(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-165078(P2017-165078A)
(43)【公開日】2017年9月21日
(54)【発明の名称】帯補強木質資材
(51)【国際特許分類】
B27M 1/08 20060101AFI20170825BHJP
B27M 3/00 20060101ALI20170825BHJP
【FI】
B27M1/08 G
B27M3/00 M
B27M1/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2016-55461(P2016-55461)
(22)【出願日】2016年3月18日
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
2B250
【Fターム(参考)】
2B250AA15
2B250AA40
2B250BA04
2B250BA05
2B250CA01
2B250CA11
2B250DA04
2B250EA02
2B250EA03
2B250EA14
2B250FA14
2B250FA16
2B250FA31
2B250GA03
2B250GA06
2B250GA07
2B250HA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】湿気のある状態で使用する木材の腐食防止方法を提供する。
【解決手段】木質資材2の端部縁部を両側から金属製帯3で覆い、金属製帯3の木質部に接する接触面には凹凸が設けられ、凸部が木質資材2に接すると共に凹部には木質資材2と金属製帯3を固定するためのボルト孔が設けられ、木質資材2と金属製帯3をボルト・ナットで固定した帯補強木質資材。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
木質資材の端部縁部を両側から金属製帯で覆った帯補強木質資材であって、前記金属製帯の木質部に接する接触面には凹凸が設けられ、凸部が木質資材に接すると共に凹部には木質資材と金属製の帯を固定するためのボルト孔が設けられ木質資材と金属製帯をボルト・ナットで固定した帯補強木質資材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、湿気の存在する雰囲気で使用する木質資材に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
木質資材をボルト・ナットで接続あるいは固定する場合、金属製のワッシャーが同時に使用される。木材を湿気の存在する環境で使用すると、ワッシャーと木材との間に入りこんだ水分は簡単には気化せず長期に亘り存在することになる。これは木材の腐食につながるため、ワッシャーと木材の間に侵入した水分を早期に除去あるいは滞在させないようにする技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-153934
【特許文献2】特開H09-177751
【特許文献3】特開2005-9545
【特許文献4】特開H07-174129
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
湿気のある状態で使用するボルト・ナットで固定した木材の腐食防止方法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、木質資材の端部縁部を両側から金属製帯で覆った帯補強木質資材であって、前記金属製帯の木質部に接する接触面には凹凸が設けられ、凸部が木質資材に接すると共に凹部には木質資材と金属製の帯を固定するためのボルト孔が設けられ木質資材と金属製帯をボルト・ナットで固定した帯補強木質資材である。
ワッシャーが木質資材と接する面積を小さくすると共に接触面に空気水分の通過領域を設けた。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、ワッシャーとして作用するコ字形の金属製帯の木質資材と接する部分に凹凸を設けたため、凸部のみが木質資材と接するため、凹部が水分空気の通過領域となり、木質資材が乾燥しやすくなる。このため木質資材の腐食が防止できる。
更に帯状の輪で補強されているため、木質資材の割れひびなどの弊害を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】は、本発明の帯補強木質資材の概念図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図により詳細に説明する。
図1は、本発明の帯補強木質資材の概念図を示している。
図に示すとおり、本帯補強木質資材は木質資材の端部縁部が両側からコ字形の金属製帯で覆われボルト・ナットで木質資材と金属製帯とが固定されている。
このとき金属製帯がワッシャーとして作用している。
【0009】
図2に示すように、金属製帯の木質資材と接する面には凹凸が設けられ凸部が木質資材と接するようになっている。凸部と凸部の間の凹部は直接外気に通じている。
湿気のある雰囲気で使用する場合木質資材とワッシャーとの間に侵入した水分はなかなか揮発せず長期間残る弊害がある。しかし本発明の場合、前記外気に通ずる凹部で水分が流れ出しあるいは揮発していくので木質資材の腐食が防止できる。
【0010】
図では、金属製帯に設けた凹凸はは波板状になっているが格子状としてもよい。この場合凸部の一部を欠部としてあるいは金属製帯表面に空気孔を適宜設けることで外気と通じさせることが好ましい。
【0011】
金属製帯の形状は木質資材が角材・平板材・丸棒など各種の形態をとる場合にはその形状に応じてコ字状から半円形状と変更することができる。また、木質資材は、木材・合板などを含むものである。
また木質資材は割れたりひびが入ったりする問題があるが、金属製帯でその問題を軽減することができる。この目的のため金属製帯を輪状とし焼きばめしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0012】
本帯補強木質資材は従来の木質資材と同様、各種用途に使用できる。
【符号の説明】
【0013】
1 帯補強木質資材
2 木質資材
3 金属製帯
4 金属製帯に設けた凸部
5 金属製帯に設けた凹部