【実施例4】
【0034】
点在させる土手状部(4)は、叩き面(1)の外郭線上、あるいは網状の線上の一部に 厚みを付け、土手の様に盛り上がった形状で、叩き面(1)の面上または外郭であれば どこに設けても良く場所を限定しないが、実施例として叩き面(1)中央部に1か所設 けるなどしても良い。
【0035】
叩き面(1)に点在させる突起部(3)または土手状部(4)は、表裏両面ある叩き面(1)の片面に設けるため、実施例として表は黒色、裏は白色というように、表裏それぞれ別の色で色分けするなどしても良い。
【0036】
叩き面(1)の先端に従来のハエ叩きに設けられている箒状部(6)を設ける。
【0037】
突起部(3)または土手状部(4)を点在させた反対側の片側叩き面を、従来構造ハエ叩き面(7)とする。
本発明は以上のような構成である。
【0038】
本発明を使用するときは、柄を持ち、床面や壁面に止まっているハエや害虫を、突起部(3)または土手状部(4)のある叩き面(1)で叩く。
【0039】
叩き面(1)に点在する突起部(3)または土手状部(4)により、叩いた時に叩き面(1)と接する床面や壁面とは僅かな隙間が生じる。
突起部(3)または土手状部(4)を点在させた叩き面(1)を床面や壁面に叩きつけた場合、突起部(3)または土手状部(4)が叩き面(1)と床面や壁面との間に挟まり、叩き面(1)と床面や壁面との間に僅かな隙間を生じる。
叩き面(1)に点在させる突起部(3)または土手状部(4)以外の部分、床面や壁面と直接接触しない叩き面(1)上の平面範囲が圧力緩衝域(5)となる。
圧力緩衝域(5)は直接床面や壁面に接触しないため、叩かれた害虫に必要以上の圧力が加わらなくなる新たな効果を発揮する。
【0040】
叩き面(1)に点在する突起部(3)または土手状部(4)により、叩いた時に接する床面や壁面とは僅かな隙間が生じる。
隙間は僅かなので、叩かれた害虫を圧力や衝撃で殺虫する能力は充分保持される。
【0041】
叩き面(1)に点在させる突起部(3)または土手状部(4)以外の部分、床面や壁面と直接接触しない叩き面(1)上の平面範囲が圧力緩衝域(5)となるため、点在させる突起部(3)または土手状部(4)は最低1点以上から少数以下とする。
圧力緩衝域(5)は、叩き面上に広く設けることとするため、点在させる突起部または枠部は最低1点以上から少数以下とする。
圧力緩衝域(5)は、叩き面上に広く設けることとするため、特許文献1または2のように突起部を無数または多数設けない。
特許文献1または2のように突起部を無数または多数設けた場合では圧力緩衝域(5)を広く確保することが出来ないため、叩き面(1)に点在させる突起部(3)または土手状部(4)は最低1点以上から少数以下とする。
叩き面(1)に点在させる突起部(3)または土手状部(4)は最低1点以上から少数以下とするため、叩き面(1)の平面上に存在する立体構造である突起部(3)または土手状部(4)は僅かな点または線であり、叩き面(1)の平面上に占める割合は極僅かとなる。
突起部(3)または土手状部(4)が叩き面(1)の平面上に占める割合は極僅かであり、それ以外の叩き面(1)上のほとんどの平面範囲を圧力緩衝域(5)とすることが出来る。
特許文献1または2のように突起部を無数または多数設けた場合では圧力緩衝域(5)を叩き面(1)の平面上に広く設けることが出来ないため、点在させる突起部(3)または土手状部(4)は最低1点以上から少数以下とする。
【0042】
害虫をはさみこむ、あるいは突き刺す、または殺傷力を強化することを目的としている特許文献1または2は、突起部を無数または多数設けることにより突起部が害虫に直接当たるようになり、その効果を発揮する。
本願はその反対に、突起部(3)または土手状部(4)が直接害虫には当たらないようにするため、点在させる突起部(3)または土手状部(4)は最低1点以上から少数以下とする。
叩き面(1)の平面上に占める突起部(3)または土手状部(4)は極僅かであり、直接害虫には当たりにくい効果を発揮する。
【0043】
特許文献1または2のように突起部を無数または多数設けた場合は、製造に際しては製造難易度が上がり、コストも上がることとなる。
本願は片側の叩き面(1)に、最低1点以上から少数以下の突起部(3)または土手状部(4)を点在させる構造であるため、非常にシンプルな構造であり、製造も容易でコストも低く抑えることが可能となる。
【0044】
突起部(3)または土手状部(4)により生じた隙間により、圧力緩衝域(5)で叩かれた害虫には必要以上の圧力が加わらず死骸や内容物が飛び散るほど完全に潰し切るまでには至らない。
内蔵や体液を破裂し飛び出させる事無く、害虫を駆除出来る。
【0045】
害虫死骸の飛沫や汚れ、こびり付きを防止し、極めて清潔で衛生的である。
潰れて破裂していない害虫の死骸は処理が容易である。
【0046】
突起部(3)または土手状部(4)による隙間の形成により、叩いた時に接する床面や壁面とは接触面が激減し、叩きつけた際のバシンッといった不快な衝撃音が大幅に軽減される。
【0047】
点在させる突起部(3)または土手状部(4)は、表裏両面ある叩き面(1)の片側に設けることにより、突起部(3)または土手状部(4)のある側は作用効果を発揮し、設けていない側は従来構造ハエ叩き面(7)として使用することが出来る。
【0048】
点在させる突起部(3)または土手状部(4)を表裏両面ある叩き面(1)の片側に設けることにより、設けない側の従来構造ハエ叩き面(7)は従来のハエ叩きと同様であり、使用方法、効果とも従来のハエ叩きと同じものである。
そのため、作用効果を発揮する面と、従来品面とを選択しての使用が可能となる。
本発明と従来品とが共存となる。
片側にのみ設けることで、1本のハエ叩きで2種類のハエ叩きが使用可能となる新たな効果を発揮する。
表裏2種類の機能を備えるため、特許文献5のように表裏といった突起部を設ける面を両面に限定しない。
両面と限定した場合は両面とも同一の機能のハエ叩きとなり、1本のハエ叩きで1種類のハエ叩き機能となり、更に従来のハエ叩きの機能や効果の一部を損なうこととなる。
この欠点を克服するため、本願は片面にのみ設けることとする。
【0049】
叩き面(1)に点在させる突起部(3)または土手状部(4)は、叩いた時に接する床面や壁面と僅かな隙間を生じさせることを目的としており、最低1点以上設けることにより、隙間を生じさせることが可能となる。
叩き面(1)は平面であるため、平面上に1点突起部(3)または土手状部(4)があれば、隙間を生じさせることが出来る。
【0050】
最低1点以上設ける突起部(3)または土手状部(4)は、叩いた時に接する床面や壁面と僅かな隙間を生じさせることを目的としており、叩き面(1)の面上または外郭の任意の場所に設ける。
叩き面(1)は平面であるため、平面上のどこにでも1点以上突起部(3)または土手状部(4)があれば、叩いた時に接する床面や壁面との間に隙間を生じさせることが出来るので、特許文献5のように四隅といった突起部を設ける場所、あるいは数を限定しない。
【0051】
叩き面(1)に点在させる突起部(3)または土手状部(4)が、裏表両面ある叩き面の片面に設けることにより、設けられていない側の従来構造ハエ叩き面(7)は従来のハエ叩きと同様であり平面である。
片側は突起部(3)または土手状部(4)があるが、片側は平面であり平べったい構造のままであるため、箒状部(6)による駆除した害虫の掬い取りや引きはがしは、従来のハエ叩き面を床面や壁面側にして箒状部(6)を使用することで、従来のハエ叩きの機能を損なわずに全く同様に使用することが可能となる。
従来のハエ叩き面を使用する場合は、形状が変わっていないため叩き付ける際の箒状部(6)の空力特性も損なわず、スピードアップと風切り音の低減効果も保持したままになる。
表裏2種類の機能を備えるため、特許文献5のように表裏といった突起部を設ける面を両面に限定しない。
【0052】
特許文献5のように粘着剤を塗布した場合は、製造に際しては製造難易度が上がり、コストも上がることとなる。
本願は粘着剤のような物質は使用せず、片側の叩き面(1)に、最低1点以上から少数以下の突起部(3)または土手状部(4)を点在させる構造であるため、非常にシンプルな構造であり、製造も容易でコストも低く抑えることが可能となる。
【0053】
叩き面(1)に点在させる突起部(3)の形状は、床面や壁面に叩きつけた場合に突起部(3)が叩き面(1)と床面や壁面との間に挟まり、叩き面(1)と床面や壁面との間に僅かな隙間を生じさせることを目的とした構造であり、その形状は限定せず、どのような形状でも良く、実施例として細く短い円柱状のもの、あるいは四角柱、円錐、四角錐、球状などでも良い。
【0054】
叩き面(1)に点在させる土手状部(4)の形状は、床面や壁面に叩きつけた場合に土手状部(4)が叩き面(1)と床面や壁面との間に挟まり、叩き面(1)と床面や壁面との間に僅かな隙間を生じさせることを目的とした構造であり、その形状は限定せず、どのような形状でも良く、実施例として叩き面(1)の外郭線上、あるいは網状の線上の一部に厚みを付け、土手の様に盛り上がった形状のものなどでも良い。
また、その長さは限定せず、実施例として四角い叩き面の辺長程度のもの、あるいは辺長より短いもの、長いものなどでも良い。