特開2017-160896(P2017-160896A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2017160896-灯油ポンプ 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-160896(P2017-160896A)
(43)【公開日】2017年9月14日
(54)【発明の名称】灯油ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04B 43/08 20060101AFI20170818BHJP
【FI】
   F04B43/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-66730(P2016-66730)
(22)【出願日】2016年3月10日
(71)【出願人】
【識別番号】515313860
【氏名又は名称】赤荻 美喜男
(72)【発明者】
【氏名】赤荻 美喜男
【テーマコード(参考)】
3H077
【Fターム(参考)】
3H077AA04
3H077BB02
3H077CC03
3H077CC08
3H077DD04
3H077EE37
3H077FF02
3H077FF06
(57)【要約】
【課題】 空気栓の開閉操作を片手で簡単に行うことができ、さらには空気栓の気密性を高めることにより、給油効率を向上させることができる灯油ポンプを提供すること。
【解決手段】 蛇腹部2、空気栓10、分枝部3、吸上げチューブ4、送出チューブ5にて形成されている灯油ポンプ1において、前記空気栓10は、蛇腹部2の上部に形成された吸気凸部6に装着される栓本体11と、栓本体11の上部に開閉自在に設置される開閉蓋12とで形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蛇腹部、空気栓、分枝部、吸上げチューブ、送出チューブにて形成されている灯油ポンプにおいて、前記空気栓は、蛇腹部の上部に形成された吸気凸部に装着される栓本体と、栓本体の上部に開閉自在に設置される開閉蓋とで形成されていることを特徴とする灯油ポンプ。
【請求項2】
前記栓本体は、吸気凸部の周囲を覆う円柱部と、円柱部の上部に形成された開孔部を有する凸状部とからなる請求項1記載の灯油ポンプ。
【請求項3】
前記栓本体の底部に気密材を設置した請求項1または2記載の灯油ポンプ。
【請求項4】
前記開閉蓋には、前記凸状部の開孔部に嵌入される凸片が設置されている請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の灯油ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片手で簡単に操作することができ、さらには気密性を高めることにより給油効率を向上させることができる灯油ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ストーブに灯油を給油する際には、蛇腹部、空気栓、分枝部、吸上げチューブ、送出チューブにて形成されている手動式の灯油ポンプが使用されている。また蛇腹部に電池を収容させた電動式に灯油ポンプも汎用されている。
【0003】
上記灯油ポンプに関連する先行技術として、簡単な構造により暖房器具等の燃料タンクから残存する灯油を吸出すことのできる灯油ポンプがある(例えば特許文献1参照)。
上掲特許文献1の灯油ポンプは、吸上げチューブの先端に逆止弁を設け、あるいはまた、本吸上げチューブの先端に嵌着する先端部が漏斗状に開口する補助チューブを着脱可能に設け、この補助チューブに逆止弁を設けるとともに、その先端部分を先細に形成した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実登録第3115266号公報(実用新案登録請求の範囲等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上掲特許文献1の灯油ポンプは、簡単な構造により暖房器具等の燃料タンクから残存する灯油を吸出すことが記載されている。かかる灯油ポンプは、灯油を燃料タンクからストーブタンクに移行させる際、空気栓を回動させて外気の通気を遮断させた後、蛇腹部を操作して灯油の移行をさせていた。
【0006】
しかしながら、上掲特許文献1の灯油ポンプにおける給油操作は、一方の手で蛇腹部を操作し、他方の手で空気栓を回動させなければならず、煩わしい作業を強いられた。また空気栓の気密性が低い場合、蛇腹部の押圧状態が元に戻ってしまい、再度蛇腹部を押圧しなければならないという問題も生じた。
【0007】
そこで本発明は上記の点に鑑み、空気栓の開閉操作を片手で簡単に行うことができ、さらには空気栓の気密性を高めることにより、給油効率を向上させることができる灯油ポンプを提供することにある。
【解決を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、蛇腹部、空気栓、分枝部、吸上げチューブ、送出チューブにて形成されている灯油ポンプにおいて、前記空気栓は、蛇腹部の上部に形成された吸気凸部に装着される栓本体と、栓本体の上部に開閉自在に設置される開閉蓋とで形成されていることを特徴とする。
【0009】
また前記栓本体は、吸気凸部の周囲を覆う円柱部と、円柱部の上部に形成された開孔部を有する凸状部とからなる。
【0010】
また、前記栓本体の底部に気密材を設置した。
【0011】
また前記開閉蓋には、前記凸状部の開孔部に嵌入される凸片が設置されている。
【発明の効果】
【0012】
灯油ポンプの空気栓は、蛇腹部の上部に形成された吸気凸部に装着される栓本体と、栓本体の上部に開閉自在に設置される開閉蓋とで形成されていることにより、片手で蛇腹部を操作している状態で空気栓の蓋を開閉することができるため、操作性や利便性を高めることができる。
【0013】
また、空気栓の底部に気密材を設置したことにより気密性が高まり、蛇腹部の押圧状態を長時間に亘り維持することができ、給油効率も向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明における灯油ポンプの全体斜視図である。
図2】開閉蓋を開口させた状態である。
図3】灯油ポンプの分解斜視図である。
図4】開閉蓋を閉口させた状態の側面図である。
図5】開閉蓋を開口させた状態の側面図である。
図6】開閉蓋を開口させた状態の側面断面図である。
図7】蛇腹部を押圧させた状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の灯油ポンプは、空気栓の開閉操作を片手で簡単に行うことができ、さらには空気栓の気密性を高めることにより、給油効率を向上させることができることを特徴とするものである。
以下、本発明の灯油ポンプにおける実施の形態を各図面に基づいて説明する。
【0016】
図示する灯油ポンプ1は、ポリタンク内の灯油を手動でストーブのタンクに移し変えるもので、蛇腹部2、分枝部3、吸上げチューブ4、送出チューブ5及び、前記蛇腹部2の上部中央に装着されている空気栓10にて形成されている。
【0017】
特に、前記空気栓10は、蛇腹部2の上部に形成された吸気凸部6に装着される栓本体11と、栓本体11の上部に開閉自在に設置される開閉蓋12とで形成されている。
【0018】
前記栓本体11は、吸気凸部6の周囲を覆う円柱部13と、円柱部13の上部に形成された開孔部14を有する凸状部15とからなる。また特に、前記栓本体11の底部には気密材7が設置されている。前記気密材7は弾性伸縮するゴム部材等からなり、空気栓10の底部と蛇腹部2の吸気凸部6との接続部分の気密性を高めることができる。さらに吸気凸部6の基部周囲には、気密材8が配設されている。
【0019】
前記開閉蓋12は、連結部16を介して前記栓本体11の上部に開閉自在に連結されている。また前記開閉蓋12の内側中央部には、前記凸状部15の開孔部14に嵌入される凸片17が設置されている。そのため、開閉蓋12を閉口した際、凸片17が開孔部14に嵌入され高い気密性が得られる。
【0020】
また前記開閉蓋12の周縁には、凸部18が形成されている。そのため、図4に示すように、凸部18を指先で押し上げることにより、図5に示すように、片手で簡単に開閉蓋12を開口させることができる。さらに凸部18を指先で押し込むことで、片手で開閉蓋12を閉口させることもでる。
【0021】
次に、本発明の灯油ポンプの使用方法を図6及び図7に基づいて説明する。
図6においては、開閉蓋12を開口した状態の断面図を示すもので、この状態では、送水チューブ5の逆止弁19と吸上げチューブ4の逆止弁20とは閉塞されている。
【0022】
図7は、空気栓10の開閉蓋12を閉口した状態の断面図を示すもので、この状態で蛇腹部2を内側方向aに押圧させると、蛇腹部2は復元力により外側方向Aに後戻りしようとする。
【0023】
この際、空気栓10は密封された状態となっているので、蛇腹部2は吸上げチューブ4より外気を吸気する。この時、吸上げチューブ4の逆止弁20が上方へ開口されるとともに、ポリタンク内の灯油Bを吸上げ、吸上げられた灯油Bは開口された送出チューブ5の逆止弁19を通り送出チューブ5からストーブのタンクへ送水される。
【0024】
また特に、本発明の灯油ポンプにおいて、栓本体11の底部には気密材7が、また吸気凸部6の基部には気密材8が配設されている。そのため、空気栓10と蛇腹部2の吸気凸部6との接続部分の気密性が向上され、蛇腹部2の復元力を利用した給油において最適な給油効果が得られる。
【符号の説明】
【0025】
1 灯油ポンプ
2 蛇腹部
3 分枝部
4 吸上げチューブ
5 送出チューブ
6 吸気凸部
7 気密材
8 気密材
10 空気栓
11 栓本体
12 開閉蓋
13 円柱部
14 開孔部
15 凸状部
16 連結部
17 凸片
18 凸部
19 逆止弁
20 逆止弁
A 外側方向
a 内側方向
B 灯油
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7