特開2017-15941(P2017-15941A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社シグマの特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-15941(P2017-15941A)
(43)【公開日】2017年1月19日
(54)【発明の名称】大口径広角レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/04 20060101AFI20161222BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20161222BHJP
【FI】
   G02B13/04
   G02B13/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2015-132854(P2015-132854)
(22)【出願日】2015年7月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ
【住所又は居所】神奈川県川崎市麻生区栗木2丁目4番16号
(72)【発明者】
【氏名】藤田 健太
【住所又は居所】神奈川県川崎市麻生区栗木2丁目4番16号 株式会社シグマ内
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087LA03
2H087MA07
2H087MA08
2H087MA09
2H087PA11
2H087PA20
2H087PB15
2H087QA02
2H087QA07
2H087QA17
2H087QA22
2H087QA26
2H087QA34
2H087QA42
2H087QA45
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA32
2H087RA43
(57)【要約】
【課題】デジタルカメラ、銀塩カメラ及びビデオカメラ等に最適であり、画角が90°以上でF値が1.4程度の大口径広角レンズを提供する。
【解決手段】物体側から像側へ順に、正の屈折力を有し少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分を含む第1レンズ群L1と、負の屈折力を有する第2レンズ群L2と、正の屈折力を有する第3レンズ群L3と、から成り、撮影距離無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、前記第2レンズ群L2と、前記第3レンズ群L3とが光軸に沿って物体側へ異なる移動量で移動し、前記第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有し、最も像側のレンズ面が物体側に凸面を向けた第1fレンズ群L1fと、前記第1fレンズ群L1fの像側に隣接し、最も物体側に正の屈折力を有するレンズ成分を配し、正の屈折力を有する第1rレンズ群L1rとから構成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に、
正の屈折力を有し少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分を含む第1レンズ群L1と、
負の屈折力を有する第2レンズ群L2と、
正の屈折力を有する第3レンズ群L3と、から成り、
撮影距離無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、前記第2レンズ群L2と、前記第3レンズ群L3とが光軸に沿って物体側へ異なる移動量で移動し、
前記第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有し、最も像側のレンズ面が物体側に凸面を向けた第1fレンズ群L1fと、前記第1fレンズ群L1fの像側に隣接し、最も物体側に正の屈折力を有するレンズ成分を配し、正の屈折力を有する第1rレンズ群L1rとから成り、
以下の条件式を満足することを特徴とする大口径広角レンズ
(1)νd1n>70
(2)0.23<f1r/f1<0.54
但し、
νd1nは、前記第1レンズ群L1に含まれる少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分のアッベ数、
f1rは、前記第1rレンズ群L1rの焦点距離、
f1は、前記第1レンズ群L1の焦点距離である。
【請求項2】
以下の条件式を満足することを特徴とする、請求項1記載の大口径広角レンズ
(3)1.90<fG1/f1f<6.80
但し、
fG1は、前記第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ成分G1の焦点距離、
f1fは、前記第1fレンズ群L1fの焦点距離である。
【請求項3】
物体側から像側へ順に、
正の屈折力を有し少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分を含む第1レンズ群L1と、
負の屈折力を有する第2レンズ群L2と、
正の屈折力を有する第3レンズ群L3と、から成り、
以下の条件式を満足し、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って移動させることで像面湾曲補正が可能であることを特徴とする大口径広角レンズ
(1)νd1n>70
(4)|β2b・(β2−1)|<0.044
(5)|Δ SA2/Δ ast2|<0.046
但し、
νd1nは、前記第1レンズ群L1に含まれる少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分のアッベ数、
β2は、撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2の横倍率、
β2bは、撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2より像面側に位置するレンズ成分の横倍率,
Δ SA2は、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って単位移動量動かした際のマージナル光線の球面収差変動量、
Δ ast2は、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って単位移動量動かした際の最大像高のメリジオナル非点収差変動量である。
【請求項4】
前記第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1fレンズ群L1fと、正の屈折力を有する第1rレンズ群L1rとから成り、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項3記載の大口径広角レンズ
(2)0.23<f1r/f1<0.54
但し、
f1rは、前記第1rレンズ群L1rの焦点距離、
f1は、前記第1レンズ群L1の焦点距離である。
【請求項5】
以下の条件式を満足することを特徴とする、請求項3又は4記載の大口径広角レンズ
(3)1.90<fG1/f1f<6.80
但し、
fG1は、前記第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ成分G1の焦点距離、
f1fは、前記第1fレンズ群L1fの焦点距離である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ、銀塩カメラ及びビデオカメラ等に最適であり、画角が90°以上でF値が1.4程度の大口径広角レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
画角が90°以上の広角レンズとして、例えば以下の特許文献が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3735909号
【特許文献2】特許第4862263号
【特許文献3】特許第5428775号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び2に記載の広角レンズでは、第2レンズ群若しくは第2レンズ群後部のみでフォーカシングを行っているため、フォーカシング時の性能変動が大きく、さらにF値が2.8から3.5と暗いという課題がある。
【0005】
また、特許文献3記載の広角レンズでは、2つのレンズ群を光軸に沿って動かすことでフォーカシングを行い、フォーカシング時の性能変動を抑えているが、F値が4と暗い。
【0006】
また、昨今のセンサーの高画素化に伴い、レンズには中心から周辺全域において高い描写性能が求められており、特に、F値の小さい広角レンズにおいて、高い周辺描写性能を確保するには、設計上像面湾曲を抑制するだけでなく、製造組み立て時のバラつきにより発生する像面湾曲を補正する必要がある。
【0007】
しかしながら、特許文献1乃至3記載の広角レンズには、製造組み立て時のバラつきにより発生する像面湾曲を補正する具体的な手段が備わっていないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで本発明は、以下に示す手段により、上記課題を解決し、画角が90°以上でF1.4程度のF値を確保しつつ良好な光学性能を得ることが可能な、大口径広角レンズを提供する。
【0009】
前述の課題を解決するための第1の発明は、物体側から像側へ順に、
正の屈折力を有し少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分を含む第1レンズ群L1と、
負の屈折力を有する第2レンズ群L2と、
正の屈折力を有する第3レンズ群L3と、から成り、
撮影距離無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、前記第2レンズ群L2と、前記第3レンズ群L3とが光軸に沿って物体側へ異なる移動量で移動し、前記第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有し、最も像側のレンズ面が物体側に凸面を向けた第1fレンズ群L1fと、前記第1fレンズ群L1fの像側に隣接し、最も物体側に正のレンズ成分を配し、正の屈折力を有する第1rレンズ群L1rとから成り、以下の条件式を満足する大口径広角レンズである。
(1)νd1n>70
(2)0.23<f1r/f1<0.54
但し、
νd1nは、前記第1レンズ群L1に含まれる少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分のアッベ数、
f1rは、前記第1rレンズ群L1rの焦点距離、
f1は、前記第1レンズ群L1の焦点距離である。
【0010】
また、前述の課題を解決するための手段である第2の発明は、第1の発明である大口径広角レンズであり、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(3)1.90<fG1/f1f<6.80
但し、
fG1は、前記第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ成分の焦点距離、
f1fは、前記第1fレンズ群L1fの焦点距離である。
【0011】
また、前述の課題を解決するための手段である第3の発明は、物体側から像側へ順に、
正の屈折力を有する第1レンズ群L1と、
負の屈折力を有する第2レンズ群L2と、
正の屈折力を有する第3レンズ群L3と、から成り、
以下の条件式を満足し、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って移動させることで像面湾曲補正が可能であることを特徴とする。
(1)νd1n>70
(4)|β2b・(β2−1)|<0.044
(5)|Δ SA2/Δ ast2|<0.046
但し、
νd1nは、前記第1レンズ群L1に含まれる少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分のアッベ数、
β2は、撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2の横倍率、
β2bは、撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2より像面側に位置するレンズ成分の横倍率,
Δ SA2は、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って単位移動量動かした際のマージナル光線の球面収差変動量、
Δ ast2は、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って単位移動量動かした際の最大像高のメリジオナル非点収差変動量である。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、F1.4程度のF値を確保しつつ良好な光学性能を得ることが可能な、大口径広角レンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例1に係る撮影距離無限遠におけるレンズ構成図である。
図2】本発明の実施例1に係る撮影距離無限遠における縦収差図である。
図3】本発明の実施例1に係る撮影距離959mmにおける縦収差図である。
図4】本発明の実施例1に係る撮影距離無限遠における横収差図である。
図5】本発明の実施例1に係る撮影距離959mmにおける横収差図である。
図6】本発明の実施例1に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm物体側に移動した際の縦収差図である。
図7】本発明の実施例1に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm像面側に移動した際の縦収差図である。
図8】本発明の実施例2に係る撮影距離無限遠におけるレンズ構成図である。
図9】本発明の実施例2に係る撮影距離無限遠における縦収差図である。
図10】本発明の実施例2に係る撮影距離959mmにおける縦収差図である。
図11】本発明の実施例2に係る撮影距離無限遠における横収差図である。
図12】本発明の実施例2に係る撮影距離959mmにおける横収差図である。
図13】本発明の実施例2に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm物体側に移動した際の縦収差図である。
図14】本発明の実施例2に係る物体距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm像面側に移動した際の縦収差図である。
図15】本発明の実施例3に係る撮影距離無限遠におけるレンズ構成図である。
図16】本発明の実施例3に係る撮影距離無限遠における縦収差図である。
図17】本発明の実施例3に係る撮影距離959mmにおける縦収差図である。
図18】本発明の実施例3に係る撮影距離無限遠における横収差図である。
図19】本発明の実施例3に係る撮影距離959mmにおける横収差図である。
図20】本発明の実施例3に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm物体側に移動した際の縦収差図である。
図21】本発明の実施例3に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm像面側に移動した際の縦収差図である。
図22】本発明の実施例4に係る撮影距離無限遠におけるレンズ構成図である。
図23】本発明の実施例4に係る撮影距離無限遠における縦収差図である。
図24】本発明の実施例4に係る撮影距離959mmにおける縦収差図である。
図25】本発明の実施例4に係る撮影距離無限遠における横収差図である。
図26】本発明の実施例4に係る撮影距離959mmにおける横収差図である。
図27】本発明の実施例4に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm物体側に移動した際の縦収差図である。
図28】本発明の実施例4に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm像面側に移動した際の縦収差図である。
図29】本発明の実施例5に係る撮影距離無限遠におけるレンズ構成図である。
図30】本発明の実施例5に係る撮影距離無限遠における縦収差図である。
図31】本発明の実施例5に係る撮影距離686mmにおける縦収差図である。
図32】本発明の実施例5に係る撮影距離無限遠における横収差図である。
図33】本発明の実施例5に係る撮影距離686mmにおける横収差図である。
図34】本発明の実施例5に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm物体側に移動した際の縦収差図である。
図35】本発明の実施例5に係る撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2を光軸に沿って0.3mm像面側に移動した際の縦収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態に係る大口径広角レンズについて説明する。なお、明細書において、「レンズ成分」とは、単レンズや接合レンズやレンズの集合を含む広い概念である。従って、1つのレンズ成分とは、その最も広い概念においては1つのレンズ群と同じである。
【0015】
本発明の大口径広角レンズは、物体側から像側へ順に、
正の屈折力を有し少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分を含む第1レンズ群L1と、
負の屈折力を有する第2レンズ群L2と、
正の屈折力を有する第3レンズ群L3と、から成り、
撮影距離無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、前記第2レンズ群L2と、前記第3レンズ群L3とが光軸に沿って物体側へ異なる移動量で移動し、前記第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有し、最も像側のレンズ面が物体側に凸面を向けた第1fレンズ群L1fと、前記第1fレンズ群L1fの像側に隣接し、最も物体側に正のレンズ成分を配し、正の屈折力を有する第1rレンズ群L1rとから成り、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(1)νd1n>70
(2)0.23<f1r/f1<0.54
但し、
νd1nは、前記第1レンズ群L1に含まれる少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分のアッベ数、
f1rは、前記第1rレンズ群L1rの焦点距離、
f1は、前記第1レンズ群L1の焦点距離である。
【0016】
前記レンズ構成において、撮影距離無限遠から近距離へのフォーカシングに際して、前記第2レンズ群L2と、前記第3レンズ群L3とが光軸に沿って物体側へ異なる移動量で移動することで、特にフォーカシング時の像面湾曲変動を抑制することができる。
【0017】
条件式(1)は、レンズ全系の倍率色収差を低減するために、前記第1レンズ群L1に含まれる少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分のアッベ数の下限値を規定したものである。
【0018】
条件式(1)の下限値を超え、アッベ数が小さくなると、レンズ全系の倍率色収差が増大し、画角周辺での光学性能が低下する。
【0019】
なお、上述した条件式(1)について、下限値を80に規定することで、前述の効果をより確実にすることができる。
【0020】
条件式(2)は、小型化と高性能化とを両立させるために、前記第1rレンズ群L1rの焦点距離を規定したものである。
【0021】
条件式(2)の下限値を超え、前記第1rレンズ群L1rの焦点距離が短くなると、前記第1rレンズ群L1rより射出される光束はより収斂光束となって前記第2レンズ群L2に入射するため、絞り径や前記第2、3レンズ群での有効光線高を下げることができ、小型化には有利となるが、前記第1rレンズ群L1rで発生する球面収差と軸上色収差が増大し、これをレンズ全系で補正することが困難となる。
【0022】
条件式(2)の上限値を超え、前記第1rレンズ群L1rの焦点距離が長くなると、前記第1rレンズ群L1rで発生する球面収差と軸上色収差が小さくなるため、光学性能上は有利となるが、前記第1rレンズ群L1rより射出される光束はより発散光束となって前記第2レンズ群L2に入射するため、絞り径や、前記第2、3レンズ群の有効光線径が増大するため小型化には不利となる。
【0023】
なお、上述した条件式(2)について、下限値を0.26、上限値を0.45、とすることで前述の効果をより確実にすることができる。
【0024】
また、本発明の大口径広角レンズは、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(3)1.90<fG1/f1f<6.80
但し、
fG1は、前記第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ成分G1の焦点距離、
f1fは、前記第1fレンズ群L1fの焦点距離である。
【0025】
条件式(3)は、小型化と高性能化を両立するために、前記第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ成分G1の焦点距離を規定したものである。
【0026】
条件式(3)の下限値を超え、前記レンズ成分G1の焦点距離が短くなると、特に負の歪曲収差が増大し、これをレンズ全系で補正するこが困難となる。
【0027】
条件式(3)の上限値を超え、前記レンズ成分G1の焦点距離が長くなると、特に負の歪曲収差が減少するため、光学性能上は有利となるが、レンズ径が上がるため、小型化には不利となる。
【0028】
なお、上述した条件式(3)について、下限値を2.20、上限値を6.00、とすることで前述の効果をより確実にすることができる。
【0029】
また、本発明の大口径広角レンズは、物体側から像側へ順に、
正の屈折力を有し少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分を含む第1レンズ群L1と、
負の屈折力を有する第2レンズ群L2と、
正の屈折力を有する第3レンズ群L3と、から成り、
以下の条件式を満足し、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って移動させることで像面湾曲補正が可能であることを特徴とする。
(1)νd1n>70
(4)|β2b・(β2−1)|<0.044
(5)|Δ SA2/Δ ast2|<0.046
但し、
νd1nは、前記第1レンズ群L1に含まれる少なくとも1枚の負の屈折力を有するレンズ成分のアッベ数、
β2は、撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2の横倍率、
β2bは、撮影距離無限遠における前記第2レンズ群L2より像面側に位置するレンズ成分の横倍率、
Δ SA2は、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って単位移動量動かした際のマージナル光線の球面収差変動量、
Δ ast2は、前記第2レンズ群L2を光軸に沿って単位移動量動かした際の最大像高のメリジオナル非点収差変動量である。
【0030】
レンズ製造時において、製造誤差により像面湾曲のばらつきが発生することがあり、個別に像面湾曲補正が必要となることがある。これに対しては、レンズ全系内の像面湾曲に対して敏感度を持つレンズ成分を光軸に沿って動かすことで補正は可能である。但し、前述の像面湾曲補正により、バックフォーカスや、球面収差が変動することがあるため、これらの補正を行うためにさらに他の補正機構が必要となってくる。このため、機構や製造工程が複雑化してしまう。
【0031】
本発明では、条件式(4)及び条件式(5)で規定された前記第2レンズ群L2を、光軸に沿って動かすことで、前述のようなバックフォーカスと球面収差の変動を抑制し、機構を複雑化させることなく、製造組み立て時に像面湾曲補正を行うことが可能となる。また前記第2レンズ群L2を光軸に沿って動かす機構として、例えば、カムやリニアモータを用いる方法があるがこの限りではない。
【0032】
条件式(4)は、像面湾曲補正時のバックフォーカス変動を抑制するために、前記第2レンズ群L2のフォーカス敏感度の上限値を規定したものである。
【0033】
条件式(4)の上限値を超え、前記第2レンズ群L2のフォーカス敏感度が大きくなると、像面湾曲補正のために前記第2レンズ群L2光軸に沿って動かした際のバックフォーカス変動が大きくなり、これを補正する別の機構が必要となるため、機構や製造工程が複雑化してしまう。
【0034】
なお、上述した条件式(4)について、上限値を0.039、とすることで前述の効果をより確実にすることができる。
【0035】
条件式(5)は、像面湾曲補正時の球面収差変動を抑制するために、球面収差変動量とメリジオナル非点収差の比の上限値を規定したものである。
【0036】
条件式(5)の上限値を超え、像面湾曲補正時の球面収差変動が大きくなると、像面湾曲補正に伴う中心性能の低下が増大し、これを補正する別の機構が必要となるため、機構や製造工程が複雑化してしまう。
【0037】
なお、上述した条件式(5)について、上限値を0.042、とすることで前述の効果をより確実にすることができる。
【0038】
また、前記第3レンズ群L3は下記条件を満足することが好ましい。
(6)1.38<f3/f<2.83
但し、
f3は前記第3レンズ群L3の焦点距離、
fは撮影距離無限遠におけるレンズ全系の焦点距離である。
【0039】
条件式(6)は小型化と高性能化を両立するため前記第3レンズ群L3の焦点距離を規定したものである。
【0040】
条件式(6)の下限値を超え、前記第3レンズ群L3の焦点距離が短くなると、フォーカシング時の移動量が小さくなるため小型化には有利となるが、前記第3レンズ群L3で発生する球面収差やコマ収差が増大し、これをレンズ全系で補正することが困難となる。
【0041】
条件式(6)の上限値を超え、前記第3レンズ群L3の焦点距離が長くなると、収差補正上は有利となるが、フォーカシング時の移動量が増大するため小型化には不利となる。
【0042】
なお、上述した条件式(6)について、上限値を2.20、下限値を1.49とすることで前述の効果をより確実にすることができる。
【0043】
また、前記第1レンズ群L1は、物体側のレンズ面が物体側に対して凸である少なくとも1枚の非球面レンズを含むことが好ましい。これにより、より少ないレンズ枚数で歪曲収差と像面湾曲を効果的に補正することが可能となる。
【0044】
以下、本発明の大口径広角レンズに係る、実施例1乃至5の数値データを示す。
【0045】
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面又は開口絞りの番号、rは各面の曲率半径、dは各面の間隔、ndはd線(波長λ=587.56nm)に対する屈折率、νdはd線に対するアッベ数を示す。またBFはバックフォーカスを表す。
【0046】
面番号を付した(絞り)には、平面または開口絞りに対する曲率半径∞(無限大)を記入している。
【0047】
[非球面データ]には[面データ]において*を付したレンズ面の非球面形状を与える各係数値を示している。非球面の形状は、光軸に直交する方向への変位をy、非球面と光軸の交点から光軸方向への変位(サグ量)をz、コーニック係数をK、4、6、8、10、12次の非球面係数をそれぞれA4、A6、A8、A10、A12と置くとき、非球面の座標が以下の式で表わされるものとする。

【0048】
[各種データ]には、焦点距離等の値を示している。
【0049】
[可変間隔データ]には、各撮影距離状態における可変間隔及びBF(バックフォーカス)の値を示している。
【0050】
[レンズ群データ]には、各レンズ群を構成する最も物体側の面番号及び群全体の合成焦点距離を示している。
【0051】
なお、以下の全ての諸元の値において、記載している焦点距離f、曲率半径r、レンズ面間隔d、その他の長さの単位は特記のない限りミリメートル(mm)を使用するが、光学系では比例拡大と比例縮小とにおいても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
【0052】
また、各実施例に対応する収差図において、d、g、Cはそれぞれd線、g線、C線を表しており、ΔS、ΔMはそれぞれサジタル像面、メリジオナル像面を表している。
【0053】
さらに図1、8、15、22、29に示すレンズ構成図において、Iは像面、LPFはローパスフィルター、中心を通る一点鎖線は光軸である。
【0054】
以下に、各実施例に係る大口径広角レンズの諸元値を示す。[面データ]において、第1列は物体側から数えたレンズ面の順番、第2列のrはレンズ面の曲率半径、第3列dはレンズ面間隔、第4列ndはd線(波長λ=587.56nm)での屈折率、第5列νdはd線(波長λ=587.56nm)でのアッベ数を表す。またr=∞は平面を表し、(BF)はバックフォーカス、(絞り)は絞り面を示し、空気の屈折率n=1.0000はその記載を省略する。
【実施例1】
【0055】
図1は実施例1に係る大口径広角レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成図である。
【0056】
図1の大口径広角レンズは、物体側から像側へ順に、撮影距離無限遠から最短撮影距離までのフォーカス時に像面に対して固定の正の屈折力の第1レンズ群L1と、フォーカス時に物体側に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2と、フォーカス時に物体側に移動する正の屈折力の第3レンズ群L3から構成される。
【0057】
第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズであるレンズ成分G1と、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズとで構成される第1fレンズ群L1fと、両凸レンズと、両凹レンズと両凸レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される第1rレンズ群L1rとから構成される。
【0058】
第2レンズ群L2は、両凸レンズと、両凸レンズと両凹レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される。
【0059】
第3レンズ群L3は、物体側に凹面を向けた凸メニスカスレンズと両凹レンズと両凸レンズとの3枚からなる接合レンズと、両凸レンズと、両凹レンズと、両凸レンズとで構成される。
【0060】
続いて、以下に実施例1に係る大口径広角レンズの諸元値を示す。
数値実施例1
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 55.8667 2.0000 1.92286 20.88
2 32.1880 11.1453
3* 39.6726 3.0000 1.69350 53.20
4* 20.4304 19.6930
5 518.9274 1.9000 1.49700 81.61
6 46.5995 7.4808
7 88.5605 8.0408 1.88300 40.80
8 -88.5605 2.8258
9 -48.6468 1.9000 1.43700 95.10
10 63.2408 6.9907 2.00100 29.13
11 -165.6233 d11
12 48.7700 5.3297 1.59282 68.63
13 -173.3714 0.2000
14 55.4982 5.8716 1.59282 68.63
15 -55.4982 0.9000 1.80610 33.27
16 26.2988 d16
(絞り) ∞ 3.1958
18 -149.9250 8.4815 1.43700 95.10
19 -17.7149 0.9000 1.80610 33.27
20 112.1600 3.2223 1.59282 68.63
21 -112.1600 0.1500
22 61.3754 7.6624 1.59282 68.63
23 -36.1032 0.1500
24 -205.2853 0.9000 1.70154 41.15
25 51.6317 0.3905
26* 54.8683 7.1599 1.76450 49.10
27* -39.1917 d27
28 ∞ 1.4500 1.52301 58.59
29 ∞ BF
像面 ∞

[非球面データ]
3面 4面 26面 27面
K -2.4116 -0.9479 0.0000 0.0000
A4 6.66830E-07 -1.12480E-07 -3.08870E-06 4.54650E-06
A6 -8.65320E-09 -1.99500E-08 -3.81950E-09 -3.84130E-09
A8 1.57870E-11 3.17347E-11 1.59760E-11 1.68370E-11
A10 -1.44600E-14 -3.47710E-14 -2.59380E-14 -1.13420E-14
A12 5.75550E-18 1.78990E-17 0.00000E+00 0.00000E+00

[各種データ]
INF
焦点距離 20.69
Fナンバー 1.46
全画角2ω 93.69
像高Y 21.63
レンズ全長 161.26

[可変間隔データ]
INF 撮影距離959mm
d0 ∞ 798.2357
d11 7.5732 6.5175
d16 5.2496 5.7528
d27 36.5001 37.0527

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
L1 1 104.28
L2 12 -267.96
L3 18 37.06
L1f 1 -21.65
L1r 7 41.19
G1 1 -85.77
【実施例2】
【0061】
図8は実施例2に係る大口径広角レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成図である。
【0062】
図8の大口径広角レンズは、物体側から像側へ順に、撮影距離無限遠から最短撮影距離までのフォーカス時に像面に対して固定の正の屈折力の第1レンズ群L1と、フォーカス時に物体側に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2と、フォーカス時に物体側に移動する正の屈折力の第3レンズ群L3から構成される。
【0063】
第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズであるレンズ成分G1と、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズとで構成される第1fレンズ群L1fと、両凸レンズと、両凹レンズと両凸レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される第1rレンズ群L1rとから構成される。
【0064】
第2レンズ群L2は、両凸レンズと、両凸レンズと両凹レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される。
【0065】
第3レンズ群L3は、物体側に凹面を向けた凸メニスカスレンズと両凹レンズと両凸レンズとの3枚からなる接合レンズと、両凸レンズと、両凹レンズと、両凸レンズとで構成される。
【0066】
続いて、以下に実施例2に係る大口径広角レンズの諸元値を示す。
数値実施例2
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 52.6943 2.0000 1.92286 20.88
2 31.2891 9.7017
3* 36.9567 2.5000 1.69350 53.20
4* 19.7622 15.0113
5 210.8124 1.9000 1.43700 95.10
6 50.1899 13.3699
7 201.8324 6.7580 1.88300 40.80
8 -76.6093 1.6459
9 -54.2269 1.9000 1.43700 95.10
10 54.0343 6.9688 2.00100 29.13
11 -264.2221 d11
12 58.7220 4.7142 1.59282 68.63
13 -158.4539 0.2000
14 50.0951 5.8488 1.61997 63.88
15 -62.0844 0.9000 1.80610 33.27
16 27.3924 d16
(絞り) ∞ 3.2436
18 -126.3314 8.4470 1.43700 95.10
19 -17.6490 0.9000 1.80610 33.27
20 109.2993 3.1916 1.59282 68.63
21 -118.5298 0.1500
22 61.5426 8.1288 1.59282 68.63
23 -36.2016 0.1500
24 -210.3591 0.9000 1.70154 41.15
25 49.3160 0.4066
26* 52.3614 7.1984 1.77250 49.47
27* -40.2780 d27
28 ∞ 1.4500 1.52301 58.59
29 ∞ BF
像面 ∞

[非球面データ]
3面 4面 26面 27面
K -1.5919 -0.8585 0.0000 0.0000
A4 6.77300E-07 1.52150E-06 -3.20760E-06 4.11730E-06
A6 -9.16380E-09 -1.85770E-08 -3.90930E-09 -3.88020E-09
A8 1.42820E-11 1.93070E-11 2.20180E-11 2.28650E-11
A10 -1.19990E-14 -1.99290E-14 -3.88250E-14 -2.67370E-14
A12 4.68070E-18 1.17490E-17 0.00000E+00 0.00000E+00

[各種データ]
INF
焦点距離 20.70
Fナンバー 1.46
全画角2ω 93.67
像高Y 21.63
レンズ全長 158.66

[可変間隔データ]
INF 撮影距離959mm
d0 ∞ 800.4355
d11 8.3448 7.2765
d16 5.2302 5.7549
d27 36.5000 37.0436

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
L1 1 112.32
L2 12 -430.26
L3 18 37.94
L1f 1 -25.55
L1r 7 47.07
G1 1 -87.38
【実施例3】
【0067】
図15は実施例3に係る大口径広角レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成図である。
【0068】
図15の大口径広角レンズは、物体側から像側へ順に、撮影距離無限遠から最短撮影距離までのフォーカス時に像面に対して固定の正の屈折力の第1レンズ群L1と、フォーカス時に物体側に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2と、フォーカス時に物体側に移動する正の屈折力の第3レンズ群L3から構成される。
【0069】
第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズであるレンズ成分G1と、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズとで構成される第1fレンズ群L1fと、両凸レンズと、両凹レンズと両凸レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される第1rレンズ群L1rとから構成される。
【0070】
第2レンズ群L2は、両凸レンズと、両凸レンズと両凹レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される。
【0071】
第3レンズ群L3は、物体側に凹面を向けた凸メニスカスレンズと両凹レンズと両凸レンズとの3枚からなる接合レンズと、両凸レンズと、両凹レンズと、両凸レンズとで構成される。
【0072】
続いて、以下に実施例3に係る大口径広角レンズの諸元値を示す。
数値実施例3
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 54.3071 2.5000 1.92286 20.88
2 31.0768 10.6774
3* 44.5081 2.5000 1.58913 61.25
4* 20.0495 15.9054
5 2208.2746 1.9000 1.43700 95.10
6 62.1833 11.0739
7 138.8211 7.1579 1.88300 40.80
8 -85.5806 1.8629
9 -56.5671 1.9000 1.43700 95.10
10 56.5968 7.0000 2.00100 29.13
11 -259.4365 d11
12 74.6364 4.1584 1.59282 68.63
13 -172.4635 0.2000
14 39.9301 5.7014 1.61997 63.88
15 -115.6603 0.9000 1.80610 33.27
16 26.7754 d16
(絞り) ∞ 2.1329
18 -149.9006 8.4961 1.43700 95.10
19 -17.6806 0.9000 1.80610 33.27
20 50.6128 4.7539 1.59282 68.63
21 -98.6556 0.1500
22 49.9368 8.3174 1.59282 68.63
23 -38.4129 0.1500
24 -170.3574 0.9000 1.57135 52.95
25 40.8930 0.8791
26* 50.4326 7.3054 1.69358 53.20
27* -38.7943 d27
28 ∞ 1.4500 1.52301 58.59
29 ∞ BF
像面 ∞


[非球面データ]
3面 4面 26面 27面
K -2.7446 -0.8634 0.0000 0.0000
A4 1.84250E-06 1.05590E-06 -3.54510E-06 4.44540E-06
A6 -8.77080E-09 -1.46930E-08 -2.04900E-09 -4.37300E-10
A8 1.24310E-11 6.84470E-12 3.68530E-11 3.10020E-11
A10 -9.43250E-15 6.57300E-16 -1.65700E-13 -1.20270E-13
A12 3.48560E-18 -8.43050E-19 2.36560E-16 2.11190E-16

[各種データ]
INF
焦点距離 20.71
Fナンバー 1.47
全画角2ω 93.65
像高Y 21.63
レンズ全長 160.80

[可変間隔データ]
INF 撮影距離959mm
d0 ∞ 798.6694
d11 8.6562 7.3842
d16 5.7718 6.5054
d27 36.4999 37.0383

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
L1 1 118.34
L2 12 -850.18
L3 18 38.71
L1f 1 -24.49
L1r 7 45.92
G1 1 -83.01
【実施例4】
【0073】
図22は実施例4に係る大口径広角レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成図である。
【0074】
図22の大口径広角レンズは、物体側から像側へ順に、撮影距離無限遠から最短撮影距離までのフォーカス時に像面に対して固定の正の屈折力の第1レンズ群L1と、フォーカス時に物体側に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2と、フォーカス時に物体側に移動する正の屈折力の第3レンズ群L3から構成される。
【0075】
第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズであるレンズ成分G1と、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズと、両凸面レンズと両凹レンズとの2枚からなる凹メニスカス接合レンズとで構成される第1fレンズ群L1fと、両凸レンズと、両凹レンズと両凸レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される第1rレンズ群L1rとから構成される。
【0076】
第2レンズ群L2は、両凸レンズと、両凸レンズと両凹レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される。
【0077】
第3レンズ群L3は、物体側に凹面を向けた凸メニスカスレンズと両凹レンズと両凸レンズとの3枚からなる接合レンズと、両凸レンズと、両凹レンズと、両凸レンズとで構成される。
【0078】
続いて、以下に実施例4に係る大口径広角レンズの諸元値を示す。
数値実施例4
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 60.1624 3.0000 1.92119 23.96
2 29.7797 5.3471
3* 27.5114 2.5000 1.69358 53.20
4* 18.1700 15.4594
5 574.9143 5.3779 1.80610 33.27
6 -84.4580 1.4000 1.43700 95.10
7 38.9056 7.4074
8 111.9129 4.8922 1.77250 49.62
9 -146.9791 3.6496
10 -45.5585 5.2317 1.43700 95.10
11 49.5701 6.9412 2.00100 29.13
12 -140.7319 d12
13 54.0862 4.4800 1.59282 68.63
14 -167.7090 0.2000
15 70.5855 5.1560 1.49700 81.61
16 -58.0553 0.9000 1.64769 33.84
17 28.6300 d17
(絞り) ∞ 1.6937
19 -864.4715 7.8166 1.43700 95.10
20 -18.2686 0.9000 1.80610 33.27
21 39.0415 5.3581 1.59282 68.63
22 -107.0026 0.1500
23 46.7622 8.3303 1.59282 68.63
24 -39.4372 0.1500
25 -114.8827 3.0754 1.58913 61.25
26 45.0415 0.6092
27* 49.3669 7.2715 1.69358 53.20
28* -38.0566 d28
29 ∞ 1.4500 1.52301 58.59
30 ∞ BF
像面 ∞

[非球面データ]
3面 4面 27面 28面
K -2.1240 -0.8847 0.0000 0.0000
A4 6.39650E-06 -3.56320E-07 -5.11150E-06 4.08470E-06
A6 -1.53640E-08 -2.06850E-08 9.72780E-09 9.15360E-09
A8 2.35340E-11 2.32420E-11 -5.22370E-11 -4.14090E-11
A10 -2.08570E-14 -1.59890E-14 1.10610E-13 9.85330E-14
A12 9.39220E-18 5.42930E-18 -1.22580E-16 -7.75620E-17

[各種データ]
INF
焦点距離 20.71
Fナンバー 1.46
全画角2ω 93.66
像高Y 21.63
レンズ全長 156.40

[可変間隔データ]
INF 撮影距離959mm
d0 ∞ 802.6294
d12 4.5946 3.1215
d17 5.5537 6.4978
d28 36.5000 37.0290

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
L1 1 171.40
L2 13 -905.51
L3 19 37.91
L1f 1 -27.27
L1r 8 50.37
G1 1 -67.19
【実施例5】
【0079】
図29は実施例5に係る大口径広角レンズの無限遠合焦時におけるレンズ構成図である。
【0080】
図29の大口径広角レンズは、物体側から像側へ順に、撮影距離無限遠から最短撮影距離までのフォーカス時に像面に対して固定の正の屈折力の第1レンズ群L1と、フォーカス時に物体側に移動する負の屈折力の第2レンズ群L2と、フォーカス時に物体側に移動する正の屈折力の第3レンズ群L3から構成される。
【0081】
第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズであるレンズ成分G1と、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズと、物体側に凸面を向けた凹メニスカスレンズとで構成される第1fレンズ群L1fと、両凸レンズと、両凹レンズと両凸レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される第1rレンズ群L1rとから構成される。
【0082】
第2レンズ群L2は、両凸レンズと、両凸レンズと両凹レンズとの2枚からなる接合レンズとで構成される。
【0083】
第3レンズ群L3は、両凸レンズと両凹レンズと両凸レンズとの3枚からなる接合レンズと、両凸レンズと、両凹レンズと、両凸レンズとで構成される。
【0084】
続いて、以下に実施例5に係る大口径広角レンズの諸元値を示す。
数値実施例5
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
物面 ∞ (d0)
1 49.5610 2.0000 1.88300 40.80
2 31.8579 3.9680
3* 20.1778 3.0000 1.88202 37.22
4* 13.9264 35.0186
5 85.3754 1.9000 1.49700 81.61
6 27.4852 5.1463
7 98.8432 4.3403 1.88300 40.80
8 -98.8432 2.5414
9 -33.9865 7.3489 1.43700 95.10
10 37.4644 4.8076 2.00100 29.13
11 -204.3953 d11
12 234.6148 3.0864 1.59282 68.63
13 -80.4133 0.2000
14 152.4817 2.9479 1.59282 68.63
15 -152.4817 0.9000 1.80610 33.27
16 32.7366 d16
(絞り) ∞ 0.4596
18 119.7088 9.3430 1.43700 95.10
19 -15.5540 0.9000 1.80610 33.27
20 47.4404 5.3033 1.59282 68.63
21 -47.4404 0.1500
22 54.6307 8.4423 1.59282 68.63
23 -29.4477 0.1500
24 -33.3856 0.9000 1.75500 52.32
25 1277.8613 0.1500
26* 92.4525 7.1957 1.74330 49.33
27* -28.9569 d27
28 ∞ 1.4500 1.52301 58.59
29 ∞ BF
像面 ∞

[非球面データ]
3面 4面 26面 27面
K -1.1546 -1.0168 0.0000 0.0000
A4 -1.78194E-05 -2.12997E-05 -5.44214E-06 6.90627E-06
A6 1.82752E-08 8.59011E-09 1.42330E-09 3.76795E-10
A8 -1.82560E-12 4.20321E-11 3.49179E-12 1.01556E-11
A10 -8.88978E-15 -7.69396E-14 -8.06348E-15 -2.40919E-17
A12 7.07368E-18 5.44406E-17 0.00000E+00 0.00000E+00

[各種データ]
INF
焦点距離 14.01
Fナンバー 1.45
全画角2ω 91.94
像高Y 14.20
レンズ全長 161.80

[可変間隔データ]
INF 撮影距離686mm
d0 ∞ 523.8291
d11 7.0528 5.9894
d16 5.5977 6.3338
d27 36.5001 36.8274

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
L1 1 104.08
L2 12 -88.44
L3 18 30.46
L1f 1 -20.39
L1r 7 42.54
G1 1 -106.66
【0085】
また、これらの各実施例における条件式の対応値一覧を示す。
【0086】
[条件式対応値]
条件式/実施例 1 2 3 4 5
(1) νd1n>70 95.10 95.10 95.10 95.10 81.61
(2) 0.23<f1r/f1<0.54 0.40 0.42 0.39 0.29 0.41
(3) 1.90<fG1/f1f<6.80 3.96 3.42 3.39 2.46 5.23
(4) |β2b・(β2−1)|<0.044 0.034 0.021 0.008 0.006 0.034
(5) |Δ SA2/Δ ast2|<0.046 0.036 0.035 0.035 0.024 0.025
(6) 1.38<f3/f<2.83 1.79 1.83 1.87 1.83 2.17
【符号の説明】
【0087】
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L1f 第1fレンズ群
L1r 第1rレンズ群
G1 第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ成分
S 開口絞り
LPF ローパスフィルター
I 像面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35