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特開2017-161929発光利用型サンプル分析機のためのシャッタアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-161929(P2017-161929A)
(43)【公開日】2017年9月14日
(54)【発明の名称】発光利用型サンプル分析機のためのシャッタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   G03B 9/14 20060101AFI20170818BHJP
   G01N 21/64 20060101ALI20170818BHJP
【FI】
   G03B9/14
   G01N21/64 Z
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】43
(21)【出願番号】特願2017-95745(P2017-95745)
(22)【出願日】2017年5月12日
(62)【分割の表示】特願2015-515070(P2015-515070)の分割
【原出願日】2013年5月23日
(31)【優先権主張番号】61/652,553
(32)【優先日】2012年5月29日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】507269175
【氏名又は名称】シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】SIEMENS HEALTHCARE DIAGNOSTICS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100128679
【弁理士】
【氏名又は名称】星 公弘
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー アール. ジャスパース
【テーマコード(参考)】
2G043
2H081
【Fターム(参考)】
2G043AA01
2G043BA16
2G043CA03
2G043DA02
2G043DA08
2G043EA01
2G043EA13
2G043EA14
2G043GA04
2G043GB17
2G043GB21
2G043HA11
2G043KA02
2G043KA05
2G043LA02
2G043MA01
2H081AA41
2H081AA43
2H081AA45
2H081AA48
2H081BB15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】光電子増倍管などの高感度の光検出器を光の有害な曝露から保護するためのシャッタアセンブリを提供する。
【解決手段】第1のシャッタブレードは、第1の歯付きアームと、第1の開口とを有しており、第2のシャッタブレードは第1のシャッタブレードに隣接して平行に設けられており、第2のシャッタブレードは、第2の歯付きアームと、第2の開口とを備えており、第1のシャッタブレードおよび第2のシャッタブレードは平行な直線移動が可能なように支持されており、モータは、第1および第2の歯付きアームの間に噛み合わされて配置されたギアを有しており、ギアの回転により、第1および第2のシャッタブレードが開放位置と閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動し、開放位置では第1および第2の開口が互いに重なる関係にあり、閉鎖位置では第1および第2の開口は互いに重ならない関係にある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のシャッタブレードと、第2のシャッタブレードと、モータと、を備えたシャッタアセンブリであって、
前記第1のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第1の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第1の光通過開口とを有しており、
前記第2のシャッタブレードは前記第1のシャッタブレードに隣接して平行に設けられており、前記第2のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第2の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第2の光通過開口とを備えており、
前記第1のシャッタブレードおよび前記第2のシャッタブレードは平行な直線移動が可能なように支持されており、
前記モータは、前記第1および前記第2の歯付きアームの間に噛み合わされて配置されたギアを有しており、前記ギアの回転により、前記第1および前記第2のシャッタブレードが開放位置と閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動し、但し、前記開放位置では前記第1および前記第2の光通過開口が互いに重なる関係にあり、前記閉鎖位置では前記第1および前記第2の光通過開口は互いに重ならない関係にある、
ことを特徴とする、シャッタアセンブリ。
【請求項2】
前記モータおよび前記ギアは直接駆動機構を提供する、請求項1記載のシャッタアセンブリ。
【請求項3】
前記モータはステッピングモータである、請求項1記載のシャッタアセンブリ。
【請求項4】
前記モータはバッテリ給電型ステッピングモータである、請求項1記載のシャッタアセンブリ。
【請求項5】
前記第1および前記第2のシャッタブレードの一方の少なくとも一部は、研磨された反射面を有している、請求項1記載のシャッタアセンブリ。
【請求項6】
前記第1のシャッタブレードの内側に第1の基準開口がさらに設けられており、
前記第1の基準開口は、前記開放位置で前記第1および前記第2の光通過開口を位置合わせする前に、前記第2のシャッタブレードの内側の前記第2の光通過開口と位置合わせするよう配置されている、請求項1記載のシャッタアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の基準開口は、前記第1の光通過開口と前記第2の光通過開口とを結ぶ中心線に沿って配置され、前記第1の基準開口と前記第2の光通過開口との重なりによって、前記閉鎖位置と前記開放位置との間の前記第1および前記第2のシャッタブレードの微小な移動がもたらされる、請求項6記載のシャッタアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の基準開口は前記第1および前記第2の光通過開口の直径の25%未満の直径を有している、請求項6記載のシャッタアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の基準開口は、約0.5mm以下の直径のピンホールである、請求項6記載のシャッタアセンブリ。
【請求項10】
前記第2のシャッタブレードの内側に、前記中心線に沿って配置された第2の基準開口がさらに設けられている、請求項6記載のシャッタアセンブリ。
【請求項11】
前記第1のシャッタブレードの内側に設けられた第1のオープンバイアス基準開口と、前記第2のシャッタブレードの内側に設けられた第2のオープンバイアス基準開口とをさらに備えており、前記第1および前記第2のオープンバイアス基準開口は、前記開放位置において重なるように配置されている、請求項1記載のシャッタアセンブリ。
【請求項12】
前記第1および前記第2のオープンバイアス基準開口は、前記第1および前記第2の光通過開口の直径の25%未満の直径を有している、請求項11記載のシャッタアセンブリ。
【請求項13】
前記第1および前記第2のシャッタブレードが前記開放位置にあることを確認するための、重なった位置での前記第1および前記第2のオープンバイアス基準開口に隣接して配置された第1のセンサがさらに設けられている、請求項11記載のシャッタアセンブリ。
【請求項14】
前記第1のシャッタブレードの内側の第1のクローズバイアス基準開口と、前記第2のシャッタブレードの内側の第2のクローズバイアス基準開口とがさらに設けられており、前記第1および前記第2のクローズバイアス基準開口は前記閉鎖位置でのみ重なるように配置されている、請求項1記載のシャッタアセンブリ。
【請求項15】
前記第1および前記第2のクローズバイアス基準開口は前記第1および前記第2の光通過開口の直径の25%未満の直径を有している、請求項14記載のシャッタアセンブリ。
【請求項16】
前記第1および前記第2のシャッタブレードが前記開放位置にあることを確認するための、重なり位置において前記第1および前記第2のオープンバイアス基準開口に隣接して配置された第2のセンサをさらに備えている、請求項14記載のシャッタアセンブリ。
【請求項17】
光照射装置と、
アッセイサンプルを含むサンプル容器を、前記光照射装置の近傍に、前記光照射装置が前記アッセイサンプルの発光または蛍光発光を生じさせるように支持するよう配置された支持体と、
前記アッセイサンプルの発光または蛍光発光を検出するために、前記光照射装置から前記アッセイサンプルを通過して当該検出装置へと延びる光軸に沿って配置された検出装置と、
前記光軸に沿って前記検出器に隣接して配置された、前記光照射装置からの光を遮断可能なシャッタアセンブリと、
を備えており、
前記シャッタアセンブリは、第1のシャッタブレードと、第2のシャッタブレードと、モータとを備えており、
前記第1のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第1の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第1の光通過開口とを有しており、
前記第2のシャッタブレードは前記第1のシャッタブレードに隣接して平行に設けられており、前記第2のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第2の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第2の光通過開口とを有しており、
前記第1のシャッタブレードおよび前記第2のシャッタブレードは平行な直線移動が可能なように支持されており、
前記モータは、前記第1および前記第2の歯付きアームの間に噛み合わされて配置されたギアを有しており、前記ギアの回転により、前記第1および前記第2のシャッタブレードが開放位置と閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動し、但し、前記開放位置では前記第1および前記第2の光通過開口が互いに重なる関係にあり、前記閉鎖位置では前記第1および前記第2の光通過開口は互いに重ならない関係にある、
ことを特徴とする、サンプル分析機。
【請求項18】
前記検出装置は光電子増倍管である、ことを特徴とする請求項17記載のサンプル分析機。
【請求項19】
前記検出装置は、前記アッセイサンプルから10mm未満で配置されている、請求項17記載のサンプル分析機。
【請求項20】
前記検出装置は、前記光照射装置から約5mm〜約15mmで配置されている、請求項17記載のサンプル分析機。
【請求項21】
前記第1または前記第2のシャッタブレードの少なくとも一部の上に反射面が設けられており、当該部分は、前記第1および前記第2の光通過開口が前記閉鎖位置にあるときに、前記アッセイサンプルに隣接したシャッタブレードの表面となる、請求項17記載のサンプル分析機。
【請求項22】
アッセイサンプルの分析方法であって、
前記方法はサンプル分析機を用意するステップを含み、
但し、前記サンプル分析機は、
光照射装置と、
アッセイサンプルを含むサンプル容器を、前記光照射装置の近傍に、前記光照射装置が前記アッセイサンプルの発光または蛍光発光を生じさせるように支持するよう配置された支持体と、
前記アッセイサンプルの発光または蛍光発光を検出するために、前記光照射装置から前記アッセイサンプルを通過して当該検出装置へと延びる光軸に沿って配置された検出装置と、
前記光軸に沿って前記検出器に隣接して配置された、前記光照射装置からの光を遮断可能なシャッタアセンブリと、
を備えており、
前記シャッタアセンブリは、第1のシャッタブレードと、第2のシャッタブレードと、モータとを備えており、
前記第1のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第1の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第1の光通過開口とを有しており、
前記第2のシャッタブレードは前記第1のシャッタブレードに隣接して平行に設けられており、前記第2のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第2の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第2の光通過開口とを有しており、
前記第1のシャッタブレードおよび前記第2のシャッタブレードは平行な直線移動が可能なように支持されており、
前記モータは、前記第1および前記第2の歯付きアームの間に噛み合わされて配置されたギアを有しており、これにより、前記ギアの回転により、前記第1および前記第2のシャッタブレードが開放位置と閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動し、但し、前記開放位置では前記第1および前記第2の光通過開口が互いに重なる関係にあり、前記閉鎖位置では前記第1および前記第2の光通過開口は互いに重ならない関係にあり、
前記方法は、さらに、
前記アッセイサンプルを含む前記サンプル容器を前記光照射装置の近傍に支持するステップと、
前記シャッタアセンブリを、前記第1および前記第2のシャッタブレードが閉鎖位置に到達し、当該位置を維持するように動作させるステップと、
前記アッセイサンプルに光照射して、発光させるステップと、
前記シャッタアセンブリを、前記第1および前記第2のシャッタブレードが開放位置に到達し、当該位置を維持するように動作させるステップと、
発光または蛍光発光を測定するステップと、
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項23】
前記モータおよび前記ギアは直接駆動機構を提供する、請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記モータはステッピングモータである、請求項22記載の方法。
【請求項25】
前記第1または前記第2のシャッタブレードの少なくとも一部の上に反射面が設けられており、当該部分は、前記第1および前記第2の光通過開口が前記閉鎖位置にあるときに、前記アッセイサンプルに隣接したシャッタブレードの表面となる、請求項22記載の方法。
【請求項26】
前記モータはバッテリ給電型ステッピングモータである、請求項22記載の方法。
【請求項27】
前記第2のシャッタブレード、請求項22記載の方法。
【請求項28】
前記第1のシャッタブレードの内側に第1の基準開口がさらに設けられており、
前記第1の基準開口は、前記第1の光通過開口と前記第2の光通過開口とが前記開放位置で位置合わせされる前に、前記第2のシャッタブレードの内側の前記第2の光通過開口と位置合わせされる位置に配置されている、請求項22記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
米国仮特許出願第61/652,553号(2012年5月29日出願)の全体が本明細書中に参照により含まれることをここに明らかとする。
【0002】
連邦政府支援の研究または開発に関する宣言
不適用。
【0003】
1.発明の分野
本願において開示され、特許請求される本発明は、概してシャッタに関し、より詳細には(但し限定するものではないが)、光電子増倍管などの高感度の光検出器を光の有害な曝露から保護するためのシャッタアセンブリに関する。
【背景技術】
【0004】
2.関連技術の簡単な説明
発光検出を利用する分析装置は製薬産業および医療産業において非常によく用いられている。特定のサンプル試薬の組み合わせを相互作用させるための触媒放射ビームを用いた分析測定がしばしば行われる。生じる光子の放出はしばしば非常に弱いが、高感度の検出器によって検出、測定され、電気信号に変換され、さらに相関付けされて、実際の分析結果が得られる。
【0005】
たとえば、特許文献1には、LOCI法(Luminescent Oxygen Channeling Immunoassay)として知られる非常に高感度のアッセイ方法が開示されている。この方法は、照射によって一重項酸素を生成する光増感剤と、一重項酸素により活性化される化学発光化合物とを用いる。光増感剤および化学発光化合物は所定波長光で照射され、その後、化学発光化合物により放出されて得られた光が測定および関連づけされてアッセイが行われる。
【0006】
発光利用型アッセイに用いられる装置は、一つには、用いられる複雑で高感度の光学系のために、しばしば物理的に非常に大きい。分析には、しばしば、光電子増倍管などの高感度検出器の、可視域に近い高強度光へのサンプルの曝露が含まれる。高感度検出器を保護するため、検出器を高強度光源から大きく離し、これら2つの間に光路バリヤおよびシャッタを設けるのが通常である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許第5,709,994号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
サイズは、高スループットスクリーニングが容易な大型の研究施設では大きな問題ではない。しかし、非研究施設、たとえば、診療所、診察所や家庭には、正確な、発光利用型分析が可能な、より軽量な携帯型ユニットまたはハンドヘルド装置を有することが有用である。光路を短縮したコンパクトな設計も、高感度検出器の高強度光源への有害な曝露のリスクを増大させうる。
【0009】
上記観点から、携帯型の発光利用型サンプル分析機における高感度検出器の保護に適した、コンパクトで、エネルギー効率の良いシャッタの設計に対する要求が増している。本願において開示され、特許請求される発明は、このようなシャッタの設計に関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願において開示され、特許請求される発明は、概して、光の通過を阻害するためのシャッタアセンブリに関する。このシャッタアセンブリは第1のシャッタブレードおよび第2のシャッタブレードを備えており、第1のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第1の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第1の光通過開口とを有しており、第2のシャッタブレードは第1のシャッタブレードに隣接して平行に設けられている。第2のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第2の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第2の光通過開口とを備えている。第1のシャッタブレードおよび第2のシャッタブレードは平行な直線移動が可能なように支持されている。モータギアが、第1および第2の歯付きアームの間に噛み合わされて配置されており、これにより、ギアの回転により、第1および第2のシャッタブレードが開放位置と閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動し、但し、開放位置では第1および第2の光通過開口が互いに重なる関係にあり、閉鎖位置では第1および第2の光通過開口は互いに重ならない関係にある。
【0011】
図面中の類似した参照番号は同一または同様の要素または機能を表し、意味する。本発明の実施は、以下の詳細な説明を考慮したときによりよく理解される。これらの記載では添付の図面での記載、概略図、グラブおよび線図を参照する。図面は必ずしも寸法決定するものではなく、図面の特定の特徴および特定の表示は、明確さと簡潔さのために寸法決定しまたは簡略化するため、誇張されている場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本明細書中に開示される本発明にしたがって構成されたサンプル分析機の実施形態の概略図である。
図2】本明細書中に開示される本発明に従って構成されたシャッタアセンブリの実施形態の概略図である。
図3】本明細書中に開示される本発明に従うサンプル分析機の動作の実施形態のタイミング図である。
図4A】本明細書中に開示される本発明に従うシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図4B】本明細書中に開示される本発明に従うシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図4C】本明細書中に開示される本発明に従うシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図4D】本明細書中に開示される本発明に従うシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図4E】本明細書中に開示される本発明に従うシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図4F】本明細書中に開示される本発明に従うシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図5A】本明細書中に開示される本発明に従う別のシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図5B】本明細書中に開示される本発明に従う別のシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図5C】本明細書中に開示される本発明に従う別のシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図5D】本明細書中に開示される本発明に従う別のシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図5E】本明細書中に開示される本発明に従う別のシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図5F】本明細書中に開示される本発明に従う別のシャッタアセンブリの実施形態の動作の概略図である。
図6A】基準開口センサの使用および配置を示すさらに別のシャッタアセンブリの実施形態の概略図である。
図6B】基準開口センサの使用および配置を示すさらに別のシャッタアセンブリの実施形態の概略図である。
図6C】基準開口センサの使用および配置を示すさらに別のシャッタアセンブリの実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書中に詳細に開示される本発明の少なくとも1つの実施形態を説明する前に、本発明は、以下の説明で述べられるまたは図面中に示される構成要素の配置、例示的データ、実験および/または構成の詳細への適用に限定されないことは理解されるべきである。本願において開示され、特許請求される本発明は、他の実施形態であってよくまたは種々の方法で実施または実行されてよい。さらに、本明細書中で用いられる語句および用語は記述を目的としているのみであり、決して限定として見なされるべきではないことは理解されるべきである。
【0014】
本発明の実施形態の以下の詳細な説明において、本発明のより完全な理解が得られるよう、多くの特定的な詳細が述べられている。しかし、本発明は開示の範囲内でこれらの特定の詳細無しで実施可能であることは当業者には明らかであろう。他に、周知の特徴は本開示を不要に複雑とすることを避けるため、詳細に記載されていない。
【0015】
さらに、明白に反対のことを述べない限り、「または」の語は両立的な「または」を意味し、排他的な「または」を意味しない。たとえば、条件「AまたはB」は、以下のいずれかにより満たされる:Aが真(または存在)かつBが偽(または非存在)、Aが偽(または非存在)かつBが真(または存在)、および、AとBが真(または存在)。
【0016】
さらに、「1つ」の語の使用は本明細書中の実施形態の複数の要素および複数の構成要素を記載するためにも用いられる。これは単に便宜的にのみ、本発明の包括的意味を与えるためになされる。この語は「1つ」または「少なくとも1つ」を含むものとして読まれるべきであり、単数形もまた、他に意味することが明らかでない限り複数を含む。
【0017】
LOCI法(Luminescent Oxygen Channeling Immunoassay)および光学系の記載は、例に過ぎず、本発明は、発光、蛍光発光、吸収および濁り度を測定するための光学検出を利用する任意のサンプル分析プロセスとともに用いることができる。「サンプル」または「アッセイサンプル」の記載は、分析されるサンプルを意味し、アッセイサンプル容器への挿入の前または後に、分析プロセスに従って添加される試薬を含む。
【0018】
最後に、本明細書中で用いられるとき、「一実施形態」の全ての記載は、実施形態に関連して記載された特定の要素、特徴、構造または特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。発明の詳細な説明において様々な場所で用いられる「一実施形態では」の記載は、同じ実施形態を必ずしもすべて指すものではない。
【0019】
図面、特に図1を参照して、図中には、本願において開示され、特許請求される本発明に従うサンプル分析機10の例示的実施形態が示されている。サンプル分析機10は、サンプルレザバ16中に配置、保持されたアッセイサンプル14に光を照射し、発光を生じさせるための光照射装置12を有している。光照射装置12からの高強度の光照射から検出器22の高感度光学系を保護するためのシャッタアセンブリ18が光軸20に沿って配置されている。検出器22は、光照射の結果としてアッセイサンプル14から放出される発光または光を測定する。
【0020】
光照射装置12は、多波長であってよく、場合により不所望の波長がフィルタでカットされ、あるいは、レーザ出力による単色光であってもよい。照射の光強度および時間は、広く変えることができる。一実施形態では、発フォトダイオード(LED)が用いられる。別の実施形態では、光照射装置12はリング状に配置された複数のLEDを有している。
【0021】
検出器22は、特定のアッセイに必要な感度を有する、既知のまたは今後開発される光検出器であってよい。たとえば、真空光検出器たとえば光電子増倍管(PMT)は、通常、シリコンフォトダイオードなどの固体光検出器と比べて非常に感度が高い。光検出器およびその使用は、当業者には周知である。
【0022】
光軸20は、光照射装置12から検出器22へと向かう線として本明細書中では定義される。いくつかの実施形態では、図1に示されるように、光軸20は、配置されたサンプルレザバ16から検出器22へ向かう線とも一致する。光照射装置12とサンプルレザバ16および検出器22の双方とのこの位置合わせによって、光照射モードおよび測定モードの両方のための短縮された光路が得られる。これは一方で、既存の研究施設の発光利用型サンプル分析機と比較して、よりコンパクトな設計および低減された電力要件を可能とする。たとえば、一実施形態では、検出器22はアッセイサンプル14から約10mm以内に配置される。別の実施形態では、検出器22はアッセイサンプル14から約5mm以内に配置される。これは、検出器とアッセイサンプルとの間の距離が80mm以上のオーダである、現在のベンチスケールのサンプル分析機と比較して、はるかにコンパクトである。また、一実施形態では、検出器22は、光照射装置12から約5mmで配置されている。これは、1秒出力当たり50光子のオーダで、対象の非常に低い光信号を測定するために光電子増倍管を用いる実施形態において特に、大きな功績である。このようなコンパクトさによって、サンプル分析機10が携帯型および/またはハンドヘルド型であり、電源24が1つ以上のバッテリである実施形態が実現される。
【0023】
シャッタアセンブリ18は、光照射の期間は閉鎖されたままとなるよう動作し、これにより、光照射装置12から検出器22への光通過は遮蔽され、検出器22を過剰な曝露から保護する。光照射の期間で、光はアッセイサンプルレザバ16に入り、アッセイサンプル14を活性化して、反応および光子の放出を開始させる。光照射期間の後、アッセイサンプル14では、光子の放出による応答が開始され、この測定モードの間、シャッタセンブリ18は開放されたままであり、アッセイサンプルにより発せられる光は検出器に入り測定される。この独自の設計によって、剛性の、密なブレード材料たとえば金属合金の使用が可能となり、最高度の光学密度性能が実現される一方で、高速のシャッタの開閉が実現され、これは高感度の光子検出器を用いる高強度光照射設備において絶対的に必要である。
【0024】
一実施形態では、光照射装置12に面するシャッタアセンブリ18の面25は反射性であり、これにより、アッセイサンプル14を通過する、光照射装置12からの光は面25で反射されてアッセイサンプル14に向かって戻る。これは、アッセイサンプル14を通過する光照射を増加させ、これによりアッセイサンプルの活性化が向上される。適切な反射面の非限定の例としては、研磨されたステンレス鋼が挙げられる。
【0025】
図2に示されるように、シャッタアセンブリ18は、第1のシャッタブレード26と第2のシャッタブレード28とを有する。第1のシャッタブレード26は平坦な形状であり、第1の歯付きアーム30がこれより延び、第1の光通過開口32がその内側に設けられている。同様に、第2のシャッタブレードは平坦な形状であり、第2の歯付きアーム34がこれより延び、第2の光通過開口36がその内側に設けられている。第2のシャッタブレード28は、第1のシャッタブレード26に隣接して、これに平行に配置されており、2つのシャッタブレード26、28は、シャッタアセンブリ18にスライド可能に支持されており、平行な直線状の移動が可能である。
【0026】
第1および第2のシャッタブレード26、28は、典型的には、サンプルレザバ16および検出器22のサイズによって大部分のサイズが定まる薄い金属ブレードとして形作られている。適切な構成には、光を通さない任意の剛性材料が含まれる。様々な適切な金属合金およびポリマが当業者に知られており、容易に市場で入手可能である。
【0027】
1つのプロトタイプとして、第1および第2のシャッタブレード26、28を、0.127mmの厚さの304ステンレス鋼で構成した。この材料は簡単に入手でき、高い光遮蔽性を有している。ブレードは光子のトンネル効果および反射を防ぐため、黒色酸化コーティングで処理した。ブレード間で生じる摩擦は低く、低トルク要件が得られ、かつ、高速動作可能であった。
【0028】
反射面25は、第1または第2のシャッタブレード26、28の少なくとも一部の上にあってよく、この部分は、光照射期間中にアッセイサンプル14を通過する光照射にさらされるシャッタブレード面となる。第1および第2のシャッタブレード26、28がステンレス鋼から構成される場合、反射面25を形成するためにステンレス鋼の一部を研磨することが、アッセイサンプル14を通る光照射を増加させ、アッセイサンプルの活性化を向上させるために十分であることがわかった。第1のシャッタブレード26は、下方アーム54を有していてよく、これは、第1および第2の歯付きアーム30、34のように歯を必要としない。
【0029】
シャッタアセンブリ18は、アクチュエータ機構によって動作され、アクチュエータ機構によって、第1および第2のシャッタブレード26、28がそれぞれ、開放位置と閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動される。開放位置では、第1および第2の光通過開口32、36は互いに重なる関係にあり、閉鎖位置では、第1および第2の光通過開口32、36は互いに重ならない関係にある。適切なシャッタアクチュエータ機構の非限定の例には、バネに対して作用するシャッタに接続されたソレノイドとモータ、および、ステッピングモータが含まれる。
【0030】
第1および第2のシャッタブレード26、28を閉鎖位置に向かわせ、検出器2を保護するために、バネ(図示せず)などを用いることができる。光学検出、たとえば発光、蛍光発光、吸収の測定などの光学検出を用いる、カメラや研究施設の装置に用いられているようなシャッタは、通常、バネに対して作用するソレノイドを用いて制御される。ソレノイドは、シャッタを開放位置に維持するようバネ等に対して作用するために、連続した電力入力を必要とする。シャッタを必要とする分析装置は、通常、交流電流によって給電され、ソレノイドの電力要件は大きな問題ではない。カメラシャッタについてはシャッタが通常長期間開かれたままで維持されないため、バッテリの電力ドレインは重要ではない。しかし、発光利用型サンプル分析機ではシャッタが比較的長期間開かれたままで維持されなければならないため、バッテリ動作する、発光利用型サンプル分析機におけるソレノイド制御型シャッタの動作に必要な電力は重要である。
【0031】
一実施形態では、たとえばマウント40a、40bによってシャッタアセンブリ18に取り付けられたモータ38は、第1および第2の歯付きアーム30、34の間に設けられ、噛み合わされたギア42を備える。ギア42の回転は、第1および第2のシャッタブレード26、28をそれぞれ、開放位置と、閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動させる。開放位置では、第1および第2の光通過開口32、36は互いに重なる関係にあり、閉鎖位置では、第1および第2の光通過開口32、36は互いに重ならない関係にある。
【0032】
一実施形態では、モータ38は、ステッピングモータである。ステッピングモータは、ブラシレスの電気モータであり、これは、中心のギア状の鉄棒を中心として配置された多数の「歯付き」電磁石を有し、各電磁石が「ステップ」を構成している。すなわち、1回の全体回転が多数の個別のステップに分割され、モータの位置がフィードバック機構を必要とすること無く、正確に制御可能である。ステッピングモータのスピードが増加するとき、トルクが減少する。最大トルクはモータが停止した時に生じ、この「保持トルク」が外部負荷の下で所望の位置を維持するためのモータの能力を決定する。したがって、ステッピングモータ38は、有利に、正確に制御された位置、すなわち、閉鎖、完全開放あるいは中間のいずれかの位置にシャッタブレードを維持するために用いられる保持トルクを供給する。ステッピングモータ38はシャッタ位置を維持する力を必要としないので、これにより携帯型の発光利用型分析機の電力要件が低減し、このバッテリ給電型の装置は実用的なものとなる。
【0033】
さらに、ステッピングモータ38が第1および第2のシャッタブレード26、28をそれぞれ開放させるためにかかる時間は早く、それは一つには、シャッタブレードの質量、したがって慣性が小さく、ステッピングモータ38がその最高速度(「高速旋回」とも呼ばれる)で動作可能なためである。したがって、ステッピングモータ38を用いるシャッタアセンブリ18が、検出器22の曝露時間を制御し、さらに、光照射装置12からの光から検出器22を保護するために用いられる。
【0034】
トロポニンI用といった典型的なLOCIアッセイ法では、患者の血漿サンプルが、ケミビーズおよびビオチン化抗体試薬と混合され、特定の時間、37℃でインキュベートされる。このサンプル試薬混合物はその後、センシビーズ試薬に添加され、特定の時間、37℃でインキュベートされる。この混合物はアッセイ希釈液で希釈されてアッセイサンプルが得られ、これが680nmの光で照射される。これによって、一重項酸素の放出、および、その直後の612nmの光子の放出が引き起こされ、光子が光学検出システムによって測定される。図3は、LOCIによるトロポニンIのアッセイを示すタイミング図の例である。光照射ステップ、光電子増倍管シャッタアセンブリおよび信号ゲートの動作、ならびに、アッセイサンプル中の触媒から放出される光子の生成および分析のためのプロセスタイミングが示されている。図3のタイミングシーケンスの詳細:1.アッセイサンプルに光照射する;2.シャッタを開放して、検出器光学系をアッセイサンプルに曝露する;3.検出器を論理的にイネーブルとして放出光子を収集する;4.検出器の放出光子収集を論理的にディスイネーブルとする;5.シャッタを閉鎖し、塞いで、検出器を保護する。概念的なアッセイによる光子束生成(Notional Assay Flux Production)の波形は対象の信号を表し、アッセイサンプルの出力は、検体の濃度に比例する。
【0035】
図4Aを参照して、第1および第2のシャッタブレード26、28が、第1および第2の光通過開口32、36がそれぞれ一致するステッピングモータ38の位置「0」にあることが示されており、すなわち、これらは完全に位置合わせされており、これにより、完全な有効開口44が実現され、「完全開放」として記載されている。図4B〜4Fは、ステッピングモータのギア42が2ステップ間隔で進んだときの、シャッタブレードおよび開口の相対位置の例を示す。6ステップ後として、図4Dは第1および第2の光通過開口32、36が重なっておらず、したがって、有効開口44が無いことを示している。
【0036】
一実施形態では、さらに、基準開口が各シャッタブレードに設けられている。たとえば、図4A〜4Gは、シャッタブレード26の内側のピンホール型基準開口46の相対位置、および、第2のシャッタブレードの内側の、より大径の基準開口を示している。一実施形態では、ピンホール型基準開口46は約0.5mm以下の直径を有している。別の実施形態では、より大径の基準開口48は、第1および第2の光通過開口32、36の直径の25%未満の直径を有している。ピンホール型基準開口46および大径の基準開口48は、それぞれが第1または第2の光通過開口32、36のいずれか一方の側に設けられており、これらは図4Aに示される完全開放位置で最も離れた距離にあり、図4Eで示される8ステップ後には重なる。図4Eにおけるような位置のピンホール型基準開口は検出器22へのわずかな量の光しか通過を許さず、たとえば光照射装置12からの通過した光の強度および位置合わせをモニタするために用いることができる。図4Fにおいて、光は通過できず、このステップは「完全閉鎖」として記載されている。反射面25は、図4A〜4Eでは省略されているが、図4F中の第1のシャッタブレードには示されている。
【0037】
別の実施形態では、図5A〜5Eに概略的に示されるように、第1のシャッタブレード26の第1のオープンバイアス基準開口50および第2のシャッタブレード28の第2のオープンバイアス基準開口52が、完全開放位置で完全に重なって位置している。完全開放位置は、図5Aに示されるような、第1および第2の光通過開口32、36の完全な重なりとして定められる。ブレード開放センサとして機能的に記載され、図6A〜6Cに示される第1のセンサ60は、シャッタアセンブリ18を支持する背面板64に配置され、完全開放位置において、第1および第2のオープンバイアス基準開口50、52とそれぞれ位置合わせされる。同様に、第1のクローズバイアス基準開口56および第2のクローズバイアス基準開口58は図5Fに示されるような完全閉鎖位置で完全に重なるよう配置される。ブレード閉鎖センサとして機能的に示され、図6A〜6Cに示される第2のセンサ62は、シャッタアセンブリ18を支持する背面板64に配置され、完全閉鎖位置において、第1および第2のクローズバイアス基準開口56、58とそれぞれ位置合わせされる。
【0038】
上記記載から、本明細書に開示される本発明は、課題を解決し、本明細書に記載された利点を実現するために適しており、本明細書に開示される発明において固有のものである。本明細書中に開示された本発明の例示的実施形態についてこの開示を目的として記載したが、当業者に容易に示唆され、本明細書中に開示されて添付の特許請求の範囲に定義される本発明の範囲を逸脱すること無くなしうる多くの変更が可能であることは理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6A
図6B
図6C
【手続補正書】
【提出日】2017年6月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光照射装置と、
アッセイサンプルを含むサンプル容器を、前記光照射装置の近傍に、前記光照射装置が前記アッセイサンプルの発光または蛍光発光を生じさせるように支持するよう配置された支持体と、
前記アッセイサンプルの発光または蛍光発光を検出するために、前記光照射装置から前記アッセイサンプルを通過して当該検出装置へと延びる光軸に沿って配置された検出装置と、
前記光軸に沿って前記検出器に隣接して配置された、前記光照射装置からの光を遮断可能なシャッタアセンブリと、
を備えており、
前記シャッタアセンブリは、第1のシャッタブレードと、第2のシャッタブレードと、モータとを備えており、
前記第1のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第1の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第1の光通過開口とを有しており、
前記第2のシャッタブレードは前記第1のシャッタブレードに隣接して平行に設けられており、前記第2のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第2の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第2の光通過開口とを有しており、
前記第1のシャッタブレードおよび前記第2のシャッタブレードは平行な直線移動が可能なように支持されており、
前記モータは、前記第1および前記第2の歯付きアームの間に噛み合わされて配置されたギアを有しており、前記ギアの回転により、前記第1および前記第2のシャッタブレードが開放位置と閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動し、但し、前記開放位置では前記第1および前記第2の光通過開口が互いに重なる関係にあり、前記閉鎖位置では前記第1および前記第2の光通過開口は互いに重ならない関係にあり
前記アッセイサンプルは、前記光軸に沿って前記光照射装置と前記シャッタアセンブリとの間に配置され
前記装置は、光照射モードおよび測定モードで構成され
光照射モードの間、前記モータは前記第1のシャッタブレードおよび前記第2のシャッタブレードを閉鎖位置に移動させ、かつ、前記光照射装置は前記アッセイサンプルを照射するよう動作し
測定モードの間、前記光照射装置は前記アッセイサンプルへの光照射を停止するよう動作し、
更に、測定モードの間、前記モータは、前記アッセイサンプルからの発光が前記光軸に沿って前記第1の光通過開口および前記第2の光通過開口を通って前記検出器に届くように、前記モータは前記第1のシャッタブレードおよび前記第2のシャッタブレードを開放位置に移動させる、
ことを特徴とする、サンプル分析機。
【請求項2】
前記検出装置は光電子増倍管である、ことを特徴とする請求項記載のサンプル分析機。
【請求項3】
前記検出装置は、前記アッセイサンプルから10mm未満で配置されている、請求項記載のサンプル分析機。
【請求項4】
前記検出装置は、前記光照射装置から5mm〜15mmで配置されている、請求項記載のサンプル分析機。
【請求項5】
前記第1または前記第2のシャッタブレードの少なくとも一部の上に反射面が設けられており、当該部分は、前記第1および前記第2の光通過開口が前記閉鎖位置にあるときに、前記アッセイサンプルに隣接したシャッタブレードの表面となる、請求項記載のサンプル分析機。
【請求項6】
アッセイサンプルの分析方法であって、
前記方法はサンプル分析機を用意するステップを含み、
但し、前記サンプル分析機は、
光照射装置と、
アッセイサンプルを含むサンプル容器を、前記光照射装置の近傍に、前記光照射装置が前記アッセイサンプルの発光または蛍光発光を生じさせるように支持するよう配置された支持体と、
前記アッセイサンプルの発光または蛍光発光を検出するために、前記光照射装置から前記アッセイサンプルを通過して当該検出装置へと延びる光軸に沿って配置された検出装置と、
前記光軸に沿って前記検出器に隣接して配置された、前記光照射装置からの光を遮断可能なシャッタアセンブリと、
を備えており、
前記シャッタアセンブリは、第1のシャッタブレードと、第2のシャッタブレードと、モータとを備えており、
前記第1のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第1の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第1の光通過開口とを有しており、
前記第2のシャッタブレードは前記第1のシャッタブレードに隣接して平行に設けられており、前記第2のシャッタブレードは、当該シャッタブレードから延びる第2の歯付きアームと、当該シャッタブレードの内側の第2の光通過開口とを有しており、
前記第1のシャッタブレードおよび前記第2のシャッタブレードは平行な直線移動が可能なように支持されており、
前記モータは、前記第1および前記第2の歯付きアームの間に噛み合わされて配置されたギアを有しており、これにより、前記ギアの回転により、前記第1および前記第2のシャッタブレードが開放位置と閉鎖位置との間で反対方向に直線状に移動し、但し、前記開放位置では前記第1および前記第2の光通過開口が互いに重なる関係にあり、前記閉鎖位置では前記第1および前記第2の光通過開口は互いに重ならない関係にあり、
前記アッセイサンプルは、前記光軸に沿って前記光照射装置と前記シャッタアセンブリとの間に配置され
前記方法は、さらに、
前記アッセイサンプルを含む前記サンプル容器を前記光照射装置の近傍に支持するステップと、
前記サンプル分析機の光照射モードの間、前記アッセイサンプルから発光を起こさせるよう前記アッセイサンプルに光照射するステップと、
前記光照射モードの間、前記シャッタアセンブリを、前記第1および前記第2のシャッタブレードが閉鎖位置に到達し、当該位置を維持するように動作させるステップと、
前記サンプル分析機の測定モードの間、前記アッセイサンプルへの光照射を停止するステップと、
前記測定モードの間、前記アッセイサンプルからの発光が前記光軸に沿って前記第1の光通過開口および前記第2の光通過開口を通って前記検出器に届くように、前記シャッタアセンブリを、前記第1および前記第2のシャッタブレードが開放位置に到達し、当該位置を維持するように動作させるステップと、
発光または蛍光発光を測定するステップと、
を含む、ことを特徴とする方法。
【請求項7】
前記モータおよび前記ギアは直接駆動機構を提供する、請求項記載の方法。
【請求項8】
前記モータはステッピングモータである、請求項記載の方法。
【請求項9】
前記第1または前記第2のシャッタブレードの少なくとも一部の上に反射面が設けられており、当該部分は、前記第1および前記第2の光通過開口が前記閉鎖位置にあるときに、前記アッセイサンプルに隣接したシャッタブレードの表面となる、請求項記載の方法。
【請求項10】
前記モータはバッテリ給電型ステッピングモータである、請求項記載の方法。
【請求項11】
前記モータが、前記第1および前記第2の歯付きアームの間に噛み合わされて配置されたシングルギアを有している、請求項記載の方法。
【請求項12】
前記第1のシャッタブレードの内側に第1の基準開口がさらに設けられており、
前記第1の基準開口は、前記第1の光通過開口と前記第2の光通過開口とが前記開放位置で位置合わせされる前に、前記第2のシャッタブレードの内側の前記第2の光通過開口と位置合わせされる位置に配置されている、請求項記載の方法。
【外国語明細書】