特開2017-153556(P2017-153556A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社STMの特許一覧

<>
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000003
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000004
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000005
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000006
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000007
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000008
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000009
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000010
  • 特開2017153556-ゴルフクラブのパター用グリップ 図000011
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-153556(P2017-153556A)
(43)【公開日】2017年9月7日
(54)【発明の名称】ゴルフクラブのパター用グリップ
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/14 20150101AFI20170810BHJP
【FI】
   A63B53/14 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-37347(P2016-37347)
(22)【出願日】2016年2月29日
(71)【出願人】
【識別番号】314001298
【氏名又は名称】株式会社STM
(74)【代理人】
【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100168790
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英之
(72)【発明者】
【氏名】金城 泰彦
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA04
2C002GG01
2C002GG07
2C002MM01
(57)【要約】
【課題】パタークラブに特化した使用感やフィット感を改善したゴルフクラブのパター用グリップを提供する。
【解決手段】グリップ本体1の上下壁部1a、1bが、軟質の外層、硬質の内層とした二層構造として形成され、グリップ本体1の左右壁部1c、1dが、硬質の一層構造として形成されている。さらに、グリップ本体1の上下壁部1a、1bが、軟質の一層構造として形成され、グリップ本体1の左右壁部1c、1dが、硬質の一層構造として形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリップ本体(1)の上下壁部(1a、1b)が、軟質の外層、硬質の内層とした二層構造として形成され、グリップ本体(1)の左右壁部(1c、1d)が、硬質の一層構造として形成されていることを特徴とするゴルフクラブのパター用グリップ。
【請求項2】
グリップ本体(1)の上下壁部(1a、1b)が、軟質の一層構造として形成され、グリップ本体(1)の左右壁部(1c、1d)が、硬質の一層構造として形成されていることを特徴とするゴルフクラブのパター用グリップ。
【請求項3】
前記上壁部(1a)に窪部(2a)が形成され、下壁部(1b)に窪部(2b)が形成されるようにグリップ本体(1)が硬質樹脂で一層構造に成形された後、これら窪部(2a、2b)に軟質樹脂が成形されて二層構造に形成されていることを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブのパター用グリップ。
【請求項4】
前記軟質樹脂の硬度が、JIS硬度30以上50未満であり、前記硬質樹脂の硬度が50以上65未満であることを特徴とする請求項3記載のゴルフクラブのパター用グリップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ゴルフに用いるパタークラブのシャフトに装着されるパター用グリップに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のゴルフクラブのグリップとしては、ゴムや合成樹脂からなるものが存在し、装飾性を持たせたり、使用時の滑り止めなどのために、表面に凹凸条の模様を形成したものが存在する(特許文献1)。
【0003】
さらに、従来のゴルフクラブのグリップとしては、前記凹条内に適宜な色の塗装を施し、いわゆるラインカラーを形成して、装飾性をより良くしたものが存在する(特許文献2)。
【0004】
また、従来のゴルフクラブのグリップとしては、ゴムや合成樹脂からなり、内層と外層の二層構造としたものが存在する。このようなゴルフクラブのグリップは、内層を硬質のゴム層とし、外層を軟質のゴム層としたり、逆に内層を軟質のゴム層とし、外層を硬質のゴム層としたりして、使用時の滑り止め効果やフィット感を良くしたものが存在する(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平4ー126169号公報
【特許文献2】特開平3ー112575号公報
【特許文献3】実開昭59ー87858号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来のゴルフクラブのグリップは、特にフェアウェイで使用されるドライバーやアイアン等のクラブにおいては、使用時の滑り止め効果やフィット感が良くなり、スコアアップにつながる等、好ましいものとなっていた。
【0007】
しかしながら、上記従来のゴルフクラブのグリップは、特にグリーンで使用されるパタークラブにおいては、フェアウェイクラブよりもさらに微妙なグリップ感覚が要求されるため、使用時の滑り止め効果や単にフィット感が良くなるだけでは、未だ不満足であるという課題を有していた。
【0008】
そこで、この発明は、上記従来のゴルフクラブのグリップにおける課題を解決するものであり、パタークラブに特化した使用感やフィット感を改善したゴルフクラブのパター用グリップを提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明のゴルフクラブのパター用グリップは、グリップ本体1の上下壁部1a、1bが、軟質の外層、硬質の内層とした二層構造として形成され、グリップ本体1の左右壁部1c、1dが、硬質の一層構造として形成されている。
【0010】
さらに、この発明のゴルフクラブのパター用グリップは、グリップ本体1の上下壁部1a、1bが、軟質の一層構造として形成され、グリップ本体1の左右壁部1c、1dが、硬質の一層構造として形成されている。
【0011】
この発明のゴルフクラブのパター用グリップにおいて、前記上壁部1aに窪部2aが形成され、下壁部1bに窪部2bが形成されるようにグリップ本体1が硬質樹脂で一層構造に成形された後、これら窪部2a、2bに軟質樹脂が成形されて二層構造に形成されている。
【0012】
さらに、この発明のゴルフクラブのパター用グリップにおいて、前記軟質樹脂の硬度が、JIS硬度30以上50未満であり、硬質樹脂の硬度が、JIS硬度50以上65未満であるようにしている。
【発明の効果】
【0013】
この発明のゴルフクラブのパター用グリップは、以上に述べたような構成としているので、手の指に接触する部分は軟らかい感覚が重点的となり、手の平に接触する部分は硬い感触が重点的となるので、パットの微妙なグリップ感覚に適応するものとなり、スコアアップにつながる等、好ましいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】この発明のゴルフクラブのパター用グリップを斜め上方から見た状態を示す斜視図である。
図2】この発明のゴルフクラブのパター用グリップを斜め下方から見た状態を示す斜視図である。
図3図1に示すこの発明のゴルフクラブのパター用グリップの平面図である。
図4図1に示すこの発明のゴルフクラブのパター用グリップの側面図である。
図5図1に示すこの発明のゴルフクラブのパター用グリップの正面図である。
図6図1に示すこの発明のゴルフクラブのパター用グリップの背面図である。
図7図3中のA−A線によるこの発明のゴルフクラブのパター用グリップの断面図である。
図8】この発明のゴルフクラブのパター用グリップのグリップ本体の上壁部に形成された窪部を斜め上方から見た状態を示す斜視図である。
図9】この発明のゴルフクラブのパター用グリップのグリップ本体の下壁部に形成された窪部を斜め下方から見た状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明のゴルフクラブのパター用グリップを実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
この発明のゴルフクラブのパター用グリップは、筒状としたグリップ本体1に上下壁部1a、1b、左右壁部1c、1dが構成されている。そして、このグリップ本体1の上壁部1aの壁面を略平面形状、下壁部1bの壁面を略曲面形状としており、左右壁部1c、1dの壁面を略曲面形状としている。この場合、前記左右壁部1c、1dの壁面の湾曲度は、両者同じにしており、前記下壁部1bの壁面の湾曲度より小さいものとしている。
【0017】
さらに、この発明のゴルフクラブのパター用グリップは、グリップ本体1を把持する手に添い易くしたり、馴染み易くするために、図示していないが、上下壁部1a、1bの壁面や、左右壁部1c、1dの壁面に各種の凹凸形状等を形成したものとすることができる。
【0018】
なお、この発明のゴルフクラブのパター用グリップは、図示したものでは、上壁部1aの壁面を略平面形状、下壁部1bの壁面を略曲面形状、左右壁部1c、1dの壁面を略曲面形状としたが、従来からパター用グリップとして採用されている形状であれば、特に限定されることはない。
【0019】
前記グリップ本体1の上下壁部1a、1bは、図7に示したように、軟質の外層、硬質の内層とした二層構造として形成されているが、軟質の一層構造として形成されてもよい。そして、前記グリップ本体1の左右壁部1c、1dは、硬質の一層構造として形成されている。
【0020】
すなわち、この発明のゴルフクラブのパター用グリップにおいて、図8、9に示したように、前記上壁部1aに窪部2aが形成され、下壁部1bに窪部2bが形成されるようにグリップ本体1が硬質樹脂で一層構造に成形された後、これら窪部2a、2bに軟質樹脂が成形されて二層構造に形成されることにより、前記グリップ本体1の上下壁部1a、1bが軟質の外層、硬質の内層の二層構造として形成されると共に、左右側面1c、1dが硬質の一層構造として形成されるようにしている。
【0021】
さらに、この発明のゴルフクラブのパター用グリップにおいて、前記上壁部1aに貫通孔(図示せず)が形成され、下壁部1bに貫通孔(図示せず)が形成されるようにグリップ本体1が硬質樹脂で一層構造に成形された後、これら貫通孔に軟質樹脂が成形されて一層構造に形成されることにより、前記グリップ本体1の上下壁部1a、1bが軟質の一層構造として形成されると共に、左右側面1c、1dが硬質の一層構造として形成されるようにしている。
【0022】
なお、この発明のゴルフクラブのパター用グリップにおいて、前記上下壁部1a、1b、左右壁部1c、1dとは、グリップ本体1を把持したときに少なくとも手に接触する部分の全域であればよく、グリップ本体1の全域でなくてもよい。
【0023】
前記軟質樹脂の硬度は、JIS硬度30以上50未満、好ましくはJIS硬度35以上45未満であり、硬質樹脂の硬度は、JIS硬度50以上65未満、好ましくはJIS硬度55以上60未満であるようにしている。さらに、軟質樹脂との硬質樹脂との硬度差は、両者のJIS硬度の範囲で10以上であるのが好ましい。
【0024】
この発明のゴルフクラブのパター用グリップは、以上に述べたように構成されているので、パタークラブのシャフトに装着して、そのグリップを把持すれば、手の接触感は次のようになる。
【0025】
すなわち、左右の手の親指はグリップ本体1の上壁部1aに重点的の接触し、左右の手の他の指はグリップ本体1の下壁部1bに重点的に接触し、左右の手の平は左右側面1c、1dに重点的に接触する。
【0026】
したがって、左右の手の指が接触する部分は、軟らかい感覚が重点的となり、手の平に接触する部分は硬い感触が重点的となるので、パットの微妙なグリップ感覚に適応するものとなる。
【0027】
さらに、この発明のゴルフクラブのパター用グリップにおいて、上下壁部1a、1bの壁面や、左右壁部1c、1dの壁面に各種の凹凸形状等を形成したものでは、グリップ本体1を把持する手がより添い易くなったり、馴染み易くなるので、パットの微妙なグリップ感覚により適応するものとなる。
【0028】
また、この発明のゴルフクラブのパター用グリップは、軟質の外層、硬質の内層とした二層構造として形成される場合には、従来の内層と外層の二層構造としたグリップと殆ど同様の工程で製造できるので、簡単に製造することができるものとなる。
【符号の説明】
【0029】
1 グリップ本体
1a 上壁部
1b 下壁部
1c 左壁部
1d 右壁部
2a 窪部
2b 窪部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9