【解決手段】遊技機10は、複数の入賞口101A,101B,106A,106B,108A,108Bが設けられた遊技領域に、遊技者の操作に応じて打ち出される遊技球をガイドレール120の先端の発射口131から発射する遊技機であって、ガイドレール120には先端の発射口131とは異なる箇所に他の発射口132,133が設けられている。
前記遊技者の操作に応じて、前記先端の発射口および前記少なくとも1つの他の発射口のうち、前記ガイドレールを通過する遊技球を前記遊技領域に発射させる発射口を切り替える手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
前記ガイドレールを導通する遊技球の方向を維持する基準姿勢と前記ガイドレールを導通する遊技球に干渉してその方向を前記他の発射口に向かう方向に変更する傾斜姿勢との間で変化する可動板が前記ガイドレールに付設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態に係る遊技機10について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機10(弾球遊技機)の外観構成を示す正面図である。遊技機10は、遊技機外部からの遊技球の投入を受け付けず、予め内部に封入された遊技球を循環利用して遊技を行う封入式遊技機であっても、遊技球を払い出す従前の非封入式遊技機であってもいずれでもよい。ここでは後者として説明する。遊技盤100の中央やや右寄りにはディスプレイ、照明装置、可動役物等が組み込まれた、遊技球が通過不可な非通過領域121が設けられる。遊技盤100の最下部にはアウト玉を回収するアウト口104が設けられている。遊技盤100の遊技球通過領域には、複数の釘、複数の入賞口、例えば普通図柄の抽せんを始動させる普通図柄始動口101A,101Bと、特別図柄の抽せんを始動させる特別図柄始動口107A,107B,107Cと、大入賞口109A,109Bとが設けられる。特別図柄始動口107A,107B,107Cに遊技球が入賞すると、所定個数の賞球が払い出されると共に特別図柄の抽せん処理及び演出処理が実行される。演出処理では、特別図柄の抽せん結果に基づいて非通過領域121内のディスプレイに各種の予告演出用の映像が表示される。特別図柄始動口107Cは非通過領域121の真下に配置される。
【0010】
特別図柄始動口107A,107Bは非通過領域121の左側端に上下離間して配置される。特別図柄始動口107Aは後述するガイドレール120の経路途中に設けられた発射口133と対向し、該発射口と離間した位置(概ね対向する位置)に設けられる。特別図柄始動口107A,107Bには普通電動役物としての電動式チューリップ(電チューともいう)106A,106Bがそれぞれ設けられる。電チュー106A,106Bは普通図柄の抽せんに当選したとき、時短又は確率変動(確変)のときにそれぞれ所定期間だけ開放し、特別図柄始動口107A,107Bへの入賞を許可する。大入賞口109Aは非通過領域121の左側端であって、特別図柄始動口107A,107Bの間に配置される。大入賞口109Aは後述するガイドレール120の経路途中に設けられた発射口132と対向し、該発射口と離間した位置(概ね対向する位置)に設けられる。大入賞口109Bは遊技盤100の左側下部に設けられている。大入賞口109A、109Bには特別電動役物としてのアタッカー108A,108Bがそれぞれ取り付けられる。アタッカー108A,108Bは特別図柄の抽せんに当選したとき開口し、大入賞口109A、109Bへの入賞を許可する。
【0011】
遊技盤100の下方には遊技球を貯留するための上部球受け皿110が配置され、さらに、上部球受け皿110の下方には上部球受け皿110から溢れた遊技球を貯留するための下部球受け皿111が配置される。なお封入式であれば、上部球受け皿110及び下部球受け皿111は不要である。上部球受け皿110に貯留された遊技球は、遊技機10の下方内部に設けられた球打ち出し部(図示せず)に1球ずつ送り出される。遊技盤100の右下方には、遊技を行う際に遊技者により操作されるハンドル112が設けられる。遊技者によるハンドル112の操作量に応じた強度で球打ち出し部から遊技球が打ち出される。打ち出された遊技球は、遊技盤100の左側周縁に配置された円弧形状のガイドレール120に導入され、ガイドレール120を通過して、ガイドレール120の先端の発射口(ガイドレール120の、球打ち出し部側と反対側の端部;先端発射口ともいう)131から遊技盤100の遊技領域(少なくとも遊技釘および所定の入賞口が設けられた領域に発射される。
【0012】
図2に示すように、ガイドレール120は円弧状の外レール125と内レール126とを有する。内レール126は、遊技球が十分通過可能な大きさで少なくとも1箇所、ここでは2箇所において例えば円形に開口されている。これら開口部分は先端の発射口131と同様に遊技球を遊技盤100に発射する発射口132,133として機能する。発射口(下位置発射口ともいう)133は、遊技盤100の例えば中位の高さ付近に配置される。発射口(中位置発射口ともいう)132は、先端発射口131と下位置発射口133との間の例えば中央付近に配置される。外レール125は、内レール126の発射口132,133と対峙する2箇所において切り欠かれ、それら切り欠き箇所には分岐板(可動板)152,153が装着される。分岐板152,153の内面は円弧形状に形成され、その曲率は外レール125のそれと同じである。分岐板152,153の内面には弾性材料として例えば薄いゴム板が貼付されている。分岐板152,153は例えば下端において軸支されている。
【0013】
分岐板152,153がそれら内面が外レール125の内面と揃った基準姿勢にあるとき、分岐板152,153の内面と外レール125の内面とが単一の滑らかな円弧を形成する。図示しない打ち出し部から打ち出された遊技球B1は内外レール125,126に沿って分岐板152,153を通過して先端発射口131から遊技盤100に発射される。分岐板152が基準姿勢から回動してその先端が中位置の発射口132の上縁に接近する傾斜姿勢(分岐姿勢ともいう)にあるとき、打ち出された遊技球B2はガイドレール120に沿って打ち上がり、分岐板152に衝突し、中位置の発射口132に向かう方向に変化され、遊技盤100の大入賞口109Aに向かって発射される。このとき打ち出し強度が適当であれば、アタッカー108Aが開放している大入賞口109Aに入賞するであろう。同様に、分岐板153が基準姿勢から回動してその先端が下位置の発射口133の上縁に接近する傾斜姿勢(分岐姿勢ともいう)にあるとき、打ち出された遊技球B3はガイドレール120に沿って打ち上がり、分岐板153に衝突し、下位置の発射口133に向かう方向に変化され、特別図柄始動口107Aに向かって発射される。このとき打ち出し強度が適当であれば、電チュー106Aが開放している特別図柄始動口107Aに入賞するであろう。
【0014】
図3に示すように分岐板152を回動させるための動力を発生するアクチュエータ162は典型的にはソレノイド型であり、その可動子(図示しない)は分岐板152に直接接続されず、弾性部材として例えば圧縮コイル172を介して分岐板152に接続されることが好ましい。打ち出された遊技球B2が分岐板152に衝突することによる衝撃は圧縮コイル172で吸収される。圧縮コイル172による衝撃吸収作用は分岐板152及びアクチュエータ162の破損進行を抑制し、それらの耐久性を向上させる効果を奏する。この接続構造は分岐板153とそのアクチュエータ163との間にも採用される。
【0015】
分岐板152、153を基準姿勢と傾斜姿勢との間で変位させるトリガは遊技者によりなされる。ハンドル112の例えば上部には、押している間だけオンになる自動復帰型の2つのボタン142,143が併設されている。すなわち、ボタン142、143は、手動により分岐板152、153の開閉を制御するための部材である。ボタン142は分岐板152の姿勢変更に関わる。ボタン142が押されていないときは分岐板152は基準変更に維持され、ボタン142が押されている期間に限り分岐板152は傾斜変更に変更される。ボタン143は分岐板153の姿勢変更に関わる。ボタン143が押されていないときは分岐板153は基準変更に維持され、ボタン143が押されている期間に限り分岐板153は傾斜変更に変更される。詳細は後述する。
【0016】
図4は、本実施形態における遊技機10の構成を示すブロック図である。遊技機10は、メイン制御部210と演出制御基盤220とを含む。メイン制御部210と演出制御基盤220とは、メイン制御部210から演出制御基盤220への一方向通信経路によって電気的に接続されている。メイン制御部210は、主として遊技制御を行い、演出制御基盤220は、メイン制御部210からの指令に基づき、主に非通過領域121内のディスプレイ表示及び役物等による演出制御を行う。
【0017】
メイン制御部210は、CPU211と、RAM212と、ROM213とを有し、図示しない入力ポート及び出力ポートを備える。メイン制御部210の入力ポートには、
図2に示すように、普通図柄始動口101A,101Bへの入賞を検知する普通図柄始動口センサ231と、特別図柄始動口107A,107B,107Cへの入賞を検知する特別図柄始動口センサ232と、大入賞口109A,109Bへの入賞を検知する大入賞口センサ233と、ハンドル112の操作量を検知するハンドルセンサ235、ボタン142,143とが、それぞれ電気的に接続されている。メイン制御部210の出力ポートには、特別図柄表示部241と、特別図柄保留表示部242と、特別図柄始動口107A,107Bに取り付けられた普通電動役物としての電チューを開閉駆動するための普通電動役物駆動部243と、大入賞口109A,109Bの開閉蓋(アタッカーともいう)を開閉駆動するための特別電動役物駆動部244とがそれぞれ電気的に接続されている。さらに、メイン制御部210の出力ポートには、分岐板153,152のアクチュエータ162,163を駆動するアクチュエータ駆動部172,173が接続される。
【0018】
メイン制御部210のCPU211は、ROM213に格納された遊技機10を制御するための遊技プログラムを適宜、RAM212に読み出して、入力ポートに接続された各種センサの検出信号に応じて、出力ポートに接続された各表示部及び駆動部の制御、並びに、演出制御基盤220へのコマンド送信を行う。また、RAM212には、遊技状態を遷移させるための遊技プログラムの実行に必要な情報が逐次読み出されて記憶される。CPU211により実行される遊技プログラムには、後述する球発射制御処理、開放部材制御処理を制御するプログラムが含まれる。
【0019】
同様に、演出制御基盤220は、CPU221と、RAM222と、ROM223とを有し、図示しない入力ポート及び出力ポートを備える。演出制御基盤220の出力ポートには、ランプ251、非通過領域121、スピーカ253、可動役物254が接続される。演出制御基盤220のCPU221は、ROM223に格納された演出プログラムを適宜、RAM222に読み出して、メイン制御部210からのコマンドに応じて、ランプ251、非通過領域121、スピーカ253、可動役物254を制御する。また、RAM222には、演出プログラムの実行に必要な情報が逐次読み出されて記憶される。
【0020】
次に、本実施形態における遊技機10の動作について説明する。
図5に示すフローチャートを参照しながら発射口切替制御処理について説明する。ハンドル112の操作量(回転量)はハンドルセンサ235により検知される。遊技者がハンドル112を操作すると、CPU211は、ハンドル112の回転量に応じた打ち出し強度で遊技球を打ち出させるために図示しない打ち出し部を制御する。ボタン142,143が押されていないときは分岐板152,153はともに基準姿勢にある。分岐板152,153が基準姿勢にあるとき、打ち出された遊技球はガイドレール120に誘導され分岐板152,153を通過して先端の発射口131まで到達し、先端の発射口131から遊技盤100に発射される。そのとき電チュー106Bが開放していれば、遊技者はハンドル112の操作量を調整することにより遊技球を特別図柄始動口107Bに入賞させることができる。またアタッカー108Bが開放していれば、遊技者はハンドル112の操作量を右打ちに調整することにより遊技球を大入賞口109Bに入賞させることができる。
【0021】
ボタン142が押されているとき(ステップA1、YES)、CPU211は、アクチュエータ駆動部172を制御してアクチュエータ162を駆動させる(ステップA2)。それにより分岐板152は回動し、基準姿勢から傾斜姿勢に変位し、打ち出された遊技球は中位置の発射口132から発射される。遊技者がボタン142を押している期間はアクチュエータ駆動部172によるアクチュエータ162の駆動が継続され、分岐板152は傾斜姿勢のまま維持される。遊技者がボタン142を放すと、アクチュエータ駆動部172によるアクチュエータ162の駆動は停止され、分岐板152は基準姿勢に復帰する。分岐板152が傾斜姿勢にあるとき、アタッカー108Aが開放していれば、遊技者はハンドル112の操作量を調整することにより遊技球を大入賞口109Aに入賞させることができる。遊技者がボタン142を押し、ハンドル112を適切に操作することにより、所定数の遊技球を大入賞口109Aに入賞させる期間を短縮させることが可能である。
【0022】
ボタン143が押されているとき(ステップA3、YES)、CPU211は、アクチュエータ駆動部173を制御してアクチュエータ163を駆動させる(ステップA4)。それにより分岐板153は回動し、基準姿勢から傾斜姿勢に変位し、打ち出された遊技球は発射口133から発射される。遊技者がボタン143を押している期間はアクチュエータ駆動部173によるアクチュエータ163の駆動が継続され、分岐板153は傾斜姿勢のまま維持される。遊技者がボタン143を放すと、アクチュエータ駆動部173によるアクチュエータ163の駆動は停止され、分岐板153は基準姿勢に復帰する。分岐板153が傾斜姿勢にあるとき、電チュー106Aが開放していれば、遊技者はハンドル112の操作量を調整することにより遊技球を特別図柄始動口107Aに入賞させることができる。
【0023】
次に、アタッカー108A,108B及び電チュー106A,106Bの開閉制御処理について説明する。CPU211は、大当たりが発生し、ラウンドがスタートした時、アタッカー108A,108Bの一方が開放される画像を非通過領域121内のディスプレイに表示させる。アタッカー108Aの開放を示す画像と、アタッカー108Bの開放を示す画像とのいずれが表示されるかは、例えば特別図柄の抽せん結果に従って選択される。またアタッカー108Aの開放を示す画像が表示されたとき、CPU211は特別電動役物駆動部244を制御して、アタッカー108Aを開放させ、一方、アタッカー108Bの開放を示す画像が表示されたとき、CPU211は特別電動役物駆動部244を制御して、アタッカー108Bを開放させる。開放されたアタッカー108A又は108Bへの所定数(例えば、9個)の入賞、または所定時間(例えば、30秒)経過すると一旦アタッカーが閉じる(ラウンド終了)。大当たり時に対応するラウンド数消化するまでこのアタッカーの開閉動作が繰り返される。
【0024】
図6に示すように、アタッカー108Aが開放して大入賞口109Aが露出したとき、例えば、遊技者は大入賞口109Aへ遊技球を入賞させるためにボタン142を押して分岐板152を傾斜させ、さらに打ち出し強度を適正化するためにハンドル112の操作量を調整する。このような遊技者にボタン143の操作及びハンドル操作の切替を要求することは、遊技者への操作介入性を高めて、興趣を向上させ得る。一方、アタッカー108Bが開放して大入賞口109Bが露出したとき、例えば、遊技者はボタン142、143のいずれも押下せずにハンドル112の操作量を右打ち用に調整する。このようなアタッカー108A、108Bのいずれが開放するかが未定であり、それに応じて遊技者にボタン142の操作及びハンドル操作の切替を要求することは、遊技者への操作介入性をさらに高めて、興趣をさらに向上させ得る。なお、大当たり期間中にアタッカー108A,108Bを交互に開閉させるようにしてもよく、その演出は、遊技者にボタン142の操作及びハンドル操作の忙しい切替を要求し、それは遊技者へのより高い操作介入性を要求し、更なる興趣性の向上を期待できる。
【0025】
CPU211は、確変が発生した場合、電チュー106A,106Bの一方が開放される画像を非通過領域121内のディスプレイに表示させる。電チュー106Aの開放を示す画像と、電チュー106Bの開放を示す画像とのいずれが表示されるかは、例えば特別図柄の抽せん結果又は大当たり終了後の確変抽せん結果に従って選択される。電チュー106Aの開放を示す画像が表示されたとき、CPU211は普通電動役物駆動部243を制御して、電チュー106Aを開放させ、一方、電チュー106Bの開放を示す画像が表示されたとき、CPU211は普通電動役物駆動部243を制御して、電チュー106Bを開放させる。
【0026】
図7に示すように、電チュー106Aが開放して特別図柄始動口107Aが露出したとき、遊技者は特別図柄始動口107Aへ遊技球を入賞させるためにボタン143を押して分岐板153を傾斜させ、さらにハンドル112の操作量を調整して打ち出し強度を制御する。一方、電チュー106Bが開放して特別図柄始動口107Bが露出したとき、遊技者は特別図柄始動口107Bへ遊技球を入賞させるために両方のボタン142、143を放し、両方の分岐板152、153を基準姿勢に戻し、さらにハンドル112を微妙に調整する。これは遊技者に高い操作介入性を要求し、興趣性の向上を期待できる。
【0027】
なお、前述した説明では、大当たり発生中にはアタッカー108A,108Bの一方を継続して開放し、確変中には電チュー106A,106Bの一方を継続的に開放しているが、大当たり発生中にアタッカー108A,108Bを動的に交互開放させ、確変中に電チュー106A,106Bを動的に交互開放させるようにしてもよい。
【0028】
本実施形態によれば、アタッカー108A,108Bの一方が開放し、また電チュー106A,106Bの一方が開放し、それらが変化するため、それに追従するように遊技者はハンドル112を調整し、ボタン142,143を択一的に押し、又はボタン142,143を放すという操作が要求される。その高い操作介入性は、遊技者の興趣を向上させ得る。また遊技者は自己の意図のもとで複数の発射口131,132,133のいずれか一から遊技球を遊技盤100に発射させる事ができ、例えばボタン142,143を放した状態で先端発射口131から緩やかに遊技球を発射させ、その直後にボタン143を押して下位置の発射口133から遊技球を発射させて先端発射口131から流下した遊技球に衝突させて、2球ともども電チュー106Aが開放状態にある始動口107Aに入賞させるなどといった高度な技術を習得することも可能であり、その成功は遊技者の興趣を大いに向上させ得る。
【0029】
なお、
図1に示す構成では、ボタン142,143をハンドル112に併設させると説明したが、ハンドル112とは別の位置、例えば上部球受け皿110を構成する筐体上面にボタン142,143を設けるようにしてもよい。
【0030】
また、分岐板152,153は、ガイドレール120のレール面の一部を形成するように板状に構成されているが、例えばガイドレール120を通過する遊技球を跳ねさせることができる突起状の部材などにするなど、遊技球を発射口132,133の方向に変更可能な部材であれば他の形状であっても良い。
【0031】
本発明では、1つのガイドレール120の末端、およびその途中に少なくとも2つの発射口(本実施形態では、3つの発射口131、132、133)を設けているので、ハンドル操作により遊技球が発射された後でも、その発射された遊技球が遊技領域に導入される前において、遊技領域内に導入される位置を変えることができる。すなわち、球打ち出し部から打ち出された遊技球が遊技領域までの間に辿る経路は1つ(ガイドレール120)であり、その経路の出口を含めた、該経路の少なくとも2つの異なる位置に遊技領域に対する開口部(発射口)を設けているので、遊技球が球打ち出し部により打ち出される前の段階はもちろん、球打ち出し部により打ち出された後であっても、ガイドレール120から遊技領域に遊技球が導入される位置を変えることができる。
【0032】
さらに、本実施形態では、ボタン142、143、分岐板152、153等により、上記ガイドレール120に設けられた複数の発射口のうちいずれの発射口から遊技球を遊技領域に導入させるかを手動により切り替えているので、遊技領域のどの部分にどれくらいの強さで遊技球を発射したいかに応じて、ボタン142、143の選択、およびハンドル112の回転量の調整を遊技者が行うことができる。また、ガイドレール120の経路途中に設けられた発射口132、133と対向し、該発射口と離間した位置(概ね対向する位置)に所定の入賞口(特別図柄始動口107A、大入賞口109A)を設けている。よって、例えば、上記経路途中に設けられた発射口133から特別図柄始動口107Aに入賞させるために適切なハンドル112の回転量を設定することができる(すなわち、ハンドル112の回転量(球打ち出し部からの打ち出し力)が小さくても、大きくても特別図柄始動口107Aには入賞しないという状況を作り出すことができる)。
【0033】
また、本発明では、1つのガイドレール120に複数の発射口131,132,133を設けているため、複数のガイドレールを設け、複数の発射口を実現するよりも、遊技領域を有意義に使うことができる。
【0034】
さらに、本発明では、遊技者のボタン142,143の操作に応じて、分岐板152,153を切り替えるため、自動的に分岐板を切り替えるより、遊技者の操作介入性を向上させることができる。
【0035】
本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された構成要件の全て及び/又は開示された全ての方法又は処理の全てのステップについては、これらの特徴が相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで組み合わせることができる。
【0036】
また、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された特徴の各々は明示的に否定されない限り、同一の目的、同等の目的、または類似する目的のために働く代替の特徴に置換することができる。したがって、明示的に否定されない限り、開示された特徴の各々は、包括的な一連の同一又は均等となる特徴の一例にすぎない。
【0037】
さらに、本発明は、上述した実施形態のいずれの具体的構成にも制限されるものではない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約、及び図面を含む)に記載された全ての新規な特徴又はそれらの組合せ、あるいは記載された全ての新規な方法又は処理のステップ、又はそれらの組合せに拡張することができる。