモジュールをもたらすであろう。必然的に、モジュールの温度のそのような低下は、モジュールの信頼性を改善するのに有益であり、周囲空気(例えば、別の方法で冷却されない空気)での冷却適用の可能性をさらに可能にするであろう。
【0014】
熱表面と冷却用空気との間の実際の熱抵抗は、これらに限定されないが、表面積の量、熱表面のプロファイル、冷却用空気の速度、および冷却用空気の温度を含むいくつかの事実に基づいて大きく変化することが予測されることに留意されたい。したがって、熱抵抗は、設計によって変化することが予測される。しかしながら、図示された実施形態の潜在的な利益の1つは、モジュールとヒートシンクとの間の移行を避ける能力によるかなりの熱抵抗の除去である。
【0015】
図を参照すると、コネクタシステム5は、レセプタクル60と嵌合するように構成されるモジュール10を含む。図示されたモジュール10は、本体20を含み、ケーブル15(光ファイバーであり得る)を支持し、第1の側20aにフィンで形成される熱表面25を含む。図示されるように、本体は、第1の距離D1である高さを有するが、熱表面25は、第1の側の距離D2を超えて延在する。一実施形態では、距離D2は、距離D1の50%以上であり得る。理解され得るように、熱表面25は、フィンを有するように示されるが、メッシュまたはハニカム構造等の他の構造も表面積をさらに増大させるために使用され得る。しかしながら、ある時点で表面積をさらに増大させることは、表面積の増大が生じる冷却の量を減少させるように気流を減少させ始めるため、収益逓減を有することに留意されたい。好ましくは、熱表面の表面積は、平面の1.5倍を超え、より好ましくは平面の少なくとも2倍である。所望される場合、モジュールおよびレセプタクルは、動作中に熱表面25上の気流が乱流であるように寸法決めおよび構成され得る。
【0016】
モジュール10は、1つ以上のパドルカード26a、26bを含み、これらのパドルカードは、回路27に接続されるか、またはそれを含み、この回路は、回路の活性性質に与える熱エネルギーを発生させる。図示されるように、熱表面25は、突起部29の両側に位置決めされるフィンを含む。突起部29は、図示されたモジュールが電気信号を光信号に変換するように設計された光モジュールであり、かつ突起部29を本体20内に含めてファイバーへの接続を改善するため、含まれる。突起部29が必要とされなかった場合、またはモジュールがアクティブ銅ケーブルアセンブリ(突起部から恩恵を受けない傾向がある)を提供するために使用されていた場合、熱表面のプロファイルは、より均一な様式でモジュールの第1の側を超えて延在し得る。
【0017】
モジュール10は、レセプタクル内に提供されたEMIガスケットに係合するように構成されるEMI表面28を含む。理解され得るように、EMI表面28は、モジュール10の熱表面25と嵌合面21との間に位置決めされる。これにより、空気が熱表面25上を流れることを依然として許容すると同時に、レセプタクル60とモジュール10との間のEMIシーリングを可能にする。EMI表面が、レセプタクルによって提供されたEMIガスケットとの容易な係合を可能にするように実質的に平坦であるように図示されるが、EMI表面は、レセプタクル上の表面に係合するEMIガスケットを支持し得る(それ故に、EMIガスケットは、所望に応じて、モジュール、レセプタクル、またはこれら両方のいくつかの組み合わせ上に位置決めされ得る)ことに留意されたい。加えて、EMI表面は、平坦である必要はない。通気壁内の開口部が大き過ぎて所望のEMI性能を提供することができない場合、EMIガスケットは、通気壁と筐体との間のポート内に位置決めされ得る(例えば、EMIガスケットがより小さい周辺を有するポートの部分に提供され得る)。
【0018】
レセプタクル60は、前部62および後部63を有するケージ61を含み、ケージは、筐体90の周囲に位置決めされ、ケージは、回路基板59上に取り付けられ得る。筐体90は、カードスロット91の両側91a、91bに位置決めされ得る接点を有する端子96を支持し、一実施形態では、端子は、ウェハ92(当該技術分野において既知であるように)によって支持され得る。前部62は、熱表面25がレセプタクル60の中に挿入されることを可能にするように寸法決めされるが、後部63はより小さく、本体20によって支持されたパドルカードが筐体90と適切に整列することを確実にするように整列機能性を提供するのに役立ち得る。換言すれば、前部62は、第1の大きさである内周を有し、後部63は、第2の大きさである内周を有し、第2の大きさは、第1の大きさより小さい。
【0019】
前部62は、上壁64aおよび一連の開孔67を有する通気壁65を含むが、後部63は、上壁64bおよび後壁64cを含む。後部63内に位置決めされた筐体90は、1つ以上のカードスロット91を含み得る(カードスロットの数は、パドルカードの数と一致するように構成される)。レセプタクル60は、ポート68を画定する前縁71を含み、ポート68は、ポート入口72およびモジュール入口72aを提供し、モジュール入口72aは、ポート入口72より小さい内周を有する。挿入されたモジュールの配向を提供するために、ケージ61は、整列部材74を含み、この部材は、パドルカード26a(26b)が筐体90の前面94でカードスロット91に係合し得るように、挿入されたモジュールが挿入過程の早い段階で適切に位置決めされることを確実にするのに役立ち得る。
【0020】
図示されたレセプタクル60は、フィンガー78を含むEMIガスケット77を含む。フィンガー78は、モジュール10のEMI表面28に係合し、筐体90の前面94とポート入口72との間にEMI境界を提供するのに役立つ。上述のように、EMI境界は、前面94と前縁71との間に位置決めされ得るが、より大きい表面積を有する熱表面25を有したいという要望のため、熱表面は、EMIガスケットへの係合にあまり理想的には適していないことが予測され、それ故に、これは典型的に、熱表面25と前面94との間のEMI境界を位置決めすることが合理的である。
【0021】
理解され得るように、空気は、ポート入口72に流入し、熱表面(図示されるように、フィンであり得る)上を流れ、その後、通気壁65から流出する。通気壁65における一連の開孔67により、空気は、通気壁65を通って流れることができる。したがって、空気は、入口を通過し、通気壁から出て、この過程でモジュールを冷却する。熱性能を改善するために、十分な伝熱が生じ得るようにケージの前面(例えば、入口が存在する)と通気壁65との間の距離を増大させることが有用であり得る。
図8から理解され得るように、通気壁65における一連の開孔67は、モジュール10の熱表面25と整列するように構成され得る。
【0022】
図示されたレセプタクル60は、後壁64cと整列し、かつそれに隣接して位置決めされた筐体90を有する。このような構築物は、レセプタクル60の第2の部分63内にEMI境界を提供するように十分な間隔を許容することが決定されている。
【0023】
図13は、潜在的なシステムの概略図である。本システムは、内部空間106aおよび外部空間106bを画定するエンクロージャ105を含む。理解され得るように、外部空間106bに部分的に位置決めされ得るモジュール110は、レセプタクル160の中に挿入されるように構成され、レセプタクルは、外部空間106bと内部空間106aとの間に仕切板を提供する。モジュール110は、モジュール110から延在し、かつ電気信号または光信号を運ぶように構成され得るケーブル115を含む。ケーブル115は、モジュール110に取り外し可能に接続されるように構成され得るか、またはユーザの選好に応じてモジュールに永久的に固定され得ることに留意されたい。
【0024】
ケージ160は、壁とガスケットの組み合わせであり得るEMI境界170を含む。必然的に、ケージ160の高さがモジュール110の高さに十分に近い場合、EMI境界170は、ガスケットによって単独で提供される可能性もあり、ガスケットは、所望の位置で離間されたばねフィンガーで作製された従来のEMIガスケットであり得、2つ以上の部分を有するケージ(ケージ60など)内は、これが容易に実現され得ることが理解される。筐体190は、ケージ160内に位置決めされ、モジュール110に嵌合するように構成される。例えば、限定されるものではないが、筐体190は、1つ以上のカードスロットを有し得、モジュールは、端子と嵌合するように構成される嵌合レッジを有し得る。嵌合レッジは、パドルカードまたは他の所望の構造によって提供され得る。
【0025】
モジュール110は、好ましくは発熱構成要素と熱表面125との間に低熱抵抗を提供する様式で、モジュール110内に提供された発熱構成要素に熱的に連結される熱表面125を含む。回路基板159を支持し、それが次いで筐体190およびケージ160を支持するエンクロージャ105は、その内部206aと外部206bとの間に圧差を生じさせるように構成される。ケージは、通気壁165と連通するポート入口172を含み、圧差のため、空気は、内部206aと外部206bとの間に流れる。理解され得るように、構成に応じて、空気は、内部206aから外部206bに向かって流れるか、または逆方向に流れる。
【0026】
気流の方向にかかわらず、空気は、熱表面125上を通過する。空気が熱表面125より冷たいため、ポート入口172を通過する空気は、熱表面125を冷却する(ポート入口172を通過する前またはその後のいずれか)。伝熱領域上で空気を方向付けるのに役立つように、通気壁165が提供される。所望される場合、通気壁165は、空気がポート入口172と通気壁165との間を移動するときに熱表面125を通り過ぎなければならないように位置決めされ得る(熱表面25がポート入口72と通気壁65との間の位置を占める
図4に示されるように)。空気入口172は、最大気流を許容するように完全に(または実質的に)開放し得るか、またはEMI漏出を防ぐように寸法決めされた開口部と構成され得ることに留意されたい。入口が完全に開放している場合、開孔を通るEMIの通過を防ぐように寸法決めされる通気壁165内に開孔を有することが望ましく、ケージをエンクロージャ205の通気壁165と対応する壁との間に延在させることがさらに望ましい。
【0027】
本明細書に提供された本開示は、その好ましい実施形態および例示的な実施形態に関する特徴を説明する。添付の特許請求の範囲および趣旨内での多数の他の実施形態、修正、および変形は、本開示を再考することによって当業者に想起されるであろう。