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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-158987(P2017-158987A)
(43)【公開日】2017年9月14日
(54)【発明の名称】水素浴ユニット
(51)【国際特許分類】
   A61H 33/14 20060101AFI20170818BHJP
   A47K 3/062 20060101ALI20170818BHJP
   A61H 33/00 20060101ALI20170818BHJP
   C25B 1/04 20060101ALI20170818BHJP
   C25B 15/08 20060101ALI20170818BHJP
   C02F 1/68 20060101ALI20170818BHJP
   C02F 1/42 20060101ALI20170818BHJP
【FI】
   A61H33/14 B
   A47K3/062
   A61H33/00 A
   C25B1/04
   C25B15/08 302
   C02F1/68 510B
   C02F1/68 510H
   C02F1/68 520B
   C02F1/68 530L
   C02F1/68 540C
   C02F1/42 A
   C02F1/68 530K
   C02F1/68 530A
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】書面
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-60838(P2016-60838)
(22)【出願日】2016年3月8日
(71)【出願人】
【識別番号】515204384
【氏名又は名称】有限会社きこりたち
(71)【出願人】
【識別番号】516088950
【氏名又は名称】株式会社AIDIA
(71)【出願人】
【識別番号】516089201
【氏名又は名称】株式会社YGP
(74)【代理人】
【識別番号】100169775
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 祐史
(72)【発明者】
【氏名】宮原 保雄
(72)【発明者】
【氏名】吉盛 文博
(72)【発明者】
【氏名】瀧本 和義
【テーマコード(参考)】
4C094
4D025
4K021
【Fターム(参考)】
4C094AA01
4C094BB15
4C094DD14
4C094EE20
4C094FF02
4C094FF17
4C094GG03
4C094GG06
4D025AA02
4D025AA03
4D025AB19
4D025BA07
4D025BB10
4D025DA10
4K021AA01
4K021BA02
4K021BC01
4K021CA08
4K021CA09
4K021DC03
(57)【要約】
【課題】健康増進効果や美容効果を高めることができる水素浴ユニットを提供する。
【解決手段】水素浴を行う水素浴ユニット100であって、水素が供給される容器180,280と、容器180,280の外部に設けられ水素水が供給される水素水供給口160と、を有する。また、容器180,280に供給するための水素および水素水供給口160から供給される水素水を生成するための水素を発生させる水素発生装置130を有する。水素発生装置130は、水素の発生により生成される酸素を排出する酸素排出口130bを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素浴を行う水素浴ユニットであって、水素が供給される容器と、前記容器に供給される水素を発生させる水素発生装置と、を有することを特徴とする水素浴ユニット。
【請求項2】
前記容器の外部に設けられ水素水が供給される水素水供給口を更に有することを特徴とする請求項1に記載の水素浴ユニット。
【請求項3】
前記水素水供給口から供給される水素水を生成する水素水生成器を有することを特徴とする請求項2に記載の水素浴ユニット。
【請求項4】
前記水素発生装置は、前記水素の発生により生成される酸素を排出する酸素排出口を有することを特徴とする請求項3に記載の水素浴ユニット。
【請求項5】
前記水素発生装置により発生させる水素は、水素ガスとし、前記容器に供給される水素は、前記水素ガスとすることを特徴とする請求項4に記載の水素浴ユニット。
【請求項6】
前記水素水供給口から供給される水素水を生成するための自然水を供給する自然水供給器を有することを特徴とする請求項5に記載の水素浴ユニット。
【請求項7】
前記容器には、気体または液体が満たされていることを特徴とする請求項6に記載の水素浴ユニット。
【請求項8】
前記容器の外部における水素濃度が規定値よりも大きいと判断されたときに前記水素発生装置を停止させる制御信号を生成する制御装置を有することを特徴とする請求項7に記載の水素浴ユニット。
【請求項9】
前記液体が満たされている容器は、浴槽とし、前記浴槽には、軟水が供給されることを特徴とする請求項8に記載の水素浴ユニット。
【請求項10】
前記気体が満たされている容器は、上壁が設けられ、前記上壁に開口が形成されることを特徴とする請求項8に記載の水素浴ユニット。
【請求項11】
前記開口は、利用者が顔を露出させるための孔と、前記水素が流出し前記利用者が水素を吸引するための孔と、を有することを特徴とする請求項10に記載の水素浴ユニット。
【請求項12】
前記開口は、前記孔を連ねて長孔状に形成することを特徴とする請求項11に記載の水素浴ユニット。
【請求項13】
前記発生した水素と外気とを換気する換気ファンを有することを特徴とする請求項12に記載の水素浴ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素浴ユニットに関し、特に水素が供給される容器を有する水素浴ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の健康ブームから健康増進効果や美容効果を高める目的で、例えば酸素浴を行う酸素浴ユニットが提案されている。このような酸素浴ユニットは、例えば、特許文献1および特許文献2に示す技術が参照される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−75482号
【特許文献2】特開2008−5916号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近時は需要者の嗜好の多様化から斬新な発想で健康増進効果や美容効果を高めることができる技術の提案が強く求められていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、健康増進効果や美容効果を高めることができる水素浴ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、水素浴ユニットに係る請求項1の発明は、水素浴を行う水素浴ユニットであって、水素が供給される容器と、容器に供給される水素を発生させる水素発生装置と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、水素が供給される容器と、容器に供給される水素を発生させる水素発生装置と、を有することとしたので、利用者が容器内に入り水素浴を行うことができる。これにより、身体の外部からより詳しくは皮膚から水素を摂取することができ、水素の還元効果によって健康増進効果や美容効果を高めることができる。
【0006】
容器の外部に設けられ水素水が供給される水素水供給口を更に有することとすれば、利用者が、水素水供給口から供給される水素水を飲料しながら容器内に入り水素浴を行うことができる。これにより、身体の外部より詳しくは皮膚からのみならず身体の内部からも水素を摂取することができ、水素の還元効果によって健康増進効果や美容効果を更に高めることができる。
【0007】
水素水供給口から供給される水素水を生成する水素水生成器を有することとすることができる(請求項3)。
【0008】
水素発生装置は、水素の発生により生成される酸素を排出する酸素排出口を有することとすれば、発生する水素ガスの純度を高純度(高濃度)に設定することができる(請求項4)。
【0009】
水素発生装置により発生される水素は、水素ガスとし、容器に供給される水素は、水素ガスとすることができる(請求項5)。
水素水供給口から供給される水素水を生成するための自然水を供給する自然水供給器を有することとすれば、自然水による健康増進効果や美容効果を更に付加することができる(請求項6)。
【0010】
容器には、気体または液体が満たされていることとすることができる(請求項7)。
容器の外部における水素濃度が規定値よりも大きいと判断されたときに水素発生装置を停止させる制御信号を生成する制御装置を有することとすれば、容器の外部において水素濃度が高濃度となる場合にあっても、水素発生装置を停止させることができ、安全性を向上させることができる(請求項8)。
【0011】
液体が満たされている容器は、浴槽とし、浴槽には、軟水が供給されることとすれば、健康増進効果や美容効果を更に一層高めることができる(請求項9)。
気体が満たされている容器は、上壁が設けられ、上壁に開口が形成されることとすることができる(請求項10)。
【0012】
開口は、利用者が顔を露出させるための孔と、水素が流出し利用者が水素を吸引するための孔と、を有することとすれば(請求項11)、より詳しくは、開口は、孔を連ねて長孔状に形成することとすれば(請求項12)、例えば、利用者が開口から顔を露出させる場合にあっても、開口から確実に水素を吸引することができる。
発生した水素と外気とを換気する換気ファンを有することとすることができる(請求項13)。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、健康増進効果や美容効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係る水素浴ユニットの構成を示す系統図である。
図2】同水素浴ユニットにおける制御装置の構成を示すブロック図である。
図3】本発明の第2実施形態に係る水素浴ユニットの構成を示す系統図である。
図4】同水素浴ユニットにおける水素カプセルの構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る水素浴ユニット100の構成を示す図である。同図を参照して第1実施形態に係る水素浴ユニット100の概要を説明すると、水素浴ユニット100は、軟水生成装置110、純水生成装置120、水素発生装置130、自然水供給器140、水素水生成器150、水素水供給口160、水素吹き出し口170、液体が満たされる容器180より詳しくは浴槽180、換気ファン190、検出器193、および制御装置195を有しており、純水から連続的に水素を発生させて浴槽180および水素水供給口160に供給する構成となっている。
【0016】
軟水生成装置110は、接続ライン110aを介して水源105と接続されており、水源105から供給された水道水から軟水を生成する機能を有している。すなわち、軟水生成装置110は、イオン交換樹脂によるイオン交換処理により水道水からカルシウムおよびマグネシウムを除去して軟水を生成することができる。軟水生成装置110により生成された軟水は、ヒータ115により所定の湯温に加熱されて浴槽180に供給される。
【0017】
純水生成装置120は、接続ライン120aを介して水源105と接続されており、水源105から供給された水道水から純水を生成する機能を有している。純水生成装置120は、イオン交換樹脂を有しており、イオン交換樹脂によるイオン交換処理により水道水から不純物を除去して純水を生成することができる。なお、接続ライン120aは、接続ライン110aからの分岐されたラインとなる。
【0018】
水素発生装置130は、接続ライン130aを介して純水生成装置120と接続されており、純水生成装置120により生成された純水から水素より詳しくは水素ガスを発生させる機能を有している。水素発生装置130は、純水を電気分解することにより水素ガスを発生させることができる。水素発生装置130は、酸素排出口130bを有しており、酸素排出口130bにより、水素ガスの発生により生成された酸素ガスを分離して外部に排出することができ、発生する水素ガスの純度を高純度(高濃度)に設定することができる。本発明においては、水素発生装置130により発生する水素ガスの純度は、99%以上100%未満、より詳しくは99,9%以上100%未満、更に詳しくは99.995%に設定される。水素発生装置130により発生した水素ガスは、浴槽180および水素水生成器150に供給される。つまり、水素発生装置130は、浴槽180に供給するための水素ガスおよび水素水供給口160から供給される水素水を生成するための水素ガスを発生させる。
【0019】
自然水供給器140は、自然水の水源に接続されることにより、または、自然水を貯蔵する貯蔵容器に接続されることにより、自然水を供給する機能を有している。自然水供給器140により供給される自然水は、水素水供給口160から供給される水素水を生成するために用いられる。
【0020】
水素水生成器150は、接続ライン150aを介して自然水供給器140と接続されるとともに、接続ライン150bを介して水素発生装置130と接続されており、自然水供給器140から供給された自然水と水素発生装置130により発生した水素ガスとを混合して水素水を生成する機能を有している。水素発生装置130により発生した水素ガスは、接続ライン150bに設けられたポンプ135を介して水素水生成器150に供給される。水素水生成器150により生成された水素水は、利用者の飲料用として生成される。
【0021】
水素水供給口160は、接続ライン160aを介して水素水生成器150と接続されており、水素水生成器150により混合して生成された水素水を外部に供給する機能を有している。すなわち、水素水供給口160は、浴槽180の外部に設けられており、飲料用の水素水を供給する。水素水供給口160は、利用者が浴槽180に入りながら水素水供給口160に手が届く位置に設けられている。利用者は、水素水供給口160を介して水素水を飲料することができる。
【0022】
水素吹き出し口170は、浴槽180の底部180aに設けられ、水素発生装置130により発生した水素ガスを底部180aから浴槽180内に吹き出す機能を有している。水素吹き出し口170は、接続ライン150bからの分岐ライン150cと接続されており、水素発生装置130により発生した水素ガスは、ポンプ135を介して水素吹き出し口170に供給される。
【0023】
浴槽180は、一般的な体格の利用者が無理なく入浴することができる寸法、形状に形成されており、ヒータ115により所定の温度に加熱された軟水が満たされている。上述したように、浴槽180には、水素吹き出し口170が設けられており、浴槽180に満たされた軟水に連続的に水素ガスが供給される構成となっている。水素吹き出し口170から吹き出される水素ガス量は、浴槽180における水素の飽和濃度を大きく上回るように過剰に設定される。なお、浴槽180の側部180bからは噴流発生器185により発生した水(湯)のジェット噴流が噴出される。このジェット噴流により、浴槽180内で水素ガスが攪拌されて利用者との接触効率を高める等、水素浴の効果を高めることができる。
【0024】
換気ファン190は、浴槽180が備えられる浴室の天井部分に設けられており、浴室内の空気と外気とを換気より詳しくは発生した水素ガスと外気とを換気する機能を有している。
検出器193は、浴槽180が備えられる浴室の天井部分に設けられており、容器180の外部における水素濃度を検出する機能を有している。
【0025】
制御装置195は、容器180の外部における水素濃度が規定値を超える場合に水素発生装置130を停止させる制御信号を生成する機能を有している。制御装置195は、図2に示すように、入力部195a、判断部195b、および信号生成部195cからなる。すなわち、入力部195aは、検出器193により検出された水素濃度の信号データを入力する機能を有している。判断部195bは、入力部195aにより入力された水素濃度と所定の規定値とを比較し水素濃度が規定値よりも大きいか否かを判断する機能を有している。信号生成部195cは、判断部195bにより水素濃度が所定の規定値よりも大きいと判断されたときに、水素発生装置130を停止させる制御信号を生成する機能を有している。なお、水素発生装置130の停止とは、水素発生装置130の水素発生機能の停止および水素発生装置130により発生させた水素ガスの供給機能の停止のうち少なくともいずれか一方を含み、水素発生装置130の停止(電源停止等)、水素発生装置130により発生させた水素ガスの外部への排出、ポンプ135の停止、接続ライン150b,150cに含まれるバルブの閉塞等が含まれる。
【0026】
次に、本発明の水素浴ユニット100による水素ガスの生成方法および浴槽180への水素ガスの供給方法等を説明する。
すなわち、まず軟水生成装置110により、水源105から供給された水道水から軟水を生成する。生成された軟水は、ヒータ115により所定の湯温に加熱されて浴槽180に供給され予め湯が満たされた状態とする。
【0027】
続いて、純水生成装置120により、水源105から供給された水道水から純水を生成する。次いで、水素発生装置130により、生成された純水から水素ガスを発生させる。この水素ガスの発生は、酸素排出口130bから酸素ガスを排出しながら行う。生成された水素ガスは、ポンプ135により、水素発生器150および水素吹き出し口170に供給される。
【0028】
すなわち、水素水生成器150により、自然水供給器140からの自然水と水素発生装置130からの水素ガスとを混合して水素水として生成し、該生成した水素水を、水素水供給口160から外部に供給する。このように、水素水に自然水を混合させることにより、健康増進効果や美容効果を更に付加することができる。なお、自然水には、湧水、井戸水、河川水、地下水等が含まれる。
【0029】
また、水素吹き出し口170により、水素発生装置130からの水素ガスを浴槽180の底部180aから浴槽180内に吹き出す。この水素ガスの吹き出しとジェット噴流の効果により、水素ガスが浴槽180の底部180aから上昇しながら、かつ、攪拌されながら湯面に達し、利用者が十分に水素ガスと接触しながら水素浴を行うことができる。また、本発明においては、水素吹き出し口170から吹き出される水素ガス量が浴槽180における水素の飽和濃度を大きく上回るため、湯面からも水素ガスを発生させることができ、利用者は呼吸しながら水素ガスを吸引することができる。更に、浴槽180には、軟水が供給されることとしたので、健康増進効果や美容効果を更に一層高めることができる。なお、湯面から発生した水素ガスは、換気ファン190により外気と換気される。
【0030】
ここで、本発明においては、浴室の天井部分に検出器193が設けられており、容器180の外部における水素濃度を検出することができる。すなわち、検出器190により検出された水素濃度の信号データは、制御装置195の入力部195aに入力され、判断部195bにより、入力された水素ガス濃度が規定値よりも大きいと判断されたときは、信号生成部195cにより制御信号が生成され水素発生装置130を停止させることができる。これにより、容器180の外部において水素濃度が高濃度となる場合にあっても、水素発生装置130を停止させることができ、安全性を向上させることができる。
【0031】
次に、本発明の第2実施形態について図3および図4を参照して詳細に説明する。本発明の第2実施形態は、上述した第1実施形態に対し容器を変更し、軟水生成装置110、ヒータ115、および噴流発生器185を省略した構成を示している。なお、本第2実施形態において上述した第1実施形態と同一の符号については同一の構成であるとしてその説明を省略することがあるものとする。
【0032】
すなわち、第2実施形態の水素浴ユニット200は、第1実施形態の容器180に代えて容器280を備えた構成となっており、純水生成装置120、水素発生装置130、自然水供給器140、水素水生成器150、水素水供給口160、水素吹き出し口270、容器280、換気ファン190、検出器193、および制御装置195を有している。
【0033】
つまり、本第2実施形態においては、容器280は、水素カプセル280としており、水素カプセル280には、気体より詳しくは水素ガスが満たされている(本第2実施形態においては、上記の如く湯を供給する軟水生成装置110およびヒータ115、水(湯)のジェット噴流が噴出される噴流発生器185が省略されており、液体(湯)は満たされず気体(水素ガスおよび予め存在する空気)のみが満たされる)。
水素カプセル280は、筒状より詳しくは円筒状に形成されており、底部280aより詳しくは底壁280a、側部280bより詳しくは側壁280b、および上部280cより詳しくは上壁280cからなる。水素カプセル280は、一般的な体格を有する利用者が無理なく入ることができる寸法、形状に形成されている。
【0034】
上壁280cは、側壁280bに対し開閉自在に形成されており、上壁280cの中央部には、開口280dが形成されている。
開口280dは、一般的な体格を有する利用者が頭から首を外部に露出させることができるようにその寸法が設定されており、利用者の首の周りに十分な寸法の開口が形成されるようにしている。
【0035】
すなわち、図4に示すように、開口280dは、長孔状に形成されており、円形の孔を一定の方向に複数連ねて形成される。より詳しくは、開口280dは、2つの等しい大きさの円形の孔280e、280fを有し、これらの孔280a,280bを一部重複させながら一定の方向に連ねて形成されており、瓢箪型をなしている。これにより、例えば、利用者が一方の円形の孔280eにより形成される開口から顔を露出させる場合にあっても、利用者の周囲により詳しくは利用者の前方側に他方の円形の孔280fにより形成される開口を更に有するようにすることができ、利用者は孔280fにより形成される開口から容易に水素ガスを吸引することができる。つまり、孔280eおよび孔280fのうちいずれか一方は、利用者が首から顔を露出させる孔として機能し、孔280eおよび孔280fのうちいずれか他方は、水素ガスが流出し利用者が水素ガスを吸引するための孔として機能する。孔280e,280fは、それぞれ一般的な体格を有する利用者の顔や首の寸法に対応した寸法に設定されている。
【0036】
水素カプセル280には、水素吹き出し口270が設けられている。すなわち、水素吹き出し口270は、水素カプセル280の底壁280aに設けられ、水素発生装置130により発生した水素ガスを底壁280aから水素カプセル280内に吹き出す機能を有している。水素吹き出し口270は、接続ライン150bからの分岐ライン150cと接続されており、水素発生装置130により発生した水素ガスは、ポンプ135を介して水素吹き出し口270に供給される。
【0037】
これにより、利用者は、水素水を飲料しながら、水素カプセル280内で水素ガスと接触して水素浴を行うことができる。また、利用者の周囲に開口が形成されるので、開口から上昇する水素ガスにより利用者が呼吸しながら水素ガスを吸引することができる。
【0038】
以上説明したように、本発明によれば、水素が供給される容器180,280を有することとしたので、利用者が、容器180,280内に入り水素浴を行うことができる。これにより、身体の外部より詳しくは皮膚から水素を摂取することができ、水素の還元効果によって健康増進効果や美容効果を高めることができる。
また、本発明によれば、容器180,280の外部に設けられ水素水が供給される水素水供給口160を更に有することとしたので、利用者が、水素水供給口160から供給される水素水を飲料しながら容器100,200内に入り水素浴を行うことができる。これにより、身体の外部からのみならず身体の内部からも水素を摂取することができ、水素の還元効果によって健康増進効果や美容効果を更に高めることができる。
【0039】
更に、容器180,280および水素水供給口160に供給される水素水を生成するための水素を発生させる水素発生装置130を有することとしたので、水素を発生させながら容器180,280に水素を供給し、かつ、水素水を生成して水素水供給口160から水素水を供給することができ、水素の酸化等による水素濃度の低下を抑制することができる。
【0040】
なお、本発明は特許請求の範囲を逸脱しない範囲で各種の応用実施を行うことが可能であることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、水素が供給される容器を有することにより、身体の外部からより詳しくは皮膚から水素を摂取することができ、健康増進効果や美容効果を更に高めることができる水素浴ユニットを提供する。これにより水素浴ユニットの新たな価値を生み出し業界の発展に大きく貢献する。
【符号の説明】
【0042】
100:水素浴ユニット
105:水源
110:軟水生成装置
110a:接続ライン
115:ヒータ
120:純水生成装置
120a:接続ライン
130:水素発生装置
130a:接続ライン
130b:酸素排出口
135:ポンプ
140:自然水供給器
150:水素水生成器
150a:接続ライン
150b:接続ライン
150c:接続ライン
160:水素水供給口
160a:接続ライン
170:水素吹き出し口
180:浴槽(容器)
180a:底部
180b:側部
185:噴流発生器
190:換気ファン
193:検出器
195:制御装置
200:水素浴ユニット
270:水素吹き出し口
280:水素カプセル(容器)
280a:底壁(底部)
280b;側壁(側部)
280c:上壁(上部)
280d:開口
280e:孔
280f:孔
図1
図2
図3
図4