【解決手段】システムは、材料を含むチャンバの境界を画定するエンクロージャと、チャンバの上で結合され且つチャンバを囲む可撓性レイヤとを含む。システムは、第1の触覚信号を受信し、それに応じて、可撓性レイヤを変形させるために材料の特性を変化させることによって第1の触覚効果を出力する第1の作動装置も含む。システムは、第2の触覚信号を受信し、それに応じて、可撓性レイヤに電気信号を加えることによって第2の触覚効果を出力する第2の作動装置も含む。更に、システムは、第1の作動装置及び第2の作動装置と通信するプロセッサを含む。プロセッサは、第1の作動装置に第1の触覚信号を送信し、且つ第2の作動装置に第2の触覚信号を送信する。
前記可撓性レイヤ上に又は前記チャンバ内に配置されるセンサを更に備え、前記センサは、前記可撓性レイヤとのユーザ相互作用を検出し且つ前記ユーザ相互作用に関係付けられるセンサ信号を送信するように構成され、前記プロセッサは、
前記センサ信号を受信し、且つ前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて前記第1の触覚効果又は前記第2の触覚効果を決定するように更に構成される、請求項1に記載のシステム。
前記材料はスマート材料、電気活性ポリマー又は圧電性材料を含み、前記第1の作動装置は前記第1の触覚信号に応じて前記材料に刺激を加えるように構成され、前記刺激は前記材料のサイズを変化させるように構成される、請求項1に記載のシステム。
前記可撓性レイヤ上に又は前記チャンバ内に配置されるセンサからセンサ信号を受信するステップであって、前記センサは前記可撓性レイヤとの相互作用を検出するように構成されるステップと、
前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて前記第1の触覚効果又は前記第2の触覚効果を決定するステップと
を更に含む、請求項11に記載の方法。
前記可撓性レイヤとのユーザ相互作用を検出するように構成されるセンサから第1のセンサ信号を受信するステップであって、前記第1のセンサ信号は前記可撓性レイヤに対する第1の力を示すステップと、
前記第1の力に基づいて第1の機能を実行するステップと、
前記センサから第2のセンサ信号を受信するステップであって、前記第2のセンサ信号は前記可撓性レイヤに対する第2の力を示すステップと、
前記第2の力に基づいて第2の機能を実行するステップと
を更に含む、請求項11に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、多様な及び代替的な例示の実施形態及び添付の図面を詳細に参照する。各例示は、限定としてではなく、説明目的で提供される。修正及び変更が行われ得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として例示され又は記載された特徴は、更なる実施形態をもたらすために別の実施形態において使用されてもよい。従って、本開示は、添付の請求項及び均等物の範囲に入る修正及び変形を含むことが意図されている。
【0008】
(触覚表面要素の例示)
図1は、触覚表面要素のためのシステムの例示の実施形態を示す。例示の実施形態において、システムは、タブレット、Eリーダ又は携帯電話(例えば、スマートフォン)等のコンピュータ装置100を含む。
【0009】
例示の実施形態では、コンピュータ装置100は、触覚出力装置102を備える。触覚出力装置102は、コンピュータ装置100の背後に結合されてもよい。触覚出力装置102は、コンピュータ装置100から触覚信号を受信して、ユーザに触覚効果を出力するように構成される。一部の実施形態では、触覚効果は、テクスチャ(例えば、凹凸の有る、円滑な、ゴム質の、波状の、皺を寄せた、及び/又は皺くちゃのテクスチャ)を含む。
【0010】
例示の実施形態では、触覚出力装置102は、1つ以上の触覚セル106を備える。各触覚セル106は、触覚信号に応じて変形する(例えば、コンピュータ装置100の背後104等の表面から隆起及び/又は下降させる)ように構成されてもよい。触覚セル106は、ユーザにより知覚可能な触覚効果を生成するために任意の配置又はパターンで作動され得る。
【0011】
触覚出力装置102は、任意の配置及び構成で任意の数の触覚セル106を備えてもよい。触覚セル106は
図1において円形を有するように示されているが、一部の実施形態では、1つ以上の触覚セル106が、三角形、正方形、長方形又は楕円形等の別の形状を含んでもよい。一部の実施形態では、触覚セル106は、不規則な及び/又はカスタマイズ可能な形状を含んでもよい。例えば、ユーザは、触覚セル106に力を加え、(例えば、触覚セル106の上で)形状を含む装置を触覚セル106に結合し、及び/又はコンピュータ装置100に入力を提供することによって触覚セル106の形状をカスタマイズしてもよい。コンピュータ装置100は、入力を受信し、それに応じて、(例えば、触覚セル106に力を加えるように構成されるコンポーネントを作動させることによって)触覚セル106の形状を操作してもよい。一部の実施形態では、触覚セル106は、本開示に記載された任意の実施形態又は実施形態の組み合わせに従って構成されてもよい。
【0012】
例えば、例示の実施形態では、少なくとも1つ触覚セル106が、
図2A−Eに示されるように構成される。
図2Aに示される実施形態では、触覚セル106はエンクロージャ202を備える。エンクロージャ202は、エンクロージャ202の内部にチャンバ204の境界を画定するように構成される。例えば、エンクロージャ202は、少なくとも5つの側においてチャンバ204の境界を示してもよい。可撓性レイヤ208(例えば、フィルム又は薄膜等の材料の薄レイヤ)が、チャンバ204の上方境界を画定し及び/又はこれを囲むためにエンクロージャ202の上方で結合される。エンクロージャ202、チャンバ204、及び/又は可撓性レイヤ208は、例えば、
図4に関して記載されているように、任意の数の材料及び/又は技術を使用して形成されてもよい。
【0013】
例示の実施形態では、コンピュータ装置100は、少なくとも部分的に、作動装置206により、(例えば、微細管等の管を介して)触覚セル106のチャンバ204に物質(例えば、固体、液体及び/又は気体)を注ぎ込ませることによって、触覚セル106を作動させてもよい。物質は、可撓性レイヤ208に圧力を加えてもよい。これは、チャンバ204から、例えば、
図2Bに示されている上昇した隆起210へと外側に、可撓性レイヤ208を膨張、変形(例えば、形状変化)させ、及び/又は屈曲させてもよい。ユーザが可撓性レイヤ208と相互作用して(例えば、指を横にスライドさせて)、例えば、円滑な隆起を含む触覚効果を知覚してもよい。
【0014】
一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、少なくとも部分的に、(例えば、触覚セル106のチャンバ204内に配置された)別の作動装置214に別の触覚信号を送信することによって、触覚セル106を作動させる。作動装置214は、触覚信号を受信して、可撓性レイヤ208に刺激を加えてもよい。このような実施形態では、可撓性レイヤ208は、スマート材料、形状記憶合金、及び/又はこのような刺激に応答するように構成される他の材料を含んでもよい。刺激に応答して、可撓性レイヤ208は、例えば、
図2Cに示されるように、更に形状を変形してもよい。ユーザが可撓性レイヤ208と相互作用して(例えば、指を横にスライドさせて)、可撓性レイヤ208への変形の組み合わせを含む触覚効果を知覚してもよい。例えば、ユーザが波状の隆起216を横断して指をスライドさせて、例えば、凹凸の有るテクスチャを含む触覚効果を知覚してもよい。コンピュータ装置100は、任意の数のやり方で、可撓性レイヤ208を任意の適切な形状に変形させるように作動装置206、214を作動させてもよい。
【0015】
一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、少なくとも部分的に、作動装置206により、触覚セル106のチャンバ204から物質の少なくとも一部を除去させることによって、触覚セル106を作動させてもよい。例えば、コンピュータ装置100は、作動装置206により、チャンバ204から物質の少なくとも一部を吸引させてもよい。これは、チャンバ204の室内に向かって内側に、例えば、
図2Dに示された凹形状表面212へと可撓性レイヤ208を変形及び/又は屈曲させてもよい。ユーザが可撓性レイヤ208と相互作用して、例えば、円滑な突起又は裂け目を含む触覚効果を知覚してもよい。追加的に又は代替的に、コンピュータ装置100は、作動装置214により可撓性レイヤ208に刺激を加えさせるように構成される別の触覚信号を作動装置214に送信してもよい。刺激に応答して、可撓性レイヤ208は、例えば、
図2Eに示されるように、更に形状を変形してもよい。ユーザが可撓性レイヤ208と相互作用して(例えば、指を横にスライドさせて)、可撓性レイヤ208への変形の組み合わせを含む触覚効果を知覚してもよい。例えば、ユーザが可撓性レイヤ208を横断して指をスライドさせて、例えば、凹凸の有るテクスチャを含む触覚効果を知覚してもよい。
【0016】
例示の実施形態では、コンピュータ装置100は、ビデオゲームイベント等のイベントに応じて触覚効果を出力するように構成される。例えば、コンピュータ装置100は、ユーザが仮想自動車を運転することができる運転シミュレータ等のビデオゲームを実行してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、仮想自動車が仮想表面(例えば、仮想道路)を通り過ぎると触覚効果を出力するように構成される。触覚効果は、例えば、仮想表面のテクスチャをシミュレートするように構成されてもよい。例えば、コンピュータ装置100は、凹凸の有る仮想表面上でユーザが仮想自動車を運転することに応じて、触覚出力装置102における他の全ての触覚セル106に波状隆起216等を出力させてもよい。ユーザは、触覚出力装置102と相互作用して、触覚セル106の波状隆起216を感じることが可能であってもよい。ユーザは、この波状隆起216を、例えば、凹凸の有るテクスチャを含む触覚効果として知覚してもよい。
【0017】
上記の例示的な実施形態の記載は、単なる例示として提供される。本発明の他の様々な実施形態が本明細書に記載されており、このような実施形態の変形は当業者によって理解されるであろう。本明細書を吟味することによって、及び/又は請求項に記載の主題の1つ以上の実施形態を実施することによって、様々な実施形態によってもたらされる利点が更に理解され得る。
【0018】
(触覚表面要素のための例示のシステム)
図3は、一実施形態による触覚表面要素のためのコンピュータ装置301を示すブロック図である。コンピュータ装置301は、移動装置(例えば、スマートフォン)、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、タブレット、Eリーダ、ゲームコントローラ、ゲームパッド、リモートコントロール、及び/又は携帯型ゲーム装置を含んでもよい。
【0019】
一部の実施形態では、コンピュータ装置301のコンポーネント(例えば、プロセッサ302、ネットワークインターフェース装置310、触覚出力装置318、センサ330等)は単一の筐体に組み込まれてもよい。他の実施形態では、コンポーネントは、(例えば、多数の筐体又は場所の間で)分散され且つ互いと電気通信してもよい。コンピュータ装置301は、
図3に記載の全てのコンポーネントを含んでもよく又は含まなくてもよい。例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置301はセンサ330を含まなくてもよい。
【0020】
コンピュータ装置301は、バス306を介して他のハードウェアとインターフェース接続されるプロセッサ302を含む。RAM、ROM又はEEPROM等の任意の適切な有形の(及び非一時的な)コンピュータ可読媒体を含み得るメモリ304が、コンピュータ装置301の動作を構成するプログラムコンポーネントを具現化してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置301は、1つ以上のネットワークインターフェース装置310、入力/出力(I/O)インターフェースコンポーネント312、及び追加の記憶装置314を更に備えてもよい。
【0021】
ネットワークインターフェース装置310は、ネットワーク接続を容易にする又は電子装置間での通信を容易にする1つ以上の任意のコンポーネントを表し得る。限定されないが、例示には、イーサネット(Ethernet(登録商標))、USB、IEEE1394等の有線インターフェース、及び/又はIEEE802.11、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、近距離無線通信(NFC)インターフェース等の無線インターフェース、又は携帯電話ネットワークにアクセスするための無線インターフェース(例えば、CDMA、GSM(登録商標)、UMTS又は他の移動通信ネットワーク)が含まれる。
【0022】
I/Oコンポーネント312は、1つ以上のディスプレイ、タッチセンサ面316、キーボード、マウス、スピーカ、マイクロホン、ボタン、及び/又はデータの入力又は出力に使用される他のハードウェア等の装置への接続を容易にするために使用されてもよい。記憶装置314は、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ、強誘電性RAM(F−RAM)、磁気、光学、又はコンピュータ装置301に含まれ若しくはプロセッサ302に結合される他の記憶媒体等の不揮発性記憶装置を表す。
【0023】
コンピュータ装置301は、タッチセンサ面316を含んでもよい。一部の実施形態では、タッチセンサ面316は可撓性が有り又は変形可能である。タッチセンサ面316は、ユーザの触覚入力を感知するように構成される任意の表面を表す。1つ以上のタッチセンサ308は、(例えば、物体がタッチセンサ面316に接触する場合に)接触領域における接触を検出して、プロセッサ302に接触に関係付けられる信号を送信するように構成される。任意の適切な数、種類、又は配置のタッチセンサ308が使用され得る。例えば、一部の実施形態では、抵抗性及び/又は容量性のセンサが、タッチセンサ面316に組み込まれて、タッチの場所及び圧力、速さ、方向及び/又はユーザの指のタッチセンサ面316への近接性等の他の情報を決定するために使用されてもよい。このような実施形態では、容量性センサは、(例えば、タッチセンサ面316に組み込まれた)タッチセンサ308へのユーザの指の近接性を検出してもよい。例えば、タッチセンサ308は、ユーザの指がタッチセンサ308に接近するときの静電容量の変化を検出するように構成される容量性センサを含んでもよい。タッチセンサ308は、静電容量の変化に基づいてタッチセンサ308の特定の距離内にユーザの指が有るかどうかを決定してもよい。
【0024】
タッチセンサ308は、追加的に又は代替的に、他のタイプのセンサを含み得る。例えば、タッチ位置を決定するために、タッチセンサ面316のビューを備える光学センサが使用されてもよい。別の例示として、タッチセンサ308は、ディスプレイの側部に取り付けられるLED(Light Emitting Diode)指検出器を含んでもよい。一部の実施形態では、タッチセンサ308は、ユーザ相互作用の複数の態様を検出するように構成されてもよい。例えば、タッチセンサ308は、ユーザ相互作用の速さ、圧力及び方向を検出して、この情報をプロセッサ302に送信される信号に組み込んでもよい。
【0025】
一部の実施形態では、コンピュータ装置301は、装置のタッチセンサ面316及びディスプレイを組み合わせたタッチ可能ディスプレイを含んでもよい。タッチセンサ面316は、ディスプレイ外部又はディスプレイのコンポーネント上の1つ以上の材料レイヤに対応してもよい。他の実施形態では、コンピュータ装置301の特定の構成によっては、タッチセンサ面316はディスプレイを含まなくてもよい(さもなければ、ディスプレイに対応しなくてもよい)。
【0026】
一部の実施形態では、コンピュータ装置301は1つ以上の追加のセンサ330を備える。(複数の)センサ330は、プロセッサ302にセンサ信号を送信するように構成される。(複数の)センサ330は、例えば、湿度センサ、周辺光センサ、ジャイロスコープ、GPS装置、加速度計、距離センサ又は深度センサ、バイオセンサ、カメラ、湿度センサ、流体センサ、及び/又は温度センサを含んでもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置301は、センサ330からのセンサ信号に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚効果を出力する。例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置301は、ナビゲーションアプリケーションを実行してもよい。このような実施形態では、コンピュータ装置301は、ユーザのGPS位置を決定して、例えば、ユーザに方向情報を提供するように構成される関連触覚効果を出力してもよい。例えば、コンピュータ装置301は、複数の触覚セルを作動させて、ユーザが右折しなければならない場合にコンピュータ装置301の右側にテクスチャ(例えば、凹凸の有るテクスチャ)を出力し、及び/又はユーザが左折しなければならない場合にコンピュータ装置301の左側にテクスチャを出力してもよい。ユーザは、テクスチャを知覚して、どの方向に曲がるべきかを決定してもよい。
【0027】
コンピュータ装置301は、プロセッサ302と通信する触覚出力装置318を含む。触覚出力装置318は、触覚信号に応答して触覚効果を出力するように構成される。一部の実施形態では、触覚効果は、テクスチャ、振動、知覚される摩擦係数の変化、温度の変化、ストロークの感覚、電気触覚効果、及び/又は表面変形(例えば、コンピュータ装置301に関係付けられる表面の変形)を含む。
【0028】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、(例えば、
図1に示されている)1つ以上の触覚セルを備える。1つ以上の触覚セルは、例えば、
図2及び4−8の何れかに関して記載されているように構成されてもよい。コンピュータ装置301は、触覚出力装置318の1つ以上の触覚セルを作動させて、触覚効果(例えば、テクスチャ)を生成してもよい。コンピュータ装置301は、触覚効果を生成するために、任意のパターン、形状、又は構成で任意の数の触覚セルを作動させることができる。例えば、コンピュータ装置301は、天気アプリケーションを実行してもよい。コンピュータ装置301は、天気に関係付けられる触覚効果を出力するように構成されてもよい。例えば、天気アプリケーションが高い降水確率を示す場合、コンピュータ装置301は、例えば、水滴の形状をシミュレートするように構成されるパターンで複数の触覚セルを作動させてもよい。天気アプリケーションが雷雨の接近を示す場合、コンピュータ装置301は、例えば、稲妻の形状をシミュレートするように構成されるパターンで複数の触覚セルを作動させてもよい。ユーザは、触覚出力装置318上で指をスライドさせて、このパターンを知覚してもよい。パターンは、それぞれ高い降水確率及び/又は雷雨が有ることをユーザに示してもよい。
【0029】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、コンピュータ装置301の筐体の一部であってもよい。他の実施形態では、触覚出力装置318は、コンピュータ装置301に関係付けられる表面をオーバレイしてもよい。表面は、例えば、コンピュータ装置301の正面、背後及び/又は側部、タッチセンサ面316、タッチスクリーンディスプレイ、ボタン又はジョイスティック等のユーザインターフェース装置、及び/又はディスプレイ等の出力装置を含んでもよい。触覚出力装置318がディスプレイの少なくとも一部をオーバレイする実施形態において、触覚出力装置318は、(例えば、ユーザがディスプレイを見ることができるように)透明な又は透過的な材料を含んでもよい。他の実施形態では、触覚出力装置318は、(例えば、コンピュータ装置301に調和する又は着色を提供するために)不透明又は有色の材料を含んでもよい。
【0030】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、コンピュータ装置301の外部に有り、(例えば、イーサネット、USB、IEEE1394等の有線インターフェース、及び/又はIEEE802.11、ブルートゥース、又はラジオインターフェース等の無線インターフェースを介して)コンピュータ装置301と通信してもよい。例えば、触覚出力装置318は、遠隔ユーザインターフェース装置(例えば、無線ジョイスティック、ゲームパッド、及び/又は点字インターフェース)に関係付けられ(例えば、結合され)、プロセッサ302からの触覚信号に応じて触覚効果を出力するように構成されてもよい。一部の実施形態では、触覚出力装置318は、装着可能装置(例えば、指輪、ブレスレット、腕時計、袖、カラー、帽子、シャツ、手袋及び/又はメガネ)に関係付けられ、及び/又はユーザの体に結合され、プロセッサ302からの触覚信号に応じて触覚効果を出力するように構成される。
【0031】
図3には単一の触覚出力装置318が示されているが、一部の実施形態では、コンピュータ装置301は、触覚効果を生ずるために同じ又は異なるタイプの複数の触覚出力装置318を備える。例えば、コンピュータ装置301は、(例えば、少なくとも1つ触覚セルを備える)触覚出力装置318及び(例えば、振動触覚効果を出力するように構成される)異なる触覚出力装置318を備えてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置301は、1つ以上の触覚効果を生成するために同じ又は異なるタイプの複数の触覚出力装置318を順番に及び/又は同時に作動させてもよい。
【0032】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、振動を含む触覚効果を出力するように構成される。触覚出力装置318は、例えば、圧電アクチュエータ、電気モータ、電磁アクチュエータ、音声コイル、形状記憶合金、電気活性ポリマー、ソレノイド、偏心回転質量モータ(ERM)又は線形共振アクチュエータ(LRA)の1つ以上を含んでもよい。
【0033】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、触覚出力装置318に関係付けられる表面の知覚される摩擦係数を変調する触覚効果を出力するように構成されてもよい。一部の実施形態では、触覚出力装置318は、超音波アクチュエータを含む。超音波アクチュエータは、超音波周波数、例えば、20kHzで振動して、関係付けられた表面の知覚される係数を増加又は減少させてもよい。一部の実施形態では、超音波アクチュエータは、圧電材料を含んでもよい。
【0034】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、静電気引力を使用して、例えば、静電アクチュエータを使用することによって、触覚効果を出力する。触覚効果は、シミュレートされるテクスチャ、シミュレートされる振動、ストロークの感覚、又はコンピュータ装置301に関係付けられる表面における知覚される摩擦係数の変化を含んでもよい。一部の実施形態では、静電アクチュエータは、導電レイヤ及び絶縁レイヤを含んでもよい。導電レイヤは、任意の半導体又は銅、アルミニウム、金又は銀等の他の導電性材料であってもよい。絶縁レイヤは、ガラス、プラスチック、ポリマー、又は任意の他の絶縁性材料であってもよい。更に、プロセッサ302は、導電レイヤに電気信号、例えば、AC信号を加えることによって静電アクチュエータを動作させてもよい。一部の実施形態では、高電圧増幅器がAC信号を生成してもよい。電気信号は、導電レイヤと触覚出力装置318に近接する又は接触するオブジェクト(例えば、ユーザの指又は体の他の部分、又はスタイラス)との間に容量結合を生成してもよい。オブジェクトと導電レイヤとの間の引力レベルの変化は、ユーザによって知覚される触覚効果を変化させることができる。
【0035】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、変形触覚効果を出力するように構成される変形装置を含む。変形触覚効果は、コンピュータ装置301に関係付けられる表面を折り曲げ、折り畳み、丸め、捻り、絞り、屈曲させ、形状変化させ、又はそれ以外の変形をさせることを含んでもよい。例えば、変形触覚効果は、コンピュータ装置301(又はコンピュータ装置301に関係付けられる表面)に力を加えて、それを折り曲げ、折り畳み、丸め、捻り、絞り、屈曲し、形状変化し、及び/又はそれ以外の変形をすることを引き起こしてもよい。例えば、コンピュータ装置301が仮想スケートボードのハーフパイプゲームを実行している場合、変形触覚効果は、仮想ハーフパイプの屈曲に対応する量でコンピュータ装置201を曲げることを含んでもよい。これは、ユーザに対して仮想ハーフパイプの特徴をより現実的にシミュレートしてもよい。
【0036】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、(例えば、コンピュータ装置301に関係付けられる表面を折り曲げ又は変形させるために)変形触覚効果を出力するように構成されるゲルを含む。例えば、触覚出力装置318はスマートゲルERMを備えてもよい。スマートゲルは、1つ又は複数の刺激(例えば、電解、磁界、温度、紫外線、振動、又はpH変化)に応じて変化する機械又は構造的特性を有するポリマー・マトリクスの流体を含む。例えば、刺激に応じて、スマートゲルは、剛性、容量、透明性、及び/又は色を変化させてもよい。剛性は、コンピュータ装置301に関係付けられる表面の変形に対する抵抗を含んでもよい。一部の実施形態では、1つ以上のワイヤがスマートゲルに組み込まれ又は結合されてもよい。電流がワイヤを流れるので、熱が放射されて、スマートゲルが拡張し、収縮し又はそれ以外に形状を変化させる。これがコンピュータ装置301又は触覚出力装置318に関係付けられる表面を変形させてもよい。一部の実施形態では、スマートゲルに磁気及び/又は電界を加えるためにスマートゲルの近くに装置(例えば、電磁石)が配置されてもよい。スマートゲルは、磁気及び/又は電界に応じて形状を膨張、縮小又はそれ以外に変化させてもよい。これがコンピュータ装置301又は触覚出力装置318に関係付けられる表面を変形させてもよい。
【0037】
別の例示として、触覚出力装置318は、レオロジー流体(例えば、磁性流体又は電気流体)を含んでもよい。レオロジー流体は、液体(例えば、油又は水)中に懸濁している金属粒子(例えば、鉄粒子)を含む。電界又は磁界に応じて、流体中の分子の秩序が再編成されて、それにより流体の全体的な制動及び/又は粘度が変更されてもよい。これがコンピュータ装置301又は触覚出力装置318に関係付けられる表面を変形させてもよい。
【0038】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、機械変形装置を含む。例えば、一部の実施形態では、触覚出力装置318は、変形要素を回転させるアームに結合されるアクチュエータを含んでもよい。変形要素は、例えば、楕円形、星形、又は波形形状を含んでもよい。変形要素は、所定の回転角度で触覚出力装置318に関係付けられる表面を動かし、それ以外では動かさないように構成されてもよい。アクチュエータは、圧電アクチュエータ、回転/線形アクチュエータ、ソレノイド、電気活性ポリマーアクチュエータ、MFC(macro fiber composite)アクチュエータ、形状記憶合金(SMA)アクチュエータ、及び/又は他のアクチュエータを含んでもよい。アクチュエータが変形要素を回転させると、変形要素は表面を動かして、それにより変形を引き起こしてもよい。このような実施形態では、変形要素は、表面が平坦になる位置で開始してもよい。プロセッサ302から信号を受信することに応じて、アクチュエータは変形要素を回転させてもよい。変形要素を回転させることによって、表面の1つ以上の部分が隆起させられ又は下降させられてもよい。一部の実施形態では、変形要素は、元の位置に戻るように変形要素を回転させるようにプロセッサ302がアクチュエータに信号を送るまで、この回転した状態で維持されてもよい。
【0039】
更に、コンピュータ装置301に関係付けられる表面を変形させるための他の技術又は方法が用いられ得る。例えば、触覚出力装置318は、表面再構成可能な触覚基板(限定されないが、例えば、繊維、ナノチューブ、電気活性ポリマー、圧電要素、又は形状記憶合金を含む)からの接触に基づいて、その表面を変形させ又はそのテクスチャを変化させるように構成される可撓性表面レイヤを含んでもよい。一部の実施形態では、触覚出力装置318は、例えば、変形機構(例えば、ワイヤに結合されるモータ)、材料の局部変形、共振機械要素、圧電性材料、微小電気機械システム(“MEMS”)要素、可変多孔性膜(variable porosity membranes)、又は層流変調によって変形させられる。
【0040】
メモリ304に関しては、例示のプログラムコンポーネント324、326及び328は、触覚表面要素を提供するために一部の実施形態では、装置がどのように構成され得るかを示すように描かれている。この例示では、検出モジュール324が、タッチの位置を決定するためにタッチセンサ308を介してタッチセンサ面316を監視するようにプロセッサ302を構成する。例えば、検出モジュール324は、タッチの存在又は不存在を追跡して、タッチが存在する場合、場所、経路、速度、加速度、圧力及び/又は経時的なタッチの他の特性を追跡するためにセンサ308をサンプリングしてもよい。
【0041】
触覚効果決定モジュール326は、生成すべき触覚効果を選択するためにデータを分析するプログラムコンポーネントを表す。特に、触覚効果決定モジュール326は、ユーザに出力する触覚効果を決定するコードを含んでもよい。更に、触覚効果決定モジュール326は、触覚効果を生成するために、提供する1つ以上の触覚効果、及び/又は作動させる1つ以上の触覚出力装置318(例えば、1つ以上の触覚出力装置318内の1つ以上の触覚セル)を選択するコードを含んでもよい。
【0042】
一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール326は、タッチセンサ面316との相互作用に基づいて、出力すべき触覚効果を決定するコード、及び効果を出力するために提供すべき1つ以上の触覚効果を選択するコードを含んでもよい。例えば、コンピュータ装置301は、ビデオゲームを実行してもよい。コンピュータ装置301は、(例えば、タッチセンサ面316を含む)タッチスクリーンディスプレイ上でビデオゲームに関係付けられる仮想オブジェクトを出力してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置301は、タッチスクリーンディスプレイ上に出力される仮想オブジェクトとのユーザ相互作用(例えば、タッチセンサ面316上でタップ又は2本指のピンチ操作等のジェスチャを行うこと)を検出してもよい。ユーザ相互作用の場所及び/又は仮想オブジェクトの特徴(例えば、テクスチャ、サイズ、色等)に基づいて、触覚効果決定モジュール326は生成する触覚効果を選択してもよい。例えば、触覚効果決定モジュール326は、仮想オブジェクトがそれぞれ砂状、岩状、水状、波状、又は凹凸の有るテクスチャを含む場合に、砂状、岩状、水状、波状、又は凹凸の有るテクスチャを含む触覚効果を決定してもよい。
【0043】
一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール326は、他の種類のイベントに基づいて触覚効果を決定してもよい。例えば、触覚効果決定モジュール326は、例えば、バッテリ低下状態等のシステム状態に基づいて触覚効果を決定してもよい。このような実施形態では、触覚効果決定モジュール326は、例えば、ユーザがコンピュータ装置301を充電する必要が有ることをユーザに示すように構成される特定のテクスチャを含む触覚効果を決定してもよい。一部の実施形態では、触覚効果の特徴は、システム状態の特徴に依存してもよい。例えば、テクスチャを含むコンピュータ装置301の面積のサイズは、バッテリ寿命の残量に反比例してもよい。ユーザは、コンピュータ装置301の表面で指をスライドさせて、テクスチャを含む面積のサイズに基づいてコンピュータ装置301がどのくらいバッテリ寿命を有しているかを決定することが可能であってもよい。
【0044】
一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール326は、ユーザに情報を提供するように構成される触覚効果を決定してもよい。例えば、触覚効果決定モジュール326は、テクスチャ等を含む触覚効果を決定してもよい。触覚効果は、例えば、ユーザが不在電話着信、テキストメッセージ、Eメール、インスタントメッセージ、及び/又は他の通信を有していることをユーザに示すように構成されてもよい。
【0045】
一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール326は、プログラムイベント(例えば、エラー通知)に基づいて触覚効果を決定してもよい。一部の実施形態では、触覚効果の特徴は、プログラムイベントの特徴に依存してもよい(例えば、触覚効果の種類はエラーの種類に基づいてもよい)。例えば、プログラムイベントがプログラム障害を含む場合、触覚効果決定モジュール326はテクスチャ等を含む関連触覚効果を決定してもよい。テクスチャは、“X”又はしかめ面
の形態の上昇した隆起を含んでもよい。一部の実施形態では、ユーザは、テクスチャと相互作用して、テクスチャの特徴に基づいて、プログラムイベント(例えば、プログラム障害)が発生したことを決定してもよい。
【0046】
触覚効果生成モジュール328は、選択された触覚効果を生成するためにプロセッサ302に触覚信号を生成させて触覚出力装置318へと送信させるプログラミングを表す。例えば、触覚効果生成モジュール328は、記憶された波形又はコマンドにアクセスして、触覚出力装置318に送信してもよい。別の例示として、触覚効果生成モジュール328は、触覚信号を決定するためのアルゴリズムを含んでもよい。触覚効果生成モジュール328は、触覚効果に対する目標座標を決定するためのアルゴリズムを含んでもよい。こうした目標座標は、例えば、タッチセンサ面316上の又は触覚効果を出力するコンピュータ装置301の表面(例えば、テクスチャ)上の場所を含んでもよい。
【0047】
図4は、触覚表面要素のためのシステムの実施形態を示す。システムは、基材402を備える触覚セルを含む。基材402は、任意の適切な材料又は材料の組み合わせを含んでもよい。例えば、基材402は、ポリマー(例えば、プラスチック及び/又はゴム)及び/又はガラスを含んでもよい。
【0048】
一部の実施形態では、触覚セルは、チャンバ404を備える。チャンバ404は、任意の技術又は技術の組み合わせを使用して、基材402へとドリルで穴を開け、成形され及び/又は他のやり方で形成されるチャネル又は穴を含んでもよい。例えば、一部の実施形態では、チャンバ404は、射出成型によって基材402に形成される。このような実施形態では、基材402(例えば、ポリマー)は、基材402が柔らかくなるか又は液体状態に変化するまで加熱されてもよい。基材402は、1つ以上のモールドに注がれて、冷却されてもよい。基材402を冷却することは、基材402を(複数の)モールドの1つ以上の特徴に適合させて、その周囲で硬化させてもよい。モールドの1つ以上の特徴は、チャンバ404を基材402に形成するように構成されてもよい。硬化された基材402は、モールドから抽出されてもよく、チャンバ404を含んでもよい。
【0049】
別の例示として、一部の実施形態では、チャンバ404を生成するためにリソグラフィが使用されてもよい。このような実施形態では、製造業者は、フォトレジスト材料(例えば、エポキシ系ネガティブフォトレジスト材料)又は他の感光性材料をシリコン基板上に配置し得る。基材402は、フォトレジスト材料及び/又はシリコン基板を含んでもよい。フォトレジスト材料は、基材402内のチャンバ404を画定するために、例えば、放射源(紫外光など)を使用してエッチングされてもよい。
【0050】
更に別の例示として、一部の実施形態では、製造業者は、チャンバ404を形成するために、基材402をレーザエッチングし、収束イオンビームを加え、及び/又は他の方法を適用してもよい。チャンバ404は、任意の適切なサイズ(例えば、長さ、幅、及び/又は直径)を含んでもよい。例えば、チャンバ404は、基材402に形成されたマイクロチャネルを含んでもよい。
【0051】
基材402内にチャンバ404を形成することは、チャンバ404を取り囲むエンクロージャ406を生成してもよい。エンクロージャ406は、チャンバ404の外部境界を画定する1つ以上の壁408、410、412を含んでもよい。
【0052】
一部の実施形態では、触覚セルは、変形(例えば、湾曲、屈曲、又は他の形状変化)するように構成される可撓性レイヤ414を備える。可撓性レイヤ414は、ポリマーを含んでもよい。一部の実施形態では、可撓性レイヤ414は、チャンバ404及び/又はエンクロージャ406の上方で結合される。可撓性レイヤ414は、チャンバ404の上方境界を画定し及びこれを密封してもよい。
【0053】
一部の実施形態では、チャンバ404は、(例えば、触覚効果を出力するために)触覚セルを作動するように構成される作動装置420を備える。例えば、一部の実施形態では、作動装置420は、加熱要素、酸性物質、塩基性物質、光(例えば、発光ダイオード)、電極、及び/又は電磁石を含む。作動装置420は、例えば、熱、酸性物質、塩基性物質、光、電気、磁界、電界、電気、及び/又は任意の他の刺激をチャンバ404内の1つ以上の物質418(例えば、パラフィン蝋、スマートゲル、形状記憶材料、圧電性材料、及び/又は適切な材料)に加えるように構成されてもよい。一部の実施形態では、物質418は、膨張し、収縮し、形状変化させ、物理的状態を変化させ、及び/又は他のやり方で作動装置420により出力された刺激に応答する。これは、物質418により、可撓性レイヤ414に圧力を加えさせ又は他のやり方で可撓性レイヤ414と相互作用させてもよい。物質418と可撓性レイヤ414との間の相互作用は、可撓性レイヤ414の形状を変形させてもよい。ユーザは、(例えば、可撓性レイヤ414を横断して指をスライドさせることによって)変形した可撓性レイヤ414と相互作用して、触覚効果を知覚してもよい。
【0054】
例えば、一部の実施形態では、物質418は、スマートゲル等のスマート材料を含む。一部の実施形態では、作動装置420は、触覚セルを作動させるためにスマート材料に刺激(例えば、光)を加えてもよい。刺激は、スマート材料を膨張、収縮及び/又は他のやり方で変形させてもよい。一部の実施形態では、スマート材料は、可撓性レイヤ414及びエンクロージャ406に結合される。例えば、スマート材料は、一端において可撓性レイヤ414に結合され、別の端部ではエンクロージャ406の壁408、410、412(例えば、底壁410)に結合されてもよい。スマート材料の変形(例えば、収縮)は、可撓性レイヤ414をエンクロージャ406の底壁410に向かって引くか又は底壁410から遠ざけてもよい。これは、可撓性レイヤ414をそれぞれ(例えば、破線422で示されるように)内側に曲げるか又は(破線416で示されるように)外側に曲げ、及び/又は他のやり方で変形させ得る。
【0055】
別の例示として、一部の実施形態では、物質418は圧電性材料を含む。作動装置420は、触覚セルを作動させるためにスマート材料に刺激(例えば、電気)を加えてもよい。刺激は、圧電性材料を膨張、収縮及び/又は他のやり方で変形させてもよい。一部の実施形態では、圧電性材料は、可撓性レイヤ414及びエンクロージャ406に結合される。例えば、圧電性材料は、一端において可撓性レイヤ414に結合され、別の端部ではエンクロージャ406の壁408、410、412(例えば、底壁410)に結合されてもよい。一部の実施形態では、圧電性材料の変形(例えば、収縮)は、可撓性レイヤ414をエンクロージャ406の底壁410に向かって引くか又は底壁410から遠ざけてもよい。これは、可撓性レイヤ414をそれぞれ内側に曲げるか又は外側に曲げ、及び/又は他のやり方で変形させ得る。
【0056】
一部の実施形態では、作動装置420は、ロボット(例えば、マイクロロボット)を含む。ロボットは、触覚セルのチャンバ404内で移動するように構成されてもよい。一部の実施形態では、ロボットは、ユーザ又はコンピュータ装置により(例えば、無線で又は有線インターフェースを介して)制御可能であってもよい。例えば、ロボットは、1つ以上の制御信号を(例えば、ブルートゥース)又はWiFiを介して)受信し、それに応じて、チャンバ404内で移動し及び/又は可撓性レイヤ414を他のやり方で操作してもよい。
【0057】
一部の実施形態では、作動装置422は、可撓性レイヤ414に触覚効果を生成させるために可撓性レイヤ414に結合されてもよい。例えば、一実施形態では、可撓性レイヤ414は、静電アクチュエータの導電レイヤ(例えば、可撓性導電レイヤ)を含んでもよい。絶縁レイヤ424(例えば、可撓性絶縁レイヤ)は、例えば、ユーザが導電レイヤに直接接触することから保護するために、可撓性レイヤ414の上に配置されてもよい。このような実施形態では、作動装置422は、可撓性レイヤ414の近くのオブジェクトとの容量結合を含む触覚効果を導電レイヤに生成させるように構成される触覚信号を送信するように構成されてもよい。
【0058】
一部の実施形態では、可撓性レイヤ414は、可撓性レイヤ414に接触しているユーザに電気触覚効果を出力するための導体又は他の材料を含んでもよい。他の実施形態では、可撓性レイヤ414は、可撓性レイヤ414に近い又は接触しているユーザに熱触覚効果(例えば、温度の増加又は減少)を出力するための導体又は他の材料を含んでもよい。作動装置422は、電気触覚又は熱触覚効果を引き起こすために可撓性レイヤ414に触覚信号を送信するように構成されてもよい。例えば、作動装置411は、可撓性レイヤ414に熱を発生させるために可撓性レイヤ414内の導電材料に高電圧を送信してもよい。ユーザは、この熱を熱触覚効果として知覚してもよい。
【0059】
一部の実施形態では、センサ426は、触覚セルに結合されてもよい。センサ426は、例えば、可撓性レイヤ414の表面における温度を検出して、コンピュータ装置にセンサ信号を送信するように構成される温度センサを含んでもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、センサ426からのセンサ信号に基づいて(例えば、可撓性レイヤ414が熱触覚効果を出力するように構成されている場合に)可撓性レイヤ414における温度を変調することができる。例えば、コンピュータ装置は、オブジェクトの特定のテクスチャ又は機能をシミュレートするように構成される温度等の特定の温度に到達するまで可撓性レイヤ414において温度を修正するように作動装置422を制御してもよい。例えば、ユーザの仮想キャラクタが疑似溶岩を横断しているビデオゲームイベントに応じて、コンピュータ装置は、疑似溶岩を通り過ぎるように構成される特定の熱量を含む熱触覚効果を作動装置422に発生させてもよい。
【0060】
一部の実施形態では、コンピュータ装置は、複合触覚効果等の触覚効果を生成するために作動装置420、422を同時に又は順番に作動させてもよい。例えば、コンピュータ装置は、作動装置420により可撓性レイヤ414を外側に曲げさせて、例えば、隆起の形状にしてもよい。コンピュータ装置は、実質的に同時に、例えば、ゴム質材料をシミュレートするように構成される静電触覚効果を作動装置422に生成させてもよい。可撓性レイヤ414に接触している(例えば、可撓性レイヤ414を横断して指をスライドさせている)ユーザは、例えば、ゴム質の隆起等の触覚効果の組み合わせを知覚してもよい。
【0061】
一部の実施形態では、可撓性レイヤ414自体が、刺激に応じて変形するように構成される。このような実施形態では、触覚セルは、物質418を含まなくてもよい。例えば、可撓性レイヤ414は、液晶ポリマー、スマート材料、電気活性ポリマー(EAP)、及び/又は形状記憶材料(例えば、形状記憶合金及び/又は形状記憶ポリマー)を含んでもよい。このような実施形態では、作動装置420(又は作動装置422)は、可撓性レイヤ414を変形させるために可撓性レイヤ414に刺激を加えてもよい(例えば、可撓性レイヤ414に直接刺激を加えてもよい)。例えば、作動装置420は、可撓性レイヤ414を膨張させるために、可撓性レイヤ414に電界、磁界、熱及び/又は別の刺激を加えてもよい。例えば、可撓性レイヤ414の端部がエンクロージャ406の壁408、410、412に結合され得るので、可撓性レイヤ414の膨張は、可撓性レイヤ414内に応力を生成してもよい。応力は、可撓性レイヤ414を(例えば、破線416で示されるように)外側に曲げるか又は(破線422で示されるように)内側に曲げ、及び/又は他のやり方で変形させてもよい。
【0062】
一部の実施形態では、作動装置420(又は作動装置422)は、可撓性レイヤ414を内側に曲げさせるように構成される刺激を可撓性レイヤ414に加えてもよく、これは可撓性レイヤ414に接触しているユーザの指と可撓性レイヤ414との間に吸引力を発生してもよい。ユーザは、この吸引力を触覚効果として知覚してもよい。
【0063】
作動装置420、422は、可撓性レイヤ414及び/又は物質418に刺激を加えるために任意の適切な場所(例えば、チャンバ404の内部、チャンバ404の外部、エンクロージャ406の外部、及び/又は触覚セルの外部)に配置されてもよい。例えば、
図4では作動装置420がエンクロージャ406の底壁410上に配置されているが、他の実施形態では、作動装置420は、可撓性レイヤ414(例えば、チャンバ404の内部の可撓性レイヤ414の裏面)に直接結合されてもよい。別の例示として、一部の実施形態では、作動装置420は、チャンバ404及び/又は触覚セルの外部に配置される。
【0064】
図5は、触覚表面要素のためのシステムの別の実施形態を示す。システムは、
図4のエンクロージャ406、チャンバ404及び可撓性レイヤ414とそれぞれ実質的に類似したエンクロージャ506、チャンバ504及び可撓性レイヤ512を備える触覚セルを含む。
図5に示されているコンポーネントは、
図4に関して検討された任意の方法を使用して形成され得る。
【0065】
図5に示される実施形態において、チャンバ504は、物質518(例えば、水又は空気)を備える。また、チャンバ504は作動装置520も備える。作動装置520は、例えば、電気活性ポリマー(例えば、圧電性材料)を含んでもよい。一部の実施形態では、作動装置520は、触覚信号を受信し、それに応じて、形状を変形させるように構成される。
【0066】
例えば、一部の実施形態では、作動装置520の長手方向端部がエンクロージャ506の底壁510(及び/又は側壁)に結合される。触覚出力装置520は、触覚信号に応答して長手方向に膨張するように構成されてもよい。例えば、作動装置520の長手方向端部がエンクロージャ506の底壁510に固定され得るので、作動装置520の長手方向膨張は、作動装置520内に応力を生成してもよい。これは、例えば、破線516で示されるように、作動装置520を上向きに(例えば、エンクロージャ506の底壁510から離れるように)曲げるか、又は他のやり方で変形させてもよい。作動装置520の変形は、物質518をエンクロージャ506の底壁510から遠ざけ且つ可撓性レイヤ512に対して押してもよい。これは、可撓性レイヤ512に外向き圧力を加えてもよい。一部の実施形態では、外向き圧力は、例えば、破線514で示されるように、可撓性レイヤ512を外側に曲げるか又は他のやり方で変形させる。一部の実施形態では、可撓性レイヤ512の変形は、作動装置520の変形を模倣する。例えば、作動装置520が波形状に変形する場合、物質518は、可撓性レイヤ512が実質的に類似の波形状に変形するように可撓性レイヤ512に対して圧力を加えてもよい。ユーザは、変形した可撓性レイヤ512と相互作用して、例えば、凹凸の有るテクスチャ、波状テクスチャ、又は別の触覚効果を知覚してもよい。
【0067】
一部の実施形態では、作動装置520は、別の触覚信号に応じて又は触覚信号の除去に応じて(例えば、
図5に示されるように)実質的に平坦な形状に戻るように構成される。作動装置520が実質的に平坦な形状に戻ると、物質518は、可撓性レイヤ512にあまり圧力を加えなくてもよい。これは、可撓性レイヤ512が、例えば、(
図5に示されるように)デフォルトの平坦な形状に戻ることを可能にしてもよい。ユーザは、可撓性レイヤ512と相互作用して、例えば、円滑なテクスチャ又は別の触覚効果を知覚してもよい。
【0068】
図6Aは、触覚表面要素のためのシステムの更に別の実施形態を示す。システムは、
図4のエンクロージャ406、チャンバ404及び可撓性レイヤ414とそれぞれ実質的に類似したエンクロージャ606、チャンバ604及び可撓性レイヤ612を備える触覚セルを含む。
図6A−Bに示されているコンポーネントは、
図4に関して検討された任意の方法を使用して形成され得る。
【0069】
図6Aに示される実施形態において、システムは、少なくとも2つの作動装置620、622を備える。一方の作動装置622が可撓性レイヤ612(例えば、チャンバ604の内部の可撓性レイヤ612の底部)に結合されてもよく、他方の作動装置620がシステム内の別の場所に配置されてもよい。例えば、一部の実施形態では、一方の作動装置622が(例えば、
図6に示されるように)可撓性レイヤ612の底面に配置されてもよく、他方の作動装置620がエンクロージャ606の内壁に配置されてもよい。一部の実施形態では、可撓性レイヤ612は、作動装置622を備える。例えば、作動装置622は、可撓性レイヤ612内に配置される磁性粒子を含んでもよい。システムは、任意の適切な構成で任意の数の作動装置620、622を含み得る。
【0070】
作動装置620、622は、互いに引き合い又は反発するように構成されてもよい。例えば、作動装置620は磁石、強磁性体材料又は金属成分を含んでもよく、作動装置622は電磁石を含んでもよい。別の例示として、作動装置622は磁石、強磁性体材料又は金属成分を含んでもよく、作動装置620は電磁石を含んでもよい。更に別の例示として、作動装置620、622は共に電磁石を含んでもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、特定の極性を有する磁界を(複数の)電磁石に発生させるように構成される触覚信号を(複数の)電磁石に送信してもよい。磁界は、作動装置620、622を互いに引き合わせ又は反発させてもよい。こうした引力及び斥力は、可撓性レイヤ612を(例えば、破線616で示されるように)内側に曲げるか又は(破線614で示されるように)外側に曲げ、又は他のやり方で変形させてもよい。
【0071】
一部の実施形態では、一方又は両方の作動装置620、622は、導電性電極を備える。導電性電極は、例えば、スパッタリング及び蒸着(例えば、化学又は物理蒸着)を使用して、作動装置620、622に関係付けられる表面上に形成されてもよい。例えば、導電性電極を備える作動装置622は、蒸着によって可撓性レイヤ612上に形成され得る。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、特定の極性を有する静電界を(複数の)導電性電極に発生させるように構成される触覚信号を(複数の)導電性電極に送信してもよい。静電界は、作動装置620、622を互いに引き合わせ又は反発させてもよい。こうした引力及び斥力は、可撓性レイヤ612を(例えば、破線616で示されるように)内側に曲げるか又は(破線614で示されるように)外側に曲げ、又は他のやり方で変形させてもよい。
【0072】
一部の実施形態では、コンピュータ装置は、1つ以上の作動装置620、622により生成される(複数の)磁界及び/又は(複数の)静電界の極性を反復的に切り替えてもよい。これは、作動装置620、622を反復的に互いに引き合わせ且つ反発させてもよい。作動装置620、622の引力及び斥力の循環は、可撓性レイヤ612を上下運動で移動させることができる。この上下は、例えば、振動又は別の触覚効果を生成してもよい。
【0073】
一部の実施形態では、複数の作動装置622が(例えば、
図6Bに示されるように)可撓性レイヤ612に結合される。1つ以上の追加の作動装置620が、1つ以上の磁界及び/又は電界を複数の作動装置622に加えるために配置されてもよい。コンピュータ装置は、触覚効果を生成するために1つ以上の組の作動装置620、622を選択的に作動させてもよい。
【0074】
例えば、
図6Bに示されるように、コンピュータ装置は、可撓性レイヤ612を様々な形状に変形させるように作動装置623、624、626の組を作動させてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、第1の組の作動装置623が同じ(例えば負の)極性の磁界を生成するように第1の組の作動装置623を作動させてもよい。これは、第1の組の作動装置623を互いに反発させてもよい。コンピュータ装置は、追加的に又は代替的に、第2の組の作動装置624が反対の極性の磁界を生成するように第2の組の作動装置624を作動させてもよい。これは、第2の組の作動装置624を互いに引き合わせてもよい。コンピュータ装置は、追加的に又は代替的に、第3の組の作動装置626が同じ極性の磁界を生成するように第3の組の作動装置626を作動させてもよい。これは、第3の組の作動装置626を互いに反発させてもよい。引力及び斥力の組の作動装置623、624、626は、可撓性レイヤ612を、例えば、(例えば、破線で示されるように)波形状に変形させてもよい。ユーザが可撓性レイヤ612と相互作用して、例えば、波状のテクスチャを含む触覚効果を知覚してもよい。コンピュータ装置は、触覚効果を生成するために任意の数の又は構成の組の作動装置623、624、626を作動させてもよい。
【0075】
図7Aは、触覚表面要素のためのシステムの実施形態を示す。一部の実施形態では、システムは、複数の触覚セル700を備える。複数の触覚セル700は、互いに結合され得る。例えば、各触覚セル700は、少なくとも1つの側部において、隣接する触覚セル700に結合してもよい。一部の実施形態では、システムは、単一の触覚セル700を備える。
図7Aは実質的に同じ形状を含む複数の触覚セル700を描いているが、他の実施形態では、2つ以上の触覚セル700が異なる形状、容積、サイズ、及び/又は他の特徴を含んでもよい。
【0076】
一部の実施形態では、1つ以上の触覚セル700は、
図4のエンクロージャ406、チャンバ404及び可撓性レイヤ414とそれぞれ実質的に類似したエンクロージャ702、チャンバ504及び可撓性レイヤ708を備える。
図7A−Bに示されているコンポーネントは、
図4に関して検討された任意の方法を使用して形成され得る。
【0077】
システムは、第1の壁714を備えてもよい。第1の壁714は、例えば、コンピュータ装置の筐体及び/又はコンピュータ装置のコンポーネントを含んでもよい。第1の壁714は、(複数の)触覚セル700に対して固定された位置に有ってもよい。少なくとも1つ触覚セル700は、第1の壁714に結合されてもよい。
【0078】
システムは、第2の壁716を備えてもよい。第2の壁716は、例えば、コンピュータ装置の筐体及び/又はコンピュータ装置のコンポーネントを含んでもよい。第2の壁716は、(複数の)触覚セル700に対して固定された位置に有ってもよい。少なくとも1つ触覚セル700は、作動装置718を介して第2の壁718に結合されてもよい。
【0079】
一部の実施形態では、作動装置718は、触覚信号に応じて膨張及び/又は収縮(例えば、長手方向に膨張又は収縮)するように構成される材料を含む。例えば、作動装置718は、圧電性材料を含んでもよい。コンピュータ装置は、例えば、
図7Bに示されるように、作動装置718を長手方向に膨張させるように構成される触覚信号を作動装置に送信してもよい。膨張する作動装置718は、1つ以上の触覚セルを横方向に互いに対して及び/又は第1の壁714に対して圧縮させてもよい。例えば、可撓性レイヤ708の側部が関連するエンクロージャ702に取り付けられて、可撓性レイヤ708の中央が自由に移動し得るので、これは、触覚セル700の可撓性レイヤ708を(例えば
図7Bに示されるように)上方に及び/又は下方に曲げさせてもよい。ユーザは、(複数の)触覚セル700の(複数の)可撓性表面708と相互作用して、凹凸の有るテクスチャ等の1つ以上の触覚効果を知覚してもよい。
【0080】
一部の実施形態では、コンピュータ装置は、作動装置718に別の触覚信号を送信し、又は作動装置718から触覚信号を除去してもよい。これは、作動装置718を横方向に圧縮させてもよい。作動装置718の横方向圧縮は、(複数の)触覚セル700が横方向に膨張し及び/又は(
図7Aに示されるように)デフォルト形状に変化することを可能にしてもよい。これは、触覚セル700の可撓性レイヤ708を実質的に平坦な形状に戻し及び/又は他のやり方で変形させてもよい。ユーザは、(複数の)触覚セル700の(複数の)可撓性表面708と相互作用して、円滑なテクスチャ等の1つ以上の触覚効果を知覚してもよい。
【0081】
図8は、触覚表面要素のためのシステムの更に別の実施形態を示す。システムは、可撓性レイヤ802を備える触覚セルを含む。可撓性レイヤ802は、誘電体エラストマーを含んでもよい。上方可撓性電極804が、可撓性レイヤ802の上面に結合されてもよい。下方可撓性電極806が、可撓性レイヤ802の下面に結合されてもよい。
【0082】
下方可撓性電極806の少なくとも1つの横方向端部808、812が表面810(例えば、コンピュータ装置の筐体)に結合されてもよい。一部の実施形態では、下方可撓性電極806の両端808、812が表面810に結合される。下方可撓性電極806の横方向端部808、812の間の中央部814は表面810に結合されなくてもよい。これは、(例えば、破線矢印で示されるように、表面810から上方に離れて)触覚セルの側面中央が移動することを可能にしてもよい。
【0083】
一部の実施形態では、コンピュータ装置は、触覚セルを作動させるために上方可撓性電極804及び下方可撓性電極806に電圧を加えてもよい。これは、可撓性レイヤの厚み816を圧縮する静電力を発生させてもよい。圧縮は、可撓性レイヤ802を長手方向に膨張させてもよい。一部の実施形態では、例えば、(可撓性レイヤ802が結合される)下方可撓性電極806の端部808、812が表面に取り付けられ得るので、可撓性レイヤ802の長手方向膨張は、可撓性レイヤ802内に応力を発生させてもよい。応力は、可撓性レイヤ802を(例えば、破線818で示されるように、表面810から離れて)曲げ及び/又は他のやり方で変形させてもよい。
【0084】
(触覚表面要素の例示的な応用)
様々なコンピュータ装置がコンピュータ装置のユーザに説得力のある触覚フィードバックを提供するために本開示の実施形態を利用し得る。
図9A−Cは、触覚フィードバックを提供するための触覚表面要素の様々な実装を示す。
図9Aを参照すると、
図9Aは、例えば、コンピュータ装置900の背後904に配置された触覚出力装置902を備えるコンピュータ装置900を示す。
【0085】
一部の実施形態では、コンピュータ装置900は動的な及び/又は変化する触覚効果を出力するように構成される。例えば、コンピュータ装置900は、サーフィンのビデオゲームを実行していてもよい。仮想波が(例えば、コンピュータ装置900の正面に配置された)ディスプレイを横切るとき、コンピュータ装置900は関連する動的触覚効果を出力してもよい。一部の実施形態では、動的触覚効果は、例えば、波をシミュレートするように構成される動くテクスチャを含んでもよい。例えば、コンピュータ装置900は、例えば、破線矢印の方向に触覚セル900の行906を順番に作動させてもよい。触覚出力装置902に接触しているユーザが、触覚セル910の行906の順次作動を、例えば、波触覚効果として知覚してもよい。コンピュータ装置900は、触覚効果を生成するために順番に及び/又は同時に任意の数又は配置の触覚セル910を作動させることができる。作動される触覚セル910は、互いに隣接し又は非隣接し得る。
【0086】
一部の実施形態では、システム900は、ユーザに方向の及び/又は空間的な手掛かりを提供するように構成される動的な及び/又は変化する触覚効果を出力するように構成される。例えば、
図9Bに示される実施形態では、触覚出力装置902は、タッチスクリーンディスプレイにオーバレイされている。コンピュータ装置900はビデオゲームを実行しており、その中でユーザが仮想岩918を仮想水の中に落として、仮想波紋920を生成していてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、仮想岩918を落とした場所から外に向かう波紋をシミュレートするために触覚セル910を作動させるように構成される。例えば、仮想波紋がディスプレイ上の落とした場所から外に向かって伝播すると、コンピュータ装置900は、落とした場所により近い触覚セル910により強い触覚効果を提供させ、落とした場所に対して徐々に遠くなる触覚セル910により弱い触覚効果を提供させてもよい。触覚出力装置902の様々な場所に接触するユーザは、例えば、様々な場所で仮想波紋920の方向、振幅、及び他の特徴を感知することが可能であってもよい。
【0087】
一部の実施形態では、コンピュータ装置900は確認触覚効果を出力するように構成される。触覚効果は、例えば、コンピュータ装置900がユーザ入力を検出したことをユーザに確認してもよい。例えば、コンピュータ装置900は、例えば、タッチスクリーンディスプレイにグラフィカルユーザインターフェース(GUI)の一部として出力される仮想ボタンとのユーザ相互作用を検出してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、それに応じて、コンピュータ装置900がユーザ相互作用を検出したことを確認するように構成される触覚効果を出力する。このような実施形態では、触覚効果は、動的触覚効果を含んでもよい。例えば、触覚効果は、触覚出力装置902に沿って(例えば、
図9Cの破線で示されているジグザグパターンで)触覚セル910の順次作動を含んでもよい。
【0088】
一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、特定の機能を実行する(例えば、ユーザのグリップを改善する又は減らす、コンピュータ装置900に加えられる力に反作用する)ように構成される触覚効果を出力するように構成される。例えば、コンピュータ装置900は、センサ(例えば、加速度計)からのセンサ信号に基づいてユーザがコンピュータ装置900を振っていることを決定してもよい。コンピュータ装置900は、それに応じて、例えば、良好なグリップをユーザに提供するように構成される触覚効果を出力してもよい。例えば、コンピュータ装置900は、コンピュータ装置900に対するユーザのグリップを高めるように構成される凹凸の有るテクスチャを含む触覚効果を出力してもよい。別の例示として、コンピュータ装置900は、例えば、センサ(例えば、流体センサ又は湿度センサ)からのセンサ信号に基づいて、コンピュータ装置900が濡れている及び/又は滑りやすいことを決定してもよい。コンピュータ装置900は、それに応じて、例えば、ユーザのグリップを改善するように構成される触覚効果を出力してもよい。
【0089】
次に
図9Dを参照すると、一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、ユーザインターフェースを生成するために触覚出力装置902の1つ以上の触覚セル910を作動させる。例えば、コンピュータ装置900は、ユーザが相互作用できるボタン912、914、スライダ916及び/又は他のユーザインターフェースコンポーネントの場所の輪郭を示すために1つ以上の触覚セル910を作動させてもよい。コンピュータ装置900は、ユーザインターフェースコンポーネントを生成するために任意の数の又は構成の触覚セル910を作動させることができる。
【0090】
一部の実施形態では、触覚出力装置902は、ユーザインターフェースコンポーネントとのユーザ相互作用を検出するように構成されるタッチセンサ(例えば、触覚出力装置902の下に配置される容量性タッチセンサ)等のセンサ908を備えるか又は他のやり方で結合されてもよい。例えば、センサ908は、フォトレジスタ、又は周辺光の変化に関係付けられる電気信号を出力することによって、周辺光の変化に応答するように構成される材料(例えば、スマート材料)を含んでもよい。ユーザが触覚出力装置902と相互作用して(例えば、指をスライドさせて)、例えば、ユーザインターフェースコンポーネントの場所、タイプ及び/又は他の特徴を知覚し、及び/又はコンピュータ装置900への入力を提供してもよい。センサ908は、ユーザ相互作用を検出して、ユーザ相互作用に関係付けられる(例えば、圧力、場所、方向等を含む)センサ信号をコンピュータ装置900に送信することができる。例えば、センサ908は、ユーザの指等のオブジェクトが触覚セル910上に配置されること(例えば、及びそれによって、周辺光の一部がセンサに到達するのを阻害すること)に応じて周辺光の変化に関係付けられるセンサ信号を送信してもよい。コンピュータ装置900は、センサ信号を受信して、センサ信号に基づいてユーザ入力を決定してもよい。
【0091】
一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、触覚出力装置902(例えば、触覚出力装置902の触覚セル910)内の流体の移動に基づいてコンピュータ装置900とのユーザ相互作用を検出する。例えば、ユーザは、コンピュータ装置900を回転させるか又は圧力を加えて、コンピュータ装置900に入力を提供してもよい。これは、触覚出力装置902内に含まれている流体の移動を引き起こしてもよい。コンピュータ装置900は、例えば、流体の移動を検出するように構成されるセンサ908からのセンサ信号に基づいてユーザ入力を検出及び/又は識別してもよい。
【0092】
一部の実施形態では、触覚セル910は、ユーザ入力を検出し且つ触覚効果を提供するために使用されてもよい。例えば、センサ908がスマート材料を含む実施形態では、スマート材料は、刺激(例えば、ユーザの指が触覚セル910上に配置されて、センサ908への周辺光を阻害すること)に応じてユーザ入力に関係付けられる1つ以上のセンサ信号を生成してもよい。コンピュータ装置900は、センサ信号を受信して、センサ信号に基づいてユーザ入力を決定してもよい。更に、コンピュータ装置900は、触覚効果を出力するために同じ刺激又は異なる刺激を使用してスマート材料を作動させてもよい。例えば、コンピュータ装置900は、スマート材料の形状を変形させるためにスマート材料に電圧を加えてもよい。形状の変形は、ユーザに対する触覚効果として知覚可能であってもよい。従って、このような実施形態では、触覚セル910は、入力を受信して出力を提供することが可能であってもよい。
【0093】
一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、センサ908からのセンサ信号に基づいて触覚効果を出力するか又はその特徴を修正する。例えば、コンピュータ装置900は、ボタン等のユーザインターフェースコンポーネントの一部を画定する上昇した隆起(又は別の隆起した形状)を形成するために触覚セル910を作動させてもよい。ユーザは、例えば、ユーザインターフェースコンポーネントを介して入力を提供するために、触覚セル910に所定量の力(例えば、圧力)を加えてもよい。センサ908は、触覚セル910に加えられる力の量を検出して、力の量に関係付けられるセンサ信号を送信してもよい。コンピュータ装置900は、センサ信号を受信し、センサ信号に応じて、触覚効果(例えば、振動)を出力してもよい。触覚効果は、例えば、入力が受信されたことをユーザに確認してもよい。コンピュータ装置900は、追加的に又は代替的に、平坦な形状、凹形状、又は小さな隆起等の別の形状に触覚セル910を変形させるように触覚セル910を作動させてもよい。この変形は、例えば、ユーザが触覚セル910と既に相互作用したことをユーザに示してもよい。
【0094】
一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、センサ908により検出された力の量に関係付けられる触覚効果を出力するように構成される。例えば、コンピュータ装置900は、ボタン等のユーザインターフェースコンポーネントを画定するように複数の触覚セル910を作動させてもよい。ユーザは、例えば、ユーザインターフェースコンポーネントと相互作用するために、触覚セル910に異なる量の力を加えてもよい。第1の量の力(例えば、軽い押圧)がユーザにより加えられることに応じて、コンピュータ装置900は、触覚セル910を作動させて、例えば、触覚セル910をユーザに対して押し返させてもよい。これは、ボタンのバネ力をシミュレートしてもよい。第2の量の力(例えば、硬い押圧)がユーザにより加えられることに応じて、コンピュータ装置900は、例えば、振動を出力し及び/又は触覚セル910を平坦な(例えば、平面的な)形状に変化させてもよい。これはボタンのクリックをシミュレートしてもよい。一部の実施形態では、触覚効果の組み合わせは、実際のボタンと相互作用することをより現実的にシミュレートしてもよい。
【0095】
一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、ユーザがユーザインターフェースコンポーネントと相互作用することに応じて(及び/又はセンサ908からのセンサ信号に基づいて)、1つ以上の機能を実行する(例えば、電話番号をダイヤルし、テキストを入力し、テキストメッセージを送信し、コンピュータ装置900を睡眠モード等の特定のモードに入らせ、録音アプリケーション等のアプリケーションを実行する等)。例えば、コンピュータ装置900は、ユーザが入力を、例えば、セキュリティコードを提供するために相互作用することができるボタン912、914の場所の輪郭を示すために触覚セル910のグループを作動させてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、ボタン912、914とのユーザ相互作用のシーケンスを検出して、シーケンスが(例えば、メモリに記憶されている)既定のシーケンスと一致するかどうかを決定してもよい。そうであれば、コンピュータ装置900は、例えば、コンピュータ装置900のロックを解除すること及び/又はコンピュータ装置900を睡眠モードから覚醒させること等の関連機能を行ってもよい。
【0096】
別の例示として、一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、ユーザが入力を提供するために相互作用することができるスライダ916の場所を画定するために触覚セル910のグループを作動させてもよい。コンピュータ装置900は、スライダ916の触覚セル910に沿って(例えば、破線矢印で示されるように、上方に)ユーザが指をスライドさせることを検出し、それに応じて、関連機能を行ってもよい。例えば、コンピュータ装置900は、それに応じて、コンピュータ装置900で実行されている音楽アプリケーションの音量を修正(例えば、増加又は減少)してもよい。
【0097】
一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、ユーザ相互作用に関係付けられる(例えば、センサ908により検出される)力の量に基づいて1つ以上の機能を行ってもよい。例えば、コンピュータ装置900は、カメラアプリケーションを実行してもよい。コンピュータ装置900は、カメラアプリケーションに関係付けられるボタン912の場所の輪郭を示すために触覚セル910を作動させてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、ボタン912に対する軽い押圧を(例えば、ボタン912を画定する触覚セルに関係付けられるセンサを介して)検出してもよい。軽い押圧に応じて、コンピュータ装置900は、コンピュータ装置900のカメラのフォーカスを合わせてもよい。また、コンピュータ装置900は、例えば、シャッターのフォーカスをシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、ボタン912に対する硬い押圧を検出してもよい。硬い押圧に応じて、コンピュータ装置900は、カメラを使用して写真(又は映像)を撮ってもよい。また、コンピュータ装置900は、例えば、シャッターのクリックをシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。
【0098】
別の例示として、一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、ディスプレイを介してグラフィカルユーザインターフェースを出力してもよい。触覚出力装置902は、ディスプレイの上に配置されてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、グラフィカルユーザインターフェースに出力されるアイコンに関係付けられる形状を形成するために触覚セル910を作動させてもよい。例えば、コンピュータ装置900は、アイコンの境界又は他の特徴を画定するために特定のアイコンの上に配置される触覚セル910を作動させてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、触覚セル910に対する軽い押圧を検出してもよい。軽い押圧に応じて、コンピュータ装置900は、ディスプレイを介して、アイコンに関係付けられるアプリケーションに関係付けられる情報を出力してもよい。例えば、アイコンが描画アプリケーションに関係付けられる場合、コンピュータ装置900は、描画アプリケーションに関する情報、最近保存した描画のサムネールサイズのビュー、又は他の情報を出力してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置900は、触覚セルに対する硬い押圧を検出してもよい。硬い押圧に応じて、コンピュータ装置900は、アプリケーションを立ち上げてもよい。従って、ユーザは、異なる量の力を使用して触覚セル910と相互作用して、コンピュータ装置900にアプリケーションに関係付けられる異なる機能を行わせてもよい。
【0099】
一部の実施形態では、1つ以上の触覚セル910により少なくとも部分的に画定されるユーザインターフェースは、コンピュータ装置900に視覚的に集中しなくてもユーザがコンピュータ装置900と相互作用することを可能にしてもよい。例えば、ユーザは、コンピュータ装置900に入力を提供している間、コンピュータ装置をユーザのポケットに入れたままにし及び/又はコンピュータ装置を傍観者の視界の外に置くことが可能であってもよい。
【0100】
一部の実施形態では、触覚出力装置902は、コンピュータ装置900から物理的に分かれている(例えば、触覚出力装置902は、コンピュータ装置900と共に使用可能な周辺装置であってもよい)。例えば、触覚出力装置902は、コンピュータ装置900から遠隔に有ってもよく、コンピュータ装置900と有線又は無線通信していてもよい。コンピュータ装置900は、触覚出力装置902を介してユーザから入力を受信し、触覚出力装置902を介してユーザに出力を提供してもよい。例えば、触覚出力装置902は、(例えば、上記の任意の方法を使用して)ユーザ相互作用を検出して、ユーザ相互作用に関係付けられる信号をコンピュータ装置900に送信してもよい。コンピュータ装置900は、信号を受信し、それに応じて、触覚出力装置902に触覚信号を送信してもよい。触覚信号は、触覚出力装置902に、例えば、1つ以上の触覚効果を生成させ及び/又はユーザインターフェースを修正させてもよい。
【0101】
(触覚表面要素のための例示の方法)
図10は、一実施形態による触覚表面要素を提供するための方法を実行するためのステップのフローチャートである。一部の実施形態では、
図10のステップは、例えば、汎用コンピュータ、移動装置又はサーバにおけるプロセッサによって実行されるプログラムコードで実装されてもよい。一部の実施形態では、こうしたステップは一群のプロセッサによって実装されてもよい。一部の実施形態では、
図10に示される1つ以上のステップは省略され又は異なる順番で行われてもよい。同様に、一部の実施形態では、
図10に示されない追加のステップが実行されてもよい。以下のステップは
図3に示されたコンピュータ装置301に関して記載されたコンポーネントを参照して記載される。
【0102】
方法1000は、ステップ1002で開始して、プロセッサ302は1つ以上のセンサ信号を受信する。プロセッサ302は、例えば、センサ330、タッチセンサ308等からセンサ信号を受信してもよい。例えば、イベント(例えば、ユーザがコンピュータ装置301を揺動させること)に応じて、センサ330(例えば、加速度計及び/又はジャイロスコープ)がプロセッサ302にイベントに関係付けられるセンサ信号(例えば、揺動の速さ及び方向)を送信してもよい。別の例示として、触覚出力装置318の表面とのユーザ相互作用に応じて、触覚出力装置318に関係付けられるタッチセンサ308がユーザ相互作用を検出して、プロセッサ302に関連するセンサ信号を送信してもよい。
【0103】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、I/Oコンポーネント312からセンサ信号を受信する。このような実施形態では、センサ信号は、コンピュータ装置301に関係付けられるユーザインターフェース装置(例えば、ボタン、スイッチ、レバー、ノブ、及び/又はタッチセンサ面316)とのユーザ相互作用に関係付けられてもよい。例えば、ユーザがタッチセンサ面316と相互作用(例えば、タップ、ジェスチャ等)すると、プロセッサ302は、I/Oコンポーネント312を介してタッチセンサ308から信号を受信してもよい。
【0104】
方法1000はステップ1006に進み、プロセッサ302は変形を含む第1の触覚効果を決定する。第1の触覚効果は、少なくとも部分的に、触覚出力装置318の触覚セルにより出力されるように構成される。
【0105】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて第1の触覚効果を決定する。例えば、プロセッサ302は、センサ信号の1つ以上の特徴(例えば、振幅、持続時間、周波数、波形、及び/又はセンサ信号により運ばれるデータ)を1つ以上の触覚効果にマッピングするためにメモリ304に記憶されているルックアップテーブルにアクセスしてもよい。別の例示として、プロセッサ302は、センサ信号からのデータを1つ以上のアルゴリズムに適用して、1つ以上の関連触覚効果を決定してもよい。更に別の例示として、プロセッサ302は、センサ信号に基づいてユーザ入力(例えば、タッチセンサ面316の表面に沿うタッピング、2本指のピンチ操作、及び/又はスワイプ等のユーザ入力のタイプ)を決定してもよい。プロセッサ302は、1つ以上のユーザ入力を1つ以上の触覚効果にマッピングするためにメモリ304に記憶されたルックアップテーブルにアクセスしてもよい。
【0106】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、(複数の)センサ330からの複数のセンサ信号に基づいて第1の触覚効果を決定してもよい。例えば、ユーザは夜間に車両を運転していてもよい。プロセッサ302は、周辺光検出器から第1のセンサ信号を受信してもよい。第1のセンサ信号は、(例えば、夜間なので)少量の周辺光を示してもよい。プロセッサ302は、加速度計から第2のセンサ信号を受信してもよい。第2のセンサ信号は、(例えば、ユーザが車両を運転しているので)高速の速さを示してもよい。プロセッサ302は、マイクロホンから第3のセンサ信号を受信してもよい。第3のセンサ信号は、環境雑音(例えば、エンジン音、車のクラクション、及び/又は暴風)に関係付けられてもよい。一部の実施形態では、プロセッサ302は、2つ以上のセンサ信号に基づいてコンピュータ装置301が移動中の車両に位置していることを決定してもよい。追加的に又は代替的に、プロセッサ302は、例えば、ユーザが低光量で高速移動している環境の車両内でコンピュータ装置を見つけ、識別し及び/又は把持することを容易にするように構成される凹凸の有るテクスチャを含む第1の触覚効果を決定してもよい。
【0107】
別の例示として、ユーザは、コンピュータ装置100をユーザのポケット又は財布に入れていてもよい。プロセッサ302は、(例えば、コンピュータ装置100がユーザのポケット又は財布に有るので)少量の周辺光を示す第1のセンサ信号を周辺光検出器から受信してもよい。プロセッサ302は、コンピュータ装置100が逆さまに又は別の不規則な角度に有ることを示す第2のセンサ信号をジャイロスコープから受信してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ302は、センサ信号に基づいてコンピュータ装置301が鞄又は別の入れ物の中に位置していることを決定してもよい。追加的に又は代替的に、プロセッサ302は、例えば、入れ物からコンピュータ装置301を見つける、識別する、及び/又は把持することを簡単にするように構成される第1の触覚効果を決定してもよい。
【0108】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、イベントに少なくとも部分的に基づいて第1の触覚効果を決定する。本明細書で使用されるイベントは、関連する触覚効果を含む可能性があるコンピュータ装置301の動作の間に発生する任意の相互作用、アクション、衝突、又は他のイベントである。一部の実施形態では、イベントは、ユーザ入力又はユーザ相互作用(例えば、ボタン押し下げ、ジョイスティックを操作すること、タッチセンサ面と相互作用すること、又はコンピュータ装置100を傾け若しくは方向付けること)、システム状態(例えば、バッテリ低下、メモリ低下、又はシステムが着呼を受信することに基づいて生成される通知等のシステム通知)、データの送信(例えば、Eメールを送信すること)、データの受信(例えば、テキストメッセージを受信すること)、コンピュータ装置301を使用して機能を行うこと(例えば、電話呼び出しを掛けること又は受けること)、又はプログラムイベント(例えば、プログラムがゲームであれば、プログラムイベントは爆発、銃撃、衝突、ゲームキャラクタ間の相互作用、又は新たなレベルに進むこと、又は凹凸のある地形を運転することを含んでもよい)を含んでもよい。
【0109】
例えば、プロセッサ302は、イベントを1つ以上の触覚効果にマッピングするためにメモリ304に記憶されたルックアップテーブルにアクセスしてもよい。例えば、プロセッサ302は、Eメールアイコンの形状に配置された上昇した隆起を有するテクスチャを含む触覚効果に着信Eメールを含むイベントをマッピングしてもよい。別の例示として、プロセッサ302は、1つ以上の関連触覚効果又は触覚効果の特徴を決定するために1つ以上のアルゴリズムにイベントに関係付けられるデータ(例えば、イベントが発生した時間、イベントの優先度、イベントに関係付けられる数値)を適用してもよい。例えば、プロセッサ302は、動的触覚効果を生成するために使用される1つ以上の触覚セル等を決定するためのアルゴリズムにディスプレイスクリーンを横断する仮想オブジェクトの移動の1つ以上の特徴を適用してもよい。
【0110】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、仮想オブジェクトに関係付けられる特徴に少なくとも部分的に基づいて第1の触覚効果を決定する。例えば、コンピュータ装置301は、ディスプレイに仮想オブジェクトを出力してもよい。ユーザ408は、例えば、タッチセンサ面316を介して仮想オブジェクト406と相互作用してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ302は、それに応じて、高さ、幅、形状、色、場所、機能、テクスチャ、及び/又は仮想オブジェクトに関係付けられる他の特徴に基づいて触覚効果を決定してもよい。例えば、仮想オブジェクトが建築シミュレータにおける大きな石を含む場合、プロセッサ302は、岩及び/又は凹凸の有るテクスチャを含む触覚効果を決定してもよい。
【0111】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、触覚出力装置318の変形(例えば、上昇した隆起のサイズ、形状、及び/又は厚み)の特徴に基づいて触覚効果を決定する。変形は、例えば、過去の触覚効果が原因であってもよい。一部の実施形態では、プロセッサ302は、触覚出力装置318のサイズ、タイプ、場所、及び/又は材料(例えば、触覚出力装置318内に配置される物質)に送信される電力量に基づいて特徴を決定する。例えば、プロセッサ302は、触覚信号に応じて膨張及び/又は収縮した触覚出力装置318の圧電性材料の量を推定して、その量を特定のサイズ及び/又は形状の変形と関係付けてもよい。プロセッサ302は、触覚出力装置318の作動装置により、所望の触覚効果を達成するために任意の数及び/又はタイプの変化を触覚出力装置318に適用してもよい。
【0112】
例えば、一部の実施形態では、触覚出力装置318が既に所望の変形を含むことをプロセッサ302が決定する場合、プロセッサ302は、例えば、触覚効果が無いことを決定してもよい。一部の実施形態では、触覚出力装置318が閾値より低い厚みの変形を有することをプロセッサ302が決定する場合、プロセッサ302は、例えば、閾値より高く変形の厚みを増加させるように構成される触覚効果を決定してもよい。一部の実施形態では、触覚出力装置318が閾値より高い厚みの変形を有することをプロセッサ302が決定する場合、プロセッサ302は、例えば、閾値より低く変形の厚みを減少させるように構成される触覚効果を決定してもよい。
【0113】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、複数の触覚効果を決定する。複数の触覚効果の各々は、仮想オブジェクト及び/又は(例えば、コンピュータ装置301との)ユーザ相互作用の異なる特徴に関係付けられてもよい。例えば、コンピュータ装置301は、タッチスクリーンディスプレイに仮想銃器を出力してもよい。ユーザが銃器のトリガに関係付けられるタッチスクリーンディスプレイ上の場所に接触すると、プロセッサ302は、例えば、トリガのテクスチャ(例えば、金属のテクスチャ)に関係付けられる触覚効果を決定してもよい。プロセッサ302は、例えば、タッチセンサ面316の上に配置される触覚出力装置318の複数の触覚セルを作動させることによって触覚効果を生成してもよい。また、プロセッサ302は、例えば、仮想銃器の木製の柄のテクスチャに関係付けられる別の触覚効果を決定してもよい。このような実施形態では、プロセッサ302は、例えば、触覚セルの異なる構成を作動させることによって触覚効果を生成してもよい。一部の実施形態では、多数の触覚効果が、仮想オブジェクト(例えば、銃器との相互作用)のより現実的且つ没入感の有る表現を提供してもよい。
【0114】
方法1000はステップ1008に進み、プロセッサ302は触覚出力装置318の触覚セルにより出力されるように構成される第2の触覚効果を決定する。プロセッサ302は、ステップ1006に関して先に記載された任意の方法を用いて第2の触覚効果を決定してもよい。
【0115】
方法1000はステップ1010に進み、プロセッサ302は触覚効果を出力するために触覚セルの形状を変化させるように構成される第1の触覚信号を送信する。
【0116】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、第1の触覚信号を決定するために、メモリ304に記憶され且つ特定の触覚効果に関係付けられる駆動信号にアクセスしてもよい。一実施形態では、触覚信号は、効果に関係付けられる記憶済みアルゴリズム及び入力パラメータにアクセスすることによって生成される。例えば、このような実施形態では、アルゴリズムは、振幅及び周波数パラメータに基づいて駆動信号を生成するのに使用されるデータを出力してもよい。別の例として、触覚信号は、触覚出力装置318によって復号されるデータを含んでもよい。例えば、触覚出力装置318自体が、振幅及び周波数等のパラメータを特定するコマンドに応答してもよい。
【0117】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、第1の触覚信号を作動装置に送信する。作動装置は、本開示に記載の任意の方法を使用して触覚出力装置318の可撓性レイヤを変形させるように構成されてもよい。
【0118】
方法1000はステップ1012に進み、プロセッサ302は触覚セルに第2の触覚効果を出力させるように構成される第2の触覚信号を送信する。プロセッサ302は、ステップ1010に関して先に記載された任意の方法を用いて触覚信号を決定してもよい。
【0119】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、触覚セルに第1の触覚効果及び第2の触覚効果を同時に出力させるために第1の触覚信号及び第2の触覚信号を同時に(例えば、実質的に同時に)送信してもよい。ユーザは、第1の触覚効果及び第2の触覚効果の同時出力を複合触覚効果又は合成触覚効果複合触覚効果として知覚してもよい。
【0120】
例えば、一部の実施形態では、ユーザはコンピュータ装置301でビデオゲームをプレイしていてもよい。ビデオゲーム内のユーザの仮想キャラクタが鋭い表面(例えば、ピン、ナイフ、又は針)に接触することに応じて、プロセッサ302は、複合触覚効果を出力することを決定してもよい。プロセッサ302は、複合触覚効果を出力するために触覚セルに第1の触覚効果及び第2の触覚効果を出力させてもよい。例えば、プロセッサ302は、触覚セルの可撓性レイヤを隆起形状に変形させるように構成される第1の触覚信号を送信してもよい。また、プロセッサ302は、突き刺すような感覚を含む電気触覚効果を出力するように構成される第2の触覚信号を送信してもよい。ユーザが体の一部で触覚セルに接触すると、ユーザは、隆起形状及び突き刺すような感覚の組み合わせを感じてもよい。ユーザは、隆起形状及び突き刺すような感覚の組み合わせを、例えば、鋭い表面をシミュレートする複合触覚効果として知覚してもよい。
【0121】
別の例示として、上記のビデオゲームの実施形態において、プロセッサ302は、ユーザのキャラクタが岩の多い地形を横断していることに応じて複合触覚効果を決定してもよい。プロセッサ302は、複合触覚効果を出力するために触覚セルに第1の触覚効果及び第2の触覚効果を出力させてもよい。例えば、プロセッサ302は、触覚セルの可撓性レイヤを隆起形状に変形させるように構成される第1の触覚信号を送信してもよい。また、プロセッサ302は、触覚セルの可撓性レイヤをテクスチャ化された表面に更に変形させるように構成される第2の触覚信号を送信してもよい。ユーザが体の一部で触覚セルに接触すると、ユーザは、隆起したテクスチャ化された表面を感じてもよい。ユーザは、隆起したテクスチャ化された表面を、例えば、岩の多い地形のテクスチャ及び他の特徴をシミュレートする複合触覚効果として知覚してもよい。
【0122】
一部の実施形態では、触覚出力装置318は、
図2及び4−8の何れか1つ又は組み合わせに関して記載されたように構成される1つ以上の触覚セルを含む。このような実施形態では、プロセッサ302は、1つ以上の触覚セルを順番に及び/又は同時に作動させることによって触覚効果を生成してもよい。例えば、プロセッサ302は、
図9Aに関して検討されたような動的触覚効果を生成するために1つ以上の触覚セルを順番に作動させてもよい。一部の実施形態では、プロセッサ302は、
図11の方法1100の1つ以上のステップに従って1つ以上の触覚セルを作動させることによって触覚効果を生成してもよい。
【0123】
図11は、別の実施形態による触覚表面要素を提供するための方法を実行するためのステップのフローチャートである。一部の実施形態では、
図11のステップは、例えば、汎用コンピュータ、移動装置又はサーバにおけるプロセッサによって実行されるプログラムコードで実装されてもよい。一部の実施形態では、こうしたステップは一群のプロセッサによって実装されてもよい。一部の実施形態では、
図11に示される1つ以上のステップは省略され又は異なる順番で行われてもよい。同様に、一部の実施形態では、
図11に示されない追加のステップが実行されてもよい。一部の実施形態では、
図11に示されたステップの1つ以上が、上記方法1000のステップの1つの中のサブステップであってもよい。以下のステップは
図3に示されたコンピュータ装置301に関して記載されたコンポーネントを参照して記載される。
【0124】
方法1100はステップ1102で開始して、プロセッサ302は、触覚出力装置318の作動装置により、物質を触覚出力装置318(例えば、触覚出力装置318のチャンバ)に注ぎ込ませ又は触覚出力装置318から物質を取り除かせる。物質は、固体、液体、及び/又は気体を含んでもよい。
【0125】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、作動装置により、例えば、(例えば、上昇した隆起を生成するために)触覚出力装置318の形状を変化させ及び/又は他のやり方で変形させるために触覚出力装置318に物質を注ぎ込ませる。例えば、プロセッサ302は、作動装置により、例えば、砂質のテクスチャを含む仮想オブジェクトとのユーザ相互作用に応じて、触覚出力装置318に物質を注ぎ込ませてもよい。プロセッサ302は、特定の特徴(例えば、特定のサイズ及び/又は形状)を有する上昇した隆起を生成するように構成される触覚出力装置318に所定量の物質を注ぎ込ませてもよい。特定の特徴は、例えば、砂の粒子及び/又は砂質のテクスチャをシミュレートするように構成されてもよい。ユーザは、上昇した隆起と相互作用して、例えば、砂質のテクスチャを知覚してもよい。
【0126】
一部の実施形態では、プロセッサ302は、作動装置により、例えば、触覚出力装置318の形状を変化させ及び/又は他のやり方で変形させるために触覚出力装置318から物質の少なくとも一部を取り除かせる。例えば、プロセッサ302は、作動装置により、円滑な又はガラスのテクスチャ等を含む仮想オブジェクトとのユーザ相互作用に応じて、触覚出力装置318から物質を取り除かせてもよい。プロセッサ302は、例えば、表面が実質的に平坦な形状を含むように所定量の物質を取り除かせてもよい。平坦な形状は、例えば、円滑な又はガラスのテクスチャをシミュレートするように構成されてもよい。ユーザは、上昇した隆起と相互作用して、例えば、円滑な又はガラスのテクスチャを知覚してもよい。
【0127】
方法1100はステップ1104に進み、プロセッサ302は触覚出力装置318に関係付けられる物質に刺激を加える。例えば、プロセッサ302は、電話呼び出しの着信に応じて、触覚出力装置318により、触覚出力装置318のチャンバ内のスマート材料に熱を加えさせてもよい。一部の実施形態では、物質は、膨張し、収縮し、形状変化させ、物理的状態を変化させ、及び/又は他のやり方で触覚出力装置318により出力された刺激に応答する。これは、物質により、触覚出力装置318の表面(例えば、側壁及び/又は可撓性レイヤ)に圧力を加えさせ又はその表面と他のやり方で相互作用させてもよい。例えば、スマート材料は、熱に応じて膨張してもよい。膨張するスマート材料は、触覚出力装置318の可撓性レイヤに圧力を加えてもよい。物質と表面との間の相互作用は、触覚出力装置318の形状を変形させてもよい。例えば、膨張するスマート材料は、可撓性レイヤに圧力を加えて、可撓性レイヤを外側に膨らませてもよい。ユーザは、触覚出力装置318と相互作用して、例えば、電話呼び出しの着信が有ることを決定してもよい。これは、例えば、電話がサイレントである場合に、ユーザが、電話呼び出しの着信を検出することを可能にしてもよい。
【0128】
一部の実施形態では、物質は、電磁石及び/又は電極を含む。例えば、物質は、触覚出力装置318の可撓性レイヤに結合される電磁石を含んでもよい。このような実施形態では、プロセッサ302は、電気信号を含む刺激を物質に加えてもよい。物質は、刺激に応じて、電界及び/又は磁界を放射してもよい。例えば、電磁石は、電気信号の受信に応じて、磁界を放射してもよい。これは、物質を近くの別の磁性材料に引き付けさせ、又はそれから反発させてもよい。引力及び/又は斥力は、触覚出力装置318の表面に対する押す力及び/又は引く力を引き起こしてもよい。これは、触覚出力装置318の形状を変形させてもよい。
【0129】
(触覚表面要素の利点)
触覚表面要素には数多くの利点がある。例えば、このようなシステムは、さもなければ触覚フィードバックを出力できないコンピュータ装置が触覚フィードバックを出力することを可能にしてもよい。例えば、触覚セルは、容易にコンピュータ装置(例えば、コンピュータ装置の外側ケース及び/又は筐体)に結合可能であり、触覚効果を生成するように構成可能であってもよい。
【0130】
一部の実施形態では、触覚表面要素は、ユーザにより構成可能であり、カスタマイズ可能な触覚効果を提供することが可能であってもよい。例えば、ユーザは、任意の順番又は構成でコンピュータ装置の表面に任意の数の触覚セルを配置することが可能であってもよい。これは、ユーザが受信する触覚効果のタイプ及び/又は場所をユーザがカスタマイズすることを可能にしてもよい。
【0131】
一部の実施形態では、触覚表面要素は、より現実感の有る又は没入間の有るユーザ体験を提供してもよい。例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、特定のテクスチャ(例えば、皺くちゃのテクスチャ)を含む仮想オブジェクト(例えば、一枚の皺くちゃの紙)を出力してもよい。コンピュータ装置は、特定のテクスチャをシミュレートするように構成される触覚効果を生成するために(例えば、触覚セルの可撓性表面を隆起又は下降させることによって)1つ以上の触覚セルを作動させてもよい。ユーザは、触覚セルと相互作用して、テクスチャをより現実的に知覚してもよい。別の例示として、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、動的触覚効果を生成するために複数の触覚セルを順番に及び/又は同時に作動させてもよい。動的触覚効果は、動作等の1つ以上の任意の数の物理現象をより現実的にシミュレートしてもよい。
【0132】
一部の実施形態では、触覚表面要素は、ユーザに情報を提供してもよい。例えば、点字装置及び/又は(盲人のための)他のコンピュータ装置が触覚セルを組み込んでもよい。コンピュータ装置は、例えば、点字文書を生成するために1つ以上の触覚セルを作動させてもよい。ユーザは、作動された触覚セルの場所及び/又は構成を知覚して、例えば、関連する文字を決定することが可能であってもよい。これは、見ることができないユーザが、例えば、本及び記事を読み、ウェブサイトと相互作用し、及び/又は他のタスクを行うことを可能にしてもよい。
【0133】
(概論)
上記の方法、システム及び装置は例示である。様々な構成によって、適宜、様々な手続き又はコンポーネントが省略、置換、又は追加されてもよい。例えば、代替的な構成では、方法は記載されたものとは異なる順序で実行されてもよく、及び/又はステージが追加、省略及び/又は結合されてもよい。また、所定の構成に関して記載された機能は、様々な他の構成に結合されてもよい。構成の異なる態様及び要素が、同様に結合されてもよい。また、技術は進歩するものであり、そのため要素の多くは例示であり、本開示又は特許請求の範囲を限定しない。
【0134】
例示的な構成(実装を含む)の十分な理解を与えるために説明の中で特定の詳細が与えられている。しかしながら、こうした構成は特定の詳細無しで実施されてもよい。例えば、周知の回路、工程、アルゴリズム、構造及び技術が、構成を不明確にするのを避けるために不要な詳細無しで示されている。この説明は、例示的な構成のみを提供するものであり、請求項の範囲、応用性又は構成を限定しない。むしろ、構成の上記説明は、記載された技術を実装するための実施可能な説明を当業者に提供するであろう。本開示の精神又は範囲から逸れることなく、要素の機能及び配置の様々な変更が行われてもよい。
【0135】
また、構成は、フロー図又はブロック図として描かれる処理として記載されてもよい。各々が連続した工程として操作を説明している場合が有るが、こうした操作の多くは並列的又は同時に行われ得る。更に、操作の順序は並び替えられてもよい。工程は、図面に含まれない追加のステップを有してもよい。更に、方法の例示は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はこれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア又はマイクロコードで実装される場合、必要なタスクを実行するためのプログラムコード又はコードセグメントは、記憶媒体等の非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。プロセッサは、記載されたタスクを実行してもよい。
【0136】
複数の例示的な構成が記載されているが、本開示の精神から逸脱することなく、様々な修正、代替構造及び均等物が使用されてもよい。例えば、上記の要素は、より大きなシステムのコンポーネントであってもよく、他の規則が本発明のアプリケーションに優先し又はそれを修正してもよい。また、上記の要素が検討される前、間又は後で多くのステップが行われてもよい。従って、先の記載によって請求項の範囲は縛られない。
【0137】
本明細書における「適合される」又は「構成される」の使用は、追加のタスク又はステップを実行するように適合又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意図している。更に、「基づいて」の使用は開放的且つ包括的であることが意図されており、即ち、1つ以上の記載された条件又は値に「基づいて」行われる処理、ステップ、計算、又は他の動作が、実際には、記載されたものを超える追加の条件又は値に基づいてもよい。本明細書に含まれる表題、リスト及び番号は、単に説明を容易にするためのものであって、限定することを意図していない。
【0138】
本主題の態様に従う実施形態は、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせで実装され得る。一実施形態では、コンピュータは、1つ又は複数のプロセッサを備えてもよい。プロセッサは、プロセッサに結合されるRAM(random access memory)等のコンピュータ可読媒体を備え、又はそれへのアクセスを有する。プロセッサは、センササンプリングルーチン、選択ルーチン、及び上述の方法を実行する他のルーチン等、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。
【0139】
このようなプロセッサは、マイクロプロセッサ、DSP(digital signal processor)、ASIC(application−specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)、及び状態機械を含む。このようなプロセッサは、PLC、PIC(programmable interrupt controller)、PLD(programmable logic device)、PROM(programmable read−only memory)、EPROM又はEEPROM(electronically programmable read−only memory)、又は他の類似の装置等のプログラム可能電子装置を更に備えてもよい。
【0140】
このようなプロセッサは、媒体、例えば、プロセッサによって実行されると、プロセッサによって遂行又は支援される本明細書に記載のステップをプロセッサに実行させることができる命令を記憶し得る有形のコンピュータ可読媒体を備え、又はこれと通信してもよい。コンピュータ可読媒体の実施形態は、限定されないが、プロセッサ、例えばウェブサーバのプロセッサにコンピュータ可読命令を提供することができる全ての電子、光学、磁気、又は他の記憶装置を備えてもよい。媒体の他の例は、限定されないが、フロッピーディスク、CD−ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成プロセッサ、全ての光学媒体、全ての磁気テープ若しくは他の磁気媒体、又はコンピュータプロセッサが読み取り可能な任意の他の媒体を含む。また、様々な他の装置は、ルータ、プライベート若しくはパブリックネットワーク、又は他の伝送装置等のコンピュータ可読媒体を含んでもよい。記載されたプロセッサ及び処理は、1つ以上の構造内に有ってもよく、1つ以上の構造を通じて分散されてもよい。プロセッサは、本明細書に記載の1つ以上の方法(又は方法の一部)を実行するためのコードを備えてもよい。
【0141】
本主題はその特定の実施形態に関して詳細に記載されているが、上記のことを理解すると、このような実施形態の変形、変化、及び均等物を当業者であれば容易に生み出し得ることが理解されるであろう。従って、本開示は、限定ではなく例示を目的として提示されており、当業者には容易に明らかとなる本主題への修正、変更及び/又は追加を含むことを排除しないことが理解されるべきである。