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特開2017-152756撮像装置、撮像方法及び撮像プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-152756(P2017-152756A)
(43)【公開日】2017年8月31日
(54)【発明の名称】撮像装置、撮像方法及び撮像プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20170804BHJP
   H04N 5/235 20060101ALI20170804BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20170804BHJP
   G03B 15/00 20060101ALI20170804BHJP
   H04N 5/91 20060101ALI20170804BHJP
   G03B 7/093 20060101ALI20170804BHJP
   H04N 101/00 20060101ALN20170804BHJP
【FI】
   H04N5/232 Z
   H04N5/235
   H04N5/225 F
   G03B15/00 H
   H04N5/91 J
   H04N5/91 Z
   G03B7/093
   H04N101:00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-30586(P2016-30586)
(22)【出願日】2016年2月22日
(71)【出願人】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】松尾 壮
(72)【発明者】
【氏名】平山 理継
【テーマコード(参考)】
2H002
5C053
5C122
【Fターム(参考)】
2H002CC01
2H002FB23
2H002GA06
5C053FA08
5C053GB06
5C122DA03
5C122DA04
5C122DA09
5C122EA42
5C122FC09
5C122FF01
5C122FF15
5C122FH19
5C122FL06
5C122GA34
5C122HA87
5C122HB01
5C122HB02
5C122HB05
(57)【要約】
【課題】画像を撮像した後に、当該画像の露光量を簡単に管理して調整することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置1は、基準露光量Teを取得する露光条件取得手段91と、基準露光量Teに基づいて複数の分割撮影画像を撮影する撮像手段20と、分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成手段41と、画像合成手段41で生成した合成画像、露光条件取得手段91で取得した基準露光量、分割撮影画像毎の露光量情報である分割露光量、及び、複数の分割撮影画像を関連付けて保持する画像保持手段31とを備え、露光条件取得手段91は、ユーザが指示する修正露光量を更に取得し、画像合成手段41は、基準露光量Teと、分割露光量と、修正露光量とに基づいて、画像保持手段31に保持した分割撮影画像を再合成して修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準露光量を取得する露光条件取得手段と、
前記基準露光量に基づいて複数の分割撮影画像を撮影する撮像手段と、
前記分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成手段と、
前記画像合成手段で生成した合成画像、前記露光条件取得手段で取得した基準露光量、前記分割撮影画像毎の露光量情報である分割露光量、及び、前記複数の分割撮影画像を関連付けて保持する画像保持手段とを備え、
前記露光条件取得手段は、更に、ユーザが指示する修正露光量を取得し、
前記画像合成手段は、前記露光条件取得手段が修正露光量を取得したときに、前記基準露光量と、前記分割露光量と、前記修正露光量とに基づいて、前記画像保持手段に保持した分割撮影画像を再合成して前記修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成する
撮像装置。
【請求項2】
撮影開始指示手段を更に備え、
前記撮像手段は、前記撮影開始指示手段による指示により撮影を開始し、
前記画像合成手段は、前記分割撮影画像を合成して前記基準露光量に相当する露光量の基準露光量合成画像を生成し、
前記画像保持手段は、前記基準露光量合成画像、前記基準露光量、前記分割露光量、及び、前記複数の分割撮影画像を関連付けて保持する
請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像合成手段は、
前記修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成するときに、
被写体の動作の影響を調整する動き調整モードと、再合成画像の明るさを調整する明るさ調整モードとを有し、
前記動き調整モードでは、前記修正露光量と前記基準露光量とに基づき、前記再合成画像が前記基準露光量相当の露光量となるように、前記再合成画像に対してゲインを乗算し、
前記明るさ調整モードでは、前記再合成画像に対してゲインを乗算しない
請求項1又は請求項2記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像手段は、前記複数の分割撮影画像の合計露光量が前記基準露光量よりも大きくなるように、前記複数の分割撮影画像を撮影する
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の撮像装置。
【請求項5】
基準露光量を取得する露光条件取得ステップと、
前記基準露光量に基づいて複数の分割撮影画像を撮影する撮像ステップと、
前記分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成ステップと、
前記画像合成ステップで生成した合成画像、前記露光条件取得ステップで取得した基準露光量、前記分割撮影画像毎の露光量情報である分割露光量、及び、前記複数の分割撮影画像を関連付けて保持する画像保持ステップと、
ユーザが指示する修正露光量を取得する修正露光条件取得ステップと、
前記基準露光量と、前記分割露光量と、前記修正露光量とに基づいて、前記画像保持ステップで保持した分割撮影画像を再合成して前記修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成する画像再合成ステップと
を有する撮像方法。
【請求項6】
コンピュータに、
基準露光量を取得する露光条件取得手順と、
前記基準露光量に基づく複数の分割撮影画像を入力する画像入力手順と、
前記分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成手順と、
前記画像合成手順で生成した合成画像、前記露光条件取得手順で取得した基準露光量、前記分割撮影画像毎の露光量情報である分割露光量、及び、前記複数の分割撮影画像を関連付けて保持する画像保持手順と、
ユーザが指示する修正露光量を取得する修正露光条件取得手順と、
前記基準露光量と、前記分割露光量と、前記修正露光量とに基づいて、前記画像保持手順で保持した分割撮影画像を再合成して前記修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成する画像再合成手順と
を実行させるための撮像プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置、撮像方法及び撮像プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラには、露光時間(シャッタスピード)、絞り、感度などのように、撮影するときに設定できる項目が幾つかあり、これらの設定を変更することにより様々な効果を得て、同じ被写体を撮影しても異なる画像を得ることができる。
一方で、これらの設定項目とその効果との関係を理解することは難しく、多くの撮影者がカメラのオート機能を使うことで、これらの設定項目を自動的に設定して撮影している。
【0003】
しかしながら、オート機能で撮影した画像が必ずしも撮影者にとって好ましい画像になるとは限らない。このため、撮影後にこれらの設定を変更し、撮影時とは異なる画像を得ることができれば、撮影者にとって好ましい画像を得る機会を増やすことになる。
そこで、例えば、特許文献1には、画像処理装置において、撮影者の一度の撮影指示で複数の画像を撮影し、当該複数の画像を保持し、当該複数の画像の中から、任意に幾つかの画像を選択して加算し、完成画像を得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−354166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載の画像処理装置では、一度の撮影指示で撮影された複数の画像について、それらが一度の撮影指示で撮影された画像群であることを示す情報の有無について何も記載されていない。
このため、一度の撮影指示で撮影を行った後、次の撮影を行う前に画像の選択および加算を行って、1度目の撮影で得られた複数の画像と、2度目の撮影で得られた複数の画像とを区別し、これらの画像を混同しないようにする必要が生じる。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、画像を撮像した後に、当該画像の露光量を簡単に管理し調整することができる撮像装置、撮像方法及び撮像プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る撮像装置は、基準露光量を取得する露光条件取得手段と、基準露光量に基づいて複数の分割撮影画像を撮影する撮像手段と、分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成手段と、画像合成手段で生成した合成画像、露光条件取得手段で取得した基準露光量、分割撮影画像毎の露光量情報である分割露光量、及び、複数の分割撮影画像を関連付けて保持する画像保持手段とを備え、露光条件取得手段は、更に、ユーザが指示する修正露光量を取得し、画像合成手段は、露光条件取得手段が修正露光量を取得したときに、基準露光量と、分割露光量と、修正露光量とに基づいて、画像保持手段に保持した分割撮影画像を再合成して修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成するものである。
【0008】
また、本発明に係る撮像方法は、基準露光量を取得する露光条件取得ステップと、基準露光量に基づいて複数の分割撮影画像を撮影する撮像ステップと、分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成ステップと、画像合成ステップで生成した合成画像、露光条件取得ステップで取得した基準露光量、分割撮影画像毎の露光量情報である分割露光量、及び、複数の分割撮影画像を関連付けて保持する画像保持ステップと、ユーザが指示する修正露光量を取得する修正露光条件取得ステップと、基準露光量と、分割露光量と、修正露光量とに基づいて、画像保持ステップで保持した分割撮影画像を再合成して修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成する画像再合成ステップとを有するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、画像を撮像した後に、当該画像の露光量を簡単に管理して調整する撮像装置、撮像方法及び撮像プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態に係る撮像装置1の概略構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態に係る撮像方法の処理手順を示すフローチャートである。
図3】実施の形態に係る露光時間と合成画像との関係を説明するための図である。
図4】実施の形態に係る動き調整モードにおける合成枚数とゲインとの関係を示す図である。
図5】実施の形態に係る記録ファイルの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本実施の形態に係る撮像装置及び撮像方法について説明する。
なお、本明細書において、「分割撮影画像」とは、例えば、高速読み出し可能な撮像素子を用いて、通常の露光時間(シャッタスピード)を分割した露光時間で複数回撮像したときの各画像のことをいう。
【0012】
図1は、本実施の形態に係る撮像装置1の概略構成を示すブロック図である。
撮像装置1は、レンズ10、撮像素子20、記憶部30、画像処理部40、操作部50、表示部60、圧縮伸長処理部70、記録メディアインターフェイス(I/F)80、制御部90、バス100などを備える。撮像装置1は、例えば、デジタルカメラ、スマートフォンなどである。なお、以下で特に説明していない構成については、従来技術に係るものと同様の構成としても良い。
【0013】
レンズ10は、被写体からの光を透過させて、撮像素子20に結像させる。
撮像素子20は、結像された被写体像を電気信号に変換し、画像データを得る。このとき、撮像素子20は、適切な露光時間又は撮影者(ユーザ)が設定した露光時間(基準露光時間)を分割した露光時間(分割露光時間)で複数回撮影し、複数の分割撮影画像データを取得する。複数の分割撮影画像データの合計露光時間は、基準露光時間よりも長い。
もちろん、撮像素子20は、通常の1回の撮影動作により、基準露光時間の1枚の画像データを得ることもできる。
【0014】
記憶部30は、分割撮影画像、分割撮影画像を撮影した時の露光条件、複数の分割撮影画像を合成した合成画像等を一時的に保管するワーキングメモリである。このために、記憶部30は画像保持部31などを有する。
画像保持部31は、分割撮影画像又は合成画像を、基準露光時間、分割露光時間などの露光条件と関連付けて記憶する。
【0015】
画像処理部40は、ホワイトバランス(WB)処理、ガンマ処理、雑音除去などを行ってライブビュー画像、スチル画像、サムネイル画像等の画像データを生成するとともに、分割撮影画像の合成を行う。このために、画像処理部40は、画像合成部41、サムネイル生成部42などを有する。
【0016】
画像合成部41は、複数の分割撮影画像を合成して、基準露光時間などに相当する露光時間の合成画像を得る。
また、画像合成部41は、複数の分割撮影画像を合成するときに、後述するように、被写体の動作の影響について調整することを目的とした動き調整モードと、明るさを調整することを目的とした明るさ調整モードとのいずれかのモードで、画像を再合成することもできる。
【0017】
サムネイル生成部42は、合成画像又は再合成画像のサムネイルを生成する。
操作部50は、露光時間、動作モードの選択などのユーザ指示を入力する。
表示部60は、合成画像、再合成画像、それらのサムネイル画像、各種の情報などを表示する。
【0018】
圧縮伸長処理部70は、分割撮影画像データ、合成画像データを圧縮し、各露光時間、後述する分割数N、追加数Mなどのデータとともに1つのExifファイルに格納する。
記録メディアインターフェイス80は、Exifファイルを記録メディア6に記録する。
【0019】
制御部90は、バス100を介して撮像装置1全体の動作を制御する。このため、制御部90は、露光条件取得部91、露光条件設定部92、画像保存設定部93などを有する。
露光条件取得部91は、撮影するときの適正な露光時間又はユーザが設定した露光時間を基準露光時間(基準露光量)として取得する。
【0020】
露光条件設定部92は、撮像素子20が、基準露光時間よりも長い露光時間に相当する複数の分割撮影画像を撮像するように、露光条件を設定する。
画像保存設定部93は、分割撮影画像及び合成画像を画像保持部31、記録メディア6などに保存するときの保存方法などを設定する。
【0021】
なお、画像処理部40及び制御部90が実現する各構成要素は、例えば、コンピュータである画像処理部40及び制御部90が備える演算装置(図示せず)の制御によって、プログラムを実行させることにより実現できる。
【0022】
より具体的には、画像処理部40及び制御部90は、記憶部30に格納されたプログラムを主記憶装置(図示せず)にロードし、演算装置の制御によってプログラムを実行して実現する。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせなどにより実現しても良い。
【0023】
上述したプログラムは、様々なタイプの記録メディア6、すなわち、非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、画像処理部40及び制御部90に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。
【0024】
非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
【0025】
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によって画像処理部40及び制御部90に供給されても良い。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバなどの有線通信路、又は、無線通信路を介して、プログラムを画像処理部40及び制御部90に供給できる。
【0026】
次に、本実施の形態に係る撮像装置1の動作、すなわち、撮像方法について説明する。
図2は、本実施の形態に係る撮像方法の処理手順を示すフローチャートである。
まず、撮像装置1が動作を開始すると、撮影モードに入り、露光条件取得部91が自動露出調整(AE、automatic exposure)機能などにより算出した適正な露光時間、又は、撮影者(ユーザ)が設定した露光時間を基準露光時間(基準露光量)Teとして取得する(ステップS10)。
【0027】
次に、露光条件設定部92が、ステップS10で取得した基準露光時間Teを分割数Nで等分割した露光時間Te/Nで、N+M回(ここで、Nは2以上の整数、Mは1以上の整数)の撮影を行うように撮像素子20の露光条件を設定する(ステップS20)。追加数Mは、露光条件取得部91が取得した基準露光時間よりもN+M枚の分割撮影画像の合計の露光時間が長くなるように、追加で撮影を行う回数を意味する。
【0028】
例えば、露光条件取得部91が取得した基準露光時間が1/10sであったときに、露光条件設定部92は、撮像素子20が露光時間1/10sで1回だけ撮影するのではなく、露光時間1/100sで10回撮影し、露光時間1/10sの1回の撮影に相当する10枚の分割撮影画像を得るとともに、更に露光時間1/100sでM回余分に撮影するように、露光条件を設定する。つまり、分割数N、追加数Mをそれぞれ10としたときは、撮像素子20が露光時間1/100sで20回撮影するように露光条件を設定する。
【0029】
なお、露光条件設定部92は、撮像素子20が撮影可能な最小露光時間、基準露光時間Te、被写体となる動体の検出結果など、撮像装置1、被写体などの状況を判断して、分割数N及び追加数Mを自動的に決定しても良い。また、ユーザが分割数N及び追加数Mを決定しても良い。
【0030】
次に、ユーザが操作部50を操作して撮影開始を指示し、撮像素子20が、ステップS20で設定された露光条件に従って被写体を撮影し、N+M枚の分割撮影画像を生成する(ステップS30)。もちろん、N+M枚の分割撮影画像は時間的に連続するものである。生成した分割撮影画像は、基準露光時間Te、ISO感度、分割撮影画像情報(例えば、個々の分割撮影画像の露光時間)などとともに、画像保持部31に保存する。
【0031】
次に、画像合成部41が、N+M枚の分割撮影画像からN枚の分割撮影画像を合成して、基準露光時間Teで1回撮影したときの画像と同等の合成画像Iteを生成する(ステップS40)。生成した合成画像Iteは、合成画像生成情報(例えば、合成画像Iteをどの分割撮影画像を用いて生成したかを示す情報)などとともに、やはり画像保持部31に保存する。
【0032】
図3は、本実施の形態に係る露光時間と合成画像との関係を説明するための図である。
上述したように、撮像素子20は、基準露光時間TeをN分割した露光時間で、N+M枚の分割撮影画像を撮影する。このとき、N枚の分割撮影画像の合計露光時間が基準露光時間Teに相当し、M枚の分割撮影画像の合計露光時間が調整用の追加の露光時間に相当する。また、画像合成部41は、N枚の分割撮影画像から合成画像Iteを生成し、画像保持部31は、合成画像Ite及びN+M枚の分割撮影画像を保存する。
【0033】
次に、サムネイル生成部42が、合成画像Iteのサムネイル画像Itethを生成する(ステップS50)。生成したサムネイル画像Itethはやはり画像保持部31に保存する。
【0034】
次に、撮像装置1は、撮影モードで1又は複数枚の合成画像Ite及びそのサムネイル画像Itethを生成した後に再生モードに入る。
まず、表示部60が、合成画像Ite又はサムネイル画像Itethを表示する(ステップS60)。これらの画像の表示動作自体は一般的なカメラがその撮像画像を表示するときと同様の動作であって良い。
また、表示部60は、合成画像Ite又はサムネイル画像Itethと一緒に、これらの画像が露光時間の調整(修正)が可能な画像であることを示す情報を併せて表示する。
【0035】
ユーザは、露光時間の調整が可能である旨の表示を見て、必要に応じて、操作部50を操作して、撮像装置1を露光時間調整モードへ移行することができる(ステップS70)。
露光時間調整モードでは、N+M枚の分割撮影画像から任意の枚数の分割撮影画像を再合成して、再合成画像Ite2を得ることができる。このとき、基準露光時間よりも短い露光時間の再合成画像Ite2も、基準露光時間よりも長い露光時間の再合成画像Ite2も得ることもできる。
【0036】
具体的には、露光時間調整モードには、合成画像Iteの明るさの調整(修正)を目的とした明るさ調整モードと、被写体の動作途中の画像を得るような、合成画像Iteの被写体の動きの調整(修正)を目的とした動き調整モードとがあり、ユーザは操作部50の操作によりどちらかのモードを選択することができる(ステップS80)。
【0037】
明るさ調整モードのとき(ステップS70のYes、ステップS80のYes)は、ユーザが表示部60に表示した再合成画像Ite2の明るさを確認し、合成する分割撮影画像を増減して再合成画像Ite2が適切な明るさになるように修正し、操作部50を操作して合成終了の分割撮影画像(終端画像)Iendを選択する(ステップS90)。そして、画像合成部41が、露光開始の分割撮影画像Istartから合成終了の分割撮影画像Iendまでの画像を再合成する(ステップS100)。もちろん、ユーザは、露光開始の分割撮影画像Istartに代えて、合成開始の分割撮影画像Istartを選択することもできる。
【0038】
一方、動き調整モードのとき(ステップS70のYes、ステップS80のNo)は、ユーザが再合成画像Ite2中の被写体の動きを確認し、合成する分割撮影画像を増減して被写体の動き(写り)が適切なるように修正し、操作部50を操作して合成終了の分割撮影画像(終端画像)Iendを選択する(ステップS110)。そして、画像合成部41が、露光開始の分割撮影画像Istartから合成終了の分割撮影画像Iendまでの画像を再合成する(ステップS120)。動き調整モードにより、分割撮影画像の加算を途中で止めて、欲しいシーンの再合成画像Ite2、例えば、噴水の水滴の一滴一滴が鮮明な再合成画像Ite2、又は、水滴の落下が線を描くような再合成画像Ite2を得ることができる。
【0039】
また、画像合成部41は、動き調整モードで得られた再合成画像Ite2のゲインを自動調整する(ステップS130)。すなわち、画像合成部41は、再合成画像Ite2にゲインを乗算して、再合成画像Ite2を基準露光時間Teで1回撮影した時の画像と同等の明るさにする。
【0040】
図4は、本実施の形態に係る動き調整モードにおける合成枚数とゲインとの関係を示す図である。横軸は再合成するときの合成枚数を示し、縦軸は露光量を示す。
合成枚数iが分割数Nよりも少なく、再合成画像Ite2の露光量が基準露光量よりも小さくなるときに、画像合成部41は、再合成画像Ite2の明るさが増加するようにゲインを1よりも大きくする。一方、合成枚数jが分割数Nよりも多く、再合成画像Ite2の露光量が基準露光量よりも大きくなるときに、画像合成部41は、再合成画像Ite2の明るさが減少するようにゲインを1よりも小さくする。このとき、画像合成部41は、画像保持部31に保存してある分割撮影画像を撮影した時の露光情報に基づいてゲインを自動的に決定して露光量を調整することができる。
なお、明るさ調整モードでは、分割撮影画像の枚数の増減で明るさを変化させるので、再合成画像Ite2に対してゲインを乗算しない。
【0041】
次に、画像合成部41は、明るさ調整モード又は動き調整モードで生成した再合成画像Ite2と、画像保持部31に保存してある合成画像Iteとを置換する(ステップS140)。
また、画像合成部41は、露光時間情報や再合成画像情報(例えば、再合成画像Ite2をどの分割撮影画像を用いて生成したかを示す情報など)も置換する。動き調整モードであれば自動ゲイン調整をしているので、ISO感度情報も置換する。このとき、次のAPEX関係式を用いる。

BV = AV + TV − SV
【0042】
ここでは、AV(Aperture Value、レンズ絞り)には変更がないので、TV(Time Value、シャッタースピード)を分割撮影画像の枚数により増減させ、SV(Sensitivity Value、イメージセンサ感度)をゲインにより増減させて、BV(Brightness Value、被写体輝度)を算出することができる。
【0043】
また、サムネイル生成部42も、再合成画像Ite2のサムネイル画像サムネイル画像Iteth2を生成し、画像保持部31に保存してあるサムネイル画像Itethと置換する(ステップS150)。
そして、制御部90は、各露光情報、合成画像情報を更新して(ステップS160)、撮像装置1内部での撮像モード及び再生モードの処理を終了する。
【0044】
なお、制御部90は、ユーザが露光時間の調整が可能である旨の表示を見て、撮像装置1を露光時間調整モードへ移行しなかったとき(ステップS70のNo)も、撮像装置1内部での撮像モード及び再生モードの処理を終了する。
また、撮像装置1は、ユーザの指示により記録メディア6に保存した合成画像、サムネイル画像、分割撮影画像などを再生したり、再合成したりするときも、上記した再生モードの処理と同様の処理を行う。
【0045】
一方、画像保存設定部93は、画像保持部31に保存した分割撮影画像、合成画像(又は、再合成画像)及び関連する情報を撮像装置1外に出力するための保存方法の設定も行う。このときは、圧縮伸長処理部70が、これらのデータをExif(Exchangeable image file format)規格に従う記録ファイルとしてまとめ、例えば、記録メディアインターフェイス80を介して、記録メディア6に記録する。このようにすれば、撮像装置1外部においても、当該記録ファイルを用いて再合成画像を別途生成することができる。
【0046】
図5は、本実施の形態に係る記録ファイルの構造を示す図である。
記録ファイルは、再合成画像を生成するために必要な情報をメタデータとして記録する。すなわち、1つの記録ファイルに、1回の撮影により得られた、N+M枚の分割撮影画像データ、合成画像Iteデータ又は再合成画像Ite2データ、サムネイル画像Iteth又はIteth2データ、更に、基準露光時間Te、ISO感度、分割撮影画像情報、合成画像生成情報、調整モード情報などのメタデータを保存する。
【0047】
これにより、記録ファイル中のN+M枚の分割撮影画像が、1度の撮影指示で撮影され、互いに関連する画像であると判断することができ、撮像装置1外部で再合成するときに各分割撮影画像の露光量などを参照して明るさ又は動きを調整することができる。更に、別の撮影で取得した分割撮影画像、合成画像などと容易に区別することもできる。
【0048】
このように、本実施の形態に係る撮像装置1又は撮像方法は、分割撮影画像、合成画像(又は、再合成画像)、露光時間(露光量)などのデータを互いに関連付け、更に、撮像装置1外部に出力するときにはそれらのデータを1つの記録ファイルにまとめて、画像を撮像した後に、当該画像の露光量を容易に管理して何回でも調整することができる。
【0049】
なお、本実施の形態に係る撮像装置1又は撮像方法では、分割撮影画像、合成画像(又は、再合成画像)、露光時間(露光量)などのデータは、同一の撮像装置1で撮影して再生する限りにおいて、撮像装置1内で互いに関連付けられて保存されていれば、1つのファイルとしてまとめられている必要はない。すなわち、1回の撮影に係る各データは、少なくとも撮像装置1からその外部に出力されるまでに、互いに関連付けて一つのファイルとしてまとめられていれば良い。
【0050】
また、本実施の形態に係る撮像装置1又は撮像方法では、1回の撮影に係るデータを出力するときに、全てのデータを関連付けて一つのファイル(例えば、ファイルF_ALL)としたが、合成画像Ite、そのサムネイル画像Iteth及びそれらの露光量情報を1つのファイル(例えば、ファイルF_Ite)とし、N+M枚の分割撮影画像、それらの露光量情報及びファイルF_Iteと関連付ける情報D_Iteを別のファイル(例えば、ファイルF_Itenm)とし、ファイルF_IteとファイルF_Itenmとが関連性を有することを判断できる状態にしておいても良い。また、分割撮影画像から再合成画像Ite2を生成したときに、ファイルF_ALLとは別のファイルF_Ite2を生成するようにしても良い。
【0051】
また、本実施の形態に係る撮像装置1又は撮像方法では、複数の分割撮影画像を撮影するときに、基準露光時間Teを分割数Nで等分割した露光時間で各分割撮影画像を撮影したが、一部の分割撮影画像の露光時間が他の分割撮影画像の露光時間と異なるようにして撮影しても良い。
【0052】
また、本実施の形態に係る撮像装置1又は撮像方法を、撮像素子20を備えない画像処理装置、画像処理システム又は画像処理方法として構成しても良い。撮像素子20を備えない画像処理装置、画像処理システムとしては、例えば、パソコンなどが考えられる。
【0053】
以上、説明したように、本実施の形態に係る撮像装置1は、基準露光量Teを取得する露光条件取得手段91と、基準露光量Teに基づいて複数の分割撮影画像を撮影する撮像手段20と、分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成手段41と、画像合成手段41で生成した合成画像、露光条件取得手段91で取得した基準露光量、分割撮影画像毎の露光量情報である分割露光量、及び、複数の分割撮影画像を関連付けて保持する画像保持手段31とを備え、露光条件取得手段91は、更に、ユーザが指示する修正露光量を取得し、画像合成手段41は、露光条件取得手段91が修正露光量を取得したときに、基準露光量Teと、分割露光量と、修正露光量とに基づいて、画像保持手段31に保持した分割撮影画像を再合成して修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成するものである。
このような構成により、画像を撮像した後に、当該画像の露光量を簡単に管理して調整することができる。
【0054】
また、本実施の形態に係る撮像装置1は、撮影開始指示手段50を更に備え、撮像手段20は、撮影開始指示手段50による指示により撮影を開始し、画像合成手段41は、分割撮影画像を合成して基準露光量に相当する露光量の基準露光量合成画像Iteを生成し、画像保持手段31は、基準露光量合成画像、基準露光量、分割露光量、及び、複数の分割撮影画像を関連付けて保持することが好ましい。
このような構成により、通常の1回の撮影と同等の撮像画像も得ることができる。
【0055】
また、本実施の形態に係る撮像装置1は、画像合成手段41が、修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成するときに、被写体の動作の影響を調整する動き調整モードと、再合成画像Ite2の明るさを調整する明るさ調整モードとを有し、動き調整モードでは、修正露光量と基準露光量とに基づき、再合成画像が基準露光量相当の露光量となるように、再合成画像Ite2に対してゲインを乗算し、明るさ調整モードでは、再合成画像Ite2に対してゲインを乗算しないものである。
このような構成により、再合成方法(調整モード)毎に、適切な再合成画像Ite2を得ることができる。
【0056】
また、本実施の形態に係る撮像装置1は、撮像手段20が、複数の分割撮影画像の合計露光量が基準露光量よりも大きくなるように、複数の分割撮影画像を撮影することが好ましい。
このような構成により、撮影後であっても、露光時間を延長した画像を得ることができる。
【0057】
また、本実施の形態に係る撮像方法は、基準露光量を取得する露光条件取得ステップS10と、基準露光量に基づいて複数の分割撮影画像を撮影する撮像ステップS20、S30と、分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成ステップS40と、画像合成ステップS40で生成した合成画像、露光条件取得ステップS10で取得した基準露光量、分割撮影画像毎の露光量情報である分割露光量、及び、複数の分割撮影画像を関連付けて保持する画像保持ステップS40と、ユーザが指示する修正露光量を取得する修正露光条件取得ステップS90、S100と、基準露光量と、分割露光量と、修正露光量とに基づいて、画像保持ステップで保持した分割撮影画像を再合成して修正露光量に相当する露光量の再合成画像を生成する画像再合成ステップS90、S110とであるものである。
このような構成により、画像を撮像した後に、当該画像の露光量を簡単に管理して調整することができる。
【0058】
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
所定撮影時間において基準となる基準露光量を取得する基準露光量取得手段と、
時間的に連続して撮影することにより得られた複数の分割撮影画像を撮影する撮影手段と、
所定撮影時間分の分割撮影画像を合成して合成画像を生成する画像合成手段と、
画像合成手段で生成した合成画像と、基準露光量取得部で取得した基準露光量と、分割画像ごとの露光量情報である分割露光量と、複数の分割撮影画像とを関連付けて保持する画像保持手段と、
ユーザが修正を指示した露光量である修正露光量を取得する修正露光量取得手段と
を備え、
画像合成手段は、修正露光量取得手段が修正露光量を取得したときに、画像保持手段に保持された分割撮影画像から修正露光量分の枚数の分割撮影画像を合成し、少なくとも基準露光量と、分割露光量と、修正露光量とに基づいて、修正露光量分の合成画像の露光量調整処理を実行する
画像処理装置。
【0059】
(付記2)
撮影の開始を指示するための撮影開始指示手段と、
撮影開始指示手段による1度の撮影開始指示により撮影を開始し、
基準露光量に相当する分割撮影画像を、画像合成手段により合成して基準露光量合成画像を生成し、
基準露光量合成画像と、基準露光量取得部で取得した基準露光量と、分割画像ごとの露光量情報である分割露光量と、複数の分割撮影画像とを関連付けて画像保持手段に保持する
付記1の画像処理装置。
【0060】
(付記3)
露光量調整処理において、
被写体の動作の影響について調整することを目的とした動き調整モードと、
明るさを調整することを目的とした明るさ調整モードと
を備え、
動き調整モードでは、修正露光量と基準露光量とに基づき、合成画像に対して基準露光量相当の露光量となるようなゲインをかける基準露光量相当調整処理を実行し、
明るさ調整モードでは、合成画像に対して基準露光量相当調整処理は実行しない
付記1又は付記2の画像処理装置。
【0061】
(付記4)
露光量調整処理によって得られた露光量調整済合成画像と、
画像保持手段に、基準露光量、分割露光量及び複数の分割撮影画像と関連付けて保持されている合成画像とを入れ替えるとともに関連付けて保持する処理を実行する
付記1乃至付記3のいずれか1つの画像処理装置。
【0062】
(付記5)
明るさ調整モードで得られた合成画像を画像保持手段に保持する処理において、
基準露光量を修正露光量と入れ替えて関連付けを実行する
付記4の画像処理装置。
【0063】
(付記6)
露光量調整処理によって得られた露光量調整済合成画像を
画像保持手段に保持された、分割露光量と、複数の分割撮影画像と関連付けず、
基準露光量と関連付けて画像保持手段に保持する
付記1乃至付記3のいずれか1つの画像処理装置。
【0064】
(付記7)
露光量調整処理によって得られた露光量調整済合成画像を
画像保持手段に保持された、分割露光量と、複数の分割撮影画像と関連付けず、
修正露光量と関連付けて画像保持手段に保持する
付記1乃至付記3のいずれか1つの画像処理装置。
【符号の説明】
【0065】
1 撮像装置
20 撮像素子
30 記憶部
31 画像保持部
40 画像処理部
41 画像合成部
42 サムネイル生成部
50 操作部
60 表示部
70 圧縮伸長処理部
80 記録メディアインターフェイス
90 制御部
91 露光条件取得部
92 露光条件設定部
93 画像保存設定部
6 記録メディア
図1
図2
図3
図4
図5