【課題】正常組織に対する望ましくない副作用を増加させることなく、相互に補完してそれらの個々の治療作用を強化する、H−1PVおよび他の抗癌剤を含む併用療法の合理的設計に対するニーズがある。
【解決手段】 (a)パルボウイルス、および(b)Bcl−2阻害剤を含む医薬組成物、ならびに癌、例えば充実性腫瘍を治療するための前記組成物の使用について記載する。好ましい阻害剤は、BH3ミメティックであるABT−737およびABT−199である。
(a)パルボウイルスおよび(b)Bcl−2阻害剤を含有する医薬組成物であって、前記パルボウイルスは、H−1(H−1PV)、または、LuIII、マウス微小ウイルス(MMV)、マウスパルボウイルス(MPV)、ラット微小ウイルス(RMV)、ラットパルボウイルス(RPV)およびラットウイルス(RV)から選択される関連齧歯類パルボウイルスである医薬組成物。
前記パルボウイルスおよび前記Bcl−2阻害剤が連続的に投与されることを特徴とする、請求項4に記載の使用のための請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
充実性腫瘍および/または癌始原幹細胞を治療するためであることを特徴とする、請求項4または5に記載の使用のための請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
パルボウイルス細胞毒性に対して抵抗性である腫瘍を治療するためであることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項に記載の使用のための請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
前記腫瘍は、脳腫瘍、膵臓癌、子宮頸癌、肺癌、頭頸部癌、乳癌または大腸癌である、請求項4〜7のいずれか一項に記載の使用のための請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
神経膠腫または再発性多形性膠芽細胞腫を治療するためであることを特徴とする、請求項4〜8のいずれか一項に記載の使用のための請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
前記パルボウイルスおよび/またはBcl−2阻害剤が腫瘍内投与されることを特徴とする、請求項4〜9のいずれか一項に記載の使用のための請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1a】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1b】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1c】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1d】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1e】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1f】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1g】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1h】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1i】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1j】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図1k】
ABT−737は相乗的方法でヒト神経膠腫細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を11種の神経膠腫細胞系(a〜k)において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell(プラーク形成単位/細胞数))および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2a】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2b】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2c】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2d】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2e】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2f】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2g】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2h】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2i】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2j】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2k】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2l】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2m】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図2n】
ABT−737は相乗的方法で様々な腫瘍実体由来のヒト細胞系に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置の細胞毒性を三例の膵管腺癌(a〜c)、三例の子宮頸癌(d〜f)、三例の肺癌(g〜i)、三例の頭頸部扁平上皮癌(j〜l)、一例の結腸直腸癌(m)および一例の乳癌(n)細胞系において評価した(細胞系の名称はグラフの最上部に明示した)。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図3a】
ABT−737は相乗的方法で癌幹細胞(CSC)に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置を多形性膠芽細胞腫(GBM)腫瘍(a〜c)ならびにGBM(U87、d)および子宮頸癌(HeLa、e)を有する患者に由来する癌細胞系から単離したCSCに対して試験した。10,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図3b】
ABT−737は相乗的方法で癌幹細胞(CSC)に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置を多形性膠芽細胞腫(GBM)腫瘍(a〜c)ならびにGBM(U87、d)および子宮頸癌(HeLa、e)を有する患者に由来する癌細胞系から単離したCSCに対して試験した。10,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図3c】
ABT−737は相乗的方法で癌幹細胞(CSC)に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置を多形性膠芽細胞腫(GBM)腫瘍(a〜c)ならびにGBM(U87、d)および子宮頸癌(HeLa、e)を有する患者に由来する癌細胞系から単離したCSCに対して試験した。10,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図3d】
ABT−737は相乗的方法で癌幹細胞(CSC)に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置を多形性膠芽細胞腫(GBM)腫瘍(a〜c)ならびにGBM(U87、d)および子宮頸癌(HeLa、e)を有する患者に由来する癌細胞系から単離したCSCに対して試験した。10,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図3e】
ABT−737は相乗的方法で癌幹細胞(CSC)に対するH−1PV誘導性細胞毒性を増強する LDHアッセイ。H−1PV/ABT−737共処置を多形性膠芽細胞腫(GBM)腫瘍(a〜c)ならびにGBM(U87、d)および子宮頸癌(HeLa、e)を有する患者に由来する癌細胞系から単離したCSCに対して試験した。10,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図4a】
ABT−737およびH−1PVは本発明の処置条件下で正常初代細胞に対して有害ではない H−1PV/ABT−737共処置の安全性プロファイルをヒトアストロサイト(a)、初代口腔線維芽細胞(POF、b)、メラノサイト(c)およびヒト包皮線維芽細胞(HFF、d)において評価した。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/または40μΜのABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染九十六時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図4b】
ABT−737およびH−1PVは本発明の処置条件下で正常初代細胞に対して有害ではない H−1PV/ABT−737共処置の安全性プロファイルをヒトアストロサイト(a)、初代口腔線維芽細胞(POF、b)、メラノサイト(c)およびヒト包皮線維芽細胞(HFF、d)において評価した。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/または40μΜのABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染九十六時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図4c】
ABT−737およびH−1PVは本発明の処置条件下で正常初代細胞に対して有害ではない H−1PV/ABT−737共処置の安全性プロファイルをヒトアストロサイト(a)、初代口腔線維芽細胞(POF、b)、メラノサイト(c)およびヒト包皮線維芽細胞(HFF、d)において評価した。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/または40μΜのABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染九十六時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図4d】
ABT−737およびH−1PVは本発明の処置条件下で正常初代細胞に対して有害ではない H−1PV/ABT−737共処置の安全性プロファイルをヒトアストロサイト(a)、初代口腔線維芽細胞(POF、b)、メラノサイト(c)およびヒト包皮線維芽細胞(HFF、d)において評価した。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PV(MOI:pfu/cell)および/または40μΜのABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染九十六時間後に、細胞溶解物を材料および方法の項目に記載したようにLDHアッセイによって分析した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図5a】
ABT−737は相乗的方法でH−1PV誘導性アポトーシスを増強する 処置に応答したDNA断片化(サブ−G1細胞集団)の発生を八種のヒト神経膠腫細胞系(a〜h)においてヨウ化プロピジウム染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH37およびNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後に、細胞を材料および方法の項目に記載したように染色および分析した。上方パネルには代表的なヒストグラムプロットを示した。下方パネルのグラフは、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている(下方パネル)。
【
図5b】
ABT−737は相乗的方法でH−1PV誘導性アポトーシスを増強する 処置に応答したDNA断片化(サブ−G1細胞集団)の発生を八種のヒト神経膠腫細胞系(a〜h)においてヨウ化プロピジウム染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH37およびNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後に、細胞を材料および方法の項目に記載したように染色および分析した。上方パネルには代表的なヒストグラムプロットを示した。下方パネルのグラフは、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている(下方パネル)。
【
図5c】
ABT−737は相乗的方法でH−1PV誘導性アポトーシスを増強する 処置に応答したDNA断片化(サブ−G1細胞集団)の発生を八種のヒト神経膠腫細胞系(a〜h)においてヨウ化プロピジウム染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH37およびNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後に、細胞を材料および方法の項目に記載したように染色および分析した。上方パネルには代表的なヒストグラムプロットを示した。下方パネルのグラフは、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている(下方パネル)。
【
図5d】
ABT−737は相乗的方法でH−1PV誘導性アポトーシスを増強する 処置に応答したDNA断片化(サブ−G1細胞集団)の発生を八種のヒト神経膠腫細胞系(a〜h)においてヨウ化プロピジウム染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH37およびNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後に、細胞を材料および方法の項目に記載したように染色および分析した。上方パネルには代表的なヒストグラムプロットを示した。下方パネルのグラフは、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている(下方パネル)。
【
図5e】
ABT−737は相乗的方法でH−1PV誘導性アポトーシスを増強する 処置に応答したDNA断片化(サブ−G1細胞集団)の発生を八種のヒト神経膠腫細胞系(a〜h)においてヨウ化プロピジウム染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH37およびNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後に、細胞を材料および方法の項目に記載したように染色および分析した。上方パネルには代表的なヒストグラムプロットを示した。下方パネルのグラフは、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている(下方パネル)。
【
図5f】
ABT−737は相乗的方法でH−1PV誘導性アポトーシスを増強する 処置に応答したDNA断片化(サブ−G1細胞集団)の発生を八種のヒト神経膠腫細胞系(a〜h)においてヨウ化プロピジウム染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH37およびNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後に、細胞を材料および方法の項目に記載したように染色および分析した。上方パネルには代表的なヒストグラムプロットを示した。下方パネルのグラフは、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている(下方パネル)。
【
図5g】
ABT−737は相乗的方法でH−1PV誘導性アポトーシスを増強する 処置に応答したDNA断片化(サブ−G1細胞集団)の発生を八種のヒト神経膠腫細胞系(a〜h)においてヨウ化プロピジウム染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH37およびNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後に、細胞を材料および方法の項目に記載したように染色および分析した。上方パネルには代表的なヒストグラムプロットを示した。下方パネルのグラフは、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている(下方パネル)。
【
図5h】
ABT−737は相乗的方法でH−1PV誘導性アポトーシスを増強する 処置に応答したDNA断片化(サブ−G1細胞集団)の発生を八種のヒト神経膠腫細胞系(a〜h)においてヨウ化プロピジウム染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH37およびNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737(ABT)を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後に、細胞を材料および方法の項目に記載したように染色および分析した。上方パネルには代表的なヒストグラムプロットを示した。下方パネルのグラフは、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている(下方パネル)。
【
図6a】
ABT−737およびH−1PVはミトコンドリア膜透過化(MMP)を誘導する H−1PV/ABT−737共処置がMMP(アポトーシスの顕著な特徴)に及ぼす作用を四種の神経膠腫細胞系(a〜d)においてMitotracker Red染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後、細胞をMitotracker Redで染色し、収集し、フローサイトメトリーによって分析した。MMPを備える細胞のパーセンテージは、CellQuestソフトウエアを用いて決定した。上方パネルには、各条件についての代表的ヒストグラムプロットを示した。下方パネルには、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図6b】
ABT−737およびH−1PVはミトコンドリア膜透過化(MMP)を誘導する H−1PV/ABT−737共処置がMMP(アポトーシスの顕著な特徴)に及ぼす作用を四種の神経膠腫細胞系(a〜d)においてMitotracker Red染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後、細胞をMitotracker Redで染色し、収集し、フローサイトメトリーによって分析した。MMPを備える細胞のパーセンテージは、CellQuestソフトウエアを用いて決定した。上方パネルには、各条件についての代表的ヒストグラムプロットを示した。下方パネルには、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図6c】
ABT−737およびH−1PVはミトコンドリア膜透過化(MMP)を誘導する H−1PV/ABT−737共処置がMMP(アポトーシスの顕著な特徴)に及ぼす作用を四種の神経膠腫細胞系(a〜d)においてMitotracker Red染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後、細胞をMitotracker Redで染色し、収集し、フローサイトメトリーによって分析した。MMPを備える細胞のパーセンテージは、CellQuestソフトウエアを用いて決定した。上方パネルには、各条件についての代表的ヒストグラムプロットを示した。下方パネルには、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図6d】
ABT−737およびH−1PVはミトコンドリア膜透過化(MMP)を誘導する H−1PV/ABT−737共処置がMMP(アポトーシスの顕著な特徴)に及ぼす作用を四種の神経膠腫細胞系(a〜d)においてMitotracker Red染色およびフローサイトメトリーによって評価した。2.5×10
5細胞/ウエル(またはNCH125については6.25×10
4細胞/ウエル)を6ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八〜九十六時間後、細胞をMitotracker Redで染色し、収集し、フローサイトメトリーによって分析した。MMPを備える細胞のパーセンテージは、CellQuestソフトウエアを用いて決定した。上方パネルには、各条件についての代表的ヒストグラムプロットを示した。下方パネルには、三回ずつ実施した典型的な実験の結果を示した。棒は、平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図7a】
ABT−737およびH−1PVはカスパーゼ−3/7によるアポトーシスを誘導する アポトーシスの誘導をCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を使用して八種のヒト神経膠腫細胞系中の活性カスパーゼ−3および7(切断型)を分析することによって評価した(a〜h)。4,000細胞/ウエルを10ウエル顕微鏡スライド上に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八時間後、細胞をカスパーゼ−3/7緑色検出試薬で染色し、固定した。核はDAPI染色によって視認した。蛍光シグナルは、二十倍の倍率で青色および緑色チャネルを用いて顕微鏡により検出した。代表的画像を示した。
【
図7b】
ABT−737およびH−1PVはカスパーゼ−3/7によるアポトーシスを誘導する アポトーシスの誘導をCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を使用して八種のヒト神経膠腫細胞系中の活性カスパーゼ−3および7(切断型)を分析することによって評価した(a〜h)。4,000細胞/ウエルを10ウエル顕微鏡スライド上に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八時間後、細胞をカスパーゼ−3/7緑色検出試薬で染色し、固定した。核はDAPI染色によって視認した。蛍光シグナルは、二十倍の倍率で青色および緑色チャネルを用いて顕微鏡により検出した。代表的画像を示した。
【
図7c】
ABT−737およびH−1PVはカスパーゼ−3/7によるアポトーシスを誘導する アポトーシスの誘導をCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を使用して八種のヒト神経膠腫細胞系中の活性カスパーゼ−3および7(切断型)を分析することによって評価した(a〜h)。4,000細胞/ウエルを10ウエル顕微鏡スライド上に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八時間後、細胞をカスパーゼ−3/7緑色検出試薬で染色し、固定した。核はDAPI染色によって視認した。蛍光シグナルは、二十倍の倍率で青色および緑色チャネルを用いて顕微鏡により検出した。代表的画像を示した。
【
図7d】
ABT−737およびH−1PVはカスパーゼ−3/7によるアポトーシスを誘導する アポトーシスの誘導をCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を使用して八種のヒト神経膠腫細胞系中の活性カスパーゼ−3および7(切断型)を分析することによって評価した(a〜h)。4,000細胞/ウエルを10ウエル顕微鏡スライド上に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八時間後、細胞をカスパーゼ−3/7緑色検出試薬で染色し、固定した。核はDAPI染色によって視認した。蛍光シグナルは、二十倍の倍率で青色および緑色チャネルを用いて顕微鏡により検出した。代表的画像を示した。
【
図7e】
ABT−737およびH−1PVはカスパーゼ−3/7によるアポトーシスを誘導する アポトーシスの誘導をCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を使用して八種のヒト神経膠腫細胞系中の活性カスパーゼ−3および7(切断型)を分析することによって評価した(a〜h)。4,000細胞/ウエルを10ウエル顕微鏡スライド上に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八時間後、細胞をカスパーゼ−3/7緑色検出試薬で染色し、固定した。核はDAPI染色によって視認した。蛍光シグナルは、二十倍の倍率で青色および緑色チャネルを用いて顕微鏡により検出した。代表的画像を示した。
【
図7f】
ABT−737およびH−1PVはカスパーゼ−3/7によるアポトーシスを誘導する アポトーシスの誘導をCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を使用して八種のヒト神経膠腫細胞系中の活性カスパーゼ−3および7(切断型)を分析することによって評価した(a〜h)。4,000細胞/ウエルを10ウエル顕微鏡スライド上に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八時間後、細胞をカスパーゼ−3/7緑色検出試薬で染色し、固定した。核はDAPI染色によって視認した。蛍光シグナルは、二十倍の倍率で青色および緑色チャネルを用いて顕微鏡により検出した。代表的画像を示した。
【
図7g】
ABT−737およびH−1PVはカスパーゼ−3/7によるアポトーシスを誘導する アポトーシスの誘導をCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を使用して八種のヒト神経膠腫細胞系中の活性カスパーゼ−3および7(切断型)を分析することによって評価した(a〜h)。4,000細胞/ウエルを10ウエル顕微鏡スライド上に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八時間後、細胞をカスパーゼ−3/7緑色検出試薬で染色し、固定した。核はDAPI染色によって視認した。蛍光シグナルは、二十倍の倍率で青色および緑色チャネルを用いて顕微鏡により検出した。代表的画像を示した。
【
図7h】
ABT−737およびH−1PVはカスパーゼ−3/7によるアポトーシスを誘導する アポトーシスの誘導をCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を使用して八種のヒト神経膠腫細胞系中の活性カスパーゼ−3および7(切断型)を分析することによって評価した(a〜h)。4,000細胞/ウエルを10ウエル顕微鏡スライド上に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737を用いて、または用いずに処置した。感染四十八時間後、細胞をカスパーゼ−3/7緑色検出試薬で染色し、固定した。核はDAPI染色によって視認した。蛍光シグナルは、二十倍の倍率で青色および緑色チャネルを用いて顕微鏡により検出した。代表的画像を示した。
【
図8】
ABT−199はH−1PV誘導性腫瘍崩壊を増強する LDHアッセイ。H−1PVと併用したABT−737およびABT−199の効果を神経膠芽細胞腫細胞系U138において比較した。4,000細胞/ウエルを96ウエルプレート内に播種し、二十四時間後に指示した濃度のH−1PVおよび/またはABT−737および/またはABT−199を用いて、または用いずに処置した。感染七十二時間後、溶解を受けている(undergoing)細胞のパーセンテージはLDHアッセイによって測定した。棒は、三例の複製物からの平均値を表し、相対標準偏差バーを伴っている。
【
図9】
H−1PV/ABT−737共処置はAsPC−1異種移植片の完全退行を生じさせる 5×10
6個のAsPC−1細胞を五週齢の雌性ヌードラットの右側腹部に皮下注射した。一週間後に(腫瘍が200〜400mm
3の容積に達した時点)、担癌動物を四群(n=8)に無作為割り付けした。これらの群をPBS(コントロール)、ABT−737(50mg/kg、最初の十四日間にわたり二日目毎に投与)、H−1PV(2.5×10
8pfu/動物の総用量、四回の腫瘍内投与に分割)のいずれか、または両方の物質の併用を用いて処置した。腫瘍容積は、指示した日にデジタル式カリパスを用いて測定し、式:容積(cm
3)=幅
2×長さ/2にしたがって計算した。ラットは、動物福祉規則を順守しながら、腫瘤が4,000mm
3に達した時点に犠死させた。図示したデータは、標準偏差バーを伴う平均値を示している。
【実施例】
【0034】
(実施例1)
材料および方法
(A)
細胞系および培養
ヒト神経膠芽細胞腫(glioblastoma)由来細胞系U373、U251、T98G、A172およびU87は、Dr.Iris Augustin(DKFZ、独国ハイデルベルク)のご厚意により贈呈された。U138およびU343は、腫瘍バンク(DKFZ、独国ハイデルベルク)によって提供された。神経膠芽細胞腫由来細胞系であるNCH89、NCH82、NCH125および膠肉腫(gliosarcoma)由来細胞系NCH37は、神経外科学科(独国ハイデルベルク)で調製され、特性解析された。HeLaおよびSiHa子宮頸癌(CC)細胞系は、Prof.Dr.Angel Alonso(DKFZ、独国ハイデルベルク)のご厚意で提供された。CC由来細胞系CaSkiおよび膵管腺癌(PDAC)由来細胞系MIA PaCa−2、T3M−4およびAsPC−1は、ATCC(LGC Standards GmBH社、独国ヴェーゼル)から購入した。頭頸部扁平上皮癌(HNSCC)細胞系HNC97、Cal27、211MCおよびヒト初代口腔線維芽細胞(POF)およびヒト包皮線維芽細胞(HFF)は、Dr.Massimo Tommasino(IARC、仏国リオン)のご厚意で贈呈された。肺癌(LC)細胞系EKVX、Hop92、H322M、結腸直腸癌細胞系HCT−116および乳癌細胞系Hs578Tは、国立癌研究所(NCI)(メリーランド州ベテスダ)から購入した。神経膠腫(glioma)由来細胞系LN229、LN308および神経膠腫始原細胞(GIC)系T269、S24およびT325は、Prof.W.Wick(ハイデルベルク大学神経腫瘍学科、独国)のご厚意により提供された。
【0035】
幹細胞様U87細胞は、Yuおよび同僚ら(Yu他、2008)により記載されたようにU87細胞系から単離した。スフェロイドは、Chenおよび同僚ら(Chen他、2011)によって記載された方法にしたがってHeLa細胞系から産生した。ヒトメラノサイトは、Invitrogen社(カリフォルニア州カールスバッド)から、そしてアストロサイトはScienCell Research Laboratories社(カリフォルニア州サンディエゴ)から購入した。
【0036】
神経膠腫由来細胞系は、高濃度グルコース(Gibco,Life Technologies社、独国ダルムシュタット)を備えるダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中で培養した。HeLa、CaSki、SiHa、AsPC−1、HNC−97、211MC、Cal27およびHFF細胞系は、DMEM(SIGMA−Aldrich、独国ミュンヘン)中で増殖させた。T3M−4、MIA PaCa−2、H322M、HOP−92、EKVX、HCT−116およびHs578Tは、ロズウェルパーク記念研究所(Roswell Park Memorial Institute)培地1640(RPMI、Invitrogen社、独国カールスルーエ)中で培養した。全培地には、10%熱不活化ウシ胎児血清(FBS、PAA社、独国コルベ)および2mMのL−グルタミン(Gibco社)を補給した。神経膠腫細胞を除いて、培地はさらに100U/mLのペニシリン(Gibco社)および100μg/mLのストレプトマイシン(Gibco社)を含有した。神経膠腫由来癌幹細胞(CSC)培養T269、S24、T325およびU87は、20%のBIT−100(Provitro社、独国ベルリン)、100U/mLのペニシリンおよび100μg/mLのストレプトマイシン(Gibco社)ならびに20ng/mLのヒト線維芽細胞増殖因子(FGF−2)および20ng/mLの上皮成長因子(EGF)(Biochrom AG社、独国ベルリン)が補給されたDMEM/F−12(Gibco)中で増殖させた。スフェロイドHeLa細胞は、10ng/mLのFGF−2および10ng/mLのEGFを補給した無血清Quantum 263培地(Biochrom社)中で培養した。メラノサイトは、ヒトメラノサイト成長補給剤(Human Melanocyte Growth Supplement(HMGS)(Invitrogen社、独国ダルムシュタット)を備える培地254中で培養した。アストロサイトは、アストロサイト用培地(Gibco社)中で培養した。POFは、L−グルタミンおよびフェノールレッドを含まないDMEM中で培養した。全細胞は、37℃、5%のCO
2、湿度95%で増殖させ、マイコプラズマ汚染について定期的にチェックした。
【0037】
(B)
ウイルスの産生
野生型H−1PVはNB324K細胞中でBarbara Leuchsによって産生され、以前に記載されたようにイオジキサノール勾配において精製した(Wrzesinski他、2003)。ウイルス力価は、プラークアッセイによって決定した(Daeffler他、2003)。H−1PVは、Moritaおよび同僚ら(Morita他、2003)によって記載されたように総線量50mL/cm
2を用いてUV処置した。
【0038】
(C)
乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)アッセイ
H−1PV細胞毒性は、膜完全性の消失(溶解)に起因して細胞から遊離される酵素乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)の定量によって評価した。本アッセイは、CytoTox 96(登録商標)非放射性細胞毒性アッセイキットを製造業者(Promega社、独国ハイデルベルク)の取扱説明書にしたがって使用して実施した。
【0039】
細胞は、通常は10%のFBSを補給した各培養培地50μL中に4,000細胞/ウエルの密度で96ウエルプレート中に播種した。一部の細胞系の異なる増殖率を考慮に入れて、T3M−4およびHeLa細胞に対しては2,000細胞、癌幹細胞培養に対しては10,000細胞を播種した。二十四時間後、H−1PVおよび/またはABT−737を含む、または含まない50μLのFBSフリー培地(Selleck Chemicals LLC社、テキサス州ヒューストン)を表1に指示した濃度で細胞に加えた。
【0040】
【表1-1】
【表1-2】
【0041】
メラノサイト、アストロサイト、HFFおよびPOFを40μΜのABT−737の存在下または非存在下において、50および100pfu/cellの高感染多重度(MOI、細胞1個当たりのプラーク形成単位(pfu/cell))でH−1PVで感染させた。LDHアッセイは、感染後に七十二時間の代わりに長い九十六時間のインキュベーション時間行ったことを除いて上述したように実施した。
【0042】
ABT−737およびABT−199の効果を直接的に比較するために、神経膠芽細胞腫細胞系U138はH−1PVにより5および10pfu/cellのMOIで感染させ、0.5μΜのABT−737またはABT−199(Active Biochemicals社、ニュージャージー州メイプルウッド)を用いて、または用いずに処置した。
【0043】
試験した各状態に対して、七例の複製物(replicate)を調製し、その内三例は界面活性剤の存在下での全細胞溶解を計算するために使用した。プレートの一列は、バックグラウンドを計算するために細胞を含めずに放置した。37℃で七十二時間後、細胞は、以前に記載されたようにLDHアッセイのために処置した(El−Andaloussi他、2012)。
【0044】
手短には、プレートの三列において1ウエル当たり10μLの10×溶解バッファー[リン酸緩衝食塩液(PBS)中の9%(v/v)のTriton X−100(AppliChem社、独国ダルムシュタット)]を加え、これらを100%細胞溶解コントロールとして機能させた。他の列には10μLのPBSを加えた。細胞溶解が完了した時点に、各ウエルの30μLの上清を新たな96ウエルプレートに移した。キットによって提供された30μLの基質ミックスを各ウエルに加えた。プレートは光線から保護し、室温で三十分間インキュベートし、その後にキットによって提供された30μLの停止液を加えることによって反応を停止させた。吸光度は、Multiscan ELISAリーダーを使用して492nmの波長で測定した。テトラゾリウム塩からレッドホルマザン生成物への転換によって形成される色の量は、溶解細胞の数に比例している。各条件に対して、本発明者らは溶解バッファーを含めて(A)または含めずに(B)インキュベートした三つのウエルの平均値を計算した。細胞を含まないウエル内で測定した平均値(バックグラウンド)を、細胞を含むウエル内で得られた数値から減じた。全溶解のパーセンテージは、下記の式を使用して計算した。
細胞溶解率[%]=(A−バックグラウンド)/(B−バックグラウンド)×100
【0045】
(D)
フローサイトメトリーによるサブ−G1アポトーシス集団の決定
処置後のアポトーシス細胞を検出するためにヨウ化プロピジウム染色を実施した。この色素はDNA中にインターカレートされるので、DNA中でフローサイトメトリーによって測定できる。蛍光発光は、細胞中のDNA含量に比例する。アポトーシス細胞は、核DNA断片化を特徴とし、低蛍光発光(サブ−G1アポトーシス細胞集団)によって同定できる(Riccardi & Nicoletti、2006)。
【0046】
神経膠腫細胞(U373、U251、U138、U343、A172、NCH37、U87、NCH125)は、6.25×10
4細胞/ウエルの密度で播種されたNCH37およびNCH125細胞を除いて3mLの培養培地中の2.5×10
5細胞/ウエルの密度で6ウエルプレート内に播種した。播種二十四時間後、細胞は、0.5〜7.5pfu/cellのMOIでH−1PVを用いて、または用いずに感染させた、および/または0.25〜5μΜのABT−737を用いて処置した。H−1PVおよびABT−737は10%のFBSを含むDMEM中に希釈し、200μLの最終量をウエルに加えた。全条件を三回ずつ試験した。
【0047】
感染の四十八時間後(U251、U138、A172、U87、NCH125)、七十二時間後(U373)または九十六時間後(U343、NCH37)、上清および細胞(トリプシン処理により収集した)を集め、PBSで洗浄した。遠心分離後、細胞ペレットを500μLのPBS中に再懸濁させ、細胞は4.5mLの氷冷70%エタノールを滴下して固定した。細胞はその後、二十四時間まで−20℃で保管した。染色する工程の前に、細胞を遠心分離し、PBSで一回洗浄した。細胞は次に20μg/mLのヨウ化プロピジウム(Sigma−Aldrich社)および200μg/mLのRNase(Promega社)を含有する1mLのDNA染色溶液中に再懸濁させ、室温の暗所で三十分間インキュベートした。細胞懸濁液はナイロンネットでろ過し、FACSCalibur(BD Biosciences社、カリフォルニア州サンノゼ)上で測定した。少なくとも二万例の事象を獲得し、CellQuestソフトウエア(BD Biosciences社)を用いて分析した。ヨウ化プロピジウムは、FL−2チャネル内で検出された。アポトーシス細胞断片に対するゲートを設定するためには未処置細胞使用したが、これは未処置細胞が生存性非アポトーシス細胞の蛍光発光を示すからであった。サブ−G1集団のパーセンテージを各サンプル中で決定し、平均値は三回の測定から計算した。
【0048】
(E)
ミトコンドリア膜透過化(MMP)の評価
生細胞中のミトコンドリアを染色する蛍光色素MitoTracker(登録商標)Red CMXRos(Molecular Probes、Invitrogen社、独国ダルムシュタット)を使用してMMPの変化を測定した。ミトコンドリア膜内の細孔形成に起因して、アポトーシス細胞は色素を保持することができず、フローサイトメトリー分析において低い蛍光シグナルを示す。
【0049】
神経膠腫細胞は、6.25×10
4細胞/ウエルの密度で播種されたNCH125細胞を除いて3mLの培養培地中の2.5×10
5細胞/ウエルの密度で6ウエルプレート内に播種した。二十四時間後、細胞は2.5pfu/cell(U343およびNCH125)または5pfu/cell(U373)または7.5pfu/cell(U138)のMOIでH−1PVを用いて、もしくは用いずに感染させ、0.5μΜ(U373、U138、U343)もしくは1μΜ(NCH125)の濃度でABT−737を用いて、もしくは用いずに処置した、または両方の作用物質を用いて共処置した。インキュベーションの四十八時間後(U138、NCH125)または七十二時間後(U373)または九十六時間後(U343)、培地は、補給剤を含まないDMEM中に色素MitoTracker(登録商標)Red CMXRos(200nM)を含有する1mLのミトコンドリア染色溶液と取り替えた。37℃での一時間の染色後、細胞はトリプシン処理により収集し、PBSで一回洗浄し、最終的にPBS中に再懸濁させた。細胞懸濁液をFACSCalibur(BD Biosciences社)で分析した。少なくとも一万例の事象を獲得し、CellQuestソフトウエア(BD Biosciences社)を用いて分析した。MMPを経験した細胞の平均値は三例の複製物から計算した。
【0050】
(F)
活性切断カスパーゼ−3/7形態の検出
H−1PVおよびABT−737を用いた処置後のカスパーゼ−3/7の切断(アポトーシスの顕著な特徴)は、CellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬(Invitrogen社、独国ダルムシュタット)を使用して分析した。アポトーシス細胞中でのカスパーゼ−3もしくは7の活性化は、試薬からのペプチド配列の切断を生じさせ、これは核酸結合色素を遊離させる。色素がDNAに結合すると、蛍光顕微鏡によって検出できる緑色蛍光シグナルが生成される。
【0051】
細胞は、10ウエル顕微鏡スライド上に4,000細胞/ウエルの密度で播種した。二十四時間後、細胞は、0.25μΜのABT−737(U373)または1μΜ(NCH37、NCH125)または1.25μΜ(A172)または2.5μM(U251、U138、U343、U87)の存在下または非存在下において、1pfu/cell(NCH37およびNCH125)または5pfu/cell(U373、U251、U138、A172、U87)または10pfu/cell(U343)のMOIでH−1PVで感染させた。未処置細胞をコントロールとして使用した。二十四時間後、細胞は10μΜのCellEvent(登録商標)Caspase−3/7緑色検出試薬を用いて三十分間染色した。細胞は次にPBSで洗浄し、4%のパラホルムアルデヒド(PFA)を用いて固定した。核染色のためには、市販のDAPI溶液(Vector Laboratories社、独国レラッハ)を細胞に加えた。PBSを用いた染色後、細胞をカバースリップに載荷し、倍率二十倍で青色および緑色チャネルを使用して蛍光顕微鏡(Keyence社、独国ノイ・イーゼンブルク)により分析した。
【0052】
(実施例2)
ABT−737は相乗的方法でH−1PVの腫瘍細胞崩壊活性を増強する
H−1PVが様々な組織由来のヒト癌細胞系に感染することができ、細胞毒性活性を発揮することは公知である。しかし、全細胞系がウイルス細胞毒性に同一レベルで応答するわけではなく、一部の細胞系はウイルスに対して極めて感受性であるが、他の細胞系はほぼ抵抗性である(E1−Andaloussi他、2012)。このため、ウイルスの極めて優れた安全性プロファイルを保持しながら癌細胞を殺滅することにおいてH−1PVと協働できるであろう他の抗癌剤を見いだすことは極めて重要であろう。癌細胞は細胞死経路における欠陥、例えば抗アポトーシスBcl−2ファミリーメンバー、例えばBcl−2、Bcl−X
L、Bcl−wおよびMcl−1などの過剰発現を特徴とすることが多いので、本発明者らは、これらの欠陥がH−1PV細胞毒性に対して寄与する可能性があると仮説を立て、H−1PVと併用においてBcl−2阻害剤であるABT−737の使用が癌細胞内のアポトーシス細胞死を回復させ、強化された処置効果を生じさせられるかどうかを探索した。
【0053】
最初に、ヒト神経膠腫に対するH−1PV/ABT−737共処置を評価した。このために、11種のヒト細胞系のパネル、即ち、GBMを患う患者から単離された10種(U373、LN308、U251、T98G、U138、U343、A172、LN229、U87、NCH125)神経膠肉腫を患う患者から単離された1種(NCH37)、を使用した。細胞を96ウェルプレート内で増殖させ、ABT−737の存在下または非存在下におけるH−1PV誘導性細胞溶解をLDHアッセイによって分析した(実験条件については表1および実施例1を参照されたい)。ウイルス用量依存性細胞殺滅が試験した全細胞系において観察された。しかし細胞系はウイルス感染に対する感受性について異なり、U373、LN308、U251、T98GおよびU138のような一部の細胞系はウイルス細胞毒性に対して高度に抵抗性で高いウイルス感染多重度(MOI、pfu/cell)で感染させた場合でさえ極めて小さな細胞毒性作用しか提示しなかった(MOI=10にあるH−1PVにより感染させた場合は、細胞殺滅≦25%)が(
図1a〜e)、U343、A172およびLN229などの他の細胞系は中間表現型(25〜50%の細胞殺滅)を示し(
図1f〜h)、例えばNCH37、U87およびNCH125などの他の細胞系はウイルス細胞毒性に感受性であることが見いだされた(50%を超える細胞殺滅)(
図1i〜k)。使用した用量でのABT−737単独では、控えめな細胞毒性作用が観察された神経膠腫U87の唯一の例外を除き、細胞についての明白な細胞毒性を有していなかった(
図1a〜k)。注目すべきことに、これらの量のABT−737は、極めて多数の症例において100〜200%超までウイルス細胞毒性を増加させ、統計的有意な相乗的方法でH−1PV腫瘍細胞崩壊を強化するために十分であった。重要なことに、例えばU343(細胞をABT−737の存在下でMOI=10でH−1PVに感染させた場合にH−1PV誘導性細胞殺滅を4.7倍に増加させた)、U138(3.5倍の増加)およびLN308(3.2倍の増加)などの低感受性細胞系さえ、ウイルス細胞毒性作用に感受性になり、ABT−737の存在下で効率的に殺滅された(
図1a〜k)。
【0054】
第二に、H−1PV/ABT−737共処置が他の腫瘍実体由来の癌細胞を殺滅することにも有効であるかどうかを調査した。LDHアッセイのために下記の14種のヒト癌細胞系、すなわち、膵管腺癌(PDAC)、MIA PaCa−2、T3M−4およびAsPC−1、子宮頸癌(CC)HeLa、CaSkiおよびSiHa、肺癌(LC)H322M、HOP92およびEKVX、頭頸部皮膚扁平上皮細胞癌(HNSCC)、HNC97、211MCおよびCal27、結腸大腸癌HCT−116および乳癌Hs578T細胞系を選択した。神経膠腫細胞系を用いて得られた結果に一致して、ABT−737は、それらの起源とは無関係に試験した全癌細胞系において相乗的方法でH−1PV誘導性腫瘍細胞崩壊を誘導した(
図2a〜n)。
【0055】
癌幹細胞(CSC)は、腫瘍の維持、攻撃性および再発に対して責任を負う可能性が最も高い。このため、第3工程では、新鮮腫瘍(GBM T269、S24およびT325)ならびにGBM(U87)おびCC(HeLa)を患う患者に由来する癌細胞系から単離したCSCを溶解させることにおけるH−1PV/ABT−737共処置の能力を評価した。CSCは、ABT−737と併用して、または併用せずにH−1PVで感染させられる前に腫瘍球体(sphere)として増殖させられた。H−1PVは、様々なCSC培養物を効率的に感染させることができた(データは示していない)。さらにこの場合でも、ABT−737はH−1PV細胞毒性を増加させた(
図3a〜e)。
【0056】
最後に、H−1PV/ABT−737共処置が正常ヒト初代細胞にとって安全であるかどうかがチェックされた。正常初代線維芽細胞(口腔および包皮)、メラノサイトおよびアストロサイトは、ABT−737と併用して、または併用せずに、H−1PVにより感染させ、次にMTT(細胞生存性)アッセイ(データは示していない)およびLDH(細胞溶解)アッセイに供した。ウイルスおよびABT−737を高濃度(MOI、各々100および40μΜ)および長時間(七十二時間の代わりに九十六時間)使用した場合でさえ、癌細胞に対して観察された重度の細胞毒性は観察されなかった。これらの結果は、組み合わされた二種の作用物質が正常初代細胞にとって有害ではないという重要な証拠を提供している(
図4)。
【0057】
結論として、これらの結果は初めて、H−1PVおよびBcl−2阻害剤であるABT−737の併用が癌に対する妥当なアプローチである可能性があることを証明している。
【0058】
(実施例3)
H−1PV/ABT−737共処置はミトコンドリア膜透過化およびカスパーゼ類の活性化によりアポトーシスを誘導する
ABT−737は、癌細胞においてアポトーシスを回復している抗アポトーシスBcl−2分子の活性を遮断する(Cragg他、2009)。しかし、細胞変性作用を発揮するためには、薬物は初期実験において使用される濃度より高い濃度で使用されなければならない(Tagscherer他、2008)。他方、H−1PVはアポトーシスからネクローシス、カテプシン媒介性細胞死への範囲に渡る多数の細胞死プログラムを誘導する可能性があることは公知である(Nuesch他、2012)。H−1PVがABT−737の存在下または非存在下においてアポトーシスを誘導する能力を八種の神経膠腫細胞系(U373、U251、U138、U343、A172、NCH37、U87、NCH125)の選択において、DNA断片化の発生をフローサイトメトリー分析によって評価することによってチェックした(サブ−G1細胞集団の検出)。H−1PVを用いて、または用いずに感染させた未処置もしくはABT−737処置細胞を集菌し、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した。実験で使用した濃度で、ABT−737およびH−1PV単独処置は、アポトーシスを効率的に誘導することができなかった。これとは反対に、併用で使用した場合に2種の作用物質は、分析した全細胞系において観察されたサブ−G1集団の強度の増加によって推定されるようにアポトーシスを誘発することに極めて有効であった(H−1PV単独処置をH−1PV/ABT−737併用と比較した場合に、U251における4.7倍の増加、U343における3.8倍の増加、U373およびNCH125における3.4倍の増加、U87における2.8倍の増加、U138における2.1倍の増加、A172における1.9倍の増加、NCH37における1.8倍の増加)(
図5a〜h)。
【0059】
ミトコンドリアは、内因性アポトーシス経路において中心的役割を果たし、ミトコンドリア膜透過化(MMP)はアポトーシスの顕著な特徴である。MMPは、主としてBcl−2ファミリーメンバーによって制御される。H−1PV/ABT−737誘導性アポトーシスがミトコンドリアアポトーシス経路の活性化を含むかどうかという問題を取り扱った。U373、U138、U343およびNCH125神経膠腫細胞系は、ABT−737の存在下または非存在下において、H−1PVを用いて、または用いずに感染させた。四十八〜九十六時間後、細胞はMitoTracker Redを用いて染色し、MMPについてフローサイトメトリーによって分析した(
図6a〜d)。ABT−737単独処置はMMPにほとんど影響を及ぼさず、H−1PV単独による感染はわずかなMMPとしか関連していなかったが、H−1PV/ABT−737共処置は劇的にMMPを増加させ(H−1PV単独処置をH−1PV/ABT−737併用と比較した場合に、U373における二倍、U138における2.1倍、U343における3.6倍およびNCH125における3.4倍)、これは共処置誘導性アポトーシスにおけるミトコンドリアの関与を示唆した。
【0060】
次に、H−1PV/ABT−737誘導性アポトーシスにおけるカスパーゼ−3および7が果たす役割を調査した。以前にアポトーシス性サブ−G1細胞集団の存在についてFACS分析によって分析された神経膠腫細胞は、エフェクターカスパーゼ−3および7の活性形を検出するCellEvent(登録商標)カスパーゼ−3/7緑色検出試薬を用いて染色した。以前の結果と一致して、全8種のH−1PV/ABT−737共処置神経膠腫細胞系においてアポトーシスの強度の増加が観察された(
図7a〜h)。
【0061】
(実施例4)
ABT−199はABT−737程効果的ではないがH−1PVの腫瘍細胞崩壊活性を強化する
ABT−199は、Bcl−2に対してABT−737より特異的で強力な阻害剤であるが、ABT−737とは対照的にBcl−X
LおよびBcl−wを標的とすることができない(Souers他、2013)。この実験では、ABT−199もまたH−1PVの腫瘍細胞崩壊活性を強化できるかどうかを調査した。LDH実験は、ヒト膠芽細胞腫細胞系であるU138を使用して実施した。細胞はH−1PVを用いて、または用いずに感染させ、ABT−737もしくはABT−199の存在下または非存在下において増殖させた。以前に見いだされたように、ABT−737は、ウイルス単独(MOI 5で)処置に比較して強化して相乗的方法でH−1PV細胞毒性を3.8倍増加させた。ABT−199はさらに、ABT−737より少ない程度ではあるがウイルスの細胞毒性活性を増加する(1.7倍の増加)こともできた(
図8)。H−1PV細胞毒性を促進することにおけるこの差は、U138細胞がBcl−2に加えて、同様にABT−737の標的ではあるがABT−199の標的ではない高レベルの抗アポトーシス性Bcl−X
LおよびBcl−wも発現するという事実に起因する可能性がある。にもかかわらず、ウイルスと併用したABT−199の使用は、特に低レベルのBcl−X
LおよびBcl−wを発現する癌においては、優れた安全性プロファイルを考えると価値があると見なすことができる。
【0062】
(実施例5)
H−1PV/ABT−737共処置は定着腫瘍を撲滅する
インビボでのH−1PV/ABT−737相乗作用の妥当性を確認するために、本発明者らは、ヒト膵臓癌のAsPC−1異種移植片ヌードラットモデルを使用した(Li他、2013)。H−1PVおよびABT−737単独は、使用した用量では有意な治療効果を得ることに失敗した(ラットは、腫瘍が4,000mm
3の最大許容サイズに達した時点に犠死させた)。対照的に、併用治療は強力な相乗効果を生じさせ、全部の共治療動物において完全で永続性の腫瘍寛解をもたらした(
図9)。治療群動物のいずれにおいても体重減少または他の有害な副作用は証明されなかった。
【0063】
結論として、上記の実施例の結果は、パルボウイルス(例えば、H−1PV)およびBcl−2阻害剤(例えば、ABT−737)の併用が、癌、特に神経膠腫および膵臓癌に対する妥当なアプローチである可能性があることを初めて証明したものである。
【0064】
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