特開2017-153878(P2017-153878A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-153878(P2017-153878A)
(43)【公開日】2017年9月7日
(54)【発明の名称】表示システム
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/22 20060101AFI20170810BHJP
   G06F 3/0488 20130101ALI20170810BHJP
   G09F 13/00 20060101ALI20170810BHJP
   G09F 13/04 20060101ALI20170810BHJP
【FI】
   A63H33/22 H
   G06F3/0488
   A63H33/22 A
   G09F13/00 J
   G09F13/00 U
   G09F13/04 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-42357(P2016-42357)
(22)【出願日】2016年3月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】特許業務法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川上 哲二
(72)【発明者】
【氏名】大場 麻未
(72)【発明者】
【氏名】村上 誠司
【テーマコード(参考)】
2C150
5C096
5E555
【Fターム(参考)】
2C150BA43
2C150DC21
2C150DG21
2C150EA04
2C150EC38
2C150EE07
2C150EF16
2C150EF23
5C096AA11
5C096BA01
5C096BB12
5C096BB23
5C096BC01
5C096BC15
5C096BC20
5C096CA05
5C096CA06
5C096CA22
5C096CB02
5C096CC19
5C096CD04
5C096CD07
5C096CD10
5C096CD12
5C096CD19
5C096CD22
5C096DA01
5C096FA04
5E555AA76
5E555BA04
5E555BB04
5E555BC08
5E555BE15
5E555CA12
5E555CB13
5E555CC22
5E555DB56
5E555DC21
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】表示ブロックを載置したときだけ表示ブロックの出射部に整然とした画像が表示されるようにした表示システムを提供すること。
【解決手段】入射面51と出射面52とを有する表示ブロック50と、表示ブロック50の入射面51に入射させる光画像を表示する表示部73を有する表示装置10と、を備え、表示ブロック50は、一端が入射面51に位置し他端が出射面52に位置する光導波路64aの集合体64を有し、集合体64を構成する光導波路64aは入り組んで形成され、表示装置10の表示部73に表示された雑然とした光画像を、表示ブロック50で整然とした光画像に変換して出射面52に表示させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射面と出射面とを有する表示ブロックと、
前記表示ブロックの入射面に入射させる光画像を表示する表示部を有する表示装置と、を備え、
前記表示ブロックは、一端が入射面に位置し他端が出射面に位置する光導波路の集合体を有し、前記集合体を構成する光導波路は入り組んで形成され、
前記表示装置の前記表示部に表示された雑然とした光画像を、前記表示ブロックで整然とした光画像に変換して前記出射面に表示させる、
ことを特徴とする表示システム。
【請求項2】
前記整然とした光画像は文字、図形若しくは記号又はこれらの組合せの光画像であることを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記表示装置の表示部はタッチパネルで形成され、
前記表示ブロックにはマーカが形成され、
前記表示装置の前記タッチパネルに前記表示ブロックを載置した際にタッチパッドを介して前記マーカを検出し、前記表示ブロックを載せた箇所に前記光画像を表示するように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記表示ブロックは摘める大きさで、摘み部に設けられた導電部材と、前記マーカとして前記導電部材に連なる導電性の触子とを有し、前記触子が前記タッチパッドに接触することにより、前記触子を検出するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスプレイ(表示部)を有する表示装置と、発光装飾体(表示ブロック)とを備え、前記発光装飾体は、ディスプレイの表示光が入射される受光部と、この受光部から入射された光を導く光導波路と、光導波路を介して伝達された光が出射されて発光する発光部と、を具備する表示システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。この表示システムによれば、ディスプレイにおけるイルミネーション用の表示光を発する表示領域の上に発光装飾体を載置し、ディスプレイの表示光を光源に利用して発光させる。
また、表示システムとして、特許文献2に開示されたものが知られている。この表示システムによれば、タッチパネル(画像表示部)の上に乗せ、ロボット(表示ブロック)の底面のタッチセンサ作用部がタッチパッドに作用すると、光画像処理装置(表示装置)がタッチパネルの表示画面のうちロボットの底面に対応する矩形領域に顔画像を表示する。すると、顔画像はロボットの底面から取り込まれ、ロボットの顔部に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−37063号公報
【特許文献2】特開2015−111375号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の発明に上記特許文献2に記載の発明を適用して、表示ブロックの出射面に顔画像等を表示させようとする場合、次のような問題が生じる。
すなわち、上記特許文献2に記載の表示ブロックでは、光導波路の一端の配置と他端の配置とが同じとなっているので、表示装置の表示部に表示される画像と表示ブロックの出射面に表示される画像とは同じ画像となっている。
そのため、上記特許文献1に記載の発明に上記特許文献2に記載の発明を適用すると、表示ブロックを載置する前から表示装置の表示部には顔画像等が表示されることから、表示ブロックを載置する前に、表示ブロックを載置した後に表示ブロックの出射面に表示される画像を容易に予測でき、意外性に乏しいという問題がある。また、一旦、表示ブロックを載置して顔画像等を表示装置の表示部に表示させた後、表示ブロックを取り除いても暫くは表示装置の表示部に顔画像等を表示させておくような場合にも、表示ブロックがなくても表示ブロックがある場合と同様の顔画像等が表示部に表示されるため表示ブロックとしての価値が減殺されてしまう。
【0005】
本発明は、表示ブロックを載置したときだけ表示ブロックの出射部に整然とした画像が表示されるようにした表示システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の表示システムは、
入射面と出射面とを有する表示ブロックと、
前記表示ブロックの入射面に入射させる光画像を表示する表示部を有する表示装置と、を備え、
前記表示ブロックは、一端が入射面に位置し他端が出射面に位置する光導波路の集合体を有し、前記集合体を構成する光導波路は入り組んで形成され、
前記表示装置の前記表示部に表示された雑然とした光画像を、前記表示ブロックで整然とした光画像に変換して前記出射面に表示させる、
ことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の表示システムは、請求項1に記載の表示システムであって、前記整然とした光画像は文字、図形若しくは記号又はこれらの組合せの光画像であることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の表示システムは、請求項1又は請求項2に記載の表示システムであって、前記表示装置の表示部はタッチパネルで形成され、前記表示ブロックにはマーカが形成され、前記表示装置の前記タッチパネルに前記表示ブロックを載置した際に前記表示装置がタッチパッドを介して前記マーカを検出し、前記表示ブロックを載せた箇所に前記光画像を表示するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
この場合、前記表示装置の前記タッチパネルに前記表示ブロックを載置した際にタッチパッドを介して前記マーカを検出し、前記表示ブロックを載せた箇所に前記表示ブロックの状態に応じた前記光画像を表示することもできる。
【0010】
例えば、前記表示ブロックを載せた箇所に前記表示ブロックの向きに応じた前記光画像を表示することができる。
【0011】
請求項4に記載の表示システムは、請求項3に記載の表示システムであって、前記表示ブロックは摘める大きさで、摘み部に設けられた導電部材と、前記マーカとして前記導電部材に連なる導電性の触子とを有し、前記触子が前記タッチパッドに接触することにより、前記触子を検出するように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の表示システムによれば、表示装置の表示部には雑然とした光画像が表示されるので、それだけでは最終的に何の画像かが分からず、表示ブロックを表示部の上に載置したときに初めて画像が分かるので、意外性に富む目新しい表示システムが実現できる。
【0013】
請求項2に記載の表示システムによれば、整然とした光画像は文字、図形若しくは記号又はこれらの組合せの光画像であるので、画像が意味する内容を確実に相手方に伝達することができる。
【0014】
請求項3に記載の表示システムによれば、表示部における表示ブロックの載置位置に対応する位置に雑然とした光画像が表示されるので、通常は、表示ブロックによってその雑然とした光画像を覆い隠すことができるとともに、その雑然とした光画像全体を表示ブロックで整然とした光画像に変換して表示させることができる。
この場合、タッチパネルの上に載置される表示ブロックの状態に応じた光画像が表示されれば、興趣性の高い表示システムが実現できる。ここで、「表示ブロックの状態」とは、表示ブロックの所定時間内における載置回数、載置向きなどが挙げられる。載置回数に応じて表示部に表示される光画像の内容を変化させてもよいし、載置向きに応じて表示ブロックの向きに対応した向きで表示部に表示される光画像の向きを変化させてもよい。
【0015】
例えば、タッチパッドの上に載置される表示ブロックの向きに応じた画像が表示されれば、興趣性の高い表示システムが実現できる。
【0016】
請求項4に記載の表示システムによれば、タッチパッドを介して簡単にマーカの検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態の表示システムを示した斜視図である。
図2図1の表示システムの表示ブロックを下側から見た状態を示した斜視図である。
図3図2の表示ブロックの分解斜視図である。
図4】光導波路の入射面における配置と出射面における配置とを示した図である。
図5】表示装置の表示部に表示された光画像の一例と表示ブロックの出射面に表示された光画像の一例と示した図である。
図6図1の表示システムの表示装置の機能構成を示したブロック図である。
図7】表示ブロックを表示部上に載せた状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る動作玩具の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
《全体構成の概要》
図1は、実施形態の表示システムを示した斜視図である。
この表示システム100は、表示装置10と表示ブロック50とを備えている。表示装置10は、所定の光画像を表示するタッチパネル11を有している。一方、表示ブロック50は、タッチパネル11に表示された光画像を入射する入射面51(図2参照)、及び、入射面51から入射された光画像を外部に向けて表示する出射面52を有している。
この表示システム100によれば、表示装置10のタッチパネル11に雑然とした光画像を表示し、この雑然とした光画像を表示ブロック50で整然とした光画像に変換して出射面52に表示させる。
【0020】
《細部》
(1)表示ブロック50について
この表示ブロック50は略立方体の形に形成されている。以下の表示ブロック50の説明において上下、左右及び前後は図1に示す方向を指示するものとする。
この表示ブロック50は全体としてロボットの形態をなし、コミュニケーションロボットを構成している。ただし、ロボットの形態はこれに限定されない。そして、前面の下側左にはロボットの右脚部53が、前面の下側右にはロボットの左脚部54がそれぞれ形成されている。また、左面にはロボットの右腕部55が、右面にはロボットの左腕部56がそれぞれ形成されている。また、上面はロボットの顔部57を形成している。この顔部57は、ドーム状に膨らんでいるとともに、少し前傾となっている。さらに、後面の下側中央には尾部58が形成されている。
【0021】
この表示ブロック50は、前面、左面、右面及び後面を構成する角筒状の枠体61と、上面を構成する上カバー62と、下面を構成する下カバー63とを備えている。
ここで、枠体61は、図3に示すように、前枠61aと後枠61bとから構成され、前枠61aの突起610aを後枠61bの同数の孔610bに嵌合させることによって形成されている。
上カバー62には8行8列に並ぶように規則正しく孔62aが形成されている。この上カバー62は溝62bに枠体61の突片61cを差し込むことによって枠体61に取り付けられる。
また、下カバー63にも8行8列に並ぶように規則正しく孔63aが形成されている。この下カバー63は周縁を枠体61の溝61dに差し込むことによって枠体61に取り付けられる。
【0022】
また、表示ブロック50の内部には、光導波路集合体64と、この光導波路集合体64を取り囲む導電体(導電部材)65とが設けられている。
光導波路集合体64は特に限定されないがアクリルで形成された64本の光導波路64aから構成されている。この光導波路集合体64は、連結された2本〜4本の光導波路64aの複数の束を互いに組み付けることによって形成されている。各光導波路64aの一端は、下カバー63の孔63aの1つに臨み、他端は、上カバー62の孔62aの1つに臨んでいる。ただし、64本の光導波路64aは適宜に曲げられ入り組んでおり、入射面での配置と出射面での配置とが異なっている。図4上は入射面での配置を図4下は出射面での配置を示している。同じ光導波路64aの一端と他端には同じ数字を付してある。また、図5上は入射面に入り込む光画像の一例を図5下はこのとき出射面に表示される光画像の一例を示している。図5下は出射面に表示される顔画像を示している。
【0023】
導電体65は、前側導電体65aと後側導電体65bとから構成され、前側導電体65aの突起650aを後側導電体65bの同数の孔650bに嵌合させることによって形成されている。この導電体65の前面及び後面には同形の凸部65cがそれぞれ形成されている。凸部65cの数は前面側が1つ、後面側が2つとなっている。ただし、凸部65cの数はこれに限定されない。この凸部65cは枠体61の前面及び後面の孔61eに嵌合され少しばかり枠体61の外面よりも外側に突出している。この凸部65cは表示ブロック50の摘み部の位置に設けられる。換言すれば、表示ブロック50を人が摘んだ際に、凸部65cに人の指が触れることになる。この導電体65は孔65dに枠体61の同数の突起61fを嵌合させることによって枠体61に取り付けられる。
この導電体65は下側に配設される導電性の3つの触子(導電部材)66に当接している。この3つの触子66は下カバー63の凹部63bに嵌合され、3つの触子66の下端部は下カバー63の下面よりも下側に突出している。この3つの触子66は脚部53,54及び尾部58に対応した位置に設置される。この3つの触子66はタッチパネル11に触れた際に、表示ブロック50が載置されたことの検出や、表示ブロック50の向きを検出するために使用される。
【0024】
(2)表示装置10について
この実施形態では表示装置10としてスマートフォン10aが用いられている。ただし、表示装置10はスマートフォン10aには限定されず、タブレットやゲーム機であってもよい。図6は、スマートフォン10aの機能構成例を示すブロック図である。図6に示すように、スマートフォン10aは、送受話部71と、入力部72と、表示部73と、撮像部74と、無線通信部75と、記録部76と、処理部77とを備える。
【0025】
送受話部71は、送話音声を集音し、受話音声を出力するためのものであり、図1に示した通話用のマイク711やスピーカ712等で構成される。
【0026】
入力部72は、タッチパッドの他、ボタンスイッチやダイヤルスイッチ、キーボード、マウス等の入力装置を適宜採用して実現でき、操作入力に応じた入力信号を処理部77に出力する。タッチパッドとしては特に限定はされないが静電容量式のものが使用される。処理部77は所定のプログラムと協働して各部の統括を行うと共に、各種処理を実行する。実施形態の場合、この処理部77はコミュニケーション処理部771としても機能する。表示部73は、LCDやELディスプレイ等の表示装置によって実現されるものであり、処理部77から入力される表示信号をもとに演出画面等の各種画面を表示する。この表示部77は実施形態の場合、入力部72としてのタッチパッドと組み合わさり、両者でタッチパネル11を構成している。撮像部74は、撮影レンズや、この撮影レンズを通して入射した光をデジタル信号に変換する撮像素子等を含み、被写体の画像データを生成して処理部77に出力する。
【0027】
無線通信部75は、所定の無線通信回線を介してサーバ等との間でデータを送受するためのものであり、例えば、通信サービス事業者が設置した無線基地局を介して無線信号の送受信を行うアンテナやRF変換器等によって実現される。
【0028】
記録部76は、更新記録可能なフラッシュメモリ等のROMやRAMといった各種ICメモリ、ハードディスク、メモリカード等の光画像記録媒体およびその読取装置等によって実現されるものである。この記録部76には、スマートフォン10aを動作させ、このスマートフォン10aが備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め格納されて適宜更新され、あるいは処理の都度一時的に格納される。また、記録部76には、コミュニケーションの開始に先立ち無線通信部75を介してサーバからダウンロード等したコミュニケーションプログラム761と、コミュニケーションデータ762とが格納されて適宜更新され、あるいは処理の都度一時的に格納される。
【0029】
(3)遊び方
遊ぶに際しては、コミュニケーションプログラムを立ち上げ、図7に示すように、タッチパネル11の上に表示ブロック50を載せる。すると、スマートフォン10aは3つの触子66の接触位置から表示ブロック50の向きを検出し、表示ブロック50の下側に所定の光画像を表示させる。この光画像は表示ブロック50をタッチパネル11の上で動かすと、それに追従して動く。また、表示ブロック50の下側に所定の光画像が表示された後、タッチパネル11から取り除いたときには、最後の位置に光画像が継続して表示される。
【0030】
(初期設定)
この表示システム100では、表示装置10としてのスマートフォン10aがコミュニケーション処理を実行する。まず、最初に性格を設定するために、血液型、星座、好きな食べ物を選択肢の中から選んで選択する。選択肢は画面下側の表示領域11a(図7)に文字によって表示される。また、選択は、特に限定はされないが、文字のフリック及びタップによって行う。この選択された血液型、星座、好きな食べ物に応じて性格が設定される。この性格は記録部76に記憶され、この性格に応じて以降のコミュニケーションが行われる。
【0031】
(実行されるコミュニケーション)
1.適当な会話
通話用のマイク711で音を拾うと、予め記録部76に記録されている会話データの中から言葉を抽出し、適当な返事を返す。その際に、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。また、予め記録部76に記録されている会話データの中から言葉を抽出し、表示領域11aへの文字の表示や、スピーカ712を介して話しかける。この場合も、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。
【0032】
2.世話・トイレ
スマートフォン10aのスピーカ712から「おなかすいたなー」と話しかけたり、「トイレに行きたいなー」と話しかけたりする。その際に、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。前者の場合、例えば、「ごはん」と書かれたボタンが表示領域11aに表示されるので、それをタップすると各種食べ物が表示領域11aに絵柄で表示される。その中の1つに触れ、それをスワイプすると当該食べ物の絵柄は表示ブロック50の下側に潜り込むように移動し消失する。すると、食べた感想を表示領域11aへの文字の表示で話したり、スピーカ712から音出力で話したりする。この場合も、感想内容に応じて、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。
【0033】
3.日めくり格言
1日の初めには本日の格言を表示領域11aへの文字の表示で話したり、スピーカ712から音出力で話したりする。スマートフォン10aには暦機能、計時機能が備わっているので、それを利用して、時宜にあった格言を話す。この場合も、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。
【0034】
4.占い診断
登録された血液型や星座、及びスマートフォン10aに備えられた暦機能に基づいて、或いは、適当に占い診断をする。占い結果を表示領域11aへの文字の表示で話したり、スピーカ712から音出力で話したりする。この場合も、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。
【0035】
5.ゲーム
例えば、スマートフォン10aのスピーカ712から「じゃんけんゲームをしよう。」と話しかけ、「じゃんけんぽん」でグー、チョキ、パーの絵柄をタッチパネル11に表示する。いずれかの絵柄をタップすると、プレイヤ側の手が固定され、少し後に、スマートフォン10a側の手が表示される。その際に、表示ブロック50の出射面52にグー、チョキ、パーの絵柄が順に表示され、最終的に、1つの絵柄の所で停止する。これがスマートフォン10a側の手となる。そして、スマートフォン10aは勝敗を判断し、この判断結果を表示領域11aへの文字の表示で話したり、スピーカ712から音出力で話したりするとともに、判断結果に応じて、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。
【0036】
6.相性占い
これは1台のスマートフォン10aと1個の表示ブロック50を使用して行われる。スマートフォン10aの画面を横にし、表示ブロック50を間にその左右のタッチパネル11の上に2人の指を置くと、スマートフォン10aが適当に占い、その相性を表示領域11aへの文字の表示で話したり、スピーカ712から音出力で話したりするとともに、相性に応じて、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。
【0037】
7.おしゃべり
2台のスマートフォン10aを近付けると、適当な会話を始める。このとき、2台のスマートフォン10aは非可聴音通信を行い、スマートフォン10a同士が日常会話を行う。この場合、おしゃべり内容を表示領域11aへの文字の表示で話したり、スピーカ712から音出力で話したりする、この場合も、会話内容に応じて、表示ブロック50の出射面52に表示される顔を動作させる。
【0038】
《発明の変形例》
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形可能であることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態では、3つの触子66により表示ブロック50の向きを検出するようにしたが、その他の表示ブロック50の状態を検出するようにしてもよい。例えば、表示ブロック50の所定時間内における載置回数を検出し、載置回数に応じた表情等を表示させるようにしてもよい。
【0039】
なお、特許請求の範囲には記載していないが、本明細書からは、「入射面と出射面とを有する表示ブロックであって、一端が入射面に位置し他端が出射面に位置する光導波路の集合体を有し、前記集合体を構成する光導波路は入り組んで形成された表示ブロック」の発明が抽出される。この発明によれば、表示ブロックの出射面に整然とした光画像が表示されるように、表示装置の表示部に表示される光画像をプレイヤに分からないような形にすることができる。
【符号の説明】
【0040】
100 表示システム
10 表示装置
10a スマートフォン
11 タッチパネル
50 表示ブロック
51 入射面
52 出射面
64 光導波路集合体
64a 光導波路
73 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7