特開2017-162913(P2017-162913A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ イビデン株式会社の特許一覧
<>
  • 特開2017162913-配線板及びその製造方法 図000003
  • 特開2017162913-配線板及びその製造方法 図000004
  • 特開2017162913-配線板及びその製造方法 図000005
  • 特開2017162913-配線板及びその製造方法 図000006
  • 特開2017162913-配線板及びその製造方法 図000007
  • 特開2017162913-配線板及びその製造方法 図000008
  • 特開2017162913-配線板及びその製造方法 図000009
  • 特開2017162913-配線板及びその製造方法 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-162913(P2017-162913A)
(43)【公開日】2017年9月14日
(54)【発明の名称】配線板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/34 20060101AFI20170818BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20170818BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20170818BHJP
【FI】
   H05K3/34 501E
   H05K1/18 J
   H01L23/12 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-44499(P2016-44499)
(22)【出願日】2016年3月8日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100188226
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 俊達
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【弁理士】
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】北川 勝敏
【テーマコード(参考)】
5E319
5E336
【Fターム(参考)】
5E319AA03
5E319AA07
5E319AB05
5E319AC03
5E319AC12
5E319AC16
5E319AC17
5E319CC22
5E319GG03
5E319GG20
5E336AA04
5E336AA16
5E336BB01
5E336BB02
5E336BB12
5E336BB15
5E336BB16
5E336BC32
5E336BC34
5E336BC40
5E336CC32
5E336CC42
5E336CC55
5E336CC57
5E336EE01
5E336GG05
5E336GG16
(57)【要約】
【課題】パッドにおける接続性の向上を図ることが可能な配線板及び配線板の製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明に係る配線板10は、導体ブロック16が内蔵された基板55を、導体ブロック16の一部をパッド26として露出させるための開口部25Hを有するカバーレイ25で被覆する構成となっている。導体ブロック16には、パッド26を囲む環状溝16Hが形成され、その環状溝16Hにカバーレイ25の一部を入り込ませる構成となっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体ブロックを内蔵する基板上に開口部を有する表面保護膜が積層され、
前記基板のうち前記開口部から露出している部分にパッドを有する配線板であって、
前記導体ブロックには、前記パッドと、前記パッドを囲む環状溝が形成され、
前記環状溝には、前記表面保護膜の一部が入り込んでいる。
【請求項2】
請求項1に記載の配線板であって、
前記表面保護膜は、被覆層と、前記被覆層と前記基板とを接着させる接着層と、を含み、
前記環状溝には、前記接着層が入り込んでいる。
【請求項3】
請求項2に記載の配線板であって、
前記環状溝は、前記被覆層の開口の内側に配され、
前記接着層は、前記被覆層の開口より内側にはみ出して前記環状溝に入り込んでいる。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の配線板であって、
前記基板は、前記絶縁層の表裏にそれぞれ導体層を積層してなり、
前記導体ブロックは前記基板全体を貫通し、その表裏の両面は各前記導体層と面一に配置されている。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載の配線板であって、
前記パッドと前記環状溝の内壁とは、耐食性金属膜によって連続して被覆されている。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1の請求項に記載のフレキシブル基板としての配線板。
【請求項7】
導体ブロックが内蔵された基板を準備することと、
前記基板上に貫通孔を有する表面保護膜を半硬化状態で積層することと、
前記導体ブロックのうち前記貫通孔から露出している部分にパッドを形成することと、 前記表面保護膜を硬化することと、を行う配線板の製造方法であって、
さらに、前記表面保護膜の積層よりも前に、前記導体ブロックに前記パッドとなる部分を囲む環状溝を形成することを含む。
【請求項8】
請求項7に記載の配線板の製造方法であって、
前記表面保護膜は、被覆層と、前記被覆層と前記基板とを接着する接着層とを含む。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の配線板の製造方法であって、
前記環状溝を、前記貫通孔よりも内側に配置する。
【請求項10】
請求項7乃至9の何れか1の請求項に記載の配線板の製造方法であって、
前記表面保護膜を前記基板に積層する前に、前記パッドとなる部分と前記環状溝の内壁とを、耐食性金属膜で被覆する。
【請求項11】
請求項7乃至9の何れか1の請求項に記載の配線板の製造方法であって、
前記基板のうち前記表面保護膜から露出している部分を耐食性金属膜で被覆する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、導体ブロックが内蔵されている基板に表面保護膜が積層されてなる配線板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の配線板として、基板のうち表面保護膜の開口部から露出している部分にパッドを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2014−199456([0035]、図11
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の配線板においては、パッドの位置や大きさにばらつきが生じ、パッドの接続不良が発生する恐れがあった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る配線板は、導体ブロックを内蔵する基板上に開口部を有する表面保護膜が積層され、前記基板のうち前記開口部から露出している部分にパッドを有する配線板であって、前記導体ブロックには、前記パッドと、前記パッドを囲む環状溝が形成され、前記環状溝には、前記表面保護膜の一部が入り込んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の第1実施形態に係る配線板の側断面図
図2】配線板の拡大側断面図
図3】配線板の製造工程を示す側断面図
図4】配線板の製造工程を示す側断面図
図5】配線板の製造工程を示す側断面図
図6】配線板の使用例を示す側断面図
図7】本発明の第2実施形態に係る配線板の側断面図
図8】配線板の製造工程を示す側断面図
【発明を実施するための形態】
【0007】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図1図6に基づいて説明する。図1には、本実施形態の配線板10の断面構造が示されている。
【0008】
図1に示すように、本実施形態の配線板10は、基板55の両面がカバーレイ25,25(本発明の「表面保護膜」に相当する)に被覆されてなる。基板55は、絶縁層11の両面に配線パターンを有する導体層12,12を積層してなる。絶縁層11は、可撓性を備える絶縁樹脂であることが望ましく、構成材料としてポリイミド、ガラスエポキシ等があげられる。なお、絶縁層11の厚さは特に限定されないが12.5〜75μmであることが望ましい。
【0009】
導体層12は、電気伝導率が良好な導体であることが望ましく、構成材料として銅、ニッケル等があげられる。また、導体層12の厚さは、絶縁層11と略同じであることが望ましい。なお、以下では、導体層12のうち、絶縁層11の表側の面であるF面11F側に積層された導体層12をF面側導体層12Fといい、絶縁層11の裏側の面であるB面11B側に積層された導体層12をB面側導体層12Bと適宜分けていう。
【0010】
基板55には、絶縁層11及び導体層12,12を一体に貫通する貫通孔55Hが形成されている。貫通孔55Hには導体ブロック16が嵌め込まれている。なお、導体ブロック16の表側の面16Fは、F面側導体層12Fの上面と略面一に配置され、導体ブロック16の裏側の面16Bは、B面側導体層12Bの下面と略面一に配置されている。
【0011】
図2に示すように、カバーレイ25,25は、ポリイミドフィルム等からなる被覆層21と、基板55と被覆層21とを接着させる接着層20とを備えている。なお、接着層20は、光硬化性樹脂や、熱硬化性樹脂等の絶縁性樹脂から形成されることが望ましく、構成材料として、例えば、ポリイミド系接着剤や、エポキシ系接着剤等があげられる。
【0012】
基板55のF面55F側に積層されるカバーレイ25には、開口部23(本発明の「開口部」に相当する)が形成され、導体ブロック16のF面16F側のうち、開口部23から露出する部分にパッド26が形成されている。なお、開口部23のうち、被覆層21に形成されている開口21Hの直径は、1000〜2000μmの範囲であることが望ましい。
【0013】
ここで、本実施形態の配線板10では、導体ブロック16のF面16F側に、パッド26を囲み、かつ、パッド26の外縁に隣接する環状溝16Hが形成されている。そして、開口部23のうち接着層20の開口部20Hの開口縁部が、開口部23のうち被覆層21に形成された開口21Hよりも内側にはみ出して、環状溝16Hに入り込んでいる。また、環状溝16Hは、被覆層21に形成された開口21Hよりも内側に配されている。なお、環状溝16Hは、導体ブロック16の外縁よりも内側に形成され、基板55の高さ方向における略中央位置まで達している。具体的には、環状溝16Hの幅は100〜500μmであることが望ましく、深さは20〜80μmであることが望ましい。
【0014】
また、パッド26の上面を含め、導体層12及び導体ブロック16、環状溝16Hの内壁には、耐食性金属膜13が形成されている。なお、パッド26が形成されている導体ブロック16のF面16Fと、環状溝16Hの内壁とは、耐食性金属膜13によって連続して被覆されている。
【0015】
本実施形態の配線板10は、以下のようにして製造される。
(1)図3(A)に示すように、絶縁層11の両面に導体層12,12が積層されている基板55が用意される。
【0016】
(2)図3(B)に示すように、絶縁層11及び導体層12,12を貫通する貫通孔55Hが形成される。貫通孔55Hは、特に限定されないが、プレス、ドリル、レーザー等を用いて形成することができる。
【0017】
(3)図3(C)に示すように、貫通孔55Hに導体ブロック16が挿嵌される。このとき、導体ブロック16は基板55と略同一の厚みのものを使用し、上述したように、導体ブロック16の表側の面16Fと、F面側導体層12Fの上面、及び、導体ブロック16の裏側の面16Bと、B面側導体層12Bとの下面とが略面一になるように配置される。
【0018】
(4)次に、図4(A)に示すように、エッチング処理が行われ、基板11にパターンが形成される。具体的には、まず、導体層12,12上にエッチングレジストが形成される。そして、エッチング処理によって導体層12,12のうちエッチングレジストに被覆されていない部分が除去され、パターンが形成される。そして不要となったエッチングレジストが剥離される。
【0019】
(5)次に、図4(B)に示すように、例えば、レーザーにより、導体ブロック16のうちF面16F側に円環状の環状溝16Hが形成される。環状溝16Hは、パッド26の外周縁に隣接するように形成される。
【0020】
(6)次に、図4(C)に示すように、電解メッキ処理が行われ、導体層12及び導体ブロック16の表面、環状溝16Hの内壁を覆う耐食性金属膜13が形成される。
【0021】
(7)最後に、図5に示すように、基板55の両面にカバーレイ25,25が積層される。具体的には、カバーレイ25は、フィルム状の被覆層21と、半硬化状態の接着層20とからなり、基板55の両面にカバーレイ25,25を重ねた状態で、加熱加圧されることで、接着層20が半硬化状態から硬化状態となる。このとき、基板55のF面55F側に積層されるカバーレイ25には、導体ブロック16に形成されている環状溝16Hよりも径が大きい貫通孔25Hが形成されている。そして、カバーレイ25は、貫通孔25Hの内側に環状溝16Hが配置されるように、基板55に重ねられる。
【0022】
上述したように、加熱加圧されるときに、接着層20は半硬化状態である。これにより、基板55にカバーレイ25を重ねた状態でプレスすると、接着層20が導体層12等の凹凸に合わせて変形すると共に、接着層20の開口縁部が被覆層の開口21Hよりも内側にはみ出す。そして、接着層20のはみ出したところに、環状溝16Hが形成されているので、はみ出した接着層20が環状溝16Hで受け止められる。そして、接着層20が環状溝16Hに入り込んだ状態で硬化する。以上で図1に示される配線板10が完成する。
【0023】
本実施形態の配線板10の構造及び製造方法に関する説明は以上である。次に配線板10の使用例と作用効果とを説明する。本実施形態の配線板10は、例えば、図6に示すように、パッド26上に半田バンプ28が形成されて、その上にLED80等が搭載されて半田付けされることで使用される。
【0024】
ところで、貫通孔25Hが形成されているカバーレイ25が基板55に積層されて加熱加圧される際に、カバーレイ25のうち接着層20が貫通孔25Hよりも内側にはみ出すことが考えられるため、設計よりもパッドの大きさが小さくなったり、位置がずれたりして、パッドと半田バンプとの接続が悪くなるという問題があった。
【0025】
これに対して、本実施形態の配線板10では、基板55に、カバーレイ25の貫通孔25よりも内側に配される環状溝16Hが形成されていて、この環状溝16Hよりも内側がパッド26となっている。これにより、カバーレイ25のうち、被覆層21の開口部21Hよりも内側にはみ出した接着層20が環状溝16Hに入り込み、はみ出した接着層20が、環状溝16Hの内側に隣接するパッド26を侵食することが抑制される。よって、パッド26の大きさ・位置等のズレを抑制することが可能となり、パッド26における接続性の向上が図られる。
【0026】
また、環状溝16Hが導体ブロック16を貫通するように形成されていると、環状溝16Hによって、パッド26と導体層12とが電気的に接続されなくなることも考えられるが、環状溝16Hは、導体ブロック16の外縁より内側で、深さが導体ブロック16の中間位置までになっているので、環状溝16Hを下方から迂回して、パッド26と導体層12とを電気的に接続することができる。
【0027】
[第2実施形態]
図7に示されるように、本実施形態の配線板10Vは、耐食性金属膜13で被覆するタイミングが第1実施形態と異なる。以下、本実施形態の配線板10Vの製造方法について、上記第1実施形態との相違点を主に説明する。
【0028】
(1)上記第1実施形態の製造方法における(5)の工程に次いで、図8(A)及び図8(B)に示すように、基板55の両面にカバーレイ25,25が積層される。
【0029】
(2)そして、電解メッキ処理が行われ、図7に示すように、パッド26上及び環状溝16Hの内壁のうちカバーレイ25の接着層20から露出している部分に耐食性金属膜13が形成される。
【0030】
これにより、図7に示される本実施形態の配線板10Vが完成する。なお、配線板10Vは、パッド26上及び環状溝16Hの内壁のうちカバーレイ25の接着層20から露出している部分に耐食性金属膜13が形成されている。
【0031】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0032】
(1)上記実施形態では、配線板10は、フレキシブル基板であったが、リジッド基板であってもよい。
【0033】
(2)上記実施形態では、導体ブロック16は、絶縁層11を貫通する構成となっていたが、絶縁層11に凹部を形成し、導体ブロック16を埋設する構成としてもよい。
【0034】
(3)上記実施形態では、パッド26上に実装される電子部品がLED80であったが、パワー半導体等であってもよい。
【0035】
(4)上記実施形態では、パッド26は導体ブロック16上に形成されていたが、パッド26を導体ブロック16の上方以外の場所で形成してもよい。
【0036】
(5)上記実施形態では、パッド26を基板55のF面55Fにのみ形成していたが、パッド26を基板55の両面に形成する構成としてもよい。なお、このとき、両面に環状溝16を形成してもよいし、片面のみに環状溝16Hを形成してもよい。
【0037】
(6)上記実施形態では、環状溝16Hの深さを導体ブロック16の中間位置までとしていたが、導体ブロック16を貫通してもよい。この場合、電気的接続はなくなり、放熱のみを行うことができる。
【0038】
(7)上記実施形態では、環状溝16Hは、導体ブロック16に対して略垂直に形成されていたが、環状溝16Hの先端側が内側に向かうように傾斜してもよいし、環状溝16Hの先端が外側に向かうように傾斜してもよい。これにより、導体ブロック16の上下両面に環状溝16Hを形成する際に、環状溝16Hの深さを確保することができる。
【符号の説明】
【0039】
10,10V 配線板
11 絶縁層
55H 貫通孔
12 導体層
13 耐食性金属膜
16 導体ブロック
16H 環状溝
20 接着層
21 被覆層
23,20H,21H 開口部
25 カバーレイ
25H 貫通孔
26 パッド
28 半田バンプ
55 基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8