特開2017-157699(P2017-157699A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イビデン株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2017157699-支持板 図000003
  • 特開2017157699-支持板 図000004
  • 特開2017157699-支持板 図000005
  • 特開2017157699-支持板 図000006
  • 特開2017157699-支持板 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-157699(P2017-157699A)
(43)【公開日】2017年9月7日
(54)【発明の名称】支持板
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20170810BHJP
【FI】
   H05K3/46 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-39958(P2016-39958)
(22)【出願日】2016年3月2日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(72)【発明者】
【氏名】足立 武馬
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 雅章
(72)【発明者】
【氏名】勝野 孝之
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316CC02
5E316CC32
5E316DD02
5E316DD12
5E316EE31
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG22
5E316GG26
5E316GG28
5E316HH33
(57)【要約】
【課題】歩留りを高くするための支持板の提供
【解決手段】 実施形態の支持板100は、シート部材1とシート部材1を挟む剥離層2、3とからなる第1部材11と第1部材11を囲む絶縁部材12と絶縁部材12を挟むフィルム8、9とフィルム上の剥離層4、5で形成されている。そのため、シート部材1と剥離層2,3の間で実施形態の支持板100を分離することができる。また、フィルム8、9と剥離層4、5との間で実施形態の支持板100を分離することができる。従って、実施形態の支持板100が回路基板の製造に用いられると、歩留りを高くすることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有するシート部材と前記シート部材の前記第1面上に積層されている第1剥離層と前記シート部材の前記第2面上に積層されている第2剥離層とからなる第1部材と、
前記第1部材を囲んでいて、前記第1面と対向する第3面と前記第2面と対向する第4面とを有する絶縁部材と、
前記絶縁部材の第3面上に積層されている第3剥離層と、
前記絶縁部材の第4面上に積層されている第4剥離層と、を有する回路基板を製造するための支持板。
【請求項2】
請求項1の支持板であって、前記絶縁部材は前記第1部材の全体を囲んでいる。
【請求項3】
請求項1の支持板であって、前記第1剥離層と前記第2剥離層と前記第3剥離層と前記第4剥離層は金属箔で形成されている。
【請求項4】
請求項3の支持板であって、前記金属箔は銅箔で形成されている。
【請求項5】
請求項1の支持板であって、前記シート部材はシート材と前記シート材を挟む第1フィルムと第2フィルムで形成されていて、前記第1フィルムは前記シート材と前記第1剥離層との間に形成されていて、前記第2フィルムは前記シート材と前記第2剥離層との間に形成されていて、前記第1フィルムは前記シート材に接着していて、前記第2フィルムは前記シート材に接着している。
【請求項6】
請求項5の支持板であって、前記シート部材は両面銅張積層板であり、前記第1剥離層と前記第2剥離層は金属箔である。
【請求項7】
請求項1の支持板であって、前記第1剥離層と前記第2剥離層は前記絶縁部材に接着している。
【請求項8】
請求項1の支持板であって、さらに、前記絶縁部材と前記第3剥離層との間に形成されている第3フィルムと前記絶縁部材と前記第4剥離層との間に形成されている第4フィルムとを有する。
【請求項9】
請求項8の支持板であって、前記絶縁部材と第3フィルムは接着していて、前記絶縁部材と第4フィルムは接着している。
【請求項10】
請求項8の支持板であって、前記第3フィルムと前記第4フィルムは金属箔である。
【請求項11】
請求項1の支持板であって、前記絶縁部材は前記第1剥離層と前記第3剥離層との間に第1補強材を有し、前記第2剥離層と前記第4剥離層との間に第2補強材を有する。
【請求項12】
請求項6の支持板であって、さらに、前記絶縁部材と前記第3剥離層との間に形成されている第3フィルムと前記絶縁部材と前記第4剥離層との間に形成されている第4フィルムとを有し、前記絶縁部材と第3フィルムは接着していて、前記絶縁部材と第4フィルムは接着していて、前記第3剥離層と前記第4剥離層と前記第3フィルムと前記第4フィルムは金属箔で形成されている。
【請求項13】
請求項5の支持板であって、前記第1剥離層の厚みは前記第1フィルムの厚みより厚く、前記第2剥離層の厚みは前記第2フィルムの厚みより厚い。
【請求項14】
請求項8の支持板であって、前記第3剥離層の厚みは前記第3フィルムの厚みより薄く、前記第4剥離層の厚みは前記第4フィルムの厚みより薄い。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板を製造するための支持板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、半導体装置搭載用配線基板とその製造方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−198462号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[特許文献1の課題]
特許文献1の図8図9によれば、2枚の支持板が貼り合わせられ、積層板が準備される。その後、その積層板の両面に配線基板が形成される。そして、積層板上の配線基板に電子部品が搭載され、2枚の支持板が分離されている。もし、2枚の支持板が接着剤で貼り合わせられていると、2枚の支持板を分離することが難しいと考えられる。また、2枚の支持板が接着剤を介さず貼り合わせられていると、支持板と支持板との間にめっき液等の薬品が浸み込むと考えられる。その薬品が別の工程の薬液に混ざるかもしれない。その場合、不具合が発生すると考えられる。歩留りが低くなると予想される。また、積層板上に配線基板が製造される時、支持板と支持板の間で積層板が分離するかもしれない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の支持板は、第1面と前記第1面と反対側の第2面とを有するシート部材と前記シート部材の前記第1面上に積層されている第1剥離層と前記シート部材の前記第2面上に積層されている第2剥離層とからなる第1部材と、前記第1部材を囲んでいて、前記第1面と対向する第3面と前記第2面と対向する第4面とを有する絶縁部材と、前記絶縁部材の第3面上に積層されている第3剥離層と、前記絶縁部材の第4面上に積層されている第4剥離層と、を有する。
【0006】
本発明の実施形態によれば、支持板の両面に高い歩留りで回路基板を製造することができる。支持板上で回路基板に半導体素子を簡単に実装することができる。支持板を容易に解体することができる。支持板と支持板上の回路基板とからなる中間基板や支持板と支持板上の応用例とからなる中間基板から回路基板や応用例を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1(A)と図1(B)、図1(C)は各実施形態の支持板を示し、図1(D)は第3実施形態の支持板の使用例を示す。
図2図2(A)は第3実施形態の支持板の第3フィルムと第3剥離層を示す平面図であり、図2(B)は第3実施形態の支持板の第4フィルムと第4剥離層を示す平面図であり、図2(C)は第3実施形態の支持板の各剥離層と各フィルムの投影図であり、図2(D)と図2(E)は第1実施形態の支持板の使用例を説明する図であり、図2(F)は製品エリアと枠を示す平面図である。
図3】支持板を分解する方法を示す図。
図4】第3実施形態の支持板の使用例を説明する図。
図5図5(A)は参考例の支持板の断面図であり、図5(B)と図5(C)、図5(D)は実施形態の支持板の製造方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
図1(A)は、第1実施形態の支持板100の断面図を示す。回路基板が製造される時、支持板100は回路基板を支持するために用いられる。支持板100上で回路基板が製造される。支持板100は厚みTを有する。回路基板の例はプリント配線板や部品内蔵基板やウェハレベルパッケージ(WLP)である。ウェハレベルパッケージはファンアウトタイプとファンインタイプを含む。
【0009】
図1(A)に示されるように、支持板100は、コアとして第1面F1と第1面F1と反対側の第2面F2とを有するシート部材1を有する。シート部材1の例は両面銅張積層板や金属板やプラスチック製の板である。両面銅張積層板が好ましい。シート部材1は強度を有し、シート部材1で支持板100の反りが制御される。シート部材1は厚みT1を有し、厚みT1と厚みTとの比(T1/T)は0.52以上である。シート部材1の形は四角柱であり、第1面F1と第2面F2の形は長方形である。シート部材1の側面の形も長方形である。第1面F1の長辺の長さは厚みT1より大きい。
【0010】
シート部材1の第1面F1上に第1剥離層2が形成されていて、シート部材1の第2面F2上に第2剥離層3が形成されている。シート部材1とシート部材1を挟む第1剥離層2と第2剥離層3で第1部材11が形成される。
第1剥離層2と第2剥離層3の例は銅箔などの金属箔や樹脂フィルムである。銅箔などの金属箔が好ましい。シート部材1と第1剥離層2は所定の接着力で接着されている。シート部材1と第2剥離層3は所定の接着力で接着されている。但し、その接着力は強くない。例えば、回路基板が製造される時、第1剥離層2がシート部材1から剥がれないように、第1剥離層2はシート部材1に接着されている。回路基板が製造される時、第2剥離層3がシート部材1から剥がれないように、第2剥離層3はシート部材1に接着されている。そして、支持板が分解される時、シート部材1から第1剥離層2を分離することができる。シート部材1から第2剥離層3を分離することができる。
【0011】
図1(A)に示されるように、シート部材1をシート材10とシート材10を挟む第1フィルム6と第2フィルム7で形成することができる。シート材10の例は補強材を含む樹脂製のシートや液晶ポリマーからなる樹脂製のシートである。補強材の例はガラスクロスやアラミド繊維である。第1フィルム6と第2フィルム7の例は銅などの金属箔や樹脂製のフィルムである。銅箔などの金属箔が好ましい。シート材10と第1フィルム6は強く接着されている。シート材10と第2フィルム7は強く接着されている。支持板が分解される時、シート材10から第1フィルム6は剥がれない。シート材10から第2フィルム7は剥がれない。
【0012】
図1(A)に示されるように、支持板100は第1部材11を囲んでいる絶縁部材12を有する。絶縁部材12の形は四角柱である。絶縁部材12は第1面F1と対向する第3面F3を有し、第1面F1と第3面F3は平行である。絶縁部材12は第2面F2と対向する第4面F4を有し、第2面F2と第4面F4は平行である。
絶縁部材12はエポキシ等の樹脂で形成されている。絶縁部材12はシリカ等の無機粒子を有することができる。絶縁部材12は第3面F3と第1剥離層2との間に補強材(第1補強材)を有することができる。絶縁部材12は第4面F4と第2剥離層3との間に補強材(第2補強材)を有することができる。補強材の例はガラスクロスやアラミド繊維である。
絶縁部材12と第1剥離層2は強く接着されている。絶縁部材12と第2剥離層3は強く接着されている。支持板100が分解される時、絶縁部材12から第1剥離層2は剥がれない。絶縁部材12から第2剥離層3は剥がれない。
【0013】
図1(A)に示されるように、支持板100は絶縁部材12の第3面F3上に第3剥離層4を有し、第4面F4上に第4剥離層5を有する。
第3剥離層4と第4剥離層5の例は銅箔などの金属箔や樹脂フィルムである。銅箔などの金属箔が好ましい。絶縁部材12と第3剥離層4は所定の接着力で接着されている。絶縁部材12と第4剥離層5は所定の接着力で接着されている。但し、その接着力は強くない。例えば、回路基板が製造される時、第3剥離層4が絶縁部材12から剥がれないように、第3剥離層4は絶縁部材12に接着されている。回路基板が製造される時、第4剥離層5が絶縁部材12から剥がれないように、第4剥離層5は絶縁部材12に接着されている。そして、支持板が分解される時、絶縁部材12から第3剥離層4を分離することができる。絶縁部材12から第4剥離層5分離することができる。
【0014】
図1(A)に示されるように、支持板100は、第3剥離層4と絶縁部材12の第3面F3との間に第3フィルム8を有することができる。支持板100は、第4剥離層5と絶縁部材12の第4面F4との間に第4フィルム9を有することができる。第3フィルム8と第4フィルム9の例は銅などの金属箔や樹脂製のフィルムである。銅箔などの金属箔が好ましい。絶縁部材12と第3フィルム8は強く接着されている。絶縁部材12と第4フィルム9は強く接着されている。支持板が分解される時、絶縁部材12から第3フィルム8は剥がれない。絶縁部材12から第4フィルム9は剥がれない。
【0015】
第3フィルム8を介して第3剥離層4が絶縁部材12の第3面F3上に積層され、第4フィルム9を介して第4剥離層5が絶縁部材12の第4面F4上に積層される。その場合、第3フィルム8と第3剥離層4は所定の接着力で接着されていて、第4フィルム9と第4剥離層5は所定の接着力で接着されている。但し、その接着力は強くない。例えば、回路基板が製造される時、第3剥離層4が第3フィルム8から剥がれないように、第3剥離層4は第3フィルム8に接着されている。回路基板が製造される時、第4剥離層5が第4フィルム9から剥がれないように、第4剥離層5は第4フィルム9に接着されている。そして、支持板が分解される時、第3フィルム8から第3剥離層4を分離することができる。第4フィルム9から第4剥離層5を分離することができる。
【0016】
[第2実施形態]
図1(A)の支持板100から、第1フィルム6と第2フィルム7と第3フィルム8と第4フィルム9を除くことができる。図1(B)に示される第2実施形態の支持板100が得られる。
【0017】
[第3実施形態]
図1(C)に第3実施形態の支持板100の断面図が示される。図1(C)の右にX軸とY軸とZ軸が示されている。第1面F1や第2面F2、第3面F3、第4面F4はX−Y平面に平行である。支持板100の断面方向はZ軸に平行である。図2(A)は第3フィルム8と第3フィルム8上の第3剥離層4を示す平面図である。第3フィルム8の外周は点線で示され、第3剥離層4の外周は実線で示されている。図2(B)は第4フィルム9と第4フィルム9上の第4剥離層5を示す平面図である。第4フィルム9の外周は点線で示され、第4剥離層5の外周は実線で示されている。図1(A)の支持板では、第3剥離層4のサイズと第3フィルム8のサイズは略同じである。第4剥離層5のサイズと第4フィルム9のサイズは略等しい。それに対し、図1(C)の支持板では、第3剥離層4のサイズは第3フィルム8のサイズより大きい。第4剥離層5のサイズは第4フィルム9のサイズより大きい。そして、第3フィルム8上に第3剥離層4が積層されると、第3フィルム8は第3剥離層4で完全に覆われる。第4フィルム9上に第4剥離層5が積層されると、第4フィルム9は第4剥離層5で完全に覆われる。従って、第3剥離層4の外周領域(図2(A)中の実線と点線との間の領域)と第4剥離層5の外周領域(図2(B)中の実線と点線との間の領域)は絶縁部材12に接着される。
図2(C)は、第1剥離層2と第2剥離層3、第3剥離層4、第4剥離層5、第1フィルム6、第2フィルム7、第3フィルム8、第4フィルム9の投影図である。図2(C)は第3面F3に垂直な光で、各剥離層2、3、4、5と各フィルム6、7、8、9を第3面F3に投影することで得られる。第3剥離層4の外周と第4剥離層5の外周が実線L1で描かれている。第1剥離層2の外周と第1フィルム6の外周と第2フィルム7の外周と第2剥離層3の外周が破線L2で描かれている。第3フィルム8の外周と第4フィルム9の外周が点線L3で描かれている。第3剥離層4のサイズと第4剥離層5のサイズは略等しく、これらはサイズS1を有する。第1剥離層2のサイズと第2剥離層3のサイズと第1フィルム6のサイズと第2フィルム7のサイズは略等しく、これらはサイズS2を有する。第3フィルム8のサイズと第4フィルム9のサイズは略等しく、これらはサイズS3を有する。図2(C)より、サイズS1、S2、S3の内、サイズS1が最も大きく、サイズS3が最も小さい。そして、サイズS2はサイズS3より大きく、サイズS1より小さい。また、図2(C)より、各剥離層2、3、4、5と各フィルム6、7、8、9の位置は次の関係1、2を満足する。
関係1:第3フィルム8と第4フィルム9は、第1剥離層2と第2剥離層3と第3剥離層4と第4剥離層5と第1フィルム6と第2フィルム7で完全に覆われている。
関係2:第1剥離層2と第2剥離層3と第1フィルム6と第2フィルム7は、第3剥離層4と第4剥離層5で完全に覆われている。
【0018】
第3実施形態の支持板100は、図1(C)と図2(A)、図2(B)、図2(C)の形態を有するので、支持板100が好ましく分解される。
【0019】
図1(A)と図1(C)の支持板100では、第3剥離層4と第3フィルム8との間の接着力(A1)と第4剥離層5と第4フィルム9との間の接着力(A2)は略等しいことが好ましい。第1剥離層2と第1フィルム6との間の接着力(A3)と第2剥離層3と第2フィルム7との間の接着力(A4)は略等しいことが好ましい。接着力A1、A2は接着力A3、A4より大きいことが好ましい。支持板100が好ましく分解される。
【0020】
[第1実施形態の支持板100の使用例]
特許文献1の図11に示されている方法と同様な方法で図1(A)の支持板100の両面に回路基板200が製造される。支持板100の第3剥離層4上の回路基板200は第1回路基板200Aであり、支持板の第4剥離層5上の回路基板200は第2回路基板200Bである。図2(F)に示されるように、回路基板200A、200Bは製品エリア2001と製品エリアを囲む枠2002で形成されている。
支持板100と支持板100の両面に形成されている回路基板200A、200Bとからなる第1中間基板300が図2(D)と図2(E)に示される。図2(D)は第1中間基板300の断面図であり、図2(E)は第1中間基板300の平面図である。第1回路基板200Aは支持板100の第3面F3の略全面上に形成されている。第2回路基板200Bは支持板100の第4面F4の略全面上に形成されている。図2(E)に、支持板100の外周O1と第1部材11の外周O2と回路基板200A、200Bの外周O3と製品エリア2001の外周O4が示されている。外周O1は第3剥離層4の外周と第4剥離層5の外周と第3フィルム8の外周と第4フィルム9の外周と絶縁部材12の外周とを含む。外周O2は第1剥離層2の外周と第2剥離層3の外周と第1フィルム6の外周と第2フィルム7の外周とシート材10の外周とを含む。外周O1は実線で描かれ、外周O2は点線で描かれ、外周O3は実線で描かれ、外周O4は破線で描かれている。外周O1と外周O3は重なっている。外周O2は外周O1より内側に位置している。外周O4は外周O2より内側に位置している。外周O2は外周O1、O3と外周O4との間に位置している。
【0021】
第1中間基板300が図2(D)と図2(E)に示されている切断線Cut1に沿って切断される。切断線Cut1は一点鎖線で描かれている。第1中間基板300は外周O2と外周O4との間に位置する位置で切断される。第1中間基板300を切断することで、図3(A)に示される第2中間基板300Aが得られる。第2中間基板300Aは、第1部材11と、第1部材11の第1剥離層2上の絶縁部材121と、絶縁部材121上の第3フィルム8と、第3フィルム8上の第3剥離層4と、第3剥離層4上の第1回路基板200Aと、第1部材11の第2剥離層3上の絶縁部材122と、絶縁部材122上の第4フィルム9と、第4フィルム9上の第4剥離層5と、第4剥離層5上の第2回路基板200Bと、で形成されている。
【0022】
第1剥離層2と第1フィルム6との間の接着力は弱い。従って、第1剥離層2を第1フィルム6から剥がすことができる。第3中間基板300Bがシート部材1から分離される。また、第2剥離層3と第2フィルム7との間の接着力は弱い。従って、第2剥離層3を第2フィルム7から剥がすことができる。第4中間基板300Cがシート部材1から分離される。これにより、図3(B)に示されるように、第2中間基板300Aが第3中間基板300Bと第4中間基板300Cとシート部材1に分割される。第3中間基板300Bは、第1剥離層2と、第1剥離層2上の絶縁部材121と、絶縁部材121上の第3フィルム8と、第3フィルム8上の第3剥離層4と、第3剥離層4上の第1回路基板200Aと、で形成される。第4中間基板300Cは、第2剥離層3と、第2剥離層3上の絶縁部材122と、絶縁部材122上の第4フィルム9と、第4フィルム9上の第4剥離層5と、第4剥離層5上の第2回路基板200Bと、で形成される。
【0023】
第3中間基板300Bは、絶縁部材121と絶縁部材121を挟む第1剥離層2と第3フィルム8
を有する。第1剥離層2と第3フィルム8は絶縁部材121に強く接着している。絶縁部材121と絶縁部材121を挟む第1剥離層2と第3フィルム8で第3中間基板300Bの支持板(第2支持板)100Aが形成される。絶縁部材121の厚みf1の例は400μmである。絶縁部材121は第1補強材を有する。
【0024】
第4中間基板300Cは、絶縁部材122と絶縁部材122を挟む第2剥離層3と第4フィルム9
を有する。第2剥離層3と第4フィルム9は絶縁部材122に強く接着している。絶縁部材122と絶縁部材122を挟む第2剥離層3と第4フィルム9で第4中間基板300Cの支持板(第3支持板)100Bが形成される。絶縁部材122の厚みf1の例は400μmである。絶縁部材122は第2補強材を有する。
【0025】
第3中間基板300Bと第4中間基板300Cは支持板100A、100Bを有する。そのため、回路基板200A、200Bの厚みが薄くても回路基板の上面(実装面)200AT、200BTの平坦度を高くすることができる。第3中間基板300Bと第4中間基板300Cの実装面200AT、200BTに高い歩留りで半導体素子90A、90Bを実装することができる。支持板100A、100B上に図3(C)に示される回路基板200A、200Bの応用例20A、20Bが形成される。応用例20A、20Bは回路基板200A、200Bと回路基板200A、200B上に実装されている半導体素子90A、90Bで形成される。応用例20Aは第1応用例であり、応用例20Bは第2応用例である。実装面200AT、200BTの平坦度が高いので、簡単に実装面200AT、200BTに半導体素子90A、90Bを実装することができる。回路基板200A、200Bと半導体素子90A、90B間の接続信頼性を高くすることができる。第3中間基板300Bと半導体素子90Aで形成される第5中間基板300Dが得られる。第4中間基板300Cと半導体素子90Bで形成される第6中間基板300Eが製造される。
【0026】
支持板100Aと第3剥離層4は強く接着されていない。そのため、支持板100Aから第3剥離層4を剥がすことができる。図3(D)に示されるように、第5中間基板300Dは第7中間基板300Fと第2支持板100Aに分離される。第7中間基板300Fは第1応用例20Aと第3剥離層4で形成されている。第3剥離層4は第1回路基板200Aの下面20ABに接着している。下面20ABは実装面200ATと反対側の面である。
【0027】
支持板100Bと第4剥離層5は強く接着されていない。そのため、支持板100Bから第4剥離層5を剥がすことができる。図3(D)に示されるように、第6中間基板300Eは第8中間基板300Gと第3支持板100Bに分離される。第8中間基板300Gは第2応用例20Bと第4剥離層5で形成されている。第4剥離層5は第2回路基板200Bの下面20BBに接着している。下面20BBは実装面200BTと反対側の面である。
【0028】
図3(D)では、半導体素子90A、90Bはモールド樹脂で封止されていない。半導体素子90A、90Bがモールド樹脂で封止されてから、中間基板300D、300Eは支持板100A、100Bと中間基板300F、300Gに分離されてもよい。
【0029】
第7中間基板300Fから第3剥離層4が除去される。第1応用例20Aが得られる。第8中間基板300Gから第4剥離層5が除去される。第2応用例20Bが得られる。剥離層4、5は、例えばエッチングで除去される。
【0030】
図3(B)の工程後、中間基板300B、300Cから支持板100A、100Bを除去することができる。回路基板200A、200Bに接着している剥離層4、5を除去することで、回路基板200A、200Bが製造される。
【0031】
第1実施形態の支持板100によれば、剥離層2、3とフィルム6、7との間で支持板100を分解することができる。さらに、剥離層4、5とフィルム8、9との間で支持板100を分解することができる。支持板100の両面に回路基板200A、200Bを製造することができる。支持板100A、100B上で応用例20A、20Bを製造することができる。支持板100A、100Bと回路基板200A、200Bを分離することができる。支持板100A、100Bと応用例20A、20Bを分離することができる。生産効率を高くすることができる。薄い回路基板や薄い応用例を提供することができる。高い信頼性を有する応用例20A、20Bを提供することができる。
【0032】
[第2実施形態の支持板100の使用例]
第2実施形態の支持板100の両面に回路基板200が製造される。第2実施形態の支持板100の使用例では、第1実施形態の支持板100の使用例と同様に切断や分離や回路基板の製造や応用例の製造が行われる。しかしながら、第2実施形態の支持板100の使用例では、各中間基板は各フィルムを有していない。
【0033】
[第3実施形態の支持板100の使用例]
図1(C)の支持板100の両面に回路基板200A、200Bが形成される。図4(A)に示される第1中間基板300が形成される。図4(A)の第1中間基板300の投影図が図4(B)に示される。図4(B)は、第3面F3に垂直な光で、各剥離層2、3、4、5と各フィルム6、7、8、9と回路基板200A、200Bを第3面F3に投影することで得られる。図2(E)では、第3フィルム8の外周と第4フィルム9の外周は外周O1に含まれている。それに対し、図4(B)では、第3フィルム8の外周O5と第4フィルム9の外周O5は外周O1に含まれていない。外周O5は、外周O2と外周O4との間に位置している。図2(E)に外周O5を追加することで、図4(B)が得られる。図4(A)に示されている第1中間基板300が図4(A)と図4(B)に示される切断線Cut2に沿って切断される。切断線Cut2は1点鎖線で描かれている。外周O2と外周O5との間に位置している位置で第1中間基板300は切断される。切断により、回路基板200A、200Bの枠2002と第3剥離層4と第1剥離層2と第1フィルム6と第2フィルム7と第2剥離層3と第4剥離層5と絶縁部材12とシート材10は切断される。製品エリア2001と第3フィルム8と第4フィルム9は切断されない。
切断線Cut2に沿って第1中間基板300を切断することで、図4(C)に示される第2中間基板300Aが得られる。第2中間基板300Aは、第1部材11と、第1部材11の第1剥離層2上の絶縁部材121と、絶縁部材121上の第3フィルム8と、第3フィルム8上の第3剥離層4と、第3剥離層4上の第1回路基板200Aと、第1部材11の第2剥離層3上の絶縁部材122と、絶縁部材122上の第4フィルム9と、第4フィルム9上の第4剥離層5と、第4剥離層5上の第2回路基板200Bと、で形成されている。
図3(A)の第2中間基板300Aでは、絶縁部材121と第3剥離層4が接着されていない。それに対し、図4(C)の第2中間基板300Aでは、絶縁部材121と第3剥離層4の外周領域OE1が接着されている。第3フィルム8が絶縁部材121で完全に覆われる。第3フィルム8が絶縁部材121により第3剥離層4に固定される。第3剥離層4の外周領域OE1は第3フィルム8の外周と第3剥離層4の外周との間の領域である。
図3(A)の第2中間基板300Aでは、絶縁部材122と第4剥離層5が接着されていない。それに対し、図4(C)の第2中間基板300Aでは、絶縁部材122と第4剥離層5の外周領域OE2が接着されている。第4フィルム9が絶縁部材122で完全に覆われる。第4フィルム9が絶縁部材122により第4剥離層5に固定される。第4剥離層5の外周領域OE2は第4フィルム9の外周と第4剥離層5の外周との間の領域である。
【0034】
第3実施形態の支持板100の使用例では第1剥離層2と第1フィルム6との間の接着力は弱く、第3フィルム8が絶縁部材121により第3剥離層4に固定される。従って、第1剥離層2を第1フィルム6から容易に剥がすことができる。その時、第3フィルム8が第3剥離層4から剥がれない。第3中間基板300Bがシート部材1から分離される。
第2剥離層3と第2フィルム7との間の接着力は弱く、第4フィルム9が絶縁部材122により第4剥離層5に固定される。従って、第2剥離層3を第2フィルム7から容易に剥がすことができる。その時、第4フィルム9が第4剥離層5から剥がれない。第4中間基板300Cがシート部材1から分離される。これにより、図4(D)に示されるように、第2中間基板300Aが第3中間基板300Bと第4中間基板300Cとシート部材1に分割される。図4(D)の中間基板300B、300Cの構成と図3(B)の中間基板300B、300Cの構成は同様である。
【0035】
その後、図4(D)の中間基板300B、300Cの回路基板200A、200Bに半導体素子90A、90Bが実装される。図1(D)に示される第5中間基板300Dと第6中間基板300Eが得られる。図1(D)の中間基板300D、300Eの構成と図3(C)の中間基板300D、300Eの構成は同様である。
【0036】
第5中間基板300Dと第6中間基板300Eが図1(D)と図4(B)に示される切断線Cut3に沿って切断される。切断線Cut3は太い実線で描かれている。切断線Cut3は第3フィルム8の外周O5と製品エリア2001の外周O4との間に位置している。切断線Cut3は第4フィルム9の外周O5と製品エリア2001の外周O4との間に位置している。切断することで、絶縁部材121を介して第3フィルム8を第3剥離層4に固定することが消失する。同様に、絶縁部材122を介して第4フィルム9を第4剥離層5に固定することが消失する。図3(D)に示される中間基板300F、300Gと支持板100A、100Bが得られる。その後、図3(D)に示される方法と同様な方法が行われる。第7中間基板300Fから第3剥離層4が除去される。第1応用例20Aが得られる。第8中間基板300Gから第4剥離層5が除去される。第2応用例20Bが得られる。
【0037】
図1(C)に示されるように、第1剥離層2は厚みt1を有し、第1フィルム6は厚みt2を有する。厚みt1は厚みt2より大きい。第2剥離層3は厚みt3を有し、第2フィルム7は厚みt4を有する。厚みt3は厚みt4より大きい。厚みt1と厚みt3は略等しく、厚みt2と厚みt4は略等しい。
第3剥離層4は厚みt5を有し、第3フィルム8は厚みt6を有する。厚みt6は厚みt5より大きい。第4剥離層5は厚みt7を有し、第4フィルム9は厚みt8を有する。厚みt8は厚みt7より大きい。厚みt5と厚みt7は略等しく、厚みt6と厚みt8は略等しい。
支持板を分解することが容易になる。支持板上に回路基板や応用例を製造することが容易になる。
厚みt1、t3、t6、t8の例は12μm以上、24μm以下である。厚みt2、t4、t5、t7の例は1μm以上、5μm以下である。
【0038】
[参考例の支持板]
図5(A)に参考例の支持板130が示される。第1実施形態の支持板100からシート部材1を除くことで、参考例の支持板130が得られる。参考例では、第2剥離層3上に第1剥離層2が積層されている。第1剥離層2と第2剥離層3との間の接着力は弱い。また、支持板100の断面方向において、第1剥離層2と第2剥離層3との間の界面は中心Z0に位置する。中心Z0を通り第3面F3に平行な直線Z0Lと第3剥離層4の上面との間の距離Z1と中心Z0を通り第3面F3に平行な直線Z0Lと第4剥離層5の上面との間の距離Z2は略等しい。
参考例の支持板130の両面に回路基板200A、200Bが製造される。その時、例えば、回路基板200A、200Bは伸びる。あるいは、回路基板200A、200Bは縮む。
回路基板200Aの構成と回路基板200Bの構成は同様であるため、回路基板200Aと回路基板200Bは同様に変形する。従って、回路基板200Aの変形によるストレスと回路基板200Bの変形によるストレスは支持板130の断面方向の中心Z0で加算されると考えられる。中心Z0に第1剥離層2と第2剥離層3との間の界面が位置する。そのため、参考例の支持板130の両面に回路基板200A、200Bが製造されると、第1剥離層2と第2剥離層3との間の界面で剥がれが発生すると予想される。支持板130の平坦度が悪くなると予想される。回路基板200A、200Bや応用例20A、20Bの歩留りが低くなると考えられる。それに対し、各実施形態の支持板100は中心Z0に界面を有していない。そのため、各実施形態の支持板100によれば、回路基板200A、200Bや応用例20A、20Bが製造される時、界面での剥離を抑えることができる。支持板100の表面の平坦度を高くすることができる。
【0039】
特許文献1の積層板は、参考例の支持板130と同様に中心Z0に界面を有すると考えられる。さらに、特許文献1の積層板は絶縁部材で囲まれていない。そのため、積層板上に回路基板が製造される時、積層板を形成している支持板と支持板との間の界面で、はがれが発生すると予想される。
【0040】
[実施形態1の支持板の製造方法]
図5(B)と図5(C)、図5(D)は実施形態の支持板100の製造方法を示す。
市販されているプリプレグ51と市販されているキャリア付銅箔52、52が準備される。キャリア付銅箔52のキャリア53は銅箔でありキャリア53の厚みは18μmである。キャリア付銅箔52の銅箔54の厚みは3μmである。図5(B)に示されるように、プリプレグ51がキャリア付銅箔52、52で挟まれるように、プリプレグ51の両面にキャリア付銅箔52、52が積層される。その後、加熱プレスにより、プリプレグ51に銅箔54、54が接するように、プリプレグ51の両面にキャリア付銅箔52、52が積層される。図5(C)に示されるように、第1部材11が形成される。プリプレグ51からシート材10が形成される。シート材10とシート材10の両面に積層されている銅箔54でシート部材1が形成される。図5(C)のシート部材1は両面銅張積層板である。銅箔54、54から第1フィルム6と第2フィルム7が形成される。キャリア53、53から第1剥離層2と第2剥離層3が形成される。
【0041】
市販されているプリプレグ61、61と市販されているキャリア付銅箔62、62が準備される。プリプレグ61のサイズとキャリア付銅箔62のサイズは、図5(C)の第1部材11のサイズより大きい。キャリア付銅箔62、62のキャリア63、63は銅箔であり、キャリア63、63の厚みは18μmである。キャリア付銅箔62、62の銅箔64、64の厚みは3μmである。図5(D)に示されるように、図5(C)の第1部材11がプリプレグ61、61で挟まれるように、第1部材11の両面にプリプレグ61、61が積層される。さらに、プリプレグ61、61上にキャリア付銅箔62、62が積層される。その後、加熱プレスにより、第1部材11とプリプレグ61、61とキャリア付銅箔62、62から図1(A)に示される支持板100が製造される。プリプレグ61、61から絶縁部材12が形成される。キャリア63、63から第3フィルム8と第4フィルム9が形成される。銅箔64、64から第3剥離層4と第4剥離層5が形成される。プリプレグ61、61のサイズが第1部材11のサイズより大きいため、第1部材11は絶縁部材12で完全に覆われる。
【0042】
[実施形態2の支持板の製造方法]
実施形態1の支持板の製造方法では、キャリア付銅箔52、62が用いられる。それに対し、実施形態2の支持板の製造方法では、キャリア付銅箔52の代わりに1枚の樹脂フィルムが用いられる。また、キャリア付銅箔62の代わりに1枚の樹脂フィルムが用いられる。フィルムを使用すること以外、実施形態1の支持板の製造方法と実施形態2の支持板の製造方法は同様である。
【0043】
[実施形態3の支持板の製造方法]
実施形態1の支持板の製造方法で用いられるキャリア付銅箔62、62のキャリア63、63のサイズと銅箔64、64のサイズは同じである。それに対し、実施形態3の支持板の製造方法で用いられるキャリア付銅箔62、62のキャリア63、63のサイズは銅箔64、64のサイズより小さい。キャリア63、63のサイズ以外、実施形態1の支持板の製造方法と実施形態3の支持板の製造方法は同様である。
【符号の説明】
【0044】
2 第1剥離層
3 第2剥離層
4 第3剥離層
5 第4剥離層
6 第1フィルム
7 第2フィルム
8 第3フィルム
9 第4フィルム
10 シート材
11 第1部材
12 絶縁部材
図1
図2
図3
図4
図5