【実施例】
【0204】
本発明の化合物は、以下の図表、スキーム、中間体の調製および実施例に記載の通り調製され、または有機合成の当業者に容易に知られ利用可能な、それに類似の方法によって調製される。
【0205】
本発明の化合物の合成
温度は、摂氏(℃)で示される。別段指定されない限り、操作は、室温または周囲温度で、すなわち湿気を除去した不活性雰囲気中で18〜25℃の範囲の温度で実施される。クロマトグラフィーは、Still, W.C、Kahn, M.;Mitra, A. J. Org. Chem. 19
78年、43巻、2923頁に記載の通り、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーを意味する。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルプレート上で実施される。NMRデータは、利用した重水素化溶媒の重水素ロックシグナルに対して百万分率(ppm)で示される。シグナル形状の従来の略語が使用される。質量スペクトル(MS)については、分子ごとの最小質量の主要イオンが報告され、同位体の分割によって、複数の質量スペクトルピークが得られる。溶媒混合物の組成は、体積百分率または体積比として示される。NMRスペクトルが複雑な場合、診断シグナルだけを報告する。
【0206】
分析HPLC
方法A:Agilent 1100 HPLC、Zorbax Eclipse XDB−C18 50×4.6mmカラム、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1%TFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07%TFA)、勾配−5分95%A〜90%B;1分間保持;次に再循環させる(95%Aまで1分間かけて)、214nmおよび254nmにおいてUV検出。
【0207】
方法B:Agilent 1100 HPLC、Zorbax Eclipse XDB−C18 50×4.6mmカラム、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1%TFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07%TFA)、勾配−5分95%A〜90%B;1分間保持;次に再循環させる(95%Aまで1分間かけて)、210nmおよび254nmにおいてUV検出。
【0208】
方法C:Agilent 1100 HPLC、Zorbax Eclipse XDB−C18 50×4.6mmカラム、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1%TFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07%TFA)、勾配−6分95%A〜95%B;1分間保持;次に再循環させる(95%Aまで1分間かけて)、210nmおよび254nmにおいてUV検出。
【0209】
用語および略語:
ACN=アセトニトリル
BOC=Boc=tert−ブトキシカルボニル
br=ブロード
t−BuOH=tert−ブチルアルコール
Cat.=触媒作用による
Conc.=濃縮
d=ダブレット
dd=ダブレットのダブレット
ddd=ダブレットのダブレットのダブレット
dt=トリプレットのダブレット
DCM=ジクロロメタン
デス−マーチンペルヨージナン=1,1,1−トリス(アセチルオキシ)1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3(1H)−オン
DIAD=アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド(dimethylforamide)
DMSO=ジメチルスルホキシド
Et
2O=ジエチルエーテル
Et
3N=トリエチルアミン
EtOAc=酢酸エチル
EtOH=エチルアルコール
equiv.=当量
h=時間
H
2O=水
HCl=塩酸
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
HOAc=酢酸
IPA=イソプロピルアルコール
ISCO=Teledyne ISCOから供給された順相シリカゲルカートリッジ
K
2CO
3=炭酸カリウム
LiBH
4=テトラヒドロホウ酸リチウム
LiBr=臭化リチウム
LiCl=塩化リチウム
LAH=テトラヒドロアルミン酸リチウム
m=マルチプレット
min.=min=分
MgCl
2=塩化マグネシウム
MeOH=メタノール
MsCl=塩化メタンスルホニル
MTBE=メチルtert−ブチルエーテル
NaHCO
3=重炭酸ナトリウム
Na
2SO
4=硫酸ナトリウム
NH
4OH=水酸化アンモニウム
NH
4OAc=酢酸アンモニウム
NH
4Cl=塩化アンモニウム
NMR=核磁気共鳴
NMP=N−メチルピロリジノン
Pd−C=パラジウム活性炭素
p=ペンテット(pentet)
PMB=p−メトキシベンジル
PMBCl=塩化p−メトキシベンジル
ret=保持
rt=室温
s=シングレット
sat=飽和
t=トリプレット
TFA=トリフルオロ酢酸
TBDPS=t−ブチルジフェニルシリル
TBS=t−ブチルジメチルシリル
THF=テトラヒドロフラン
THP=テトラヒドロピラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
【0210】
(実施例1)一般合成スキームおよび方法
一般に、本発明の化合物が、単離および取扱いを容易にするために、塩基性置換基(例えば、アミノ基、ピリジル)、酸性置換基(substitutent)(例えば、カルボン酸)を含有するか、または双性イオンである場合(すなわち、塩基性置換基および酸性置換基の両方を含有する)、化合物を塩として単離することが好ましい。この塩の形態は、特徴付けを容易にし、生物学的アッセイで直接使用される。
【0211】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
【0212】
スキーム1は、一般構造A−8およびA−9の(2S、3R)−トランス−二置換4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートを調製するための一般法を記載する。N−保護アゼチジノンA−1(例えば、R
1=TBS)のジアニオンを、市販で利用可能なまたは容易に調製される一般構造A−2のアルキルハロゲン化物を用いてアルキル化することによって、所望の中間体を、2位に立体化学を保持した優位を占めるトランス生成物として得る(Baldwin, J.E.ら、Tetrahedron、1990年、46巻、4733頁)。アミノピ
リジンを含有している化合物については、中間体1の調製に記載の臭化物は、アルキル化剤として好ましい。さらに、中間体1の調製に記載の合成順序は、市販で利用可能なエステルおよびアルコールから、いくつかの必須の一般構造A−2の臭化物を調製するのに一般的な実用性がある。標準縮合条件下でカルボン酸をエステル化することによって、順相クロマトグラフィーによって容易に精製される中間体A−4を得る。カルボン酸の一時的な保護については、ベンジルエステルおよび4−メトキシベンジルエステルは、特に有用である。ベータラクタムのN−保護基を除去することによって、中間体A−5を得る。その中間体は、市販で利用可能なまたは容易に調製されるイソシアネートA−6を用いて容易にアシル化されて(例えば、Tsai, M.H.、Takaoka, L.R.、Powell, N.A.、Nowick,
J.S. Org. Syn. 2002年、78巻、220頁)、ベータラクタム中間体A−8を生じる。また中間体A−5は、アミンと反応することが公知のいくつかの他の試薬、例えばフェニルカルバメート(A−7。ここでAr=フェニルである。例えばThavonekham, B. Synthesis、1997年、1189頁)および4−ニトロフェニルカルバメート(A
−7。ここでArは、4−ニトロフェニルである。例えばHutchins, S.M.、Chapman, K.T. Tet. Lett. 1994年、35巻、4055頁)と反応して尿素を得ることによって、A−8に変換させることができる。さらに、A−5と塩化カルバモイル(A−10。ここでR
5=Meである。例えばHolmes, D.L.、Smith, E. M.、Nowick, J. S. J.
Am. Chem. Soc. 1997年、119巻(33号)、7665頁)の反応によって、四置換尿素A−8(R
5=Me)を得る。市販で利用可能なまたは容易に調製されるアミンR
4−NH
2(特に興味深いアミンの不斉合成に関する最近の総説については、Robak,
M.T.、Herbage, M.A.、Ellman, J.A. Chem. Rev. 2010年、110巻、3600頁を参照されたい)は、イソシアネートA−6およびカルバメートA−7を調製するのに適した出発材料として働く。カルボキシレートの一時的な保護基の除去(R
3がベンジルである場合には水素化によって、またはR
3が4−メトキシベンジルである場合にはTFAを用いるアシドリシスによって)および分子中に存在する任意の他の保護基の除去によって、一般構造A−9の例が得られる。エステルCO
2R
3が保持される例では、分子中に存在する任意の他の保護基の除去によって、一般構造A−8の例が得られる。いくつ
かの構造A−9について、カルボン酸を、当業者に公知の方法を使用してエステル化すると、一般構造A−8のさらなる例を得ることもできる。スキーム1に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Aにまとめる(
図1A〜1M)。
【0213】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
【0214】
スキーム2は、2−シアノ基を含有する2,3−二置換4−オキソアゼチジンを調製するための一般法を記載する。中間体B−1のカルボン酸(スキーム1の中間体A−3について記載されている通り調製される)を、カルボキサミドに変換することによって(例えば、Pozdnev, V.、Tet. Lett.、1995年、36巻、7115頁に記載されている通
り、ピリジンの存在下で、ジ−tert−ブチルジカーボネートおよび重炭酸アンモニウムの作用によって)、中間体B−2が得られると同時にN−1におけるシリル保護基が除去される。脂肪族アミドの脱水によって、ニトリル中間体B−3を得る(一般的な総説については、Mowry, D.、Chem. Rev. 1948年、42巻、189頁を参照されたい)
。イソシアネートB−4との反応、および必要に応じて、残りの任意の保護基の除去によって、一般式B−5の例が得られる。スキーム2に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Bにまとめる(
図2)。
【0215】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
【0216】
スキーム3は、一般構造C−8の3−[2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)エチル]アゼチジン−2−オンの合成を記載する。アルケンC−2(スキーム1に記載の方法によって容易に調製される)の酸化によって、アルデヒドC−3が得られ、それを臭化テトラブチルアンモニウムで逐次的に処理した後、チオ尿素で処理して、アミノチアゾール中間体C−4が得られると同時にN−1におけるシリル保護基が除去される。アミノチアゾールを、BOCなどの適切な保護基で保護することによって、中間体C−5が得られる。イソシアネートC−6と反応させた後、任意の保護基を除去することによって、一般式C−8の例が得られる。スキーム3に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表CおよびDにまとめる(
図3)。
【0217】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
【0218】
スキーム4は、一般構造D−8の3−(2−アミノ−チアゾール−5−イルメチル)アゼチジン−2−オンの合成を記載する。ビニルハロゲン化物D−2(スキーム1に記載の方法によって容易に調製される)をMCPBAで処理した後、中間体クロロエポキシドをチオ尿素と縮合させることにより、アミノチアゾール中間体D−3が得られる。アミノチアゾールを、BOCなどの適切な基で保護することにより、中間体D−4が得られる。ベータラクタム窒素の脱保護およびイソシアネートD−6との反応によって、中間体D−7が得られる。任意の残りの保護基を除去することによって、一般式D−8の例が得られる。スキーム4に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表CおよびDにまとめる(
図3)。
【0219】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
【0220】
スキーム5は、一般構造E−6の2−カルボキサミドを調製するための一般法を記載する。酸E−1(スキーム1のA−3に記載の通り調製される)の縮合によって、アミドE−2が得られる。N−1保護基を除去した後、イソシアネートE−4を縮合することにより、中間体E−5が得られる。アミド保護基および分子に存在する任意の他の保護基を除去することによって、一般式E−6の例が得られる。スキーム5に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Eにまとめる(
図4)。
【0221】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
【0222】
スキーム6は、一般式F−8の(2R,3R)−トランス−二置換エーテルの合成を記載する。F−1の酸化的脱炭酸(スキーム1のA−3に記載の通り調製される)によって、ベンゾエートF−2が得られる(例えば、Shiozaki, M.、Synthesis、1990年、691頁参照)。N−1保護基を除去した後、ベンゾエートを酸素求核試薬であるF−5で置き換えることによって、エーテルF−6が得られる。イソシアネートF−7と反応させ、分子に存在する任意の保護基を除去することによって、一般式F−8の例が得られる。スキーム6に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Fにまとめる(
図5)。
【0223】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0224】
スキーム7は、一般式G−4のスルホンの合成を記載する。ベンゾエートG−1(スキーム6のF−3について記載の通り調製される)とメタンスルフィン酸ナトリウムの反応によって、スルホンG−2が得られる(Clauss, K.ら、Liebigs Ann. Chem. 197
4年、539頁)。イソシアネートG−3と反応させ、その後分子に存在する任意の保護基を除去することによって、一般式G−4の例が得られる。スキーム7に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Gにまとめる(
図6)。
【0225】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
【0226】
スキーム8は、一般構造H−9のオキシムを調製するための一般法を記載する。N−保護アゼチジノンH−1(例えば、R
1=TBDPS)の還元によって、ヒドロキシメチル中間体H−2が得られる。この中間体は、アルデヒドH−3に容易に酸化される。メトキシアミンとの縮合によって、幾何異性体の混合物としてオキシムH−4が得られる。オキシムH−4のアニオンを、市販で利用可能なまたは容易に調製される一般構造H−5のアルキルハロゲン化物を用いてアルキル化することによって、2,3−トランス生成物H−6が得られる。ベータラクタムのN−保護基を除去することによって、中間体H−7が得られる。イソシアネートH−8と反応させ、分子に存在する任意の保護基を除去することによって、一般式H−9の例が得られる。スキーム8に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Hにまとめる(
図7)。
【0227】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0228】
スキーム9は、一般構造I−4〜I−7の例を調製するための一般法を記載する。I−1のBocおよびPMB保護基(スキーム1のA−8について記載の通り調製される)を除去することによって、アミノピリジンI−2を得る。クロロホルメートまたは他の適切な炭酸誘導体との反応によって、一般構造I−4のカルバメートが得られる。所望に応じて、カルボン酸基を除去することによって、一般構造I−5の化合物が得られる。さらに、適切な縮合剤が存在する状態で、I−2とカルボン酸R
7CO
2Hを反応させることによって、一般構造I−6の化合物が得られる。カルボン酸保護基を除去し、適切な縮合剤が存在する状態で、異なるアルコールR
3OHと縮合させることによって、I−6のR
3基の相互変換が可能になる。遊離カルボン酸が望ましい場合、カルボン酸保護基および分子に存在する任意の他の保護基を除去することによって、一般構造I−7の化合物が得られる。スキーム9に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Iにまとめる(
図8)。
【0229】
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
【0230】
スキーム10は、一般構造J−3およびJ−4の例を調製するための一般法を記載する。一般構造J−1の化合物(スキーム1に記載の通り調製される)を一時的にシリル化させた後、炭酸ニトロフェニルJ−2(R
5=HまたはMe)と反応させることによって、一般構造J−3の化合物が得られる。適切な塩基の存在下、適切な縮合剤またはブロミド(R
3−Br)が存在する状態で、J−3をアルコール(R
3−OH)と反応させることによって、一般構造J−4のエステルが得られる。スキーム10に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Jにまとめる(
図9A〜9B)。
【0231】
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
【0232】
スキーム11は、一般構造K−9の(2S,3R)−三置換4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートを調製するための一般法を記載する。化学反応は、スキーム1に記載の方法に、完全に類似しており、利用される出発材料は、公知のラクタムK−1である(Finke, P. E.ら、J. Med. Chem. 1995年、38巻、2449頁参照)。スキー
ム11に記載の経路に従って合成された本発明の例示的な化合物を、図表Kにまとめる(
図10A〜10B)。
【0233】
(実施例2)中間体の調製
中間体1:tert−ブチル[4−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル](4−メトキ
シベンジル)カルバメート
【化57】
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【0234】
ステップ1.メチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]イソニコチネートの調製
【化58】
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【0235】
ジ−tert−ブチルジカーボネート(47.8g、219mmol)のt−BuOH(650mL、6.80mol)溶液を、33℃で温め、メチル2−アミノイソニコチネート(30.4g、200mmol)で数回に分けて1時間かけて処理した[10分毎に約5gを添加した]。反応混合物を33℃で終夜(18時間)撹拌することによって、HPLC/LC MSによって、ほぼ完全な変換が示された。固体を真空濾過によって収集し[目の粗いフリット焼結ガラス漏斗]、Et
2O(約200mL)で洗浄した。淡褐色固体を、恒量が達成されるまで(39.65g、79%)、高真空下で3.5時間乾燥させた。C
12H
16N
2O
4のMS(ESI+)m/z253.2[M+H]
+、275.2[M+Na]
+;HPLC保持時間:3.25分(方法B)。
ステップ2.tert−ブチル[4−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
DMF(610mL、7.90mol)中メチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]イソニコチネート(41.5g、164mmol)のスラリーを、約0℃(氷/NaCl)に冷却し、THF(197mL、197mmol)中、NaHMDSの1.0M溶液で、滴下により2時間かけて処理して、透明な褐色溶液を得た。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、PMBCl(24.5mL、181mmol)で滴下により11分間かけて処理した。反応混合物を10分間撹拌して、黄色/褐色混合物を得、冷却浴を除去し、反応混合物を室温で1時間40分間撹拌した。HPLCによって、ほぼ完全な変換が示された。反応混合物を約0℃(氷/NaCl)に冷却し、反応を、飽和NH
4Cl水溶液(100mL)を添加することによってクエンチした。混合物を室温に温め、Et
2O(1×200mL)で抽出した。分離した水層を水(100mL)で希釈し、Et
2O(2×100mL)で抽出した。合わせた有機物を、飽和NaHCO
3(1×400mL)水溶液で洗浄し、分離した水層を濾過し[目の粗い焼結ガラス]、Et
2O(2×100mL)で抽出した。合わせた有機物を、10%LiCl水溶液(2×600mL)で
洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、オレンジ色の油を得た。粗製材料を、高真空下で終夜さらに乾燥させて、薄い色の固体/オレンジ色の油(80.86g)を得、それをさらなる操作なしに持ち越した:C
20H
24N
2O
5のMS(ESI+)m/z373.2[M+H]
+;HPLC保持時間:4.53分(方法B);
1H NMRによって、材料にヘキサメチルジシラザンが混入していることが示された。
【0237】
先の粗製のメチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]イソニコチネート(80.86g)を、2つの等しい分量に分割し、それぞれを以下の通り処理した。粗製材料のTHF(400mL)溶液を、約0℃(氷/NaCl)に冷却し、LiBH
4(3.94g、181mmol)で一度に処理した。反応混合物を5分間撹拌し、冷却浴を除去し、反応混合物を撹拌下で30分間かけて室温に温めた。フラスコを、予熱した50℃の油浴に移し、反応混合物を、40℃で2.5時間撹拌すると、HPLCによって、完全な変換が示された。反応混合物を約0℃に冷却し、反応を、飽和NaHCO
3水溶液(100mL)をゆっくり滴下添加することによって、注意深くクエンチした。混合物を水(150mL)で希釈し、EtOAc(1×200mL、2×100mL)で抽出した。合わせた有機物を、飽和NH
4Cl水溶液(1×200mL)、水(1×200mL)、およびブライン(1×200mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、標題化合物を黄色の粘性油として得(55.6g、89%)、それをさらなる操作なしに持ち越した。C
19H
24N
2O
4のMS(ESI+)m/z345.3[M+H]
+;HPLC保持時間:3.19分(方法B)。
ステップ3.tert−ブチル[4−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化60】
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【0238】
氷/水浴で冷却した、撹拌中のtert−ブチル[4−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメート(23.14g、67.19mmol)のTHF(300mL)溶液に、Et
3N(13.6mL、97.8mmol)を添加した。MsCl(7.20mL、93.1mmol)を、15分間かけてゆっくり添加し、反応混合物を、0℃で1時間撹拌すると、HPLCによって、ほぼ完全な変換が示された。LiBr(8.54g、98.3mmol)を一度に添加し、冷却浴を除去した。反応混合物を終夜室温で撹拌すると、HPLCによって、所望の生成物への完全な変換が示された。反応混合物を、EtOAc(250mL)と水(250mL)に分配した。分離した水相を、EtOAc(200mL)で抽出し、合わせた有機相を水(300mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、真空中で蒸発させて、粘性のオレンジ色の油(12.05g)を得た。粗製混合物を、シリカに吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して(シリカ500g、ヘキサンで充填、15%EtOAc/ヘキサンで溶出)、標題化合物を薄黄色の油として得た(11.59g、42%)。C
19H
23BrN
2O
3のMS(ESI+)m/z407.1、409.1[M+H]
+;HPLC保持時間:4.48分(方法B);
1H NMR (CDCl
3, 300 MHz) δ 8.42-8.30 (m,
1H), 7.73 (br s, 1H), 7.26-7.19 (m, 2H), 7.07-6.9.9 (m, 1H), 6.85-6.77 (m, 2H), 5.14 (s, 2H), 4.38 (s, 2H), 3.78 (s, 3H), 1.44 (s, 9H).
【0239】
中間体2:1−[(1R)−1−イソシアナトエチル]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン
【化61】
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冷却し(0〜5℃)、激しく撹拌した(1R)−1−[3−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エタンアミン塩酸塩(実施例4のステップ1〜3に記載の通り、3−トリフルオロメトキシ−ベンズアルデヒドから調製した)(0.197g、0.815mmol)の、塩化メチレン(4mL)および飽和NaHCO
3(4mL)溶液に、トリホスゲン(0.080g、0.269mmol)を一度に添加した。30分後、混合物を分液漏斗に移し、有機層を収集した。水層をDCMで洗浄し、合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物(155mg、82%)を粘性油として得、それをさらなる精製なしにすぐに使用した。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.63
(d, J = 7 Hz, 3 H), 4.82 (q, J = 7 Hz, 1 H), 7.16-7.29 (m, 3
H), 7.41 (t, J = 8 Hz, 1 H).
【0240】
中間体3.4−メトキシベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレート
【化62】
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4−ニトロフェニルクロロホルメート(0.378g、2.22mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、周囲温度で、(S)−2,2,2−トリフルオロ−1−フェニル−エチルアミン(0.390g、2.22mmol)およびピリジン(0.180mL、2.22mmol)のTHF(20mL)溶液を45分間かけて滴下添加した。15分後、混合物を酢酸エチルで希釈し、0.1NのHCl水溶液、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、4−ニトロフェニル[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−フェニルエチル]カルバメートを得、それをさらなる精製なしに使用した。C
15H
11F
3N
2O
4のMS(ESI+)m/z341.3(M+H)
+;HPLC保持時間:4.4分(方法C)。上記のカルバメートのTHF(5mL)溶液に、4−メトキシベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(185mg、0.329mmol)、トリエチルアミン(0.080mL、0.57mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.002g、0.016mmol)を周囲温度で添加した。3日後、揮発物を減圧下で除去し、残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって、ヘキサンおよび酢酸エチル(15〜30%)を溶出剤として使用して精製し、標題化合物(220mg、74%)を白色固体として得たが、およそ15%の(S,S)−1,3−ビス−(2,2,2−トリフルオロ−1−フェニル−エチル)−尿素を含有していた。これは、保護基を除去した後に
、クロマトグラフィーによって容易に除去された。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 1.43 (s, 9 H), 3.02-3.24 (m, 2 H), 3.50-3.56 (m, 1 H), 3.78 (s, 3 H), 3.80 (s, 3 H), 4.29 (d, J = 3 Hz, 1 H), 5.50-5.62 (m, 1 H),
6.79-6.85 (重複しているm, 5 H), 7.10 (d, J = 9 Hz, 2 H), 7.21-7.23
(重複しているm, 3 H), 7.39-7.45 (重複しているm, 6 H), 7.64 (s, 1 H),
8.27 (d, J = 5 Hz, 1 H);C
40H
41F
3N
4O
8のMS(ESI+)m/z763.0(M+H)
+;HPLC保持時間:5.54分(方法C)。
【0241】
中間体4.tert−ブチル[4−(2−ブロモエチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメート
【化63】
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ステップ1.tert−ブチル(4−メチルピリジン−2−イル)カルバメートの調製
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
2−ピリジンアミン、4−メチル−(0.60g、5.5mmol)のt−BuOH(35mL)溶液を、ジ−tert−ブチルジカーボネート(1.3g、6.1mmol)で処理した。反応混合物を30℃で2日間と17時間撹拌すると、HPLC/TLCによって生成物への変換が示された。溶媒を真空中で除去して、黄褐色の結晶固体を得、それを温かいイソプロパノールから再結晶化させて、標題化合物を白色結晶固体として得た(0.87g、75%)。(
1H NMRは、一貫していかなる混入も示さず、これはLC
MSと一致している(HPLCでは2つのピークが示されるが))。C
11H
16N
2O
2のMS(ESI+)m/z153.2[M−tBu+H]
+;HPLC保持時間:2.24分(2.11分における第2のピーク)(方法B)。
【0243】
ステップ2.tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−メチルピリジン−2−イル)カルバメートの調製
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
tert−ブチル(4−メチルピリジン−2−イル)カルバメート(81mg、0.39mmol)のDMF(1.2mL)溶液を、−10℃に冷却し(氷/ブライン)、水素化ナトリウム(鉱油中60%、22mg、0.55mmol)で処理した。反応混合物を、−10℃で20分間激しく撹拌して、ほぼ均一な溶液を得、それをPMBCl(0.07mL、0.5mmol)で処理した。反応混合物を40分間撹拌して、桃色の混合物を得、冷却浴を除去し、混合物を室温で17時間撹拌して、オレンジ色の混合物を得ると、
HPLC/LC MSによって、生成物への完全な変換が示された。反応を、水(1mL)を添加することによってクエンチし、水(5mL)およびEt
2O(40mL)で希釈した。分離した有機層を、水(10mL)、0.1NのHCl水溶液(10mL)、飽和NaHCO
3水溶液(10mL)、およびブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、薄いオレンジ色の油を得た。カラムクロマトグラフィーによる精製によって(2×8cmシリカ;Hex、5%、10%、20%EtOAc/Hex)、標題化合物を、透明な無色油(91mg、71%)として得た。C
19H
24N
2O
3のMS(ESI+)m/z329.2[M+H]
+;HPLC保持時間:3.66分(方法B)。
【0245】
ステップ3.エチル{2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}アセテートおよびtert−ブチル2−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−4−メチルニコチネートの調製
【化66】
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【0246】
tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−メチルピリジン−2−イル)カルバメート(3.3g、10.0mmol)およびジエチルカーボネート(6.1mL、50.0mmol)のTHF(82mL)溶液を、−78℃に冷却し(アセトン/CO
2)、ヘキサン/THF/エチルベンゼン中LDAの1.33M溶液(9.1mL、12mmol)で15分間かけて滴下により処理した。黄色からオレンジ色の反応混合物を、−78℃で30分間撹拌すると、HPLCによって、tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−メチルピリジン−2−イル)カルバメート、所望の生成物であるエチル{2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}アセテートおよび副生成物であるtert−ブチル2−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−4−メチルニコチネートの1.1:1:0.5混合物が示された。45分間経過したら、反応を、酢酸(0.68mL、12mmol)を添加することによってクエンチし、混合物を水(75mL)およびEtOAc(36mL)で希釈した。混合物を室温に温め、分離した水層を、EtOAc(2×36mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、黄色油を得た。カラムクロマトグラフィーによる精製によって(5×18cmシリカ;Hex、5%、10%、15%、20%EtOAc/Hex)、エチル{2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}アセテートおよびtert−ブチル2−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−4−メチルニコチネートの70:30混合物を、透明な無色油として得(1.77g、33%)、tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−メチルピリジン−2−イル)カルバメートを透明な無色油として回収した(1.78g、54%)。
1H NMRによって、エチル{2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}アセテートおよびtert−ブチル2−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−4−メチルニコチネートの2.9:1混合物が示された。C
22H
28N
2O
5のMS(ESI+)m/z401.3[M+H]
+、C
19H
24N
2O
3のMS(ESI+)m/z329.3[M+H]+;エチル{2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}アセテートのHPLC保持時間:4.22分(方法B)、tert−ブチル2−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−4−メチルニコチネートのHPLC保持時間:3.24分(方法B)。
【0247】
ステップ4.tert−ブチル[4−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化67】
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【0248】
THF(16mL)中、エチル{2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}アセテート(1.77g、3.27mmol)およびtert−ブチル2−[(4−メトキシベンジル)アミノ]−4−メチルニコチネートの約2:1混合物を、0℃に冷却し(氷/ブライン)、LiBH
4(0.21g、9.6mmol)で処理した。冷却浴を除去し、反応混合物を20分間かけて室温に温めた後、50℃で3時間加熱した。HPLC/LC MSによって、{2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}アセテートの完全な消費が示された。反応混合物を室温に冷却し、反応を、飽和NaHCO
3(30mL)水溶液を添加することによって注意深くクエンチした。混合物を水(60mL)で希釈し、EtOAc(3×60mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、鮮黄色の油を得た。カラムクロマトグラフィーによる精製によって(4×14cmシリカ;Hex、10%、30%、50%EtOAc/Hex)、標題化合物を透明な無色油(0.91g、78%)として得た。C
20H
26N
2O
4のMS(ESI+)m/z359.3[M+H]+;HPLC保持時間:3.17分(方法B)。
【0249】
ステップ5.tert−ブチル[4−(2−ブロモエチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化68】
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【0250】
CH
2Cl
2(15mL)中、tert−ブチル[4−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメート(0.91g、2.5mmol)および四臭化炭素(0.93g、2.8mmol)の混合物を、0℃に冷却した(氷/水)。トリフェニルホスフィン(0.73g、2.8mmol)を一度に添加し、鮮黄色の反応混合物を、0℃で30分間撹拌した。冷却浴を除去し、反応混合物を室温で1時間撹拌すると、HPLCによって、生成物へのほぼ完全な変換が示された。2時間経過すると、HPLCは、変化を示さなかった。反応混合物を、CH
2Cl
2(120mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(70mL)で洗浄した。分離した水相をCH
2Cl
2(2×70mL)で抽出し、合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、透明な無色油を得た。カラムクロマトグラフィーによる精製によって(4×16cmシリカ;Hex、10%、20%、30%EtOAc/Hex)、標題化合物を、透明な無色油として得た(0.69g、64%)。C
20H
25BrN
2O
3のMS(ESI+)m/z421.2[M+H]
+;HPLC保持時間:4.29分(方法B);
1H NMR
(CDCl
3, 300 MHz) δ 8.37-8.28 (m, 1H), 7.54 (br s, 1H), 7.26-7.16 (m, 2H), 6.90-6.84 (m, 1H), 6.84-6.74 (m, 2H), 5.38-4.88 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.62-3.51 (m, 2H), 3.19-3.09 (m, 2H), 1.44 (s, 9H).
【0251】
中間体5:tert−ブチル[4−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル]メチルカルバメート
【化69】
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【0252】
ステップ1.メチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]イソニコチネートの調製
【化70】
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【0253】
DMF(75mL)中、メチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]イソニコチネート(5.0g、2.0E1mmol)のスラリーを、約0℃(氷/NaCl)に冷却し、THF中ナトリウムヘキサメチルジシラザンの1.0M溶液(24mL、24mmol)で、25分間かけて滴下により処理して、透明な黄色/褐色溶液を得た。反応混合物を0℃で30分間撹拌し、ヨウ化メチル(1.4mL、22mmol)で処理した。反応混合物を20分間撹拌し、冷却浴を除去し、反応混合物を室温で2時間撹拌すると、HPLC/LC MSによって、生成物への完全な変換が示された。反応混合物を約0℃に冷却し、反応を、飽和NH
4Cl水溶液(25mL)を添加することによってクエンチした。混合物を室温に温め、Et
2O(3×50mL)で抽出した。合わせた有機物を、飽和NaHCO
3水溶液(1×50mL)および10%LiCl水溶液(2×50mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、沈殿物と共に鮮黄色の油を得た。粗製材料を、高真空下で終夜さらに乾燥させて、粗製標題化合物を、薄い色の固体/黄色油(5.29g)として得た。C
13H
18N
2O
4LCのMS(ESI+)m/z267.1(M+H)
+;HPLC保持時間:3.78分(方法B)。
ステップ2.tert−ブチル[4−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル]メチルカルバメートの調製
【化71】
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【0254】
粗製のメチル2−[(tert−ブトキシカルボニル)(メチル)アミノ]イソニコチネート(5.29g)のTHF(50mL)溶液を、約0℃(氷/ブライン)に冷却し、テトラヒドロホウ酸リチウム(0.47g、22mmol)で一度に処理した。反応混合物を10分間撹拌し、冷却浴を除去し、反応混合物を30分間かけて室温に温めた。フラスコを、予熱した40℃の油浴に移し、反応混合物を、40℃で3.5時間撹拌すると、HPLCによって、生成物および出発材料の混合物が示された。油浴温度を、50分間かけて50℃に増加させると、HPLCによって、生成物へのほぼ完全な変換が示された。反応混合物を室温に冷却し、0〜5℃で終夜保存した。反応混合物を約0℃に冷却し、反応を、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)をゆっくり滴下添加することによって、注意深くクエンチした。混合物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機物を、飽和NH
4Cl水溶液(1×20mL)、水(1×20mL)、およびブライン(1×30mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、粗製標題化合物を黄褐色の油として得た(4.49g)。C
12H
18N
2O
3LCのMS(ESI+)m/z239.2(M+H)
+;HPLC保持時間:2.10分(方法B)。
ステップ3.tert−ブチル[4−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル]メチルカルバメートの調製
【化72】
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【0255】
粗製のtert−ブチル[4−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−イル]メチルカルバメート(4.49g)および四臭化炭素(7.2g、22mmol)の混合物を、CH
2Cl
2(110mL)に溶解し、約0℃(氷水)に冷却した。トリフェニルホスフィン(5.7g、22mmol)を一度に添加し、鮮黄色の反応混合物を20分間撹拌し、冷却浴を除去し、オレンジ色から赤色の混合物を室温で1時間撹拌すると、HPLC/LC
MSによって、生成物への完全な変換が示された。反応混合物をCH
2Cl
2(50mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(1×50mL)で洗浄した。分離した水層を、CH
2Cl
2(2×20mL)で抽出し、合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、真空中で濃縮して、赤色からオレンジ色の油を得、それを0〜5℃で終夜保存した。カラムクロマトグラフィーによる精製によって(5×14cmシリカ;Hex、10%、20%、30%EtOAc/Hex)、標題化合物を、透明なほぼ無色の油として得た(4.74g、80%)。C
12H
17BrN
2O
2のMS(ESI+)m/z301.1、303.1(M+H)
+;HPLC保持時間:3.52分(方法B);
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 8.43-8.27 (m, 1H), 7.84-7.66 (m, 1H), 7.12-6.92 (m, 1H),
4.39 (br s, 2H), 3.41 (s, 3H), 1.54 (s, 9H).
【0256】
(実施例3)スキーム1:(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
【化73】
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ステップ1.(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化74】
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【0257】
オーブンで乾燥させた三つ口フラスコを、窒素下で冷却し、それに(2S)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(3.00g、13.1mmol)および乾燥THF(110mL)を入れ、混合物を−70℃に冷却した。THF中リチウムジイソプロピルアミド[1.25M(滴定)、21.4mL、26.8mmol]を、8分間かけて滴下添加し、内部温度を−55℃未満に維持し、得られた黄褐色の混合物を、−78℃で35分間撹拌し、次に氷−ブライン−MeOH浴に入れ、追加の30分間、−15℃未満で撹拌した。次に、0℃に冷却しておいたtert−ブチル[4−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメート(5.86g、14.4mmol)の乾燥THF(21mL)溶液を、5分間かけて添加し、内部温度を−5℃未満に維持し、得られた暗色混合物を、この温度で1時間撹拌し、クエン酸水溶液(0.5M、120mL)でクエンチし、水(120mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機相を、ブライン(60mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗生成物を透明な粘性の残留物として得、それを、次のステップでそのまま使用した。C
29H
41N
3O
6SiのMS(ESI+)m/z556.5(M+H)
+。
ステップ2.ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化75】
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【0258】
撹拌した粗製の(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチ
ル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸のDCM(60mL)溶液を、窒素下、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(3.26g、17.0mmol)で処理した後、ベンジルアルコール(1.62mL、15.7mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(160mg、1.31mmol)で処理し、得られた褐色混合物を室温で2時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、反応が完了したことが示された。混合物を水(60mL)で希釈し、DCM(2×60mL)で抽出し、合わせた有機相を水(60mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって[カートリッジ120g;10〜20%勾配のEtOAc/ヘキサンによる溶出]、標題化合物4.16g(約15wt%ベンジルアルコールが混入していた;最初の2つのステップで収率42%)を黄褐色の粘性油として得、それをさらなる精製なしに使用した。C
36H
47N
3O
6SiのMS(ESI+)m/z646.7(M+H)
+。
ステップ3.ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化76】
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【0259】
撹拌したベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(2.98g、3.92mmol)のMeOH(39mL)溶液を、窒素下、酢酸(0.780mL、13.7mmol)で処理した後、フッ化アンモニウムのMeOH溶液(0.5M、10.2mL、5.10mmol)で処理し、得られた均一な混合物を室温で1時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、反応が完了したことが示された。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をDCM(120mL)に溶解し、飽和NaHCO
3水溶液(80mL)、水(60mL)およびブライン(40mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって[カートリッジ40g;20〜50%EtOAc/ヘキサンによる溶出]、標題化合物1.95g(94%)を白色固体として得た。C
30H
33N
3O
6のMS(ESI+)m/z532.4(M+H)
+。
ステップ4.ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−{[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化77】
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【0260】
撹拌したベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(2.72g、5.12mmol)のDCM(51mL)溶液を、窒素下、Et
3N(2.50mL、17.9mmol)で処理した後、市販の[(1R)−1−イソシアナトエチル]シクロヘキサン(1.02g、6.65mmol)のDCM(5mL)溶液で処理し、混合物を、終夜室温で撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料がほぼ消費されたことが示された。17時間経過したら、混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製して[120g;15〜25%EtOAc/ヘキサンによる溶出]、標題化合物2.31g(66%)を、白色の泡状物質として得た。C
39H
48N
4O
7のMS(ESI+)m/z685.7(M+H)
+。
ステップ5.(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−{[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化78】
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【0261】
1:1MeOH/EtOAc(56mL)中、ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−{[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(1.94g、2.83mmol)の混合物を、窒素下、10%パラジウム炭素(301mg、0.283mmolのPd)で処理し、混合物を脱気し、窒素を2回充填し、次に水素雰囲気下で(二重層バルーン)70分間撹拌すると、その時点でHPLCによって、反応が完了したことが示された。触媒を、solka flocを介して濾別し、1:1MeOH/EtOAcですすぎ、濾液を減圧下で濃縮して、標題化合物1.67g(99%)を白色の粘性固体として得た。C
32H
42N
4O
7のMS(ESI+)m/z595.5(M+H)
+。
ステップ6.(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテートの調製
【化79】
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【0262】
撹拌した(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−{[(1R)−1−シクロヘキシルエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(78.0mg、0.131mmol)のDCM(2.1mL)溶液を、窒素下、氷水浴で冷却し、TFA(0.7mL、9mmol)で滴下により処理した。得られた混合物を0〜5℃で30分間撹拌し、次に室温に温め、終夜撹拌すると、その時点でHPLCによって、反応が完了したことが示された。混合物を減圧下で濃縮し、残留物を、分取HPLCによりCombiFlash Rf系[C18Goldカラム30g;10%アセトニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)の勾配で溶出]で精製した。生成物画分の凍結乾燥によって、標題化合物45mg(70%)を、白色の非晶質固体として得た。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.79 (d,
J = 6.4 Hz, 1H), 6.98 (s, 1H), 6.91 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.64 (bd, J = 9.2 Hz, 1H), 4.27 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.70 (m, 2H), 3.24 (m, 2H), 1.85-1.65 (m, 5H), 1.42 (m, 1H), 1.36-1.15 (m, 3H), 1.17
(d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.15-0.95 (m, 2H);C
19H
26N
4O
4(親)のMS(ESI+)m/z375.3(M+H)
+;HPLC保持時間:3.21分(方法A)。
【0263】
(実施例4)スキーム1:(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
【化80】
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【0264】
ステップ1.(S)−N−[(1E)−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)メチレン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
【化81】
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【0265】
(S)−2−メチル−プロパン−2−スルフィン酸アミド(0.207g、1.71mmol)のDCM(5mL)溶液に、硫酸第二銅(0.8186g、5.129mmol)を添加した後、2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−カルバルデヒド(0.350g、1.88mmol)のDCM(5mL)溶液を添加した。混合物を周囲温度で16時間撹拌し、セライトを介して濾過し、減圧濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(溶出剤としてヘキサンと酢酸エチル(2〜8%))、標題化合物(0.468g、95%)を油として得た。C
13H
17F
2NO
3SのMS(ESI+)m/z290.1(M+H)
+;HPLC保持時間:4.73分(方法C)。
ステップ2.N−[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの調製
【化82】
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【0266】
冷却した(−20℃)(S)−N−[(1E)−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)メチレン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.274g、0.947mmol)のTHF(9mL)溶液に、3M臭化メチルマグネシウム(エチルエーテル中3M、3.157mL、9.471mmol)を、−15℃未満の反応温度を維持するのに十分に緩慢な速度で、15分間かけて添加した。−20℃で60分間経過した後、反応を、飽和NH
4Cl水溶液を添加することによってクエンチした。混合物を、酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(溶出剤としてヘキサンと酢酸エチル20〜30%)、標題生成物(より緩慢に溶出する主なジアステレオマー、0.234g、81%)を油として得た。C
13H
17F
2NO
3SのMS(ESI+)m/z306.2(M+H)
+;HPLC保持時間:4.20分(方法C)。
【0267】
ステップ3.(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エタンアミン塩酸塩の調製
【化83】
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【0268】
冷却した(0〜5℃)N−[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.234g、0.766mmol)のメタノール(4.6mL)溶液に、1,4−ジオキサン中塩化水素(4M、0.958mL、3.83mmol)を添加した。5分後、氷浴を除去し、反応混合物を周囲温度で1時間撹拌した。揮発物を真空中で除去し、残留物を、メタノールから2回、エチルエーテルから2回濃縮し、真空中で乾燥させて、標題化合物(0.175g、96%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CD
3OD) δ 1.67 (t, J = 7 Hz, 3 H), 4.55 (q, J = 7 Hz, 2 H), 7.29-7.36 (m, 2
H), 7.43-7.44 (m, 1 H);HPLC保持時間:2.69分(方法C)。
【0269】
ステップ4.フェニル[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバメートの調製
【化84】
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【0270】
冷却した(0〜5℃)(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エタンアミン塩酸塩(100mg、0.421mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に、トリエチルアミン(0.132mL、0.947mmol)を添加した後、クロロギ酸フェニル(0.054mL、0.433mmol)を滴下添加した。15分後に氷浴を除去し、反応混合物を周囲温度で3時間撹拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、0.1NのHCl、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(溶出剤としてヘキサンと酢酸エチル5%)、標題化合物(140mg、93%)を白色固体として得た。C
16H
13F
2NO
4のMS(ESI+)m/z322.2(M+H)
+;HPLC保持時間:4.75分(方法C)。
ステップ5.4−メトキシベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化85】
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【0271】
4−メトキシベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(実施例3に記載の通り、ステップ2のベンジルアルコールの代わりに4−メトキシベンジルアルコールを使用して調製した、0.161g、0.287mmol)のジメチルスルホキシド(2mL)溶液に、フェニル[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバメート(0.120g、0.374mmol)を添加した。16時間後、混合物を酢酸エチルで希釈し、0.1NのHCl、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(溶出剤としてヘキサンと酢酸エチル5〜20%)、標題化合物(156mg、69%)を白色固体として得た。C
41H
42F
2N
4O
10のMS(ESI+)m/z789.5(M+H)
+;HPLC保持時間:5.71分(方法C)。
【0272】
ステップ6.(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−1−
{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテートの調製
【化86】
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【0273】
冷却した(0〜5℃)4−メトキシベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(0.160g、0.203mmol)の塩化メチレン(6mL)溶液に、トリエチルシラン(1mL)を添加した後、トリフルオロ酢酸(3mL)を添加した。2時間後、氷浴を除去し、反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。揮発物を除去し、残留物を、CombiFlashクロマトグラフィーによって精製し[RediSep C−18goldシリカゲルカートリッジ30g、溶媒勾配:10%アセトニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)]、凍結乾燥させて、標題化合物(80mg、70%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CD
3OD) δ 1.54 (d, J = 7 Hz, 3 H), 3.20-3.29 (m, 2 H), 3.69-3.75 (m, 1 H), 4.30 (d, J = 3 Hz, 1 H), 4.94-5.00 (m, 1 H), 6.90-6.98 (m,
2 H), 7.13-7.26 (m, 3 H);C
20H
18F
2N
4O
6のMS(ESI+)m/
z449.2(M+H)
+;HPLC保持時間:3.39分(方法C)。
【0274】
(実施例5)スキーム1:(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1S)−1−シクロヘキシル−2,2,2−トリフルオロエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
【化87】
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ステップ1.ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−{[(1S)−1−シクロヘキシル−2,2,2−トリフルオロエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化88】
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【0275】
ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(100mg、0.19mmol、スキーム1に記載の一般法によって調製した)のジメチルスルホキシド(0.58mL)溶液に、フェニル[(1S)−1−シクロヘキシル−2,2,2−トリフルオロエチル]カルバメート(74mg、0.24mmol)を添加した後、トリエチルアミン(28μL、0.21mol)を添加した。混合物を周囲温度で終夜撹拌し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによってヘキサン/酢酸エチル(5〜15%)を溶出剤として使用して精製し、標題化合物(70mg、50%)を黄褐色固体として得た。
1H NMR (CDCl
3) δ 0.97-1.33 (m, 5 H), 1.42 (s, 9 H), 1.59-1.86 (m, 6 H), 3.05-3.25 (m, 2 H), 3.53-3.59 (m, 1 H), 3.78 (s, 3 H), 4.31-4.39 (重複しているm, 2 H), 5.09-5.25 (重複しているm, 4 H), 6.64 (d, J = 10 Hz, 1 H), 6.78-6.86 (重複しているm, 3 H), 7.19-7.23 (m, 4 H), 7.32-7.36 (m, 3 H), 7.65 (s, 1 H), 8.27 (d, J = 5 Hz, 1 H);C
39H
45F
3N
4O
7のMS(ESI+)m/z
739.3(M+H)
+。HPLC保持時間:5.99分(方法C)。
ステップ2.(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1S)−1−シクロヘキシル−2,2,2−トリフルオロエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテートの調製
【化89】
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【0276】
Pd/C(10%、10mg)を含有するフラスコに、ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−{[(1S)−1−シクロヘキシル−2,2,2−トリフルオロエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(70mg、0.095mmol)のエタノール(40mL)溶液を添加した。混合物を、1気圧のH
2の下で3時間撹拌し、solka flocパッドを介して濾別し、減圧下で濃縮した。上で得られた、冷却した(0〜5℃)残留物の塩化メチレン(3mL)溶液に、トリエチルシラン(0.5mL)を添加した後、トリフルオロ酢酸(1.5mL)を添加した。2時間後、氷浴を除去し、反応混合物を周囲温度で16時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を、CombiFlashクロマトグラフィーによって精製し[RediSep C−18 goldシリカゲルカートリッジ30g、溶媒勾配:10%アセ
トニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)]、凍結乾燥させて、標題化合物(40mg、78%)を白色固体として得た。
1H NMR (CDCl
3) δ 1.08-1.39 (m, 5 H), 1.68-1.92 (m, 6 H), 3.23-3.29 (m, 2 H), 3.76-3.82 (m, 1 H), 4.34-4.39 (重複しているm, 2 H),
6.90-6.93 (m, 1 H), 6.98 (s, 1 H), 7.78-7.80 (m, 1 H);C
19H
23F
3N
4O
4のMS(ESI+)m/z429.1(M+H)
+;HPLC保持時間:3.89分(方法C)。
【0277】
(実施例6)スキーム1:(2S,3R)−1−{[(1S)−1−シクロヘキシル−2,2,2−トリフルオロエチル]カルバモイル}−4−オキソ−3−(ピリジン−4−イルメチル)アゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
【化90】
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冷却した(0〜5℃)4−メトキシベンジル(2S,3R)−3−[(2−クロロピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1S)−1−シクロヘキシル−2,2,2−トリフルオロエチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(0.190g、0.33mmol、スキーム1に記載の一般法によって調製した)のCH
2Cl
2(6mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(3mL)を添加した。5分後、氷浴を除去し、反応物を周囲温度でさらに30分間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をエーテルから2回濃縮した。残留物をエタノール(20mL)に溶解し、Pd/C(10%、20mg)を含有するフラスコに添加した。トリエチルアミン(0.102mL、0.74mmol)を添加し、混合物を、1気圧のH
2の下で30分間撹拌した。混合物を、セライトを介して濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、CombiFlashクロマトグラフィーによって精製し[RediSep C−18 goldシリカゲルカートリッジ30g、溶媒勾配:10%アセトニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)]、凍結乾燥させて、標題化合物(39mg、22%)を白色固体として得た。
1H NMR (CD
3OD) δ 1.07-1.39 (m, 5 H),
1.68-1.93 (m, 6 H), 3.46-3.61 (m, 2 H), 3.89-3.95 (m, 1 H), 4.36-4.44 (重複しているm, 2 H), 8.02 (d, J = 7 Hz, 2 H), 8.76 (d, J = 7 Hz, 2 H);C
19H
22F
3N
3O
4のMS(ESI+)m/z414.0(M+
H)
+;HPLC保持時間:3.45分(方法C)。
【0278】
(実施例7)スキーム2:(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−2−シアノ−4−オキソ−N−[(1R)−1−フェニルエチル]アゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化91】
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【0279】
ステップ1.(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化92】
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【0280】
標題化合物を、ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートから、実施例3のステップ5に記載の一般手順に従って、収率98%で粘性の白色固体として調製した。C
29H
41N
3O
6SiのMS(ESI+)m/z556.5(M+H)
+。ステップ2.tert−ブチル(4−{[(2S,3R)−2−カルバモイル−4−オキソアゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)(4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化93】
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【0281】
撹拌した(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(ステップ1、417mg、0.750mmol)の乾燥DMF(3.5mL)溶液を、窒素下、ピリジン(38μL、0.47mmol)、ジ−tert−ブチルジカーボネート(205mg、0.938mmol)および炭酸水素アンモニウム(71.2mg、0.900mmol)で順次処理し、得られた黄褐色の混合物を、終夜室温で撹拌した。24時間後のHPLCによって、反応が完了したことが示され、したがって混合物を水(30mL)で希釈し、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機相を、ブライン(15mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。ラジアルクロマトグラフィーによる精製によって[2000ミクロンのシリカゲルローター、5〜10%MeOH/DCMの溶出剤]、標題化合物225mg(68%)をガラス状の固体として得た。C
23H
28N
4O
5のMS(ESI+)m/z441.4(M+H)
+。
ステップ3.tert−ブチル(4−{[(2S,3R)−2−シアノ−4−オキソアゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)(4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化94】
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【0282】
撹拌したtert−ブチル(4−{[(2S,3R)−2−カルバモイル−4−オキソアゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)(4−メトキシベンジル)カルバメート(ステップ2、75.0mg、0.170mmol)およびピリジン(33.0μL、0.409mmol)の乾燥THF(2mL)溶液を、窒素下、氷−ブライン−MeOH浴で−10℃において冷却し、無水トリフルオロ酢酸(28.8μL、0.204mmol)で約3分間かけて滴下によりゆっくり処理した。得られた均一な混合物を、25分間かけて0℃にゆっくり温めると、その時点でHPLCによって、反応が本質的に完了したことが示された。混合物を水(15mL)で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出し、合わせた有機相を、ブライン(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、透明なフィルム状物質75mgを得た。この粗生成物を、追加の反応から得た別の粗生成物72mgと合わせ、ラジアルクロマトグラフィーによって精製して[2000ミクロンのシリカゲルローター、5%MeOH/DCM溶出剤]、標題化合物119mg(反応の組合せで86%)を白色固体として得た。C
23H
26N
4O
4のMS(ESI+)m/z423.4(M+H)
+。
ステップ4.tert−ブチル(4−{[(2S,3R)−2−シアノ−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]−カルバモイル}アゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)(4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化95】
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【0283】
標題化合物を、tert−ブチル(4−{[(2S,3R)−2−シアノ−4−オキソアゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)(4−メトキシベンジル)カルバメートおよび[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼンから、実施例3のステップ4の一般手順に従って、52%でガラス状の固体として調製した。C
32H
35N
5O
5のMS(ESI+)m/z570.5(M+H)
+。
ステップ5.(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−2−シアノ−4−オキソ−N−[(1R)−1−フェニルエチル]アゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテートの調製
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0284】
標題化合物を、tert−ブチル(4−{[(2S,3R)−2−シアノ−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)(4−メトキシベンジル)カルバメートから、実施例3のステップ6に記載の一般手順に従って、51%で白色固体として調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.82 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.38 (m, 4H), 7.29 (m, 1 H), 7.09 (bd, J = 7.6 Hz, 1H), 6.97 (s, 1 H), 6.91 (dd, J = 6.8,
1.6 Hz, 1H), 5.00 (m, 1H), 4.70 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 4.17 (td, J = 8.0, 3.2 Hz, 1H), 3.27 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 1.55 (d, J = 6.8 Hz, 3H);C
19H
19N
5O
2(親)のMS(ESI+)m/z350.3(M+
H)
+;HPLC保持時間:2.85分(方法A)。
【0285】
(実施例8)スキーム2:(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−2−シアノ−N−(ジフェニルメチル)−4−オキソアゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化97】
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【0286】
ステップ1.tert−ブチル[4−({(2S,3R)−2−シアノ−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化98】
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【0287】
標題化合物を、tert−ブチル(4−{[(2S,3R)−2−シアノ−4−オキソ
アゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)(4−メトキシベンジル)カルバメートおよび1,1’−(イソシアナトメチレン)ジベンゼンから、実施例3のステップ4の一般手順に従って、反応時間1.5時間を使用して、84%でガラス状の固体として調製した。C
37H
37N
5O
5のMS(ESI+)m/z632.7(M+H)
+。
ステップ2.(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−2−シアノ−N−(ジフェニルメチル)−4−オキソアゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテートの調製
【化99】
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【0288】
標題化合物を、tert−ブチル[4−({(2S,3R)−2−シアノ−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメートから、実施例3のステップ6の一般手順に従って、54%で白色固体として調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.81 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.44 (bd, J = 7.6 Hz, 1H), 7.28-7.40 (m,
10 H), 6.96 (m, 1 H), 6.91 (dd, J = 6.8, 1.6 Hz, 1H), 6.15 (d,
J = 8.0 Hz, 1H), 4.73 (d, J = 3.2 Hz, 1H), 4.22 (td, J = 8.0,
3.2 Hz, 1H), 3.27 (d, J = 8.0 Hz, 2H);C
24H
21N
5O
2(親)のMS(ESI+)m/z412.4(M+H)
+;HPLC保持時間:3.36分(方法A)。
【0289】
(実施例9)スキーム3:(2S,3R)−3−[2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)エチル]−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
【化100】
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【0290】
ステップ1.ベンジル(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソ−3−ペンタ−4−エン−1−イルアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化101】
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【0291】
標題化合物を、実施例3のステップ1および2の一般手順に従って、ただしステップ1では5−ブロモペンタ−1−エンを使用し、0℃に温めてアルキル化して調製した。標題化合物を、29%で粘性油として得た。C
22H
33NO
3SiのMS(ESI+)m/z388.3(M+H)
+。
ステップ2.ベンジル(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソ−3−(4−オキソブチル)アゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化102】
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【0292】
撹拌した1,4−ジオキサン(12mL)/水(3mL)中、ベンジル(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソ−3−ペンタ−4−エン−1−イルアゼチジン−2−カルボキシレート(412mg、1.06mmol)の混合物を、N−メチルモルホリンN−オキシド(156mg、1.33mmol)で処理した後、四酸化オスミウム(2−メチル−2−プロパノール中2.5wt%、670μL、0.053mmol)で処理し、得られた混合物を、室温において窒素下、2.5時間撹拌すると、その時点でベンジル(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−3−(4,5−ジヒドロキシペンチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート中間体[C
22H
35NO
5SiのMS(ESI+)m/z422.2(M+H)
+]への変換が完了したことがHPLCによって明らかになった。メタ過ヨウ素酸ナトリウム(284mg、1.33mmol)を添加し、得られた不均一な白色混合物を室温で2.5時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、中間体が消費されたことが示された。混合物を、半飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(15mL)でクエンチし、水(15mL)で希釈し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。合わせた有機相を、ブライン(15mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、減圧下で乾燥させて、標題化合物418mg(100%)を粘性油として得、それを、さらなる精製なしに使用した。C
21H
31NO
4SiのMS(ESI+)m/z390.3(M+H)
+。
ステップ3.ベンジル(2S,3R)−3−[2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)エチル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化103】
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【0293】
撹拌したベンジル(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソ−3−(4−オキソブチル)アゼチジン−2−カルボキシレート(414mg、1.06mmol)のアセトニトリル(11mL)溶液を、窒素下、三臭化テトラブチルアンモニウム(512mg、1.06mmol)で一度に処理し、得られた濃い黄色の均一な混合物を室温で75分間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。混合物を水(40mL)で希釈し、EtOAc(2×40mL)で抽出し、合わせた有機相を水(2×40mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製ベンジル(2S,3R)−3−(3−ブロモ−4−オキソブチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート中間体[C
21H
30BrNO
4SiのMS(ESI+)m/z468(M+H)
+]302mgを黄褐色の粘性油として得た。この中間体のEtOH(11mL)溶液を、チオ尿素(89.0mg、1.17mmol)で処理し、混合物を、2時間、穏やかに加熱還流させ、室温に冷却し、DCM(45mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(30mL)、水(30mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製によって[40g、2.5〜7.5%MeOH/DCM溶出剤]、標題化合物60mg(17%)を黄褐色固体として得た。C
16H
17N
3O
3SのMS(ESI+)m/z332.2(M+H)
+。TBSで保護された副生成物であるベンジル(2S,3R)−3−[2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)エチル]−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートも、単離した(145mg、24%、純度80%)。C
22H
31N
3O
3SSiのMS(ESI+)m/z446.2(M+H)
+。
ステップ4.ベンジル(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化104】
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【0294】
撹拌したベンジル(2S,3R)−3−[2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)エチル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(57.0mg、0.172mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液を、窒素下、ジ−tert−ブチルジカーボネート(48.8mg、0.224mmol)で処理し、室温でおよそ2日間撹拌し、その間に追加のジ−tert−ブチルジカーボネート(13mg、0.060mmol)を一度に添加した。混合物を減圧下で濃縮し、ラジアルクロマトグラフィーによって精製して[2000ミクロンのシリカゲルローター、2.5〜10%MeOH/DCM溶出剤]、標題化合物74mg(81%)をガラス状のフィルム状物質として得た(ビス−BOC副生成物であるベンジル(2S,3R)−3−(2−{2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートが混入していた)。C
21H
25N
3O
5SのMS(ESI+)m/z432.2(M+H)
+。
ステップ5.ベンジル(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−1−[(ジフェニルメチル
)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化105】
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【0295】
標題化合物を、(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートおよび1,1’−(イソシアナトメチレン)ジベンゼンから、実施例3のステップ4の一般手順に従って、5時間の反応時間を使用して、82%でガラス状の固体として調製した。C
35H
36N
4O
6SのMS(ESI+)m/z641.3(M+H)
+。
ステップ6.(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化106】
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【0296】
1:1MeOH/EtOAc(6mL)中、ベンジル(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(85.0mg、0.133mmol)の混合物を、窒素下、10%パラジウム炭素(35mg、0.013mmolのPd)で処理し、混合物を脱気し、窒素を2回充填し、次に水素雰囲気下で(二重層バルーン)およそ6時間撹拌し、その間に、追加の10%パラジウム炭素(35mg、0.013mmolのPd)を一度に添加した。触媒を、solka flocを介して濾別し、1:1MeOH/EtOAcですすぎ、濾液を減圧下で濃縮して、標題化合物71mg(97%)をオフホワイト色の泡状物質として得、それを、さらなる精製なしに使用した。C
28H
30N
4O
6SのMS(ESI+)m/z551.2(M+H)
+。
ステップ7.(2S,3R)−3−[2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)エチル]−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテートの調製
【化107】
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【0297】
標題化合物を、(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸から、実施例3のステップ6の一般手順に従って、5時間の反応時間を使用して、47%で白色固体として調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.26-7.39 (m, 10H), 6.96 (br s, 1H), 6.11 (br s, 1H), 4.31 (br s, 1H), 3.40 (m, 1H), 2.88 (m, 2H), 2.16 (m, 2H);C
23H
22N
4O
4S(親)のMS(ESI+)m/z451.0(M+H)
+;HPLC保持時間:3.25分(方法A)。
【0298】
(実施例10)スキーム3:(2S,3R)−3−[2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)エチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
【化108】
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【0299】
ステップ1.ベンジル(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化109】
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【0300】
標題化合物を、ベンジル(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートおよび[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼンから、実施例3のステップ4の一般手順に従って、66%でガラス状の固体として調製した。C
3
0H
34N
4O
6SのMS(ESI+)m/z579.3(M+H)
+。
ステップ2.(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化110】
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【0301】
標題化合物を、ベンジル(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートから、実施例9のステップ6の一般手順に従って、82%で白色固体として調製した。C
23H
28N
4O
6SのMS(ESI+)m/z489.1(M+H)
+。
ステップ3.(2S,3R)−3−[2−(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)エチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテートの調製
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0302】
標題化合物を、(2S,3R)−3−(2−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}エチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸から、実施例3のステップ6の一般手順に従って、5時間の反応時間を使用して、66%で白色固体として調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.36 (m, 4H), 7.27 (m, 1H), 6.96 (br s, 1H), 4.98 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 4.26 (br s, 1H), 3.35 (m, 1H), 2.89 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 2.16 (m, 2H), 1.53 (d, J = 6.8 Hz, 3 H);C
18H
20N
4O
4S(親)のMS(ESI+)m/z389.1(M+H)
+;HPLC保持時間:2.71分(方法A)。
【0303】
(実施例11)スキーム4:(2S,3R)−3−[(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
【化112】
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ステップ1.ベンジル(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−3−[(2E)−3−クロロプロパ−2−エン−1−イル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
【0304】
標題化合物を、実施例3のステップ1〜2の一般手順に従って、ただしステップ1ではtert−ブチル[4−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメートの代わりに(1E)−1,3−ジクロロプロパ−1−エンを使用し、反応温度を0℃に温めて調製した。標題化合物を、39%(E/Z異性体の混合物)で粘性油として得た。C
20H
28ClNO
3SiのMS(ESI+)m/z394.2(M+H)
+。
ステップ2.ベンジル(2S,3R)−3−[(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
【0305】
撹拌したベンジル(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−3−[(2E)−3−クロロプロパ−2−エン−1−イル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(220mg、0.558mmol)の乾燥1,2−ジクロロエタン(2.8mL)溶液を、ねじ口バイアル中、m−クロロ過安息香酸(289mg、1.68mmol、洗浄し乾燥させた。純度>90%)および2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(7.0mg、0.032mmol)で処理し、60℃まで急速に加熱し、この温度で18時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、EtOAc(20mL)で希釈し、飽和NaHCO
3水溶液(2×20mL)、半飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(2×15mL)、水(20mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗製ベンジル(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−3−[(3−クロロオキシラン−2−イル)メチル]−4−オキソア
ゼチジン−2−カルボキシレート中間体[C
20H
28ClNO
4SiのMS(ESI+)m/z410.2(M+H)
+]を粘性油として得、それを、さらなる精製なしに使用した。撹拌した乾燥1,2−ジメトキシエタン(5.5mL)中、この中間体の混合物を、窒素下、チオ尿素(53.1mg、0.698mmol)で処理し、60℃に加熱し、この温度で2.5時間撹拌すると、その時点でHPLCおよびLC−MSによって、中間体が消費されたことが示された。混合物を室温に冷却し、EtOAc(30mL)、水(8mL)および飽和NaHCO
3水溶液(8mL)で希釈し、層を分離した。有機相を、飽和NaHCO
3水溶液(15mL)、水(15mL)およびブライン(10mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物240mgを得、それを、先の反応から得た粗生成物100mgと合わせた。ラジアルクロマトグラフィーによる精製によって[2000ミクロンのシリカゲルローター、5〜10%MeOH/DCM溶出剤]、標題化合物172mg(反応の組合せで49%)を粘性油として得た。C
21H
29N
3O
3SSiのMS(ESI+)m/z432.3(M+H)
+。
ステップ3.ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
【0306】
撹拌したベンジル(2S,3R)−3−[(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(168mg、0.389mmol)のアセトニトリル(6mL)溶液を、窒素下、ジ−tert−ブチルジカーボネート(170mg、0.778mmol)で処理し、得られた混合物を室温でおよそ24時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、反応が完了したことが示された。混合物を減圧下で濃縮し、ラジアルクロマトグラフィーによって精製して[2000ミクロンのシリカゲルローター、30〜50%EtOAc/ヘキサン溶出剤]、標題化合物242mg(100%)を、油性フィルム状物質として得た(ビス−BOC副生成物であるベンジル(2S,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート)が混入していた)。C
26H
37N
3O
5SSiのMS(ESI+)m/z532.3(M+H)
+。
ステップ4.ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
【0307】
標題化合物を、ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートから、実施例3のステップ3の一般手順に従って、99%で調製した(ビス−BOC副生成物であるベンジル(2S,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートが混入していた)。C
20H
23N
3O
5SのMS(ESI+)m/z418.2(M+H)
+。
ステップ5.ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
【0308】
標題化合物を、ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートおよび1,1’−(イソシアナトメチレン)ジベンゼンから、実施例3のステップ4の一般手順に従って、3時間の反応時間を使用して、88%でガラス状の固体として調製した。C
34H
34N
4O
6SのMS(ESI+)m/z627.4(M+H)
+。
ステップ6.(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
【0309】
標題化合物を、ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートから、実施例9のステップ6の一般手順に従って、定量的収率で白色固体として調製した。C
27H
28N
4O
6SのMS(ESI+)m/z537.3(M+H)
+。
ステップ7.(2S,3R)−3−[(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテートの調製
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
【0310】
標題化合物を、(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−1−[(ジフェニルメチル)カルバモイル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸から、実施例3のステップ6の一般手順に従って、3時間の反応時間を使用して、53%で白色固体として調製した。
1H NMR
(400 MHz, MeOD) δ 7.49 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.40-7.27 (m, 10 H), 7.14 (s, 1 H), 6.12 (m, 1 H), 4.34 (d, J = 2.8 Hz, 1H), 3.69 (td, J = 7.2, 2.8 Hz, 1H), 3.25 (m, 2 H);C
22H
20N
4O
4S(親)のMS(ESI+)m/z437.1(M+H)
+;HPLC保持時間:3.11分(方法A)。
【0311】
(実施例12)スキーム4:(2S,3R)−3−[(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート
【化120】
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【0312】
ステップ1.ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
【0313】
標題化合物を、ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートおよび[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼンから、実施例3のステップ4の一般手順に従って、およそ95%でガラス状の固体として調製した。C
29H
32N
4O
6SのMS(ESI+)m/z565.2(M+H)
+。
ステップ2.(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化122】
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【0314】
標題化合物を、ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートから、実施例9のステップ6の一般手順に従って、75%で白色固体として調製した。C
22H
26N
4O
6SのMS(ESI+)m/z475.2(M+H)
+。
ステップ3.(2S,3R)−3−[(2−アミノ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテートの調製
【化123】
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【0315】
標題化合物を、(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1,3−チアゾール−5−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸から、実施例3のステップ6の一般手順に従って、5時間の反応時間を使用して、54%で白色固体として調製した。
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.37 (m, 4H), 7.28 (m, 1H), 7.16 (s,
1H), 4.98 (q, J = 6.8 Hz, 1H), 4.32 (d, J = 2.8 Hz, 1H) 3.65 (td, J = 7.2, 2.8 Hz, 1H), 3.25 (m, 2H), 1.54 (d, J = 7.2 H, 3H)
;C
17H
18N
4O
4S(親)のMS(ESI+)m/z375.3(M+H)
+;HPLC保持時間:2.58分(方法A)。
【0316】
(実施例13)スキーム5:(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−N−1−[(1R)−1−フェニルエチル]アゼチジン−1,2−ジカルボキサミドトリフルオロアセテート
【化124】
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【0317】
ステップ1.ジ−tert−ブチル[4−({(3R,4S)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−2−オキソ−4−[(2,4,6−トリメトキシベンジル)カルバモイル]アゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネートの調製
【化125】
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【0318】
(2S,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(170mg、0.32mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(2.0mL)溶液を、(2,4,6−トリメトキシフェニル)メタンアミン塩酸塩(81.6mg、0.349mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチル−
O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(145mg、0.381mmol)で処置した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(182μL、1.05mmol)を滴下添加し、反応混合物を0℃で撹拌した。15分後のHPLCによる分析によって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物をH
2O25mLで希釈し、25mL分のCH
2Cl
2で2回抽出し、合わせた有機相を、20mL分のH
2Oおよび20mL分のブラインで洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、わずかに黄褐色の液体を得、それを高真空下に置いて、DMFを除去した。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル60g、15〜50%EtOAc/CH
2Cl
2)、標題化合物(130mg、60%)をわずかに黄色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間:5.05分(方法A);C
36H
54N
4O
9SiのMS(ESI+)m/z715.5(M+H)
+。
ステップ2.ジ−tert−ブチル[4−({(3R,4S)−2−オキソ−4−[(2,4,6−トリメトキシベンジル)カルバモイル]アゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネートの調製
【化126】
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【0319】
ジ−tert−ブチル[4−({(3R,4S)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−2−オキソ−4−[(2,4,6−トリメトキシベンジル)カルバモイル]アゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネート(137mg、0.192mmol)のメタノール(3.3mL)溶液を、酢酸(38μL、0.67mmol)で滴下により処理した後、メタノール中0.5Mフッ化アンモニウム(0.46mL、0.23mmol)で処理し、反応混合物を室温で撹拌した。1.5時間後、HPLCによって反応が完了したことが示された。反応混合物を濃縮し、残留物をトルエン7mLで希釈し、濃縮した。残留物をCH
2Cl
220mLに溶解し、10mL分のH
2Oおよび10mL分の飽和NaHCO
3で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物(70mg、95%)を、淡黄色の固めの泡状物質として得た。HPLC保持時間、3.84分(方法A);C
30H
40N
4O
9のMS(ESI+)m/z601.3(M+H)
+。
【0320】
ステップ3.ジ−tert−ブチル[4−({(3R,4S)−2−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}−4−[(2,4,6−トリメトキシベンジル)カルバモイル]アゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネートの調製
【化127】
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【0321】
ジ−tert−ブチル[4−({(3R,4S)−2−オキソ−4−[(2,4,6−トリメトキシベンジル)カルバモイル]アゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネート(94mg、0.16mmol)の塩化メチレン(2.5mL)溶液を、トリエチルアミン(87μL、0.63mmol)で滴下により処理した後、[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼン(29μL、0.20mmol)で処理し、反応混合物を室温で撹拌した。4時間後、HPLCによって反応が完了したことが示された。反応混合物を濃縮し、残留物をCH
2Cl
25mLに溶解し、濃縮して、わずかに黄色のガラス状物質を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル30g、40〜70%EtOAc/hex)、標題化合物(94mg、80%)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間、4.88分(方法A);C
39H
49N
5O
10のMS(ESI+)m/z748.9(M+H)
+;C
39H
49N
5O
10のMS(ESI−)m/z746.5(M−H)
−。
ステップ4.(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−N−1−[(1R)−1−フェニルエチル]アゼチジン−1,2−ジカルボキサミドトリフルオロアセテートの調製
【化128】
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【0322】
ジ−tert−ブチル[4−({(3R,4S)−2−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}−4−[(2,4,6−トリメトキシベンジル)カルバモイル]アゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル]イミドジカーボネート(94mg、0.12mmol)の塩化メチレン(4.0mL)溶液を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(1.0mL、13mmol)で滴下により処理し、混合物を0℃で60分間撹拌し、その時点で反応物を室温に温めた。24時間撹拌した後、反応が完了したことがHPLCによって見出された。反応混合物を濃縮し、粗製材料を、CombiFlashクロマトグラフィーによって精製して[RediSep C−18 goldシリカゲルカートリッジ30g、溶媒勾配:10%アセトニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)]、標題化合物(31mg、51%)を、凍結乾燥後に白色固体として得た。HPLC保持時間:2.58分(方法A);C
19H
21N
5O
3のMS(ESI+)m/z368.1(M+H)
+;
1H
NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.96 (1 H, br. s.) 7.77 (1 H, d, J=6.6 Hz) 7.40 (1 H, br. s.) 7.35 (4 H, m) 7.26 (1 H, m) 7.09 (1 H, d,
J=7.8 Hz) 6.96 (1 H, s) 6.89 (1 H, dd, J=6.7, 1.6 Hz) 4.96 (1 H, m) 4.28 (1 H, d, J=2.8 Hz) 3.67 (1 H, dt, J=8.0, 2.8 Hz) 3.23 (2 H, m) 1.52 (3 H, d, J=7.1 Hz).
【0323】
(実施例14)スキーム6:4−{[(2R,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−イル]オキシ}安息香酸トリフルオロアセテート
【化129】
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【0324】
ステップ1.(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−イル3−クロロベンゾエートの調製
【化130】
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【0325】
(2S,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(201mg、0.375mmol)の塩化メチレン(7.0mL)溶液を、氷浴で0℃に冷却し、m−クロロ過安息香酸(79mg、0.41mmol)で処理した後、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(85mg、0.41mmol)で処理し、反応混合物を0℃で25分間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を濾過し、固体を、1/1Et
2O/CH
2Cl
220mLで洗浄し、濾液を、15mLのH
2Oおよびブラインで洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡黄色のガラス状物質を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル45g、10〜30%EtOAc/hex)、標題化合物(131mg、54%)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間、5.95分(方法A);C
32H
44ClN
3O
7SiのMS(ESI+)m/z646.3/648.3(M+H)
+。
ステップ2.(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル3−クロロベンゾエートの調製
【化131】
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【0326】
(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−イル3−クロロベンゾエート(130.0mg、0.201mmol)のメタノール(3.0mL、74mmol)溶液を、酢酸(40μL、0.70mmol)で処理した後、メタノール中0.5Mフッ化アンモニウム(0.48mL、0.24mmol)で処理し、反応混合物を室温で1時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を真空中で濃縮し、残留物をトルエン5mLに溶解し、溶液を濃縮した。このプロセスを1回反復し、残留物をCH
2Cl
225mLに溶解し、溶液を、15mLのH
2Oおよび飽和NaHCO
3溶液で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物(106mg、96%)をわずかに黄色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間:4.43分(方法A);C
26H
30ClN
3O
7のMS(ESI+)m/z532.1/534.2(M+H)
+。
ステップ3.ベンジル4−{[(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]オキシ}ベンゾエートの調製
【化132】
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【0327】
(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル3−クロロベンゾエート(105mg、0.197mmol)のアセトニトリル(13mL)および水(1mL)溶液を、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル(45mg、0.20mmol)で処理した後、炭酸セシウム(96mg、0.30mmol)で処理し、混合物を、室温で70分間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を、H
2O25mLで希釈し、25mL分のEtOAcで3回抽出した。有機相を、ブライン25mLで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、濃縮して、無色のガラス状物質を得、それをフラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル30g、50〜60%EtOAc/hex)、標題化合物(85mg、71%)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間、4.71分(方法A);C
33H
37N
3O
8のMS(ESI+)m/z604.3(M+H)
+;C
33H
37N
3O
8のMS(ESI−)m/z604.6(M−H)
−。
ステップ4.ベンジル4−{[(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)
−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−イル]オキシ}ベンゾエートの調製
【化133】
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【0328】
ベンジル4−{[(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル]オキシ}ベンゾエート(82mg、0.14mmol)の塩化メチレン(2.2mL)溶液を、トリエチルアミン(76μL、0.54mmol)で滴下により処理し、その後[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼン(25μL、0.18mmol)で処理し、反応混合物を室温で4時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、ほとんどすべての出発材料が消費されたことが示された。追加のイソシアネート10μLを添加し、反応をさらに1時間継続させた。反応混合物を濃縮し、残留物をCH
2Cl
25mLに溶解し、溶液を濃縮して、白色の固めの泡状物質を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル25g、25〜45EtOAc/hex)、標題化合物(87mg、85%)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間:5.54分(方法A);C
42H
46N
4OのMS(ESI+)m/z751.4(M+H)
+。
ステップ5.4−{[(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−イル]オキシ}安息香酸の調製
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
【0329】
ベンジル4−{[(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−イル]オキシ}ベンゾエート(87mg、0.12mmol)のメタノール(3.0mL)および酢酸エチル(3.0mL)溶液を、10%パラジウム炭素(12mg)で注意深く処理した。反応フラスコを脱気し、水素ガスを3回充填し、混合物を水素雰囲気下で4.5時間撹拌すると、その時点でTLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を、solka flocパッドを介して濾過し、パッドを1/1EtOAc/MeOH40mLで洗浄した。濾液を濃縮して、標題化合物(77mg、100%)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間、4.56分(方法A);C
35H
40N
4O
9のMS(ESI+)m/z661.3(M+H)
+;C
35H
40N
4O
9のMS(ESI−)m/z559.8(M−H)
−。
ステップ6.4−{[(2R,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル
]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−イル]オキシ}安息香酸トリフルオロアセテートの調製
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
4−{[(2R,3R)−3−({2−[ビス(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−イル]オキシ}安息香酸(76mg、0.12mmol)の塩化メチレン(3.3mL)溶液を、0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(0.66mL、8.6mmol)で滴下により処理した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、その後氷浴をゆっくり終了させた。7時間後、HPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を、真空中で濃縮した。残留物をCH
2Cl
25mLに溶解し、濃縮して、粗生成物を薄桃色のガラス状物質として得た。材料を、CombiFlashクロマトグラフィーによって精製して[RediSep C−18 goldシリカゲルカートリッジ30g、溶媒勾配:10%アセトニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)]、標題化合物(32mg、48%)を白色粉末として得た。HPLC保持時間:3.13分(方法A);C
25H
24N
4O
5のMS(ESI+)m/z461.1(M+H)
+;
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.94 (2 H, m) 7.72 (1 H, d, J=6.6 Hz) 7.34 (4 H, m) 7.27 (2 H, m) 7.13 (2 H, m) 6.91 (1 H, s) 6.86 (1 H, dd, J=6.8,
1.5 Hz) 6.08 (1 H, d, J=1.5 Hz) 4.96 (1 H, m) 3.79 (1 H, dt, J=8.2, 1.5 Hz) 3.24 (2 H, d, J=8.1 Hz) 1.53 (3 H, d, J=7.1 Hz).
【0331】
(実施例15)スキーム7:(2R,3S)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−2−(メチルスルホニル)−4−オキソ−N−[(1R)−1−フェニルエチル]アゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
【0332】
ステップ1.tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−{[(2R,3S)−2−(メチルスルホニル)−4−オキソアゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)カルバメートの調製
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
(2R,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソアゼチジン−2−イル3−クロロベンゾエート(100mg、0.181mmol)のアセトニトリル(4.0mL)および水(1.1mL)溶液を、メタンスルフィン酸ナトリウム(87mg、0.72mmol)で処理した。混合物を室温で4時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を濃縮して、CH
3CNのほとんどを除去し、H
2O10mLで希釈した。水相を10mL分のEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相をMgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、無色のガラス状物質を得た。粗製材料を、分取TLCによって精製して(20cm×10cm×1.0mm分取TLCプレート、65%EtOAc/hex)、標題化合物(52mg、60%)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間、3.50分(方法A);C
23H
29N
3O
6SのMS(ESI+)m/z476.4(M+H)
+;C
23H
29N
3O
6SのMS(ESI−)m/z474.3(M−H)
−。
ステップ2.tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−{[(2R,3S)−2−(メチルスルホニル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)カルバメートの調製
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0334】
tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−{[(2R,3S)−2−(メチルスルホニル)−4−オキソアゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)カルバメート(52.0mg、0.109mmol)の塩化メチレン(2.4mL)溶液を、トリエチルアミン(61μL、0.44mmol)で滴下により処理し、その後[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼン(20μL、0.14mmol)で処理し、反応混合物を室温で2時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を濃縮して、無色油を得た。材料をCH
2Cl
25mLに溶解し、濃縮して、得られた粗生成物を、分取TLCによって精製して(20cm×20cm×1.0mm分取TLCプレート、50%EtOAc/hex)、標題化合物(63mg、91%)を、無色の固めの泡状物質として得た。HPLC保持時間:5.02分(方法A);C
32H
38N
4O
7SのMS(ESI+)m/z623.5(M+H)
+;C
32H
38N
4O
7SのMS(ESI+)m/z621.5(M+H)
+。
ステップ3.(2R,3S)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−2−(メチルスルホニル)−4−オキソ−N−[(1R)−1−フェニルエチル]アゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテートの調製
【化139】
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【0335】
tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−{[(2R,3S)−2−(メチルスルホニル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)カルバメート(62mg、0.10mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(1.0mL、13mmol)で処理した。溶液を0℃で30分間撹拌し、次に室温に温めた。23時間後、反応混合物のHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。粗製反応混合物を濃縮した。残留物をCH
2Cl
25mLに溶解し、濃縮して、粗生成物を桃色のガラス状物質として得た。粗製材料を、CombiFlashクロマトグラフィーによって精製して[RediSep C−18 goldシリカゲルカートリッジ30g、溶媒勾配:10%アセトニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)]、標題化合物(31mg、60%)を凍結乾燥後に白色固体として得た。HPLC保持時間:2.99分(方法A);C
19H
22N
4O
4SのMS(ESI+)m/z403.2(M+H)
+;
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.77 (1 H, d, J=6.8 Hz) 7.35 (4 H, d, J=4.3 Hz) 7.27 (1 H, m)
7.19 (1 H, d, J=7.6 Hz) 6.98 (1 H, s) 6.91 (1 H, dd, J=6.8, 1.5
Hz) 5.30 (1 H, d, J=2.8 Hz) 4.97 (1 H, m) 4.02 (1 H, m) 3.34 (1 H, m) 3.21 (1 H, m) 3.17 (3 H, s) 1.54 (3 H, d, J=7.1 Hz).
【0336】
(実施例16)スキーム8:(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−2−[(メトキシイミノ)メチル]−4−オキソ−N−[(1R)−1−フェニルエチル]アゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテート
【化140】
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【0337】
ステップ1.(4S)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−4−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−2−オンの調製
【化141】
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【0338】
ベンジル(2S)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(2.20g、4.96mmol)のメタノール(20mL)溶液を、0℃に冷却し(氷水)、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(0.55g、15mmol)で一度に処理した。反応混合物を撹拌し、ゆっくり室温に温めた。18時間後、TLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を、飽和NaHCO
3溶液10mLでクエンチし、混合物を濃縮して、溶媒を除去した。得られた乳白色の懸濁液を、H
2O20mLで希釈し、25mL分のMTBEで3回抽出した。有機相をブライン20mLで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。有機相を濾過し、濃縮して、無色の粘性油を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(110g、15〜50%EtOAc/hex)、標題化合物(0.82g、48%)を白色固体として得た。HPLC保持時間:4.47分(方法A)。
ステップ2.(2S)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルバルデヒドの調製
【化142】
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【0339】
(4S)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−4−(ヒドロキシメチル)アゼチジン−2−オン(530mg、1.56mmol)の塩化メチレン(39mL)溶液を、デス−マーチンペルヨージナン(1.32g、3.12mmol)で処理し、反応混合物を室温で撹拌して、透明な溶液を生成した。室温で1.5時間経過した後、反応混合物をEt
2O40mLで希釈し、真空中で濃縮して透明油を得、それをEt
2O50mLに溶解し、10%Na
2S
2O
3水溶液40mLおよび飽和NaHCO
340mLの1/1混合物を添加した。混合物を、すべての固体が溶解するまで激しく撹拌した。分離した水層を、20mL分のEt
2Oで2回抽出し、合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物(520mg、99%)を無色の粘性油として得、それを次のステップでそのまま使用した。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 9.12 (1
H, d, J=4.1 Hz) 7.68 (2 H, m) 7.59 (2 H, m) 7.45 (6 H, m) 3.76
(1 H, m) 3.39 (1 H, dd, J=15.8, 6.3 Hz) 3.02 (1 H, dd, J=15.8, 3.1 Hz) 1.25 (9 H, s).
ステップ3.(2S)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルバルデヒドO−メチルオキシムの調製
【化143】
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【0340】
(2S)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルバルデヒド(520mg、1.54mmol)を、エタノール(14mL)に溶解し、ピリジン(177μL、2.19mmol)で処理した後、メトキシアミン塩酸塩(154mg、1.87mmol)で一度に処理した。溶液を室温で19時間撹拌すると
、その時点でTLC(30%EA/hex)によって、反応が完了したことが示された。反応混合物を濃縮して、溶媒のほとんどを除去し、得られた無色液体を、H
2O20mLで希釈し、20mL分のMTBEで3回抽出した。有機相を、H
2O20mLで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、無色の粘性油を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(50g、10〜20%EtOAc/hex)、標題化合物(469mg、82%)を、E/Z幾何異性体の混合物である無色の粘性油として得た。HPLC保持時間:4.93分(方法A);C
21H
26N
2O
2SiのMS(ESI+)m/z367.4(M+H)
+、m/z389.3(M+Na)
+。
【0341】
ステップ4.tert−ブチル[4−({(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−2−[(メトキシイミノ)メチル]−4−オキソアゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメートの調製
【化144】
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【0342】
(2S)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−4−オキソアゼチジン−2−カルバルデヒドO−メチルオキシム(469mg、1.28mmol)のテトラヒドロフラン(9.6mL)溶液を、−78℃に冷却し、ヘキサン/THF/エチルベンゼン中リチウムジイソプロピルアミドの1.2M溶液(1.2mL、1.4mmol)で滴下により処理した。薄黄色の反応混合物を15分間撹拌し、カニューレを介して、予冷した(−78℃)tert−ブチル[4−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメート(570mg、1.4mmol)のテトラヒドロフラン(9.6mL)溶液に、滴下により15分間かけて移して、黄色から褐色の溶液を得た。反応混合物を、−78℃で90分間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応を、飽和NH
4Cl水溶液10mLを添加することによってクエンチした。冷却浴を除去し、混合物を5分間撹拌した。反応混合物を、H
2O20mLで希釈し、40mL分のEtOAcで2回抽出した。合わせた有機相を、20mL分のH
2Oおよび20mL分のブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、濃縮して、栗色の粘性油を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル80g、10〜30%EtOAc/hex)、標題化合物(553mg、62%)を、E/Z幾何異性体の混合物である淡黄色の固めの泡状物質として得た。HPLC保持時間:5.77/5.82分(方法A);C
40H
48N
4O
5SiのMS(ESI+)m/z693.6(M+H)
+。
【0343】
ステップ5.tert−ブチル(4−メトキシベンジル)[4−({(2S,3R)−2−[(メトキシイミノ)メチル]−4−オキソアゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル]カルバメートの調製
【化145】
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【0344】
tert−ブチル[4−({(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジフェニル)シリル]−2−[(メトキシイミノ)メチル]−4−オキソアゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル](4−メトキシベンジル)カルバメート(553mg、0.678mmol)のメタノール(10mL)溶液を、酢酸(130μL、2.4mmol)で滴下により処理し、その後メタノール中0.5Mフッ化アンモニウム(1.6mL、0.81mmol)で処理した。溶液を室温で1時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を濃縮して、MeOHを除去し、得られた油をCH
2Cl
250mLに溶解した。有機相を、25mL分の飽和NaHCO
3および25mL分のH
2Oで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡黄色油を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル60g、40〜80%EtOAc/hex)、標題化合物(250mg、81%)を、E/Z異性体の混合物であるわずかに黄色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間:3.59/3.66分(方法A);C
24H
30N
4O
5のMS(ESI+)m/z455.3(M+H)
+;C
24H
30N
4O
5のMS(ESI−)m/z453.3(M−H)
−。
【0345】
ステップ6.tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−{[(2S,3R)−2−[(メトキシイミノ)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)カルバメートの調製
【化146】
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【0346】
tert−ブチル(4−メトキシベンジル)[4−({(2S,3R)−2−[(メトキシイミノ)メチル]−4−オキソアゼチジン−3−イル}メチル)ピリジン−2−イル]カルバメート(131mg、0.288mmol)の塩化メチレン(4.6mL)溶液を、トリエチルアミン(160μL、1.2mmol)で滴下により処理し、その後[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼン(53μL、0.37mmol)で処理し、反応混合物を室温で21時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応物を濃縮し、残留物をCH
2Cl
25mLに溶解し、濃縮して、黄褐色の残留物を得た。その材料を、1/1Et
2O/hexに溶解し、懸濁液を、細かいフリットを介して濾過した。固体を、追加の1/1Et
2O/hexで洗浄し、濾液を濃縮して、黄褐色の固めの泡状物質を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル25g、25〜40%EtOAc/hex)、標題化
合物(145mg、83%)を、E/Z異性体の混合物である無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間:4.84分(方法A);C
33H
39N
5O
6のMS(ESI+)m/z602.5(M+H)
+;C
33H
39N
5O
6のMS(ESI−)m/z600.4(M−H)
−。
【0347】
ステップ7.(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−2−[(メトキシイミノ)メチル]−4−オキソ−N−[(1R)−1−フェニルエチル]アゼチジン−1−カルボキサミドトリフルオロアセテートの調製
【化147】
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【0348】
tert−ブチル(4−メトキシベンジル)(4−{[(2S,3R)−2−[(メトキシイミノ)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−3−イル]メチル}ピリジン−2−イル)カルバメート(145mg、0.241mmol)の塩化メチレン(4.5mL)溶液を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(1.5mL、20.0mmol)で処理した。溶液を0℃で30分間撹拌し、次に室温に温めた。反応混合物を24時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を濃縮した。残留物をCH
2Cl
210mLに溶解し、濃縮して、黄褐色のガラス状物質を得た。粗製材料を、CombiFlashクロマトグラフィーによって精製して[RediSep C−18 goldシリカゲルカートリッジ30g、溶媒勾配:10%アセトニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)]、標題化合物(71mg、59%)を、凍結乾燥後に白色固体として得た。(データは、E/Z混合物に関する)HPLC保持時間:2.88/2.93分(方法A);C
20H
23N
5O
3のMS(ESI+)m/z382.3(M+H)
+;
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ 7.78 (1
H, m) 7.48 (0.6 H, d, J=6.6 Hz) 7.34 (4 H, m) 7.26 (1 H, m) 6.96 (0.4 H, d, J=4.8 Hz) 6.94 (1 H, s) 6.88 (1 H, m) 4.94 (1 H, m) 4.73 (0.4 H, dd, J=4.9, 3.2 Hz) 4.43 (0.6 H, dd, J=6.4, 2.9 Hz)
3.79 (1.2 H, s) 3.78 (1.8 H, s) 3.73 (0.6 H, dt, J=8.0, 3.0 Hz)
3.58 (0.4 H, dt, J=7.6, 3.2 Hz) 3.21 (2 H, m) 1.51 (3 H, d, J=7.1 Hz)
【0349】
(実施例17)スキーム9:エチル(2S,3R)−3−[(2−{[(ヘキシルオキシ)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレート
【化148】
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【0350】
ステップ1.エチル(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化149】
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【0351】
エチル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]−ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレート(474mg、0.715mmol)の塩化メチレン(9.0mL)溶液を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(3.0mL)で滴下により処理した。溶液を0℃で60分間撹拌し、その後室温に温めた。24時間後、HPLCによって出発材料が消費されたことが示された。紫色の油を、CH
2Cl
215mLに溶解し、濃縮した。残留物をCH
2Cl
211mLに溶解し、飽和NaHCO
310mLで処理し、発泡が停止するまで室温で撹拌した。混合物を分液漏斗に注ぎ、相を分離した。水相を、CH
2Cl
220mLで洗浄し、合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、濃縮して、固めの泡状物質を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル35g、6〜8%MeOH/CH
2Cl
2)、標題化合物(254mg、89%)を無色の固めの泡状物質として得た。HPLC保持時間:3.01分(方法A);C
21H
24N
4O
4のMS(ESI+)m/z397.3(M+H)
+;C
21H
24N
4O
4のMS(ESI−)m/z395.3(M−H)
−。
ステップ2.エチル(2S,3R)−3−[(2−{[(ヘキシルオキシ)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化150】
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【0352】
撹拌したエチル(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレート(50.0mg、0.126mmol)の乾燥塩化メチレン(0.50mL)溶液を、窒素下、氷水浴で冷却し、ピリジン(22μL、0.28mmol)で処理した後、クロロギ酸ヘキシル(23μL、0.14mmol)で滴下により処理した。反応混合物を0〜5℃で1時間撹拌した後、室温にゆっくり温めた(2.5時間かけて)。反応混合物を、H
2O10mLで希釈し、15mL分のCH
2Cl
2で2回抽出した。有機相を、15mL分のH
2Oおよび15mL分のブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶液を濃縮して、ほぼ無色の粘性油を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル25g、30〜50%EtOAc/hex)、標題化合物(43mg、66%)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間:4.27分(方法A);C
28H
36N
4O
6のMS(ESI+)m/z525.3(M+H)
+;C
28H
36N
4O
6のMS(ESI−)m/z523.4(M−H)
−;
1H
NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.21 (1 H, d, J=5.1 Hz) 7.93 (1 H, s) 7.73 (1 H, br. s.) 7.35 (4 H, m) 7.28 (1 H, m) 6.89 (1 H, dd, J=5.1, 1.5 Hz) 6.67 (1 H, d, J=8.1 Hz) 5.03 (1 H, m) 4.16 (5 H, m)
3.54 (1 H, ddd, J=8.3, 6.8, 2.7 Hz) 3.20 (1 H, m) 3.09 (1 H, m)
1.70 (2 H, m) 1.55 (3 H, d, J=7.1 Hz) 1.37 (6 H, m) 1.16 (3 H,
t, J=7.2 Hz) 0.91 (3 H, m).
【0353】
(実施例18)スキーム9:(2S,3R)−3−[(2−{[(ヘキシルオキシ)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸
【化151】
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【0354】
ステップ1.(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
【0355】
ベンジル(2S,3R)−3−({2−[(tert−ブトキシカルボニル)(4−メトキシベンジル)アミノ]ピリジン−4−イル}メチル)−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレート(344mg、0.507mmol)の塩化メチレン(6.4mL)溶液を0℃に冷却し、トリフル
オロ酢酸(2.1mL、28mmol)で滴下により処理した。溶液を0℃で60分間撹拌し、その後室温に温めた。24時間後、HPLCによって反応が完了したことが示された。紫色の油を、CH
2Cl
215mLに溶解し、濃縮した。残留物をCH
2Cl
220mLに溶解し、飽和NaHCO
310mLで処理し、発泡が停止するまで室温で撹拌した。混合物を分液漏斗に注ぎ、相を分離した。水相を、CH
2Cl
210mLで洗浄し、合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させた。溶液を濾過し、濃縮して、淡黄色の固めの泡状物質を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル30g、(4〜6%MeOH/CH
2Cl
2)、標題化合物(206mg、89%)を無色の固めの泡状物質として得た。HPLC保持時間:3.48分(方法A);C
26H
26N
4O
4のMS(ESI+)m/z459.3(M+H)
+;C
26H
26N
4O
4のMS(ESI−)m/z457.2(M−H)
−。
ステップ2.ベンジル(2S,3R)−3−[(2−{[(ヘキシルオキシ)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化153】
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【0356】
撹拌したベンジル(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレート(206mg、0.449mmol)の乾燥塩化メチレン(3.0mL)溶液を、窒素下、氷水浴で冷却し、ピリジン(95μL、1.2mmol)で処理した後、クロロギ酸ヘキシル(110μL、0.67mmol)で滴下により処理した。反応混合物を0〜5℃で1時間撹拌し、その時点で冷却浴を2.5時間かけてゆっくり室温に温めた。この時点で、HPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を、H
2O20mLで希釈し、20mL分のCH
2Cl
2で2回抽出した。有機相を、15mLのH
2Oおよびブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶液を濃縮して、淡黄色のガラス状物質を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル30g、30〜50%EtOAc/hex)、標題化合物(242mg、92%)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間:4.51分(方法A);C
33H
38N
4O
6のMS(ESI+)m/z587.4(M+H)
+。
ステップ3.(2S,3R)−3−[(2−{[(ヘキシルオキシ)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化154】
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【0357】
ベンジル(2S,3R)−3−[(2−{[(ヘキシルオキシ)カルボニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレート(242mg、0.412mmol)のメタノール(4.0mL)および酢酸エチル(4.0mL)溶液を、10%Pd−C触媒(44mg)で注意深く処理した。反応フラスコを脱気し、水素ガスを3回充填し、反応物を水素雰囲気下で1.5時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を、solka flocパッドを介して濾過し、パッドを1/1EtOAc/MeOH40mLで洗浄した。濾液を濃縮して、標題化合物(197mg、96%)を無色固体として得た。HPLC保持時間:3.77分(方法A);C
26H
32N
4O
6のMS(ESI+)m/z497.3(M+H)
+;C
26H
32N
4O
6のMS(ESI−)m/z495.2(M−H)
−;
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 9.34 (1 H, br. s.) 8.04 (2 H, s) 7.33 (4 H, s) 7.28
(1 H, m) 6.95 (1 H, d, J=4.5 Hz) 6.78 (1 H, d, J=7.8 Hz) 5.05 (1 H, m) 4.31 (1 H, br. s.) 4.15 (2 H, t, J=6.7 Hz) 3.63 (1 H, ddd, J=8.8, 6.1, 2.8 Hz) 3.22 (1 H, m) 3.09 (1 H, m) 1.67 (2 H, m) 1.56 (3 H, d, J=6.8 Hz) 1.33 (6 H, m) 0.88 (3 H, m).
【0358】
(実施例19)スキーム9:エチル(2S,3R)−3−{[2−(L−アラニルアミノ)ピリジン−4−イル]メチル}−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートトリフルオロアセテート
【化155】
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【0359】
ベンジル(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(150mg、0.28mmol)およびN−(tert−ブトキシカルボニル)−L−アラニン(79mg、0.42mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.7mL)溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.194mL、1.11mmol)を添加した後、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(159mg、0.42mmol)を添加した。72時間後、反応物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって、ヘキサン/酢酸エチル(30〜40%)を溶出剤として使用して部分的に精製して、ベンジル(2S,3R)−3−[(2−{[N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−アラニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(80mg、およそ80%純度、40%)を黄褐色固体として得、それをさらなる精製なしに使用した。C
35H
37F
2N
5O
9のMS(ESI+)m/z710.2(M+H)
+。
【0360】
Pd/C(10%、13mg)を含有しているフラスコに、上記の中間体(130mg
、類似の純度の2つのロットの組合せ)のエタノール(5mL)溶液を添加した。混合物を、1気圧のH
2の下で5時間撹拌した。追加のPd/C(10%、5mg)を窒素雰囲気下で添加し、混合物を、1気圧のH
2の下でさらに3時間撹拌した。混合物を、セライトを介して濾過し、減圧下で濃縮して、(2S,3R)−3−[(2−{[N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−アラニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(100mg)をオフホワイト色の固体として得、それをさらなる精製なしに使用した。C
28H
31F
2N
5O
9のMS(ESI+)m/z620.2(M+H)
+。
【0361】
得られた(2S,3R)−3−[(2−{[N−(tert−ブトキシカルボニル)−L−アラニル]アミノ}ピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(100mg、0.16mmol)のCH
2Cl
2(1mL)溶液に、エタノール(0.28mL、4.84mmol)を添加した後、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.120g、0.62mmol)およびDMAP(1mg)を添加した。16時間後、混合物を酢酸エチルで希釈し、0.1HCl水溶液、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物をCH
2Cl
2(4mL)に溶解し、0〜5℃に冷却した。冷却した溶液に、トリフルオロ酢酸(2mL)を添加した。反応物を0〜5℃で30分間撹拌し、次に周囲温度で1時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残留物を、CombiFlashクロマトグラフィーによって精製して[RediSep
C−18 goldシリカゲルカートリッジ30g、溶媒勾配:10%アセトニトリル(0.07%TFA)/水(0.1%TFA)〜100%アセトニトリル(0.07%TFA)]、凍結乾燥させて、標題化合物(24mg、22%)を白色固体として得た。
1H
NMR (CD
3OD) δ 1.09 (t, J = 7 Hz, 3 H), 1.54 (d, J = 7 Hz, 3
H), 1.62 (d, J = 7 Hz, 3 H), 3.15-3.29 (m, 2 H), 3.69-3.74 (m, 1 H), 4.05-4.18 (m, 3 H), 4.28 (d, J = 3 Hz, 1 H), 4.95-4.98 (m,
1 H), 7.14-7.24 (重複しているm, 4 H), 8.07 (br s, 1 H), 8.28 (d, J = 5 Hz, 1 H);C
25H
27F
2N
5O
7のMS(ESI+)m/z548.1
(M+H)
+;HPLC保持時間:3.58分(方法C)。
【0362】
(実施例20)スキーム10:エチル(2S,3R)−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−3−{[2−({[(イソブチリルオキシ)メトキシ]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]メチル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート
【化156】
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【0363】
ステップ1.炭酸クロロメチルエステル4−ニトロ−フェニルエステルの調製
【化157】
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【0364】
4−ニトロフェノール(3.81g、0.027mol)のTHF(50mL)溶液に、クロロギ酸クロロメチル(4.00g、0.030mol)を添加した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.29mL、0.030mol)を添加した。混合物を2時間撹拌し、酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO
3、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物(6.10g、96%)を黄色固体として得、それをさらなる精製なしに使用した。
1H NMR (CDCl
3) δ 5.88 (s, 2 H), 7.44 (d, J = 9 Hz, 2H), 8.32 (d, J = 9 Hz, 2H).
【0365】
ステップ2.炭酸ヨードメチルエステル4−ニトロ−フェニルエステルの調製
【化158】
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【0366】
炭酸クロロメチルエステル4−ニトロ−フェニルエステル(3.00g、0.013mol)のアセトン(60mL)溶液に、ヨウ化ナトリウム(5.82g、0.039mol)および4Å分子ふるい(3.00g)を添加した。混合物を、一定分量の反応混合物の
1H NMRによる試験によって、完了したと判断されるまで(およそ6時間)、40℃で加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、セライトパッドを介して濾過した。揮発物を減圧下で除去し、残留物をCH
2Cl
2に溶解し、飽和NaHCO
3、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して、標題化合物(3.82g、91%)を固体として得、それをさらなる精製なしに使用した。
1H NMR (CDCl
3) δ 6.08 (s, 2 H), 7.44 (d, J = 9 Hz, 2 H), 8.32 (d, J = 9 Hz, 2 H).
ステップ3.2−メチルプロピオン酸銀の調製
【0367】
2−メチルプロピオン酸(2.65g、0.030mol)のアセトニトリル(100mL)溶液に、酸化第一銀(4.12g、0.018mol)を添加した。フラスコを光から保護し、70℃で90分間加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、セライトパッドを介して濾過した。揮発物を真空中で除去して、標題化合物(5.65g、96%)を黄褐色固体として得、それをさらなる精製なしまたは特徴付けることなしに使用した。
ステップ4.2−メチルプロピオン酸4−ニトロ−フェノキシカルボニルオキシメチルエステルの調製
【化159】
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【0368】
炭酸ヨードメチルエステル4−ニトロ−フェニルエステル(2.10g、6.50mm
ol)のトルエン(30mL)溶液に、2−メチルプロパン酸銀(2.53g、13.0mmol)を添加した。混合物を、一定分量の反応混合物の
1H NMRによる試験によって、完了したと判断されるまで(およそ5時間)、55℃で加熱した。混合物を周囲温度に冷却し、セライトパッドを介して濾過し、10%K
2CO
3水溶液、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって、ヘキサンおよび酢酸エチル(5%)を溶出剤として使用して精製して、標題化合物(1.51g、82%)を油として得た。
1H NMR (CDCl
3) δ 1.25 (d, J = 7 Hz, 6 H), 2.68 (ヘプテット, J = 7 Hz, 1 H), 5.91 (s, 2 H), 7.42 (d, J = 9 Hz, 2 H), 8.31 (d, J = 9 Hz, 2 H).
ステップ5.(2S,3R)−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−3−{[2−({[(イソブチリルオキシ)メトキシ]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]メチル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化160】
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【0369】
CH
2Cl
2(0.5mL)中、撹拌した(2S,3R)−3−[(2−アミノピリジン−4−イル)メチル]−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸トリフルオロアセテート(0.200g、0.36mmol)の混合物に、クロロトリメチルシラン(0.180mL、1.42mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.217mL、1.24mmol)を添加した。混合物を40℃で1時間加熱し、次に周囲温度に冷却した。2−メチルプロピオン酸4−ニトロ−フェノキシカルボニルオキシメチルエステル(0.201g、0.72mmol)のCH
2Cl
2(0.36mL)溶液を添加した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.124mL、0.72mmol)を添加した。混合物を40℃で2日間加熱し、次に周囲温度に冷却した。反応を、0.1HCL水溶液(pHおよそ3)を添加することによってクエンチし、15分間撹拌し、次に酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって、溶出剤としてヘキサンおよび酢酸エチル(20%)を使用し、その後CH
2Cl
2/メタノール(1〜2%)を使用して精製して、標題化合物(0.080g、38%)をガラス状の白色固体として得た。
1H NMR (CDCl
3) δ 1.19 (d, J = 6 Hz, 6 H), 1.56 (d, J = 8 Hz, 3 H), 2.61 (ヘプテット, J = 7 Hz, 1 H), 3.11-3.31 (m, 2 H), 3.68-3.74 (m, 1 H), 4.32 (d, J = 2 Hz,
1 H), 5.01 (ペンテット, J = 7 Hz, 1 H), 5.83-5.88 (m, 2 H), 6.75
(d, J = 8 Hz, 1 H), 7.04-7.08 (m, 4 H), 8.06-8.12 (重複しているm,
2 H), 9.79 (非常にブロードなs, 1 H);C
26H
26F
2N
4O
10のMS(ESI+)m/z593.2(M+H)
+;HPLC保持時間:3.98分(方法C)。
ステップ6.エチル(2S,3R)−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−3−{[2−({[(イソブチリルオキシ)メトキシ]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]メチル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化161】
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【0370】
(2S,3R)−1−{[(1R)−1−(2,2−ジフルオロ−1,3−ベンゾジオキソール−5−イル)エチル]カルバモイル}−3−{[2−({[(イソブチリルオキシ)メトキシ]カルボニル}アミノ)ピリジン−4−イル]メチル}−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(60mg、0.10mmol)のCH
2Cl
2(1mL)溶液に、エタノール(0.118mL、2.02mmol)を添加し、その後、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(23mg、0.12mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.6mg、0.006mmol)を添加した。混合物を周囲温度で終夜撹拌し、酢酸エチルで希釈し、0.25NのHCl水溶液、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによって、ヘキサン/酢酸エチル(20〜40%)を溶出剤として使用して、標題化合物(35mg、60%)を白色固体として得た。
1H NMR (CDCl
3) δ 1.14-1.22 (重複しているトリプレット, 9 H), 1.54 (d, J = 7 Hz,
3 H), 2.63 (ヘプテット, J = 7 Hz, 1 H), 3.10-3.27 (m, 2 H), 3.54-3.60 (m, 1 H), 4.13-4.24 (重複しているm, 3 H), 4.99 (ペンテット, J =
6 Hz, 1 H), 5.89 (s, 2 H), 6.65 (d, J = 7 Hz, 1 H), 6.98-7.07
(重複しているm, 4 H), 8.02 (s, 1 H), 8.31 (d, J = 5 Hz, 1 H), 9.66 (s, 1 H);C
28H
30F
2N
4O
10のMS(ESI+)m/z621.1(
M+H)
+;HPLC保持時間:5.01分(方法C)。
【0371】
(実施例21)スキーム11:(2S,3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸
【化162】
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【0372】
ステップ1:ベンジル−(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−3−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化163】
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【0373】
50mLの2つ口丸底フラスコに、Finke, P.E.ら、J. Med. Chem. 1995年、
38巻、2449頁の方法によって調製した、(2S,3R)−1−[tert−ブチル(ジメチル)シリル]−3−メチル−4−オキソアゼチジン−2−カルボン酸(450.0mg、1.849mmol)を入れた。フラスコを脱気し、窒素を3回充填した。テトラヒドロフラン(4.2mL)を添加し、溶液を氷浴で0℃に冷却した。ヘプタン/THF/エチルベンゼン(2.8mL、1.76mmol)中、LDAの1.45M溶液を滴下添加し、溶液を0℃で55分間撹拌した。1−ブロモ−2−(4−メトキシフェニル)エタン(0.54mL、3.5mmol)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下添加し、撹拌を0℃で2時間継続した後、反応混合物を室温に温めた。室温で6時間経過した後、反応混合物を酢酸エチル25mLで希釈し、分液漏斗に入れた氷冷した0.5MのKHSO
4溶液14mLに注いだ。混合物を抽出し、相を分離した。水相を、20mL分の酢酸エチルで2回洗浄し、合わせた有機相をブライン20mLで洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄褐色の油を得た。粗生成物を塩化メチレン(11mL)に溶解し、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩(390mg、2.03mmol)で処理した後、ベンジルアルコール(210μL、2.03mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(11mg、0.094mmol)で処理し、反応混合物を室温で7時間撹拌した。反応混合物を、CH
2Cl
235mLで希釈し、25mL分のH
2Oで2回、およびブライン20mLで洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、黄褐色の油を得た。粗製材料を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル75g;5〜20%酢酸エチル/hex)、未同定の不純物が混入している標題化合物168mgを黄色油として得た。純度は、HPLCによって57〜62%であった。HPLC保持時間5.77分(方法A)。
ステップ2:ベンジル(2S,3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化164】
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【0374】
ベンジル(2S,3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(260mg、0.35mmol)のメタノール(5.3mL)溶液を、酢酸(72μL、1.3mmol)で処理した後、メタノール(1.0mL、0.52mmol)中、0.5MのNH
4Fで滴下により処理し、混合物を室温で20時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料がまだ存在することが示された。反応混合物を、HOAc16μLおよび0.5MのNH
4F溶液190μLで処理し、室温でさらに20時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、反
応が完了したことが示された。反応混合物を濃縮し、残留物を、トルエン10mLに溶解し、濃縮した。このプロセスを1回反復し、残留物をCH
2Cl
225mLに溶解し、20mL分のH
2Oおよび20mL分のNaHCO
3溶液で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、淡黄色の粘性油を得た。粗生成物を、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して(シリカゲル25g;20〜40%酢酸エチル/hex)、標題化合物(80mg)を、無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間3.81分(方法A);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.39 (m, 5 H), 7.11 (d,
J=8.59 Hz, 2 H), 6.83 (m, 2 H), 6.22 (br. s., 1 H), 5.23 (m, 2
H), 4.08 (s, 1 H), 3.79 (s, 3 H), 2.68 (m, 2 H), 2.00 (m, 2 H), 1.19 (s, 3 H).
ステップ3:ベンジル(2S,3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレートの調製
【化165】
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【0375】
ベンジル(2S,3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−4−オキソアゼチジン−2−カルボキシレート(60.0mg、0.170mmol)の塩化メチレン(1.8mL)溶液を、トリエチルアミン(95μL、0.679mmol)で処理した後、[(1R)−1−イソシアナトエチル]ベンゼン(31μL、0.221mmol)で滴下により処理し、混合物を室温で18時間撹拌すると、その時点でHPLCによって、出発材料が消費されたことが示された。反応混合物を濃縮し、残留物をCH
2Cl
210mLに溶解し、濃縮して、無色の粘性油/固体を得た。粗生成物を、分取TLCによって精製して(20cm×20cm×1.0mm分取TLCプレート;30%酢酸エチル/hex)、標題化合物(72mg)を無色のガラス状物質として得た。HPLC保持時間4.84分(方法A);
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.35 (m, 9 H), 7.29 (m, 1 H), 7.10 (d, J=8.59 Hz, 2 H), 6.84 (m, 2 H), 6.71 (d, J=7.83 Hz, 1 H), 5.27 (m, 1 H), 5.18 (m, 1 H), 5.09 (m, 1
H), 4.43 (s, 1 H), 3.80 (s, 3 H), 2.72 (m, 1 H), 2.62 (m, 1 H), 2.04 (m, 2 H), 1.57 (d, J=6.82 Hz, 3 H), 1.17 (s, 3 H).
ステップ4:(2S,3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボン酸の調製
【化166】
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【0376】
ベンジル(2S,3R)−3−[2−(4−メトキシフェニル)エチル]−3−メチル−4−オキソ−1−{[(1R)−1−フェニルエチル]カルバモイル}アゼチジン−2−カルボキシレート(72mg、0.14mmol)のメタノール(2.3mL)および酢酸エチル(2.3mL)溶液を、10%パラジウム炭素(13mg)で注意深く処理した。反応フラスコを脱気し、水素ガスを3回充填し、反応混合物を室温において水素雰囲気下で3.5時間撹拌すると、その時点でTLC(25%酢酸エチル/hex)によって、SMが消費されたことが示された。反応混合物を、solka flocパッドを介して濾過し、パッドを1/1酢酸エチル/MeOH30mLで洗浄した。濾液を濃縮して、無色のガラス状物質を得、それをメタノール水溶液に溶解し、凍結乾燥させて、標題化合物(56mg)を白色固体として得た。HPLC保持時間4.19分(方法A);C
23H
26N
2O
5のMS(ESI+)m/z411.2(M+H)
+;C
23H
26N
2O
5のMS(ESI−)m/z409.2(M−H)
−;
1H NMR (400 MHz, MeOD) δ
7.35 (m, 4 H), 7.26 (m, 1 H), 7.15 (m, 2 H), 7.11 (d, J=7.83 Hz, 1 H), 6.84 (m, 2 H), 4.97 (m, 1 H), 4.43 (s, 1 H), 3.76 (s, 3
H), 2.77 (m, 1 H), 2.65 (m, 1 H), 2.05 (m, 2 H), 1.52 (d, J=7.07 Hz, 3 H), 1.31 (s, 3 H).
【0377】
(実施例22)プロテアーゼ阻害剤の用量応答アッセイ
材料:
アッセイ緩衝液:20mMのHepes、pH7.4;150mMのNaCl;0.02%Tween 20
化合物:DMSO中10mM原液
基質:20mMのGlp−Pro−Arg−AMC、25mg/2.3mLのH
2O(+4℃で保存)[第XIa因子、トロンビン、およびトリプシン]
20mMのPro−Phe−Arg−AMC(Bachem I−1295)、25mg/2.2mLのH
2O(+4℃で保存)[第Xa因子]
酵素:第XIa因子;50%グリセロール中0.25μM(20μg/mL)
トリプシン;50%グリセロール中0.2μM(4.8μg/mL)
トロンビン;50%グリセロール中0.2μM(7.34μg/mL)
第Xa因子;50%グリセロール中0.2μM(9.2μg/mL)
これらの原液を、一定分量にし(約100μL/一定分量)、−20℃で保存する。
【0378】
方法:
1.アッセイ緩衝液中100μMまで基質を希釈する(30μL/6mL)。酵素を、使用直前に0.5nMまで希釈する(第XIa因子については12μL/6mL;残りのすべてについては15μL/6mL)。
2.基質50μLを、96ウェル(12×8)のマイクロタイタープレートの各ウェルにピペットで入れる。(列1は、100%活性対照として使用し、化合物を入れず、列12は、ブランクであり、酵素を入れない)。列2に追加の46μLを添加する。
3.プレートの列2の適切なウェルに、各化合物4μLをピペットで入れる(未知物質を三重にアッセイし、標準物質を二重にアッセイする)。化合物の最終濃度は、原液の50分の1になる。
4.列2の試料を混合し、50μLを取り出して次のウェルに入れ(列3)、混合し、取り出して列4等に入れることによって、列11まで、化合物を2倍段階希釈する。列11を混合した後、50μLを取り出し、破棄する。
5.緩衝液50μLを列12にピペットで入れる。酵素溶液50μLを、列1〜11の各ウェルに可能な限り急速に添加することによって、反応を開始させる。
6.分光光度計(SpectraMax)により30℃でプレートを読み取り、各ウェルを、60秒毎に30分間、測定する。第Xa因子のアッセイでは、各ウェルを、1分毎に合計60分間測定する。
7.第XIa因子のアッセイでは、化合物を、3つの異なる出発濃度、20μM、2μM、および0.2μM;10mM原液の1:10、1:100、および1:1000希釈で、二重にアッセイする。すべてのデータセットを、グラフ表示およびデータフィッティングのために組み合わせる。
8.データは、IC
50およびK
onの両方の推定のために使用することができる。
【0379】
(実施例23)ラット血漿におけるβ−ラクタムの安定性
保存試薬:
−80℃で保存した正常なラット血漿
プロトコール:
1.各化合物6μLを、0.5mLの微量遠心管または96ウェルのU字底ポリプロピレンマイクロタイタープレートに入れる。
2.アセトニトリル(AcN)40μLを、1〜9を表示した0.5mLの微量遠心管に入れる。
3.血漿114μLを各化合物に添加する。
4.化合物/血漿の試料10μLを、室温におけるインキュベーションの2分目、10分目、20分目、30分目、60分目、90分目、120分目、240分目、および480分目に、AcNに入れる。
5.試料を添加し、氷上に置いた後、各時点で混合する。
6.各時点で遠心分離し(12,000rpm、3分)、上清15μLを取り出し、V字底マイクロタイタープレート中0.1%TFA15μLと混合する。
7.HPLCのオートサンプラーにマイクロタイタープレートを入れ、Restek Pinnacle C18カラム(2.1×100mm)で分析する。
8.親化合物および親化合物+18(H
2O)について抽出したイオンクロマトグラムを作製する。抽出したイオンクロマトグラム(EIC)を積分し親および付加物の総ピーク面積%対時間をプロットする。単相の指数関数的減衰モデルにフィットさせる[Y=A
0*exp(−k*x)+C]。T
1/2は、ln(2)/kに等しい。
【0380】
(実施例24)第XIa因子の酵素阻害アッセイ
本発明の化合物が第XIa因子を阻害する能力を、精製した酵素を使用して、酵素活性の50%低下(IC
50)をもたらした阻害剤の濃度を決定することによって評価した。第XIa因子の潜在的に可能な阻害剤を、以下のアッセイを使用して評価した。
【0381】
CPC Scientific,Inc.から利用可能なS−2366、pyro−Glu−Pro−Arg−7−メチルアミノクマリン(methylaminocourin)(AMC)は
、Diapharma Group,Inc.(Columbus、Ohio)から利用可能な基質pyro−Glu−Pro−Arg−pNAに基づくものであり、ここでp−ニトロアニリン(nitroanaline)基は、7−メチルアミノクマリン(AMC)で置き換えられている。
【0382】
アッセイにおける最終基質濃度は、50μMであり、酵素の最終濃度は、0.25nMであった。阻害剤を、適切な範囲にわたって段階希釈することによって試験して、阻害剤のIC
50値を決定するための用量応答曲線を得た。アッセイ混合物を、プログレス曲線を作製するために、1分毎に30分間読み取った。プレートを、Spectramax m5 Multimodeプレートリーダー(Molecular Devices LLC、Sunnyvale、CA)で読み取った。用量応答曲線を、以下の等式1にフィットさせた。式中、Aは、最大阻害値であり、Bは、最小阻害値であり、Cは、IC
50であり、Dは、ヒル係数である。
[(A−B)/(1+(X/C)
D)]+B (等式1)
【0383】
望ましい化合物は、第XIa因子を阻害するのに、1マイクロモル濃度未満、100ナノモル濃度未満、10ナノモル濃度未満、または1ナノモル濃度未満(好ましさが低い方から高い順に)のIC
50値を有する。
【表2-1】
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【表2-2】
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【表2-3】
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【表2-4】
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【表2-5】
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【表2-6】
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【0384】
表2について:FXIaおよびhFXIaは、それぞれ第XIa因子およびヒト第XIa因子を指す。
【0385】
効力:「A」は、<10nMを示し、「B」は、10〜100nMを示し、「C」は、100〜1000nMを示し、「D」は、>1000nMを示し、「E」は、データが利用不可能であるか、または決定されなかったことを示す。
【0386】
選択性:「F」は、<1を示し、「G」は、1〜500を示し、「H」は、500〜1000を示し、「I」は、>1000を示し、「J」は、データが利用不可能であるか、または決定されなかったことを示す。
【0387】
ラット血漿中安定性:「K」は、0〜100分を示し、「L」は、>100分を示し、「M」は、データが利用不可能であるか、または決定されなかったことを示す。
【0388】
(実施例25)可溶性アッセイ
以下の手順を使用して、96ウェルプレートフォーマットにおいて、リン酸緩衝食塩水(PBS−NaCl137mM、KCl2.7mM、Na
2HPO
48.1mM、KH
2PO
41.5mM、pH7.4)への試験化合物の水溶性を、HPLC−UV/VIS分析によって決定した。試験化合物を、10mMのDMSO原液からPBS中200μMで調製した。最終的なDMSO濃度は、2%であった。PBS緩衝液試料を、十分に混合した後、室温で24時間インキュベートした。インキュベーションの最後に、PBS緩衝液試料を遠心分離し、上清をHPLCによって分析した。PBSへの試験化合物の水溶性(μM)を、較正標準(200μM)における主要ピークのピーク面積と、PBS試料のそれぞれにおける対応するピークのピーク面積を比較することによって決定した。アッセイ範囲は、およそ0.5μM〜200μMであった。各アッセイで使用した参照化合物は、完全に可溶性のもの(200μM)から、可溶性の低いもの(<1μM)まで順に並べて、メトプロロール、リファンピシン、ケトコナゾール、フェニトイン、ハロペリドール、シンバスタチン、ジエチルスチルベストロール、およびタモキシフェンであった。
【0389】
(実施例26)代謝安定性アッセイ
以下の手順を使用して、96ウェルプレートフォーマットにおいて、プールしたヒトの肝ミクロソーム(男女混合)における試験化合物の安定性を決定した。試験化合物を、HPLC−MS/MS分析によって5つの時点で定量した。アッセイにおけるミクロソームタンパク質の最終濃度は、0.1mg/mLであった。各化合物を、0.01%DMSO、0.25%アセトニトリルおよび0.25%メタノールを用いて0.1μMで試験した。試験化合物を、リン酸緩衝液(pH7.4)中、ヒト肝ミクロソームと共に37℃の振とう水槽中で5分間プレインキュベートした。NADPH生成系を添加することによって反応を開始させ、0分間、15分間、30分間、45分間および60分間、インキュベートした。インキュベーション混合物をアセトニトリル/メタノールに移すことによって、反応を停止させた。次に、試料を混合し、遠心分離し、上清をHPLC−MS/MS分析のために使用した。試験化合物に対応するピーク面積を記録した。残りの化合物を、各時点におけるピーク面積と0時点を比較することによって算出した。4つの参照化合物を、各アッセイで試験した。プロプラノロールおよびイミプラミンは、相対的に安定であるが、ベラパミルおよびテルフェナジンは、ヒト肝ミクロソームにおいて容易に代謝される。
【0390】
(実施例27)血漿タンパク質結合アッセイ
以下の手順を使用して、96ウェルプレートフォーマットにおいて、平衡透析を介して、プールしたヒト血漿(男女混合)における試験化合物の血漿タンパク質結合を決定した。透析液区画に、リン酸緩衝食塩水(pH7.4)をロードし、試料側に、10μM濃度の試験化合物でスパイクした血漿をロードした。ロードした後、試料を被覆し、37℃で
4時間インキュベートした。インキュベーション後、各区画から試料採取し、アセトニトリル/緩衝液で希釈し、遠心分離した。上清を、HPLC−MS/MSによって分析した。血漿区画において測定された量は、遊離薬物および結合薬物の両方を含んでいるが、緩衝液側の量は、遊離薬物だけをあらわすので、この差異を使用して、結合した血漿タンパク質の百分率を算出する。各アッセイでは、以下の3つの参照化合物、アセブトロール、キニジンおよびワルファリンを試験した。これらの化合物により、それぞれヒト血漿タンパク質に対して弱い結合、中程度の結合および強い結合を表すタンパク質結合値が得られる。
【表3】
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Nは、>98%を示し、Oは、90〜98%を示し、Pは、<90%を示し、Qは、データが利用不可能であるか、検出不可能であるか、または決定されなかったことを示す。
Rは、>100μMを示し、Sは、10〜100μMを示し、Tは、1〜10μMを示し、Uは、<1μMを示す。
Vは、>60分を示し、Wは、30〜60分を示し、Xは、<30分を示し、Yは、データが利用不可能であるか、検出不可能であるか、または決定されなかったことを示す。